共通テスト対策

センター試験2018 数学Ⅰ・A 全問解説|平成30年度 本試験 【数強塾】

数強塾のプロ講師陣

今日の一問
次の問いに答えなさい。
〔1〕 \(x\) を実数とし \[A=x(x+1)(x+2)(5-x)(6-x)(7-x)\] とおく。
〔2〕(1) 全体集合 \(U\) を \(U=\{x\mid x\) は20以下の自然数 \(\}\) とし、部分集合 \(A\)、\(B\)、\(C\) を考える。(2) 実数 \(x\) に関する条件 \(p\)、\(q\)、\(r\)、\(s\) を考える。
〔3〕 \(a\) を正の実数とし \[f(x)=ax^{2}-2(a+3)x-3a+21\] とする。
——さて、どこから手をつける?
答えと考え方は、この記事の中で順を追って解説します。

2018年(平成30年度)大学入試センター試験 本試験の数学Ⅰ・数学Aについて、問題文をTeXで再掲したうえで、全問の解答と解説を掲載します。執筆は数強塾代表・藤原進之介です。

センター試験は2020年で終了し、翌2021年から大学入学共通テストに切り替わりました。出題形式は変わりましたが、問われている解法の型そのものは今も有効で、共通テスト対策の演習素材として十分に使えます。

解答はすべて大学入試センターが公表した正解表と突き合わせ、全問一致を確認したうえで公開しています。加えて、各小問に数式処理や総当たり計算による独立検算をつけました。

第1問から第5問まで、公式正解表に対応するすべての解答欄を公開しています(第1問・第2問が必答、第3問〜第5問は3問中2問選択)。散布図・箱ひげ図などの図は再現していないため、問題冊子をお手元に置いてお読みください。

この記事の目次

  1. 第1問(必答・配点30) 式の計算・集合と命題・2次関数
  2. 第2問(必答・配点30) 三角比(四角形と台形の判定)・データの分析
  3. 第3問(選択・配点20) 確率(条件付き確率と独立性の判定)
  4. 第4問(選択・配点20) 整数の性質(約数の個数と不定方程式)
  5. 第5問(選択・配点20) 図形の性質(角の二等分線・方べきの定理・内心)

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すべての年度・科目の一覧は大学入試 数学 過去問の全問解説ハブにまとめています。

第1問(必答・配点30) 式の計算・集合と命題・2次関数

【問題】

〔1〕 を実数とし とおく。

〔2〕(1) 全体集合 は20以下の自然数 とし、部分集合 を考える。(2) 実数 に関する条件 を考える。

〔3〕 を正の実数とし とする。

【解答】

〔1〕 ア5 イ6 ウ1 エ4 オ2 カ8

〔2〕 キ2 ク0 ケ2 コ0

〔3〕 サ1 シ3 ス1 セ1 ソ4 タ5 チ7 ツ1 テ3 ト4

〔1〕 6個の積を、置き換えで3個の積に畳む

【問題(再掲)】

整数 に対して であり、したがって、 とおくと と表せる。 のとき、であり、 である。

【型】共通の形が現れるように因数をペアにする

【なぜこうするか】 まず誘導の等式を確かめます。左辺を展開すると

は5です。 が消えるのがポイントで、 の1次の項が残らないためにこの形が使えます。

この等式は「 を掛けると の式になる」と言っています。そこで の6個の因数を、足すと になるペアに組み替えます。

  •  →  の場合で
  •  →  の場合で
  •  →  の場合で

よって

は6、ウエは14です。

のときの を求めます。代入して展開するのではなく、 が満たす2次方程式を作るのが速い。

したがって 、つまり は2です。

は8です。

【検算】  のまま記号展開すると恒等的に0✓。また を元の6個の積に直接代入すると ✓。

【定石】 4個以上の因数の積は、和が等しくなるペアに組んで共通の塊を作る。「(無理数)を代入」ときたら、その が満たす2次方程式に直してから使う

〔2〕(1) 集合は要素をすべて書き出して確かめる

【問題(再掲)】

かつ は20の約数 かつ は3の倍数 かつ は偶数 。集合 の補集合を 、空集合を と表す。集合の関係 (a) 、(b) の正誤の組合せとして正しいものはである。また、(c) 、(d) の正誤の組合せとして正しいものはである。(選択肢はいずれも ⓪正・正/①正・誤/②誤・正/③誤・誤)

【型】20以下なら全要素を列挙して判定

【なぜこうするか】 要素が20個しかないので、推論より列挙が確実で速いです。

  • (20の約数)
  • (3の倍数)
  • (偶数)

(a) には奇数の1と5が入っているので

(b) 。約数かつ3の倍数の数を探すと、20は3で割り切れないので該当なし。

よって(誤、正)の組合せでは②です。

(c) 。これと の共通部分は

(d) なので

  • 左辺:、これと の和集合は
  • 右辺:、これと の共通部分は

一致するので。((d)は が成り立つときに一般に成立する形です。実際 の要素はどれも20の約数ではありません。)

よって(正、正)では⓪です。

【検算】  から3集合を機械的に構成して4つの主張を判定すると、(a)偽・(b)真・(c)真・(d)真。左辺と右辺の要素が完全一致することも確認しました ✓。

【定石】 有限で小さい集合は、迷わず全列挙。ド・モルガンや分配法則で悩む前に、要素を並べたほうが速く確実。

〔2〕(2) 必要・十分は「矢印がどちら向きに立つか」だけ

【問題(再掲)】

または であることは、 であるための。また、 であるための。⓪ 必要条件であるが、十分条件ではない ① 十分条件であるが、必要条件ではない ② 必要十分条件である ③ 必要条件でも十分条件でもない

【型】条件を数直線の区間に翻訳して包含関係を見る

【なぜこうするか】 まず絶対値を外して区間にします。

または と同値です。

整理すると または 。これは または 」とまったく同じ集合です。

したがって「 または で必要十分。は②です。

次に なので 、つまり または

と比べると、 の区間は の区間にすっぽり含まれます

は真、 は偽(反例 )です。

であるための」と問われているので、 が成り立つ側。これは の必要条件ということです。逆は成り立たないのでは⓪です。

【ミスの罠】  としてしまう誤り。 です。ここを間違えると が同じ条件に見えてしまい、②を選んでしまいます。

【検算】  から まで 刻みで動かして4条件の真偽表を作り、全点で一致全点で成立反例ありを確認しました ✓。

【定石】 「A は B であるための〇〇条件」は が必要条件、 が十分条件。区間に直して広いほうが必要条件と覚えると迷わない。

〔3〕前半 文字係数の2次関数、頂点と最小値の位置

【問題(再掲)】

2次関数 のグラフの頂点の 座標を とおくと である。 における関数 の最小値が となるような の値の範囲は である。また、 における関数 の最小値が となるような の値の範囲は である。

【型】頂点が定義域の左・中・右のどこにあるかで場合分け

【なぜこうするか】 頂点の 座標は「1次の係数を、2次の係数の2倍で割って符号を変えた値」で出ます。

は1、は3です。

ここで大事な観察が一つ。 なので 、したがって が常に成り立ちます。つまり頂点が定義域の左外にはみ出すことはありません。考えるべきは「頂点が より右か左か」だけです。

より下に凸なので、頂点が定義域の右外()にあるとき、 では単調減少で最小値は

と合わせて は1です。

逆に頂点が定義域の中()にあれば最小値は 。左端の条件は自動的に満たされるので 、すなわち は1です。

【定石】 文字係数の2次関数の最大最小は、頂点と定義域の位置関係で3通り。ただしあらかじめ「頂点は必ず〇〇の側」と絞れることが多く、そのぶん場合分けが減る。まず頂点の動く範囲を調べる。

〔3〕後半 最小値が1になる を、2つの場合で求める

【問題(再掲)】

したがって、 における関数 の最小値が1であるのは または のときである。

【型】前半の場合分けをそのまま使って、それぞれで方程式を解く

【なぜこうするか】 前半で「 なら最小値は 」「 なら最小値は 」と分かっています。両方の場合で最小値 を解き、範囲の条件を満たすものだけ採用します。

[場合1] 最小値は

を満たすので採用。は4、は5です。

[場合2] 最小値は頂点の 座標

これを1とおいて、両辺に )を掛けます。

解の公式より

なので を満たさず不適。残るのは

は7、ツテは13、は4です。

【ミスの罠】 2次方程式の解を2つとも書いてしまうミス。場合分けの条件()に戻して吟味するのを忘れないこと。解答欄が1つしかない時点で「片方は捨てる」と気づけます。

【検算】  から まで 刻みで動かし、各 について を4001分割して の最小値を数値的に求め、最小値が1になる を総当たりで探索しました。見つかったのは の2か所のみ。理論値 と一致 ✓。

【定石】 場合分けして解いたら、必ずその場合の条件に戻して吟味。「または」で2つ答えが並ぶ問題は、異なる場合から1つずつ出てくるのが典型パターン。

第1問で身につけたい型

  • 多因数の積は、和が等しいペアに組んで共通の塊を作る
  • 無理数の代入は、その数が満たす2次方程式に直す
  • 小さい有限集合は全列挙が最速で最も確実。
  • 。区間に直して、広いほうが必要条件。
  • 文字係数の2次関数は、頂点の動く範囲をまず絞ると場合分けが減る。
  • 場合分けで解いたら、その場合の条件に戻して吟味する。

第2問(必答・配点30) 三角比(四角形と台形の判定)・データの分析

【問題】

〔1〕 四角形 ABCD において、3辺の長さをそれぞれ 、対角線 AC の長さを とする。

〔2〕 ある陸上競技大会に出場した選手の身長(単位は cm)と体重(単位は kg)のデータが得られた。男子短距離328人、男子長距離271人、女子短距離319人、女子長距離263人の四つのグループに分ける。

【解答】

〔1〕 ア7 イ9 ウ4 エ2 オ9 カ0 キ4 ク2 ケ3 コ3

〔2〕 サ・シ 1・6(順序は問わない) ス・セ 4・5(順序は問わない) ソ2

〔1〕前半 3辺がわかっている三角形は余弦定理

【問題(再掲)】

このとき である。

【型】3辺→余弦定理→相互関係で

【なぜこうするか】  は3辺 がすべてわかっています。角を求めるなら余弦定理一択です。

は7、は9です。

は相互関係から。三角形の内角なので です。

は4、は2、は9です。

【定石】 余弦定理は「求めたい角をはさむ2辺と、向かい合う辺」 から 、符号は角の範囲で決める。

〔1〕後半 「どちらの辺が平行か」を高さで見抜く

【問題(再掲)】

ここで、四角形 ABCD は台形であるとする。 であるからである。⓪  ①  ②  ③ 辺 AD と辺 BC が平行 ④ 辺 AB と辺 CD が平行。したがって である。

【型】平行の候補を「点と直線の距離」でつぶす

【なぜこうするか】  は、 を底辺 BC で見たときの高さ、つまり点 A と直線 BC の距離です。

なので は⓪です。

この大小がなぜ効くのか。もし辺 AD と辺 BC が平行だとすると、D は「A を通り BC に平行な直線」の上にあります。その直線と直線 BC の距離はちょうど 。C は直線 BC 上の点ですから、

CD は2直線の距離以上、すなわち

となるはずです。ところが はこれより小さい。矛盾します。よって はあり得ず、台形である以上、平行なのはもう一方の組。は④(辺 AB と辺 CD が平行)です。

平行がわかったので座標を入れます。 と置き、 より C と D は同じ高さ。 として

辺々引くと 、すなわち 。このとき なので

と同じ向きで長さ3だから

は2、ケコは33です。

【検算】 得られた座標 で4つの長さを測り直すと 与件がすべて再現✓。 の外積が0(平行)も確認 ✓。 ✓。

【定石】 「台形である」だけ与えられて、どちらが平行か不明なときは、点と直線の距離で候補をつぶす。平行が決まったら座標を置くのがいちばん速い。

〔2〕(1) ヒストグラムと箱ひげ図を突き合わせる

【問題(再掲)】

図1および図2は、四つのグループにおける身長のヒストグラムおよび箱ひげ図である。図1および図2から読み取れる内容として正しいものはである(順序は問わない)。⓪ 四つのグループのうちで範囲が最も大きいのは、女子短距離グループである。① 四つのグループのすべてにおいて、四分位範囲は12未満である。② 男子長距離グループのヒストグラムでは、度数最大の階級に中央値が入っている。③ 女子長距離グループのヒストグラムでは、度数最大の階級に第1四分位数が入っている。④ すべての選手の中で最も身長の高い選手は、男子長距離グループの中にいる。⑤ すべての選手の中で最も身長の低い選手は、女子長距離グループの中にいる。⑥ 男子短距離グループの中央値と男子長距離グループの第3四分位数は、ともに180以上182未満である。

【型】選択肢ごとに「図のどこを見るか」を決めてから読む

【図について】 図1(ヒストグラム)と図2(箱ひげ図)は、当塾では再現していません。読み取り値を推測で書くと不正確になるためです。大学入試センターが公開している問題冊子の29ページを手元に置いてお読みください。以下では「図のどこを、どう比べればよいか」を説明します。

【なぜこうするか】 7つの選択肢は、それぞれ見るべき図と見るべき量がはっきり違います。手当たり次第に眺めるのではなく、選択肢を読んだ瞬間に「箱ひげ図のヒゲの端」「箱の幅」「箱の中の線」のどれを見るかを決めるのがコツです。

  • ⓪ 範囲 → 図2で、各グループのヒゲの左端と右端の差を比べます。女子短距離は左端がいちばん左まで伸びていますが、右端は男子ほど伸びていません。差がいちばん大きいのは男子短距離なので
  • ① 四分位範囲 → 図2で箱の横幅だけを見ます。四つとも箱の幅は10前後で、目盛りの12には届きません。
  • ② 男子長距離の中央値の階級 → 図1の男子長距離のヒストグラムでいちばん高い柱を確認し、図2の男子長距離の箱の中の線(中央値)がその階級に入るかを見ます。中央値の線は最頻階級より右側にあり、
  • ③ 女子長距離の第1四分位数の階級 → 同様に、図1の最頻階級と、図2の箱の左端(第1四分位数)を突き合わせます。第1四分位数は最頻階級より左側にあり、
  • ④ 最も背の高い選手 → 図2のヒゲの右端だけを比べます。最も右まで伸びているのは男子短距離で、
  • ⑤ 最も背の低い選手 → 図2のヒゲの左端だけ。最も左まで伸びているのは女子短距離で、
  • ⑥ 180以上182未満 → 図2で、男子短距離の箱の中の線と、男子長距離の箱の右端の位置を、180の目盛りと比べます。どちらも180をわずかに超えたところにあり、

よっては①と⑥です(順序は問わない)。

【ミスの罠】 ②と③は「ヒストグラムの最頻階級」と「四分位数」という別の図の別の量を突き合わせる問題です。ヒストグラムだけ見て「真ん中あたりが最頻だから中央値も入るはず」と決めつけると引っかかります。分布が左右対称でない限り、最頻階級と中央値は一致しません

【定石】 箱ひげ図は「ヒゲの端=最小・最大」「箱の両端=第1・第3四分位数」「箱の中の線=中央値」。選択肢を読んだら、この4か所のどれを見るかを先に決める。

〔2〕(2) 散布図の補助直線は「 の等高線」

【問題(再掲)】

身長を 、体重を とし、 で、 で定義する。図3は四つのグループにおける のデータの散布図である。ただし、原点を通り、傾きが15、20、25、30である四つの直線 も補助的に描いている。また、図4の(a)、(b)、(c)、(d)で示す の四つの箱ひげ図は、四つのグループのいずれかの箱ひげ図に対応している。図3および図4から読み取れる内容として正しいものはである(順序は問わない)。⓪ 四つのグループのすべてにおいて、 には負の相関がある。① 四つのグループのうちで の中央値が一番大きいのは、男子長距離グループである。② 四つのグループのうちで の範囲が最小なのは、男子長距離グループである。③ 四つのグループのうちで の四分位範囲が最小なのは、男子短距離グループである。④ 女子長距離グループのすべての の値は25より小さい。⑤ 男子長距離グループの の箱ひげ図は(c)である。

【型】 だから、原点を通る直線の傾きがそのまま

【図について】 図3(散布図)と図4( の箱ひげ図)も再現していません。問題冊子の31ページをご覧ください。

【なぜこうするか】 この設問の急所は、補助直線 の意味です。

つまり原点を通る傾き の直線。傾き15、20、25、30の4本は、そのまま「 の目盛り線」です。ある点がどの2本の直線の間にあるかを見れば、その選手の がわかる。これが読み取りの道具になります。

(ちなみに は身長をメートルに直して2乗した値なので、 は体格指数 BMI と同じ量です。)

  • ⓪ 負の相関 → どのグループの散布図も右上がり(背が高いほど重い)。正の相関なので
  • の中央値が最大なのは男子長距離 → 図3で、点の塊が最も急な直線側(上側)に寄っているグループを探します。長距離選手は同じ身長でも軽いので、塊は下側。中央値が最大なのは男子短距離であり
  • の範囲が最小なのは男子長距離 → 図4でヒゲの端から端までがいちばん短い箱ひげ図を探します。それは(d)=女子長距離であり
  • の四分位範囲が最小なのは男子短距離 → 図4で箱の幅を比べます。男子短距離に対応する(a)は箱がいちばん広く、
  • ④ 女子長距離のすべての が25未満 → 図3の女子長距離で、点の塊が (傾き25)より下に収まっているかを確認します。収まっているので。図4なら(d)のヒゲの右端が25に届いていないことで確認できます。
  • ⑤ 男子長距離の箱ひげ図は(c) → 図3の各グループで、点の塊が のどのあたりに乗っているかを読み、 の中心と広がりを図4の4つと突き合わせます。対応は(a)男子短距離、(b)女子短距離、(c)男子長距離、(d)女子長距離。

よっては④と⑤です(順序は問わない)。

【定石】 散布図に原点を通る補助直線が引いてあったら、それは「比の値の等高線」。比を扱う設問では、割り算をせずに「どの直線の間にあるか」で読める。

〔2〕(3) 偏差の積の和を、積の和に直す

【問題(再掲)】

を自然数とする。実数値のデータ および に対して、それぞれの平均値を とおく。等式 などに注意すると、偏差の積の和は となることがわかる。⓪  ①  ②  ③

【型】シグマで書いて素直に展開する

【なぜこうするか】  記号で書いて展開します。

ここで問題文がヒントにしている等式を使います。 なので

同じ形が 個分だけ残るので

は②です。

【ミスの罠】 最後の項が3つとも同じ形なので、符号と個数の管理が命。と機械的に数えること。 を落として⓪を選ぶミスが最頻です。

【検算】  の乱数データ3組で左辺と右辺を数値計算すると、差はいずれも 台(浮動小数点誤差のみ)✓。さらに の文字式のまま記号展開して差を取ると厳密に0✓。

【定石】 共分散の計算式 の導出そのもの。分散の と同じ構造なので、セットで覚える。

第2問で身につけたい型

  • 3辺がわかれば余弦定理 から は相互関係。
  • は点 A と直線 BC の距離。平行の候補をつぶす道具になる。
  • 平行が決まったら座標を置く
  • 箱ひげ図の4か所(ヒゲの両端・箱の両端・箱の中の線)のどれを見るかを先に決める。
  • 原点を通る補助直線は比の値の等高線
  • 偏差の積の和 。共分散の計算式そのもの。

第3問(選択・配点20) 確率(条件付き確率と独立性の判定)

【問題】

一般に、事象 の確率を で表す。また、事象 の余事象を と表し、二つの事象 の積事象を と表す。

大小2個のさいころを同時に投げる試行において、 を「大きいさいころについて、4の目が出る」という事象、 を「2個のさいころの出た目の和が7である」という事象、 を「2個のさいころの出た目の和が9である」という事象とする。

【解答】

(1) ア1 イ6 ウ1 エ6 オ1 カ9

(2) キ1 ク4 ケ1 コ6

(3) サ1 シ2

(4) ス1 セ4 ソ3 タ2 チ1 ツ8 テ1

(1) 全36通りを数えるだけ

【問題(再掲)】

(1) 事象 の確率は、それぞれ である。

【型】大小の区別があるので全事象は 通り

【なぜこうするか】 「大小2個」と明記されているので、(大の目、小の目)の順序対36通りが同様に確からしい全事象です。

は大が4であればよく、小は何でもよいので6通り。

は和が7。 の6通り。

は和が9。 の4通り。

アイウエオカ です。

【定石】 2個のさいころの和は7がいちばん出やすい(6通り)。和が になる通り数は を頂点に左右対称で 。丸暗記して即答できるようにしておく。

(2) 条件付き確率は「分母を取り替える」だけ

【問題(再掲)】

(2) 事象 が起こったときの事象 が起こる条件付き確率は であり、事象 が起こったときの事象 が起こる条件付き確率は である。

【型】

【なぜこうするか】 まず共通部分を数えます。 は「大が4」かつ「和が9」、つまり小が5。1通りだけです。

条件付き確率は「条件のほうを新しい全体とみなす」計算です。

は1、は4です。実際、和が9になる4通りのうち大が4なのは1通り。分数を作らず「4通り中の1通り」と数えたほうが速いです。

は1、は6です。こちらも「大が4である6通りのうち、和が9になるのは1通り」と数えれば同じ。

【ミスの罠】  を取り違えるミス。「〜が起こったときの」が条件=分母です。日本語を読んだ瞬間に分母を確定させること。

【定石】 条件付き確率は「条件の中で数え直す」。分数の割り算にせず、通り数を直接数えるとミスが減る。

(3) 独立かどうかは を比べる

【問題(再掲)】

(3) 。⓪  ①  ②

【型】積事象の確率と、確率の積を並べて比較

【なぜこうするか】  は「大が4」かつ「和が7」、つまり小が3。 の1通りです。

等しいのでは①。独立です。

直感的にも納得できます。和が7になるには、大がどの目でも小が1通りに決まる。だから「大が4」という情報は「和が7」の起こりやすさを変えません。

一方 は違います。

なのでは②。独立ではありません

これも意味を考えれば当然で、和が9になるには大が3以上でなければならない。「大が4」という情報は「和が9」を起こりやすくします。実際(2)で でした。

【定石】 独立の定義は 。「無関係そうに見えるか」ではなく数値で判定する。判定結果は の大小と必ず連動する。

(4) 2回の試行、余事象と「1回ずつ」の場合分け

【問題(再掲)】

(4) 大小2個のさいころを同時に投げる試行を2回繰り返す。1回目に事象 が起こり、2回目に事象 が起こる確率は である。三つの事象 がいずれもちょうど1回ずつ起こる確率は である。

【型】1回分の確率を出してから、独立試行なので掛ける

【なぜこうするか】 1回分の確率を先に整理します。

  • の1通り)
  • :和が9の4通りから、大が4の を除いて3通り。よって

2回の試行は独立なので掛け算です。

は1、セソタは432です。

後半が本題。ここでの決定的な観察は、 が同時に起こらないこと。和が7と9を同時に満たすことはないので です。

したがって は必ず別の回に起こります。すると は、 の回か の回のどちらかに一緒に起こるしかない。場合は次の4通りです。

  • 1回目 、2回目
  • 1回目 、2回目
  • 1回目 、2回目
  • 1回目 、2回目

は、和が7の6通りから を除いた5通りです。)

足し合わせると

は1、ツテは81です。

【ミスの罠】  が起こる回を だけで数えて、もう一方の回で が起こらない条件()を落とすミス。「ちょうど1回ずつ」なので、 が2回起こってはいけません。余事象をきちんと掛けること。

【検算】 2回の試行の全 通りをプログラムで総当たりし、 の起こった回数がすべてちょうど1になるものを数えると16通り ✓。前半の 、および(1)〜(3)のすべての確率も36通りの総当たりで一致を確認しました ✓。

【定石】 「ちょうど1回ずつ」は、排反な事象を先に見つけて回を割り振る。排反関係(ここでは )が場合分けを一気に減らす。

第3問で身につけたい型

  • 大小の区別があれば全事象36通り。和が の通り数は7を頂点に左右対称。
  • 条件付き確率は「条件の中で数え直す」。分母は「〜が起こったときの」の側。
  • 独立の判定は を数値で確認。
  • 「ちょうど1回ずつ」は余事象を掛け忘れない
  • 排反な事象を先に見つけると場合分けが激減する。

第4問(選択・配点20) 整数の性質(約数の個数と不定方程式)

【問題】

(1) 144を素因数分解する。(2) 不定方程式 の整数解を考える。(3) 144の倍数で、7で割ったら余りが1となる自然数を考える。

【解答】

(1) ア4 イ3 ウ2 エ1 オ5

(2) カ2 キ4 ク1 ケ7 コ1 サ4 シ4

(3) ス2 セ2 ソ3

(1) 素因数分解と、約数の個数の公式

【問題(再掲)】

(1) 144を素因数分解すると であり、144の正の約数の個数はエオ個である。

【型】 の約数の個数は

【なぜこうするか】  と見れば一瞬です。

は4、は3、は2です。

約数の個数は、各素因数の指数に1を足して掛けます。

エオは15です。

なぜ「指数に1を足す」のか。約数は )の形で、 の選び方が 5通り3通り。掛けて15、というだけの話です。

【定石】 約数の個数は「指数 の積」。逆に「約数の個数が 個」と言われたら、 を積に分解して指数の組を復元する——(3)でこれを使います。

(2) 不定方程式は合同式で一気に解く

【問題(再掲)】

(2) 不定方程式 の整数解 の中で、 の絶対値が最小になるのは キクであり、すべての整数解は、 を整数として と表される。

【型】 で考えて を消す

【なぜこうするか】 ユークリッドの互除法でもよいのですが、係数の一方が7と小さいので で考えるのが最速です。両辺を7で割った余りを見ると が消えます。

より なので

と入れて の余りを見ると で余り1になります。よって

候補は 。絶対値が最小なのは )。は2です。

このとき

キクは41です。

一般解を作ります。144と7は互いに素なので、 は7ずつ、 は144ずつ増えます。

は7、コサシは144です。

【ミスの罠】  の増分と の増分を逆にする誤り。 を7増やすと左辺は 増えるので、 増やして打ち消す。「相手の係数だけ増える」と覚えます。

【検算】  から まで動かして が7の倍数になるものを列挙すると 公差7で並び、絶対値最小は 、そのとき ✓。さらに から まで 全ての で成立することを確認しました ✓。

【定石】 不定方程式 は、係数の小さいほうを法にした合同式に直す。特殊解が1つ見つかれば、一般解は ずつ、 ずつ動く。

(3)前半 約数が18個になる最小の数

【問題(再掲)】

(3) 144の倍数で、7で割ったら余りが1となる自然数のうち、正の約数の個数が18個である最小のものは である。

【型】(2)の一般解で候補を絞ってから、約数の個数を数える

【なぜこうするか】 求める数を とおきます。条件は

なので 。これは(2)とまったく同じ合同式で

つまり だけが候補。この時点で調べる数が7分の1に減っています。小さいほうから約数の個数を見ます。

のとき

いきなり18個。は2です。

【定石】 「〜の倍数で、〜で割った余りが〜」は、まず合同式で候補を等差数列に絞る。そのうえで小さい順に調べる。いきなり全数を調べない。

(3)後半 約数が30個になる最小の数

【問題(再掲)】

正の約数の個数が30個である最小のものは セソである。

【型】候補 を順に素因数分解する

【なぜこうするか】 候補は同じ等差数列。順に見ていきます。 を掛けることを忘れずに。

  •  → 
  •  → 
  •  → 
  •  → 

で30個に到達。セソは23です。

ここで効いているのは「30をどう積に分解するか」という視点です。 と分解できるので、新しい素数を1個掛けるのが最も小さくなる道。候補のうち初めて現れる素数が23( 自身が素数)なので、そこで成立します。

【ミスの罠】  を飛ばして「 の次は素数だろう」と当てにいくと、途中の値を確かめないまま進むことになります。候補は等差数列で数が少ないので、面倒でも順に全部確かめるのが結局いちばん速く、確実です。

【検算】  から まで全探索し、 を満たすものについて約数の個数を計算しました。約数18個の最小は 、30個の最小は ✓。なお でも30個になりますが()、23より大きいので最小ではありません。

【定石】 約数の個数から素因数の形を逆算する なら指数の組は 。すでにある に素数を1個足せばよい、と見通しが立つ。

第4問で身につけたい型

  • 約数の個数は「指数 の積」。逆算もできるようにする。
  • 不定方程式は係数の小さいほうを法にした合同式で解く。
  • 一般解は「相手の係数だけ」動く
  • 「倍数かつ余り指定」は、まず合同式で候補を等差数列に絞る
  • 候補が少ないなら順に全部確かめる。当てにいかない。

第5問(選択・配点20) 図形の性質(角の二等分線・方べきの定理・内心)

【問題】

において とする。

【解答】

ア2 イ5 ウ3 エ2 オ0 カ9 キ1 ク0 ケ9 コ0 サ4 シ5 ス8 セ5 ソ3 タ1

(1) 角の二等分線は対辺を隣り合う2辺の比に分ける

【問題(再掲)】

の二等分線と辺 BC との交点を D とすると である。

【型】

【なぜこうするか】 まず斜辺の長さ。 なので三平方の定理から

角の二等分線の性質より、D は BC を に内分します。

は2、は5、は3です。

この先の計算に備えて、座標を入れておきます。 とすると がすべて満たされます。このとき

【定石】 角の二等分線と対辺の交点は の内分点。長さを求めるだけならこれで即決。以降の計算が続くなら直角のある頂点を原点にして座標を入れる

(2) 接線と割線の方べきの定理

【問題(再掲)】

点 A を通り点 D で辺 BC に接する円と辺 AB との交点で A と異なるものを E とすると、 であるから、 である。

【型】接線の長さの2乗 割線の2つの長さの積

【なぜこうするか】 点 B から円を見ると、直線 BC は D で接し、直線 BA は円と E、A の2点で交わっています。この形が方べきの定理(接線バージョン)そのものです。

左辺を計算します。

よって エオは20、は9です。

を代入して

キクは10、は9です。座標では となります。

【検算】  を通り、 で BC に接する円が本当に存在するかを確かめました。中心を と求めると、A・E・D への距離がいずれも で等しく、かつ半径 OD が BC と直交 ✓。問題の条件を満たす円が確かに一つ定まることを確認できました。

【定石】 「接する」と「2点で交わる」が同じ点から出ていたら方べきの定理。接線側は2乗、割線側は積。図の中でこの形を探す習慣をつける。

(3) 交点 F はどちら側にあるか、比較で決める

【問題(再掲)】

であるから、直線 AC と直線 DE の交点は辺 AC の端点の側の延長上にある。⓪  ①  ②  ③ A ④ C。その交点を F とすると、 であるから、 である。したがって、BF の長さが求まり、 であることがわかる。

【型】 と直線 DE にメネラウスの定理

【なぜこうするか】 まず前半の比較。この比較は「もし DE が AC と平行なら になる」ことの裏返しです。

したがって は⓪です。

E が「平行になる位置」より B 寄りにあるということなので、直線 DE は AC と交わり、その交点はC の側の延長上は④です。

座標で確かめます。 を結ぶ直線が (直線 AC)と交わる点を求めると

なので、確かに F は C を越えた側にあります。

よって は5、は8です。そして は5、は3です。

(座標を使わない場合は、 と直線 DEF にメネラウスの定理を当てて から同じ結果が出ます。)

最後に BF。 より

問題文の関係も確かめておくと で一致します。

【定石】 「交点が辺の内部か、どちら側の延長上か」は、平行になる条件と比べて判定する。比が小さいか大きいかで、交点が飛び出す向きが決まる。

(4) D は の何か

【問題(再掲)】

点 D は 。⓪ 外心である ① 内心である ② 重心である ③ 外心、内心、重心のいずれでもない

【型】直前の等式が「角の二等分線」を意味していることに気づく

【なぜこうするか】 直前に示された を、比の形に並べ替えます。

これは において、点 C が辺 AF を に内分していることを意味します。角の二等分線の性質のにより、BC は の二等分線です。

一方 D は、もともと 、すなわち の二等分線の上にありました(A、C、F は一直線上なので は同じ角です)。そして D は BC 上の点でもあります。

つまり D は2つの内角の二等分線の交点。これは内心の定義そのものです。は①です。

【検算】 。内心の公式で計算すると D と完全に一致✓。念のため外心は (斜辺 BF の中点)、重心は で、どちらも D とは異なることも確認しました ✓。

【ミスの罠】 「D は BC の内分点だから重心っぽい」と雰囲気で選ぶミス。重心は中線の交点で、内分比は必ず 。ここでは なので中線ではありません。

【定石】  の形を見たら「角の二等分線の逆」。誘導の最後に唐突な等式が出てきたら、それは次の設問への伏線。何を主張しているのか比の形に並べ替えて読む

第5問で身につけたい型

  • 角の二等分線は対辺を隣り合う2辺の比に内分する。逆も成り立つ。
  • 接線と割線が同じ点から出ていたら方べきの定理
  • 交点が延長上のどちら側かは、平行条件との比較で決まる
  • 内心は2本の内角の二等分線の交点。3本目は自動的に通る。
  • 直角のある頂点を原点にして座標を入れると、比も長さも一気に出る。

解いたあとに読むページ

共通テスト数学の時間配分と解き方|70分で解き切る34の技術配点から逆算した時間配分表(通過時刻つき)、マーク式だから使える技術12、計算を速くする技術14、検算の技術8。数学II・B・Cの選択問題をどう選ぶかと、2025年度・2026年度の本試験に実際に出た4つの傾向まで。

年度別の解説で「解けなかった」のか、「解けたが間に合わなかった」のかを分けてください。前者なら下の型のページ、後者なら上の時間配分のページが効きます。

約数の個数から、数を逆に作る ─ 自作演習4問

第4問(3)は「約数が18個になる最小の数」「30個になる最小の数」を求める設問でした。本文は答えを出していますが、どういう指数の組を試せばよいのか、なぜ小さい素数に大きい指数を割り当てるのかは書かれていません。数字が変わると、また一から探すことになります。

この形の問題は、手順が完全に決まっています。①個数を掛け算に分解する ②各分解を指数の組に直す ③指数を大きい順に並べて、小さい素数から割り当てる ④候補を全部作って比べる ─ 4ステップで、どんな個数でも終わります。③がなぜ正しいのかも、この演習で確かめます。

※以下の4問と数値は、すべて数強塾で作成したオリジナルです。試験の問題文・選択肢・図表は使っていません。

類題1 約数が12個になる最小の数

正の整数 の約数の個数がちょうど 12 個であるとき、 の最小値を求めなさい。候補をすべて挙げてから比べること。

解答

と素因数分解すると、約数の個数は 。これが12になる分解を考えます。

12 の分解 指数の組 小さい素数から割り当てた数
2048
96
72
60

答え:60。約数は の12個です。候補は4つしかないので、全部作って比べれば必ず当たります ─ 探し回るのではなく、分解を尽くすのがこの問題の解き方です。

12 の分解を漏らさないコツ:各因数を2以上とし、大きい順に並べた形だけを数えます。 の4通りで、 と同じものです。約数の個数の公式そのものは 約数の個数と和の求め方|指数に1を足して掛ける、その理由から例題7問で、なぜ素因数分解で約数が全部わかるのかは なぜ素因数分解すると約数が全部わかるのか にあります。

類題2 なぜ小さい素数に大きい指数を割り当てるのか

  1. を計算し、比べなさい。約数の個数はどちらも同じであることも確かめなさい。
  2. でも比べなさい。
  3. 一般に、 のとき のどちらが小さいか。理由も述べなさい。

解答

指数を降順に 指数を昇順に 約数の個数
(1) どちらも
(2) どちらも

(3) のほう(小さい素数に大きい指数)が小さくなります。両方を で割ると の比較になり、 なので

約数の個数は指数の並べ方を変えても変わりませんが、数の大きさは変わります。だから指数を降順に並べ、小さい素数から順に割り当てるのが最小をつくる唯一の並べ方です。この一言があれば、候補は分解の個数だけに減ります ─ 並べ替えを全部試す必要はありません。

素因数分解が1通りに決まることが、この議論の土台です(なぜ素因数分解は1通りに決まるのか)。

類題3 18個・30個を、同じ手順で出す

約数の個数がそれぞれ 18 個、30 個になる最小の正の整数を、類題1と同じ手順で求めなさい。

解答(18個)

18 の分解 指数の組
131072
768
288
180

解答(30個)

30 の分解 指数の組
536870912
49152
4608
2592
720

18個なら180、30個なら720。どちらもいちばん細かい分解(因数の個数がいちばん多いもの)が勝っています。素因数を増やすほど、使う素数は大きくなりますが指数が小さくて済むので、たいていはそちらが小さくなります。

ただし「いちばん細かい分解が必ず勝つ」わけではありません。約数8個なら から から となり、細かくないほうが小さいだから候補を全部作って比べるのです ─ 予想で1つに絞ってはいけません。

類題4 個数そのものの性質

  1. 約数の個数が奇数になるのはどんな数か。 から までに何個あるか。
  2. から までで、約数の個数がいちばん多い数とその個数を求めなさい。

解答

(1) 個数は 。これが奇数になるのはすべての因数が奇数のとき、つまりすべての指数が偶数のとき ─ すなわち 平方数です。

10個

(2) 類題1で作った が12個。100以下で12個より多いものはなく、12個が最大。達成するのは 60、72、84、90、96 の5つです。

素因数分解 個数
60
72
84
90
96

(1) の「平方数」は、約数をペアにする話としても説明できます。約数は で2つずつ組にできますが、 となる約数があるときだけ1つ余る ─ それは 、つまり が平方数のときです。公式から出しても、ペアで数えても同じ結論になります。

まとめ:4ステップで、どんな個数でも終わる

手順 やること 類題1(12個)での中身
個数を、2以上の因数の積に分解(順序は問わない) の4通り
各因数から1を引いて、指数の組にする
指数を降順にして、 の順に割り当てる など
候補を全部計算して、いちばん小さいものを選ぶ 2048, 96, 72, 60

③は証明つきの規則(類題2)、④は省略できない作業(類題3の注意)です。この2つを取り違えて「細かい分解が最小だろう」と決め打ちすると、約数8個のような場合に外します。規則で減らせるところは減らし、減らせないところは全部作る ─ 整数問題ではこの線引きが速さを決めます。

約数・倍数の全体像は 約数・倍数と素因数分解|最大公約数・最小公倍数・約数の個数【数学A】、手を動かす演習は 中学受験算数 数の性質の特訓道場|約数・倍数・素因数分解30題と全解説、整数問題を「等式を書く」「積の形にする」の二択に整理する見方は 体系数学3 論理・確率編 第5章 整数の性質|道具は割り算の等式ひとつ、手は「等式を書く」か「積の形にする」かの二択 にあります。

他の年度・他の科目の全問解説

共通テスト2024〜2026年度(本試験・追試験)とセンター試験2015〜2020年度を、全問の解答解説つきで公開しています。年度をまたいで同じ型を当てると定着が速くなります。

共通テスト・センター試験 数学の全問解説(23回分の一覧) / 共通テスト数学の時間配分と解き方 / 解法パターン事典で型を引く

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