江原 雅人さん(仮名)/広島叡智学園高等学校(国際バカロレア認定・一条校)高校1年
数強塾 数学マンツーマン指導(オンライン・週1回/日曜15時)/高1の夏 入塾
先に、この記事の性格をお伝えします。雅人さんは、現在も指導が続いている在籍生です。国立大学の看護学部を目指して、いま努力を重ねている最中で、まだ受験を迎えていません。ですのでこれは合格体験記ではなく、入塾の5日間の記録と、その後に起きた変化についての報告です。
先に結果だけ書きます。河合塾 全統記述模試の数学 偏差値:43 → 61。そして雅人さんは、一度は諦めかけていた理系への進学を決めました。
掲載にあたって
本記事は実際の指導記録をもとに構成しています。生徒様のお名前のみ、ご本人・保護者様のご了解のうえ仮名としています。掲載にあたっては、ご本人・保護者様のご了解をいただいております。模試の偏差値は河合塾 全統記述模試(数学)の成績によります。
本記事は一人の生徒の事例であり、すべての生徒に同様の成績変化を保証するものではありません。
1.7月24日20時56分、夜のお問い合わせ
記録は、金曜の夜から始まります。20時56分、副塾長・住谷がLINEグループを作成。20時58分、体験授業の案内、料金と規約、よくあるご質問が続けて届きます。この案内文のなかに、数強塾の姿勢がそのまま出ている箇所があります。
【入塾案内より】
・授業中について、板書をキレイに書き写す必要はありません。板書はスクリーンショットで保存しております。授業中は「理解する」ことに集中するようお願いいたします。
・恐怖で縛る教育は行いません。気軽に受講するよう、生徒様にお伝えください。純粋な「わかった」という気持ちを大切にします。
21時05分、お母様が確認のご連絡。21時07分、生徒情報のご依頼。22時10分から22時17分にかけて、学校名・学年・成績資料が届きます。
22時39分、住谷がグループ名を変更します。「26高1 | 江原マサト様 数学マンツーマン指導 国際バカロレア 一条校」——そして23時22分、もう一度。「26高1 | 江原マサト様 数学マンツーマン指導 広島叡智学園高等学校」
夜11時22分に、学校の性格を確認してグループ名を書き直しています。この生徒が置かれている環境が、通常の高校生とは違うことを、初日のうちに把握しようとした跡です。
2.7月25日8時41分、「日本の大学でしょうか、海外の大学でしょうか」
翌朝、住谷から質問が届きます。
【講師より・たった1つの確認】
1つ確認させていただきたいことがあり、ご連絡いたしました。
お子様が目指しているのは、日本の大学でしょうか? それとも海外の大学でしょうか?
国際バカロレア(IB)のディプロマ課程は、海外大学への進学ルートとしても知られています。進学先が国内か海外かで、必要な数学はまったく別物になります。
日本の大学受験なら、共通テストと二次試験に向けた日本の数学。海外なら、IBの評価基準に沿った数学。どちらに向けて指導するのかを決めないまま授業を始めれば、一年後に取り返しがつきません。
講師を手配する前に、この一問だけを投げている。10時16分にお母様から回答があり、11時32分、住谷から御礼。19時14分、担当講師が紹介されます。
3.7月25日22時14分、「やめておきます」から10分
ここからが、この5日間で最も密度の高い一夜です。21時10分、最初にご紹介した星谷講師から、自己紹介と一緒に、こんな一文が届きます。
【講師より】
念のため、先にお伝えさせていただきますと、私が受講を担当できる時間帯は、月・水・木・土曜日のいずれかの21:00〜となります。こちらの時間帯で、まさとくんのご都合は問題ございませんでしょうか?
21時22分、お母様「こちらの写真が先に提出していた予定表となっています。星谷様の日程ですと全て△マークとなっています。」
21時34分、星谷講師の返信が誠実です。「ご提出いただいていた予定表を拝見しておりましたので、今回の候補日程がすべて△となっていたことから、念のため一度ご確認いただいた方がよいかと思い、ご連絡させていただいた次第です。もちろん、明日になってしまっても問題ございませんので、どうぞお時間のある際にまさとくんにご確認いただければと思います。」
22時03分、お母様「丁度部屋から出て来たので聞けました。課題提出が多いので、可能なら◯印の日曜日がいいとのことでした。」 22時13分、そして、こう続きます。
【保護者様より】
土曜日の夜の予定を移動しようとしたんですが、無理でした。すみません。日曜日の午前と◯印の部分でお願いしたいです。
日程調整がつかなそうであれば、体験授業はやめておきます。
——ここが分岐点でした。1分後の22時14分、住谷の返答。「承知いたしました。それでは、担当の星谷は一旦グループから退出させていただきます。次の講師をご手配させていただきますので、少しお時間をいただけますと幸いです。」
| 時刻 | できごと |
|---|---|
| 22:13 | お母様「日程調整がつかなそうであれば、体験授業はやめておきます」 |
| 22:14 | 1分後 「次の講師をご手配させていただきます」 |
| 22:16 | 星谷講師がグループを退出 |
| 22:24 | 10分後 次の講師(湯川)が決定 |
| 22:36 | 湯川講師が自己紹介+体験授業の候補日を5つ提示 |
| 22:43 | 「体験授業で扱いたい内容(復習、夏課題、テスト直し等)ご希望ございましたら共有頂けたら嬉しいです」 |
提示された候補は「8月2日15時/8月4日朝10時/8月7日20時15分/8月8日18時/8月9日16時」の5件。加えて「上記でお時間難しそうでしたらご希望頂けたら調整させて頂きます」。
夜10時13分の「やめておきます」から、30分で、講師交代と日程候補5件と授業内容のヒアリングまで完了しました。
担任制ですが、固定ではありません。これは規約に書いてある建前ではなく、実際にこの速度で運用されています。
4.7月26日8時13分、お母様が書いた「やってほしいこと」
翌朝、お母様から体験授業の希望が届きます。この文章が、この生徒の課題をすべて言い当てています。
【保護者様より】
体験授業でお願いしたい課題ですが、これから学習する微分の導入をお願いしたいです。特に公式の成り立ちが知りたいとのことです。学校はバカロレア校であるため授業は英語の教科書なんですが、日本語の参考書で予習をしてから授業を受けるスタイルにしたいです。今回は青チャート数Ⅱの微分法を使用しようと思います。
8時17分には、学校のカリキュラム資料を添えて、こう続きます。「学校はこんな感じです。↓ どの部分がどう対応しているのか不明な部分も多いです。」
整理すると、雅人さんが直面していたのは、こういう状態でした。
| # | 状況 | そこから起きること |
|---|---|---|
| 1 | 数学の授業が英語で行われる | 用語が日本語の参考書とつながらない |
| 2 | IBと日本の数学Ⅱ・Bの対応関係が分からない | 何をどこまでやればいいか決められない |
| 3 | 公式が「どこから来たのか」が分からないまま使う | 少し形が変わると手が出ない |
| 4 | 課題の提出量が多く、立ち止まる時間がない | 疑問を持ったまま先へ進んでしまう |
「公式の成り立ちが知りたい」というのは、単なる知的好奇心ではありません。成り立ちが分からない公式は、英語の壁の向こうに置き去りになるからです。
8時30分、湯川講師「7月29日18時いかがでしょうか 上記チャート式の件了解いたしました」。8時36分、日程確定。8時46分、体験授業料の入金完了のご連絡。朝8時13分から8時46分までの33分間で、内容・日程・入金がすべて決まりました。
5.7月29日18時、体験授業
16時58分、湯川講師からZoom IDの連絡。17時41分、お母様から「私は帰宅18時を少し過ぎるかもしれませんが、本人は時間通りに参加できます。」
そして21時14分、体験授業を終えたお母様から、正直なご連絡が届きます。
【保護者様より】
本日は体験授業をありがとうございました。本日担当してくださった湯川先生はとても分かりやすかったと言っていました。今回申し込んだ場合、担当は湯川先生でしょうか?
今もう1つ体験授業を申し込んでいまして、そちらが来週あたりになりそうです。そこが終わってから最終的に決定させていただこうかと思います。継続希望ということで仮押さえさせていただいて、見積もり書をお願いしたいです。
他塾の体験授業も受ける予定である、と面と向かって伝えられた場面です。2分後の21時16分、住谷。「ご連絡いただきありがとうございます。今後も本日担当の湯川になります。それではこの後ご案内させていただきます。」
引き止めも、値引きも、比較の話も、一切ありません。21時17分には仮押さえの手続きが進んでいます。
22時40分、お母様から日程についての一言。「9日はIELTS受検予定のため15時に間に合うか不明なのですが、始めるなら早くと言っていますので、とりあえず9日からでお願いします。」
IELTSの受験日に、それでも初回授業を入れる。「始めるなら早く」と言ったのは、お母様ではなく本人です。こうして、日曜15時、週1回の指導が始まりました。
6.43から、61へ
その後の記録は、この記事には載せられません。まだ進行中だからです。分かっているのは、数字だけです。
【現時点での変化】
河合塾 全統記述模試 数学 偏差値 43 → 61
この2つの数字が何を意味するのか、少しだけ補足します。
全統記述模試は、マーク式の共通テスト模試と違い、答えに至る過程を書かせる模試です。途中式が飛んでいれば減点され、論証が抜けていれば正答でも点になりません。「なんとなく解けた」が通用しない模試です。
| 偏差値 | おおよその位置 | 意味すること |
|---|---|---|
| 43 | 平均を下回る | 国公立の理系学部を志望校として口に出すのが、ためらわれる数字 |
| 61 | 上位1割強 | 国立大学の理系学部を、現実的な選択肢として検討できる位置 |
そして雅人さんは、いま国立大学の看護学部を目指しています。
7.文理選択という、高1の分かれ道
高校1年生の秋から冬にかけて、多くの学校で文理選択があります。このとき、数学の成績が理由で理系を諦める生徒が、毎年たくさんいます。本当は医療系に興味がある、看護に進みたい、でも数Ⅱで詰まっている。だから文系にしておこう——という選び方です。
この選択は、その先の10年を決めてしまいます。
雅人さんの場合、詰まっていた原因は、能力ではありませんでした。記録に残っているのは、授業が英語で行われていること、IBと日本のカリキュラムの対応が見えていないこと、公式の成り立ちが分からないまま進んでいること、課題の量が多く立ち止まれないこと——この4つです。
原因が違えば、打ち手も違う
これは「数学ができない」ではなく、「数学を日本語で組み立て直す時間がない」という問題です。
お母様が7月26日の朝に書かれた「日本語の参考書で予習をしてから授業を受けるスタイルにしたい」という一文は、その打ち手そのものでした。数強塾がやったのは、その方針に週1回の伴走をつけたことです。
諦めなくてよかったものを、諦めずに済んだ。この記録の意味は、そこにあります。
8.保護者の皆さまへ
1|担任は、実際に交代できます 7月25日22時13分の「やめておきます」から、10分で次の講師が決まりました。時間が合わない、相性が合わない——遠慮なくお伝えください。
2|他塾と比較していただいて構いません 「もう1つ体験授業を申し込んでいまして」と言われても、対応は変わりません。引き止めも、割引の提示もしません。比べたうえで選んでいただくのが、いちばん健全です。
3|インターナショナル校・IB校にも対応します 英語で数学を学んでいるお子様、海外大学と日本の大学で迷っておられるご家庭。数強塾では、日本の大学を目指すのか海外なのかを最初に確認したうえで、指導方針を決めます。
4|「公式の成り立ちを知りたい」は、正しい要望です 公式を覚えて当てはめる指導なら、他にいくらでもあります。数強塾が専門にしているのは、その公式がどこから来たのかを、生徒本人が説明できるようにすることです。
5|文理選択の前に、ご相談ください 数学が理由で理系を諦めようとしているお子様がいらっしゃったら、選択を確定させる前に一度お話をさせてください。原因が「能力」ではなく「環境」であるケースを、私たちは数多く見ています。
9.おわりに
この記録のなかで、いちばん大切な一行は、成績の話ではありません。7月26日朝8時13分、お母様が書かれた、この一文です。
「特に公式の成り立ちが知りたいとのことです。」
英語の教科書で微分を習うことになっている高校1年生が、「公式がどこから来たのか知りたい」と言った。その一言が、そのまま体験授業の設計になり、週1回の指導の軸になり、偏差値43を61に変えました。
数学が伸びるきっかけは、たいてい派手ではありません。「なぜそうなるのか気になる」と言えたかどうかです。お子様がその一言を口にしたとき、それに付き合える大人がいるかどうかで、進路は変わります。数強塾は、その役を引き受けます。
ほかの指導事例も公開しています
いずれも実際の指導記録をもとに、ご本人・保護者様のご了解のうえ構成したものです。状況も学年も志望校も違いますが、やっていることは同じだと分かっていただけると思います。
10.関連ページ
文理選択を決める前に、一度お話をさせてください
数強塾はプロ講師のみの完全1対1オンライン数学専門塾です。IB校・インター校で英語の教科書を使っているお子様も、日本の大学と海外の大学のどちらを目指すのかを最初に確認したうえで指導方針を決めます。

