森川 陽菜さん(仮名)/広島県立広島中学校・広島県立広島高等学校(公立中高一貫校) → 広島大学 医学部 医学科 合格
数強塾 数学マンツーマン指導(オンライン・週1回)/中学3年4月 入塾
最初にお伝えしておきたいことがあります。陽菜さんが数強塾の門を叩いたとき、ご要望欄に書かれていた言葉は、こうでした。
⑤要望:苦手克服/学年の平均点まで点数を上げたい。(定期テスト/模試) 大学へ進学したい。
「学年の平均点まで」。医学部医学科という言葉は、どこにもありません。数学は「散々」で、応用問題になると手が止まる。そんな中学3年生でした。この記事は、その地点から始まった記録です。
掲載にあたって
本記事は実際にやり取りされた指導記録と保護者様との連絡内容をもとに構成しています。生徒様のお名前のみ、ご本人・保護者様のご了解のうえ仮名としています。掲載にあたっては、ご本人・保護者様のご了解をいただいております。
本記事は一人の生徒の事例であり、すべての生徒に同様の期間・成果・合格結果を保証するものではありません。
1.4月16日、はじまりの木曜日
4月16日12時40分。数強塾の副塾長・住谷から、お母様のLINEへ最初のご連絡が入ります。塾長、事務、担当者を含めたグループが作られ、その1分後の12時41分には、体験授業の流れ、料金、規約、よくあるご質問が、すべて文章の形で送られました。「長文となりますので、ゆっくりご確認いただければと思います」
口頭ではなく、必ず文章で残す。数強塾がすべてのご家庭に対して徹底していることです。認識の行き違いは、後々もっとも生徒様を苦しめるからです。
12時56分、お母様から「確認致しました」。同じ12時56分に、住谷から次のご案内。20時53分、お母様が生徒情報を送ってくださいました。学校名、学年、対応可能な曜日と時間、そして冒頭の「⑤要望」。20時54分から20時56分にかけて、テストの答案や模試の資料が計7枚、写真で届きます。
20時56分、住谷「現在新規塾生の問合せが混みあっており、数日程度お時間をいただく可能性がございますので、ご了承くださいませ。」 21時01分、お母様「日程調整、急ぎませんので、ゆっくりと調整頂ければと思います。」——初日から、この距離感でした。
2.「水曜日は難しいでしょうか」——12分で動いた講師選定
翌4月17日10時22分、住谷より「火曜日21時15分から」の候補をご提案。12時35分、お母様から率直なお返事が届きます。
【保護者様より】
もし、通常授業希望の場合は水曜日希望です。水曜日は難しいでしょうか。
ここが、数強塾が大切にしている分岐点です。12時38分、住谷は即座に返答しました。「それでは、他の講師を選定いたします。」
そして12時47分——わずか9分後に、担当講師が決まります。「担当講師を紹介させていただきます。講師の『下川』と申します。」
| 時刻 | できごと |
|---|---|
| 13:11 | 下川講師がグループに参加し、自己紹介 |
| 13:12 | 候補日を3つ提示 |
| 13:14 | お母様が「4/22(水)20:00〜」を選択 |
| 13:16 | 「定期試験の解き直しや分析など、ご希望ございますでしょうか?」 |
| 13:19 | 「中1、2の復習(比例反比例/一次関数)。新学期より多項式の乗法に入り、その復習を…」 |
| 13:27 | 「授業の前に、面談・ヒアリングを15分程度でさせて頂きたく存じます。お母様もぜひご出席頂ければ」 |
問い合わせから約24時間で、講師・日程・授業内容・保護者面談まで、すべてが確定していました。
3.4月22日、体験授業の夜
4月21日19時23分、下川講師から事前のお願い。「事前にご提供頂いた年度末試験の解答解説・採点基準などの資料があればお送り頂きたいです。」
答案だけでなく、解答解説と採点基準まで求める。どこで落としたかではなく、「何を評価される問題で、どう外したか」を見るためです。20時13分に資料が届き、20時14分「迅速なご対応、ありがとうございます!」。20時18分、翌日のZoom情報が送られました。
4月22日20時00分、お母様との15分の面談から始まり、そのままマンツーマン指導へ。21時14分、授業終了直後。21時15分、板書データ(PDF)が届きます。数強塾では、生徒様が板書を写すことに必死にならなくて済むよう、講師側がすべて記録して共有します。
【21時17分・指導報告】
本日は、多項式の乗法を扱いました。公式を丸暗記せず、その場で作ることを目標に、公式の運用まで教えました。途中式等もしっかり書いてくれていましたので、この後伸びてくる可能性は十二分にあると思っています。
この一文が、後の6年間を予告することになります。21時34分、お母様から「継続希望です」。21時37分、下川講師「継続希望を頂き、本当にありがとうございます。全身全霊で取り組んで参ります。」
4.「かなり筋はいい子だと思っています」
5月13日8時48分、初回の通常授業当日。Zoom情報とともに、8時49分「本日扱いたい部分の教材のページなどがもしございましたら、事前にお教え頂けますと幸いです。」 18時22分にお母様から要望、18時25分「解答解説は配られていますか?」、18時36分「配られていません」、18時49分「承知しました」。授業前に、教材の状態まで確認したうえで臨みます。
20時05分に板書、20時07分に指導報告と次回課題。そして20時16分、お母様から率直なご報告が入ります。
【保護者様より】
多項式、理解出来ていないようです。思考力、数学的発想が思い浮かばないようです。
20時18分、下川講師の返答は、意外なものでした。「発想自体は悪くなさそうなので、あとは運用力かと思います。」
【20時25分・保護者様より】
数学、学校の考査、模試の点数は散散みたいですが、嫌いではないようです。解けた時のすっきり感は嬉しいみたいです。諦めずに取り組みたいと思っているようです。
【同じ20時25分・下川講師】
かなり筋はいい子だと思っています。繋がれば早いかと思いますので、どうにかもっと楽しんでもらえるように、こちらも頑張ります!
点数は散々。応用は解けない。それでも講師が見ていたのは、途中式の書き方と「すっきり感が嬉しい」という一言でした。
5.6月9日21時19分、名前が変わった夜
5月から6月にかけての記録には、地味だけれど大切な積み重ねが並びます。
- 5月20日19時00分「パソコンの不調で入室が遅れそうです、申し訳ないです」——不具合はその場で正直にご報告。19時01分、お母様「分かりました!」
- 5月27日20時57分「思ったよりも回答率が良くなかったため、本日は頂いたプリントではなくこちらを実施しました」——予定より、目の前の生徒を優先する判断。
- 5月25日17時58分、お母様から期末テストの日程(6/24・25)と範囲が事前共有され、逆算した対策が始まります。
そして6月9日21時19分。それまでお母様が担っていた連絡欄に、初めてこの言葉が現れます。
【生徒本人より】
こんばんは。森川(陽菜)です。遅くに失礼します。期末テスト6/25に数学があります。範囲の問題を解きたいです。
自分の名前で、自分の言葉で、必要なものを要求した夜でした。21時19分、下川講師「範囲の問題集の問題・解答解説を送っていただけますか?」——扱いは、大人と同じです。
6月17日18時17分にも、本人から。「直前で申し訳ないのですが、今日の授業で数学の確率と、多項式と因数分解の問題を用意してほしいです」
6月24日18時48分には、こんな依頼まで届きます。「今日の授業で理科の化学の計算問題と数学の式の計算の問題で分からなかったところがあったので、そこを考え直したいです。」
数学の契約です。それでも19時59分の指導報告は、こう結ばれました。「化学は計算ミスではなく、本質的な質量パーセント濃度の理解ができていませんでした。……本日のように数学以外のどの教科でも対応します(数学・物理・化学は可能です)ので、契約内容によらず希望・ご質問は仰ってください。」
6.担当の引き継ぎと、「空白の2週間」に届いた課題
6月末、担当が下川講師から副塾長・住谷へ引き継がれます。次の授業は7月7日。2週間近く、授業のない期間が生まれました。多くの塾なら、ここは何もない期間です。
【6月25日17時46分】
7/7(火)19時の授業まで、少し時間が空いてしまうので、陽菜さん用に課題をご用意させていただきました。無理のない範囲で進めてみてください まずは「1年生のまとめ」をお送りします。
17時47分、『1年復習(陽菜さん用).pdf』。既製のプリントではなく、この生徒のためだけに用意されたものです。
6月26日22時12分、お母様から解答済みの答案が届きます。夜10時過ぎです。22時18分——6分後に返信。22時22分「もう、すべての問題を解いたんですね。陽菜さん、素晴らしいです」。22時39分、添削済み答案の返却。同時に『2年復習(陽菜さん用).pdf』が送られます。そして翌6月27日7時58分——
【講師より】
陽菜さんには無理のないように進めるようにお伝えください。毎日少しずつで大丈夫です
褒めて、返して、次を渡して、それでもブレーキをかける。この4つが、いつもセットでした。
7.提出から返却までの、実際の時間
| 提出 | 返却 | 所要 |
|---|---|---|
| 6月28日 13:12 | 14:32 | 1時間20分 |
| 7月4日 14:30 | 20:56 | ※16:13に「授業が続いていますので、返却まで少しお時間を」と一報 |
| 7月5日 17:22 | 17:44 | 22分 |
| 7月23日 18:44 | 18:59 | 15分 |
| 7月25日 19:06 | 19:27 | 21分 |
| 7月27日 12:40 | 12:54 | 14分 |
| 8月3日 8:56 | 11:16 | ※8:58に「少しお時間をいただけますと幸いです」と一報 |
8月3日8時59分のお母様のご返信が、この関係を物語っています。「急ぎませんので、お時間ある時に解答お願い致します。」
すぐ返せないときに黙らない。「今は返せない、後で返す」と必ず伝える。だから待てる。
返却の速さより、返ってこない時間に何が届くかが、信頼をつくります。返却時のコメントも、毎回具体的でした。7月23日18時59分——「最初の問題と最後の問題ですが、「カッコをつけていない」ので、計算ミスをしています。こちら気をつけてくださいね」
「ケアレスミスに気をつけて」では終わらせない。どの記号を書かなかったからどう間違えたのかまで、名指しします。
8.65ページと、画面越しの拍手
7月21日8時50分、お母様から悲鳴のようなご連絡が届きます。「学校の数学の課題プリント分量65ページに苦戦しています(本人は7月中に済ませたいようです)本人、日々、10分程度で解ける問題を課題出して貰って大丈夫なようです。」
8時55分、住谷「「10分課題(陽菜さん用)」ですね。65ページは苦戦しますね 陽菜さん、真面目に取り組むタイプだと思いますので、7月中には終わりにできるかもしれません」。12時04分、新しい課題が届きます。「無理のないように、1日に2問を目安に解いてみてください 作図については飛ばしてもらって大丈夫です。」
この判断の意味
塾の課題を増やすのではなく、塾の課題を学校の課題に譲り、残った10分に最適化する。生徒の総量を管理するという発想です。
そして7月28日17時59分。授業直後の報告に、こうありました。「地震の影響?気象の影響?のため、途切れることがありましたが、きちんと理解できていたと思います 「65ページ問題」は「53ページ」終わったとのこと。素晴らしいと思います」
同じ日の22時14分、住谷から、この記録のなかで最も美しい一文が届きます。
【講師より】
本日は授業中に「53ページ終わった」と聞いて、私が拍手をしたら、陽菜さんも一緒に拍手をしてくれました だんだん慣れてきてくれたので嬉しいです!
画面の向こうで、生徒が一緒に拍手をした。オンラインの、たった数秒の出来事です。けれど「自分のがんばりを、誰かが本気で喜んでくれる」——数学が嫌いになりかけていた子に必要だったのは、たぶんこれでした。
9.お母様が、7月28日21時57分に書かれたこと
【保護者様より】
数学、苦手意識が強く(嫌いではないが演習になるとミスが続いたり、応用問題が解けない)克服に時間がかかりそうです。諦めず、まずは基本問題を満点解答めざし、自信をつけ、時間を意識して繰り返し問題を解き、公式、考え方の整理だと思います。得意になるのは難しいですが 少しでも解ける問題を増やし、自信に繋がればと思います。長くなり申し訳ありません。
——「得意になるのは難しいですが」。
これが、中学3年生の夏、この子の数学に対して、最も近くで見ていた保護者様が下した、正直な見立てでした。責める気持ちは一切ありません。むしろ、多くのご家庭が同じ場所に立っておられると思います。
17分後の22時14分、住谷の返信はこうでした。「陽菜さん、とても頑張っているので、自信をつけて良い方向に進んでくれればと思っています」
10.そして、6年後
この記録が残っているのは、中学3年の夏までです。その後、陽菜さんは広島県立広島高等学校へ進み、高校数学へ進んでいきました。中学の「多項式が理解できていない」段階から、数Ⅰ・A、数Ⅱ・B、そして数Ⅲへ。中3の6月に自分の名前で質問を送るようになったあの習慣は、そのまま続いていきました。そして——
【結果】
森川陽菜さんは、広島大学 医学部 医学科に合格されました。
医学部医学科は、二次試験における数学の比重が極めて重い学部です。「学年の平均点まで上げたい」と書かれたあの一行から、最も遠い場所に見えた進路でした。
けれど、いま振り返ると、答えはすべて中3の記録のなかにあります。
- 公式を丸暗記させず、その場で作らせたこと(4月22日)
- 点数ではなく、途中式の書き方を見ていたこと(4月22日)
- 「発想は悪くない、あとは運用力」と原因を正しく切り分けたこと(5月13日)
- 「かなり筋はいい子です」と、誰よりも早く見抜いていたこと(5月13日)
- 課題を増やさず、10分に絞ったこと(7月21日)
- 53ページ終わったことに、一緒に拍手したこと(7月28日)
「得意になるのは難しい」と思われていた子が、医学科へ進む。
数学という科目は、正しく理解し直せば、何年かかっても、必ずそこまで連れて行ってくれます。
11.保護者の皆さまへ|この記録から読み取れる6つのこと
1|連絡は、すべて文章で残ります 料金、規約、日程、指導内容。口頭ではなく文章でお伝えするのは、認識の違いをなくすためです。この記事のように、後から何度でも振り返れます。
2|相性が合わなければ、講師は変えられます 「水曜日希望です」の一言から、わずか12分で別の講師が手配されました。担任制ですが、固定ではありません。ご遠慮なくお申し付けください。
3|毎回、板書データと指導報告が届きます 授業終了の2〜3分後には、その日の板書PDFと「何を扱い、何ができて、何が怪しかったか」が届きます。保護者様が授業を見ていなくても、中身がわかります。
4|課題の添削は、追加料金なしで、何度でも 夜10時過ぎの提出に6分で返信した日も、翌朝までかかった日もあります。共通しているのは、待たせるときは必ず一報を入れることです。
5|契約教科の外でも、質問できます 数学の契約で、化学の質問に答えた日がありました。「契約内容によらず希望・ご質問は仰ってください」——これは実際に送られた言葉です。
6|量ではなく、その子の総量で考えます 学校の課題が65ページあるなら、塾の課題は「1日10分・2問」に絞る。潰さないことも、伸ばすための仕事だと考えています。
12.おわりに
数学が苦手なお子様のことで、いま眠れない夜を過ごしておられる保護者様へ。
この記録のなかで、いちばん心を打つのは、合格発表の瞬間ではありません。7月28日の夜、画面の向こうで、生徒が講師と一緒に拍手をした数秒間です。
数学の点数が変わるより先に、変わるものがあります。それは、「わかった」という感覚と、それを喜んでくれる人がいるという実感です。順番を間違えなければ、点数は後から必ずついてきます。数強塾は、その順番を守る塾です。
まずは体験授業で、お子様の答案を見せてください。私たちは、点数ではなく、途中式を見ています。
ほかの指導事例も公開しています
いずれも実際の指導記録をもとに、ご本人・保護者様のご了解のうえ構成したものです。状況も学年も志望校も違いますが、やっていることは同じだと分かっていただけると思います。
13.関連ページ
「得意になるのは難しい」と思われている、そのお子様へ
数強塾はプロ講師のみの完全1対1オンライン数学専門塾です。点数ではなく途中式を見て、原因を切り分けます。学校の課題が多いなら、塾の課題は10分に絞ります。まずは答案を見せてください。

