合格体験記 / 指導事例

「一人でやるとしても応援しております」——体験授業の最後にそう言った先生と、西宮東高校へ進んだ90日間【指導事例】

数強塾グループの一流講師陣 一流のライブ授業×最高品質の映像授業×サボれないコーチング

松原 菜穂子さん(仮名)/西宮市立鳴尾中学校 → 兵庫県立西宮東高等学校 合格
数強塾 数学マンツーマン指導(オンライン・週1回/火曜19時)/中学3年5月 入塾

菜穂子さんが数強塾に来られたとき、お母様が記入された生徒情報には、こうありました。「西宮東高等学校に合格したい(数学評定3、各単元テストは平均点レベル、苦手意識あり、少なくとも4まであげたい)」「週1回」。週に1回、火曜日の19時から。それだけです。

派手な話は一つも出てきません。この記事は、週1回のオンライン授業とLINEのやり取りだけで、中学3年生の夏がどう変わったかの記録です。

掲載にあたって

本記事は実際の指導記録をもとに構成しています。生徒様のお名前のみ、ご本人・保護者様のご了解のうえ仮名としています。掲載にあたっては、ご本人・保護者様のご了解をいただいております。

本記事は一人の生徒の事例であり、すべての生徒に同様の期間・成果・合格結果を保証するものではありません。

1.5月5日、朝7時57分から夜20時57分まで

問い合わせを受けた日の記録が、そのまま残っています。朝7時57分、副塾長・住谷から、3通の長文が続けて届きます。体験授業の当日の流れ、料金と規約、よくあるご質問。

【入塾案内より】

授業中について、板書をキレイに書き写す必要はありません。板書はスクリーンショットで保存しております。授業中は「理解する」ことに集中するようお願いいたします。
恐怖で縛る教育は行いません。気軽に受講するよう、生徒様にお伝えください。純粋な「わかった」という気持ちを大切にします。

時刻 できごと
7:57 体験授業の流れ・料金・規約・FAQを送付
8:31 お母様「内容確認いたしました」
14:39 学校名・志望校・評定を記入して返信
16:13 「新規問合せが混みあっており、数日程度お時間をいただく可能性が…」
17:34 「数日」と言った1時間21分後に、担当講師が決定(横澤講師)
17:36 / 17:41 横澤講師が自己紹介/体験授業の候補日を4つ提示
19:21 / 20:56 5月12日を選択/入金完了のご連絡

問い合わせから、その日のうちに体験授業まで確定していました。

2.体験授業の「設計」を、先に相談する

体験授業の2日前、5月10日16時07分。横澤講師から、こんな相談が入ります。

【講師より】

お送りいただいたテストを見させていただきました。……体験授業では、授業のイメージを持てるとともに、せっかくのお時間なので菜穂子さんの苦手部分の分析と、得点源にするためのお話などもできればと思います。ですので問題を解く時間や解説する時間だけでなく、コミュニケーションの時間も多めに取らせていただきたいのですが、いかがでしょうか。授業内で扱う問題は苦手とされていそうな思考力を問われる文章問題を出題したいと考えております。

体験授業で何をするかを、事前に説明して、了解を取る。17時39分、お母様「はい、コミュニケーション多めで大丈夫です」。

初対面の中学生に、いきなり問題を解かせない。まず何に困っているかを聞く。この順番が、後の3か月を決めました。

3.5月12日20時18分、「一人でやるとしても応援しております!」

体験授業が終わった直後、横澤講師が送ったのは、この一文です。

【講師より】

本日はありがとうございました。授業後はこのノートにその日の授業の様子を載せさせていただきます。これで一連の流れとなります。
一人でやるとしても応援しております!

継続をお願いする言葉は、ありません。「一人でやる」という選択肢を、講師のほうから先に置いています。

【21時04分・お母様より】

本日はありがとうございました。横澤先生との対話を通じ親子共にとても前向きになることができました。本人も継続したいとのことです。今後とも横澤先生にお願いできれば嬉しいです。

21時07分、横澤講師「ご連絡ありがとうございます。嬉しい気持ちや楽しみな気持ちと身の引き締まる思いです。」——営業の言葉が一度も出てこないまま、入塾が決まりました。

4.6月2日20時05分、本人がグループに入った

最初の1か月、LINEのやり取りはお母様と講師のあいだで行われていました。6月2日12時26分、お母様から長いご相談が届きます。

【保護者様より】

①宿題について 宿題には張り切りすぐ取り掛かり終わらせたのですが、その後どうも約束した勉強時間もできていないようでした。苦手な教科のため後回しにしてしまう、何をしたらよいかわからない…が主要因と考えられます。宿題の次はこれをする、がわかるよう伝えていただけると幸いです
②兵庫統一模試の回答 本人には難しかったみたいです。大問2、3は苦手な一次関数で手も足も出なかったようです

3分後の12時29分、横澤講師「週に一度のオンラインの授業では、どうしてもその他の時の様子が気になってしまいます。今後も些細なことでも構いませんのでご共有いただけますと幸いです。

そしてこの日の授業後、20時05分——お母様が、菜穂子さん本人をLINEグループに追加しました。ここから、記録の主役が変わります。

6月4日7時40分、横澤講師「よろしくお願いいたします。本日の単元テスト、頑張ってください」。7時41分、菜穂子さん「頑張ってきます!

5.先生が、2回、自分のミスを申告した

【6月2日20時23分・授業直後の報告】

私の時間配分にミスがあり、宿題に時間をかけすぎてしまいました。今後、宿題における質問はLINE上でできるだけ解決していき、授業内ではとくに普段の学校の授業でわからない問題を取り上げてまいります。

【6月7日9時49分・宿題の答案を受け取って】

円周角の問題申し訳ない。これから習う内容入ってしまっていました 難しくないので今度の授業でちょろっと触れます!

どちらも、黙っていれば分からないことです。それでも、その場で申告し、運用を変えています。そして同じ9時50分、こんな確認が入ります。

【講師より】

見たら理解」など書いてくれて助かります! 何も書いてないところは基本「見てもわからなかった!」と捉えて大丈夫ですか?

9時58分、菜穂子さん「P107の、高校入試問題2と、P15の、高校入試問題(2)(3)が見てもあまり分からなかったです。分からなかったとこ書くの忘れてました!すみません」

ここが分岐点

「分からなかった」と書けるようになったのは、先生が先に「間違えました」と書いていたからです。

6.6月9日12時39分、1分で方針が変わった

6月9日12時38分、お母様から「単元テストがなかなか点数に結びついていない現状をふまえ、単元テストに向けた勉強を重点的にお願いしたい」。1分後の12時39分、「承知しました。本日少し改めてお話します!

そしてその日の授業後、20時14分、カリキュラムの変更が正式に共有されます。

【指導報告より】

〇単元テストに関しては、時間が足りなかったのがわかる内容でした。どこにまず眼をつけるのか、少しずつ慣れていきましょう。
今後は宿題でテキスト、授業内では宿題の不明点解消と単元テスト対策を行っていきます。

「点が取れない」の中身を、「時間が足りない」「どこに目をつけるかが決まっていない」と言い換える。原因の名前が変わると、対策が変わります。

20時16分には、横澤講師が自作の問題を出しています。「【問題】5に偶数をかけると1の位が0になり、5に奇数をかけると1の位が5になる。このことを、文字を使って証明しなさい。偶数と奇数をそれぞれ文字を使って表して考えてみてください!」

6月15日17時05分、菜穂子さん「書き忘れましたが、LINEで送ってくださった方の証明、あまり理解できていないです。」——8分後の17時13分「今回も火曜日前に宿題ができていて素晴らしいですね 109ページ、例2の問題、松原さんの証明で合っています」。そして17時15分、証明の全文が、LINEに手打ちで送られました。

7.6月21日12時47分、「ここを潰すところまでが模試です」

6月21日9時32分、兵庫統一模試の結果が返ってきました。12時47分、横澤講師から菜穂子さん本人へ。この記録のなかで、最も大切な一文です。

【講師より】

ちなみに、模試の意味は大きく2つあって、「実力を測ること」「力不足な単元を明らかにすること」です。力不足の場所がわかったので、ここを潰すところまでが「模試」です。頑張りましょう!

判定の話も、偏差値の話も、一切していません。模試を「結果」ではなく「まだ終わっていない作業」として渡す。1か月前、一次関数で手も足も出なかった模試が、この一言で、やることリストに変わりました。

12時49分には、宿題についてこう続きます。「1個惜しいですね〜!立式が惜しかった…!予想は合ってそうですね」——「×」ではなく「惜しい」。何が合っていて、どこだけが違ったのかを、必ず切り分けています。

8.6月23日20時44分、「テスト、高得点さすがです!!」

入塾から、ちょうど1か月と少し。

【6月23日20時44分・指導報告】

テスト、高得点さすがです!!素晴らしいですね。取りこぼしたところはきちんと復習をしてください。
〇宿題の解き方ですが、問題一つ一つで解いたら回答を見るのではなく、大きな流れを一旦解いてみましょう。

「数学評定3、単元テストは平均点レベル、苦手意識あり」から始まった生徒の記録です。高得点が出た日にも、次の課題が渡されています。

6月30日20時33分「〇今日はかなり質問に対して積極的に発言して回答してくれたので、こちらもやりやすかったです!」 20時44分、お母様「本日もありがとうございました。いい顔で出てきました。

9.ドクターストーンと、ヘロンの公式

6月23日20時53分、授業とは関係のない、こんなメッセージが届いています。

【講師より】

余談で話したドクターストーンについて、連投しますが「そうなんだ〜」くらいに見てください! サイが示しているのは「ヘロンの公式」というものです。……三辺の長さが分かれば面積が分かる公式で、さらにどんな四角も三角に分けることができます。そしてその計算には「平方根」が必要だったというわけです…!

6月24日7時38分、菜穂子さんからの返信。「サイが言っていたのってこれだったんですね〜!一気に興味が湧きました!ありがとうございます!」

7月8日の単元テストの範囲は「平方根」でした。テスト範囲の単元に、生徒が朝7時38分に「興味が湧いた」と返す。週1回のオンライン授業でできることの、上限に近い出来事だと思います。

ヘロンの公式について、数強塾ではくわしい解説記事も用意しています(三辺の長さから三角形の面積を求める公式です)。

10.夏休み、日報が始まった

7月21日20時17分、夏に向けて教材が指定されます。「〇1,2年生復習用『フォレスタゴール 数学』/〇3年生の範囲『フォレスタステップ 数学 中3』」

20時53分、お母様「テキスト購入し計画立てた時点で、まず報告させていただきます。悔いの残らない夏になるよう菜穂子には頑張ってほしいと思います。」 21時47分、横澤講師の返事が、いいです。「自分でこなしつつ、うまく横澤を使いましょう!

そして夏休み初日、7月22日19時08分。誰にも言われないうちに、菜穂子さん本人から報告が届きます。「今日行った課題は、数学の教科書問題 理科の問題集です」——19時12分まず初日として自分からお送り頂きありがとうございます。素晴らしいです

7月24日14時02分、報告のフォーマットが決まります。「その日に取り組んだ科目と時間も伺いたいです。理科:1時間/数学:2時間 のような感じで」——ここから、記録は日報になります。

日付 数学 理科
7月24日 1時間30分 2時間
7月27日 1時間30分 2時間30分
7月28日 2時間 1時間
7月29日 2時間 1時間
7月30日 2時間30分 1時間
7月31日 2時間 1時間
8月2日 2時間 30分
8月3日 1時間 30分

旅行に出た日も、事前に「明日明後日、遠出するので次回送るのは27日です」と自分で連絡しています。

演習の進め方にも、細かい設計がありました。

  • 7月24日19時45分「レベルチェックテストは間違えていいのは1問だけです。2問とも間違えたらその章は復習します」
  • 8月2日13時08分「不安のない単元はエクササイズだけ取り掛かる、で大丈夫です」
  • 8月1日14時22分数学めちゃくちゃ正答率高いですね!いい感じ!やり方は掴めてきましたかね」

11.契約は数学だけ。届いたのは、理科と英語と国語

数強塾との契約は、数学のマンツーマン指導、週1回です。記録に残っているのは、それだけではありませんでした。

日時 契約外の対応
7/23 19:19〜19:26 方程式の立式が苦手と分かり、YouTubeの解説動画を3本。「この方、少し声が気になりますが2倍速ぐらいで見るとちょうど良いです!笑」
7/28 20:04 英単語帳の相談に回答。書店で実物を見て選ぶ方法と、具体的な候補を2冊
7/28 20:35〜20:36 理科の「天気」「電気」の用語リストが届く →「私がヒアリングできていないところ、このようにサポート頂けると大変ありがたいです!
7/30 18:50 兵庫県公立入試の国語について、過去数年分を調べた結果を共有

そして、7月23日19時14分のこのやり取りが好きです。菜穂子さん「星は以前間違えた問題です」/横澤講師「なるほど!印つけるの良いですね、素晴らしいです」——自分で工夫を始めた生徒に、必ず気づいて、必ず言葉にする。

12.7月30日、救急車から届いた国語の分析

7月30日18時21分、横澤講師からお母様へ、急ぎの連絡が入ります。電話がつながらず、18時48分、文面で。

【講師より】

先日お話した頭痛に関して、出先にて痛みに耐えていたところ、親切な方が救急車を呼んでくれ、断ることできず今病院へ来ております。私自身は既に回復して元気なのですが、授業実施が難しい状態でして、急遽ご連絡をお願いした次第です。

そしてその2分後の18時50分、菜穂子さん宛てに、これが送られています。

【講師より】

本日お話したかった兵庫県の国語の出題について少し記載します。結論、文法問題は毎年4〜6点分程でます。単問で、というよりは文章題のなかに出てくるようです。数年分の過去問をみた感じですと、現代文の文法も必要ですが、古文漢文の方が難易度がある気がしますので、そちらの対策が必要かと思います!

病院から、授業の振替連絡と一緒に、調べておいた国語の分析を送っています。19時04分、もう一つ謝罪が入ります。「菜穂子さんへもご連絡をしようとしてしまい、ご不安を感じられたかもしれません、申し訳ございません。よほど緊急性が高いことがない限り今回のようなご連絡方法はいたしませんのでご安心ください。」

生徒本人に直接電話をかけようとしたことまで、保護者様に報告して謝っています。

7月31日11時54分、菜穂子さんから。「今回は数学 2時間 理科1時間しました。体調の方大丈夫ですか? お大事になさってください!国語の文法について調べていただきありがとうございました! 不安な点でもあったので、スッキリしました!

日報と、気遣いと、お礼が、一つのメッセージに入っています。5月に「苦手意識あり」と書かれていた中学3年生です。

13.そして、西宮東高校へ

【結果】

松原菜穂子さんは、兵庫県立西宮東高等学校に合格されました。5月5日14時39分、お母様が記入した⑤の欄に書かれていた、そのままの高校です。

この記録には、劇的な逆転はありません。あったのは、次のことだけです。

  • 体験授業の最後に、「一人でやるとしても応援しております」と言ったこと
  • 先生が2回、自分のミスを申告したこと
  • 「点が取れない」を「時間が足りない」「目のつけどころ」に言い換えたこと
  • 模試を「ここを潰すところまでが模試です」と渡したこと
  • ドクターストーンから平方根に話をつないだこと
  • 夏休みの学習時間を、本人が毎日報告したこと
  • 契約が数学だけでも、理科も英語も国語も答えたこと

週1回、火曜19時。それだけで、ここまで来られます。

14.保護者の皆さまへ

1|週1回から始められます 菜穂子さんの受講は、最後まで週1回でした。回数を増やすことが正解とは限りません。授業のない6日間をどう過ごすかを設計するのが、私たちの仕事です。

2|LINEは、授業のない日のためにあります 宿題の質問、模試の共有、テスト範囲の連絡。返信は数分から、遅くとも当日中です。追加料金はかかりません。

3|保護者様からの情報が、指導を変えます 「宿題が終わったあと何をすればいいか分からない」「一次関数で手も足も出なかった」——このご連絡があったから、カリキュラムが変わりました。些細なことほど、お知らせください。

4|契約教科の外でも、お答えします 理科の用語、英単語帳、国語の出題傾向。数学の契約でも、聞いていただければ調べます。

5|講師のミスは、隠しません 時間配分の失敗も、未習範囲の出題も、記録に残っています。大人が間違いを認める場所でなければ、子どもは「分かりません」と言えません。

6|担任の相性は、変更できます 入塾時のご案内にも明記しています。「もし本人との相性が悪いようであれば、担任を変えることも可能でございます」。

15.おわりに

数学に苦手意識のあるお子様のことで悩んでおられる保護者様に、この記録から一つだけお伝えするなら、6月24日朝7時38分の一言です。

「サイが言っていたのってこれだったんですね〜!一気に興味が湧きました!」

漫画の話から始まって、ヘロンの公式を経由して、テスト範囲の平方根にたどり着いた朝の返信です。

苦手な科目を得意にする方法は、実はそれほど多くありません。「面白い」と思う瞬間を、どれだけ作れるか。そしてその瞬間は、点数の話をしていないときに、いちばんよく生まれます。数強塾は、その瞬間を設計する塾です。

まずは体験授業で、お子様と話をさせてください。最初の日は、問題を解かないかもしれません。

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いずれも実際の指導記録をもとに、ご本人・保護者様のご了解のうえ構成したものです。状況も学年も志望校も違いますが、やっていることは同じだと分かっていただけると思います。

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この記事を書いた人

藤原 進之介(ふじわら しんのすけ)/株式会社数強塾 代表取締役・オンライン数学専門塾「数強塾」代表

中高一貫校生を中心に、累計3,500名以上を指導。東進ハイスクール・東進衛星予備校・代々木ゼミナールなど出講実績あり。自身も高校時代は数学が苦手で2浪を経験し、「なぜそうするのか」から積み上げ直した経験を指導の原点にしている。数強塾グループでは学生アルバイトを採用せず、プロ講師のみで完全1対1のオンライン指導を行っている。

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