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数強塾グループ オリジナル講座 · COMMON TEST CHEMISTRY · 2027

2027年
共通テスト化学
完全攻略

本講座は、数強塾グループが企画・制作するオリジナルの無料学習講座です。
2026年度本試験までの大学入試センター公式資料を分析。
現行課程の全範囲を、本教材独自の12学習区分に整理し、暗記・理屈・資料読解・計算で往復できます。

12学習区分
173重要カード
30基礎確認
2026年度まで公式分析
LEARNING CYCLE01 — 04
得点化CHEM知識 × 理屈 × 読解
01覚えるFACT
02つなぐWHY
03解くSOLVE
04戻るREVIEW
KNOW → EXPLAIN → APPLY → SCORE

00 / ZERO START — 中学生から読める大学受験化学

気体・電子・金属・結晶・平衡を
「なぜ?」から全部つなぐ

CH4、HBr、mol、電気陰性度、イオン化傾向、金属イオン分離、六方最密、反応速度・平衡。ばらばらに見える記号を、粒子の絵と言葉から大学受験の計算まで一本の道にしました。

12基礎レッスン215反応式3学習優先度
LESSON 01

気体の状態方程式:圧力は「壁への体当たり」

式を暗記する前に、粒子が壁へぶつかる様子を想像します。

粒子が壁へ衝突
→ 圧力が生まれる
IDEAL GAS EQUATIONPV = nRT

P 圧力 V 体積 n 物質量 R 気体定数 T 絶対温度

P = nRT / V
n が増える

粒子の数が増え、壁に当たる回数が増える。VとTが一定ならPはnに比例。

T が上がる

粒子が速く動き、強く頻繁にぶつかる。Vとnが一定ならPは絶対温度Tに比例。

V が増える

粒子が広い空間へ散らばり、壁への衝突が減る。nとTが一定ならPはVに反比例。

注意:R は一定

Rは気体定数。気体の種類では変わらないが、PとVの単位に合う値を選ぶ。

変化前 → 変化後P2 / P1 = (n2 / n1) × (T2 / T1) × (V1 / V2)
  1. 何が一定かを問題文に印を付ける。
  2. 温度を ℃からK に直す。
  3. 増減を比で代入し、最後に意味を言葉で確認する。
例1 / 硬い密閉容器

nを2倍、300 Kを450 K、Vは一定

P2/P1 = 2 × 450/300 = 3

粒子数が2倍、速さの効果が1.5倍なので圧力は3倍。
例2 / 体積も変化

上と同時にVを3倍

P2/P1 = 2 × 1.5 × 1/3 = 1

nとTは増えても、Vが3倍なら圧力は変わらない。
場面変わりにくい量起こりやすいこと
硬いボンベVがほぼ一定nやTが増えるとPが上がりやすい
動くピストン外圧Pがほぼ一定の場合nやTが増えるとVが大きくなる
ゴム風船Pは外気圧に近い主にVが変わる。厳密には膜の張力も関係
開いた容器外気圧P気体が出入りするためn一定とは限らない
温度は必ずK

T[K] = t[℃] + 273.15。20℃→40℃は293 K→313 Kであり「2倍」ではありません。入試では問題の指定に従い273を使うことがあります。

もう一歩:Rの単位・混合気体・理想気体の限界

R = 8.31 Pa·m3·mol−1·K−18.31 kPa·L·mol−1·K−1 は数値が同じです。1 Pa·m3 = 1 kPa·Lだからです。atmとLなら約0.0821 L·atm·mol−1·K−1を使います。

理想混合気体では全圧は各成分の分圧の和で、Pi = niRT/V。高圧・低温・液化に近い状態では分子自身の体積や分子間力を無視できず、理想気体からずれます。

LESSON 02

化学式の読み方:数字の「場所」が意味を変える

下付き、前の係数、右上の電荷を区別できれば、反応式の半分は完成です。

元素記号最初は大文字
2文字目は小文字

COはCとOからなる一酸化炭素。Coはコバルトという1元素。大文字・小文字で別物です。

下付き数字H2O

1個の分子・式単位の中にHが2個、Oが1個。1は書きません。

前の係数2H2O

水が2組。合計Hは4個、Oは2個。係数は式全体に掛かります。

右上の電荷SO42−

硫酸イオン全体で−2。下の4はOの個数で、右上の2−は電荷です。

2H2O水が2分子
H2O2過酸化水素が1分子

原子数合わせで下付き数字を変えると、量ではなく物質そのものが変わります。

かっこ

Ca(OH)2

外の2を中のOとHの両方へ掛ける。Ca 1、O 2、H 2。

かっこ+係数

3Al2(SO4)3

Al 6、S 9、O 36。まず1式分を数え、最後に係数3を掛ける。

多原子イオン

NH4+

N 1、H 4、全体の電荷+1。「4」と「+」は別の情報。

イオンから組成式を作る:全体の電荷を0にする

  • Na+ と Cl→ NaCl+1と−1が1:1
  • Mg2+ と Cl→ MgCl2Clが2個必要
  • Al3+ と O2−→ Al2O3+6と−6
  • Ca2+ と OH→ Ca(OH)2多原子イオンをかっこで囲む
  • NH4+ と SO42−→ (NH4)2SO4最小整数比にする

電荷を交差させる方法は補助です。最後に必ず約分します。Ca2+とO2−はCa2O2ではなくCaOです。

LESSON 03

化学式の種類:「何を見せたい式か」が違う

同じ物質でも、目的により書き方を変えます。

種類分かること大切な注意
分子式1分子中の原子の種類と個数H2O、C2H6O結合の順番までは分からない
組成式結晶などを作る粒子の最も簡単な個数比NaCl、CaCl2、SiO2NaClを独立した「1分子」と決めつけない
最簡式元素の最も簡単な整数比C2H6 → CH3実際の分子量の情報が消える
示性式性質を決める原子団C2H5OH、CH3COOHOHやCOOHが見える
構造式原子どうしの結合関係CH3−CH3、CH2=CH2単・二・三重結合も示せる
電子式価電子、共有電子対、非共有電子対H:Br: など結合に使わない電子対も書く
同じ分子式 C2H6O
CH3CH2OHエタノール / アルコール
CH3OCH3ジメチルエーテル / エーテル

分子式が同じでも結合の順番が違えば別の物質です。これを構造異性体といいます。

LESSON 04

価数と結合:原子の「手」の数で考える

入門では Hは1本、ハロゲンは1本、Oは2本、Nは基本3本、Cは4本と考えます。

H1本F・Cl・Br・I1本O2本N基本3本C4本

価数・価電子数・酸化数は別物です。価電子数は最外殻電子の数、価数は結合の本数を考える尺度、酸化数は結合電子を一定の規則で割り当てた仮想的な電荷です。

単結合C−C

共有電子対1組。σ結合1本。

二重結合C=C

共有電子対2組。σ結合1本+π結合1本。

三重結合C≡C

共有電子対3組。σ結合1本+π結合2本。

CH4

メタン

HH−C−HH

C−Hを4本。アルカン。分子の形は正四面体。

C2H6

エタン

CH3−CH3

C−C単結合。各CはC−Hを3本作り、合計4本。

C2H4

エチレン

CH2=CH2

C=C二重結合。アルケン。二重結合付近は平面。

C2H2

アセチレン

HC≡CH

C≡C三重結合。アルキン。分子は直線形。

鎖式アルカンCnH2n+2
二重結合1個の鎖式アルケンCnH2n
三重結合1個の鎖式アルキンCnH2n−2

CnH2nだから必ずアルケンとは限りません。シクロアルカンも同じ一般式です。分子式だけでは結合位置や異性体を決め切れない場合があります。

LESSON 05

HBrを完全理解:1つの式から結合・極性・酸・反応へ

HBr、Br、Br2は似ていますが、粒子も性質も違います。

電子式・ルイス構造のイメージ
・・H−Br・・ ・・

Hは価電子1個、Brは7個。1組を共有して単結合を作り、Brには非共有電子対が3組残ります。

HBr(g)臭化水素。共有結合でできた極性分子。

HBr(aq)臭化水素酸。水中で強酸としてほぼ完全に電離。

Br臭化物イオン。電荷−1。

Br2臭素の単体。HBrとは別物。

水中での電離

HBr + H2O → H3O+ + Br

高校の略記:HBr → H+ + Br
中和

HBr + NaOH → NaBr + H2O

正味:H+ + OH → H2O
エチレンへ付加

CH2=CH2 + HBr → CH3CH2Br

二重結合のπ結合が切れ、HとBrが加わる。
沈殿でBrを確認

Ag+ + Br → AgBr

臭化銀は淡黄色沈殿。

強酸=濃い酸ではありません。「強い・弱い」は電離のしやすさ、「濃い・薄い」は単位体積あたりの物質量です。HFは弱酸ですが、HCl・HBr・HIは水中で強酸です。

LESSON 06

化学反応式の作り方:変えてよいのは前の係数だけ

反応の前後で原子が消えたり生まれたりしないよう、左右を最小整数比にそろえます。

  1. 物質を決める

    物質名から正しい化学式を書き、反応物を左、生成物を右へ。

  2. 原子を数える

    左右で各元素の個数を一覧にする。複雑な物質を先に。

  3. 係数だけを変える

    下付き数字は物質の身分証なので変更禁止。

  4. 最小整数比へ

    分数が出たら全体を掛け、共通因数で割る。

  5. 最後に再点検

    各元素の原子数、イオン反応式なら全電荷も一致させる。

誤り

H2 + O2 → H2O2

水を過酸化水素へ変えてしまった
正しい

2H2 + O2 → 2H2O

化学式を守り、係数で原子数を合わせた

例:エタン C2H6 の完全燃焼

  1. C2H6 + O2 → CO2 + H2O
  2. Cを合わせる → C2H6 + O22CO2 + H2O
  3. Hを合わせる → C2H6 + O2 → 2CO2 + 3H2O
  4. 右のOは7個 → O2の係数は7/2。全体を2倍。

2C2H6 + 7O2 → 4CO2 + 6H2O

保存される

各元素の原子数・全電荷・質量

一般には保存されない

分子の個数・気体の総mol・気体体積・反応前の結合

LESSON 07

molとモル比:反応式の係数は粒子の「レシピ」

1 molは6.02214076×1023個の粒子をひとまとめに数える単位です。

粒子数N = nNA

何の粒子かを書く。H原子1 molとH2分子1 molは中身が違う。

質量m = nM

Mはモル質量[g/mol]。したがってn = m/M。

モル濃度n = cV

VはLで代入。mLなら1000で割る。

気体PV = nRT

温度はK。単位をRに合わせる。

反応のレシピ

N2 + 3H22NH3

分子数比 1 : 3 : 2mol比 1 : 3 : 2同温・同圧の気体体積比 1 : 3 : 2
質量比は1:3:2ではない。28 g + 6 g = 34 g。

エタン0.50 molを完全燃焼させる

2C2H6 + 7O2 → 4CO2 + 6H2O

  • 必要なO2:0.50 × 7/2 = 1.75 mol
  • 生じるCO2:0.50 × 4/2 = 1.00 mol
  • 生じるH2O:0.50 × 6/2 = 1.50 mol
限界反応物の見つけ方用意したmol ÷ 係数

この値が最も小さい物質が先になくなります。「見た目のmolが少ない物質」とは限りません。

  1. N2 2 mol、H2 3 molを用意。
  2. N2:2÷1=2、H2:3÷3=1。
  3. 小さいH2が限界反応物。N2 1 molと反応し、NH3 2 molを生じ、N2 1 molが余る。
22.4 L/molはいつでも使える値ではない

理想気体が0℃・約1.013×105 Paにあるときのモル体積です。条件が違うときはPV=nRTまたは問題で与えられたモル体積を使います。

LESSON 08

電子はなぜ動く? 電気陰性度からイオン化傾向まで

似た4用語を丸暗記せず、「どこにいる電子を、どうする話か」で一本につなぎます。

STEP 01 / ATOM

原子は「プラスの中心」と「マイナスの電子」

イオンになる普通の化学反応では、原子核は変わらず、主に電子の数が変わります。

原子核陽子+1

陽子数が原子番号。元素の種類を決める。

原子核中性子0

電気を持たない。同位体では個数が異なる。

原子核の周り電子−1

結合やイオン生成で受け渡される主役。

中性のNa原子11p+ と 11e

プラス11個分とマイナス11個分で全体は0。

Na+イオン11p+ と 10e

プラスが1個分余るので+1。

Na → Na+ + e / Cl + e → Cl

価電子は「いちばん外側で働く電子」

Na2|8|11個失ってNa+になりやすい

Mg2|8|22個失ってMg2+になりやすい

Cl2|8|71個受け取ってClになりやすい

Ar2|8|8外側が満たされ安定

外側を8個に近づけるオクテット則は典型元素を理解する目安です。Hは2個で安定し、遷移元素などには単純に当てはまらない場合があります。電子殻の円は入門用模型で、実際の電子が小さな惑星のような固定軌道を回るという意味ではありません。

STEP 02 / ELECTRON PULL

電気陰性度は「結合を作った原子同士の綱引き」

共有電子を自分側へ引き寄せる相対的な強さで、通常は単位を付けません。

周期表の傾向右へ行くほど大きい ↗
上へ行くほど大きい ↑

概ね右上ほど大きく、Fが最大。希ガスは高校の通常比較から除き、「0」と決めません。

δ(デルタ)は「少しだけ」の印。HBrではBrの方が共有電子を強く引くため、H側がδ+、Br側がδ−になります。完全なH+とBrへ分かれたという意味ではありません。

H2無極性結合

同じ原子同士で引く力が同じ。

HBr極性分子

1本の結合でBr側へ偏る。

CO2無極性分子

C=O結合は極性を持つが、直線形で左右が打ち消す。

H2O極性分子

折れ線形なので2本のO−H結合の偏りが打ち消されない。

CH4無極性分子

正四面体形で対称。結合の偏りのベクトル和が0。

NH3極性分子

三角錐形で偏りが打ち消されない。

STEP 03 / FOUR TERMS

電気陰性度・イオン化エネルギー・電子親和力・イオン化傾向を区別

名前ではなく、「電子の場所」「操作」「単位」で見分けます。

用語電子の場面何を見るか単位
電気陰性度結合中共有電子を引く相対的な強さ通常なし
イオン化エネルギー孤立した気体原子電子を取り去るのに必要なエネルギーkJ/mol
電子親和力孤立した気体原子電子を受け取るときのエネルギー変化kJ/mol
イオン化傾向主に水溶液中の金属金属が電子を失い陽イオンになりやすい傾向定性的な順序
電子を外す
第一イオン化エネルギー

X(g) → X+(g) + e

概ね周期表の右上ほど大きい。ただしBe>B、N>O、Mg>Al、P>Sなどが頻出例外です。

電子を加える
電子親和力

X(g) + e → X(g)

傾向はイオン化エネルギーより不規則。電気陰性度はFが最大でも、電子受容時の放出量はClがFより大きい代表例があります。

連続イオン化エネルギーの「急な跳び」を読む

7381451773310542単位:kJ/mol

2個目から3個目で急増 → 価電子は2個と推定

外側の2電子を除いた後、内側の安定した殻から電子を取ろうとするため、必要エネルギーが急増します。

STEP 04 / METAL REACTIVITY

イオン化傾向は「水溶液中で金属が電子を渡しやすい順」

孤立気体原子だけを見るイオン化エネルギーとは別物です。

Li > K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > (H2) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au

H2は金属ではなく境界。酸のH+からH2を発生させられるかを比べる基準です。教科書や問題でMn、Cr、Cd、Coなどを含む列が与えられたら、その列を使います。

条件を必ず確認

Li・K・Ca・Naは常温水、Mgは熱水・水蒸気、Al・Zn・Feは主に高温水蒸気。酸化皮膜で見かけが変わります。

非酸化性酸Hより上なら原則H2

Zn + 2H+ → Zn2+ + H2。Cu以下は希HCl・希H2SO4からH2を出しません。

金属塩水溶液上位金属が下位イオンを還元

Zn + Cu2+ → Zn2+ + Cu。非常に活発な金属は先に水と反応する点に注意。

酸化性酸・皮膜単純な順位だけでは決まらない

Cuも硝酸や熱濃硫酸とは反応。Al・Fe・Niは常温濃硝酸で不動態になり得ます。

イオン化エネルギー原子1個から電子を外すエネルギー

孤立した気体原子を考える。

イオン化傾向水溶液中で金属が酸化される総合傾向

結晶、水和、電極電位、濃度、pH、皮膜、速度が関係。

STEP 05 / CHECK

電子と4用語の12問チェック

答える前に「電子はどこにいるか」を声に出します。

Q1 原子番号8のO2−の陽子数と電子数は?

陽子8個、電子10個。イオン化で原子核の陽子数は変わらず、電子を2個受け取ります。

Q2 NaとClの価電子数は?

Naは1個、Clは7個。Naは2|8|1、Clは2|8|7です。

Q3 HBrではどちらがδ−?

Br。Brの方が電気陰性度が大きく、共有電子がBr側へ偏ります。

Q4 CO2が無極性分子なのはなぜ?

直線形で、2本のC=O結合の偏りが反対向きに打ち消されるため。

Q5 H2OとCH4のうち極性分子は?

H2O。折れ線形で偏りが残ります。CH4は正四面体形で対称です。

Q6 気体原子から電子を外すエネルギーは?

イオン化エネルギー。電気陰性度やイオン化傾向ではありません。

Q7 3個目から4個目のイオン化エネルギーが急増。価電子数は?

3個。外側の3電子を除いた後、内側の電子を外そうとして急増します。

Q8 電気陰性度最大と電子親和力最大は必ず同じ?

必ず同じではありません。電気陰性度ではFが最大ですが、電子受容時の放出量はClがFより大きい代表例があります。

Q9 Fe + Cu2+ → Fe2+ + Cuは進みやすい?

進みやすい。FeはCuよりイオン化傾向が大きく、Feが電子を放出します。

Q10 Agへ希塩酸を加えるとH2が出る?

通常出ません。AgはHよりイオン化傾向が小さいためです。

Q11 Cuはどの酸とも反応しない?

誤り。希塩酸からH2を出しませんが、酸化性の硝酸や熱濃硫酸とは反応します。

Q12 イオン化エネルギー順=イオン化傾向順?

単純には一致しません。イオン化傾向には金属結晶、水和、溶液条件、皮膜なども関係します。

LESSON 09

Ag+・K+・Zn2+・Fe3+を分ける

沈殿とろ液を二股に分け、過剰試薬で「溶ける・残る」を更新します。

STEP 01 / FILTER

沈殿は「水に溶けにくい固体」、ろ液は「フィルターを通った液体」

系統分離では試薬名の暗記より、各操作後にどの粒子がどちら側へ移ったかを書き直すことが重要です。

混合液へ試薬一部だけ固体になる

色、溶解度、錯イオン形成の違いを利用。

ろ紙の上沈殿

固体として分離された成分。

ろ紙を通過ろ液

溶けたイオン・錯イオンが残る液体。

STEP 02 / BRANCHING

4イオンの正しい分離順序:過剰NaOHから二股に分ける

酸性試料なら、酸を中和した後もOHが余るまでNaOH水溶液を加えます。

最初の水溶液Ag+ K+ Zn2+ Fe3+過剰NaOH水溶液を加える → ろ過
沈殿の枝
Ag2O + Fe(OH)3

2Ag+ + 2OH → Ag2O↓ + H2O

Fe3+ + 3OH → Fe(OH)3

過剰NH3水 → ろ過
沈殿
Fe(OH)3・赤褐色
ろ液
[Ag(NH3)2]+・無色
元のろ液の枝
[Zn(OH)4]2− + K+

Zn2+ + 4OH → [Zn(OH)4]2−

K+は沈殿・錯イオンを作らず、溶液中に残ります。

塩基性のままH2S → ろ過
沈殿
ZnS・白色
ろ液
K+・炎色反応は紫色
亜鉛側の正確な粒子変化

H2S ⇄ H+ + HS ⇄ 2H+ + S2−

塩基性のろ液ではS2−が増え、Znを極めて溶けにくいZnSとして沈殿させやすくなります。K+は硫化物沈殿を作らないので、ろ液に残ります。

[Zn(OH)4]2− + H2S → ZnS↓ + 2OH + 2H2O

概念だけならZn2+ + S2− → ZnS↓。実際のこの枝は塩基性で、亜鉛は主にヒドロキソ錯イオンとして存在します。
STEP 03 / SELECTIVE DISSOLUTION

なぜ過剰アンモニア水でAg2Oだけが溶けるのか

アンモニアが単にOHを増やすからではなく、Ag+を安定な錯イオンとして捕まえるからです。

1 固体がわずかに溶ける

Ag2O(s) + H2O(l) ⇄ 2Ag+(aq) + 2OH(aq)

2 NH3がAg+を捕まえる

Ag+ + 2NH3 ⇄ [Ag(NH3)2]+

3 Ag+が減るのでさらに溶ける

平衡が右へ移り、目に見えるAg2Oがなくなります。

Ag2O + 4NH3 + H2O ⇄ 2[Ag(NH3)2]+ + 2OH

Ag2O溶ける

Ag+が安定なジアンミン銀(I)イオンとなり、無色のろ液へ移る。

Fe(OH)3残る

この水溶液条件ではFe3+の安定なアンミン錯イオンを作って溶ける反応が進まず、赤褐色沈殿として残る。

STEP 04 / COLORS

沈殿色と過剰試薬をセットで覚える

「少量で沈殿」「過剰で溶解」の2段階を分けて読みます。

物質沈殿色過剰NaOH過剰NH3
Ag2O褐色〜暗褐色残る[Ag(NH3)2]+で溶ける
Fe(OH)3赤褐色残る残る
Zn(OH)2白色[Zn(OH)4]2−で溶ける[Zn(NH3)4]2+で溶ける
Al(OH)3白色[Al(OH)4]で溶ける通常は溶けない
Cu(OH)2青白色残る[Cu(NH3)4]2+で深青色溶液
STEP 05 / CHECK

系統分離の8問チェック

各問題で「沈殿」と「ろ液」を両方書きます。

Q1 最初に過剰NaOHを加えたときの沈殿は?

Ag2OとFe(OH)3Znは[Zn(OH)4]2−として溶け、K+もろ液に残ります。

Q2 AgOHではなく何と書く?

Ag2O。AgOHは不安定で、高校化学では褐色の酸化銀として扱います。

Q3 過剰NH3水で溶けるのはどちら?

Ag2O。[Ag(NH3)2]+を作ります。Fe(OH)3は残ります。

Q4 Fe(OH)3の色は?

赤褐色。Ag2Oの褐色と近いため、色だけでなくアンモニアへの溶解差で分けます。

Q5 Znを沈殿させる枝へ加えるものは?

元の塩基性ろ液へH2Sを通じ、白色ZnSを沈殿させます。家庭実験は厳禁です。

Q6 K+は最後にどう確認する?

炎色反応の紫色。Na+の黄色が混ざる場合はコバルトガラスを使います。

Q7 NH3水とH2Sを同じ液へ連続添加する?

しません。最初のろ過後、沈殿の枝へNH3水、元のろ液の枝へH2Sです。

Q8 Ag2Oが溶ける本当の理由はOHが増えるから?

違います。NH3がAg+を安定な錯イオンとして捕まえ、Ag2Oの溶解平衡を右へ動かすためです。

LESSON 10

六方最密構造:球の積み方を図から計算へ

正しい名称は「六方最密構造」。ABAB積層、6原子、配位数12、充填率74.05%を一つの模型で理解します。

STEP 01 / STACKING

A層の三角形のくぼみにB層を置き、3層目をAへ戻す

同じ大きさの球を平面で最密に並べると、1個は同じ層の6個と接します。

1層を上から見る

球と球の間に上向き・下向きの三角形のくぼみができます。

横から見る

3層目Aは1層目Aの真上。これを繰り返してABAB…になります。

STEP 02 / COUNT

高校で描く大きな六角柱には原子が6個

境界上の原子は、隣の単位格子と分け合う「持分」で数えます。

12頂点12 × 1/6= 2個

1つの頂点原子を6つの六角柱で共有。

上下面の中心2 × 1/2= 1個

面上の原子を上下2つの六角柱で共有。

柱の内部3 × 1= 3個

単位格子の中に完全に含まれる。

合計2 + 1 + 3= 6個

高校問題の六角柱ではZ=6。

12 × 1/6 + 2 × 1/2 + 3 = 6個

中心の1原子に接する数同じ層6 + 上3 + 下3 = 配位数12

「6原子」と「2原子」は矛盾しません。大きな慣用六角柱は6原子、最小の平行六面体セルは2原子です。密度計算では、選んだセルの体積と原子数を必ず同じ組で使います。

STEP 03 / PACKING

理想充填率は「球6個の体積 ÷ 六角柱の体積」

原子を半径rの硬い球とみなす理想模型です。

底面の辺a = 2r

同じ層で隣り合う原子同士が接する。

理想的な高さc/a = √(8/3) ≈ 1.633

したがってc = 4r√(2/3)。

六角柱の体積V = (3√3/2)a2c

rで表すとV = 24√2r3

球6個の体積6 × (4/3)πr3 = 8πr3

単位格子の体積24√2r3

充填率 = 8πr3 ÷ 24√2r3 = π/(3√2) ≈ 0.7405 = 74.05%残り約25.95%は球が占めない空隙です。
STEP 04 / DENSITY

密度は「単位格子1個の質量 ÷ 単位格子1個の体積」

モル質量M、アボガドロ定数NA、六角柱中の原子数Z=6を使います。

ρ = (6M/NA) ÷ {(3√3/2)a2c} = 4M/(√3NAa2c)

例:理想HCPのMg r=160 pm、M=24.305 g/mol
  1. 辺aa = 2r = 320 pm
  2. 高さcc = √(8/3)a = 522.6 pm
  3. 体積V = 1.390 × 10−22 cm3
  4. 質量m = 6×24.305/(6.022×1023) = 2.422×10−22 g
  5. 密度ρ = m/V = 1.742 g/cm3
STEP 05 / COMPARE

六方最密・立方最密・体心立方を比較

積層、原子数、配位数、充填率を横に並べます。

構造積層・セル原子数Z配位数充填率
六方最密 HCPABAB…・慣用六角柱61274.05%
立方最密 CCP/FCCABCABC…・面心立方41274.05%
体心立方 BCC立方体中心に1原子28約68%
単純立方 SC立方体の頂点のみ16約52%
Q1 HCPの積層順は?

ABAB…。3層目が1層目の真上へ戻ります。

Q2 高校の六角柱中の原子数は?

6個。12×1/6 + 2×1/2 + 3 = 6です。

Q3 HCPの配位数は?

12。同じ層6、上3、下3です。

Q4 HCPとFCCで同じ値は?

配位数12と理想充填率74.05%。積層順と単位格子の形は異なります。

Q5 六角柱Z=6と最小セルZ=2を混ぜてもよい?

不可。体積も同じセルのものを使います。混ぜると密度が3倍または1/3になります。

Q6 c/aは実在金属でも必ず1.633?

必ずではありません。1.633は理想硬球模型。与えられた実測a、cを優先します。

LESSON 11

反応速度式・化学平衡を
「分数の意味」から理解する

分数、[A]、Δ、1/2、二乗、K。記号を一度ばらばらにし、小学生の割り算から大学受験の平衡計算まで積み直します。

STEP 01 / ARITHMETIC

[H2]の意味から、分数を読む

最初に角括弧と濃度の意味を覚え、その後で分数を「割り算」として読みます。難しい式も、一つずつ日本語へ直せば大丈夫です。

いちばん最初に知ること
[H2]は「水素がどれくらい混み合っているか」

画像に出てくる[ ]は、飾りでも掛け算のかっこでもありません。この章の反応速度式・平衡の式では、H2のような化学式全体を[ ]で囲んだものは「その物質のモル濃度」を表します。

画像の記号[H2]「H2のモル濃度(水素のモル濃度)」と読む

[ ]の正式な名前は「角括弧(かくかっこ)」です。文章で使う「」が鉤括弧(かぎかっこ)で、形と役割が違います。

H2だけなら水素という物質を表します。[H2]と囲むと、「容器1 Lあたりに水素が何molあるか」を表します。

物質の名前 H2 → [ ]で囲む → 濃度 [H2]

同じ0.40 molを1.0 Lへせまいので混み合う[H2] = 0.40 mol/L
同じ0.40 molを2.0 Lへ広いので散らばる[H2] = 0.20 mol/L

丸は粒子のイメージです。実際の0.40 molには、図へ描き切れないほど非常に多くのH2分子が含まれます。

濃度の決め方

[H2] = H2の物質量 ÷ 容器の体積

[H2] = n(H2) / V
mol(モル)粒子の量を数える単位

卵を12個まとめて「1ダース」と呼ぶように、化学では約6.02×1023個の粒子を1 molと数えます。

L(リットル)容器の大きさの単位

1 L = 1000 mLです。牛乳パック1本分ほどの体積が1 Lの目安です。

mol/L1 Lあたり何molか

「モル毎リットル」と読みます。0.20 mol/Lは、1 Lあたり0.20 molという意味です。0.20 M(モーラー)0.20 mol L−1とも書けます。Mはmolではなく、mol/Lの略です。

例:[H2]を本当に計算する

2.0 Lの容器に、H2が0.40 mol入っています。

  1. 入っている量0.40 mol
  2. 容器の大きさ2.0 L
  3. 量 ÷ 体積0.40 mol ÷ 2.0 L = 0.20 mol/L
  4. 角括弧で書く[H2] = 0.20 mol/L = 0.20 M(モーラー)

日本語にすると:「この容器では、水素H2が1 Lあたり0.20 molある」と読みます。気体でも水溶液でも、濃度は基本的に「量÷体積」です。

[H2][I2]角括弧が横に並んだら掛け算

[H2] × [I2]です。H2I2という一つの物質を表すのではありません。

[HI]2HIの濃度を2回掛ける

[HI]2は[HI]×[HI]です。[HI]=0.80 Mなら、[HI]2=0.80×0.80=0.64 M2。HI2という化学式へ変わったわけではありません。

k1 と k2反応の速さを決める小文字k

k1は正反応、k2は逆反応の速度定数です。温度が変わると値も変わります。

Kc平衡の偏りを表す大文字K

どちら側の物質が多くなりやすいかを表します。小文字kの「速さ」とは別の役目です。

同じ「2」でも、場所が違えば意味が違う
書き方2の場所意味読んだ結果
H2Hの右下1分子中のH原子が2個水素という物質の化学式
2HIHIの前HIという一まとまりが2個分、または2 mol分係数2がHI全体に掛かる
[HI]2角括弧の右上[HI]×[HI]HIの濃度を二乗

[HI]2は、2×[HI]でも[H2I2]でもありません。小さい数字を見たら、まず「前・右下・右上のどこにあるか」を確認します。

画像の式を、左から日本語へ直す
  1. 平衡では v1 = v2

    右向きと左向きの反応速度が同じです。どちらも止まったのではなく、同じ速さで続いています。

  2. k1[H2][I2] = k2[HI]2

    「正反応の速さ」と「逆反応の速さ」が同じ、という内容を濃度の記号で書いています。

  3. Kc = [HI]2 / {[H2][I2]}

    一つ前の等式の両辺を、同じk2[H2][I2]で割って整理した形です。天びんの左右を同じ数で割ってもつり合いが保たれるのと同じです。分数線は「上÷下」と読みます。

上の単位[HI]2 → M2
下の単位[H2][I2] → M2

M2 ÷ M2 = 1なので、この反応のKcでは単位が打ち消し合います。「どんなKでも同じ」と決めつけず、問題の反応式と定義を確認します。

速度式の[H2]その瞬間の濃度

時間とともに変わる濃度を使って、今の反応速度を表します。

反応商Qの[H2]現在の濃度

今の状態が平衡より右・左のどちらへ進むかを調べます。

平衡定数Kcの[H2]平衡時の濃度

角括弧の意味は同じ濃度でも、どの時点の値を入れるかが違います。

角括弧だけの3問チェック
1[H2]=0.30 mol/Lとは、どんな意味?

容器1 Lあたり、水素H2が0.30 molある濃さという意味です。

2H2が0.60 mol、容器が2.0 Lなら[H2]はいくら?

量÷体積なので、0.60 mol÷2.0 L=0.30 mol/Lです。

3[HI]=0.50 mol/Lなら、[HI]2はいくら?

0.50×0.50=0.25 (mol/L)2です。数だけでなく単位も二乗します。

3 分子:分けたい量4 分母:何個分で割るか
分数は「割り算を縦に書いたもの」:3/4 は「3 ÷ 4」

ピザ3枚を4人で同じ量ずつ分けると、1人分は3/4枚です。分数線は「割る」という記号です。

3/4 = 3 ÷ 4 = 0.75

算数の「分子」は分数の上の数、化学の「分子」はH2Oなどの粒子です。同じ言葉でも意味は別です。

速さ道のり / 時間

100 mを20秒なら、1秒あたり100÷20=5 m。

単価代金 / 個数

600円で3個なら、1個あたり600÷3=200円。

反応速度濃度変化 / 時間

0.30 mol/L変化するのに15秒なら、1秒あたり0.020 mol/L。

平衡計算で使う4つの分数操作
同じものは約分

6/8 = 3/4

上と下を同じ数2で割った。
分数で割る

4 ÷ 1/2 = 4 × 2/1 = 8

割る数の上下を逆にして掛ける。
交差に掛ける

2x/(1−x) = 3 → 2x = 3(1−x)

右の3は3/1。両辺へ1−xを掛ける。
二乗する

(2x)2 = 4x2

2とxの両方を二乗する。
「1/2を掛ける」

半分にすること。2で割ることと同じです。

「逆数」

分子と分母を入れ替えた数。3/5の逆数は5/3です。

「比」

2:3は2/3という比較。mol比も同じ考えです。

「1あたり」

全体を個数・時間・体積などで割ってそろえることです。

STEP 02 / MEASURE

反応速度は「濃度が1秒でどれだけ変わったか」

まず難しい記号を使わず計算し、その後で同じ内容を化学の記号に翻訳します。

0秒[A] = 0.90 mol/L
15秒[A] = 0.60 mol/L
  1. 減った濃度0.90 − 0.60 = 0.30 mol/L
  2. かかった時間15 s
  3. 1秒あたり0.30 ÷ 15 = 0.020 mol/(L·s)

ここでは係数1の反応「A → 生成物」を考えています。まずA自身の減少速度を求め、次のSTEPで反応式の係数が2以上の場合へ広げます。

記号を日本語へ翻訳する
[A]
Aのモル濃度。[A]=n(A)/V。「Aを囲んだ」のではなく濃度を表す約束。
Δ
デルタ。「変化後−変化前」という変化量。
Δt
経過時間。tはtime。
v
反応速度。velocityの頭文字。
反応物Aの平均減少速度

vA = − Δ[A] / Δt

  • Δ[A] = [A] − [A] = 0.60 − 0.90 = −0.30
  • 反応物は減るためΔ[A]が負になる。
  • 速度を正の値で表すため、式の前へ「−」を付ける。
  • −(−0.30)/15 = +0.020 mol/(L·s)。
反応物時間とともに減る−Δ[A]/Δt
生成物時間とともに増える+Δ[C]/Δt

一定体積が前提:容器の体積が変わると、反応以外の希釈・圧縮でも濃度が変わります。上の単純な「濃度変化÷時間」は、一定体積で反応による変化だけを見ているときに使います。

平均速度と瞬間速度は何が違う?

平均速度は「ある時間区間全体の変化量÷時間」です。自動車なら10分間の平均時速に相当します。

瞬間速度は「その瞬間だけの速さ」です。濃度−時間グラフでは、その点に引いた接線の傾きの大きさに相当します。高校の基本問題では、まず平均速度を確実に扱えば十分です。

STEP 03 / COEFFICIENT

なぜ突然「1/2」を掛けるのか

答えは、物質ごとに増減する量が反応式の係数によって違うからです。

反応のレシピ

2H2 + O2 → 2H2O

  • 反応が「1回分」進む
  • H2は2 mol減る
  • O2は1 mol減る
  • H2Oは2 mol増える
H2の減少速度2
O2の減少速度1
H2Oの生成速度2
全員を「反応1回分の速さ」にそろえる
H2は2ずつ変化

H2の減少速度 ÷ 2

→ 1/2を掛ける
O2は1ずつ変化

O2の減少速度 ÷ 1

→ そのまま
H2Oは2ずつ変化

H2Oの生成速度 ÷ 2

→ 1/2を掛ける

v = −1/2 · Δ[H2]/Δt = −Δ[O2]/Δt = 1/2 · Δ[H2O]/Δt

数値で確認

10秒間にO2が0.10 mol/L減ったとします。

  1. O2の減少速度:0.10÷10 = 0.010 mol/(L·s)
  2. H2は係数比2:1なので:0.010×2 = 0.020 mol/(L·s)減少
  3. H2Oも係数比2:1なので:0.010×2 = 0.020 mol/(L·s)生成
  4. どの物質から計算しても、係数で割れば反応速度vは0.010 mol/(L·s)

aA + bB → cC + dD

v = −1/a · Δ[A]/Δt= −1/b · Δ[B]/Δt= 1/c · Δ[C]/Δt= 1/d · Δ[D]/Δt
反応物には−、生成物には+。それぞれ反応式の係数で割ります。
STEP 04 / RATE LAW

反応速度式は「濃度を変えると何倍速くなるか」

反応速度の定義式と、濃度との関係を表す速度式は役割が違います。

速度を測る式v = 変化量 / 時間

実験データから、実際にどれだけ変化したかを測る。

濃度との関係式v = k[A]m[B]n

AやBの濃度を変えたとき、速度が何倍になるかを表す。

k
反応速度定数。同じ反応でも温度や触媒が変わると変化する。
m
Aの濃度が速度へ与える影響。Aについてm次。
n
Bの濃度が速度へ与える影響。Bについてn次。
m+n
全体の反応次数。
v = k[A]2[B] のとき
[A]を2倍

22 = 4倍

[B]を2倍

21 = 2倍

両方を2倍

22×2 = 8倍

[A]を1/2倍

(1/2)2 = 1/4倍

初速度法:指数m、nを実験から決める
実験[A] mol/L[B] mol/L初速度 mol/(L·s)比較
10.100.102.0×10−3基準
20.200.108.0×10−3Aだけ2倍、速度4倍
30.100.204.0×10−3Bだけ2倍、速度2倍
  1. 実験1と2

    Bは同じ。Aが2倍で速度が4倍だから、2m=4。よってm=2。

  2. 実験1と3

    Aは同じ。Bが2倍で速度が2倍だから、2n=2。よってn=1。

  3. 速度式

    v = k[A]2[B]。全体では3次反応。

  4. kを求める

    2.0×10−3 = k×0.102×0.10 より k=2.0 L2mol−2s−1

反応を速くする4つの考え方
濃度を上げる

粒子が増え、衝突回数が増える。

温度を上げる

粒子が速くなり、活性化エネルギーを超える衝突が増える。主にkが大きくなる。

触媒を加える

活性化エネルギーの低い別経路を作る。反応後に正味で消費されない。

固体を細かくする

固体が関係する不均一反応では、表面積が増え、接触できる場所が増える。

STEP 05 / DYNAMIC EQUILIBRIUM

平衡は「止まる」ではなく「行きと帰りが同じ速さ」

閉じた容器の中で、右向きにも左向きにも進む可逆反応を考えます。

正反応

A + B C + D

A + B ⇄ C + D
逆反応

C + D A + B

開始直後
正反応速い
逆反応ほぼ0

反応物が多く、生成物がほとんどない。

反応の途中
正反応低下
逆反応上昇

反応物が減り、生成物が増える。

平衡状態
正反応同じ
逆反応同じ

両方の反応は続くが、見かけの濃度は一定。

見かけの正方向の速度v正味 = v − v

  • v > v:全体として右へ進む
  • v < v:全体として左へ進む
  • v = v:正味の変化が0、つまり平衡
平衡で等しいもの

正反応の速度と逆反応の速度

等しいとは限らないもの

反応物と生成物の濃度・物質量

一定になるもの

温度などの条件が一定なら、各物質の巨視的な濃度

続いているもの

粒子レベルの正反応と逆反応

平衡 = 静止ではなく動的平衡。「同じ量」ではなく「同じ速さ」です。

STEP 06 / EQUILIBRIUM CONSTANT

平衡定数Kは「生成物側 ÷ 反応物側」

ここでも分数線は割り算です。上が生成物、下が反応物、右上の指数は反応式の係数です。

一般の反応

aA + bB ⇄ cC + dD

濃度平衡定数

[C]c[D]d[A]a[B]b

Kc = 上 ÷ 下
分子生成物

反応式の右側にある物質。

分母反応物

反応式の左側にある物質。

指数反応式の係数

速度式の指数と違い、Kの指数には係数を使う。

一定条件温度

同じ反応なら、温度一定でKは一定。

例:N2 + 3H2 ⇄ 2NH3
[NH3]2[N2][H2]3
  1. 生成物NH3を上へ。
  2. NH3の係数2を指数へ。
  3. 反応物N2とH2を下へ。
  4. H2の係数3を指数へ。係数1は書かない。
Kが非常に大きい

平衡で生成物側が多い。ただし「反応が速い」という意味ではない。

Kが非常に小さい

平衡で反応物側が多い。ただし正反応が完全に0という意味ではない。

Kが1程度

反応物と生成物の両方が無視できない程度に存在しやすい。

反応式の書き方を変えるとKも変わる

元:A ⇄ B 平衡定数 K

逆向き:B ⇄ A 平衡定数 1/K

全係数を2倍:2A ⇄ 2B 平衡定数 K2

全係数を1/2倍:1/2 A ⇄ 1/2 B 平衡定数 √K

純粋な固体・純粋な液体はKの式から省く

CaCO3(s) ⇄ CaO(s) + CO2(g)

Kc = [CO2]

  • CaCO3とCaOは純粋な固体なので式に入れない。
  • 固体を追加しても、両固体が存在する限りKは変わらない。
  • 水溶液中のイオンや溶質は濃度が変わるため、通常は式に入れる。
  • 純粋な液体の水や、水溶液で溶媒として大量に存在する水は、活量をほぼ一定として省く。H2O(g)や、液体混合物中で組成変化を無視できない成分として扱う水は、問題条件に従う。
発展:KcとKpは何が違う?

Kcはモル濃度、Kpは気体の分圧で作ります。気体反応で Δn =(生成物側の気体係数合計)−(反応物側の気体係数合計)とすると、理想気体では次の関係です。

Kp = Kc(RT)Δn

左右の気体係数合計が同じならΔn=0なのでKp=Kcです。単位の扱いは問題文の定義に従ってください。厳密な熱力学では活量を使い、平衡定数は無次元として扱います。

STEP 07 / ICE TABLE

ICE表で「最初・変化・平衡」を1列ずつ書く

平衡計算が難しく見える最大の原因は、変化量を頭の中だけで処理することです。表へ出せば整理できます。

I Initial:最初C Change:変化E Equilibrium:平衡
例題:H2 + I2 ⇄ 2HI、Kc=9

1.0 L容器へH2とI2を各1.0 mol入れ、HIは0 molから開始しました。平衡時の各物質量を求めます。

単位:mol/LH2I2HI係数の理由
I 最初1.01.00問題文から写す
C 変化−x−x+2x係数比1:1:2
E 平衡1.0−x1.0−x2x最初+変化

容器は1.0 Lなので、この例では「物質量mol」と「モル濃度mol/L」の数値が偶然一致します。一般の体積では必ず[A]=n(A)/Vで濃度へ直します。

式を1行ずつ解く
  1. Kへ代入
    9 =(2x)2(1.0−x)(1.0−x)
  2. 同じ式の二乗にする

    9 = {2x / (1.0−x)}2

  3. 正の平方根を取る

    3 = 2x / (1.0−x)

    濃度・物質量は正なので、ここでは正の値を選ぶ。
  4. 分母を払う

    3(1.0−x) = 2x

  5. xを集める

    3.0−3x = 2x → 5x = 3.0 → x = 3/5 = 0.60

H21.0−0.60 = 0.40 mol

I21.0−0.60 = 0.40 mol

HI2×0.60 = 1.20 mol

検算:1.202 ÷ (0.40×0.40) = 1.44 ÷ 0.16 = 9。Kと一致。

体積Vがある分数の約分

H2=0.50 mol、I2=0.50 mol、HI=2.0 molを体積V Lで表すとします。

Kc = (2.0/V)2 / {(0.50/V)(0.50/V)}

= (4.0/V2) ÷ (0.25/V2)

= (4.0/V2) × (V2/0.25)

= 4.0/0.25 = 16

分数で割るので、後ろの分数を逆さにして掛けます。上と下に同じV2があるため約分で消えます。これは反応式の左右で気体・溶質の係数合計が同じ場合に起こります。

Qは「今この瞬間の分数」

平衡でなくても、Kと同じ形へ現在の濃度を入れた値を反応商Qといいます。

Q < K生成物が不足

右向きに進む。

Q = K平衡の比

すでに平衡。

Q > K生成物が多すぎる

左向きに進む。

同じ反応でK=9。現在[H2]=1.0、[I2]=1.0、[HI]=4.0なら、

Q = 4.02/(1.0×1.0) = 16

Q>KなのでHIが多すぎます。逆反応が優勢になり、H2とI2を作る左向きへ進みます。

STEP 08 / LE CHATELIER

平衡移動は「加えた変化を弱める向き」

ルシャトリエの原理は丸暗記ではなく、QとKを比べても説明できます。

N2(g) + 3H2(g) ⇄ 2NH3(g) ΔH < 0

アンモニア合成の正反応は発熱反応。左の気体係数合計4、右は2。
反応物を加える右へ移動

加えたN2やH2を消費する向き。直後はQが小さくなり、Q<K。

生成物を取り除く右へ移動

減ったNH3を補う向き。直後はQが小さくなる。

体積を小さくする右へ移動

圧力上昇を弱めるため、気体係数4から2の少ない側へ。

温度を上げる左へ移動

熱を加えたと考え、吸熱方向へ。発熱正反応ではKも小さくなる。

触媒を加える移動しない

正逆反応をともに速め、同じ平衡へ早く到達。Kも平衡組成も変えない。

純粋な固体を追加通常は移動しない

固体相が存在する限り、その活量は一定としてKやQの式に入れない。

Kの比較条件:「温度以外ではKが変わらない」は、反応式を同じ向き・同じ係数で書いた場合です。反応式を逆向きに書けば1/K、係数を2倍すればK2になります。

操作一時的に変わるもの平衡移動Kは変わるか
濃度変更Qあり得る変わらない
体積・圧力変更気体の濃度・分圧、Q係数差があればあり得る変わらない
触媒正逆の反応速度しない変わらない
温度変更速度定数とKする変わる
入試の罠:不活性気体を加えたら?

体積一定で不活性気体を加えると、反応成分の分圧は変わらないため、理想気体なら平衡は移動しません。全圧だけが上がります。

全圧一定で不活性気体を加えると容器が膨張し、反応成分の分圧が下がります。この場合、気体係数の多い側へ移動することがあります。「圧力が上がった・下がった」だけで判断せず、体積と各成分の分圧を確認します。

速さと平衡位置は別の質問
反応速度どれくらい早く到着するか

k、濃度、温度、触媒、表面積などが関係。

平衡定数最終的にどちら側が多いか

特定の反応では温度によって決まり、触媒では変わらない。

STEP 09 / CHECK

基本から入試まで9問

答えを見る前に、式を1行だけでも自分で書いてください。

Q10.40 mol/L減るのに20秒かかった。平均減少速度は?

0.40÷20 = 0.020 mol/(L·s)。分数は「変化量/時間」です。

Q2Δ[A]が−0.30 mol/L、Δtが15秒。−Δ[A]/Δtは?

−(−0.30)/15 = +0.020。反応物の濃度変化は負なので、前の−で速度を正にします。

Q32A → 3B。Aの減少速度が0.40なら、反応速度vとBの生成速度は?

v = 0.40÷2 = 0.20。Bは係数3なので、生成速度は0.20×3 = 0.60

Q4v=k[A]2[B]で[A]を1/2、[B]を2倍にしたら速度は何倍?

(1/2)2×2 = 1/4×2 = 1/2倍

Q5平衡状態では、反応物濃度と生成物濃度が等しい?

等しいとは限りません。等しいのは正反応速度と逆反応速度です。各濃度は一定になりますが、値は別々で構いません。

Q62SO2 + O2 ⇄ 2SO3 のKcを書け。

Kc=[SO3]2/{[SO2]2[O2]}。生成物を上、反応物を下、係数を指数にします。

Q7C(s)+CO2(g)⇄2CO(g) のKcを書け。

Kc=[CO]2/[CO2]。純粋な固体Cは式に入れません。

Q8Q<Kなら、反応はどちらへ進む?

生成物が平衡時より不足しているので、正反応方向・右向きへ進みます。

Q9触媒を加えると生成物が増える?

増えません。正反応と逆反応の両方を速め、同じ平衡組成へ早く到達させます。Kも変わりません。

最後にこの10行
  1. 分数線は割り算。
  2. 反応速度は変化量÷時間。
  3. 反応物は減るので、速度を正にするため−を付ける。
  4. 係数で割るのは、反応1回分へそろえるため。
  5. 速度式の指数は原則として実験で決める。
  6. 平衡は正反応速度=逆反応速度。
  7. 平衡でも反応は止まっていない。
  8. Kは生成物側÷反応物側、指数は係数。
  9. Q<Kなら右、Q>Kなら左。
  10. 同じ向き・同じ係数で書いた反応では、触媒は平衡を動かさず、温度だけがKを変える。

DATA 55 · CHEMISTRY · ORIGINAL

CO2吸収塔の破過曲線と二段滴定をつなぐ
難関大・資料読解計算問題

出口濃度のグラフを面積へ、面積をmolへ、molを二段滴定と吸収液再生へつなぎます。気体・酸塩基・化学量論・データ分析を、一つの工程として考える完全オリジナル問題です。

難度
難関大発展
目安
35分
配点
40点
形式
記述・計算
01 / SITUATION

架空の小型CO2吸収・再生実験

研究班は、初めに0.1200 molのOHを含む500.0 mLのNaOH水溶液Aを用意し、十分にかき混ぜながらCO2を含む気体を100.0分間通した。出口のCO2濃度を連続測定した後、同条件で運転した分析用の平行バッチAから一部を採取して二段滴定した。最後に、分析用採取をしていない同組成の別バッチ500.0 mLについて、炭酸イオンの一部をCa(OH)2でOHへ戻す再生操作を考えた。

CO2吸収、二段滴定、吸収液再生の循環工程一定流量のCO2含有気体を流量制御器から吸収塔へ送り、出口濃度を測る。同条件の分析用平行バッチから一部を二段滴定し、採取していない同組成の別バッチへ水酸化カルシウムを加えて炭酸カルシウムをろ別し、吸収液へ戻す。STEP 1入口気体CO₂ 1.000 mol%1.000 L/min流量制御P・T一定STEP 2吸収塔水溶液A 500.0 mLSTEP 3出口CO₂センサーr = 出口濃度 ÷ 入口濃度0 ≦ r ≦ 1STEP 410.00 mLを二段滴定VP → VMSTEP 5同組成の別バッチをCa(OH)₂で再生吸収液へ戻す
図1 吸収・分析・再生の循環工程(数強塾オリジナル) 図中の分析は同条件の平行バッチからの試料採取、再生は採取していない同組成の別バッチ500.0 mLを表す。実在設備の縮尺・性能を示す図ではない。
  1. 入口:CO2を1.000 mol%含む気体を1.000 L/minで送る。
  2. 吸収:水溶液Aを完全混合し、残存OHがCO2をCO32−として捕捉する。
  3. 出口測定:濃度比rを時間ごとに記録する。
  4. 分析:同条件の分析用平行バッチから10.00 mLを採取し、HClで二段滴定する。
  5. 再生:採取していない同組成の別バッチ500.0 mLへCa(OH)2を加え、CaCO3をろ別して吸収液へ戻す。
表1 計算に用いる実験条件
区分単位・注意
吸収液水溶液Aの体積500.0mL
吸収液初めのOH0.1200mol
気体圧力P100.0kPa
気体温度T298.15K
気体全流量Q1.000L/min
気体入口CO21.000mol%
定数気体定数R8.314kPa·L·mol−1·K−1

吸収CO2 + 2OH → CO32− + H2O

再生CO32− + Ca(OH)2 → 2OH + CaCO3

02 / BREAKTHROUGH CURVE

出口濃度比rの時間変化

縦軸は r = 出口CO2濃度 ÷ 入口CO2濃度 である。測定点の間は直線で結ぶものとし、本問ではr=0.1000に初めて達した時点を「破過」と定義する。

0分から100分までのCO2出口濃度比の破過曲線時刻0、20、40、60、80、100分で、出口濃度比rはそれぞれ0、0.05、0.20、0.50、0.80、1.00であり、測定点を直線で結ぶ。rイコール1の線と曲線の間の斜線部分が吸収された割合1マイナスrの時間積分を表す。
図2 架空データから作成した破過曲線(数強塾オリジナル) 各点の正確な値は直後の表2にも示す。斜線は色だけでなく模様でも区別している。
表2 図2と同値の破過曲線データ
時刻t / min0.0020.0040.0060.0080.00100.00
出口濃度比r0.00000.05000.20000.50000.80001.0000
吸収された割合1−r1.00000.95000.80000.50000.20000.0000
03 / QUESTIONS

設問

共通条件

  • 気体は理想気体として扱う。
  • CO2は1.000 mol%と少量なので、吸収による全気体流量の変化は無視する。
  • 吸収液は完全混合され、体積変化、蒸発、CO2以外の酸性気体を無視する。
  • 100.0分後にもOHが残るなら、吸収されたCO2はすべてCO32−になったとする。
  • 途中計算は丸めず、指定された最終値だけを丸める。
問15点

破過時刻を直線補間する

r=0.1000に初めて達する時刻tBと、その時点までに装置へ送られた全気体体積VBを求めよ。ともに有効数字4桁で答えよ。

問29点

斜線部分の面積をCO2のmolへ変換する

図2または表2を用い、0〜100.0分に吸収されたCO2の物質量を求めよ。各区間を台形として計算し、有効数字4桁で答えよ。

問310点

二段滴定からOHとCO32−を分離定量する

100.0分後の分析用平行バッチAから10.00 mLを採取し、0.1000 mol/L HClで滴定した。フェノールフタレイン終点までの累計体積VPは19.25 mL、続けてメチルオレンジ終点までに要した累計体積VMは24.00 mLであった。

表3 二段滴定の測定値
意味
採取量10.00 mL全500.0 mLの1/50.00
c(HCl)0.1000 mol/L標準液濃度
VP19.25 mL最初からフェノールフタレイン終点までの累計
VM24.00 mL最初からメチルオレンジ終点までの累計

滴定した10.00 mL中のOHをa mol、CO32−をb molとして、a、bを与える連立式を示せ。次に、水溶液A全体のOHとCO32−の物質量を有効数字4桁で求めよ。

問48点

二つの測定と近似条件を検証する

  1. 問3のCO32−量を滴定によるCO2吸収量とみなし、問2の値に対する一致率を百分率で求めよ。
  2. 問2の値から予想される残存OHを求め、「吸収物をCO32−として扱う」という仮定を検証せよ。
  3. なぜVMだけではCO2吸収量を決定できないのか、酸を受け取る当量の保存を用いて40〜80字程度で説明せよ。
問58点

消石灰で吸収液を再生する

問3の滴定値と同じ組成をもつ、分析用採取をしていない別バッチ500.0 mLについて、CO32−の90.0%を純度92.0質量%のCa(OH)2製品で再生する。反応後はCaCO3と不活性な不純物をろ別し、溶液体積を500.0 mLへ戻す。必要な製品質量、再生後のOH濃度、最初の0.1200 molのうちNaOHとして戻った割合を、有効数字3桁で求めよ。Ca(OH)2のモル質量は74.09 g/molとする。

04 / SCAFFOLD

初学者向けヒント

最初から解答を見る前に、止まった段階だけを開いてください。

問1の足場

r=0.1000は、20.00分の0.0500と40.00分の0.2000の間です。「縦方向に全体の何割進んだか」を先に求め、同じ割合だけ時刻も進めます。

問2の足場

吸収された割合は1−rです。台形面積の単位minへL/minを掛けるとLになり、さらに入口CO2モル分率を掛けると「吸収CO2に相当する体積」になります。

問3の足場

第1終点ではOHが1個、CO32−が1個のH+を受け取ります。第2終点まででは、CO32−は合計2個のH+を受け取ります。VMは「追加体積」ではなく累計です。

問4の足場

OH2 molがCO21 molを捕まえると、酸を2 mol受け取れるCO32−1 molに変わります。完全中和までに必要な酸の総当量は変わりません。

問5の足場

反応式からCO32−:Ca(OH)2:OH=1:1:2です。純物質の必要質量を出した後、純度0.920で割って製品質量に直します。

05 / MODEL SOLUTIONS

模範解答・全計算

問1 破過時刻と気体体積

20.00〜40.00分では、rが0.0500から0.2000まで直線的に増える。r=0.1000まで進む割合は

(0.1000−0.0500) ÷ (0.2000−0.0500) = 1/3

したがって、

tB = 20.00 + (40.00−20.00)×1/3 = 26.666… min

VB = 1.000 L/min × 26.666… min = 26.666… L

答:tB=26.67 min、VB=26.67 L

典型誤答:r=0.1000を時刻の10%と考えて10.00分にする。横軸と縦軸は比例しておらず、該当する線分内で補間する。

問2 グラフ面積から吸収量

各時刻の1−rは1.0000、0.9500、0.8000、0.5000、0.2000、0.0000である。幅20.00 minの台形を加える。

表4 各20分区間の吸収割合の面積
区間 / min計算面積 / min
0〜2020×(1.0000+0.9500)/219.50
20〜4020×(0.9500+0.8000)/217.50
40〜6020×(0.8000+0.5000)/213.00
60〜8020×(0.5000+0.2000)/27.000
80〜10020×(0.2000+0.0000)/22.000
合計 ∫(1−r)dt59.00 min

全気体流量と入口モル分率を掛けると、吸収CO2相当体積は

1.000 L/min × 0.01000 × 59.00 min = 0.5900 L

kPaとLに対応するRを使うので、Lをm3へ直す必要はない。

n = PV/(RT) = 100.0×0.5900/(8.314×298.15) = 0.0238016… mol

答:0.02380 mol = 23.80 mmol

典型誤答:曲線の下側∫r dtを吸収量にする。rは外へ出た割合なので、吸収量は上側の1−rである。

問3 二段滴定の連立式

10.00 mL中のOHをa mol、CO32−をb molとする。第1終点までと第2終点までのHCl物質量より、

0.1000×19.25×10−3 = a+b

0.1000×24.00×10−3 = a+2b

下の式から上の式を引けば、

b = 0.1000×(24.00−19.25)×10−3 = 4.750×10−4 mol

また、2×上の式−下の式より、

a = 0.1000×(2×19.25−24.00)×10−3 = 1.450×10−3 mol

全液は採取液の500.0/10.00=50.00倍である。

n(CO32−) = 4.750×10−4×50.00 = 0.02375 mol

n(OH) = 1.450×10−3×50.00 = 0.07250 mol

答:CO32−=0.02375 mol、OH=0.07250 mol

検算:0.07250+2×0.02375=0.1200 mol。当初のOHが持っていた酸中和当量と一致する。

典型誤答:VMを第1終点後の追加量と読む。問題文は「最初からの累計24.00 mL」と明示している。

問4 一致率・仮定・当量保存

(1)一致率

0.02375 ÷ 0.023801656… × 100 = 99.7829…%

答:99.78%。グラフ値基準の差は0.217%である。

(2)OHが残るか

0.1200−2×0.023801656… = 0.0723966… mol

答:0.07240 mol > 0。OHが十分残るため、生成したHCO3もOHによりCO32−へ変わるというモデルと整合する。

(3)記述例

CO21 molの吸収でOH2 molはCO32−1 molへ変わるが、完全中和に必要なH+はどちらも2 molなので、VMは吸収量によらず一定になる。

典型誤答:「99.78%だから仮定は完全に正しい」と断定する。グラフの線形補間、流量一定、滴定終点などの近似があるため、「測定精度の範囲で整合」と表現する。

問5 Ca(OH)₂による再生

90.0%だけ変換するCO32−

0.02375×0.900 = 0.021375 mol

Ca(OH)2との比は1:1なので、純Ca(OH)2の質量は

0.021375×74.09 = 1.583673… g

製品は純度92.0%だから、

1.583673… ÷ 0.920 = 1.721384… g

製品質量:1.72 g

生成するOHはCO32−の2倍である。もともと残ったOHと合わせる。

n(OH) = 0.07250+2×0.021375 = 0.11525 mol

[OH] = 0.11525/0.5000 = 0.2305 mol/L

再生後濃度:有効数字3桁で0.231 mol/L

0.11525/0.1200×100 = 96.0416…%

NaOHとして戻った割合:96.0%

典型誤答:純度92.0%を掛けて製品質量を小さくする。必要な純物質量を含むには、製品質量は純物質質量より大きくなるため0.920で割る。

06 / RUBRIC & VALIDATION

採点基準・有効数字・近似条件

表5 40点満点の採点基準
設問配点満点の条件部分点の目安
問15線形補間3点、体積2点式が正しければ計算誤りでも最大3点
問291−rと台形3点、体積2点、PV=nRT 3点、単位1点∫r dtを使った場合は面積点なし。以後の整合計算は最大3点
問310連立式4点、CO32−3点、OH3点全液への50.00倍を忘れた場合も試料値まで各1点
問48一致率3点、OH検証2点、当量保存の記述3点「VM一定」だけで理由がない場合1点
問58量論2点、純度補正2点、濃度2点、再生率2点90.0%変換を一度だけ正しく使えれば1点
合計40単位が欠けた最終数値は、該当小問で原則1点減点

有効数字

  • 問1〜3と一致率:指定どおり4桁。
  • 問4の差率と問5:3桁。
  • 途中値0.023801656…を0.0238へ早く丸めない。
  • 百分率と割合を混同しない。

単位鎖

min × L/min → L
kPa×L ÷ (kPa·L·mol−1·K−1×K) → mol
mol ÷ L → mol/L

モデルの限界

  • 全流量一定近似の最大規模は入口CO2の1.000%程度。
  • 実際の破過曲線は点間で直線とは限らない。
  • 活量、熱、物質移動抵抗、滴定終点誤差を省略。
  • 実用CCUSの代表的吸収剤・再生法を再現する問題ではない。

化学的検算

  • 吸収式・再生式は原子数と電荷が保存。
  • 予想残存OHは正。
  • 滴定の総当量は0.1200 mol。
  • 製品質量は純Ca(OH)2質量より大きい。
07 / REVIEW ROUTES

つまずいた単元へ戻る

LESSON 12

大学受験で使う 215 反応式

式だけでなく、条件・観察・係数から読めるmol比を1セットにしました。

S最優先計算・定性・複合問題の土台
A次に覚える典型問題や選択肢判定で重要
B発展・整理用標準完成後に確認

このS/A/Bは公式の出題回数ランキングではありません。大学入試センターの過去問題・評価資料で繰り返し必要になる概念と、学習上の前提関係を数強塾が整理した「学習優先度」です。年度により出題は変わります。

まず進む順番

  1. 係数・mol比・限界反応物どの分野の計算にも必要
  2. 酸塩基・中和・イオン式滴定、塩、溶液へ接続
  3. 酸化還元・電池・電気分解電子と係数を統合
  4. 気体・燃焼・溶液状態方程式と量論を統合
  5. 無機の製法・沈殿・工業条件と観察をセット暗記
  6. 有機・天然物・高分子構造と反応型から判断
01酸・塩基・中和22式

中和、電離、加水分解、炭酸塩。滴定と溶液計算の中心です。

S
塩酸と水酸化ナトリウム

HCl + NaOHNaCl + H2O

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:1価の強酸と1価の強塩基。

S
臭化水素酸と水酸化ナトリウム

HBr + NaOHNaBr + H2O

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:HBr 1 molとNaOH 1 molが反応。

S
硫酸の完全中和

H2SO4 + 2NaOHNa2SO4 + 2H2O

条件・場面:完全中和

mol比:1 : 2 → 1 : 2

要点:硫酸1 molにNaOH 2 mol。

S
酢酸と水酸化ナトリウム

CH3COOH + NaOHCH3COONa + H2O

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:弱酸でも中和の量的関係は係数比で扱う。

S
中和の正味イオン反応式

H+ + OHH2O

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1

要点:強酸・強塩基中和の核。

S
臭化水素の水中での電離

HBr + H2OH3O+ + Br

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:HBr(aq)は強酸。HBr(g)との状態差に注意。

S
塩化水素の水中での電離

HCl + H2OH3O+ + Cl

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:H+略記とH3O+表記の関係を理解する。

S
酢酸の電離

CH3COOH + H2OH3O+ + CH3COO

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:弱酸なので可逆矢印。

S
アンモニアの塩基反応

NH3 + H2ONH4+ + OH

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:弱塩基なので可逆矢印。

S
アンモニアと塩化水素

NH3 + HClNH4Cl

条件・場面:気体または水溶液

mol比:1 : 1 → 1

要点:気体同士では白煙を生じる。

S
アンモニウムイオンの検出

NH4+ + OHNH3 + H2O

条件・場面:加熱

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:アンモニア発生を利用するが直接臭いをかがない。

S
炭酸水素塩と酸

NaHCO3 + HClNaCl + H2O + CO2

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1 : 1

要点:1 molのHClでCO2 1 mol。

S
炭酸塩と酸

Na2CO3 + 2HCl2NaCl + H2O + CO2

条件・場面:完全反応

mol比:1 : 2 → 2 : 1 : 1

要点:Na2CO3 1 molにHCl 2 mol。

S
炭酸イオンと酸

CO32− + 2H+H2O + CO2

条件・場面:酸性

mol比:1 : 2 → 1 : 1

要点:電荷も左右で0になる。

S
炭酸水素イオンと酸

HCO3 + H+H2O + CO2

条件・場面:酸性

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:係数比1:1。

S
石灰水への二酸化炭素

CO2 + Ca(OH)2CaCO3 + H2O

条件・場面:CO2少量

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:白色沈殿で白濁する。

S
二酸化炭素過剰

CaCO3 + CO2 + H2OCa(HCO3)2

条件・場面:CO2過剰

mol比:1 : 1 : 1 → 1

要点:可溶性の炭酸水素カルシウムとなり白濁が消える。

S
生石灰と水

CaO + H2OCa(OH)2

条件・場面:発熱反応

mol比:1 : 1 → 1

要点:生石灰から消石灰。

A
酢酸イオンの加水分解

CH3COO + H2OCH3COOH + OH

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:弱酸の塩が塩基性を示す理由。

A
アンモニウムイオンの加水分解

NH4+ + H2ONH3 + H3O+

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:弱塩基の共役酸が酸性を示す。

A
炭酸イオンの加水分解

CO32− + H2OHCO3 + OH

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:炭酸ナトリウム水溶液が塩基性になる理由。

A
炭酸水素カルシウムの分解

Ca(HCO3)2CaCO3 + CO2 + H2O

条件・場面:加熱

mol比:1 → 1 : 1 : 1

要点:一時硬水の加熱で沈殿する。

02酸化還元・金属30式

電子の授受、金属と酸、酸化剤・還元剤を係数と結びます。

S
亜鉛による銅イオンの還元

Zn + Cu2+Zn2+ + Cu

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:ダニエル電池の全反応と同じ。

S
鉄と硫酸銅(II)

Fe + CuSO4FeSO4 + Cu

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:イオン化傾向に基づく置換。

S
マグネシウムと塩酸

Mg + 2HClMgCl2 + H2

条件・場面:希塩酸

mol比:1 : 2 → 1 : 1

要点:Mg 1 molからH2 1 mol。

S
鉄と塩酸

Fe + 2HClFeCl2 + H2

条件・場面:希塩酸

mol比:1 : 2 → 1 : 1

要点:通常FeCl2を生じる。

S
アルミニウムと塩酸

2Al + 6HCl2AlCl3 + 3H2

条件・場面:酸化被膜除去後

mol比:2 : 6 → 2 : 3

要点:Al 2 molからH2 3 mol。

S
ナトリウムと水

2Na + 2H2O2NaOH + H2

条件・場面:常温

mol比:2 : 2 → 2 : 1

要点:激しく反応するため実験安全が重要。

S
テルミット反応

2Al + Fe2O3Al2O3 + 2Fe

条件・場面:点火

mol比:2 : 1 → 1 : 2

要点:非常に高温。家庭で行わない。

S
酸化鉄(III)の還元

Fe2O3 + 3CO2Fe + 3CO2

条件・場面:高温

mol比:1 : 3 → 2 : 3

要点:高炉の主要還元反応。

S
酸化銅(II)と水素

CuO + H2Cu + H2O

条件・場面:加熱

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:黒色CuOから赤色Cu。

S
銅と希硝酸

3Cu + 8HNO33Cu(NO3)2 + 2NO + 4H2O

条件・場面:希硝酸

mol比:3 : 8 → 3 : 2 : 4

要点:NOを生じる。

S
銅と濃硝酸

Cu + 4HNO3Cu(NO3)2 + 2NO2 + 2H2O

条件・場面:濃硝酸

mol比:1 : 4 → 1 : 2 : 2

要点:NO2を生じる。濃度条件が最重要。

S
銅と熱濃硫酸

Cu + 2H2SO4CuSO4 + SO2 + 2H2O

条件・場面:熱濃硫酸

mol比:1 : 2 → 1 : 1 : 2

要点:希硫酸とは反応しない。

S
鉄(II)イオンと塩素

2Fe2+ + Cl22Fe3+ + 2Cl

条件・場面:水溶液

mol比:2 : 1 → 2 : 2

要点:塩素が酸化剤。

S
鉄(III)イオンとヨウ化物イオン

2Fe3+ + 2I2Fe2+ + I2

条件・場面:水溶液

mol比:2 : 2 → 2 : 1

要点:I-が還元剤。

S
塩素と臭化物イオン

Cl2 + 2Br2Cl + Br2

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 2 → 2 : 1

要点:ハロゲンの酸化力比較。

S
臭素とヨウ化物イオン

Br2 + 2I2Br + I2

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 2 → 2 : 1

要点:Cl2、Br2、I2の順に酸化力が弱くなる。

S
過マンガン酸イオンと鉄(II)

MnO4 + 5Fe2+ + 8H+Mn2+ + 5Fe3+ + 4H2O

条件・場面:希硫酸による酸性

mol比:1 : 5 : 8 → 1 : 5 : 4

要点:HClやHNO3を避ける酸化還元滴定の最重要式。

S
ヨウ素とチオ硫酸イオン

I2 + 2S2O32−2I + S4O62−

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 2 → 2 : 1

要点:ヨウ素滴定の最重要式。

S
硫化水素と二酸化硫黄

2H2S + SO23S + 2H2O

条件・場面:混合

mol比:2 : 1 → 3 : 2

要点:両方の硫黄が単体硫黄へ向かう。

A
カルシウムと水

Ca + 2H2OCa(OH)2 + H2

条件・場面:常温

mol比:1 : 2 → 1 : 1

要点:水素を発生する。

A
四酸化三鉄の還元

Fe3O4 + 4CO3Fe + 4CO2

条件・場面:高温

mol比:1 : 4 → 3 : 4

要点:段階還元の代表式。

A
酸化銅(II)と一酸化炭素

CuO + COCu + CO2

条件・場面:加熱

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:COは還元剤。

A
マグネシウムと二酸化炭素

2Mg + CO22MgO + C

条件・場面:点火

mol比:2 : 1 → 2 : 1

要点:CO2中でもMgは燃焼を続ける。

A
アルミニウムと強塩基

2Al + 2OH + 6H2O2[Al(OH)4] + 3H2

条件・場面:強塩基水溶液

mol比:2 : 2 : 6 → 2 : 3

要点:両性金属の反応。

A
亜鉛と強塩基

Zn + 2OH + 2H2O[Zn(OH)4]2− + H2

条件・場面:強塩基水溶液

mol比:1 : 2 : 2 → 1 : 1

要点:Alとの係数差に注意。

A
二クロム酸イオンと鉄(II)

Cr2O72− + 6Fe2+ + 14H+2Cr3+ + 6Fe3+ + 7H2O

条件・場面:希硫酸による酸性

mol比:1 : 6 : 14 → 2 : 6 : 7

要点:電子6 molの授受。HClやHNO3は使わない。

A
過マンガン酸イオンとシュウ酸イオン

2MnO4 + 5C2O42− + 16H+2Mn2+ + 10CO2 + 8H2O

条件・場面:希硫酸による酸性・加温

mol比:2 : 5 : 16 → 2 : 10 : 8

要点:滴定初期は反応が遅い。

A
過マンガン酸イオンと過酸化水素

2MnO4 + 5H2O2 + 6H+2Mn2+ + 5O2 + 8H2O

条件・場面:希硫酸による酸性

mol比:2 : 5 : 6 → 2 : 5 : 8

要点:H2O2は還元剤として働く。

A
過酸化水素とヨウ化物イオン

H2O2 + 2I + 2H+I2 + 2H2O

条件・場面:酸性

mol比:1 : 2 : 2 → 1 : 2

要点:H2O2は酸化剤として働く。

A
二酸化硫黄と臭素水

SO2 + Br2 + 2H2OH2SO4 + 2HBr

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 : 2 → 1 : 2

要点:SO2が還元剤。臭素水を脱色する。

03電池・電気分解16式

負極・正極、陰極・陽極、電子数と生成量を整理します。

S
ダニエル電池の負極

ZnZn2+ + 2e

条件・場面:放電

mol比:1 → 1 : 2

要点:酸化が起こる。

S
ダニエル電池の正極

Cu2+ + 2eCu

条件・場面:放電

mol比:1 : 2 → 1

要点:還元が起こる。

S
鉛蓄電池の全反応

Pb + PbO2 + 2H2SO42PbSO4 + 2H2O

条件・場面:放電

mol比:1 : 1 : 2 → 2 : 2

要点:放電で硫酸濃度が下がる。

S
塩化銅(II)水溶液の陰極

Cu2+ + 2eCu

条件・場面:不活性電極

mol比:1 : 2 → 1

要点:陰極で銅が析出。

S
塩化銅(II)水溶液の陽極

2ClCl2 + 2e

条件・場面:不活性電極

mol比:2 → 1 : 2

要点:陽極で塩素。

S
塩化銅(II)水溶液の電気分解

CuCl2Cu + Cl2

条件・場面:不活性電極

mol比:1 → 1 : 1

要点:水溶液と融解塩の違いも確認する。

S
水の陽極酸化

2H2OO2 + 4H+ + 4e

条件・場面:不活性電極・酸性または中性

mol比:2 → 1 : 4 : 4

要点:硫酸銅水溶液などの陽極。

S
硫酸銅(II)水溶液の電気分解

2CuSO4 + 2H2O2Cu + O2 + 2H2SO4

条件・場面:不活性電極

mol比:2 : 2 → 2 : 1 : 2

要点:電解後は酸性が強くなる。

S
塩化物イオンの陽極酸化

2ClCl2 + 2e

条件・場面:融解塩、または十分な濃度の塩化物水溶液・不活性陽極

mol比:2 → 1 : 2

要点:水溶液ではCl−濃度や電極によりO2発生が競争する。

S
水の電気分解

2H2O2H2 + O2

条件・場面:希硫酸またはNaOHなどを加えた水・不活性電極・直流

mol比:2 → 2 : 1

要点:電極で別物質が優先反応しない電解質を使う。気体体積比は同温同圧で2:1。

A
鉛蓄電池の負極

Pb + SO42−PbSO4 + 2e

条件・場面:放電

mol比:1 : 1 → 1 : 2

要点:負極でも硫酸鉛を生じる。

A
鉛蓄電池の正極

PbO2 + 4H+ + SO42− + 2ePbSO4 + 2H2O

条件・場面:放電

mol比:1 : 4 : 1 : 2 → 1 : 2

要点:正極でも硫酸鉛を生じる。

A
融解塩化ナトリウムの陰極

Na+ + eNa

条件・場面:融解塩

mol比:1 : 1 → 1

要点:水溶液ではNaは析出しない。

A
融解塩化ナトリウムの電気分解

2NaCl2Na + Cl2

条件・場面:融解塩

mol比:2 → 2 : 1

要点:水を含まない。

A
水の陰極還元

2H2O + 2eH2 + 2OH

条件・場面:水溶液

mol比:2 : 2 → 1 : 2

要点:アルカリ金属イオンなどが還元されにくい場合。

A
水酸化物イオンの陽極酸化

4OHO2 + 2H2O + 4e

条件・場面:塩基性

mol比:4 → 1 : 2 : 4

要点:酸性条件の半反応式との書き分け。

04燃焼・分解・基本量論17式

係数合わせとmol計算を最初に練習する代表反応です。

S
水素の燃焼

2H2 + O22H2O

条件・場面:点火

mol比:2 : 1 → 2

要点:係数比2:1:2。水の状態で気体の総molと反応熱が変わる。

S
炭素の完全燃焼

C + O2CO2

条件・場面:酸素十分

mol比:1 : 1 → 1

要点:酸素が十分なら二酸化炭素を生じる。

S
一酸化炭素の燃焼

2CO + O22CO2

条件・場面:点火

mol比:2 : 1 → 2

要点:COがさらに酸化される反応。

S
メタンの完全燃焼

CH4 + 2O2CO2 + 2H2O

条件・場面:完全燃焼

mol比:1 : 2 → 1 : 2

要点:CH4 1 molからCO2 1 molとH2O 2 mol。

S
エタンの完全燃焼

2C2H6 + 7O24CO2 + 6H2O

条件・場面:完全燃焼

mol比:2 : 7 → 4 : 6

要点:Cを先に、Hを次に、Oを最後に合わせる代表例。

S
エチレンの完全燃焼

C2H4 + 3O22CO2 + 2H2O

条件・場面:完全燃焼

mol比:1 : 3 → 2 : 2

要点:アルケンでも完全燃焼の生成物はCO2とH2O。

S
アセチレンの完全燃焼

2C2H2 + 5O24CO2 + 2H2O

条件・場面:完全燃焼

mol比:2 : 5 → 4 : 2

要点:アセチレン2 molにO2は5 mol必要。

S
マグネシウムの燃焼

2Mg + O22MgO

条件・場面:点火

mol比:2 : 1 → 2

要点:強い白色光を出す。直視しない。

S
炭酸カルシウムの熱分解

CaCO3CaO + CO2

条件・場面:強熱

mol比:1 → 1 : 1

要点:石灰石から生石灰を得る。

S
過酸化水素の分解

2H2O22H2O + O2

条件・場面:MnO2触媒

mol比:2 → 2 : 1

要点:MnO2は触媒なので反応式の係数に入れない。

S
炭酸水素ナトリウムの熱分解

2NaHCO3Na2CO3 + CO2 + H2O

条件・場面:加熱

mol比:2 → 1 : 1 : 1

要点:発生するCO2とH2Oの両方を忘れない。

A
炭素の不完全燃焼

2C + O22CO

条件・場面:酸素不足

mol比:2 : 1 → 2

要点:一酸化炭素は有毒。家庭で発生実験をしない。

A
銅の酸化

2Cu + O22CuO

条件・場面:加熱

mol比:2 : 1 → 2

要点:赤色の銅から黒色の酸化銅(II)。

A
鉄の強い燃焼

3Fe + 2O2Fe3O4

条件・場面:強熱

mol比:3 : 2 → 1

要点:高校化学の代表生成物は四酸化三鉄。

A
酸化銀の熱分解

2Ag2O4Ag + O2

条件・場面:加熱

mol比:2 → 4 : 1

要点:分解反応でも原子数保存を確認する。

A
塩素酸カリウムの熱分解

2KClO32KCl + 3O2

条件・場面:MnO2触媒・加熱

mol比:2 → 2 : 3

要点:危険な反応なので家庭で行わない。

A
塩基性炭酸銅の熱分解

Cu2(OH)2CO32CuO + CO2 + H2O

条件・場面:加熱

mol比:1 → 2 : 1 : 1

要点:緑色から黒色へ変化する中学・高校接続反応。

05気体の実験室的製法11式

試薬、条件、発生気体、安全上の注意をセットで確認します。

S
水素の実験室的製法

Zn + 2HClZnCl2 + H2

条件・場面:亜鉛に希塩酸

mol比:1 : 2 → 1 : 1

要点:最初の気体には空気が混ざるため点火しない。

S
二酸化炭素の実験室的製法

CaCO3 + 2HClCaCl2 + H2O + CO2

条件・場面:石灰石に希塩酸

mol比:1 : 2 → 1 : 1 : 1

要点:大理石と希塩酸の代表反応。

S
アンモニアの実験室的製法

2NH4Cl + Ca(OH)2CaCl2 + 2NH3 + 2H2O

条件・場面:加熱

mol比:2 : 1 → 1 : 2 : 2

要点:上方置換。強い刺激臭を直接かがない。

S
塩素の実験室的製法

MnO2 + 4HClMnCl2 + Cl2 + 2H2O

条件・場面:濃塩酸・加熱

mol比:1 : 4 → 1 : 1 : 2

要点:塩素は有毒。濃塩酸という条件が重要。

S
一酸化窒素の発生

3Cu + 8HNO33Cu(NO3)2 + 2NO + 4H2O

条件・場面:希硝酸

mol比:3 : 8 → 3 : 2 : 4

要点:NOは空気中ですぐNO2へ酸化される。

S
二酸化窒素の発生

Cu + 4HNO3Cu(NO3)2 + 2NO2 + 2H2O

条件・場面:濃硝酸

mol比:1 : 4 → 1 : 2 : 2

要点:赤褐色の有毒気体。

S
エチレンの発生

C2H5OHC2H4 + H2O

条件・場面:濃H2SO4・約170℃

mol比:1 → 1 : 1

要点:約130〜140℃ではエーテル生成が優先する。

A
二酸化硫黄の実験室的製法

Na2SO3 + H2SO4Na2SO4 + H2O + SO2

条件・場面:亜硫酸塩に希硫酸

mol比:1 : 1 → 1 : 1 : 1

要点:有毒なので家庭で発生させない。

A
硫化水素の実験室的製法

FeS + 2HClFeCl2 + H2S

条件・場面:硫化鉄(II)に希塩酸

mol比:1 : 2 → 1 : 1

要点:猛毒。臭いで確認しない。

A
塩化水素の発生

NaCl + H2SO4NaHSO4 + HCl

条件・場面:濃硫酸・穏やかに加熱

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:水に非常によく溶け、空気より重いため下方置換。

A
アセチレンの発生

CaC2 + 2H2OC2H2 + Ca(OH)2

条件・場面:炭化カルシウムに水

mol比:1 : 2 → 1 : 1

要点:可燃性。家庭で発生させない。

06沈殿・錯イオン・両性27式

正味イオン反応式、沈殿色、過剰試薬による変化が中心です。

S
塩化銀の沈殿

Ag+ + ClAgCl

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1

要点:白色沈殿。

S
臭化銀の沈殿

Ag+ + BrAgBr

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1

要点:淡黄色沈殿。HBr学習と接続する。

S
ヨウ化銀の沈殿

Ag+ + IAgI

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1

要点:黄色沈殿。

S
硫酸バリウムの沈殿

Ba2+ + SO42−BaSO4

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1

要点:白色沈殿。硫酸イオンの確認。

S
炭酸カルシウムの沈殿

Ca2+ + CO32−CaCO3

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1

要点:白色沈殿。

S
水酸化銅(II)の沈殿

Cu2+ + 2OHCu(OH)2

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 2 → 1

要点:青色沈殿。

S
水酸化鉄(III)の沈殿

Fe3+ + 3OHFe(OH)3

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 3 → 1

要点:赤褐色沈殿。

S
水酸化アルミニウムの沈殿

Al3+ + 3OHAl(OH)3

条件・場面:OH-少量

mol比:1 : 3 → 1

要点:白色沈殿。両性水酸化物。

S
水酸化亜鉛の沈殿

Zn2+ + 2OHZn(OH)2

条件・場面:OH-少量

mol比:1 : 2 → 1

要点:白色沈殿。両性水酸化物。

S
硝酸銀と塩化ナトリウム

AgNO3 + NaClAgCl + NaNO3

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:分子式と正味イオン式を往復する。

S
塩化バリウムと硫酸ナトリウム

BaCl2 + Na2SO4BaSO4 + 2NaCl

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 2

要点:各イオンの係数を確認する。

S
酸化銀と過剰アンモニア

Ag2O + 4NH3 + H2O2[Ag(NH3)2]+ + 2OH

条件・場面:NH3過剰

mol比:1 : 4 : 1 → 2 : 2

要点:褐色Ag2Oが無色のジアンミン銀(I)錯イオンとなり溶ける。

S
銅(II)アンミン錯イオン

Cu2+ + 4NH3[Cu(NH3)4]2+

条件・場面:NH3過剰

mol比:1 : 4 → 1

要点:深青色溶液。

S
硫化亜鉛の沈殿

Zn2+ + S2−ZnS

条件・場面:塩基性水溶液

mol比:1 : 1 → 1

要点:白色沈殿。H2Sは猛毒なので家庭で実験しない。

S
亜鉛酸錯イオンと硫化水素

[Zn(OH)4]2− + H2SZnS + 2OH + 2H2O

条件・場面:塩基性ろ液

mol比:1 : 1 → 1 : 2 : 2

要点:白色ZnSを沈殿させK+と分離する。H2Sは教員管理・ドラフト内のみ。

S
水酸化アルミニウムと酸

Al(OH)3 + 3H+Al3+ + 3H2O

条件・場面:酸過剰

mol比:1 : 3 → 1 : 3

要点:両性水酸化物の酸との反応。

S
水酸化アルミニウムと塩基

Al(OH)3 + OH[Al(OH)4]

条件・場面:OH-過剰

mol比:1 : 1 → 1

要点:テトラヒドロキソアルミン酸イオン。

S
水酸化亜鉛と酸

Zn(OH)2 + 2H+Zn2+ + 2H2O

条件・場面:酸過剰

mol比:1 : 2 → 1 : 2

要点:両性水酸化物の酸との反応。

S
水酸化亜鉛と塩基

Zn(OH)2 + 2OH[Zn(OH)4]2−

条件・場面:OH-過剰

mol比:1 : 2 → 1

要点:テトラヒドロキソ亜鉛酸イオン。

A
ヨウ化鉛(II)の沈殿

Pb2+ + 2IPbI2

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 2 → 1

要点:黄色沈殿。

A
水酸化鉄(II)の沈殿

Fe2+ + 2OHFe(OH)2

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 2 → 1

要点:淡緑色。空気中で酸化されやすい。

A
酸化銀の沈殿

2Ag+ + 2OHAg2O + H2O

条件・場面:水溶液

mol比:2 : 2 → 1 : 1

要点:AgOHではなく褐色のAg2Oとして扱う。

A
硝酸鉛(II)とヨウ化カリウム

Pb(NO3)2 + 2KIPbI2 + 2KNO3

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 2 → 1 : 2

要点:かっこの外の2がNO3全体にかかる。

A
塩化銀とアンモニア

AgCl + 2NH3[Ag(NH3)2]+ + Cl

条件・場面:アンモニア水

mol比:1 : 2 → 1 : 1

要点:ジアンミン銀(I)イオンを作って溶ける。

A
水酸化銅(II)と過剰アンモニア

Cu(OH)2 + 4NH3[Cu(NH3)4]2+ + 2OH

条件・場面:NH3過剰

mol比:1 : 4 → 1 : 2

要点:青色沈殿が溶けて深青色。

A
水酸化亜鉛と過剰アンモニア

Zn(OH)2 + 4NH3[Zn(NH3)4]2+ + 2OH

条件・場面:NH3過剰

mol比:1 : 4 → 1 : 2

要点:白色沈殿が無色のテトラアンミン亜鉛(II)錯イオンとなり溶ける。

A
鉄(III)イオンの確認

Fe3+ + SCN[FeSCN]2+

条件・場面:酸性水溶液

mol比:1 : 1 → 1

要点:血赤色の錯イオン。高濃度では複数の錯体も生じ得る。

07非金属・ハロゲン27式

窒素、硫黄、ハロゲン、リン、ケイ素の代表変化です。

S
水素と塩素

H2 + Cl22HCl

条件・場面:光または点火

mol比:1 : 1 → 2

要点:光化学反応。混合物へ不用意に光を当てない。

S
水素と臭素

H2 + Br22HBr

条件・場面:加熱

mol比:1 : 1 → 2

要点:HBrの生成反応。

S
塩素と水

Cl2 + H2OHCl + HClO

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:次亜塩素酸が生じる不均化反応。

S
塩素と冷希水酸化ナトリウム

Cl2 + 2NaOHNaCl + NaClO + H2O

条件・場面:冷・希

mol比:1 : 2 → 1 : 1 : 1

要点:条件と生成物をセットで覚える。

S
アンモニア合成

N2 + 3H22NH3

条件・場面:Fe系触媒・高温高圧

mol比:1 : 3 → 2

要点:発熱・気体mol減少の平衡。

S
アンモニアの接触酸化

4NH3 + 5O24NO + 6H2O

条件・場面:Pt-Rh触媒・高温

mol比:4 : 5 → 4 : 6

要点:オストワルト法第1段階。

S
一酸化窒素の酸化

2NO + O22NO2

条件・場面:常温でも進む

mol比:2 : 1 → 2

要点:無色NOから赤褐色NO2。

S
二酸化窒素から硝酸

4NO2 + O2 + 2H2O4HNO3

条件・場面:酸素存在

mol比:4 : 1 : 2 → 4

要点:オストワルト法の吸収総括式。

S
硫黄の燃焼

S + O2SO2

条件・場面:点火

mol比:1 : 1 → 1

要点:青い炎で燃える。

S
二酸化硫黄の接触酸化

2SO2 + O22SO3

条件・場面:V2O5触媒

mol比:2 : 1 → 2

要点:接触法の平衡反応。

A
塩素と熱濃水酸化ナトリウム

3Cl2 + 6NaOH5NaCl + NaClO3 + 3H2O

条件・場面:熱・濃

mol比:3 : 6 → 5 : 1 : 3

要点:冷希条件との違いが頻出。

A
フッ化水素の発生

CaF2 + H2SO4CaSO4 + 2HF

条件・場面:濃硫酸・加熱

mol比:1 : 1 → 1 : 2

要点:HFは極めて危険でガラスを侵す。家庭で発生させない。

A
二酸化ケイ素とフッ化水素

SiO2 + 4HFSiF4 + 2H2O

条件・場面:HF

mol比:1 : 4 → 1 : 2

要点:ガラスが侵される反応。

A
二酸化窒素と水

3NO2 + H2O2HNO3 + NO

条件・場面:水への吸収

mol比:3 : 1 → 2 : 1

要点:NOも生じる。

A
アンモニアによる酸化銅の還元

2NH3 + 3CuON2 + 3Cu + 3H2O

条件・場面:加熱

mol比:2 : 3 → 1 : 3 : 3

要点:NH3が還元剤。

A
発煙硫酸の生成

SO3 + H2SO4H2S2O7

条件・場面:濃硫酸へ吸収

mol比:1 : 1 → 1

要点:SO3を直接水へ入れない工業的理由を理解する。

A
発煙硫酸から硫酸

H2S2O7 + H2O2H2SO4

条件・場面:希釈

mol比:1 : 1 → 2

要点:接触法の最終段階。

A
黄鉄鉱の焙焼

4FeS2 + 11O22Fe2O3 + 8SO2

条件・場面:高温

mol比:4 : 11 → 2 : 8

要点:硫黄源からSO2を得る。

A
硫化水素の完全燃焼

2H2S + 3O22SO2 + 2H2O

条件・場面:酸素過剰

mol比:2 : 3 → 2 : 2

要点:SO2を生じる。

A
硫化水素の不完全燃焼

2H2S + O22S + 2H2O

条件・場面:酸素不足

mol比:2 : 1 → 2 : 2

要点:単体硫黄を生じる。

A
リンの燃焼

P4 + 5O2P4O10

条件・場面:酸素十分

mol比:1 : 5 → 1

要点:十酸化四リンを生じる。

A
十酸化四リンと水

P4O10 + 6H2O4H3PO4

条件・場面:水和

mol比:1 : 6 → 4

要点:リン酸を生じる。

A
二酸化ケイ素と強塩基

SiO2 + 2NaOHNa2SiO3 + H2O

条件・場面:加熱

mol比:1 : 2 → 1 : 1

要点:SiO2は酸性酸化物。

A
ケイ酸ナトリウムと酸

Na2SiO3 + 2HClH2SiO3 + 2NaCl

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 2 → 1 : 2

要点:ケイ酸のゲル状沈殿。

A
二酸化ケイ素と炭酸ナトリウム

SiO2 + Na2CO3Na2SiO3 + CO2

条件・場面:高温

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:ガラス工業へつながる。

A
二酸化ケイ素と炭酸カルシウム

SiO2 + CaCO3CaSiO3 + CO2

条件・場面:高温

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:ケイ酸カルシウムを生じる。

B
四フッ化ケイ素とフッ化水素

SiF4 + 2HFH2SiF6

条件・場面:HF過剰

mol比:1 : 2 → 1

要点:ヘキサフルオロケイ酸を生じる。

08脂肪族・炭化水素31式

置換、付加、酸化、脱水、エステル化を構造式から判断します。

S
メタンの塩素置換

CH4 + Cl2CH3Cl + HCl

条件・場面:

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:置換は連続して進み得る。

S
エチレンへの水素付加

CH2=CH2 + H2CH3CH3

条件・場面:Ni触媒・加熱

mol比:1 : 1 → 1

要点:二重結合が単結合になる。

S
エチレンへの臭素付加

CH2=CH2 + Br2BrCH2CH2Br

条件・場面:臭素水など

mol比:1 : 1 → 1

要点:臭素色が消える付加反応。

S
エチレンへの臭化水素付加

CH2=CH2 + HBrCH3CH2Br

条件・場面:付加反応

mol比:1 : 1 → 1

要点:HBrを独立して理解する代表式。

S
エチレンの水和

CH2=CH2 + H2OCH3CH2OH

条件・場面:酸触媒

mol比:1 : 1 → 1

要点:エタノールを生じる。

S
アセチレンの完全水素化

C2H2 + 2H2C2H6

条件・場面:触媒

mol比:1 : 2 → 1

要点:三重結合へ2 molのH2が付加。

S
ベンゼンの臭素置換

C6H6 + Br2C6H5Br + HBr

条件・場面:FeBr3触媒

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:アルケンの臭素付加と区別する。

S
ベンゼンのニトロ化

C6H6 + HNO3C6H5NO2 + H2O

条件・場面:濃HNO3・濃H2SO4・加温

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:混酸を使う求電子置換反応。

S
トルエン側鎖の酸化

C6H5CH3 + 3[O]C6H5COOH + H2O

条件・場面:強酸化

mol比:1 : 3 → 1 : 1

要点:側鎖が安息香酸まで酸化される。

S
エタノールの完全燃焼

C2H5OH + 3O22CO2 + 3H2O

条件・場面:完全燃焼

mol比:1 : 3 → 2 : 3

要点:分子内Oも酸素収支に入れる。

S
エタノールとナトリウム

2C2H5OH + 2Na2C2H5ONa + H2

条件・場面:無水条件

mol比:2 : 2 → 2 : 1

要点:OHのHが置換される。

S
エタノールの酸化

CH3CH2OH + CuOCH3CHO + Cu + H2O

条件・場面:加熱

mol比:1 : 1 → 1 : 1 : 1

要点:第一級アルコールからアルデヒド。

S
エタノールの分子内脱水

C2H5OHC2H4 + H2O

条件・場面:濃H2SO4・約170℃

mol比:1 → 1 : 1

要点:エチレンを生じる。

S
エタノールからアセトアルデヒド

CH3CH2OH + [O]CH3CHO + H2O

条件・場面:穏やかな酸化

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:第一級アルコールの第1段階。

S
アセトアルデヒドから酢酸

CH3CHO + [O]CH3COOH

条件・場面:酸化

mol比:1 : 1 → 1

要点:アルデヒドがカルボン酸になる。

S
アセトアルデヒドの銀鏡反応

CH3CHO + 2[Ag(NH3)2]+ + 3OHCH3COO + 2Ag + 4NH3 + 2H2O

条件・場面:トレンス試薬・穏やかに加温

mol比:1 : 2 : 3 → 1 : 2 : 4 : 2

要点:Ag鏡を生じる。使用後の試薬を保存しない。

S
アセトアルデヒドのフェーリング反応

CH3CHO + 2Cu2+ + 5OHCH3COO + Cu2O + 3H2O

条件・場面:加熱

mol比:1 : 2 : 5 → 1 : 1 : 3

要点:赤色のCu2O沈殿。

S
酢酸と炭酸水素ナトリウム

CH3COOH + NaHCO3CH3COONa + CO2 + H2O

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1 : 1

要点:カルボン酸の確認。

S
酢酸とエタノールのエステル化

CH3COOH + C2H5OHCH3COOC2H5 + H2O

条件・場面:濃H2SO4・加熱

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:可逆反応。酢酸エチルを生じる。

S
酢酸エチルの酸加水分解

CH3COOC2H5 + H2OCH3COOH + C2H5OH

条件・場面:酸触媒・加熱

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:エステル化の逆反応。

S
酢酸エチルのけん化

CH3COOC2H5 + NaOHCH3COONa + C2H5OH

条件・場面:加熱

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:塩基性では実質的に一方向。

A
エタンの塩素置換

C2H6 + Cl2C2H5Cl + HCl

条件・場面:

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:アルカンの代表反応。

A
エチレンへの塩化水素付加

CH2=CH2 + HClCH3CH2Cl

条件・場面:付加反応

mol比:1 : 1 → 1

要点:対称アルケンなので向きの問題はない。

A
アセチレンへの水素1段付加

HC≡CH + H2CH2=CH2

条件・場面:H2 1 mol相当・部分水素化用の選択的触媒

mol比:1 : 1 → 1

要点:理論上の1段階。通常の触媒では完全水素化も進み得る。

A
アセチレンの水和

C2H2 + H2OCH3CHO

条件・場面:Hg^2+・酸触媒

mol比:1 : 1 → 1

要点:エノールを経てアセトアルデヒド。

A
ベンゼンの完全燃焼

2C6H6 + 15O212CO2 + 6H2O

条件・場面:完全燃焼

mol比:2 : 15 → 12 : 6

要点:すすを生じやすい。

A
ベンゼンの水素化

C6H6 + 3H2C6H12

条件・場面:Ni触媒・高温高圧

mol比:1 : 3 → 1

要点:シクロヘキサンを生じる。

A
2-プロパノールの酸化

(CH3)2CHOH + CuO(CH3)2CO + Cu + H2O

条件・場面:加熱

mol比:1 : 1 → 1 : 1 : 1

要点:第二級アルコールからケトン。

A
エタノールの分子間脱水

2C2H5OHC2H5OC2H5 + H2O

条件・場面:濃H2SO4・約130〜140℃

mol比:2 → 1 : 1

要点:ジエチルエーテルを生じる。

A
酢酸とナトリウム

2CH3COOH + 2Na2CH3COONa + H2

条件・場面:反応

mol比:2 : 2 → 2 : 1

要点:カルボキシ基のHが置換される。

A
酢酸と炭酸ナトリウム

2CH3COOH + Na2CO32CH3COONa + CO2 + H2O

条件・場面:水溶液

mol比:2 : 1 → 2 : 1 : 1

要点:酢酸2 molに炭酸イオン1 mol。

09芳香族9式

ベンゼン、フェノール、アニリンの置換・酸塩基反応です。

S
フェノールと水酸化ナトリウム

C6H5OH + NaOHC6H5ONa + H2O

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:フェノールは弱酸。

S
フェノールと臭素水

C6H5OH + 3Br2C6H2Br3OH + 3HBr

条件・場面:臭素水

mol比:1 : 3 → 1 : 3

要点:2,4,6-トリブロモフェノールの白色沈殿。置換反応。

S
アニリンと塩酸

C6H5NH2 + HClC6H5NH3Cl

条件・場面:水溶液

mol比:1 : 1 → 1

要点:アニリンの塩基性。

S
ニトロベンゼンの還元

C6H5NO2 + 3H2C6H5NH2 + 2H2O

条件・場面:触媒

mol比:1 : 3 → 1 : 2

要点:アニリンを生じる。

S
アニリンのジアゾ化

C6H5NH2 + NaNO2 + 2HClC6H5N2Cl + NaCl + 2H2O

条件・場面:0〜5℃

mol比:1 : 1 : 2 → 1 : 1 : 2

要点:ベンゼンジアゾニウム塩。低温条件が重要。

A
フェノールとナトリウム

2C6H5OH + 2Na2C6H5ONa + H2

条件・場面:反応

mol比:2 : 2 → 2 : 1

要点:フェノキシドを生じる。

A
アニリンと臭素水

C6H5NH2 + 3Br2C6H2Br3NH2 + 3HBr

条件・場面:臭素水

mol比:1 : 3 → 1 : 3

要点:2,4,6-トリブロモアニリンの白色沈殿。

A
ジアゾニウム塩の加水分解

C6H5N2Cl + H2OC6H5OH + N2 + HCl

条件・場面:加温

mol比:1 : 1 → 1 : 1 : 1

要点:窒素を発生してフェノールを生じる。

A
ナトリウムフェノキシドの酸処理

C6H5ONa + CO2 + H2OC6H5OH + NaHCO3

条件・場面:CO2・水

mol比:1 : 1 : 1 → 1 : 1

要点:炭酸はフェノールより強い酸として働く。

10工業製法6式

アンモニアソーダ法、高炉、食塩水電解の物質循環です。

S
アンモニアソーダ法の炭酸水素ナトリウム生成

NaCl + NH3 + CO2 + H2ONaHCO3 + NH4Cl

条件・場面:飽和食塩水・低温

mol比:1 : 1 : 1 : 1 → 1 : 1

要点:NaHCO3の溶解度が小さいことを利用。

S
高炉でのコークス燃焼

C + O2CO2

条件・場面:炉下部

mol比:1 : 1 → 1

要点:熱源になる。

S
高炉での一酸化炭素生成

CO2 + C2CO

条件・場面:高温

mol比:1 : 1 → 2

要点:還元剤COを作る。

S
食塩水電解の総括

2NaCl + 2H2O2NaOH + H2 + Cl2

条件・場面:イオン交換膜法

mol比:2 : 2 → 2 : 1 : 1

要点:苛性ソーダ・水素・塩素を得る。

A
アンモニアソーダ法の総括

2NaCl + CaCO3Na2CO3 + CaCl2

条件・場面:工程総括

mol比:2 : 1 → 1 : 1

要点:循環物質を消去した総括式。

A
高炉でのスラグ生成

CaO + SiO2CaSiO3

条件・場面:高温

mol比:1 : 1 → 1

要点:不純物SiO2をスラグへ移す。

11糖・発酵・アミノ酸8式

加水分解、発酵、呼吸、縮合の量的関係を扱います。

S
グルコースの呼吸

C6H12O6 + 6O26CO2 + 6H2O

条件・場面:酵素反応

mol比:1 : 6 → 6 : 6

要点:完全酸化の物質収支。

S
アルコール発酵

C6H12O62C2H5OH + 2CO2

条件・場面:酵母・嫌気条件

mol比:1 → 2 : 2

要点:グルコース1 molからエタノール2 mol。

S
スクロースの加水分解

C12H22O11 + H2OC6H12O6 + C6H12O6

条件・場面:酸または酵素

mol比:1 : 1 → 1 : 1

要点:生成物はグルコースとフルクトースで同じ分子式。

S
マルトースの加水分解

C12H22O11 + H2O2C6H12O6

条件・場面:酸またはマルターゼ

mol比:1 : 1 → 2

要点:グルコース2分子。

S
デンプン・セルロースの完全加水分解

(C6H10O5)n + nH2OnC6H12O6

条件・場面:酸または酵素

mol比:繰返し単位nで確認

要点:単量体数と水のmol比。

A
光合成の総括

6CO2 + 6H2OC6H12O6 + 6O2

条件・場面:光・葉緑体

mol比:6 : 6 → 1 : 6

要点:総括式であり実際は多段階。

A
乳酸発酵

C6H12O62CH3CH(OH)COOH

条件・場面:乳酸菌など

mol比:1 → 2

要点:気体を生じない。

A
グリシン2分子の縮合

2H2NCH2COOHH2NCH2CONHCH2COOH + H2O

条件・場面:縮合

mol比:2 → 1 : 1

要点:ペプチド結合を1個作る。

12高分子11式

付加重合、縮合重合、けん化と繰返し単位を整理します。

S
ポリエチレンの付加重合

nCH2=CH2[-CH2-CH2-]n

条件・場面:付加重合

mol比:繰返し単位nで確認

要点:小分子は脱離しない。

S
ポリ塩化ビニルの付加重合

nCH2=CHCl[-CH2-CHCl-]n

条件・場面:付加重合

mol比:繰返し単位nで確認

要点:原料は塩化ビニル。

S
ナイロン66の縮合重合

nH2N(CH2)6NH2 + nHOOC(CH2)4COOH[-NH(CH2)6NHCO(CH2)4CO-]n + 2nH2O

条件・場面:縮合重合

mol比:繰返し単位nで確認

要点:高校式では繰返し単位収支。有限鎖の末端補正に注意。

S
PETの縮合重合

nHOCH2CH2OH + nHOOCC6H4COOH[-OCH2CH2OCOC6H4CO-]n + 2nH2O

条件・場面:縮合重合

mol比:繰返し単位nで確認

要点:ジオールとジカルボン酸。

S
ポリ酢酸ビニルからPVA

[-CH2-CH(OCOCH3)-]n + nNaOH[-CH2-CH(OH)-]n + nCH3COONa

条件・場面:けん化

mol比:繰返し単位nで確認

要点:ビニルアルコールの直接重合ではない。

A
ポリプロピレンの付加重合

nCH2=CHCH3[-CH2-CH(CH3)-]n

条件・場面:付加重合

mol比:繰返し単位nで確認

要点:側鎖はCH3。

A
ポリテトラフルオロエチレンの付加重合

nCF2=CF2[-CF2-CF2-]n

条件・場面:付加重合

mol比:繰返し単位nで確認

要点:耐薬品性に優れる。

A
ポリスチレンの付加重合

nCH2=CHC6H5[-CH2-CH(C6H5)-]n

条件・場面:付加重合

mol比:繰返し単位nで確認

要点:側鎖はフェニル基。

A
PMMAの付加重合

nCH2=C(CH3)COOCH3[-CH2-C(CH3)(COOCH3)-]n

条件・場面:付加重合

mol比:繰返し単位nで確認

要点:メタクリル酸メチルが単量体。

A
ポリアクリロニトリルの付加重合

nCH2=CHCN[-CH2-CH(CN)-]n

条件・場面:付加重合

mol比:繰返し単位nで確認

要点:アクリル繊維の原料。

A
ナイロン6の縮合表示

nH2N(CH2)5COOH[-NH(CH2)5CO-]n + nH2O

条件・場面:縮合表示

mol比:繰返し単位nで確認

要点:実製法には開環重合もある。式は繰返し単位の収支。

FINAL CHECK

入試で落としやすい32の確認

  • P ∝ nT はV一定のときだけ。
  • 気体の温度は℃ではなくK。
  • nとTが各2倍、V一定ならPは4倍。
  • 密閉容器でもピストンならV一定とは限らない。
  • 係数は式全体へ掛かる。
  • 原子数合わせで下付き数字を変えない。
  • 係数比はmol比であり、質量比ではない。
  • 気体体積比=係数比は同温・同圧の気体同士。
  • 22.4 L/molは温度・圧力の条件付き。
  • HBr(g)とHBr(aq)、Br、Br2を区別。
  • 強酸と高濃度は別の概念。
  • 価数・価電子数・酸化数を混同しない。
  • CnH2nだから必ずアルケンとは限らない。
  • 臭素水の脱色が常に付加反応とは限らない。
  • 触媒は平衡到達を速めるが平衡定数を変えない。
  • 酸化と還元は必ず同時に起こる。
  • H2O2は酸化剤にも還元剤にもなる。
  • Cuは希塩酸とは反応しにくいが硝酸とは反応。
  • 融解塩電解と水溶液電解では生成物が違う。
  • →と⇄、反応条件、過剰・不足を式と一緒に読む。
  • 電気陰性度は結合中の共有電子を引く相対尺度で、通常は単位なし。
  • 結合が極性でも、分子全体は形によって無極性になり得る。
  • イオン化エネルギーは孤立した気体原子から電子を外すエネルギー。
  • 電子親和力の放出量と反応エンタルピーの符号を混同しない。
  • イオン化エネルギーの小さい順とイオン化傾向は単純一致しない。
  • イオン化傾向は反応速度表ではなく、酸・温度・皮膜も確認する。
  • Ag2Oは褐色、Fe(OH)3は赤褐色、ZnSは白色。
  • 過剰NH3水でAg2Oは錯イオンとして溶け、Fe(OH)3は残る。
  • 系統分離では、ろ過後の沈殿とろ液を別々の枝として更新する。
  • 六方最密はABAB、立方最密はABCABC。
  • HCPの高校の六角柱は6原子、最小セルは2原子。
  • HCPは配位数12、理想充填率74.05%。

ALL UNITS · 33 REQUIRED TOPICS

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現行課程の必修33項目を、知識・詳説・オリジナル演習へ直結しました。単元名を押すと最初に学ぶ教材へ、右のボタンから理解や問題演習へ移動できます。

01 要点02 詳説03 演習
A12 TOPICS

化学基礎

粒子・結合・mol・酸塩基・酸化還元

  1. 01化学の特徴

    物質の構造・性質・反応・エネルギーを、観察事実と粒子モデルで結ぶ

  2. 02物質の分離・精製

    ろ過・蒸留・抽出・再結晶・昇華・クロマトグラフィー

  3. 03単体と化合物

    純物質と混合物、元素・単体・化合物、同素体、炎色反応・沈殿による元素の確認

  4. 04粒子の熱運動と物質の三態

    固体・液体・気体、状態変化、熱運動、物理変化と化学変化の違い

  5. 05原子の構造・同位体

    陽子・中性子・電子、原子番号・質量数、放射性同位体と利用

  6. 06電子配置と周期表

    価電子、族・周期、周期律、イオン化エネルギー

  7. 07イオン・共有・金属結合

    電子式、配位結合、分子形・極性、結晶・高分子の構造

  8. 08物質量

    粒子数・質量・気体体積・モル濃度をmolで接続

  9. 09化学反応式と量的関係

    原子数・電荷の保存、係数比、限界試薬、収率

  10. 10酸・塩基と中和

    強弱・電離度、pH、中和、滴定、生成する塩の性質

  11. 11酸化と還元

    酸化数、電子授受、酸化剤・還元剤、イオン化傾向、ダニエル電池

  12. 12化学が拓く世界

    日常生活・社会を支える物質、反応、科学技術

B11 TOPICS

理論化学

状態・溶液・熱・電気化学・速度・平衡

  1. 13状態変化

    融点・沸点と分子間力、融解熱・蒸発熱、状態図・蒸気圧

  2. 14気体の性質

    Boyle・Charles、状態方程式、混合気体・分圧、実在気体、分子運動

  3. 15固体の構造

    体心・面心・六方最密、イオン結晶、配位数、非晶質

  4. 16溶解平衡

    固体・気体の溶解度、飽和、再結晶、共通イオン、溶解度積

  5. 17溶液とその性質

    蒸気圧降下、沸点上昇、凝固点降下、浸透圧、コロイド

  6. 18化学反応と熱・光

    反応エンタルピー、Hess、結合・生成エンタルピー、発光・吸収、吸熱反応の自発性

  7. 19電池

    酸化還元で化学エネルギーを電気へ、実用電池・容量

  8. 20電気分解

    外部電源、陽極・陰極、水溶液、Faradayの法則、電流効率・直列槽、電解精錬

  9. 21反応速度

    平均・瞬間速度、速度式、濃度・温度・触媒の影響

  10. 22化学平衡とその移動

    可逆反応、平衡定数の変形、反応商、Le Chatelierの原理、不活性気体

  11. 23電離平衡

    水のイオン積、弱酸・弱塩基、塩の加水分解、緩衝液、滴定4領域

C2 TOPICS

無機化学

典型元素・遷移元素を反応で横断

  1. 24典型元素

    同族元素の単体・化合物を周期表で整理、気体・沈殿・工業製法

  2. 25遷移元素

    Cr・Mn・Fe・Cu・Zn・Agの色、沈殿、錯体、酸化還元、系統分離

D3 TOPICS

有機化学

炭素骨格・官能基・芳香族反応

  1. 26炭化水素

    アルカン・アルケン・アルキンの構造、物性、置換・付加・酸化

  2. 27官能基をもつ脂肪族化合物

    アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステル、油脂

  3. 28芳香族化合物

    芳香族炭化水素、フェノール、芳香族酸・アミン、ジアゾ化

E2 TOPICS

高分子

天然・合成、構造と物性、量的関係

  1. 29合成高分子化合物

    付加・縮合・開環、合成条件、構造・物性・用途、プラスチック、繊維、ゴム、高分子反応

  2. 30天然高分子化合物

    単糖・二糖・多糖、アミノ酸・タンパク質、天然ゴム(核酸は必修集計外の発展補足)

F3 TOPICS

社会・探究

生活・未来・実験計画・資料読解

  1. 31様々な物質と人間生活

    無機・有機・高分子の特徴と用途、安全、環境、資源循環

  2. 32化学が築く未来

    新素材・医薬・エネルギー・分析・環境技術を科学的に評価

  3. 33観察・実験と探究の全過程

    問い、仮説、変数、対照、測定、分析・解釈、妥当性、改善、表現(誤差評価は本教材の補助技能)

周期表と周期律 化学結合 半反応式 反応エンタルピー 無機の色と沈殿 有機反応経路 高分子 実験・社会

01 / EXAM STRATEGY

公式分析から逆算する
共通テスト化学の勝ち方

大学入試センターの2021〜2026年度本試験・評価報告書を設問単位で再分析。単純暗記ではなく、初見資料へ知識を移す力が得点差になります。

2024 平均54.77/ 100
2025 平均45.34/ 100
2026 平均56.86/ 100

難度は動いても、基礎知識+複数段階の思考という軸は不変。 出典:大学入試センター「平均点の推移」↗

A

THE RULE

3層で仕上げる

  1. 暗記1事実を即答
  2. 説明粒子・平衡・電子で理由を言う
  3. 適用未知資料から条件を拾う
B

60 MINUTES · STARTING GUIDE

時間を守る

0〜50分
第1周・90秒保留
50〜56分
印へ戻る
56〜60分
否定語・単位・桁

公式配分ではない初期目安。過去問3回以上の大問別中央値と得意不得意から調整します。

C

READING ORDER

資料は設問から

設問 軸・単位 条件 保存量

長文を先に全部読まず、「何を求めるか」を作ってから情報を拾います。

CHOOSE YOUR ROUTE

現在地から始める3つの学習ルート

01初学者 / 初回7日

全体像の初回一周

  1. 12学習区分の地図で範囲を確認
  2. 26理論レッスン→無機・有機・高分子
  3. 資料問題を1日2題ずつ解く

完了条件基礎30問で24問以上+資料問題2題の処理順と誤答理由を説明。定着と全55題は反復期へ進める

02弱点補強 / 30分

誤答から必要箇所だけ戻る

  1. 30問基礎知識チェックで知識の穴を特定
  2. T・L・Mコードから対応教材へ移動
  3. 同型の資料問題を1題解き直す

完了条件誤答だけ再挑戦して全問正解

03直前期 / 90分

本番60分+復習30分

  1. 公式過去問を60分で通す
  2. 33問題型とM01〜M13へ分類
  3. 暗記カードで即答できるまで再生

完了条件未着手0・単位/条件ミス0を記録

2026 本試験

5大問の出題地図

各20点 / 29ページ / 計算7問
01

第1問 / 物質の状態

結合と物性/コロイド/固体溶解度/六方最密/アルコールロケット

必要な処理
構造→物性、溶媒100 g基準、格子の持分、燃焼量論→分圧・モル分率→状態方程式を接続。
典型誤答
溶液質量を溶媒質量にする/燃焼前後で全気体molが同じとする/℃をそのまま使う。
02

第2問 / 物質の変化

反応エンタルピー/電気分解/反応速度/塩の加水分解・緩衝液

必要な処理
状態と係数をそろえ、電子molへ換算し、実験を一要因ずつ比較。中和後の全粒子から平衡へ進む。
典型誤答
塩名だけで液性を決める/『弱酸+塩』という名前だけで緩衝液を選ぶ。
03

第3問 / 無機物質

酸化数/リン/硫酸塩水和物/遷移元素/FeSのKsp/金属イオン系統分離

必要な処理
酸化数・元素収支・加熱前後の質量を表にし、QionとKspを比較。操作ごとに沈殿とろ液を更新。
典型誤答
ろ別済みのイオンを次段にも残す/過剰試薬・液性・酸化数変化を書き換えない。
04

第4問 / 有機・生体

芳香族/環状・鎖状有機物/立体異性/糖類/グルタチオン/グリシンのpH

必要な処理
官能基→反応点→炭素骨格の順に追い、不斉炭素・ペプチド結合・酸塩基種を構造式へ印す。
典型誤答
分子1個と1 molを混同/加水分解の水を落とす/pHが変わっても電荷を更新しない。
05

第5問 / 分野横断

クロム/ケイ素/ポリイミド/エステル生成と化学平衡

必要な処理
支給資料の定義を既知の酸化還元・縮合・量論へ翻訳し、単量体逆算と反応後量→ICE表をつなぐ。
典型誤答
繰返し単位を単量体そのものとする/脱離分子を落とす/過不足を処理せず平衡式へ入る。
EDITORIAL SYNTHESIS

2026年度の低正答率項目は、塩の加水分解、緩衝液、金属イオン系統分離、過不足のある平衡計算など。いずれも「覚えた順序の再生」ではなく、条件から粒子の状態を組み直す問題だったと本教材は整理しました。

2026 OFFICIAL DIAGNOSTICS

正答率から逆算する4つの重点復習

正答率・設問位置・出題意図は大学入試センターの公式資料に基づきます。失点源・停止点・処方は、それらから本教材が行った学習上の推定であり、受験者個人の誤答原因を示す統計ではありません。 公式資料 ↗

32.94%正答率
塩の加水分解
失点源
塩の名称だけで液性を決め、共役イオンと水の反応まで戻れない。
処方
中和後の全粒子を書き、弱い酸・塩基の共役種からH₃O⁺/OH⁻生成を判定。
塩の加水分解の対応レッスンへ
37.33%正答率
緩衝液の調製
失点源
『弱酸+その塩』を暗記し、中和後に共役対が残る量を数えない。
処方
強酸・強塩基を先にmol収支し、HAとA⁻の両方が残るかを確認。
緩衝液の調製の対応レッスンへ
33.35%正答率
金属イオン系統分離
失点源
覚えた試薬順を順方向に再生できても、分離結果から操作を逆算できない。
処方
各操作後の沈殿とろ液を二分し、液性・過剰試薬・錯体まで粒子表を更新。
金属イオン系統分離の対応レッスンへ
30.12%正答率
過不足のある平衡
失点源
反応物がすべて同じ割合で消費される前提で、平衡時の残量を作れない。
処方
限界試薬を決めて反応後量を出してから、ICE表と平衡定数へ接続。
過不足のある平衡の対応レッスンへ
OFFICIAL TRANSFER PATTERNS · 2022—2026

暗記後に落ちる22の「知識転移」

設問位置・公表正答率・要求された処理は、大学入試センターの高等学校評価・自己評価に基づく要約です。「典型的な停止点」「修正プロトコル」「復習導線」は公式見解ではなく、本教材による推定・学習提案です。過去問本文・図表・選択肢は転載していません。2022〜2024年度は旧課程のため、現行必修範囲の根拠ではなく初見資料への転用型参考として区別します。

公式評価の出題意図から作った知識転移チェック
年度・科目・設問公式正答率要求された処理典型的な停止点修正プロトコル復習導線
2022 化学旧課程・転用型参考第1問 問5b・一次資料 ↗—(設問別公表なし)密閉気液系のHenry物質収支気相分圧を外部から固定された値とみなし、溶解で気相molも減る密閉系の保存則を置けない。気相n=pVg/RTと液相n=kHpを同じpで表し、n全=pVg/RT+kHpを変化前後で保存する。復習:密閉気液系のHenry物質収支(L16・DATA41・M05)
2022 化学旧課程・転用型参考第2問 問3・一次資料 ↗—(設問別公表なし)可逆速度式から平衡定数へ反応式の係数を無条件で速度次数とみなし、問題文で与えられた正逆速度式を使わない。支給されたvf・vrだけを書き、平衡のvf=vrから濃度比を孤立させてKcと照合する。復習:可逆速度式から平衡定数へ(L04・L05・DATA42)
2022 化学旧課程・転用型参考第5問 問2c・d・一次資料 ↗—(設問別公表なし)時系列グラフ・速度定数・終点量速度定数が変わると、反応時間だけでなく化学量論で決まる完全反応時の生成量まで変わると考える。傾き/時間は速度、終点の量は初期量と係数比として二列に分け、触媒・温度の効果を判定する。復習:時系列グラフ・速度定数・終点量(L04・DATA42・M06)
2023 化学旧課程・転用型参考第5問 問3a・b・一次資料 ↗—(設問別公表なし)透過率・吸光度・光路長%Tを小数へ直さず対数へ入れる、または光路長2倍で透過率を1/2とする。T=I/I₀→A=−log₁₀T→A=εclの順に変換し、同一溶液ならAの倍率からTを指数で戻す。復習:透過率・吸光度・光路長(L10・DATA39・M01)
2024 化学旧課程・転用型参考第1問 問4c・一次資料 ↗—(設問別公表なし)水・氷の状態・密度・熱量統合融解した質量を出した後、残った氷と生成した水を同じ密度で体積換算する。状態図で過程を確認→q/Lfで融解量→相ごとに残量→V=m/ρを別々に計算する。復習:水・氷の状態・密度・熱量統合(L02・L08・DATA43)
2024 化学旧課程・転用型参考第5問 問2・3・一次資料 ↗—(設問別公表なし)同位体希釈・高分解能MS・断片化同位体比を単純平均し、m/z差を電荷数や支給された精密質量と照合せず物質名へ飛ぶ。同位体mol保存で未知量を逆算し、ピークは電荷数→精密質量候補→親−断片の中性脱離量の順に読む。復習:同位体希釈・高分解能MS・断片化(L12・DATA40・M02)
2024 化学旧課程・転用型参考第3問 問2・一次資料 ↗—(設問別公表なし)同族データからAtの性質を推定周期表の族傾向を暗記語だけで選び、表の融沸点・酸化還元データから未知元素へ外挿できない。同族を上→下へ並べ、原子半径・分散力・単体の酸化力・陰イオンの還元力を別列で延長し、予測と確定値を区別する。復習:同族データからAtの性質を推定(周期表・DATA44・M07)
2025 化学第1問 問5b・一次資料 ↗10.98%長い海水資料の条件整理身近な題材でも、長い設定を一度に抱えて既知の法則へ戻せない。設問→求める量→与条件→保存量の4欄に分割し、未使用条件は保留する。復習:長い海水資料の条件整理(T13・M08)
2025 化学第2問 問3・一次資料 ↗26.12%弱酸を希釈したときのpH電離度の増加と、水素イオン濃度の減少を同じ向きだと誤認する。[H⁺]≈√(KaC)とα≈√(Ka/C)を別々に倍率比較し、近似条件も検算する。復習:弱酸を希釈したときのpH(T07・L17・M07)
2025 化学第3問 問4c・一次資料 ↗34.79%与えられた反応式の量的利用反応式を読めても、試料→採取量→係数比→原試料へ戻す途中で倍率を落とす。全量をmolへそろえ、係数比を1回だけ使い、最後に採取率・希釈倍率を戻す。復習:与えられた反応式の量的利用(T14・L09・M02)
2025 化学第4問 問4c・一次資料 ↗28.86%高分子の部分反応率と収量高分子全体のmol、繰返し単位のmol、反応した官能基の割合を同じ量として扱う。繰返し単位→反応点の個数→反応率→増減した式量の順に、変化する部分だけを収支する。復習:高分子の部分反応率と収量(T30・L20・DATA04)
2025 化学第5問 問1・一次資料 ↗20.75%原油の分留と留出物留分名を単独暗記し、塔内の温度勾配・沸点・分子の大きさを結べない。塔底は高温・塔頂は低温を固定し、低沸点/短い炭素鎖ほど上、高沸点/長い炭素鎖ほど下へ配置する。復習:原油の分留と留出物(T17・L11・石油化学)
2025 化学第5問 問3c・一次資料 ↗26.51%反応経路とエンタルピー収支経路図の矢印だけを追い、反応前後に実際に存在する物質・状態・係数をそろえない。目的反応を1行で書き、各経路を逆転・倍量した後、途中物質が全て消えるかとΔHの符号を検算する。復習:反応経路とエンタルピー収支(T05・L08・熱化学)
2026 化学基礎第2問 問2a・一次資料 ↗16.69%混合物中の元素質量%化学式中の粒子数比、化合物の質量、元素だけの質量を同一視する。成分molを未知数→総質量式→目的元素の質量だけを合計→試料質量で割る。復習:混合物中の元素質量%(T14・DATA11・M02)
2026 化学基礎第1問 問10・一次資料 ↗31.70%過不足から濃度範囲を決定反応した/残ったという観察を、等号1本の数値計算にしてしまう。各観察を不等式へ翻訳し、下限と上限の両方を満たす共通範囲を取る。復習:過不足から濃度範囲を決定(T14・DATA12・M09)
2026 化学基礎第2問 問2b・一次資料 ↗36.62%区別できない実験を選ぶ陽性反応を一つ見つけた時点で止まり、全候補を一意に分けられるか確認しない。候補×試薬の反応表を作り、同じ観察が残る候補対を反例として探す。復習:区別できない実験を選ぶ(T19・DATA13・M09)
2026 化学基礎第2問 問3b・一次資料 ↗34.68%信号グラフから含有率へグラフ読取値を最終の質量%とみなし、組成式と試料全量への換算を飛ばす。信号→検出元素量→化合物量→試料中の質量%の単位鎖を1段ずつ書く。復習:信号グラフから含有率へ(T16・DATA52・M01)
2026 化学第1問 問5a・b・一次資料 ↗各56%燃焼・分圧・状態方程式の連結長い実験設定の数値を一式へ詰め込み、燃焼前後の気体molと温度変化を分離できない。反応式で限界量と燃焼後の全気体molを確定し、最後にP₂/P₁=(n₂T₂)/(n₁T₁)へ接続する。復習:燃焼・分圧・状態方程式の連結(T02・T14・DATA31)
2026 化学第2問 問3・一次資料 ↗45%実験値から反応速度定数を求める濃度倍率から次数を決めても、測定した速度を速度式へ戻してkとその単位を確定しない。比較する実験を一要因ずつ選び、次数→k=v/([A]ᵐ[B]ⁿ)→全反応次数に応じた単位の順で処理する。復習:実験値から反応速度定数を求める(T06・L04)
2026 化学第2問 問4a・一次資料 ↗33%塩の加水分解から液性を決める塩の名称や元の酸塩基の強弱だけで止まり、実際に水と反応する共役イオンを書けない。完全電離後のイオンを列挙し、弱酸・弱塩基の共役種だけについて水とのプロトン移動を書く。復習:塩の加水分解から液性を決める(T20・T26・L21)
2026 化学第2問 問4c・一次資料 ↗37%混合後に緩衝液となる組合せ『弱酸+塩』という試薬名で選び、強酸・強塩基との量的反応後に共役対が両方残るかを数えない。先に中和のmmol表を完成し、HA/A⁻またはB/BH⁺がともに0より大きい候補だけを残す。復習:混合後に緩衝液となる組合せ(T07・T26・L17)
2026 化学第3問 問5b・一次資料 ↗33%Kspと系統分離手順の統合沈殿式・錯体・液性を別々に暗記し、各操作後の沈殿とろ液を更新できない。臨界イオン濃度をKspから求め、操作ごとに沈殿側/ろ液側の全粒子と過剰試薬を書き換える。復習:Kspと系統分離手順の統合(T09・T20・L24・DATA27)

02 / QUESTION TYPES

6年分を33の
問題タイプに圧縮

題材は毎年変わっても、使う法則と処理順は反復します。「見抜くサイン→処理手順→典型ミス」で初見問題を既知の型へ戻し、33型すべてを55題のオリジナル資料問題へ少なくとも1題ずつ接続しています。2021〜2024年度は旧課程であり、現行範囲の根拠ではなく処理型の転用参考として用います。

HOW TO USE

①サインを拾う問題文の名詞・単位・操作から型を決める

②保存量を置く原子・電荷・電子・物質量・エネルギー

③型の手順を実行最後に単位・符号・有効範囲を検算

複合問題の分類T01〜T33は排他的ではありません。多段問題には複数型を付け、まず主処理、次に専門型を選びます。

年度表示は本試験を基本とし、追試・試作は明記しています。S/A・「頻出」「重点」「代表」は公式区分ではなく、公開問題・評価資料を基にした本教材独自の処理型分析です。

S 最優先:複数年度・分野横断で反復 A 標準攻略:典型処理を確実に得点化

T04A
理論 · 2025 重点

束一性・浸透圧

サイン
沸点上昇/凝固点降下/半透膜/逆浸透
解法
電離後の粒子mol → 溶媒kgまたは体積 → ΔT=Km・ΠV=nRT
誤答
溶媒と溶液を混同/粒子数係数を忘れる
T05S
理論 · 2021〜26 連年

エンタルピー

サイン
反応経路/熱量計/結合・生成エンタルピー
解法
目的反応を固定 → 式を逆転・倍量 → ΔHも同操作
誤答
発熱の符号と溶液が得た熱の符号を混同
T09S
無機 · 2022・23・26

反応追跡・系統分離

サイン
試薬を順次添加/沈殿→溶解/液性変更
解法
各操作後の全イオンを書換え → 色・沈殿・錯体を追う
誤答
操作順だけを暗記し、過剰試薬後を見落とす
T10S
有機 · 2021〜26 連年

有機構造決定・反応経路

サイン
燃焼生成物/検出反応/酸化・還元・加水分解/未知物質A〜F/試薬・条件
解法
分子式・不飽和度 → 官能基 → 炭素骨格 → 各矢印で変わる部位だけ記入 → 正逆方向から候補を交差 → 全経路・副生成物で検算
誤答
一本の反応だけで確定/試薬・温度・触媒を落とす/根拠なく骨格と複数官能基を同時変更
T12A
実験 · 2021〜26 毎年

実験操作・安全・誤差

サイン
器具図/共洗い/安全/値のずれ
解法
目的 → 操作原理 → 測定量 → 誤差の向きを因果で説明
誤答
手順を慣習で選び、測定値への影響を説明できない
T14S
計算 · 2021〜26 毎年

化学量論・過不足

サイン
限界試薬/残量/含有率/水和物
解法
全量をmol化 → 反応進行度ξの上限 → 残量・生成量へ戻す
誤答
係数比を質量比として使う/過剰側を全消費
T16A
実験 · 2023・24・26

検量線・未知定量

サイン
標準液/吸光度/信号強度/希釈
解法
ブランク確認 → 比例域で内挿 → 希釈倍率 → 試料全量へ復元
誤答
外挿/原点固定/採取量と全量を混同
T18A
周期表 · 2024 代表

未知元素・同族外挿

サイン
未知元素E/族・周期/同族データ
解法
位置 → 価電子・典型イオン → 同族傾向 → 例外を確認
誤答
傾向を単調変化と決めつける/状態を断定
T19A
横断 · 2022・25・26

物質同定・反応マトリクス

サイン
複数候補/試薬選択/観察結果
解法
候補×試薬の表 → 陽性・陰性結果 → 一意に識別できる列を選ぶ
誤答
一部候補だけ区別して満足/色と沈殿を混同
T20S
横断 · 2026 低正答率群

存在粒子・保存則

サイン
順次操作/中和後/沈殿後/平衡到達後
解法
操作ごとに粒子一覧を更新 → 元素・電荷・物質量を検算
誤答
反応前の粒子を残す/傍観イオンを消す
T21A
理論 · 2023・24・26

結合・分子形・極性

サイン
電子式/共有・非共有電子対/結合の極性/対称性
解法
価電子数 → Lewis構造 → 電子領域と分子形 → 結合双極子のベクトル和
誤答
極性結合があれば必ず極性分子と判断/非共有電子対を無視
T22S
分析 · 2024 第5問

同位体・質量分析

サイン
m/z/分子イオン/同位体ピーク/相対強度
解法
電荷数zを確認 → ピークを同位体・分子・断片へ対応 → 存在比で加重平均
誤答
強度比を質量比と誤認/多価・断片イオンを分子量とする
T23A
実験 · 2025 追試

濃度調製・希釈

サイン
標準液/純度・水和物/全量フラスコ/ホールピペット
解法
必要な溶質mol → 純度・結晶水補正 → 定量移送・標線 → 転倒混和
誤答
溶媒体積を溶液体積とする/熱いまま標線/希釈倍率を無視
T24S
理論 · 2023・26

最密構造・NaCl型

サイン
ABAB・ABCABC/配位数/空隙/イオン半径/密度
解法
格子点と空隙占有を分けて数える → 組成・配位数 → 接触方向 → Zで密度
誤答
式単位数と総イオン数を混同/接触しない対角線で半径を結ぶ
T25A
理論 · 2022・25

ヘンリー・ラウール

サイン
気体の溶解度/分圧/モル分率/蒸気圧降下
解法
温度一定を確認 → 気体は成分分圧で比例換算/理想溶液はpᵢ=xᵢpᵢ° → 分圧を合計
誤答
全圧をそのまま使用/液相と気相のモル分率を混同
T27S
分析 · 2023 本試験・25追試

酸化還元滴定

サイン
過マンガン酸/ヨウ素・チオ硫酸/標定/逆滴定
解法
液性ごとの半反応式 → 授受e⁻molを等置 → 採取試料 → 希釈前全量へ
誤答
液性で係数が変わる点を無視/空試験・逆滴定の差を加算
T29A
有機 · 2022・23・26

有機立体異性体

サイン
不斉炭素/鏡像/cis-trans/環状・二重結合
解法
構造異性体 → 立体配置部位 → 対称面・重ね合わせで重複とメソ体を除く
誤答
不斉中心n個なら常に2ⁿ個/紙面上の向き違いを別物とする
T30A
高分子 · 2021〜26 高分子内

高分子の量的関係

サイン
重合度/平均分子量/反応率/縮合水/官能基数
解法
繰返し単位の式量 → 重合度 → 脱離分子 → 官能基molを検算
誤答
単量体数と脱離分子数を同数/末端補正が必要でも無視
T31S
探究 · 2021〜26 毎年

探究設計・誤差評価

サイン
仮説/対照実験/反復測定/外れ値/有効数字
解法
問い → 独立・従属・統制変数 → 測定計画 → 再現性 → 誤差の向き
誤答
相関を因果と断定/外れ値を無根拠に除外/偶然と系統を混同
T32S
横断 · 2022〜26 総合題材

社会・環境の意思決定

サイン
資源・エネルギー/排出量/収率/安全性/複数案比較
解法
機能単位と境界を固定 → 同一基準化 → 効率・負荷・安全・供給を別軸評価
誤答
異なる生産量を直接比較/工程外負荷を無条件に無視
T33S
天然高分子 · 2021・23・24・26

糖・アミノ酸・ペプチド構造読解

サイン
還元性/完全・部分加水分解/pH別電荷/等電点/N・C末端/断片
解法
結合部位を囲む → 還元末端と加水分解物を固定 → 各解離基の電荷を数える → 断片を重ねて配列 → 水・モル質量を検算
誤答
スクロースを還元糖とする/完全加水分解だけで配列を決める/低pHほど負電荷が増えると逆転

2021 — 2026

年度別・主題の変化

平均点は難度指標の一つ。*は得点調整後。各年とも第5問は、未知題材に複数分野を接続する総合型です。 出典:大学入試センター「平均点の推移」↗

202157.59*

結晶・蒸気圧 / 電池・熱 / 錯体 / 油脂・ペプチド / グルコース横断

202247.63

電子配置・混合気体 / 平衡・燃料電池 / ミョウバン・金属酸化 / 構造・高分子 / オゾン分解

202354.01*

結合・コロイド / 熱・電解・速度 / 系統分析 / 油脂 / 硫黄・酸化還元滴定・吸光

202454.77

状態図 / エンタルピー・電池・滴定 / 安全・製錬 / 医薬品 / 質量分析

202545.34

実在気体・逆浸透 / 発光・電池・平衡 / ヨウ素製造・NaI定量 / ビニロン / 原油・V・滴定・熱

202656.86

固体溶解度・六方最密・ロケット / 熱・速度・緩衝 / 系統分離 / 糖・ペプチド / ポリイミド・エステル平衡

OFFICIAL FORMAT SHIFT · 2024—2026

問題量ではなく「負荷の正体」を読む

大学入試センター自己評価の定義に統一して、設問数・解答数と、実験・計算・グラフ問題数を分離。各分類は重複する場合があります。

共通テスト化学の出題形式推移と時間戦略
年度ページ数設問数解答数実験計算グラフ学習・時間戦略
202433ページ19問31個8問4問8問図・実験が多い。軸・単位・操作目的を先に確認し、必要な資料だけへ戻る。
202533ページ20問30個3問8問4問長いリード文と複合設定で時間負担が増大。90秒で方針が立たなければ保存量だけ置いて進む。
202629ページ22問33個4問7問1問見かけの図表量より、複数段階の条件処理が差を生んだ。存在粒子表・ICE表を省略しない。
10 CALCULATION ROUTES

計算は10本の一本道にする

公式を探す前に、何を共通通貨にするかを決めます。

01

物質量

n = m/M = N/Nₐ = cV

全量をmolへ → 反応式の係数比 → 求める単位へ戻す

02

気体

PV = nRT

K・圧力単位を統一 → 水蒸気圧補正 → 状態方程式

03

混合気体

M̄=ΣxᵢMᵢ=m/n=ρRT/P

全成分を同じT・Pへ → 体積分率・分圧分率をモル分率へ → 加重平均

04

希薄溶液

ΔTb=iKbm, ΔTf=iKfm;ΠV=in₀RT

式量単位の溶質mol n₀ → 溶媒kgまたは溶液体積 → ファントホッフ係数iで粒子数を反映

05

平衡

Kc=∏[生成物]^係数 / ∏[反応物]^係数

純固体・純液体を除外 → 初期・変化・平衡の表 → 範囲内の解

06

熱量

q周囲=(m溶液c溶液+Ccal)ΔT;ΔrH=−q周囲/ξ

溶液と熱量計が受ける熱を合計 → 反応進行量ξ → 反応系の符号へ反転

07

電気化学

Q = It = n(e⁻)F

半反応式 → 電子mol → 電気量・物質量・質量へ換算

08

燃焼分析

n(C)=n(CO₂), n(H)=2n(H₂O)

C・Hのmol → C,H,Oのみなら質量差でO → 最簡式 → 分子式

09

収率・純度

収率(%)=実収量/理論収量×100;純度(%)=純物質の質量/試料の質量×100

試料質量×純度(小数)で有効成分の質量 → mol → 限界試薬 → 理論収量 → 収率(小数)で実収量

10

混合物・含有率

w(%) = 目的成分の質量 / 試料全質量 × 100

成分molを未知数 → 総量式と測定量式を連立 → 化合物量から目的元素量へ → 全試料基準へ戻す

REPEATED CONVERSION CHAINS · 2022—2026

公式過去問で反復する4つの量変換

題材が変わっても、測定値を化学量へ戻し、同じ基準量にそろえる処理は反復します。

初見資料を既知の計算へ戻す変換プロトコル
反復型入口となる量変換の一本道境界条件・誤答防止
混合気体質量・体積・圧力・温度/密度/成分比PV/RTで全mol → M̄=m/n=ΣxᵢMᵢ。密度ならM̄=ρRT/P体積分率=モル分率は同温・同圧の理想気体。質量分率とは別物
熱・エネルギー比較熱量/反応エンタルピー/燃料質量/生成物量反応進行量ξへ割り戻す → kJ/mol反応 → 問われた1 g・1 mol・1個へ換算反応式を倍にすればΔHも倍。異なる基準量の値を直接比較しない
折れ線・過不足横軸の添加量/縦軸の生成量・残量・信号端点と折点を反応式で説明 → 折点前後の限界試薬を切替 → 区間ごとに式を立てるグラフ全体を1本の比例式にせず、折点の化学的意味を言語化
分析信号・組成吸光度/ピーク強度/気体量/滴定量信号→検量線・反応式→検出成分mol→化合物量→採取前の全試料→質量%読取値を最終答案にせず、希釈・採取率・化学式中の個数を復元
ERROR DIAGNOSTICS

誤答を13の原因へ分類する

正解を写すのではなく、次に止める行動まで決めます。Mコードは途中式・選択過程と照合する処理ミス候補であり、正誤だけから原因を自動断定するものではありません。

M01

単位の未変換

症状
式は合っているのに10³・60・273ずれる
原因
mL→L、min→s、℃→K、J→kJを代入後に直そうとする
処方
数値を書き写す前に、各単位へ変換線を引く
M02

係数比の誤用

症状
条件を確認せず質量比・液体体積比へ直結する(気体体積比は同温・同圧などでのみ物質量比と一致)
原因
化学反応式が表す比はまず物質量比であることを飛ばす
処方
全量をmolへ→係数比→指定単位へ戻す。気体体積を比べるときは温度・圧力を確認
M03

条件の読み落とし

症状
酸性/塩基性、過剰/少量、電極材で生成物を誤る
原因
物質名だけで暗記した反応を再生する
処方
反応式の左上へ液性・温度・触媒・試薬量を書く
M04

符号・向きの混同

症状
ΔH、電子、電流、正負極を逆にする
原因
系と外界、電池と電気分解を同じ言葉で処理する
処方
誰が熱/電子を得たかを主語付きで一文にする
M05

存在粒子の残像

症状
中和・沈殿後も反応前の粒子を残す
原因
複数操作を一つの反応式だけで処理する
処方
操作ごとに粒子一覧を消して書き直し、電荷も検算
M07

傾向の過度な一般化

症状
周期表傾向や有機反応を例外なく単調とみなす
原因
語呂や矢印を適用条件なしで覚える
処方
『概ね』の傾向と、入試頻出の局所例外を二段で保存
M09

否定・範囲・例外の誤読

症状
『区別できない』『誤っている』『すべて』『範囲』で逆の選択肢を選ぶ
原因
化学用語だけを拾い、設問の論理条件を処理前に固定していない
処方
否定語・全称・上下限を囲み、全候補を検査して反例が1つでもあるか確認
M10

モデル・近似条件の未検算

症状
式は使えたのに極端な希釈・高圧気体・熱量測定で答えが破綻する
原因
α≪1、水の自己電離、理想気体、熱損失無視などの適用条件を答えの後で確かめない
処方
計算末尾に『比・符号・範囲・単位・仮定』の5点チェックを置き、近似で捨てた量が十分小さいか数値比較
M11

誤差方向の丸暗記

症状
『共洗い忘れは高い』『気泡は低い』と器具名だけで決める
原因
実際の濃度・mol・送液量と、器具の表示値を分けていない
処方
答案式を書き、各項へ『実際↑↓/表示↑↓』を付け、最終値まで矢印で伝える
M12

外れ値の即時削除・盲目的平均

症状
平均から遠い値を消す、または明確な条件違反値まで全て平均する
原因
保存すべき生データと、比較に採用する解析データを同一視する
処方
全値を保存→条件記録→原因調査→基準に基づく採否→再測定を記録する
M13

指標・環境ラベルの混同

症状
高収率=高原子効率、バイオ由来=生分解性、堆肥化可能=家庭で分解とみなす
原因
入口原料・理論反応式・実工程・指定廃棄条件を一軸化する
処方
原料/構造/分解条件/理論効率/実収率を別欄にして比較する
55 ORIGINAL DATA SETS

オリジナル共通テスト型・資料問題55セット

過去問本文・図表の転載ではなく、出題形式を研究して独自作成。まず自力で選び、開閉式の解説で条件整理から全手順まで確認できます。

DATA 01熱化学 × 実験 · ORIGINAL
対応T05L08M04

熱量計自身が受け取る熱まで数える

同温度の強酸と強塩基を断熱容器内で混合した。中和で生じた熱は、溶液と熱量計だけが受け取ったものとする。

条件整理
1. 溶液の密度は1.00 g/mL
2. 外界への熱損失と蒸発は無視
3. 反応したH⁺とOH⁻は各0.0500 mol
4. 反応系のΔHは受熱側の熱量と逆符号
熱量計自身が受け取る熱まで数えるのオリジナル資料データ
測定・定数単位扱い
混合後の溶液質量 m100.0gq溶液=mcΔT
溶液の比熱 c4.18J/(g·K)溶液全体に適用
熱量計の熱容量 Ccal42.0J/Kq熱量計=CcalΔT
温度上昇 ΔT6.00K受熱側では正
問・選択肢

反応1 mol当たりの中和エンタルピーとして最も適切なものを選べ。

A:−50.2 kJ/mol

B:−55.2 kJ/mol

C:+55.2 kJ/mol

D:−27.6 kJ/mol

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:−55.2 kJ/mol

全手順解説

  1. 溶液が受け取る熱は100.0×4.18×6.00=2508 J。
  2. 熱量計が受け取る熱は42.0×6.00=252 J。熱容量の単位はJ/Kなので質量を掛けない。
  3. 受熱側の合計は2508+252=2760 J=2.76 kJ(有効数字3桁)。
  4. 反応系は同じ熱を失うため、ΔH=−2.76/0.0500=−55.2 kJ/mol。

得点化熱を受ける物体を列挙してからΣqを作る。反応系の符号は最後に反転する。

DATA 02反応速度 × 表解析 · ORIGINAL
対応T06L04M03

初速度表から次数と条件変更後を読む

反応A+B→生成物について、温度を一定にして初速度を測定した。速度式をv=k[A]ᵐ[B]ⁿとする。

条件整理
1. 全実験で温度と溶媒体積は同じ
2. 表の濃度は混合直後の値
3. 初速度では生成物による逆反応を無視
4. kは4実験で共通
初速度表から次数と条件変更後を読むのオリジナル資料データ
実験[A] / mol L⁻¹[B] / mol L⁻¹初速度 / mol L⁻¹ s⁻¹
10.1000.1002.00×10⁻³
20.2000.1008.00×10⁻³
30.1000.2004.00×10⁻³
40.2000.2001.60×10⁻²
問・選択肢

速度式と、実験1から[A]を1/2倍・[B]を3倍にしたときの初速度倍率の組合せを選べ。

A:v=k[A][B]、1.50倍

B:v=k[A]²[B]、0.750倍

C:v=k[A][B]²、4.50倍

D:v=k[A]²[B]²、2.25倍

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:v=k[A]²[B]、0.750倍

全手順解説

  1. 実験1→2では[B]一定、[A]が2倍で速度が4倍。2ᵐ=4よりm=2。
  2. 実験1→3では[A]一定、[B]が2倍で速度が2倍。2ⁿ=2よりn=1。
  3. よって速度式はv=k[A]²[B]。実験4でも2²×2=8倍となり、表の値と一致する。
  4. 条件変更後の倍率は(1/2)²×3=3/4=0.750。反応式の係数から次数を決めない。

得点化比較する2行は一つの濃度だけが変わる組を選び、最後に未使用行で検算する。

DATA 03無機 × 物質同定 · ORIGINAL

少量・過剰試薬を反応マトリクスにする

3種類の水溶液P、Q、Rは、それぞれAl³⁺、Cu²⁺、Fe³⁺のうち一種だけを含む。各溶液の別々の試料へ試薬を加えた。

条件整理
1. 各列の実験には新しい別試料を使用
2. 試薬添加後は十分に撹拌
3. 観察を妨げる他の金属イオンは含まれない
4. NH₃水ではNH₃による錯体形成とOH⁻生成の両方を考える
少量・過剰試薬を反応マトリクスにするのオリジナル資料データ
試料NaOH水溶液を少量NaOH水溶液を過剰NH₃水を過剰
P白色沈殿無色溶液になる白色沈殿が残る
Q青白色沈殿沈殿が残る深青色溶液になる
R赤褐色沈殿沈殿が残る赤褐色沈殿が残る
問・選択肢

P、Q、Rに含まれるイオンの組合せとして正しいものを選べ。

A:P=Al³⁺、Q=Cu²⁺、R=Fe³⁺

B:P=Cu²⁺、Q=Fe³⁺、R=Al³⁺

C:P=Fe³⁺、Q=Al³⁺、R=Cu²⁺

D:P=Al³⁺、Q=Fe³⁺、R=Cu²⁺

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:P=Al³⁺、Q=Cu²⁺、R=Fe³⁺

全手順解説

  1. Pは白色水酸化物が過剰OH⁻に溶ける一方、過剰NH₃には溶けない。両性のAl(OH)₃よりP=Al³⁺。
  2. QはCu(OH)₂の青白色沈殿を生じ、過剰NH₃で深青色の[Cu(NH₃)₄]²⁺になるためQ=Cu²⁺。
  3. Rの赤褐色沈殿はFe(III)の含水酸化物(FeO(OH)等;旧来の近似表記Fe(OH)₃)で、過剰OH⁻・NH₃のいずれにも溶けないためR=Fe³⁺。一定組成のFe(OH)₃として量論計算はしない。
  4. 三行を候補×観察の表として照合するとP=Al³⁺、Q=Cu²⁺、R=Fe³⁺だけが全結果を満たす。

得点化沈殿が生じた時点で止めず、色と過剰試薬後の溶解・錯体化まで追跡する。

DATA 04高分子 × グラフ · ORIGINAL

官能基反応率から平均重合度を決める

二官能性単量体を等物質量用い、副反応・環化・単官能性不純物を無視できる理想的な縮合重合を考える。官能基の反応率をp、数平均重合度をXₙとする。

条件整理
1. 2種類の官能基は初めに等量
2. 各結合形成で双方の官能基を1個ずつ消費
3. 末端以外の構造欠陥と環状分子を無視
4. 与えた関係Xₙ=1/(1−p)を使用可
官能基反応率から平均重合度を決めるのオリジナル資料データ
反応率 p90.0%95.0%98.0%99.0%
数平均重合度 Xₙ102050100
官能基反応率と数平均重合度の関係反応率90.0%で重合度10、95.0%で20、98.0%で50、99.0%で100となり、反応率1へ近づくほど急増する。Xₙp / %0501009095989990%, 1095%, 2098%, 5099%, 100
反応率90.0%で重合度10、95.0%で20、98.0%で50、99.0%で100となり、反応率1へ近づくほど急増する。
問・選択肢

Xₙを50以上にするために必要な官能基反応率の最小値を選べ。

A:90.0%

B:95.0%

C:98.0%

D:99.0%

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:98.0%

全手順解説

  1. 目標条件は1/(1−p)≧50。pは百分率でなく0〜1の小数として扱う。
  2. 両辺が正なので1−p≦1/50=0.0200。したがってp≧0.980。
  3. 表とグラフでもp=0.980のときXₙ=50と確認でき、最小値は98.0%。
  4. 95.0%から98.0%へのわずか3ポイントの上昇でもXₙは20から50へ増える。高重合度には非常に高い反応率が必要。

得点化縮合重合は『ほとんど反応した』だけでは高重合度にならない。1−pの小ささを見る。

DATA 05酸塩基 × 緩衝 · ORIGINAL
対応T26L17M05

中和後の存在粒子から緩衝pHへ進む

酢酸水溶液へNaOH水溶液を混合してから、さらにHCl水溶液を加えた。強酸・強塩基との反応を完了させた後に、弱酸の電離平衡を考える。

条件整理
1. 体積は加算できる
2. CH₃COOHのKa=1.8×10⁻⁵
3. NaOHとHClは完全電離
4. 7.00 mmolと3.00 mmolは中和後の形式物質量とし、その後の弱酸の再電離による微小変化は無視
5. 活量係数と水の自己解離は無視
中和後の存在粒子から緩衝pHへ進むのオリジナル資料データ
投入順溶液濃度 / mol L⁻¹体積 / mL物質量 / mmol
1CH₃COOH0.100100.010.0
2NaOH0.10040.04.00
3HCl0.10010.01.00
問・選択肢

HCl添加後のCH₃COOHとCH₃COO⁻の物質量、およびpHの組合せとして最も適切なものを選べ。

A:7.00 mmol、3.00 mmol、pH 4.38

B:5.00 mmol、5.00 mmol、pH 4.74

C:6.00 mmol、4.00 mmol、pH 4.57

D:10.0 mmol、0 mmol、pH 2.18

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:7.00 mmol、3.00 mmol、pH 4.38

全手順解説

  1. 最初の中和ではOH⁻ 4.00 mmolがCH₃COOHを同量消費する。直後はCH₃COOH 6.00 mmol、CH₃COO⁻ 4.00 mmol。
  2. 次に加えたH⁺ 1.00 mmolはCH₃COO⁻+H⁺→CH₃COOHで消費される。したがって中和後の形式物質量は酸7.00 mmol、共役塩基3.00 mmol。
  3. 両者が共存するので緩衝液。弱酸の再電離による微小変化を無視すると、Ka≈[H⁺][CH₃COO⁻]/[CH₃COOH]より[H⁺]≈1.8×10⁻⁵×7/3=4.2×10⁻⁵ mol/L。
  4. pH=−log(4.2×10⁻⁵)=4.38。濃度比では共通の全体積が約分されるが、存在粒子のmol収支を先に終える。

得点化混合直後に平衡式を書かず、強く進む中和→残存粒子→共役対の有無→Kaの順を守る。

DATA 06無機 × 逆向き系統分離 · ORIGINAL

最後の分画から元のイオンへ逆算する

Ag⁺、Cu²⁺、Al³⁺、Ba²⁺を含む混合水溶液を、下表の順に分離した。沈殿A〜Dを最後の操作から逆向きにたどる。

条件整理
1. 試薬は記載の選択性が得られる量を使用
2. 操作3のHClは中性付近まで少量ずつ加え、過剰にしない
3. この濃度ではBa(OH)₂は沈殿しない
4. 各沈殿は次の操作前に完全にろ別
最後の分画から元のイオンへ逆算するのオリジナル資料データ
操作ろ液へ加える試薬・処理観察・分画
1希HCl白色沈殿A。Aは希NH₃水に溶解
2操作1のろ液へNaOH水溶液を過剰青白色沈殿Bと無色のろ液
3操作2のろ液へ希HClを中性付近まで白色沈殿C
4操作3のろ液へNa₂SO₄水溶液白色沈殿D
問・選択肢

沈殿A、B、C、Dの組合せとして正しいものを選べ。

A:A=AgCl、B=Cu(OH)₂、C=Al(OH)₃、D=BaSO₄

B:A=AgCl、B=Al(OH)₃、C=Cu(OH)₂、D=BaSO₄

C:A=BaSO₄、B=Cu(OH)₂、C=Al(OH)₃、D=AgCl

D:A=AgCl、B=Cu(OH)₂、C=BaSO₄、D=Al(OH)₃

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:A=AgCl、B=Cu(OH)₂、C=Al(OH)₃、D=BaSO₄

全手順解説

  1. 最後のDから逆算する。SO₄²⁻で生じる酸にも溶けにくい白色沈殿はBaSO₄なので、DはBa²⁺由来。
  2. 操作3では過剰OH⁻中の[Al(OH)₄]⁻を中性付近へ戻すとAl(OH)₃が再沈殿する。よってC=Al(OH)₃。酸を過剰にすると再溶解する点に注意。
  3. 操作2で過剰OH⁻にも溶けず残る青白色沈殿はCu(OH)₂。Al(OH)₃は両性なのでろ液側へ移る。
  4. 操作1の白色沈殿が希NH₃水へ溶けることからA=AgCl。A〜Dを全て戻すと元の4イオンと一致する。

得点化操作順を丸暗記せず、各分画で『沈殿側/ろ液側のどちらへ移ったか』を最後から戻す。

DATA 07過不足 × 溶解平衡 · ORIGINAL
対応T06L05M05

限界イオンを反応させてからKspへつなぐ

AgNO₃水溶液とNaCl水溶液を混合してAgClを沈殿させ、25℃で十分に平衡へ達した。まず沈殿反応の過不足を処理し、その後に溶解平衡を考える。

条件整理
1. 混合後の体積は200.0 mL
2. AgClのKsp=1.8×10⁻¹⁰
3. 活量係数は1とみなす
4. AgCl固体は平衡時にも残る
限界イオンを反応させてからKspへつなぐのオリジナル資料データ
溶液・定数濃度体積混合前の物質量
AgNO₃水溶液1.00×10⁻³ mol/L100.0 mL1.00×10⁻⁴ mol Ag⁺
NaCl水溶液2.00×10⁻³ mol/L100.0 mL2.00×10⁻⁴ mol Cl⁻
Ksp(AgCl)1.8×10⁻¹⁰25℃[Ag⁺][Cl⁻]
問・選択肢

平衡時の[Ag⁺]として最も適切なものを選べ。溶解による[Cl⁻]の増加は、残存Cl⁻濃度に比べて無視できる。

A:0 mol/L

B:1.8×10⁻¹⁰ mol/L

C:3.6×10⁻⁷ mol/L

D:5.0×10⁻⁴ mol/L

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:3.6×10⁻⁷ mol/L

全手順解説

  1. Ag⁺+Cl⁻→AgCl(s)は1:1。Ag⁺ 1.00×10⁻⁴ molが限界で、Cl⁻は1.00×10⁻⁴ mol余る。
  2. 残存Cl⁻濃度は1.00×10⁻⁴/0.2000=5.00×10⁻⁴ mol/L。沈殿したからCl⁻も0とはしない。
  3. 固体AgClが残るのでKsp=[Ag⁺][Cl⁻]を適用。[Ag⁺]=1.8×10⁻¹⁰/(5.00×10⁻⁴)=3.6×10⁻⁷ mol/L。
  4. 得た3.6×10⁻⁷は5.00×10⁻⁴より十分小さく、溶解によるCl⁻増加を無視した近似と整合する。Ag⁺は完全に0にはならない。

得点化『ほぼ完全に進む反応』で過不足を処理した後、残った固体と溶液の平衡を別段階で立てる。

DATA 08有機構造 × 物性 · ORIGINAL

検出反応から構造を決め、物性まで予測する

分子式C₄H₈Oの化合物Xへ検出・還元反応を行った。Xの構造を確定し、生成物Yの立体構造と分子間力へつなぐ。

条件整理
1. Xは単一の純物質
2. 2,4-DNPH反応はカルボニル化合物の検出
3. 銀鏡反応はこの条件で脂肪族アルデヒドに陽性
4. H₂/NiではC=Oが還元されアルコールになる
検出反応から構造を決め、物性まで予測するのオリジナル資料データ
情報・操作結果
分子式C₄H₈O(不飽和度1)
2,4-DNPH反応橙色沈殿を生じる
銀鏡反応陰性
H₂/Niで還元アルコールYを生じる
YにI₂/NaOH黄色沈殿を生じる
問・選択肢

X、Yと物性・立体構造の組合せとして正しいものを選べ。

A:X=ブタナール、Y=1-ブタノール、Yは鏡像異性体をもつ

B:X=2-ブタノン、Y=2-ブタノール、沸点は概ねブタン<X<YでYは鏡像異性体をもつ

C:X=3-ブテン-1-オール、Y=1,2-ブタンジオール、Xが銀鏡反応を示す

D:X=テトラヒドロフラン、Y=1-ブタノール、Xは2,4-DNPH反応を示す

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:X=2-ブタノン、Y=2-ブタノール、沸点は概ねブタン<X<YでYは鏡像異性体をもつ

全手順解説

  1. C₄H₈Oの不飽和度は(2×4+2−8)/2=1。2,4-DNPH陽性なので、その1はC=Oを含む候補へ絞れる。
  2. 銀鏡反応が陰性なのでアルデヒドを除き、分子式を満たす鎖状ケトンXは2-ブタノンCH₃COCH₂CH₃。
  3. C=Oの還元でY=2-ブタノールCH₃CH(OH)CH₂CH₃。CH₃CH(OH)−部分をもつためヨードホルム反応とも一致する。
  4. Yの2位炭素はH、OH、CH₃、C₂H₅の4種を結び鏡像異性体をもつ。分散力中心のブタン、双極子をもつX、水素結合するYの順に沸点が概ね高くなる。

得点化構造決定で止めず、官能基→分子間力→沸点・水溶性、置換基4種→光学異性まで一続きに説明する。

DATA 09化学と社会 × LCA · ORIGINAL

機能単位をそろえて材料2案を比較する

同じ性能の製品1.00 kgを製造するA(バージン材)とB(再生材)について、指定された境界内の温室効果ガス排出量を比較する。

条件整理
1. 機能単位は完成製品1.00 kg
2. 表にない工程の排出量は両案で等しく比較から除外
3. Aの製造残さ処理は材料由来原単位2.00 kg-CO₂e/kg投入に含まれ、別加算しない
4. 電力の排出係数は0.400 kg-CO₂e/kWh
5. Bの未回収残さは全量を処分
機能単位をそろえて材料2案を比較するのオリジナル資料データ
項目案A:バージン材案B:再生材排出原単位・扱い
製品収率80.0%70.0%必要投入量=1.00/収率
材料由来原料2.00 kg-CO₂e/kg投入回収・前処理0.300 kg-CO₂e/kg回収物実投入量を掛ける
製造電力4.00 kWh/kg製品2.50 kWh/kg製品完成製品1.00 kg基準
残さ処分材料原単位に含む(別加算0)0.200 kg-CO₂e/kg残さBの投入量−製品量
問・選択肢

指定境界内で、案Bは案Aより排出量を何%削減するか。最も近い値を選べ。

A:36.9%

B:52.4%

C:63.1%

D:73.0%

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:63.1%

全手順解説

  1. Aは投入量1.00/0.800=1.25 kg。材料由来1.25×2.00=2.50、電力4.00×0.400=1.60より合計4.10 kg-CO₂e。
  2. Bは回収物1.00/0.700=1.4286 kg。回収・前処理1.4286×0.300=0.4286 kg-CO₂e。
  3. Bの電力は2.50×0.400=1.00、残さは1.4286−1.00=0.4286 kgなので処分0.4286×0.200=0.0857。合計1.5143 kg-CO₂e。
  4. 削減率=(4.10−1.5143)/4.10×100=63.1%。機能単位とシステム境界をそろえた比較だけが有効。

得点化『再生材だから低負荷』と先に決めず、同じ製品量へ換算して収率・電力・残さを同じ境界で足す。

DATA 10電気化学 × 電池容量 · ORIGINAL
対応T28L07M01

Ahを電子molへ直して鉛蓄電池を追う

定格容量5.00 Ahの鉛蓄電池1セルを、定格容量の80.0%に相当する電気量だけ放電した。放電の総括反応を用いて、この1セル内の硫酸消費量を求める。

条件整理
1. 1 Ah=3600 C
2. F=9.65×10⁴ C/mol
3. H₂SO₄のモル質量98.0 g/mol
4. 副反応と自己放電は無視
Ahを電子molへ直して鉛蓄電池を追うのオリジナル資料データ
項目値・反応使い方
定格容量5.00 Ah実放電量は80.0%
放電総括反応Pb+PbO₂+2H₂SO₄→2PbSO₄+2H₂O反応1回当たり2 mol e⁻移動
ファラデー定数9.65×10⁴ C/molQ/Fで電子mol
問・選択肢

この放電で消費されるH₂SO₄の質量として最も近いものを選べ。

A:7.31 g

B:14.6 g

C:29.2 g

D:49.0 g

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:14.6 g

全手順解説

  1. 実際の電気量は5.00×0.800×3600=1.44×10⁴ C。AhをそのままCとして使わない。
  2. 電子の物質量は1.44×10⁴/(9.65×10⁴)=0.149 mol。
  3. 総括反応1回で2 mol e⁻が移動しH₂SO₄を2 mol消費するため、電子molとH₂SO₄ molは1:1。H₂SO₄は0.149 mol。
  4. 質量は0.149×98.0=14.6 g。正負極の物質変化を足し合わせた総括反応でも電子当量を保つ。

得点化電池容量はAh→C→e⁻mol→総括反応の係数比、の順に必ず共通通貨へ直す。

DATA 11混合物 × 元素含有率 · ORIGINAL
対応T14L09M02

気体測定から混合物中の元素質量%へ戻す

MgCO₃とCaCO₃だけからなる10.00 gの粉末へ過剰の塩酸を加え、発生した乾燥CO₂を測定した。気体の物質量から2成分を分け、粉末全体に占めるMg元素の質量百分率を求める。

条件整理
1. 乾燥CO₂は25.0℃、1.00×10⁵ Paで2.65 L
2. R=8.31×10³ Pa·L·K⁻¹·mol⁻¹
3. M(MgCO₃)=84.3、M(CaCO₃)=100.1、M(Mg)=24.3 g/mol
4. MCO₃+2HCl→MCl₂+H₂O+CO₂(M=MgまたはCa)
5. 炭酸塩はすべて反応し、気体の損失はない
気体測定から混合物中の元素質量%へ戻すのオリジナル資料データ
MgCO₃CaCO₃混合物・測定値
成分の物質量x moly molx+y=n(CO₂)
成分質量84.3x g100.1y g84.3x+100.1y=10.00 g
目的元素Mg24.3x g0 g24.3x/10.00×100 wt%
問・選択肢

粉末全体に占めるMg元素の質量百分率として最も近いものを選べ。

A:3.80%

B:10.9%

C:38.0%

D:62.0%

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:10.9%

全手順解説

  1. 温度を298 Kへ直し、n(CO₂)=PV/(RT)=1.00×10⁵×2.65/{8.31×10³×298}=0.107 mol。両炭酸塩とも1 molからCO₂を1 mol生じるのでx+y=0.107。
  2. 総質量から84.3x+100.1y=10.00。y=0.107−xを代入するとx=0.0451 mol、y=0.0620 mol。両方とも0以上であり測定条件と整合する。
  3. MgCO₃の質量は84.3×0.0451=3.80 gだが、問われているのはMgCO₃ではなくMg元素。Mgは24.3×0.0451=1.095 g。
  4. Mg元素の質量百分率は1.095/10.00×100=10.9%。化合物の成分比と試料全体の含有率を二段階に分ける。

得点化『測定量→各成分mol→各成分質量→目的元素質量→試料全体の%』の単位鎖を切らない。

DATA 12過不足 × 濃度範囲 · ORIGINAL
対応T14L09M09

観察結果を二つの不等式へ翻訳する

濃度c mol/Lの塩酸を10.00 mLずつ取り、物質量の異なるMgへ加えた。『全て溶けた』『固体が残った』という観察だけから、cの取り得る範囲を求める。

条件整理
1. 各実験には新しい塩酸10.00 mLを使用
2. Mg表面の酸化被膜は除かれ、Mg以外は反応しない
3. Mg+2HCl→MgCl₂+H₂
4. 反応を完了させ、Mgのわずかな残存も観察できる
5. 測定量の不確かさは無視
観察結果を二つの不等式へ翻訳するのオリジナル資料データ
実験加えたMg反応後の観察n(HCl)への条件
A0.750 mmolMgは全て溶けたn(HCl)≧1.50 mmol
B1.00 mmolMgが残ったn(HCl)<2.00 mmol
問・選択肢

塩酸の濃度cの範囲として最も適切なものを選べ。

A:0.0750≦c<0.100 mol/L

B:0.150≦c<0.200 mol/L

C:0.150<c≦0.200 mol/L

D:c=0.175 mol/L

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:0.150≦c<0.200 mol/L

全手順解説

  1. Mg 0.750 mmolを全て溶かすには、係数比1:2よりHClが1.50 mmol以上必要。ちょうど1.50 mmolでもMgは残らないので、等号を含めてn(HCl)≧1.50 mmol。
  2. Mg 1.00 mmolを全て溶かすにはHClが2.00 mmol必要。Mgが残ったので不足しており、n(HCl)<2.00 mmol。こちらは等号を含めない。
  3. 二つを同時に満たす範囲は1.50 mmol≦n(HCl)<2.00 mmol。
  4. 塩酸は10.00 mL=0.01000 Lなので、n=cVから0.150≦c<0.200 mol/L。中点0.175に一意決定する情報はない。

得点化観察語を先に論理記号へ直す。全消費は『必要量以上』、固体残存は『必要量未満』で、境界の等号を観察の意味から決める。

DATA 13無機 × 実験識別 · ORIGINAL

『区別できない』を候補対の反例で証明する

ラベルのない無色水溶液XはNaCl、Na₂CO₃、Na₂SO₄のいずれかである。どの候補にも同じ操作を行い、Xを一意に特定できるかを検討する。

条件整理
1. 必要なら新しい別試料を使う
2. 希HClを加えるとCO₃²⁻からCO₂が発生
3. Ba²⁺はCO₃²⁻とSO₄²⁻のどちらとも白色沈殿を生じる
4. BaCO₃は希HClで気体を発して溶けるがBaSO₄は溶けない
5. 試薬自身の色は観察を妨げない
『区別できない』を候補対の反例で証明するのオリジナル資料データ
候補希HClだけBaCl₂水溶液だけBaCl₂後、沈殿へ希HCl
NaCl変化なし変化なし沈殿なし
Na₂CO₃CO₂発生白色BaCO₃気体を発して溶解
Na₂SO₄変化なし白色BaSO₄溶けずに残る
問・選択肢

三つの候補を一意に区別できない操作を選べ。操作中の全観察を記録するものとする。

A:BaCl₂水溶液だけを加える

B:BaCl₂水溶液を加え、沈殿が出た場合はさらに希HClを加える

C:希HClを加えて観察後、同じ試料へBaCl₂水溶液を加える

D:二つの新しい試料を用い、一方へ希HCl、他方へBaCl₂水溶液を加える

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:BaCl₂水溶液だけを加える

全手順解説

  1. BaCl₂だけではNaClは変化なしだが、Na₂CO₃とNa₂SO₄はいずれも白色沈殿となる。異なる候補2個が同じ観察なので一意に区別できない。
  2. BaCl₂後に希HClを加えれば、BaCO₃は気体を発して溶け、BaSO₄は残るため三候補を区別できる。
  3. 希HClを先に加える操作でも、Na₂CO₃だけが発泡し、その後BaCl₂でNa₂SO₄だけが沈殿する。NaClはどちらも変化なし。
  4. 別試料を使う場合の観察対はNaCl=(変化なし,変化なし)、Na₂CO₃=(発泡,白沈)、Na₂SO₄=(変化なし,白沈)で全て異なる。

得点化識別できるかは『陽性があるか』ではなく、全候補の観察ベクトルが互いに異なるかで判定する。区別不能は同じ結果をもつ候補対を一組示せば証明できる。

DATA 14酸塩基 × 加水分解 · ORIGINAL
対応T26L21M10

当量点の塩をKbへ翻訳してpHを出す

酢酸をNaOHでちょうど当量まで中和した後と同じ組成のCH₃COONa水溶液を考える。残っている酢酸イオンの加水分解からpHを求める。

条件整理
1. 25℃
2. CH₃COONaの濃度C=0.100 mol/L
3. Ka(CH₃COOH)=1.8×10⁻⁵
4. Kw=1.0×10⁻¹⁴
5. 活量係数と水の自己電離の寄与は近似計算では無視し、最後に妥当性を確認
当量点の塩をKbへ翻訳してpHを出すのオリジナル資料データ
段階関係式・値意味
共役関係Kb(CH₃COO⁻)=Kw/Ka弱酸の共役塩基
加水分解CH₃COO⁻+H₂O⇄CH₃COOH+OH⁻x=[OH⁻]と置く
希薄近似Kb≈x²/C計算後にx/C≪1を検査
問・選択肢

この水溶液のpHとして最も近いものを選べ。

A:5.13

B:7.00

C:8.87

D:12.87

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:8.87

全手順解説

  1. Kb=Kw/Ka=1.0×10⁻¹⁴/(1.8×10⁻⁵)=5.56×10⁻¹⁰。塩濃度をそのまま[OH⁻]にはしない。
  2. 加水分解量をxとするとKb=x²/(0.100−x)。x≪0.100ならx≈√(5.56×10⁻¹⁰×0.100)=7.46×10⁻⁶ mol/L。
  3. pOH=−log(7.46×10⁻⁶)=5.13、したがってpH=14.00−5.13=8.87。
  4. x/C=7.46×10⁻⁵≪1で近似は妥当。[OH⁻]は10⁻⁷ mol/Lより十分大きく、水の自己電離無視とも整合する。

得点化弱酸滴定の当量点は『酸と塩基が等量』でも中性とは限らない。中和後の主粒子を共役塩基のKbへつなぐ。

DATA 15気相平衡 × 操作判定 · ORIGINAL
対応T06L22M03

圧縮と不活性気体をQpで判別する

温度一定でN₂(g)+3H₂(g)⇄2NH₃(g)が平衡にある。同じ初期平衡状態から独立に三つの操作を行い、操作直後のQpとKpを比較する。

条件整理
1. 全気体を理想気体とみなす
2. 各操作の直後はまだ反応が進んでいない
3. 操作A〜Cは互いに独立
4. 温度一定なのでKpは変化しない
5. 操作Cでは不活性気体添加後も全圧を一定に保つ
圧縮と不活性気体をQpで判別するのオリジナル資料データ
操作反応成分の分圧Qpの変化予想される移動
A:容器体積を1/2全て2倍2²/2⁴=1/4倍未記入
B:体積一定でAr添加全て不変不変未記入
C:全圧一定でAr添加全てs倍(0<s<1)s²/s⁴=s⁻²倍未記入
問・選択肢

A、B、C後の平衡移動の組合せとして正しいものを選べ。

A:A:右、B:移動なし、C:左

B:A:左、B:右、C:移動なし

C:A:右、B:左、C:右

D:A:移動なし、B:左、C:右

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:A:右、B:移動なし、C:左

全手順解説

  1. Qp=p(NH₃)²/{p(N₂)p(H₂)³}。初めはQp=Kp。
  2. Aでは全反応成分の分圧が2倍なのでQp'=Qp/4<Kp。Qpを増やす右向きへ進む。
  3. Bでは反応成分の物質量・体積・温度が変わらず各分圧も不変。Qp'=Kpで移動しない。全圧上昇だけでは判定しない。
  4. Cでは体積が増え、各反応成分の分圧が共通にs倍(s<1)。Qp'=s⁻²Qp>Kpなので、気体molの多い左へ進む。

得点化不活性気体は条件次第。『全圧』ではなくKp式へ入る反応成分の分圧を操作直後に更新する。

DATA 16電気分解 × 直列・電流効率 · ORIGINAL
対応T08L23M10

同じ電気量を二つの電解槽へ通す

電解槽A(CuSO₄水溶液・Pt電極)と電解槽B(AgNO₃水溶液・Pt電極)を直列につなぎ、1.50 Aを1930 s流した。各槽の陰極生成物とAの陽極生成物を電子molで追う。

条件整理
1. F=9.65×10⁴ C/mol
2. Aの陰極では電気量の80.0%がCu析出、残り20.0%がH₂発生に使われる
3. Aの陽極は全電気量でO₂発生、Bの陰極は100% Ag析出
4. Cu²⁺・Ag⁺・水は十分量
5. M(Cu)=63.5、M(Ag)=107.9 g/mol
6. 隔膜により生成物の二次反応は起こらない
同じ電気量を二つの電解槽へ通すのオリジナル資料データ
場所半反応式使うe⁻mol
A陰極:CuCu²⁺+2e⁻→Cu全e⁻の0.800倍
A陰極:H₂2H₂O+2e⁻→H₂+2OH⁻全e⁻の0.200倍
A陽極:O₂2H₂O→O₂+4H⁺+4e⁻全e⁻
B陰極:AgAg⁺+e⁻→Ag全e⁻
問・選択肢

AのCu析出質量、AのH₂物質量、AのO₂物質量、BのAg析出質量の正しい組合せを選べ。

A:0.762 g、0.00300 mol、0.00750 mol、3.24 g

B:0.953 g、0.00600 mol、0.00375 mol、1.62 g

C:0.762 g、0.00600 mol、0.0150 mol、3.24 g

D:1.52 g、0.00300 mol、0.00750 mol、6.47 g

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:0.762 g、0.00300 mol、0.00750 mol、3.24 g

全手順解説

  1. Q=It=1.50×1930=2895 C、全電子量は2895/(9.65×10⁴)=0.0300 mol。直列なのでBにも同じ0.0300 mol e⁻が通る。
  2. AのCu析出に使う電子は0.0300×0.800=0.0240 mol。Cu=0.0240/2=0.0120 mol、質量0.0120×63.5=0.762 g。
  3. Aの残り電子0.00600 molからH₂=0.00600/2=0.00300 mol。陽極は全電子量を使うのでO₂=0.0300/4=0.00750 mol。
  4. BではAg⁺:e⁻=1:1なのでAg=0.0300 mol、質量0.0300×107.9=3.24 g。電流効率を陽極や別槽へ誤って重ねない。

得点化直列槽は電気量を分けない。各槽で同じe⁻molを出発点にし、電流効率は指定された目的反応へだけ適用する。

DATA 17熱化学 × 初見式 · ORIGINAL

吸熱反応の自発性をJ→kJで判定する

ある反応について、一定温度・圧力での自発性を表す式ΔG=ΔH−TΔSが資料として与えられた。高校化学の定性的理解を、与式による数値判定へ移す。

条件整理
1. ΔH=+50.0 kJ/mol
2. ΔS=+2.00×10² J/(mol·K)
3. T=298 K
4. ΔG<0なら与えた条件で自発的
5. ΔH・ΔSは扱う温度範囲で一定とみなす
吸熱反応の自発性をJ→kJで判定するのオリジナル資料データ
計算前の処理
ΔH+50.0 kJ/molそのまま
ΔS+2.00×10² J/(mol·K)+0.200 kJ/(mol·K)へ
温度T298 K℃へ戻さない
問・選択肢

ΔG=0となる境界温度と、298 Kでの自発性の組合せとして正しいものを選べ。

A:250 K、ΔG=−9.6 kJ/molで自発的

B:250 K、ΔG=+9.6 kJ/molで非自発的

C:2.50×10⁵ K、ΔG=−5.95×10⁴ kJ/molで自発的

D:境界温度はなく、吸熱反応なので全温度で非自発的

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:250 K、ΔG=−9.6 kJ/molで自発的

全手順解説

  1. ΔS=2.00×10² J/(mol·K)=0.200 kJ/(mol·K)。ΔHと同じkJ基準へそろえる。
  2. 境界は0=50.0−T×0.200よりT=250 K。ΔH>0、ΔS>0なので高温側で−TΔSが優勢になる。
  3. 298 KではΔG=50.0−298×0.200=−9.6 kJ/mol。ΔG<0なので、与えた条件では自発的。
  4. 自発的は『熱力学的に進み得る』という意味で、速いことを保証しない。速度には活性化エネルギーが関係する。

得点化吸熱反応でもエントロピー増大により進み得る。資料でΔG式が与えられたら、K・J→kJ・符号・速度との区別を一組で検算する。

DATA 18高分子 × 構造物性 · ORIGINAL
対応T11L26M07

分岐・架橋データから鎖運動を推論する

A・Bの平均分子量と、Cの架橋前の主鎖(前駆体)の平均分子量が同程度である三つの高分子試料について、鎖構造と物性を比較した。物質名の暗記でなく、鎖の詰まり方と滑りやすさから説明する。

条件整理
1. A・Bはポリエチレンで架橋なし
2. Cは柔軟な主鎖を少量架橋したゴム状材料で、比較する分子量は架橋前の主鎖(前駆体)の値
3. 密度・加熱挙動は同じ測定条件
4. 添加剤の影響は無視
分岐・架橋データから鎖運動を推論するのオリジナル資料データ
試料鎖構造密度 / g cm⁻³加熱・力学的挙動
A長鎖分岐が多い・架橋なし0.92加熱で軟化・流動、柔軟
B分岐が少ない・架橋なし0.96加熱で軟化・流動、Aより剛い
C少量の共有結合架橋0.93加熱しても流動しにくく、変形後に復元
問・選択肢

表から導ける構造–物性の説明として最も適切なものを選べ。

A:BはAより鎖が詰まりやすく密度・剛性が高い。Cでは架橋が鎖全体の滑りを抑える

B:Aは分岐が多いほど結晶化しやすいためBより高密度である

C:AとBは加熱で軟化するため三次元網目をもつ熱硬化性樹脂である

D:Cの架橋は鎖を滑りやすくし、熱可塑性の流動を高める

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:BはAより鎖が詰まりやすく密度・剛性が高い。Cでは架橋が鎖全体の滑りを抑える

全手順解説

  1. AとBは化学組成と平均分子量が近く、主な差は分岐。分岐が少ないBは鎖が規則的に接近しやすい。
  2. 表でもBの密度0.96>Aの0.92 g/cm³、かつBがより剛い。数値証拠と鎖の充塡という理由が一致する。
  3. Cは鎖間の共有結合架橋が長距離の滑りを妨げるため、加熱しても流動しにくく、変形後の復元力を示す。
  4. 一つの傾向を全高分子へ一般化せず、極性・配向・分子量・添加剤などの条件も別に確認する。

得点化材料問題は『結論→表の数値・観察→鎖構造の理由』で記述する。用途名から逆算するだけで終えない。

DATA 19安全 × GHS・SDS · ORIGINAL

絵表示からSDSと分別判断へ進む

学校実験で用いる候補試薬P〜Rについて、ラベルとSDSの要点を簡略化した資料が示された。具体的処置はSDSと指導者の指示に従うものとする。

条件整理
1. Pはエタノール
2. Qは塩酸
3. Rは過マンガン酸カリウム
4. 表示は危険有害性の種類を示し、曝露量まで含む全リスクを直接表すものではない
5. 生徒は自己判断で廃液を混合・中和しない
絵表示からSDSと分別判断へ進むのオリジナル資料データ
試薬主な絵表示・危険SDSで確認する要点
P炎:引火性着火源、換気、強酸化剤との隔離
Q腐食性保護具、応急措置、次亜塩素酸塩・硫化物等との混触回避
R円上の炎:酸化性/枯れ木と魚:水生環境有害性有機物・還元剤との隔離、指定回収
問・選択肢

資料に基づく実験前・廃棄時の判断として最も適切なものを選べ。

A:PとRはどちらも実験試薬なので隣接保管し、廃液も同じ容器へ入れる

B:Qは酸なので、残った次亜塩素酸塩と混ぜれば安全に中和できる

C:SDSを事前確認し、RをPから隔離し、廃液は表示・指示どおり分別する。異常時は操作を止め報告する

D:どくろ表示がない試薬は、直接においを嗅いで同定してよい

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:SDSを事前確認し、RをPから隔離し、廃液は表示・指示どおり分別する。異常時は操作を止め報告する

全手順解説

  1. Pは引火性、Rは酸化性があり、酸化剤と可燃性有機物を近接・混合しない。ラベル後にSDSの保管・反応性を読む。
  2. 酸と次亜塩素酸塩・硫化物などの混合は有毒気体を生じ得るため、自己判断の中和は不適切。
  3. 絵表示がない、またはどくろでないことは安全の保証ではない。濃度・量・曝露経路と危険有害性情報を確認する。
  4. 廃棄も化学反応の一場面。物質群別に指定回収し、こぼれ・曝露・破損時は操作を止めて指導者へ報告する。

得点化GHS絵表示→危険有害性情報→SDSの応急措置・取扱い・反応性・廃棄→学校の指示、の順に安全判断する。

DATA 20滴定 × 誤差方向 · ORIGINAL

表示体積と実際のmolを分けて誤差を追う

未知の一価酸10.00 mLをホールピペットで採取し、0.1000 mol/L NaOH水溶液で滴定してc酸=cNaOHVNaOH/V酸から濃度を求める。次の操作A〜Dは互いに独立とする。

条件整理
1. 真の酸濃度は0.1000 mol/L
2. 正常時のNaOH滴下量は10.00 mL
3. 体積変化以外の副反応はない
4. 各操作後も公称値0.1000 mol/Lと採取量10.00 mLを式へ用いる
5. 指示薬誤差と終点–当量点差は、過滴下を扱う操作B以外では無視
6. 操作Dは問題の仮定として、採取した酸の物質量が正常時の95.0%
表示体積と実際のmolを分けて誤差を追うのオリジナル資料データ
操作実際または表示上の変化式へ入る滴定量算出値
A:ビュレット先端に0.40 mLの気泡滴下中に気泡が消え、0.40 mLは先端充填10.40 mL未記入
B:終点を0.20 mL過滴下NaOHを余分に加える10.20 mL未記入
C:三角フラスコへ蒸留水20 mL酸のmolは不変10.00 mL未記入
D:ピペット内の水で採取酸量が正常時の95.0%問題の仮定として酸のmolが5.0%減る9.50 mL未記入
問・選択肢

A、B、C、Dで求める酸濃度のずれの組合せとして正しいものを選べ。

A:A:過大、B:過大、C:影響なし、D:過小

B:A:過小、B:過大、C:過小、D:影響なし

C:A:過大、B:過小、C:過大、D:過小

D:A:影響なし、B:過大、C:過小、D:過大

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:A:過大、B:過大、C:影響なし、D:過小

全手順解説

  1. Aは表示差10.40 mLのうち0.40 mLが先端を満たし、フラスコへ届いたのは当量分10.00 mL。表示値で計算すると0.1000×10.40/10.00=0.1040 mol/Lで過大。
  2. Bは過滴下した表示値を使うため0.1000×10.20/10.00=0.1020 mol/Lで過大。終点と当量点の差を体積へ翻訳する。
  3. Cは酸のmolが変わらず、当量に必要なNaOHも10.00 mLのまま。フラスコ内の濃度は下がっても算出する元試料濃度へは影響しない。
  4. Dは採取した酸のmolが正常時の95.0%となり、NaOHは9.50 mLで当量。計算値は0.0950 mol/Lで過小。操作名でなく計算式の各量を追う。

得点化誤差問題は『操作→実際のmol・送液量→器具の表示→答案式→高低』の5段階で判定する。

DATA 21気体 × 装置・分圧 · ORIGINAL

液面差と水蒸気圧を二段で補正する

水上置換で集めた気体を、集気管内の水面が外側より2.00 cm高い状態で読んだ。湿った気体の内圧を液面差で求め、その後に水蒸気圧を引く。

条件整理
1. 温度27.0℃=300 K
2. 気体体積0.300 L
3. 大気圧100.0 kPa
4. 27.0℃の水蒸気圧3.50 kPa
5. 水の密度1.00×10³ kg/m³、g=9.80 m/s²
6. R=8.30 kPa·L/(mol·K)
7. 生成気体は27.0℃の水と十分接触して水蒸気で飽和し、水との反応・溶解は無視
液面差と水蒸気圧を二段で補正するのオリジナル資料データ
関係符号の理由
液柱差ρgh0.196 kPa2.00 cm=0.0200 m
湿潤気体全圧P外−ρgh99.8 kPa内側水面が高いので内圧が低い
乾燥気体分圧P湿潤−P水蒸気96.3 kPa飽和水蒸気分を除く
問・選択肢

乾燥気体の物質量と、液面差・水蒸気圧の両補正を無視した場合のずれとして正しいものを選べ。

A:1.16×10⁻² mol、無補正値は過小

B:1.16×10⁻² mol、無補正値は過大

C:1.20×10⁻² mol、無補正値は正しい

D:3.87×10⁻² mol、無補正値は過大

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:1.16×10⁻² mol、無補正値は過大

全手順解説

  1. 液柱圧は1.00×10³×9.80×0.0200=196 Pa=0.196 kPa。内側の液面が高いのは、外気が内側より強く押しているためP湿潤=100.0−0.196=99.8 kPa(適切な桁へ丸める)。
  2. 集めた気体は目的気体と飽和水蒸気の混合物。未丸めではP目的=99.804−3.50=96.304 kPa、適切な桁では96.3 kPa。水蒸気圧は足さない。
  3. n=PV/(RT)=96.3×0.300/(8.30×300)=1.16×10⁻² mol。単位はkPa・LでRとそろっている。
  4. 両補正を無視すると100.0×0.300/(8.30×300)=1.20×10⁻² molで過大。終了時は冷却・溶解による内圧低下と逆流を装置ごとに予測する。

得点化水上捕集は『液面差で湿潤全圧→水蒸気圧を引く→Kへ直してPV=nRT』の順。

DATA 22探究 × 生データ · ORIGINAL
対応T31L19M12

外れ値を消さず、条件違反を根拠に再測定する

濃度だけを変え、一定量の生成物が生じるまでの時間を25.0℃で反復測定した。実験ノートには0.200 mol/Lの3回目だけ開始時18.0℃と記録されていた。

条件整理
1. 判定に要する生成物量は反応物の初期量に比べ十分小さく、測定区間の濃度変化は無視できる
2. この初速度近似の下で1/tを初速度に比例する指標とする
3. 温度以外の器具・全体積・判定方法は同じ
4. 温度上昇でこの反応は速くなる
5. 生データは全て保存する
外れ値を消さず、条件違反を根拠に再測定するのオリジナル資料データ
濃度 / mol L⁻¹測定時間 / s条件記録25.0℃での再測定
0.0500100.1, 99.9, 100.0全て25.0℃不要
0.10050.2, 49.8, 50.0全て25.0℃不要
0.20025.1, 24.9, 39.839.8 sだけ開始時18.0℃25.0 s
問・選択肢

データ処理と濃度次数について最も適切な記述を選べ。

A:39.8 sは平均から遠いので記録から削除し、濃度について2次とする

B:39.8 sを無条件に平均し、0.200 mol/Lの代表値を29.93 sとする

C:39.8 sは生データに残し、温度統制違反を理由に25℃比較から除外して再測定する。有効平均100.0, 50.0, 25.0 sより濃度について1次

D:全ての値を残す必要があるので、条件違反が判明しても再測定してはならない

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:39.8 sは生データに残し、温度統制違反を理由に25℃比較から除外して再測定する。有効平均100.0, 50.0, 25.0 sより濃度について1次

全手順解説

  1. 39.8 sを記録から消してはいけない。条件欄とともに生データとして保持し、解析対象から外す根拠を『開始温度18.0℃で統制条件を満たさない』と記録する。
  2. 25.0℃で再測定した25.0 sを加えると、有効な平均時間は濃度順に100.0、50.0、25.0 s。
  3. 測定区間の濃度変化を無視できる条件で、初速度に比例する指標1/tは濃度が2倍になるごとに2倍。したがってv₀∝[A]¹で濃度について1次。
  4. 異なる温度の39.8 sを含めて29.9 sとするのは、別条件を同じ母集団として平均する処理。反対に、仮説に合わないだけで外すこともできない。

得点化全値を保存しつつ、比較条件・採否理由・再測定を分けて記録することが再現可能な探究。

DATA 23有機 × 抽出・精製 · ORIGINAL

酸塩基抽出から回収率まで一工程で追う

安息香酸1.22 gとナフタレン1.28 gをジエチルエーテルへ溶かし、NaHCO₃水溶液で分離した。操作は学校・実験室で指導者管理下に行い、着火源を排除した換気設備下で扱う資料問題とする。

条件整理
1. M(安息香酸)=122 g/mol
2. NaHCO₃は0.200 mol/Lを60.0 mL使用
3. 抽出後の有機層密度0.80 g/mL、水層密度1.02 g/mL
4. 安息香酸+HCO₃⁻→安息香酸イオン+CO₂+H₂O
5. 酸性化・乾燥後の安息香酸回収量1.10 g
6. ジエチルエーテルは引火性・揮発性が高い。分液漏斗の活栓を人へ向けず、指示された方法で放圧する
酸塩基抽出から回収率まで一工程で追うのオリジナル資料データ
段階主に有機層主に水層操作目的・注意
NaHCO₃抽出後ナフタレン安息香酸イオンと過剰HCO₃⁻CO₂発生を想定し、活栓を人へ向けず指示どおり放圧
層の位置上層下層与えられた密度で判定
水層を酸性化安息香酸が再生・析出別容器で酸を徐々に加え、残存HCO₃⁻由来のCO₂発生へ注意。冷却→ろ過→指定された少量の冷水で洗浄→乾燥
問・選択肢

分離原理と安息香酸の回収率について正しい記述を選べ。

A:上層にナフタレン、下層に安息香酸イオン。水層を酸性化して安息香酸を再生し、回収率は90.2%

B:安息香酸は中性分子のまま上層へ残り、回収率は110%

C:有機層は常に下層で、乾燥剤に水層全体を吸収させる。回収率は47.6%

D:回収率が90.2%なら、回収固体の純度も必ず90.2%

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:上層にナフタレン、下層に安息香酸イオン。水層を酸性化して安息香酸を再生し、回収率は90.2%

全手順解説

  1. 安息香酸は1.22/122=0.0100 mol、HCO₃⁻は0.200×0.0600=0.0120 molで十分。安息香酸はイオン化して水層へ移る。
  2. 資料で与えた抽出後の相密度は有機層0.80<水層1.02 g/mLなので有機層が上。純溶媒名の印象でなく、実際の相密度から決める。
  3. 水層を適切な別容器へ移し、酸を徐々に加える。安息香酸イオンが中性の安息香酸となって析出し、過剰HCO₃⁻からもCO₂が生じる。冷却・ろ過・指定された少量の冷水による洗浄・乾燥へ進む。
  4. 回収率=1.10/1.22×100=90.2%。回収率は量の指標で、融点・分析値などによる純度評価とは別。

得点化有機実験は『構造と酸性度→層間移動→再生→精製→回収率と純度を別評価』で読む。

DATA 24高分子 × 環境分類 · ORIGINAL

入口原料と出口機能を2軸で分類する

材料A〜Cの原料由来・分解条件・回収系が資料として与えられた。『環境配慮』という一語でまとめず、各軸を独立に評価する。

条件整理
1. AはバイオPEで、化学構造は通常のPEと同じ
2. Bは化石資源由来の生分解性ポリエステル
3. Cはバイオマス由来PLAで工業コンポスト規格へ適合
4. 分解性は記載した環境・温度・時間でのみ保証
5. 地域の分別・処理ルートに従う
入口原料と出口機能を2軸で分類するのオリジナル資料データ
材料入口原料生分解・堆肥化回収上の資料
A:バイオPEバイオマス由来非生分解性適切に選別すればPE系へ
B:生分解性ポリエステル化石資源由来指定条件で生分解通常PE系へ混ぜない
C:PLAバイオマス由来指定した工業コンポスト条件へ適合家庭・海洋での速い分解は資料外
問・選択肢

資料から導ける最も適切な結論を選べ。

A:バイオ由来なら必ず生分解性なので、Aも自然環境中ですぐ分解する

B:Bは化石資源由来なので、生分解性をもつことは化学的に不可能

C:原料由来と分解機能は独立した軸で、堆肥化可能性も指定条件と回収ルートを確認する

D:Cは工業コンポスト適合なので、家庭・土壌・海洋のどこでも同じ時間で完全分解する

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:原料由来と分解機能は独立した軸で、堆肥化可能性も指定条件と回収ルートを確認する

全手順解説

  1. Aは再生可能資源を入口に使うが、PE構造は非生分解性の例。バイオ由来と生分解性は同義でない。
  2. Bは化石資源由来でも、指定環境で低分子化した後に微生物へ取り込まれ、CO₂・水・バイオマス等へ変換される性質をもち得る。由来だけでは決まらない。
  3. Cの『工業コンポスト適合』は温度・湿度・微生物・時間など定めた条件での性質。家庭・土壌・海洋まで一般化できない。
  4. 材料選択は入口原料、構造と物性、出口機能、地域の回収・処理系を別々に評価する。散乱を推奨する表示ではない。

得点化バイオ由来=入口、生分解性=出口機能、堆肥化可能=指定処理条件。3語を分ける。

DATA 25グリーン化学 × 指標 · ORIGINAL

高収率と高原子効率を別々に評価する

エタノール1 molを理論上生成する二つの経路A、Bを比較する。原子効率(アトムエコノミー/原子経済性)は反応式上の全反応物の式量のうち目的生成物へ入る割合、収率は理論生成量に対する実収量とする。

条件整理
1. A:C₂H₄+H₂O→C₂H₆O、収率70.0%
2. B:C₂H₅Br+NaOH→C₂H₆O+NaBr、収率90.0%
3. 原子量C=12、H=1、O=16、Na=23、Br=80
4. 目的生成物はエタノールC₂H₆O
5. 溶媒・触媒・過剰試薬・精製廃棄物はこの単純化指標に含めない
高収率と高原子効率を別々に評価するのオリジナル資料データ
経路全反応物式量目的物式量収率
A:水和28+18=464670.0%
B:置換109+40=1494690.0%
問・選択肢

各経路の原子効率と1 mol理論基準の実収量、および評価として正しいものを選べ。

A:A:70.0%・32.2 g、B:90.0%・41.4 g。収率と原子効率は常に同じ

B:A:100%・32.2 g、B:30.9%・41.4 g。Bは収率が高いがAは原子効率が高い

C:A:100%・46.0 g、B:90.0%・46.0 g。実収量は収率に依存しない

D:A:46.0%・70.0 g、B:149%・90.0 g。副生成物があるほど原子効率が高い

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:A:100%・32.2 g、B:30.9%・41.4 g。Bは収率が高いがAは原子効率が高い

全手順解説

  1. Aは46/(28+18)×100=100%。反応物の全原子が目的物へ入る。実収量は46.0×0.700=32.2 g。
  2. Bは46/(109+40)×100=30.9%。高い90.0%収率でも、NaBrへ入る原子は目的物へ入らない。実収量は46.0×0.900=41.4 g。
  3. したがってBはこの条件で実収量が多い一方、反応式上の原子利用はAが高い。収率を改善しても反応式が同じなら原子効率は変わらない。
  4. 実際の環境評価には溶媒、過剰試薬、エネルギー、毒性、精製、廃棄まで必要。原子効率は一つの理論指標で全LCAの代わりではない。

得点化収率=実験で得た割合、原子効率=反応式の理論設計。高い方が同じ経路とは限らない。

DATA 26酸塩基 × 多段階緩衝 · ORIGINAL

第1当量点を越えて残る共役対を選ぶ

二価弱酸H₂A水溶液へNaOH水溶液を加えた。OH⁻による段階的中和を完了させた後、残った共役酸塩基対からpHを求める。

条件整理
1. H₂A水溶液は0.100 mol/Lを100.0 mL、NaOH水溶液は0.200 mol/Lを70.0 mL使用
2. Ka₁=2.0×10⁻⁴、Ka₂=4.0×10⁻⁷
3. NaOHは完全電離し、OH⁻とのプロトン移動を先に量的に処理する
4. 体積は加算でき、活量係数と水の自己解離は無視
5. pH計算では量的中和後の分析量を用い、その後の組成変化は小さいものとする
第1当量点を越えて残る共役対を選ぶのオリジナル資料データ
投入物・定数換算・役割
H₂A0.100 mol/L × 100.0 mL10.0 mmol、放出可能なH⁺は2段階
NaOH0.200 mol/L × 70.0 mL14.0 mmol OH⁻
第1段階H₂A+OH⁻→HA⁻+H₂Oまず10.0 mmol進む
第2段階HA⁻+OH⁻→A²⁻+H₂O残ったOH⁻ 4.00 mmolだけ進む
問・選択肢

量的中和後の各成分の物質量とpHの組合せとして最も適切なものを選べ。

A:H₂A 6.00 mmol、HA⁻ 4.00 mmol、A²⁻ 0 mmol;pH 3.52

B:H₂A 0 mmol、HA⁻ 4.00 mmol、A²⁻ 6.00 mmol;pH 6.57

C:H₂A 0 mmol、HA⁻ 6.00 mmol、A²⁻ 4.00 mmol;pH≈6.22

D:H₂A 0 mmol、HA⁻ 10.0 mmol、A²⁻ 0 mmol;pH 5.05

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:H₂A 0 mmol、HA⁻ 6.00 mmol、A²⁻ 4.00 mmol;pH≈6.22

全手順解説

  1. H₂Aは0.100×0.1000=0.0100 mol=10.0 mmol、OH⁻は0.200×0.0700=14.0 mmol。
  2. 最初の10.0 mmol OH⁻でH₂AをすべてHA⁻へ変える。この時点でHA⁻は10.0 mmol。
  3. 残ったOH⁻は4.00 mmol。HA⁻を同量だけA²⁻へ変えるので、HA⁻ 6.00 mmol、A²⁻ 4.00 mmolとなる。
  4. 第2段階の共役対なので、量的中和後の分析量と組成変化が小さいという仮定の下でKa₂≈[H⁺][A²⁻]/[HA⁻]とおく。[H⁺]≈4.0×10⁻⁷×6.00/4.00=6.0×10⁻⁷ mol/L。
  5. pH≈−log(6.0×10⁻⁷)=6.22。共通の全体積は濃度比で約分される。

得点化多価酸では、加えたOH⁻量がどの当量域にあるかを確定してから、その区間のKaと共役対を選ぶ。

DATA 27溶解度積 × 酸塩基滴定 · ORIGINAL

沈殿開始pHを逆算して滴定曲線の区間を特定する

HCl、弱酸HA、金属イオンM²⁺を含む水溶液へ固体NaOHを少量ずつ加える。M(OH)₂が沈殿し始めるpHをKspから求め、そのpHへ達するまでに必要なNaOH量を酸塩基平衡から決める。

条件整理
1. 溶液体積は100.0 mLで、HCl 1.00 mmol、HA 2.00 mmol、[M²⁺]=0.0100 mol/Lを含む
2. HAのKa=1.0×10⁻⁵、M(OH)₂のKsp=1.0×10⁻¹⁸、Kw=1.0×10⁻¹⁴
3. 固体NaOH添加による体積変化は無視
4. M²⁺はHAおよびA⁻と錯体を作らず、沈殿開始直前まで[M²⁺]=0.0100 mol/L
5. M²⁺の加水分解および可溶性ヒドロキソ錯体の生成は無視し、沈殿開始までは添加OH⁻を消費する金属イオン反応は起こらない
6. 強酸を先に中和し、その後にHA/A⁻平衡を考える
7. 遊離H⁺・OH⁻の物質量はmmol単位の収支では無視できる
沈殿開始pHを逆算して滴定曲線の区間を特定するのオリジナル資料データ
量・平衡判定への使い方
強酸HCl1.00 mmolNaOHが最初に消費される
弱酸HA2.00 mmol、Ka=1.0×10⁻⁵中和途中はHA/A⁻緩衝域
金属イオン[M²⁺]=0.0100 mol/L沈殿開始直前まで一定
水酸化物M(OH)₂、Ksp=1.0×10⁻¹⁸Q=[M²⁺][OH⁻]²
問・選択肢

M(OH)₂が沈殿し始めるときまでに加えたNaOHの物質量と、そのときのpHの組合せとして最も適切なものを選べ。

A:1.00 mmol、pH 3.35

B:2.00 mmol、pH 5.00

C:2.82 mmol、pH 6.00

D:3.00 mmol、pH 8.65

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:2.82 mmol、pH 6.00

全手順解説

  1. 沈殿開始時は[M²⁺][OH⁻]²=Ksp。[OH⁻]=√(1.0×10⁻¹⁸/0.0100)=1.0×10⁻⁸ mol/L。
  2. Kwより[H⁺]=1.0×10⁻¹⁴/(1.0×10⁻⁸)=1.0×10⁻⁶ mol/L、したがってpH=6.00。
  3. このpHではKa=[H⁺][A⁻]/[HA]より[A⁻]/[HA]=Ka/[H⁺]=10。
  4. HAとA⁻の合計2.00 mmolを11等分すると、A⁻=20/11=1.818 mmol、HA=2/11=0.182 mmol。
  5. NaOHはまずHCl 1.00 mmolを中和し、その後HA 1.818 mmolをA⁻へ変える。合計1.00+1.818=2.818 mmol≈2.82 mmol。
  6. 弱酸を全量中和する3.00 mmolより前、緩衝域内で沈殿が始まる。

得点化Ksp問題でも、先に沈殿量を求めるとは限らない。臨界イオン濃度→pH→滴定曲線上の区間→添加量の順に逆算できる。

DATA 28未知反応 × 高分子構造 · ORIGINAL

付加中間体から脱水後の繰返し単位を復元する

芳香族ジアルデヒドDとジアミンAを等物質量混合すると、低温で中間体高分子Xを生じ、加熱により脱水して高分子Pへ変化した。未知反応について与えられた模型反応だけを使い、Xの結合、Pの組成、質量変化を推論する。

条件整理
1. DはOHC–C₆H₄–CHO、分子式C₈H₆O₂、使用量0.250 mol
2. AはH₂N–CH₂CH₂–NH₂、分子式C₂H₈N₂、使用量0.250 mol
3. DとAの二つずつの官能基はすべて反応する
4. 直鎖状の十分長い高分子とし、末端・環化・副反応は無視
5. 原子量はH=1.0、C=12、N=14、O=16
付加中間体から脱水後の繰返し単位を復元するのオリジナル資料データ
資料反応・構造反応形式小分子
単量体DOHC–C₆H₄–CHOアルデヒド基を2個
単量体AH₂N–CH₂CH₂–NH₂アミノ基を2個
模型反応1R–CHO+H₂N–R′→R–CH(OH)–NH–R′付加、中間体Xの結合脱離なし
模型反応2R–CH(OH)–NH–R′→R–CH=N–R′+H₂O加熱脱水、Pの結合結合1個につきH₂O 1 mol
問・選択肢

中間体Xの主鎖結合、最終高分子Pの繰返し単位の分子式、加熱段階で減少する理論質量の組合せとして正しいものを選べ。

A:X:–CH(OH)–NH–、P:C₁₀H₁₀N₂、9.00 g

B:X:–CH=N–、P:C₁₀H₁₄N₂O₂、0.00 g

C:X:–CO–NH–、P:C₁₀H₁₂N₂O、4.50 g

D:X:–CH₂–NH–、P:C₁₀H₁₂N₂、18.0 g

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:X:–CH(OH)–NH–、P:C₁₀H₁₀N₂、9.00 g

全手順解説

  1. 模型反応1をそのまま対応させると、Xの新しい主鎖結合は–CH(OH)–NH–。既知のポリアミド名へ置き換えない。
  2. D 1分子とA 1分子の原子数を足すと、中間体の構造単位はC₁₀H₁₄N₂O₂。付加段階では小分子は脱離しない。
  3. 各単量体は二官能性なので、末端を無視すればD+Aの1組当たり結合形成は2回。加熱時に2H₂Oを失う。
  4. C₁₀H₁₄N₂O₂−2H₂O=C₁₀H₁₀N₂。式量は158。
  5. 0.250 molの構造単位から失う水は0.500 mol、質量は0.500×18.0=9.00 g。
  6. 初期質量は0.250×(134+60)=48.5 g、生成物は48.5−9.00=39.5 g。別計算0.250×158=39.5 gとも一致する。

得点化初見高分子は名称当てをせず、与えられた1結合の変化を官能基数倍し、原子収支と質量収支の二通りで検算する。

DATA 29結晶構造 × 立体推論 · ORIGINAL

ABABを投影・層間距離・配位数へ翻訳する

直径dの同じ球を最密に並べる。A層の三つの球が作る正三角形のくぼみにB層の球を置き、その上へ最初のA層と同じ水平位置をもつA層を重ねた。表と接触条件だけから立体配置を復元する。

条件整理
1. 球は剛体で、接触する球の中心間距離はd
2. A層内・B層内では各球が同じ層の6球と接触
3. B層球の水平投影は、接触するA層3球の中心が作る正三角形の重心
4. 積層はA–B–A–B…で、表面・端の球は考えない
5. A層と隣のB層の中心間の鉛直距離をhとする
ABABを投影・層間距離・配位数へ翻訳するのオリジナル資料データ
鉛直位置上面投影中心球の隣接層との接触
下のA層z=0三角格子A上のB層3球
B層z=hA層の三角形のくぼみ下のA層3球+上のA層3球
上のA層z=2h下のA層と同じ水平位置下のB層3球
問・選択肢

この積層について正しい組合せを選べ。

A:上面投影で二つのA層は重なり、h=√(2/3)d、内部の1球の配位数は12

B:上面投影で三層は全て別位置となり、h=d/2、配位数は8

C:二つのA層は重なるが、h=√3d/2、配位数は6

D:積層はABCABC型となり、h=d、配位数は4

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:上面投影で二つのA層は重なり、h=√(2/3)d、内部の1球の配位数は12

全手順解説

  1. B層球の投影は正三角形の重心。重心から各頂点までの水平距離はd/√3である。
  2. 接触する球の中心間距離dを斜辺とすると、d²=h²+(d/√3)²。よってh=√(2/3)d。
  3. ABAB積層では第3層が第1層と同じ水平位置へ戻るため、上面投影で二つのA層の中心は重なる。ABCABCの立方最密とは区別する。
  4. 内部の1球は同じ層の6球、上の層の3球、下の層の3球と接触するので配位数は6+3+3=12。
  5. 式・投影・接触数の三つが同じ立体模型を表しているため、正しい組合せは最初の選択肢。

得点化最密構造は名称暗記で終えず、上面投影ではA層が2層ごとに重なること、側面では層間距離、中心球では6+3+3を同時に確認する。

DATA 30有機 × 均一平衡 · ORIGINAL

初めからある水もICE表へ入れてKを求める

一定体積の均一な液相で、カルボン酸RCOOHとアルコールR′OHからエステルRCOOR′と水が生じる可逆反応を考える。初めから生成物も含む混合物を平衡へ達するまで反応させた。

条件整理
1. RCOOH+R′OH⇄RCOOR′+H₂O
2. 初期量は酸2.00 mol、アルコール3.00 mol、エステル0.500 mol、水1.00 mol
3. 平衡時のエステルは1.50 mol
4. 全成分は同一液相にあり、この資料ではKc=[エステル][H₂O]/([酸][アルコール])とする
5. 反応中の体積変化・副反応・蒸発は無視し、温度は一定
初めからある水もICE表へ入れてKを求めるのオリジナル資料データ
成分初期 / mol変化 / mol平衡 / mol
RCOOH2.00−x未記入
R′OH3.00−x未記入
RCOOR′0.500+x1.50
H₂O1.00+x未記入
問・選択肢

平衡時の4成分の物質量とKcの組合せとして最も適切なものを選べ。

A:酸1.00、アルコール2.00、エステル1.50、水2.00 mol;Kc=1.50

B:酸1.00、アルコール2.00、エステル1.50、水1.00 mol;Kc=0.750

C:酸2.00、アルコール3.00、エステル1.50、水2.00 mol;Kc=0.500

D:酸1.50、アルコール2.50、エステル1.50、水1.50 mol;Kc=0.600

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:酸1.00、アルコール2.00、エステル1.50、水2.00 mol;Kc=1.50

全手順解説

  1. エステルが0.500 molから1.50 molへ増えたので反応進行量x=1.00 mol。係数は全て1である。
  2. 平衡時は酸2.00−1.00=1.00 mol、アルコール3.00−1.00=2.00 mol、エステル1.50 mol、水1.00+1.00=2.00 mol。初めからある水を消さない。
  3. 一定体積では濃度へ直したときの体積因子が分子・分母で相殺する。Kc=(1.50×2.00)/(1.00×2.00)=1.50。
  4. 水を加えれば操作直後の反応商Qが増えて逆向き、生成水を除けばQが下がって正向きへ進むが、温度一定ならKc自体は変わらない。
  5. 水を平衡式から除けるのは、純液体や溶媒として活量一定と扱う条件がある場合。この資料では濃度が変わる反応成分として明示されている。

得点化平衡式へ入れるかは物質名でなく相と問題のモデルで決める。ICE表では初期生成物も含め、係数比で全成分を同時更新する。

DATA 31気体 × 燃焼 × 熱化学 · ORIGINAL

燃焼後の全気体molと質量当たり発熱量をつなぐ

体積一定の密閉容器にエタン、酸素、窒素を入れて完全燃焼させた。燃焼後の圧力を求めるとともに、エタンとメタノールを同じ質量だけ燃焼させた場合の発熱量を比較する。

条件整理
1. 初めの温度は300 K、全圧は100.0 kPa
2. 初めの物質量はC₂H₆ 1.00 mol、O₂ 4.00 mol、N₂ 5.00 mol
3. 燃焼後の温度は600 Kで、生成したH₂Oは全て水蒸気として気相に残る
4. 容器の体積は一定で、漏れ・副反応・気体の溶解を無視する
5. N₂は反応せず、全気体を理想気体として扱う
6. 燃焼反応はC₂H₆(g)+(7/2)O₂(g)→2CO₂(g)+3H₂O(g)
7. 質量当たり発熱量の比較では、生成水を気体とした同一基準の資料値を使う
8. 気体定数はR=8.31 kPa·L mol⁻¹ K⁻¹
燃焼後の全気体molと質量当たり発熱量をつなぐのオリジナル資料データ
区分物質・状態計算での役割
容器・燃焼前C₂H₆(g)1.00 mol限界反応物
容器・燃焼前O₂(g)4.00 mol3.50 mol消費、0.500 mol残る
容器・燃焼前N₂(g)5.00 mol反応前後で不変
比発熱量資料C₂H₆(g)、M=30.0 g/mol|ΔcH|=1.44×10³ kJ/molmol当たりからg当たりへ換算
比発熱量資料CH₃OH(l)、M=32.0 g/mol|ΔcH|=6.40×10² kJ/molmol当たりからg当たりへ換算
問・選択肢

燃焼後の容器内圧力と、同じ質量を完全燃焼させたときの「エタンの発熱量÷メタノールの発熱量」の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:210 kPa、2.40倍

B:200 kPa、2.40倍

C:150 kPa、2.40倍

D:210 kPa、0.417倍

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:210 kPa、2.40倍

全手順解説

  1. 燃焼前の全気体量は1.00+4.00+5.00=10.00 mol。
  2. C₂H₆ 1.00 molはO₂を3.50 mol消費し、CO₂ 2.00 molとH₂O(g) 3.00 molを生じる。O₂は4.00−3.50=0.500 mol残る。
  3. 燃焼後の全気体量はCO₂ 2.00+H₂O 3.00+O₂ 0.500+N₂ 5.00=10.50 mol。600 Kでは条件どおり水を液体として除かない。
  4. 体積一定なのでP₂/P₁=(n₂T₂)/(n₁T₁)。P₂=100.0×(10.50/10.00)×(600/300)=210 kPa。
  5. エタンの質量当たり発熱量は1.44×10³/30.0=48.0 kJ/g。メタノールは6.40×10²/32.0=20.0 kJ/g。
  6. 同じ質量なら発熱量比は48.0/20.0=2.40。mol当たりの値を直接比較しない。

得点化燃焼後圧力では反応前後の全気体molを数え直し、温度比と同時に扱う。同質量の燃料比較では、mol当たりの|ΔcH|をモル質量で割ってkJ/gへそろえる。

DATA 32水和物 × 加熱・質量分析 · ORIGINAL

恒量と硫酸イオン量から水和数・未知原子量を逆算する

2価金属Xの硫酸塩水和物XSO₄·nH₂Oをるつぼで加熱した。加熱・放冷・質量測定を繰り返して恒量を確認した後、残った無水塩をすべて水へ溶かし、過剰のBaCl₂水溶液を加えてSO₄²⁻をBaSO₄として定量した。

条件整理
1. 試料は純粋なXSO₄·nH₂Oで、指定温度では結晶水だけが失われる
2. 予備実験により、恒量へ達した固体は無水塩XSO₄であり、硫酸塩の分解・Xの酸化数変化は起こらないことが確認されている
3. 各加熱後はデシケーター内で室温まで放冷してから測定し、吸湿は無視できる
4. 残ったXSO₄は全量を使用し、SO₄²⁻は定量的にBaSO₄として沈殿する
5. BaSO₄の溶解度と操作中の試料損失は無視
6. 相対原子質量はH=1.0、O=16、S=32、Ba=137とする
恒量と硫酸イオン量から水和数・未知原子量を逆算するのオリジナル資料データ
測定段階るつぼを含む質量 / g判断
空のるつぼ18.430試料質量を求める基準
加熱前24.680るつぼ+水和物
1回目の加熱・放冷後22.880まだ恒量ではない
2回目の加熱・放冷後22.430次の測定と比較
3回目の加熱・放冷後22.430質量一致、恒量
無水塩全量から得たBaSO₄5.825BaSO₄単独の質量
問・選択肢

水和数nとXの相対原子質量の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:n=4、Xの相対原子質量=82.0

B:n=10、Xの相対原子質量=64.0

C:n=5、Xの相対原子質量=64.0

D:n=5、Xの相対原子質量=160

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:n=5、Xの相対原子質量=64.0

全手順解説

  1. 2回目と3回目の質量がともに22.430 gなので恒量へ達した。1回目の22.880 gは完全脱水前なので使用しない。
  2. 水和物の初期質量は24.680−18.430=6.250 g。恒量後のXSO₄は22.430−18.430=4.000 g。
  3. 失われた結晶水は6.250−4.000=2.250 g、物質量は2.250/18.0=0.1250 mol。
  4. BaSO₄の式量は137+32+4×16=233。生成量は5.825/233=0.02500 mol。XSO₄ 1式単位にはSO₄²⁻が1個なので、XSO₄も0.02500 mol。
  5. XSO₄の式量は4.000/0.02500=160。よってXの相対原子質量は160−(32+4×16)=64.0。
  6. 水和数は結晶水mol÷塩の式単位molなのでn=0.1250/0.02500=5.00。
  7. 検算すると水和物の式量は6.250/0.02500=250で、64.0+32+4×16+5×18.0=250とも一致する。

得点化恒量を確認してから無水塩質量を固定し、別の定量値で塩の式単位molを求める。水和数は水mol÷塩molであり、質量比ではない。

DATA 33反応速度 × 初速度法 · ORIGINAL
対応T06L04M03

濃度倍率から次数を分離し、速度定数の単位まで決める

反応A+B→生成物について、温度を一定にして初速度を測定した。速度式をv=k[A]ᵐ[B]ⁿとし、表の値からm、n、kを求めた後、別条件の初速度を予測する。

条件整理
1. 各実験では混合直後の濃度を用いる
2. 温度と触媒量は全実験で一定
3. 反応次数は総括反応式の係数から仮定せず、実験値から決める
4. 速度vの単位はmol L⁻¹ s⁻¹
濃度倍率から次数を分離し、速度定数の単位まで決めるのオリジナル資料データ
実験[A] / mol L⁻¹[B] / mol L⁻¹初速度v / mol L⁻¹ s⁻¹
10.1000.1002.00×10⁻⁴
20.2000.1008.00×10⁻⁴
30.1000.2004.00×10⁻⁴
予測条件0.1500.300?
問・選択肢

m、n、k、および予測条件の初速度の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:m=2、n=1、k=0.200 L² mol⁻² s⁻¹、v=1.35×10⁻³ mol L⁻¹ s⁻¹

B:m=2、n=1、k=0.200 L mol⁻¹ s⁻¹、v=9.00×10⁻⁴ mol L⁻¹ s⁻¹

C:m=1、n=1、k=0.0200 L mol⁻¹ s⁻¹、v=9.00×10⁻⁴ mol L⁻¹ s⁻¹

D:m=4、n=2、k=0.200 L² mol⁻² s⁻¹、v=1.35×10⁻³ mol L⁻¹ s⁻¹

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:m=2、n=1、k=0.200 L² mol⁻² s⁻¹、v=1.35×10⁻³ mol L⁻¹ s⁻¹

全手順解説

  1. 実験1→2では[B]一定、[A]が2倍でvが4倍。2ᵐ=4よりm=2。次数そのものを速度倍率4としない。
  2. 実験1→3では[A]一定、[B]が2倍でvが2倍。2ⁿ=2よりn=1。総反応次数はm+n=3。
  3. 実験1からk=2.00×10⁻⁴/{(0.100)²×0.100}=0.200。3次反応なので単位は(mol L⁻¹ s⁻¹)/(mol L⁻¹)³=L² mol⁻² s⁻¹。
  4. 予測条件ではv=0.200×(0.150)²×0.300=1.35×10⁻³ mol L⁻¹ s⁻¹。
  5. 実験2・3からも同じkが得られることを検算する。kの数値だけでなく、総次数に応じた単位まで答案に含める。

得点化倍率比較は一度に1成分だけ変わる実験対を使う。次数→k→予測速度の順に進み、kの単位を濃度の総次数から復元する。

DATA 34浸透圧 × 逆浸透 · ORIGINAL

溶質molを保存して濃縮後の浸透圧差を求める

半透膜で純水側と隔てた非電解質水溶液へ圧力を加え、理想的な逆浸透で溶媒だけを水溶液側から純水側へ移した。濃縮後の浸透圧と、逆浸透を続けるために必要な圧力差を考える。

条件整理
1. 初めの水溶液は1.00 L、溶質濃度0.100 mol/L
2. 溶媒0.400 Lが純水側へ移動し、水溶液体積は0.600 Lになった
3. 膜は溶質を全く通さず、溶質の会合・電離はない
4. 温度298 K、R=8.31 kPa·L mol⁻¹ K⁻¹
5. 純水側の溶質粒子濃度は0とみなす
溶質molを保存して濃縮後の浸透圧差を求めるのオリジナル資料データ
段階水溶液体積 / L溶質量 / mol粒子濃度 / mol L⁻¹
逆浸透前1.000.1000.100
溶媒移動量−0.4000溶質は膜を通らない
逆浸透後0.6000.100?
問・選択肢

濃縮後の濃度、浸透圧、および逆浸透を続けるための水溶液側−純水側の圧力差として最も適切なものを選べ。

A:0.167 mol/L、4.13×10² kPa、4.13×10² kPaより大きい

B:0.0600 mol/L、1.49×10² kPa、1.49×10² kPaより小さい

C:0.167 mol/L、2.48×10² kPa、2.48×10² kPaに等しい

D:0.100 mol/L、2.48×10² kPa、圧力差は不要

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:0.167 mol/L、4.13×10² kPa、4.13×10² kPaより大きい

全手順解説

  1. 初めの溶質量は0.100 mol/L×1.00 L=0.100 mol。膜が溶質を通さないため、溶媒移動後も0.100 molである。
  2. 濃縮後の濃度はc=n/V=0.100/0.600=0.1667 mol/L。除いた0.400 Lを溶質量から引かない。
  3. 非電解質なのでc粒子=c₀。Π=cRT=0.1667×8.31×298=4.13×10² kPa。
  4. 純水側のΠを0とすれば浸透圧差は4.13×10² kPa。逆方向へ溶媒を移し続けるには、実際の水溶液側の圧力を純水側よりこの差より大きくする。
  5. ちょうど浸透圧差に等しいと正味の溶媒移動が止まる理想境界であり、逆浸透を続ける条件は不等号で表す。

得点化逆浸透では『移ったのは溶媒』を最初に固定する。溶質n保存→新体積→粒子濃度→浸透圧差→必要圧力の不等号へ進む。

DATA 35酸塩基 × 緩衝液調製 · ORIGINAL

強塩基との反応後に共役対が共存する組合せを選ぶ

0.100 mol/Lの弱酸HA 100.0 mL(Ka=1.8×10⁻⁵)へ、表の水溶液をそれぞれ加えた。体積加成を仮定し、中和を完了させた直後の主要粒子から緩衝液となる組合せを選ぶ。

条件整理
1. HA+OH⁻→A⁻+H₂Oは定量的に進む
2. NaOHとHClは完全電離
3. 25℃でpKa=4.74としてよい
4. 緩衝式はHAとA⁻がともに残る場合だけ使う
5. pH計算では中和直後のHA・A⁻の分析量を用い、その後の再平衡による組成変化は小さいものとする
強塩基との反応後に共役対が共存する組合せを選ぶのオリジナル資料データ
候補加える溶液加える量反応前の強酸・強塩基量
I0.100 mol/L NaOH40.0 mLOH⁻ 4.00 mmol
II0.100 mol/L NaOH100.0 mLOH⁻ 10.0 mmol
III0.100 mol/L NaOH120.0 mLOH⁻ 12.0 mmol
IV0.100 mol/L HCl20.0 mLH⁺ 2.00 mmol
問・選択肢

緩衝液となる候補と、そのpHの組合せとして最も適切なものを選べ。

A:I、pH≈4.56

B:II、pH≈4.74

C:III、pH≈11.15

D:IV、pH≈4.56

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:I、pH≈4.56

全手順解説

  1. HAは0.100×0.1000=0.0100 mol=10.0 mmol。まず強く進む中和のmol収支を行い、混合前濃度を緩衝式へ直接入れない。
  2. IではOH⁻ 4.00 mmolがHAを同量消費し、HA 6.00 mmolとA⁻ 4.00 mmolが共存するため緩衝液となる。
  3. 同じ混合後体積中なので[A⁻]/[HA]=4.00/6.00。分析量を用いる近似ではpH≈pKa+log(4/6)=4.74−0.176≈4.56。
  4. IIは当量でA⁻だけとなり、塩の加水分解を扱うがHA/A⁻緩衝液ではない。IIIはOH⁻過剰、IVは強酸H⁺が残る。
  5. 弱酸と強塩基を混ぜたという材料名で決めず、中和後に弱種と共役種が十分量ずつ共存するかを判定する。

得点化緩衝液選択は『中和前の組合せ』でなく『中和後の存在粒子』で決める。当量・過剰強酸塩基では緩衝式を使わない。

DATA 36気液平衡 × Henryの法則 · ORIGINAL

全圧とモル分率から対象気体の分圧を作って比例する

一定温度で、反応しない気体Xを含む混合気体と一定量の溶媒を接触させた。平衡時の溶解量がXの分圧に比例する範囲で、気相条件を変更した後の溶解量を求める。

条件整理
1. 温度と溶媒量は変更前後で同じ
2. Xは溶媒と化学反応せず、Henryの法則が成り立つ
3. 初めの全圧100 kPa、Xの気相モル分率0.200で、Xが1.50 mmol溶けた
4. 変更後の全圧200 kPa、Xの気相モル分率0.300
5. 溶解による気相組成の変化は無視できる
全圧とモル分率から対象気体の分圧を作って比例するのオリジナル資料データ
状態全圧 / kPa気相中Xのモル分率Xの分圧 / kPaXの溶解量 / mmol
変更前1000.20020.01.50
変更後2000.300??
問・選択肢

変更後のXの分圧と溶解量の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:60.0 kPa、4.50 mmol

B:200 kPa、15.0 mmol

C:60.0 kPa、2.25 mmol

D:0.600 kPa、0.0450 mmol

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:60.0 kPa、4.50 mmol

全手順解説

  1. 混合気体では対象気体Xの分圧をpX=yX P全で求める。変更前は0.200×100=20.0 kPa。
  2. 変更後はpX=0.300×200=60.0 kPa。全圧200 kPaをそのまま比例式へ入れない。
  3. 温度・溶媒量一定でn溶解∝pXだから、n₂/n₁=p₂/p₁=60.0/20.0=3.00。
  4. n₂=1.50×3.00=4.50 mmol。全圧の倍率2とモル分率の倍率1.5の積が分圧倍率3になる。

得点化Henryの法則で比例するのは混合気体の全圧でなく対象成分の分圧。p=yPを先に作り、温度・溶媒量一定を確認して比を取る。

DATA 37酸塩基 × 弱塩基滴定 · ORIGINAL

半中和点はpOH、当量点は共役酸のKaで解く

25℃で0.100 mol/L NH₃水20.0 mLを0.100 mol/L HClで滴定した。NH₃のKb=1.8×10⁻⁵、Kw=1.0×10⁻¹⁴として、半中和点と当量点を別の平衡で求める。

条件整理
1. 体積は加成的
2. NH₃+H⁺→NH₄⁺は定量的に進む
3. 半中和点ではNH₃とNH₄⁺の物質量が等しい
4. 当量点ではNH₄⁺の酸解離を考え、解離は小さいとしてよい
半中和点はpOH、当量点は共役酸のKaで解くのオリジナル資料データ
段階HCl滴下量 / mL中和後の主要酸塩基種使う関係
半中和点10.0NH₃ 1.00 mmol、NH₄⁺ 1.00 mmolpOH=pKb
当量点20.0NH₄⁺ 2.00 mmol / 全40.0 mLKa=Kw/Kb
問・選択肢

半中和点のpHと当量点のpHの組合せとして最も適切なものを選べ。

A:4.74、7.00

B:9.26、8.72

C:9.26、5.28

D:4.74、5.28

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:9.26、5.28

全手順解説

  1. pKb=−log(1.8×10⁻⁵)=4.74。半中和点では[NH₃]=[NH₄⁺]なのでpOH=pKb=4.74、pH=14.00−4.74=9.26。
  2. 当量点ではNH₃を残さず、生成したNH₄⁺の濃度は2.00 mmol/40.0 mL=0.0500 mol/L。緩衝式を使わない。
  3. NH₄⁺のKa=Kw/Kb=1.0×10⁻¹⁴/(1.8×10⁻⁵)=5.56×10⁻¹⁰。
  4. [H⁺]≈√(KaC)=√(5.56×10⁻¹⁰×0.0500)=5.27×10⁻⁶ mol/L、よってpH=5.28。
  5. 弱塩基を強酸で滴定した当量点は共役酸が加水分解するため酸性。弱酸−強塩基滴定の曲線を上下そのまま使わない。

得点化弱塩基滴定は、共役対共存域をpOH・Kbで扱い、当量点では共役酸のKaへ翻訳する。pH=pKbという誤式を避ける。

DATA 38気相平衡 × Kp/Kc・温度・触媒 · ORIGINAL

ΔnでKpへ変換し、平衡組成と到達速度を分ける

500 KでN₂(g)+3H₂(g)⇄2NH₃(g)の濃度平衡定数はKc=1.681×10³である。理想気体としてKpとの関係を求め、発熱反応であるアンモニア生成に対する温度上昇と触媒の作用を比較する。

条件整理
1. R=0.0820 L·atm mol⁻¹ K⁻¹を用いる
2. Kp=Kc(RT)^Δn、Δn=気体生成物係数和−気体反応物係数和
3. 本問は濃度をmol L⁻¹、分圧をatmで表した数値による教科書型の関係を用いる。熱力学的平衡定数は標準状態で規格化した活量による無次元量として区別する
4. 正反応は発熱反応
5. 触媒は正逆反応の活性化エネルギーを下げるが、同温度のKを変えない
ΔnでKpへ変換し、平衡組成と到達速度を分けるのオリジナル資料データ
操作・量判断材料確認するもの
Kp/Kc変換Δn=2−(1+3)RTの指数と単位系
温度上昇正反応が発熱K・平衡移動・正逆速度
触媒添加正逆の別経路到達時間と平衡組成
問・選択肢

500 KでのKpと、温度上昇・触媒添加の説明の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:Kp=1.00。温度上昇でKは小さくなり平衡は反応物側へ寄るが、正逆反応の速度定数は一般にともに増加する。触媒は平衡組成を変えず到達を速める

B:Kp=1.00。温度上昇でもKは不変で、触媒が平衡をNH₃側へ移す

C:Kp=1.681×10³。温度上昇でKは大きくなり、触媒は正反応だけを速める

D:Kp=2.83×10⁶。温度上昇で正逆反応速度がともに低下し、触媒はKを大きくする

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:Kp=1.00。温度上昇でKは小さくなり平衡は反応物側へ寄るが、正逆反応の速度定数は一般にともに増加する。触媒は平衡組成を変えず到達を速める

全手順解説

  1. Δn=2−(1+3)=−2。係数差には気体だけを数え、この反応式を逆転・倍量していないかも確認する。
  2. RT=0.0820×500=41.0。Kp=1.681×10³×(41.0)⁻²=1.681×10³/1681=1.00。
  3. 発熱正反応で温度を上げると、熱を吸収する逆向きが有利となりKは小さく、平衡組成は反応物側へ寄る。Kが変わる操作は温度である。
  4. 一方、温度上昇は通常、正反応・逆反応の速度定数をともに増加させる。『NH₃が減るから正反応が遅くなる』と平衡組成と速度を混同しない。
  5. 触媒は正逆反応をともに速め、同温度のKと最終平衡組成を変えず、平衡到達時間だけを短くする。

得点化Kp/Kcは反応式のΔnを使う。温度は速度とKの両方へ作用し、触媒は速度だけへ作用するため、平衡組成と到達の速さを二列で整理する。

DATA 39吸光分析(発展) × 旧課程転用型参考 · ORIGINAL

透過率を吸光度へ直し、光路長倍率を指数で戻す

ある溶液を一定波長で測定した。透過率T、吸光度A、光路長lの関係が資料としてT=I/I₀、A=−log₁₀T=εclと与えられたとき、同じ溶液でセルの光路長だけを変えた結果を予測する。

条件整理
1. 透過率Tは百分率でなく0〜1の小数で式へ入れる
2. 溶液の濃度・温度と測定波長は同じ
3. 光路長lでT=0.400であった
4. Beer–Lambertの関係が成り立つ範囲とする
5. 2023年度公式自己評価の処理型を参考に、数値・表・選択肢を独自作成
透過率を吸光度へ直し、光路長倍率を指数で戻すのオリジナル資料データ
光路長透過率T吸光度A光路長lに対するAの倍率
l0.400−log₁₀0.4001
2l??2
問・選択肢

光路長lでの吸光度A₁、光路長2lでの吸光度A₂、2lでの透過率T₂の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:0.398、0.398、0.400

B:40.0、80.0、0.200

C:0.398、0.796、0.160

D:0.398、0.796、0.200

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:0.398、0.796、0.160

全手順解説

  1. A₁=−log₁₀0.400=0.39794…より0.398。40.0%を式へ入れる場合は、先に100で割ってT=0.400とする。
  2. 同じ濃度・波長ではA=εclだから、光路長を2倍にするとA₂=2A₁=0.79588…より0.796。
  3. A₂=−log₁₀T₂へ戻すとT₂=10⁻ᴬ²。または−logT₂=−2logT₁よりT₂=T₁²=0.400²=0.160。
  4. 吸光度は光路長に比例するが、透過率は光路長に対して指数的に減る。したがって『光路長2倍なら透過率1/2』ではない。
  5. Beer–Lambert式の詳細を現行課程の暗記必修とせず、問題で与えられた定義を使う資料読解・発展演習として扱う。

得点化%T→小数T→Aの順を固定する。光路長・濃度の倍率はAへ掛け、最後にT=10⁻ᴬで戻す。比例する量と指数で変わる量を取り違えない。

DATA 40同位体・質量分析(発展) × 旧課程転用型参考 · ORIGINAL

同位体mol収支と親ピーク−断片ピークを二段で読む

元素Xを含む試料へ同位体濃縮標準を加え、混合後の重い同位体の物質量分率を測定した。さらに別の分子の高分解能質量スペクトルについて、支給された精密質量だけから中性脱離種を判定する。

条件整理
1. 試料中Xの物質量をn mmol、重い同位体分率をr₀=0.100とする
2. 標準は2.00 mmol、重い同位体分率rₛ=0.900
3. 完全混合後の重い同位体分率r混=0.300
4. MSの親イオンと断片イオンはいずれも電荷数+1
5. 親ピークm/z=88.052、断片ピークm/z=70.041
6. 候補中性種の精密質量はH₂O 18.011、NH₃ 17.027、CO 27.995、CH₄ 16.031と与える
同位体mol収支と親ピーク−断片ピークを二段で読むのオリジナル資料データ
由来Xの全量 / mmol重い同位体分率重い同位体量 / mmol
未知試料n0.1000.100n
濃縮標準2.000.9001.80
混合後n+2.000.3000.300(n+2.00)
問・選択肢

未知試料中Xの物質量と、親イオンから脱離した中性種の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:6.00 mmol、H₂O

B:2.00 mmol、NH₃

C:4.00 mmol、CO

D:8.00 mmol、CH₄

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:6.00 mmol、H₂O

全手順解説

  1. 混合前後で重い同位体のmolを保存し、0.100n+2.00×0.900=(n+2.00)×0.300と置く。分率を単純平均しない。
  2. 0.100n+1.80=0.300n+0.600より0.200n=1.20、したがってn=6.00 mmol。検算すると重い同位体は2.40 mmol、全量8.00 mmolで分率0.300。
  3. 両ピークは1価なので、親−断片のm/z差は脱離した中性種の質量に対応する。88.052−70.041=18.011。
  4. 支給表の18.011と一致するH₂Oを選ぶ。整数質量だけでNH₃などを推測せず、問題で与えられた精密質量を照合する。
  5. 中性脱離は候補を絞る証拠の一つであり、この差だけで分子構造全体が一意に決まるとは限らない。
  6. 同位体希釈・高分解能MSの詳細は機器分析の資料読解・発展。未知公式の暗記でなく、同位体mol保存・電荷数・差分という既習操作へ戻す。

得点化同位体比は『全量×分率』で各同位体のmolへ戻して保存する。MSは電荷数を確定してから、親ピーク−断片ピークを支給された中性種質量と照合する。

DATA 41気液平衡 × 密閉Henry物質収支 × 旧課程転用型参考 · ORIGINAL

気相と液相を同じ分圧で表し、密閉系の総molを保存する

一定温度の密閉容器に、溶媒とそれに溶ける気体Xが入っている。気相を理想気体とし、液相への溶解量がXの平衡分圧に比例するとき、気相体積を小さくした後の分圧と溶解量を求める。

条件整理
1. 容器内のXの総量は0.1000 molで、圧縮中に漏れず反応もしない
2. 温度300 K、R=8.31 kPa·L mol⁻¹ K⁻¹
3. 溶媒量は一定で、溶解量はn液=kHp、kH=2.00×10⁻⁴ mol kPa⁻¹
4. 気相体積を2.00 Lから0.500 Lへ変え、再び平衡にした
5. 気相のXはn気=pVg/(RT)で表す
気相と液相を同じ分圧で表し、密閉系の総molを保存するのオリジナル資料データ
状態気相体積Vg / L気相Xの量液相Xの量保存式
圧縮前2.00p×2.00/(8.31×300)2.00×10⁻⁴pn気+n液=0.1000
圧縮後0.500p×0.500/(8.31×300)2.00×10⁻⁴pn気+n液=0.1000
問・選択肢

圧縮後のXの平衡分圧と、液相に溶けているXの物質量の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:100 kPa、0.0200 mol

B:2.50×10² kPa、4.99×10⁻² mol

C:4.99×10² kPa、9.98×10⁻² mol

D:400 kPa、0.0800 mol

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:2.50×10² kPa、4.99×10⁻² mol

全手順解説

  1. 密閉系では圧縮後の分圧を外部から固定できない。Xの総量を気相と液相へ分け、0.1000=p×0.500/(8.31×300)+(2.00×10⁻⁴)pと置く。
  2. pの係数は0.500/2493+0.000200=4.0056×10⁻⁴ mol kPa⁻¹。よってp=0.1000/(4.0056×10⁻⁴)=2.496×10² kPa≈2.50×10² kPa。
  3. 液相量はn液=kHp=2.00×10⁻⁴×249.6=4.99×10⁻² mol。気相量は約5.01×10⁻² molで、合計0.1000 molに戻る。
  4. 参考に圧縮前はp≈99.8 kPa。体積を1/4にしても分圧が単純に4倍にならないのは、分圧上昇により液相へ移るXが増えるため。
  5. DATA36のように巨大な外部気相で組成変化を無視できる比例問題と、総量一定の密閉容器を条件文から区別する。

得点化密閉Henry系はn全=n気+n液=pVg/(RT)+kHpを一本にする。圧縮前後で保存するのは分圧でなく、気相と液相を合わせた物質量。

DATA 42反応速度 × 平衡 × 旧課程転用型参考 · ORIGINAL

支給された正逆速度式を等置し、平衡組成と到達時間を分ける

可逆反応A(aq)⇄B(aq)+C(aq)について、実験から正反応速度vf=kf[A]、逆反応速度vr=kr[B][C]が与えられた。平衡条件と物質収支から最終組成を求め、両方向を同じ倍率で速める触媒の効果を判断する。

条件整理
1. 25℃でkf=0.0400 s⁻¹、kr=0.200 L mol⁻¹ s⁻¹
2. 初めに[A]=0.400 mol/L、[B]=[C]=0
3. 体積一定で副反応はない
4. 触媒添加時はkfとkrがともに5.00倍になった
5. 速度式は問題で与えられたものであり、反応式の係数から一般に決めない
支給された正逆速度式を等置し、平衡組成と到達時間を分けるのオリジナル資料データ
条件kfkrkf/kr平衡到達時間
触媒なし0.0400 s⁻¹0.200 L mol⁻¹ s⁻¹0.200 mol L⁻¹基準
触媒あり0.200 s⁻¹1.00 L mol⁻¹ s⁻¹0.200 mol L⁻¹短くなる
問・選択肢

Kcの数値、触媒なしの平衡濃度[A]・[B]・[C]、触媒添加の説明の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:Kc=0.200、各0.200 mol/L、触媒は同じ平衡組成へ速く到達させる

B:Kc=5.00、[A]=0、[B]=[C]=0.400 mol/L、触媒は生成物側へ移す

C:Kc=0.00800、[A]=0.320、[B]=[C]=0.080 mol/L、触媒でKcが5倍になる

D:Kc=0.200、各0.200 mol/L、触媒は平衡時のBとCを5倍にする

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:Kc=0.200、各0.200 mol/L、触媒は同じ平衡組成へ速く到達させる

全手順解説

  1. 平衡では正逆反応が止まるのではなくvf=vr。0.0400[A]=0.200[B][C]より、kf/kr=0.200 mol L⁻¹。濃度をmol L⁻¹で数値代入する本問の教科書型Kc=[B][C]/[A]の数値は0.200となる。
  2. ここでは濃度をmol/Lで表した数値による濃度平衡定数を扱う。熱力学的な平衡定数は、各濃度を標準濃度で規格化した活量で表す無次元量である。速度定数比の単位とKcの数値を混同しない。
  3. Aがx mol/L反応したとすると[A]=0.400−x、[B]=[C]=x。したがってx²/(0.400−x)=0.200。
  4. x²+0.200x−0.0800=0の正の解はx=0.200。よって平衡では[A]=[B]=[C]=0.200 mol/L。濃度と係数比も検算する。
  5. 触媒添加後もkf/kr=(0.200 s⁻¹)/(1.00 L mol⁻¹ s⁻¹)=0.200 mol L⁻¹で、Kcの数値は不変。正逆の速度がともに上がるので到達時間は短くなるが、同じ温度・初期量の平衡組成は同じ。
  6. この接続は正逆速度式が支給された場合に限る。総括反応式の係数を、そのまま未知の速度式の次数へ一般化しない。

得点化平衡条件vf=vr→支給速度式を代入→Kcの形へ整理→ICE表の順に進む。kが変える到達時間と、K・保存量が決める終点組成を分離する。

DATA 43状態図 × 融解熱 × 密度 × 旧課程転用型参考 · ORIGINAL

融解した質量を出し、残る氷と水の体積を別々に足す

1.00 atm、0℃で氷と水が共存できる境界上にある氷へ熱を加えた。温度は0℃のまま一部だけが融解するとき、エネルギー収支と相ごとの密度から最終体積を求める。

条件整理
1. 初めに0℃の氷100.0 gがある
2. 16.7 kJの熱を加え、外部への熱損失はない
3. 氷の融解エンタルピーを334 J g⁻¹とする
4. 0℃で氷の密度0.917 g cm⁻³、水の密度1.00 g cm⁻³
5. 圧力は1.00 atmで一定、容器の体積は数えない
融解した質量を出し、残る氷と水の体積を別々に足すのオリジナル資料データ
変化後の質量 / g密度 / g cm⁻³体積の式
残った氷100.0−m融解0.917(100.0−m融解)/0.917
生成した水m融解1.00m融解/1.00
問・選択肢

加熱後の状態と、氷と水を合わせた体積の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:氷50.0 g+水50.0 g、約104.5 cm³

B:水100.0 g、100.0 cm³

C:氷50.0 g+水50.0 g、100.0 cm³

D:氷83.3 g+水16.7 g、約107 cm³

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:氷50.0 g+水50.0 g、約104.5 cm³

全手順解説

  1. 状態図では1.00 atm・0℃は固液境界。供給熱が全量融解に必要な33.4 kJより小さいので、温度上昇ではなく一部融解へ使われる。通常圧近傍の氷Ihと液体水の固液共存線は負勾配だが、全物質・全圧力へ一般化しない。
  2. q=16.7 kJ=1.67×10⁴ J。融解した質量はm融解=q/Lf=1.67×10⁴/334=50.0 g。したがって氷50.0 gと水50.0 gが共存する。
  3. 残氷の体積は50.0/0.917=54.5 cm³、液体水は50.0/1.00=50.0 cm³。合計は104.5 cm³。
  4. 質量は100.0 gのまま保存されるが、密度が相で異なるため体積をまとめて一つの密度で割らない。
  5. 水は氷より密度が大きいので、一部融解すると全体積は初めの100.0/0.917≈109.1 cm³から減少する。この方向も検算になる。

得点化状態図で相を確定→q/Lで変化量→各相の残量→V=m/ρを相別に計算する。質量保存と体積非保存を同時に確認する。

DATA 44周期表データ × 未知元素外挿 × 旧課程転用型参考 · ORIGINAL

ハロゲンの族内傾向からAtを推定し、予測と確定値を分ける

17族のF、Cl、Br、Iについて支給されたデータを読み、同じ傾向が次のAtまで続くと仮定したモデルで、Atの相対的な性質と酸化還元反応を推定する。Atは放射性で実測情報が限られるため、正確な数値の暗記でなく外挿の根拠を問う。

条件整理
1. 下表の共有結合半径・融点・沸点・標準電極電位はこの問題で支給された値として使う
2. E°が大きいX₂ほど電子を受け取りやすく、単体の酸化力が強い
3. 本問ではF→Cl→Br→Iの傾向がAtまで続くと仮定する
4. Atのバルク物性は未確定な点が多く、推定を実測済みの確定値として表現しない
5. 2024年度本試験・公式評価の処理型を参考に、数値・表・選択肢を独自再構成
ハロゲンの族内傾向からAtを推定し、予測と確定値を分けるのオリジナル資料データ
元素X共有結合半径 / pmX₂の融点 / ℃X₂の沸点 / ℃25℃の単体E°(X₂/2X⁻) / V
F64−220−188気体+2.87
Cl99−101−34.0気体+1.36
Br114−7.2+58.8液体+1.07
I133+114+184固体+0.54
At?????
問・選択肢

表の傾向だけから行うAtの推定と、Br₂水溶液をAt⁻水溶液へ加えたときのモデル上の判断として最も適切なものを選べ。

A:Atの半径は64 pm未満、単体は気体で、At₂がBr⁻を酸化すると推定する

B:Atの半径は133 pmより大きく、単体は25℃で固体と予測する。Br₂がAt⁻を酸化する向きが有利と推定するが、Atの正確な物性値とは断定しない

C:Atの半径は133 pmより大きいが単体は気体で、Br₂とAt⁻は族が同じなので必ず反応しない

D:At₂の沸点は表だけから正確に300.0℃と確定でき、At₂はF₂より強い酸化剤である

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:Atの半径は133 pmより大きく、単体は25℃で固体と予測する。Br₂がAt⁻を酸化する向きが有利と推定するが、Atの正確な物性値とは断定しない

全手順解説

  1. 17族を下ると電子殻が増えるため、支給値でも共有結合半径は64→99→114→133 pmと増加する。したがってAtは133 pmより大きいと外挿する。
  2. 分子が大きく分極しやすくなるにつれ分散力が強まる。支給表では融点が−220→−101→−7.2→114℃、沸点が−188→−34.0→58.8→184℃とともに上昇する。両方の傾向が続くモデルでAtの融点も25℃より高いと外挿するため、25℃では固体と予測する。沸点が25℃より高いことだけでは液体か固体かは決められない。
  3. E°(X₂/2X⁻)は下ほど小さい。At₂/At⁻がI₂/I⁻よりさらに小さいと仮定すれば、Br₂が還元され、At⁻が酸化されるBr₂+2At⁻→2Br⁻+At₂の向きが有利。
  4. 原子半径・沸点・電極電位は別々の物理量であり、『下ほど全部大きい』とはしない。単体の酸化力が弱まる一方、ハロゲン化物イオンは酸化されやすくなる傾向を区別する。
  5. Atは放射性で入手・測定が難しく、相対論的効果もある。ここで答えるのは支給データと仮定に基づく予測で、正確な融点・沸点や状態を確定事実として暗記しない。

得点化周期表問題は、同じ族を縦に並べて物理量ごとの増減を読む。未知元素へは『表から言える予測』だけを延長し、未測定値や例外まで断定しない。

DATA 45熱化学 × 標準生成エンタルピー · ORIGINAL

状態を固定し、係数付きの生成物−反応物で燃焼熱を求める

25℃、標準状態でエタノール4.60 gを完全燃焼させた。支給された標準生成エンタルピー表から、反応式どおりの標準反応エンタルピーと、燃焼時の系・外界の熱を求める。

条件整理
1. 反応式はC₂H₅OH(l)+3O₂(g)→2CO₂(g)+3H₂O(l)
2. M(C₂H₅OH)=46.0 g/mol
3. 表の数値は本問で支給された値として使う
4. ΔrH°は反応式どおりに反応進行量ξ=1 mol進んだときの値
5. 定圧でq系=ξΔrH°、外界との熱交換だけを考えてq外界=−q系
状態を固定し、係数付きの生成物−反応物で燃焼熱を求めるのオリジナル資料データ
物質状態ΔfH° / kJ mol⁻¹注意
C₂H₅OH液体(l)−278反応物
O₂気体(g)0基準状態の単体
CO₂気体(g)−394生成物の係数2
H₂O液体(l)−286反応式で指定
H₂O気体(g)−242状態違いの比較値
問・選択肢

ΔrH°、エタノール4.60 g燃焼時のq系、q外界の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:ΔrH°=+1368 kJ mol⁻¹、q系=+137 kJ、q外界=−137 kJ

B:ΔrH°=−1236 kJ mol⁻¹、q系=−124 kJ、q外界=+124 kJ

C:ΔrH°=−402 kJ mol⁻¹、q系=−40.2 kJ、q外界=+40.2 kJ

D:ΔrH°=−1368 kJ mol⁻¹、q系=−137 kJ、q外界=+137 kJ

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 D:ΔrH°=−1368 kJ mol⁻¹、q系=−137 kJ、q外界=+137 kJ

全手順解説

  1. 生成物側は2×(−394)+3×(−286)=−1646 kJ。化学式を一度ずつ足すのでなく、反応係数を掛ける。
  2. 反応物側は(−278)+3×0=−278 kJ。基準状態のO₂(g)のΔfH°は0。
  3. ΔrH°=ΣνΔfH°(生成物)−ΣνΔfH°(反応物)=−1646−(−278)=−1368 kJ mol⁻¹。
  4. 水蒸気の値を使うと−1236 kJ mol⁻¹となるが、目的反応の生成物はH₂O(l)なので不適切。状態は物質名の一部として固定する。
  5. エタノールは4.60/46.0=0.100 mol。係数が1なのでξ=0.100 mol、丸め前はq系=0.100×(−1368)=−136.8 kJ。有効数字3桁でq系=−137 kJ。
  6. 発熱反応では系が137 kJを失い、外界が同量を受け取るため、有効数字3桁でq外界=+137 kJ。
  7. 係数を掛けずに計算すると(−394−286)−(−278)=−402 kJ mol⁻¹となり、選択肢Cの誤答になる。

得点化状態を反応式へ固定→係数を掛ける→生成物−反応物→ξへ換算→系と外界の符号を反転、の順に処理する。

DATA 46酸化還元滴定 × 空試験・逆滴定 · ORIGINAL

空試験との差から消費ヨウ素を出し、希釈前の試料へ戻す

ビタミンC錠剤1個を溶かして200.0 mLとし、その20.00 mLを採取した。既知量のヨウ素溶液を過剰に加えてビタミンCと反応させ、残ったI₂をNa₂S₂O₃水溶液で滴定した。同じ操作を試料なしでも行い、空試験とした。

条件整理
1. 試料液20.00 mLへ0.05000 mol/L I₂溶液20.00 mLを加えた
2. 残存I₂を0.08000 mol/L Na₂S₂O₃水溶液で滴定した
3. ビタミンCとI₂の物質量比は1:1
4. I₂+2S₂O₃²⁻→2I⁻+S₄O₆²⁻
5. ビタミンCのモル質量は176.1 g/mol
6. 空試験は試料液の代わりに同体積の水を用い、その他の操作・待ち時間を同一にした
7. 錠剤中のビタミンC以外の成分はI₂およびS₂O₃²⁻を消費せず、終点の呈色を妨害しない
空試験との差から消費ヨウ素を出し、希釈前の試料へ戻すのオリジナル資料データ
操作試料の有無I₂添加量Na₂S₂O₃滴定量
試料滴定20.00 mLの試料液20.00 mL14.36 mL
空試験試料なし20.00 mL22.84 mL
問・選択肢

錠剤1個に含まれるビタミンCの質量と、空試験補正・デンプン添加操作の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:59.7 mg;V空試験−V試料を用い、残留I₂が淡黄色になってからデンプンを加える

B:1.19 g;V空試験−V試料を用い、残留I₂が淡黄色になってからデンプンを加える

C:597 mg;V空試験−V試料を用い、残留I₂が淡黄色になった終点直前にデンプンを加える

D:749 mg;添加I₂量から試料滴定の残存I₂だけを引いて空試験を使わず、デンプンは滴定開始前に加える

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:597 mg;V空試験−V試料を用い、残留I₂が淡黄色になった終点直前にデンプンを加える

全手順解説

  1. これは直接滴定ではなく、過剰に加えたI₂の残量を測る逆滴定。ビタミンCが多いほど残存I₂が少なくなり、試料滴定量は空試験量より小さくなる。
  2. 試料によって余分に減ったチオ硫酸イオン量は0.08000×(22.84−14.36)×10⁻³=6.784×10⁻⁴ mol。
  3. I₂+2S₂O₃²⁻→2I⁻+S₄O₆²⁻より、ビタミンCが消費したI₂は(6.784×10⁻⁴)/2=3.392×10⁻⁴ mol。ここでI₂:S₂O₃²⁻=1:2を誤って1:1と扱うと、算出質量は2倍になる。
  4. ビタミンC:I₂=1:1なので、採取した20.00 mL中のビタミンCも3.392×10⁻⁴ mol。
  5. 希釈倍率は200.0/20.00=10.00。錠剤全体では3.392×10⁻³ mol。
  6. 質量は3.392×10⁻³×176.1=0.5973 g≈597 mg。
  7. 空試験を無視すると、添加I₂ 1.000 mmolから試料の残存I₂ 0.5744 mmolだけを引き、背景消費までビタミンC由来とみなして約749 mgと過大評価する。
  8. 水を用いる空試験は試薬由来の背景消費を補正するが、試料マトリクス固有の干渉は補正しない。本問はビタミンC以外の成分が滴定を妨害しない条件で一意に求められる。
  9. デンプンは残留I₂が淡黄色になった終点近くで加える。高濃度のI₂がある初期から加えると強い複合体を形成し、I₂の放出が遅れて終点が不明瞭になりやすい。青色が消失した点を終点とする。

得点化逆滴定では空試験−試料の差を取り、I₂:S₂O₃²⁻=1:2、採取倍率、デンプンの終点直前添加を順番に検算する。

DATA 47抽出 × 分配平衡(支給式) · ORIGINAL

同じ総溶媒量でも、少量ずつ反復すると残存率が下がる

水100.0 mLに溶質Xが10.00 mmol溶けている。水と混ざらない有機溶媒を合計100.0 mL使い、1回で抽出する方法と、50.0 mLずつ2回に分けて抽出する方法を比較する。

条件整理
1. 分配比はD=c有機/c水=4.00とする。この式は本問で支給され、暗記を要求しない
2. 各抽出では十分に振り混ぜて平衡にし、完全に層分離してから有機層を回収する
3. 2回抽出では、1回目の有機層を除いた後、新しい有機溶媒50.0 mLを加える
4. 水相体積は100.0 mLのまま、有機相との相互溶解・溶媒蒸発・Xの電離や反応は無視する
5. 各有機層を合わせたものを回収液とする
同じ総溶媒量でも、少量ずつ反復すると残存率が下がるのオリジナル資料データ
方法1回当たりの有機溶媒抽出回数有機溶媒総量
方法A100.0 mL1回100.0 mL
方法B50.0 mL2回100.0 mL
問・選択肢

方法A、BのX回収率と、最終的に水層へ残るXの量の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:方法A・Bとも回収率80.0%、水層残存量2.00 mmol。総有機溶媒量が同じなので結果も同じ

B:方法Aは回収率80.0%、水層残存量2.00 mmol。方法Bは回収率88.9%、水層残存量1.11 mmol

C:方法Aは回収率80.0%、水層残存量2.00 mmol。方法Bは回収率96.0%、水層残存量0.400 mmol

D:方法Aは回収率20.0%、水層残存量8.00 mmol。方法Bは回収率11.1%、水層残存量8.89 mmol

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:方法Aは回収率80.0%、水層残存量2.00 mmol。方法Bは回収率88.9%、水層残存量1.11 mmol

全手順解説

  1. 抽出前の水層中Xをn前、平衡後に水層へ残る量をn後、有機溶媒体積をVo、水相体積をVwとする。
  2. D=(n有機/Vo)/(n後/Vw)、n有機=n前−n後より、n後=n前×Vw/(Vw+DVo)。分配比を濃度比でなく物質量比として直接使わない。
  3. 方法Aでは残存率=100.0/(100.0+4.00×100.0)=0.200。水層には10.00×0.200=2.000 mmol残り、8.000 mmol、すなわち80.0%を回収する。
  4. 方法Bの各回の残存率は100.0/(100.0+4.00×50.0)=1/3。
  5. 1回目後は10.00×1/3=3.333 mmol、2回目後は3.333×1/3=1.111 mmol。残存率は各回について掛け合わせる。
  6. したがって方法Bの回収量は10.00−1.111=8.889 mmol、回収率は88.89%≈88.9%。
  7. 96.0%は、100.0 mLでの残存率20.0%を、50.0 mL抽出にもそのまま2回掛けた誤答。各回のVoが変われば残存率も変わる。
  8. 参考として25.0 mLずつ4回なら、各回の残存率は1/2、最終残存量は10.00×(1/2)⁴=0.625 mmol、回収率93.75%。支給モデル内では同じ総量を分けるほど回収率が高くなる。

得点化各抽出の水層残存率Vw/(Vw+DVo)を求め、反復回数だけ掛ける。回収率は最後に1−残存率とする。

DATA 48再結晶 × 水和物・溶質溶媒収支 · ORIGINAL

結晶水が母液の水も持ち去る再結晶を二本の収支で解く

無水塩A 91.0 gを80℃の水100.0 gに溶かして飽和溶液とした。これを20℃まで冷却すると、A·5H₂Oだけが結晶として析出し、母液は20℃で飽和になった。

条件整理
1. 80℃でのAの溶解度は水100 g当たり91.0 g
2. 20℃でのAの溶解度は、残っている液体の水100 g当たり20.0 g
3. M(A)=160 g/mol、M(A·5H₂O)=250 g/mol
4. A·5H₂O 1 molはA 1 molと結晶水5 molを含む
5. 冷却中の蒸発、Aの分解、他の水和物の生成、ろ過時の母液付着は無視する
6. 溶解度は水和物質量でなく、無水塩Aの質量として表されている
結晶水が母液の水も持ち去る再結晶を二本の収支で解くのオリジナル資料データ
温度Aの溶解度 / g per 水100 g平衡固相扱い
80℃91.0なしA 91.0 gと水100.0 gの飽和溶液
20℃20.0A·5H₂O結晶水を母液の水から差し引く
問・選択肢

析出するA·5H₂Oの質量と、20℃の母液に残るA・液体水の質量の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:結晶71.0 g、母液中A 20.0 g・水100.0 g

B:結晶111 g、母液中A 20.0 g・水60.1 g

C:結晶125 g、母液中A 11.0 g・水55.0 g

D:結晶80.0 g、母液中A 11.0 g・水100.0 g

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:結晶125 g、母液中A 11.0 g・水55.0 g

全手順解説

  1. 析出するA·5H₂Oをx molと置く。結晶へ移る無水塩Aは160x g、結晶水は5×18.0x=90x gである。
  2. したがって母液中のAは91.0−160x g、液体水は100.0−90x g。結晶水を溶質側だけでなく水側からも差し引く。
  3. 20℃の溶解度は残った液体水100 g当たり20.0 gなので、(91.0−160x)/(100.0−90x)=20.0/100.0。
  4. 91.0−160x=20.0−18.0xより71.0=142x、x=0.500 mol。
  5. 析出する水和物は0.500×250=125 g。内訳はA 80.0 gと結晶水45.0 g。
  6. 母液にはAが91.0−80.0=11.0 g、水が100.0−45.0=55.0 g残る。11.0/55.0×100=20.0より20℃の溶解度と一致する。
  7. 全質量も初めの191.0 gに対し、結晶125 g+母液(11.0+55.0) g=191.0 gで一致する。
  8. 91.0−20.0=71.0 gと単純に引く方法は、結晶水によって溶媒水も減ることを無視している。
  9. 71.0 gのAを水和物へ換算して111 gとしても、母液のA 20.0 g、水60.1 gではA/水×100≈33.3となり、20℃の飽和条件を満たさない。

得点化析出水和物のmolを未知数にし、無水塩と液体水の収支を別々に立てる。低温溶解度の分母は初めの水でなく、結晶水を除いた残存水。

DATA 49電池 × 標準還元電位・電気量 · ORIGINAL

電位差と電子molを分け、電極量から電池容量を求める

標準還元電位表を用いてZn–Cu電池の標準起電力を求める。また、負極のZn 3.25 gが全て酸化されるまで放電したときの電子量、Cu析出量、理論電気量を求める。

条件整理
1. 標準還元電位はCu²⁺/Cu=+0.34 V、Zn²⁺/Zn=−0.76 V
2. M(Zn)=65.0 g/mol、M(Cu)=63.5 g/mol
3. F=9.65×10⁴ C/mol
4. Cu²⁺は十分にあり、Znが限界物質
5. 電流効率は100%、自己放電・副反応・電極の脱落は無視する
6. E°cellは標準状態の電位差であり、放電中の実際の端子電圧が常に1.10 Vという意味ではない
電位差と電子molを分け、電極量から電池容量を求めるのオリジナル資料データ
電極対表に示された還元半反応E° / V放電時の役割
Cu²⁺/CuCu²⁺+2e⁻→Cu+0.34正極・還元
Zn²⁺/ZnZn²⁺+2e⁻→Zn−0.76負極では逆向きに酸化
問・選択肢

E°cell、Zn全量酸化時の電子量・Cu析出質量・理論電気量、および外部回路の電子方向の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:E°cell=2.20 V、電子0.100 mol、Cu 3.18 g、9.65×10³ C、電子は負極Znから正極Cuへ流れる

B:E°cell=−0.42 V、電子0.100 mol、Cu 3.18 g、9.65×10³ C、電子はCuからZnへ流れる

C:E°cell=1.10 V、電子0.100 mol、Cu 3.18 g、9.65×10³ C、電子は負極Znから正極Cuへ流れる

D:E°cell=1.10 V、電子0.100 mol、Cu 6.35 g、9.65×10³ C、電子は負極Znから正極Cuへ流れる

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:E°cell=1.10 V、電子0.100 mol、Cu 3.18 g、9.65×10³ C、電子は負極Znから正極Cuへ流れる

全手順解説

  1. 放電時の負極ではZn(s)→Zn²⁺+2e⁻、正極ではCu²⁺+2e⁻→Cu(s)。総括反応はZn+Cu²⁺→Zn²⁺+Cu。
  2. 還元電位が高いCu²⁺/Cuが還元される正極、低いZn²⁺/Znが逆向きに進む酸化の負極となる。
  3. E°cell=E°正極−E°負極=+0.34−(−0.76)=1.10 V。半反応式を2倍しても電位を2倍しない。
  4. 電位は単位電荷当たりのエネルギーに対応する示強量である。反応式を倍にするとΔrG°と電子数nはともに倍になるため、E°=−ΔrG°/(nF)は不変。
  5. Znの物質量は3.25/65.0=0.0500 mol。Zn 1 molから電子2 molが出るので、電子量は0.100 mol。
  6. Cu²⁺+2e⁻→CuよりCuは0.100/2=0.0500 mol。質量は0.0500×63.5=3.175 g≈3.18 g。
  7. 理論電気量はQ=n(e⁻)F=0.100×9.65×10⁴=9.65×10³ C。参考に2.68 A·hに相当する。
  8. 外部回路の電子はZn負極からCu正極へ流れる。慣用電流の向きはこれと逆。
  9. 1.10 Vは標準電位表から得る標準起電力である。実際の電極電位は濃度・活量などで変化し、Znがなくなれば放電を継続できない。

得点化E°は正極−負極で求めて係数倍しない。一方、物質量と電気量は半反応式の電子係数で換算する。

DATA 50中和滴定 × 標定・希釈・含有量 · ORIGINAL

一次標準物質でNaOHを標定し、採取試料から原液へ戻す

乾燥したフタル酸水素カリウムKHPを用いてNaOH水溶液を標定した。続いて食酢を正確に希釈し、その一部を標定済みNaOHで滴定して、原液の酢酸濃度と酢酸換算質量を求める。

条件整理
1. KHPは純粋な一価酸としてNaOHと1:1で反応し、M(KHP)=204.2 g/mol
2. KHP 0.5105 gの中和にNaOH水溶液24.80 mLを要した
3. 食酢10.00 mLをメスフラスコで正確に100.0 mLへ希釈した
4. 希釈液20.00 mLの中和に標定済みNaOH水溶液16.40 mLを要した
5. 食酢中の滴定可能な酸は酢酸だけとし、CH₃COOHとNaOHは1:1で反応する
6. M(CH₃COOH)=60.0 g/mol
7. 指示薬・器具・温度による誤差は計算では無視する
一次標準物質でNaOHを標定し、採取試料から原液へ戻すのオリジナル資料データ
段階試料測定量求めるもの
NaOH標定KHP 0.5105 gNaOH 24.80 mLNaOHの正確な濃度
食酢の希釈原液10.00 mL全量100.0 mL希釈倍率10.00
希釈液の滴定希釈液20.00 mLNaOH 16.40 mL原液の酢酸濃度
問・選択肢

NaOH濃度、食酢原液の酢酸濃度、原液100 mL当たりの酢酸換算質量、および一次標準物質について最も適切な組合せを選べ。

A:0.1008 mol/L、0.08266 mol/L、0.496 g/100 mL。KHPは一価酸だが希釈倍率を戻さない

B:0.1008 mol/L、0.8266 mol/L、4.96 g/100 mL。高純度で安定なKHPを一次標準物質として用い、吸湿・CO₂吸収性のあるNaOHを標定する

C:0.2016 mol/L、1.653 mol/L、9.92 g/100 mL。KHPを二価酸として計算する

D:0.1008 mol/L、0.8266 mol/L、4.96 g/100 mL。NaOH固体を一次標準物質として直接秤量できるためKHP標定は不要

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 B:0.1008 mol/L、0.8266 mol/L、4.96 g/100 mL。高純度で安定なKHPを一次標準物質として用い、吸湿・CO₂吸収性のあるNaOHを標定する

全手順解説

  1. KHPの物質量は0.5105/204.2=0.002500 mol。
  2. KHPは本問で一価酸と指定され、NaOHとの比は1:1。したがってNaOHも0.002500 mol。
  3. c(NaOH)=0.002500/0.02480=0.100806… mol/L。有効数字4桁で0.1008 mol/L。
  4. 希釈液20.00 mL中の酢酸は0.100806…×0.01640=0.00165323… mol。
  5. 希釈液の濃度は0.00165323…/0.02000=0.0826613… mol/L。
  6. 10.00 mLを100.0 mLへ希釈したので倍率は10.00。原液濃度は0.0826613…×10.00=0.826613… mol/L、4桁で0.8266 mol/L。
  7. 原液100.0 mL中の酢酸は0.826613…×0.1000=0.0826613… mol。質量は0.0826613…×60.0=4.95968… g。
  8. 酢酸のモル質量60.0が3桁なので、最終値は4.96 g/100 mL。この値は質量/体積濃度であり、密度を与えずに質量百分率と呼ばない。
  9. 途中計算では0.100806…を保持し、最後に丸める。0.1008を使っても最終丸め値は同じだが、段階ごとの丸めを重ねない。
  10. 『100.0 mLへ希釈』は最終体積を100.0 mLにする意味であり、水100.0 mLを加える意味ではない。
  11. KHPは高純度品を乾燥して正確に秤量でき、組成が明確で比較的安定なため一次標準物質に適する。一方、NaOHは吸湿しCO₂も吸収するため、固体秤量だけで正確な濃度を保証せず標定する。

得点化一次標準物質mol→NaOH濃度→採取液の酸mol→希釈液濃度→原液→指定体積の質量、の順に進み、丸めは最後に行う。

DATA 51糖・アミノ酸・ペプチド × 構造読解 · ORIGINAL

還元性・断片・水収支・pH別電荷を一枚でつなぐ

二糖S、直鎖トリペプチドP、グリシンについて得られた資料から、糖の同定、ペプチド配列、加水分解の量的関係、pHによる電荷を同時に判定する。

条件整理
1. Sは現行課程で扱う代表的な二糖(マルトース、スクロース)のいずれかである
2. Sは加水分解前には銀鏡反応を示さず、完全加水分解するとグルコースとフルクトースを1 molずつ生じる
3. PはGly・Ala・Valを各1残基含む直鎖トリペプチドで、N末端はGly
4. Pの部分加水分解物からGly–AlaとAla–Valが得られた
5. M(Gly)=75.0、M(Ala)=89.0、M(Val)=117 g/mol
6. 直鎖ペプチド結合1個の完全加水分解にH₂O 1分子を消費する
7. グリシンのpKaは2.34と9.60。側鎖は解離せず、各pHでは主要化学種だけを考える
還元性・断片・水収支・pH別電荷を一枚でつなぐのオリジナル資料データ
資料観察・条件固定できること誤答防止
二糖S加水分解前は非還元性、後にGlc+FruSはスクロース生成単糖だけでなく加水分解前の還元性も照合
Pの断片1Gly–AlaGlyの次はAla完全加水分解では隣接順序は残らない
Pの断片2Ala–ValAlaの次はVal重なるAlaを2回数えない
グリシンpKa₁=2.34、pKa₂=9.60pH 1/6/12で+1/0/−1低pHほどプロトン化、高pHほど脱プロトン化
問・選択肢

S、Pの配列、Pのモル質量、P 1 molの完全加水分解で消費する水、およびpH 1・6・12でのグリシンの正味電荷の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:スクロース、Gly–Ala–Val、245 g/mol、水2 mol、電荷+1・0・−1

B:マルトース、Gly–Val–Ala、263 g/mol、水3 mol、電荷−1・0・+1

C:スクロース、Gly–Ala–Val、281 g/mol、水2 mol、電荷0・+1・−1

D:フルクトース、Ala–Gly–Val、245 g/mol、水1 mol、電荷+1・−1・−1

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:スクロース、Gly–Ala–Val、245 g/mol、水2 mol、電荷+1・0・−1

全手順解説

  1. Sは加水分解前に銀鏡反応を示さず、加水分解後にグルコースとフルクトースを生じるのでスクロース。マルトースは加水分解前から還元性を示す。
  2. Gly–AlaとAla–Valを共通のAlaで重ねるとGly–Ala–Val。N末端がGlyという条件とも一致する。完全加水分解で得る遊離アミノ酸の種類と量だけでは配列は決まらない。
  3. 3残基の直鎖にはペプチド結合が3−1=2個あり、生成時にH₂O 2 molが脱離する。したがってM(P)=75.0+89.0+117−2×18.0=245 g/mol。
  4. 完全加水分解は二つのペプチド結合へ水を1分子ずつ加えるので、P 1 mol当たりH₂O 2 molを消費する。分子1個なら水分子2個で、基準を混同しない。
  5. pH 1は両pKaより低く主にH₃N⁺–CH₂–COOHで正味+1。pH 6は二つのpKaの間で主にH₃N⁺–CH₂–COO⁻の双性イオンとなり正味0。pH 12は両pKaより高く主にH₂N–CH₂–COO⁻で正味−1。
  6. pHを上げるほど脱プロトン化が進むため、正味電荷は+1→0→−1へ変化する。電気泳動では正味電荷と反対符号の電極へ移動する。

得点化糖は加水分解前後の還元性、ペプチドは重なる断片とN/C末端、量計算は結合数n−1、アミノ酸はpKaを境にした主要化学種で判定する。

DATA 52検量線 × 希釈・未知定量 · ORIGINAL

ブランク補正後の内挿値を希釈前全量へ戻す

呈色成分Xの標準液と未知試料を同じ波長・セルで測定した。ブランクを含む検量線から希釈試料を定量し、原液全量のX質量へ戻す。

条件整理
1. 標準液・未知試料へ同量の呈色試薬を加え、同じ最終体積・波長・光路長で測定
2. 0〜8.00 mg/Lで、ブランク補正吸光度と濃度は比例
3. 原液10.00 mLを全量50.00 mLへ正確に希釈し、その希釈液を測定
4. 原液は全250.0 mL
5. 標準範囲外への外挿、反応損失、体積収縮は考えない
ブランク補正後の内挿値を希釈前全量へ戻すのオリジナル資料データ
溶液X濃度 / mg L⁻¹測定吸光度
ブランク0.000.020
標準12.000.120
標準24.000.220
標準36.000.320
標準48.000.420
希釈した未知試料?0.270
問・選択肢

希釈液濃度、原液濃度、原液250.0 mL中のX質量と処理の組合せとして最も適切なものを選べ。

A:5.40 mg/L、27.0 mg/L、6.75 mg;ブランクを無視して原点通過とする

B:5.00 mg/L、1.00 mg/L、0.250 mg;希釈倍率を逆向きにする

C:5.00 mg/L、25.0 mg/L、6.25 mg;ブランク補正後に範囲内で内挿し希釈倍率を戻す

D:0.250 mg/L、1.25 mg/L、0.313 mg;補正吸光度をそのまま濃度とする

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 C:5.00 mg/L、25.0 mg/L、6.25 mg;ブランク補正後に範囲内で内挿し希釈倍率を戻す

全手順解説

  1. ブランク0.020を引くと、標準の補正吸光度は0.100、0.200、0.300、0.400。傾きは0.0500 (mg/L)⁻¹。
  2. 未知の補正吸光度は0.270−0.020=0.250なので、希釈液は0.250/0.0500=5.00 mg/L。標準範囲内の内挿である。
  3. c原液×10.00=c希釈×50.00より、原液は5.00×5.000=25.0 mg/L。
  4. 原液中の質量は25.0 mg/L×0.2500 L=6.25 mg。
  5. 吸光度を濃度へ直接読み替えず、信号→補正→内挿→希釈前→全量の単位鎖を保つ。

得点化ブランク→比例域で内挿→希釈倍率→原試料全量、の順を固定する。

DATA 53工業フロー × 循環・総括反応 · ORIGINAL

単流転化率と再循環を分け、装置境界の総括反応へ戻す

アンモニア合成工程で、生成NH₃を完全分離し、未反応N₂・H₂を反応器へ全量再循環する定常フローを考える。

条件整理
1. 新規供給はN₂ 100 mol/h、H₂ 300 mol/h
2. 反応器へ入るN₂をx mol/h、H₂を3x mol/hとする
3. N₂の単流転化率は各通過で25.0%
4. 反応器内の正味反応はN₂+3H₂⇄2NH₃だけ
5. NH₃は分離器で完全除去。未反応N₂/H₂は全量再循環
6. パージ・不活性物質・漏れ・副反応なし。Fe触媒は反応器内に保持
単流転化率と再循環を分け、装置境界の総括反応へ戻すのオリジナル資料データ
流れN₂ / mol h⁻¹H₂ / mol h⁻¹NH₃ / mol h⁻¹
新規供給1003000
反応器入口x3x0
反応器出口0.75x2.25x0.50x
再循環0.75x2.25x0
製品000.50x
問・選択肢

定常状態のx、NH₃製品量、工場全体の総括物質収支と触媒の扱いの組合せとして正しいものを選べ。

A:x=400 mol/h、NH₃=200 mol/h;工場境界ではN₂+3H₂→2NH₃、Feは総括反応で消費しない

B:x=100 mol/h、NH₃=50.0 mol/h;N₂+3H₂→2NH₃、再循環を無視

C:x=400 mol/h、NH₃=200 mol/h;N₂+3H₂+Fe→2NH₃、Feも反応物

D:x=133 mol/h、NH₃=66.7 mol/h;2NH₃→N₂+3H₂、流れを逆向きに読む

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:x=400 mol/h、NH₃=200 mol/h;工場境界ではN₂+3H₂→2NH₃、Feは総括反応で消費しない

全手順解説

  1. N₂について定常収支はx=100+0.75x。よって0.25x=100、x=400 mol/h。
  2. 各通過で正味反応するN₂は0.25x=100 mol/h、H₂は300 mol/h、NH₃は0.50x=200 mol/h。
  3. 未反応のN₂ 300 mol/hとH₂ 900 mol/hは内部再循環で、工場境界の入出力から相殺する。
  4. したがって外部から入るN₂ 100とH₂ 300がNH₃ 200になり、工場境界の総括物質収支はN₂+3H₂→2NH₃となる。反応器内では可逆反応として扱う。
  5. 単流転化率25%でも、本問の無損失・無パージ条件では新規供給の総括転化率は100%。Fe触媒は反応速度を高めるが反応物として消費しない。

得点化工程図は各装置の入出力を書き、内部再循環・中間体・触媒を消去して工場境界の総括収支を作る。

DATA 54Lewis構造 × 分子形・極性 · ORIGINAL
対応T21L13M07

非共有電子対と対称性から分子全体の極性を決める

CO₂、H₂O、NH₃、CH₄について、価電子総数からLewis構造を作り、中心原子まわりの電子領域と結合双極子の和から分子形・極性を判定する。

条件整理
1. 価電子数はH=1、C=4、N=5、O=6
2. Hは2電子、C・N・Oは原則8電子を満たす中性Lewis構造
3. 単結合・二重結合はいずれも1つの電子領域として数える
4. 分子形は原子核の配置を表し、中心原子の非共有電子対は形へ影響するが形の名称には含めない
5. 同種結合の双極子が対称に配置されればベクトル和は0
非共有電子対と対称性から分子全体の極性を決めるのオリジナル資料データ
分子価電子総数中心原子の結合領域中心原子の非共有電子対
CO₂1620
H₂O822
NH₃831
CH₄840
問・選択肢

4分子の分子形と分子全体の極性の組合せとして正しいものを選べ。

A:CO₂:直線形・無極性/H₂O:折れ線形・極性/NH₃:三角錐形・極性/CH₄:正四面体形・無極性

B:CO₂:折れ線形・極性/H₂O:直線形・無極性/NH₃:正三角形・無極性/CH₄:正四面体形・極性

C:CO₂:直線形・極性/H₂O:折れ線形・無極性/NH₃:三角錐形・極性/CH₄:正四面体形・無極性

D:CO₂:直線形・無極性/H₂O:正四面体形・無極性/NH₃:正三角形・極性/CH₄:正方形・無極性

正解・全手順を開く正解・全手順を閉じる正解 A:CO₂:直線形・無極性/H₂O:折れ線形・極性/NH₃:三角錐形・極性/CH₄:正四面体形・無極性

全手順解説

  1. CO₂はO=C=Oで中心Cの2領域が180°に並ぶ直線形。等しいC=O結合双極子が逆向きに打ち消され無極性。
  2. H₂Oは中心Oの4領域中2つが非共有電子対で、原子核配置は折れ線形。O–H双極子は打ち消されず極性。
  3. NH₃は4領域中1つが非共有電子対で三角錐形。N–H双極子の和は0でなく極性。
  4. CH₄は4結合領域が正四面体形。対称なC–H結合双極子は打ち消され無極性。
  5. 電子対配置と分子形を区別し、極性結合の有無だけでなく立体的なベクトル和を最後に確認する。

得点化価電子総数→Lewis構造→電子領域→原子核の形→結合双極子の和、の5段階で判定する。

03 / COMPLETE MAP

高校化学・12学習区分

化学基礎と化学を分断せず、現行課程の「化学と社会・探究」までを、本教材独自の12区分で入試に使う順につなぎ直した全体地図です。

09有機

芳香族化合物

ベンゼン・フェノール・芳香族酸・アニリン・分離

10高分子

天然高分子

単糖・多糖・アミノ酸・タンパク質・天然ゴム(核酸は発展補足)

MEXT CURRICULUM · 33 CHECKS

現行学習指導要領の必修項目と掲載場所

文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編」の化学基礎・化学を、独学用の33チェックへ分解。

現行学習指導要領と本ページ教材の対応
課程・必修項目ここまで学ぶ掲載教材共通テストでの使い方
化学基礎化学の特徴物質の構造・性質・反応・エネルギーを、観察事実と粒子モデルで結ぶ未知現象を粒子・保存則へ翻訳
化学基礎物質の分離・精製ろ過・蒸留・抽出・再結晶・昇華・クロマトグラフィー操作目的、回収率、誤差の向き
化学基礎単体と化合物純物質と混合物、元素・単体・化合物、同素体、炎色反応・沈殿による元素の確認用語分類、構成粒子、元素確認を対応
化学基礎粒子の熱運動と物質の三態固体・液体・気体、状態変化、熱運動、物理変化と化学変化の違い加熱曲線、粒子モデル、変化の分類
化学基礎原子の構造・同位体陽子・中性子・電子、原子番号・質量数、放射性同位体と利用核種、存在比、質量分析
化学基礎電子配置と周期表価電子、族・周期、周期律、イオン化エネルギー位置から未知元素を外挿
化学基礎イオン・共有・金属結合電子式、配位結合、分子形・極性、結晶・高分子の構造構造と物性を因果で選ぶ
化学基礎物質量粒子数・質量・気体体積・モル濃度をmolで接続単位変換と有効数字
化学基礎化学反応式と量的関係原子数・電荷の保存、係数比、限界試薬、収率過不足、残量、純度・含有率
化学基礎酸・塩基と中和強弱・電離度、pH、中和、滴定、生成する塩の性質当量点、存在粒子、塩の液性
化学基礎酸化と還元酸化数、電子授受、酸化剤・還元剤、イオン化傾向、ダニエル電池液性別半反応式と電子mol
化学基礎化学が拓く世界日常生活・社会を支える物質、反応、科学技術初見技術を既知法則へ翻訳
化学状態変化融点・沸点と分子間力、融解熱・蒸発熱、状態図・蒸気圧相境界・移動経路・熱収支
化学気体の性質Boyle・Charles、状態方程式、混合気体・分圧、実在気体、分子運動K換算、水上置換、分圧分離
化学固体の構造体心・面心・六方最密、イオン結晶、配位数、非晶質単位格子数、半径、密度
化学溶解平衡固体・気体の溶解度、飽和、再結晶、共通イオン、溶解度積析出量、Ksp、Henryの法則
化学溶液とその性質蒸気圧降下、沸点上昇、凝固点降下、浸透圧、コロイド粒子数係数、溶媒kg、半透膜
化学化学反応と熱・光反応エンタルピー、Hess、結合・生成エンタルピー、発光・吸収、吸熱反応の自発性符号、経路操作、熱量計、エントロピーの定性
化学電池酸化還元で化学エネルギーを電気へ、実用電池・容量正負極、放電反応、電子mol
化学電気分解外部電源、陽極・陰極、水溶液、Faradayの法則、電流効率・直列槽、電解精錬電極材・液性・Q=It・両極収支
化学反応速度平均・瞬間速度、速度式、濃度・温度・触媒の影響グラフの傾き、次数、速度定数
化学化学平衡とその移動可逆反応、平衡定数の変形、反応商、Le Chatelierの原理、不活性気体ICE表、QとK、温度・圧力・体積変化
化学電離平衡水のイオン積、弱酸・弱塩基、塩の加水分解、緩衝液、滴定4領域中和後の粒子、Ka・Kb、緩衝成立条件
化学典型元素同族元素の単体・化合物を周期表で整理、気体・沈殿・工業製法同族傾向、条件付き反応、系統比較
化学遷移元素Cr・Mn・Fe・Cu・Zn・Agの色、沈殿、錯体、酸化還元、系統分離液性・過剰試薬・沈殿とろ液の更新
化学炭化水素アルカン・アルケン・アルキンの構造、物性、置換・付加・酸化一般式、不飽和度、異性体
化学官能基をもつ脂肪族化合物アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステル、油脂検出反応、酸化、加水分解、構造決定
化学芳香族化合物芳香族炭化水素、フェノール、芳香族酸・アミン、ジアゾ化置換経路、分離、試薬・観察
化学合成高分子化合物付加・縮合・開環、合成条件、構造・物性・用途、プラスチック、繊維、ゴム、高分子反応繰返し単位、重合度、反応率、構造→物性
化学天然高分子化合物単糖・二糖・多糖、アミノ酸・タンパク質、天然ゴム(核酸は必修集計外の発展補足)加水分解、呈色、電荷、構造と物性
化学様々な物質と人間生活無機・有機・高分子の特徴と用途、安全、環境、資源循環機能単位とライフサイクル比較
化学化学が築く未来新素材・医薬・エネルギー・分析・環境技術を科学的に評価便益・リスク・証拠を別軸評価
横断観察・実験と探究の全過程問い、仮説、変数、対照、測定、分析・解釈、妥当性、改善、表現(誤差評価は本教材の補助技能)初見資料、実験計画、妥当性・再現性

04 / CORE THEORY LAB

理論化学を
原理と例題で通す

基礎から発展まで26テーマを「原理→式→処理順→1問→誤答」の同じ型で学びます。暗記した公式が、どの条件で使えるかまで説明できる状態を目指します。

L01粒子の持分を数える

単位格子と密度

単純立方・体心立方・面心立方の格子内粒子数Zは1・2・4。接触する方向から原子半径rと格子定数aを結ぶ。

単純 a=2r / 体心 √3a=4r / 面心 √2a=4r
  1. 頂点・面心・体心の粒子を図へ印す
  2. Zを決め、aをcmへ換算
  3. ρ=ZM/(Nₐa³)で検算
例題

面心立方、M=63.5 g/mol、a=4.00×10⁻⁸ cm。密度は?

Z=4より ρ=4×63.5÷{6.02×10²³×(4.00×10⁻⁸)³}=6.59 g/cm³。

誤答面対角線と体対角線を取り違えない。

L02相・状態変化・分圧を分ける

状態図・気体・蒸気圧

状態図は温度・圧力で安定な相を示す。物質量一定の理想気体ではPV/Tが一定で、一定温度のPV=一定がボイル、一定圧力のV/T=一定がシャルルの法則。混合気体の全圧は分圧の和。

P₁V₁/T₁=P₂V₂/T₂ / P全=ΣPi / Pi=xiP全 / PV=nRT
  1. 状態図は点の温度・圧力と移動経路を読み、境界・三重点・臨界点を確認
  2. 気体は℃をKへ直し、一定の物質量なら変化前後のPV/Tを等置
  3. 混合気体・水上置換では各成分と水蒸気の分圧を分離
例題

27℃・1.00×10⁵ Paで2.00 Lの気体を、物質量一定のまま127℃・2.00×10⁵ Paへ変える。体積は? また全圧1.000×10⁵ Pa、水蒸気圧3.2×10³ Paなら乾燥気体の分圧は?

V₂=2.00×(1.00×10⁵/2.00×10⁵)×(400/300)=1.33 L。乾燥気体は1.000×10⁵−3.2×10³=9.68×10⁴ Pa。

誤答V–TグラフがK表示で原点を通るのは物質量・圧力一定の理想気体。境界線上は2相共存し、水の固液境界は負勾配という例外がある。

L03粒子間相互作用と溶質粒子数

溶解・再結晶・束一性

溶解は溶質–溶媒間の新しい相互作用をつくる過程で、飽和溶液では溶解と析出が同速。非揮発性溶質は溶媒のモル分率と蒸気圧を下げ、沸点上昇・凝固点降下・浸透圧は希薄溶液中の粒子数で決まる。逆浸透では、半透膜が溶質を通さない理想条件なら濃縮側の溶質量を保存する。

析出量=(S高−S低)×溶媒質量/100 / ΔTb=iKbm / ΔTf=iKfm / Π=c粒子RT=ic₀RT / i=1+(ν−1)α
  1. 極性・水和と、溶解度が溶媒100 g基準であることを確認
  2. 再結晶は冷却・蒸発・結晶水を反映して高温と低温の溶解量差
  3. 束一性は粒子数を数える。逆浸透では溶質nを保存して変化後の体積からc=n/Vを求め直す
例題

(A) 溶解度が80℃で80、20℃で20。水50 gの飽和溶液を冷却。(B) 尿素0.600 g(M=60.0)を水100 gへ溶かす。(C) CaCl₂ 0.0100 molを水100 gへ溶かし電離度α=0.800。(B)(C)ではKf=1.86 K·kg/mol。(D) 1.00 Lの0.100 mol/L非電解質溶液から逆浸透で溶媒0.400 Lだけが移動し、移動後の水溶液体積は0.600 Lとする。

(A) 40−10=30 g析出。(B) m=0.100 mol/kg、i=1よりΔTf=0.186 K。(C) ν=3、i=1+(3−1)×0.800=2.60よりΔTf=2.60×1.86×0.100=0.484 K。(D) 溶質0.100 molを保存しc=0.100/0.600=0.167 mol/L。同温度のΠは初めの1.67倍。

誤答溶液質量を溶媒kgへ使わない。電解質では与えられた電離度からiを求める。逆浸透では溶質nを保存し、体積は指定値または問題で許された近似だけを使う。

L04濃度–時間グラフと倍率を読む

反応速度・速度式・触媒

反応速度は単位時間内の濃度変化を反応係数で正規化した量。濃度–時間曲線の割線の傾きが区間の平均速度、接線の傾きが瞬間速度。速度式の指数は実験で決め、触媒は活性化エネルギーを下げるがΔH・K・平衡組成は変えない。

v=−(1/a)Δ[A]/Δt=(1/c)Δ[C]/Δt / k=v/([A]ᵐ[B]ⁿ) / vの単位 mol L⁻¹ s⁻¹ / kの単位:1次 s⁻¹、2次 L mol⁻¹ s⁻¹
  1. 反応物の濃度減少には負号、生成物の増加には正号を付け係数で割る
  2. 曲線では2点の割線か、指定時刻の接線かを区別
  3. 初速度表から各次数を決め、kを各実験で計算して値と次数依存の単位が一致するか検算
例題

(A) 2A→Bで10.0 s間に[A]が0.080 mol/L減少。(B) v=k[A]²で[A]=0.100 mol/L、v=4.00×10⁻³ mol L⁻¹ s⁻¹。反応速度とkは?

(A) v=−(1/2)×(−0.080/10.0)=4.0×10⁻³ mol L⁻¹ s⁻¹。(B) k=4.00×10⁻³/(0.100)²=0.400 L mol⁻¹ s⁻¹。

誤答−Δ[A]/Δtを係数2で割り忘れない。vとkの単位を同じにせず、総括反応式の係数を速度式の指数と決めつけない。

L05ICE表で均一平衡と沈殿を解く

反応商・化学平衡・溶解度積

平衡では正逆速度が等しく、同じ式へ現在濃度を入れた反応商QとKの比較で進む向きを決める。初期・変化・平衡量を係数で結ぶ方法は均一平衡と溶解平衡に共通。

Q<K:正向き / Q=K:平衡 / Q>K:逆向き / Qion>Ksp:沈殿
  1. 反応式からK式を書き、純固体・純液体を除く
  2. 初期濃度から係数比で変化量xを置くICE表を作る
  3. KまたはKspへ代入し、0≦各濃度・元素保存・近似条件を検算
例題

H₂+I₂⇄2HI。初期濃度がH₂=I₂=1.00 mol/L、HI=0、Kc=4.00のとき平衡濃度は?

変化量をxとするとKc=(2x)²/(1.00−x)²=4.00。正の範囲で2x/(1−x)=2よりx=0.500。平衡時H₂=I₂=0.500、HI=1.00 mol/L。

誤答平方根後の負号・物理範囲外の解を採らない。Kへ純固体を入れず、共通イオン存在時のKspをs²としない。

L06まず過不足、次に平衡

酸塩基・滴定曲線

混合直後は化学量論で強く進む反応を完了させ、その後に残った粒子の電離・加水分解を考える。当量点は必ずしもpH7ではない。

酸の価数×cV=塩基の価数×cV
  1. 酸・塩基のmolから反応式に従うH⁺授受当量を求め、過不足を処理する
  2. 中和後の存在粒子を全て書く
  3. 強弱・Ka・加水分解からpHを判断
例題

0.100 mol/L酢酸20.0 mLを0.100 mol/L NaOH 20.0 mLで滴定。当量点の液性は?

酢酸イオン2.00 mmolが残り加水分解するため塩基性(pH>7)。

誤答酸・塩基のmol数が等しいことを一般の当量条件とせず、当量点=中性点とも決めつけない。

L07電子molを共通通貨に

電池・電気分解

半反応式で電子係数をそろえる。電池の放電時は負極で酸化・正極で還元し、二次電池の充電時は放電反応が逆向きに進む。電気分解は陽極で酸化・陰極で還元する。

Q=It=n(e⁻)F;F≈9.65×10⁴ C/mol
  1. 放電・充電・電気分解のどれかを判定し、電極材と電解質から両極の候補を書く
  2. 水溶液電解では活性電極の反応を確認後、イオンと水の候補を指定条件で比較して半反応式を書く
  3. Q÷Fで電子molへ直し、電子係数比で生成物molへ
例題

Cu²⁺を含む水溶液へ1.93×10⁴ C通電。Cu析出量は?

電子0.200 mol。Cu²⁺+2e⁻→CuよりCu 0.100 mol、約6.35 g。

誤答充電時も放電時の半反応式をそのまま使わない。電流Aと時間sを掛け、分をそのまま使わない。

L08状態・符号・基準をそろえる

反応エンタルピー・自発性

ΔHは定圧での熱の出入り。熱量計では、書かれた反応式に対する反応進行量ξへ割り戻す。各元素の基準状態(指定温度・標準圧力で最も安定な単体)の標準生成エンタルピーは0で、ほかの同素体は0とは限らない。数値的なΔGによる自発性判定は発展事項。

ΔrH°=ΣνΔfH°生成物−ΣνΔfH°反応物 / q周囲=(mc+C熱量計)ΔT、ΔrH=−q周囲/ξ / 発展:ΔG=ΔH−TΔS
  1. 目的反応・係数・物質の状態を固定
  2. 生成エンタルピーは係数を含めて生成物−反応物、熱量計は符号付きq周囲を反応進行量ξで割り符号を反転
  3. 課程内は自発性を定性的に判断し、発展資料でのみT・ΔH・ΔSの単位をそろえてΔGを計算
例題

ΔH<0、ΔS>0の反応はどの温度で自発的?

【発展】ΔH・ΔSの符号が対象温度範囲で変わらない近似では、T>0でΔG=ΔH−TΔSは常に負となり、その範囲の全温度で自発的。反応が速いことまでは意味しない。

誤答発熱反応だから必ず速い、としない。熱量計のnを物質量なら何でもよいとせず、反応式基準のξを使う。

L09反応進行度ξと不等式で一本化

化学量論・過不足・濃度範囲

反応係数νに対し各物質量はn=n₀+νξ。反応物ごとに消費できるξの上限を求め、最小値を限界試薬が決める。『全て反応した』は必要量以上、『残った』は必要量未満という不等式にも翻訳できる。

nᵢ=nᵢ,0+νᵢξ / 全消費:n供給≧n必要 / 残存:n供給<n必要
  1. 質量・体積・濃度をすべてmolへ
  2. 各反応物のn₀/係数を比較し、限界試薬または境界値を決める
  3. 観察を=ではなく≦・<・≧・>のどれかへ翻訳
  4. 最小値ξから残量・生成量、または上下限の共通範囲を求める
例題

(A) 2H₂+O₂→2H₂OでH₂ 3.0 mol、O₂ 2.0 mol。(B) 10.00 mLの未知HClでMg 0.750 mmolは全て溶け、Mg 1.00 mmolではMgが残った。濃度範囲は?

(A) ξ=min(3.0/2,2.0)=1.5。O₂は0.5 mol残り、H₂Oは3.0 mol。(B) Mg+2HClより1.50 mmol≦n(HCl)<2.00 mmol。0.150 mol/L≦c<0.200 mol/L。

誤答少ないmolの物質が必ず限界試薬とは限らない。『全部溶けた』を厳密な等号にせず、等号を含む側も観察の意味から決める。

L10励起・発光・吸収を光子で結ぶ

化学反応と光・吸光光度法

化学反応前後の化学エネルギー差は光の発生・吸収として現れることがある。光吸収で高いエネルギー状態へ励起され、基底状態へ戻るときに光を放つ場合がある。化学発光は化学反応がつくる励起状態からの発光。【資料読解・発展】透過率Tは入射光強度I₀に対する透過光強度Iの比で、吸光度Aは−log₁₀T。適切な濃度範囲ではA=εclとなり、濃度cと光路長lに比例する。

E=hc/λ / T=I/I₀ / A=−log₁₀T=εcl
  1. 発光か吸収かを区別し、波長から光子エネルギーを比較
  2. 吸光測定では%Tを100で割ってTへ直し、波長・ブランク・軸と単位を確認
  3. 比例域で内挿し、希釈倍率と採取量から原試料へ戻す
例題

同じ溶液を光路長lのセルで測るとT=0.40だった。光路長2lでは?

Aが2倍なので−logT₂=2(−log0.40)、したがってT₂=0.40²=0.16。透過率が半分の0.20になるわけではない。

誤答発光と反射を同一視しない。%Tをそのまま対数へ入れず、検量線範囲外へ外挿しない。Beer–Lambert式は問題で与えられる資料読解として扱う。

L11性質の差から操作を選ぶ

物質の分類・分離・精製

物質は純物質と混合物に分かれ、純物質は単体と化合物に分かれる。元素は原子番号で定まる原子の種類で、単体とは区別する。分離は粒径・溶解度・沸点・分配・吸着性などの差を利用する。

回収率(%)=回収した目的物質量/試料中の目的物質量×100
  1. 各成分と利用できる性質の差を書く
  2. ろ過・蒸留・抽出・再結晶・昇華・クロマトグラフィーから順序を選ぶ
  3. 各段階のろ液・残留物・留出物を追跡し回収率で検算
例題

NaCl 7.20 gと砂4.80 gの混合物を水で処理し、ろ液からNaCl 6.84 gを回収した。回収率は?

6.84÷7.20×100=95.0%。砂の回収量を分母に使わない。

誤答元素と単体を同義にしない。蒸発乾固・蒸留・再結晶は回収対象で使い分ける。

L12ピークを核種と電荷へ戻す

同位体・相対質量・質量分析

同位体は陽子数が同じで中性子数が異なる原子。相対原子質量は各同位体質量の存在比による加重平均で、質量分析ではイオンの質量電荷比m/zとピーク強度から組成を読む。【機器分析・発展】同位体希釈では添加前後の同位体量を保存し、高分解能MSやフラグメントは問題で与えられた精密質量・生成規則だけを使う。

相対原子質量=Σ(同位体質量×存在比) / m/z=イオン質量/電荷数 / n全r混=n試料r₀+n標準r標準
  1. 原子番号から陽子数、質量数との差から中性子数を求める
  2. m/zと電荷数から核種・分子種を割り当てる
  3. 存在比を小数へ直して同位体ごとのmol収支を立て、親ピーク−断片ピークは脱離した中性種の質量候補と照合
例題

³⁵Clが75.80%、³⁷Clが24.20%。質量を質量数で近似したClの相対原子質量は?

35×0.7580+37×0.2420=35.484より35.48。同位体希釈では全量の加重平均を置き、未知の試料量を逆算する。

誤答同位体と同素体を混同しない。2価イオンではm/zが質量のおよそ1/2。精密質量や断片化規則を暗記必修とせず、必ず支給資料の定義と電荷数を確認する。

L13電子対配置から全体を描く

化学結合・電子式・分子形・極性

イオン結合は陽陰イオン間の静電気力、共有結合は共有電子対、金属結合は自由電子による結合。分子の形は中心原子まわりの電子対反発で決まり、分子全体の極性は結合極性と立体配置の両方で決まる。

価電子総数=各原子の価電子数の和±電荷補正 / 分子の双極子=結合双極子のベクトル和
  1. 価電子総数を数え骨格と共有電子対を書く
  2. 非共有電子対を補い電子対配置から形を決める
  3. 結合の極性と対称性から打ち消しを判定
例題

CO₂とH₂Oの分子形と分子全体の極性は?

CO₂は直線形で双極子が打ち消され無極性。H₂Oは非共有電子対により折れ線形で、打ち消されず極性分子。

誤答極性結合を含む分子が必ず極性分子とは限らない。

L14係数比をmol比として使う

反応式・mol・濃度の基礎

化学反応式は原子数と電荷を保存し、係数比は粒子数比・物質量比を表す。質量・粒子数・理想気体のP,V,T・溶液濃度をいったんmolへ変換すると、異なる設問を同じ手順で処理できる。

n=m/M=N/Nₐ=PV/RT=cV / 反応量の比=反応式の係数比
  1. 化学式を変えず係数で原子数と電荷をそろえる
  2. 与えられた量をmolへ直し係数比で目的物質のmolを求める
  3. 指定単位へ戻して桁と単位を確認
例題

0.200 mol/L Na₂CO₃水溶液25.0 mLを完全中和する0.100 mol/L HClは何mL?

Na₂CO₃+2HCl→2NaCl+H₂O+CO₂。Na₂CO₃は5.00×10⁻³ mol、HClは1.00×10⁻² mol。V=0.100 L=1.00×10² mL。

誤答cVのVはL、PV/RTはRに合う単位と絶対温度K。添字を変えて反応式を合わせず、係数だけを調整する。

L15配列・配位数・単位格子を結ぶ

最密構造・イオン結晶・非晶質

六方最密と立方最密は配位数12、充填率約74%。代表的なイオン結晶の配位数はNaCl型6:6、CsCl型8:8、ZnS型4:4。共有結合結晶ではダイヤモンドの各Cは4配位、黒鉛の各Cは層内3配位、SiO₂では各SiがOへ4配位し各OがSiへ2配位する。非晶質には長距離秩序がない。

ρ=ZM/(Nₐa³) / NaCl型Z=4 / 配位数:NaCl 6、CsCl 8、ZnS 4
  1. 層の積み重なりABABまたはABCABCと配位数を確認
  2. 境界上の粒子を持分で数え組成比を決める
  3. 構成粒子・結合・配位数から硬さと伝導性を説明し、結晶と非晶質を長距離秩序・融解挙動・回折像で比較
例題

NaCl型、M=58.5 g/mol、a=5.64×10⁻⁸ cmの密度は? またNaCl型・CsCl型・ZnS型の配位数は?

Z=4よりρ=4×58.5÷{6.02×10²³×(5.64×10⁻⁸)³}=2.17 g/cm³。配位数は順に6、8、4。

誤答最密構造の配位数12とイオン結晶の配位数を混同しない。黒鉛をダイヤモンドと同じ4配位・不導体にせず、SiO₂を独立分子の集まりとしない。

L16気体側の分圧と液体側の組成

ヘンリーの法則・ラウールの法則

一定温度・一定量の溶媒では、反応しにくい気体の溶解量はその気体の分圧に比例する。理想溶液では各成分の蒸気分圧は液相モル分率と純物質の蒸気圧の積で、全圧は分圧の和。

n溶解∝p気体(温度・溶媒量一定) / Pᵢ=xᵢPᵢ° / P全=ΣPᵢ / yᵢ=Pᵢ/P全
  1. 温度と溶媒量が一定か確認し、対象気体の分圧比で溶解量を比例換算
  2. 液相モル分率から各成分の蒸気分圧を求める
  3. 分圧の和とΣyᵢ=1で検算
例題

(A) ある気体が100 kPaで2.00 mmol溶ける。同温度・同量の溶媒で分圧40.0 kPaなら? (B) Pₐ°=100. kPa、Pᵦ°=40.0 kPa、液相xₐ=0.300の理想溶液の全圧と気相yₐは?

(A) 2.00×40.0/100=0.800 mmol。(B) Pₐ=30.0 kPa、Pᵦ=28.0 kPa、P全=58.0 kPa、yₐ=30.0÷58.0=0.517。

誤答全圧でなく対象気体の分圧を使う。温度・溶媒量が変われば単純比例せず、ラウール式のxは液相組成。

L17中和後の比からpHを出す

共役酸塩基・緩衝液

ブレンステッド酸はH⁺供与体、塩基はH⁺受容体。H⁺一個の差をもつ粒子が共役対。弱酸HAと共役塩基A⁻が共存すると、加えた少量の酸・塩基を消費してpH変化を小さくする。緩衝能は共役対の総濃度が高いほど大きく、総濃度一定ならHAとA⁻が同程度のとき最大になりやすい。

Ka=[H⁺][A⁻]/[HA] / pH=pKa+log([A⁻]/[HA])
  1. 強酸・強塩基と緩衝成分を先に化学量論で反応
  2. 反応後のHAとA⁻の物質量比を求める
  3. Ka式からpHを計算しpKa付近か確認
例題

Ka=1.8×10⁻⁵、HAとA⁻各10.0 mmolへHCl 1.00 mmolを添加。体積変化無視でpHは?

A⁻=9.00 mmol、HA=11.0 mmol。pKa=4.745、pH=4.745+log(9/11)=4.66。

誤答HClの全H⁺をそのまま濃度にしない。pH=pKaだけで緩衝能の大きさまで決めず、緩衝容量超過後には式を適用しない。

L18電子当量・差・希釈倍率を分ける

酸化還元滴定

酸化剤が受け取る電子量と還元剤が放出する電子量は等しい。ヨウ素滴定ではI₂+2S₂O₃²⁻→2I⁻+S₄O₆²⁻を基準にし、デンプンは終点近くの淡黄色になってから加える。逆滴定は最初に加えた過剰試薬から残量を引く。空試験補正の符号は測定原理で決め、対象物が多いほど最終滴定量が増えるか減るかで検算する。

酸化剤mol×受容e⁻数=還元剤mol×放出e⁻数 / n反応分=n初期過剰−n残存 / 背景消費を除く直接法の例:V試料−V空 / 対象物が残量を減らす逆滴定の例:V空−V試料
  1. 半反応式または総括式を作り、標定済み滴定液のcVを反応molへ変換
  2. 直接滴定・逆滴定・空試験のどれかを判定し、差を取る対象と符号を言葉で固定
  3. 採取液のmolから希釈倍率・試料全量へ戻し、終点指示薬と添加時期も検算
例題

(A) 酸性Fe²⁺水溶液25.00 mLを0.0200 mol/L KMnO₄ 18.60 mLで滴定。(B) I₂を含む25.00 mLを0.0100 mol/L Na₂S₂O₃で滴定すると20.30 mL、同条件の空試験は0.30 mL。各濃度は?

(A) MnO₄⁻:Fe²⁺=1:5よりFe²⁺=1.86×10⁻³ mol、濃度0.0744 mol/L。(B) 本問は背景消費を差し引く定義なので補正体積20.00 mL。S₂O₃²⁻=2.00×10⁻⁴ mol、I₂はその1/2で1.00×10⁻⁴ mol、濃度0.00400 mol/L。

誤答補正式を器具名だけで固定しない。常に1:1、空試験量を無条件に加算・減算、逆滴定の残量を初期量と同方向へ足す、濃青色の初期からデンプンを大量添加、を避ける。過マンガン酸滴定の酸性化には通常、塩酸でなく希硫酸を用いる。

L19再現性と妥当性を分ける

探究設計・測定誤差・データ分析

独立変数以外の条件をそろえ、対照・空試験・反復を設ける。偶然誤差は反復でばらつきを評価できるが、器具のずれなどの系統誤差は平均しても消えない。精度と正確度は別に判断する。

平均値=Σxᵢ/n / 相対誤差(%)=|測定値−基準値|/|基準値|×100
  1. 問いと仮説、独立・従属・統制変数を明示
  2. 空試験・対照・複数回測定を計画し有効数字を器具に合わせる
  3. 平均・ばらつき・外れ値を検討しデータ範囲内で結論
例題

24.80、24.90、25.00 mL。基準25.00 mLのとき平均・相対誤差・範囲は?

平均24.90 mL、相対誤差0.40%、範囲0.20 mL。平均値は基準値より0.40%低い。ずれとばらつきを分けて評価。

誤答相関だけで因果を断定しない。除外基準は原則として結果を見る前に定める。事後に装置異常や統制条件違反が判明した場合は、生データを残し、原因・採否理由・再測定を記録する。

L20官能基と脱離分子を数える

有機・高分子の量論と資源循環

付加重合では原則として単量体の全原子が高分子へ入り、縮合重合では結合形成ごとにH₂Oなどが脱離する。再利用は機械的再生・化学的再生・エネルギー回収を区別し、工程を含む物質収支で比較する。

繰返し単位の式量=単量体式量の和−脱離分子式量の和 / 収率=実収量/理論収量
  1. 単量体の官能基と生成結合を印して重合形式を判定
  2. 繰返し単位と脱離分子の式・物質量を求める
  3. 変換率・収率を適用し質量収支を確認
例題

テレフタル酸1.00 molとエチレングリコール1.00 molを用い、両単量体の各85.0%がPETの繰返し単位へ転化した。末端を無視するとPETと脱離水は?

繰返し単位式量=166+62.0−36.0=192。PET=192×0.850=163 g、水=36.0×0.850=30.6 g。

誤答縮合重合で単量体質量の和をそのまま高分子質量にしない。単離収率と反応転化率も区別する。

L21当量点を共役種の平衡で解く

塩の加水分解と滴定4領域

弱酸を強塩基で滴定すると、初期はKa、共役対共存域は緩衝、当量点はA⁻のKb=Kw/Ka、当量後は過剰OH⁻で解く。弱塩基Bを強酸で滴定する場合は鏡像で、初期はKb、B/BH⁺共存域は緩衝、当量点はBH⁺のKa=Kw/Kb、当量後は過剰H⁺が支配する。

KaKb=Kw / 弱酸の半中和点:pH=pKa / 弱塩基の半中和点:pOH=pKb
  1. 先に中和のmol収支を完了し、弱種・共役種・過剰な強酸塩基を決める
  2. 共役対が両方ならKaまたはKb、当量点なら残った塩の加水分解、当量後なら過剰H⁺・OH⁻を使う
  3. 近似後にx/C≪1、水の自己電離無視、25℃ならpH+pOH=14を検算
例題

25℃、0.100 mol/L NH₃ 20.0 mLを0.100 mol/L HClで滴定する。Kb=1.8×10⁻⁵。半中和点と当量点のpHは?

半中和点は[NH₃]=[NH₄⁺]なのでpOH=pKb=4.74、pH=9.26。当量点はNH₄⁺が2.00 mmol/40.0 mL=0.0500 mol/L、Ka=Kw/Kb=5.56×10⁻¹⁰。[H⁺]≈√(KaC)=5.27×10⁻⁶ mol/LよりpH=5.28。

誤答弱塩基滴定の半中和点でpH=pKbとせずpOH=pKb。当量点をpH7とせず、共役対が一方しかない当量点へ緩衝式を使わない。

L22全圧でなく反応成分の分圧を追う

平衡定数の変形と操作別Q

反応式を逆転するとKは逆数、全係数をn倍するとKⁿ、複数反応を加えるとKを掛ける。平衡操作はKの暗記方向でなく、操作直後の反応商QとKを比べる。不活性気体の効果は体積一定か全圧一定かで異なる。理想気体として濃度基準と分圧基準を結ぶ発展式では、気体係数差Δnも反応式から数える。本教材のKp/Kc数値計算は濃度をmol L⁻¹、分圧を指定単位で表す教科書型の関係であり、熱力学的平衡定数は標準状態で規格化した活量による無次元量として区別する。

逆転:K⁻¹ / n倍:Kⁿ / 加算:K₁K₂ / Qp=∏p生成物^ν/∏p反応物^ν / 発展:Kp=Kc(RT)^Δn
  1. 目的反応へ各反応式を逆転・倍量・加算し、その操作をKへ同時に反映
  2. 圧縮・希釈・成分追加直後の分圧または濃度だけでQを再計算
  3. QとKで移動方向を決める。発展式ではΔnと、問題指定に整合するR・圧力・濃度の単位を確認
例題

N₂+3H₂⇄2NH₃が平衡にある。体積を1/2にすると? 不活性気体を体積一定で加えると? また5.00×10² K、Kc=1.681×10³、R=0.0820 L·atm/(mol·K)のとき発展式によるKpは?

体積半減直後のQpは2²/2⁴=1/4倍でQp<KpとなりNH₃側へ移動。不活性気体を体積一定で加えても反応成分の分圧は不変で移動しない。Δn=2−4=−2よりKp=1.681×10³×(0.0820×5.00×10²)⁻²=1.00。

誤答不活性気体で全圧が上がっただけで向きを決めない。KpとKcを無条件に同じ数値とせず、反応式のΔnと単位系を確認する。

L23同じ電子molを両極へ通す

水溶液電解の両極・物質収支

水溶液電解では陰極・陽極の候補を水、溶存イオン、電極材から選び、両極を同じ電子量で結ぶ。目的反応の電流効率ηが与えられればn(e⁻)=Itη/F。直列槽では同じ電気量が各槽を通る。

n(e⁻)=Itη/F / 陰極:還元 / 陽極:酸化
  1. 溶融塩か水溶液か、電極が不活性か活性かを確認して両半反応式を書く
  2. Q=Itをe⁻molへ直し、効率があれば小数ηを掛け、各極の電子係数で生成量へ換算
  3. 電解前後の全イオン、電極質量、気体、液性を更新し、目的イオン枯渇後の反応切替も確認
例題

0.500 mol/L CuSO₄水溶液2.00×10² mLをPt電極で、1.93×10⁴ Cだけ電解する。F=9.65×10⁴ C/mol。Cu析出量とO₂は?

e⁻=0.200 mol。陰極Cu²⁺+2e⁻→CuよりCu=0.100 mol=6.35 g。陽極2H₂O→O₂+4H⁺+4e⁻よりO₂=0.0500 mol(標準状態1.12 L)。初めのCu²⁺も0.100 molなのでちょうど全量が析出し、さらに通電すれば陰極反応は水素発生へ切り替わる。

誤答両極へ電気量を半分ずつ配らない。溶液中の目的イオンが尽きても同じ電極反応が続くとしない。

L24pH・酸化数・ろ別を状態遷移として追う

金属イオン系統分離の分岐

系統分離は沈殿の難溶性、錯体形成、酸塩基平衡と酸化還元を段階的に利用する。H₂SではpH上昇により[S²⁻]が大きくなるため、酸性と塩基性で沈殿できる硫化物が変わる。一方、酸性H₂SはFe³⁺をFe²⁺へ還元し得るため、Fe(III)含水酸化物を沈殿させる前に余分なH₂Sを除き、鉄をFe³⁺へ戻す工程が要る。

H₂S⇄H⁺+HS⁻⇄2H⁺+S²⁻ / H₂S+2Fe³⁺→S+2Fe²⁺+2H⁺ / Qion>Kspで沈殿
  1. 希HClでAgClなどの難溶性塩化物を沈殿・ろ別し、ろ液へ酸性H₂Sを通してCuSなどを沈殿・ろ別
  2. ろ液を煮沸して過剰H₂Sを除き、指定された少量のHNO₃などでFe²⁺をFe³⁺へ再酸化
  3. NH₄Clを先に加えてからNH₃でFe(III)の赤褐色含水酸化物を選択沈殿・ろ別し、続いてろ液を塩基性にしてZnSを沈殿
  4. 最後にCO₃²⁻などで残る典型金属を分け、各分画を色・溶解・錯体反応で確認
例題

Ag⁺、Cu²⁺、Fe³⁺、Zn²⁺、Ca²⁺の混合液を順に分ける代表工程は?

希HCl→AgCl、酸性H₂S→CuS(Fe³⁺還元に伴うSも生じ得る)。CuSろ別後、H₂Sを煮沸除去しFe²⁺をFe³⁺へ再酸化する。NH₄Clを先に加えNH₃→Fe(III)の赤褐色含水酸化物(FeO(OH)等;旧来の近似表記Fe(OH)₃)、塩基性H₂S→ZnS、(NH₄)₂CO₃→CaCO₃。各沈殿をその都度ろ別する。

誤答酸性H₂Sを沈殿試薬だけとみなしFe³⁺の酸化数変化を落とさない。H₂Sを残したまま酸化剤やNH₃を加えず、NH₃より先にNH₄Clを加える。Fe(III)沈殿を一定組成のFe(OH)₃として量論計算しない。有毒なH₂Sを自己実験せず、実操作は学校・設備・指導者の管理下で行う。

L25吸熱・速さ・自発性を分ける

自発性とエントロピー(ΔG計算は発展)

現行課程では、吸熱反応でも粒子やエネルギーがより多くの微視的状態へ分散してエントロピーが増大すれば自発的に進み得ることを定性的に扱う。厳密な自発性は系だけでなく周囲を含む全体で考え、速く進むかは活性化エネルギーと反応速度の問題である。

課程内:全体のエントロピー増大を定性的に判断 / 発展:ΔG=ΔH−TΔS
  1. 相・気体mol・混合や拡散から、系の取り得る状態が増えるかを定性的に読む
  2. 熱の出入りにより周囲へ与える影響も分け、自発性と速度を混同しない
  3. 発展式を使う資料問題ではTをK、ΔHとTΔSを同じkJ/molへそろえ、ΔG<0を判定
例題

【発展】資料にΔH=+50.0 kJ/mol、ΔS=+2.00×10² J/(mol·K)とある。ΔH・ΔSを対象温度範囲で一定とみなし、298 Kで自発的か?

ΔS=0.200 kJ/(mol·K)。ΔG=50.0−298×0.200=−9.6 kJ/molなので、与えた条件では自発的。境界はT=50.0/0.200=250 Kで、この近似の範囲では高温側が有利。

誤答ΔSのJをkJへ直さないまま計算しない。ΔH・ΔSの温度依存性を無条件に無視せず、ΔG<0でも反応が短時間で観察できるとは限らない。

L26名称ではなく鎖運動まで因果をつなぐ

高分子の構造から物性を予測

高分子の物性は繰返し単位だけでなく、鎖の分岐・極性・水素結合・剛直性・配向・結晶化・架橋・添加剤で決まる。構造が鎖の詰まり方と動きやすさを変え、それが密度・強度・柔軟性・加熱挙動・用途へ現れる。

構造 → 鎖間相互作用・配列・架橋 → 鎖運動 → 物性 → 用途
  1. 主鎖・側鎖と極性基、水素結合部位を構造式から拾う
  2. 線状・分岐・架橋、配向・結晶性から鎖の滑りやすさを比較
  3. 密度・強度・柔軟性・加熱挙動のデータと整合させ、同時に回収性も評価
例題

同程度の分子量のPE-Aは分岐が多く密度0.92、PE-Bは分岐が少なく密度0.96 g/cm³。一般に硬いのはどちらで、なぜ?

PE-B。分岐が少ない鎖は規則的に詰まりやすく、結晶性・密度・剛性が高くなる傾向がある。数値は証拠、鎖の充塡が化学的理由。

誤答『HDPEだから硬い』で止めず構造を説明する。傾向には分子量・温度・添加剤などの条件も影響する。

P–T PHASE DIAGRAM

状態図は「点」ではなく
移動経路で読む

通常物質の圧力温度状態図の模式図通常物質について、昇華曲線、正勾配の融解曲線、蒸気圧曲線、三重点、臨界点と、一定圧力で加熱する一つの経路を示す。温度 T圧力 P三重点臨界点固体液体気体一定圧力で加熱:固体 → 液体 → 気体
  1. 現在地温度・圧力の点がどの領域か確認。
  2. 経路加熱は右、加圧は上へ移動。
  3. 境界線上は2相平衡、交差すれば相変化。
  4. 例外通常の融解曲線は正勾配。水は氷の方が体積大のため負勾配。
水の固液境界だけを比較する模式図通常物質の正勾配に対し、水の固液境界は負勾配であることを別図として示す。液体温度圧力水だけ別図で比較加圧すると体積の小さい液体側が有利になり、融点が下がる。

三重点より低圧では、加熱しても液相を通らず昇華します。臨界温度より高温では、加圧だけで液化できません。

SALT: COMPOSITION × pH

塩の分類名と水溶液の液性を分ける

正塩・酸性塩・塩基性塩は化学式の組成分類。液性は溶解後の各イオンと水の平衡から判定します。

塩の組成分類と水溶液の液性
区分分類・反応の根拠水溶液の液性典型ミス
正塩NaCl・Na₂CO₃・NH₄Cl酸の電離可能なHと塩基のOHが形式上すべて置換中性とは限らない。Na₂CO₃は塩基性、NH₄Clは酸性『正塩=中性塩』としない
酸性塩NaHSO₄・NaHCO₃・NaH₂PO₄多価酸のHが一部残る組成分類NaHSO₄は酸性、NaHCO₃は弱塩基性など、各イオンの平衡で判定『酸性塩=酸性水溶液』としない
塩基性塩MgCl(OH)・2CuCO₃·Cu(OH)₂塩基由来のOHなどが一部残る組成分類難溶性の場合も多く、名称だけで溶液pHを断定しない化学式全体の電荷中性を検算
強酸+強塩基の塩NaCl・KNO₃共役イオンの加水分解がともにごく小さい通常ほぼ中性『すべての正塩』へ一般化しない
強酸+弱塩基の塩NH₄ClNH₄⁺+H₂O⇄NH₃+H₃O⁺酸性Cl⁻が酸性にするのではない
弱酸+強塩基の塩CH₃COONa・Na₂CO₃A⁻+H₂O⇄HA+OH⁻塩基性Na⁺が塩基性にするのではない
弱酸+弱塩基の塩CH₃COONH₄陽イオンの酸性と陰イオンの塩基性が競合対応するKaとKbを比較必ず中性と決めない
DISPERSED SYSTEMS

分散相と分散媒からコロイドを分類する

ゾル・ゲル・エマルション・エアロゾルを、名称だけでなく「何が何に分散しているか」で再生します。

コロイドと分散系の形態分類
分散系分散相分散媒特徴典型ミス
ゾル固体など液体流動性のあるコロイド分散系金ゾル・硫黄ゾル真の溶液としない
ゲル分散粒子の網目網目内に液体を保持半固体状で流動性が小さいゼラチンゲル・シリカゲル単に高濃度の溶液としない
エマルション液体別の液体互いに混ざりにくい液体の分散牛乳・乳化液乳化剤の有無と安定性を区別
液体エアロゾル液体気体微小液滴が気体中に分散水蒸気そのものとしない
固体エアロゾル固体気体微粒子が気体中に分散気体分子の均一混合としない
サスペンション比較的大きな固体粒子液体静置で沈降しやすく、ろ過で分離しやすい泥水すべての分散系をコロイドとしない

05 / PERIODIC TABLE

周期表を「地図」として読む

元素名を覚えるだけでなく、電子配置・イオン化エネルギー・電気陰性度・金属性の傾向を位置から復元します。元素を押すと入試の要点を表示します。

01

族=縦列

同族は価電子配置が似るため、イオンの価数や反応性が似る。現行周期表は1〜18族。

02

周期=横列

典型元素では周期番号が最外殻の電子殻に対応。同周期は左から右へ原子番号が1ずつ増える。

03

周期律=性質の反復

原子番号順に並べると性質が周期的に変化する。メンデレーエフの表を経て、現在は原子番号が基準。

04

位置 → 電子 → 性質

場所を見て価電子・イオン・結合・酸化数を予測する。この復元が資料問題で使える理解になる。

同族元素を縦に比較

アルカリアルカリ土類遷移典型金属半金属非金属ハロゲン貴ガス

本表の「半金属」はB・Si・Ge・As・Sb・Teを便宜上まとめた表示です。Po・Atなど境界元素の分類は資料により異なるため、問題文の定義を優先します。

周期表を飛ばして、選択元素の解説へ
123456789101112131415161718

原子半径

概ね左下ほど大きい。周期では有効核電荷、族では電子殻増加が支配。

イオン半径

同じ元素なら一般に陽イオン<原子<陰イオン。等電子系列では核電荷が大きいほど小さい。電子殻数や配位数が異なる値を単純比較しない。

第一イオン化エネルギー

概ね右上ほど大。Be/B、N/O、Mg/Al、P/Sなど局所的な逆転がある。

電子親和力

電子1個を受け取るとき放出するエネルギー。概ね右上で大きくハロゲンが大。ClとFなど局所例外があり、閉殻の貴ガスは単純な傾向から除く。

電気陰性度

概ね右上ほど大きくFが最大。貴ガスは通常比較から除く。

金属性

概ね左下ほど強い。陽イオンになりやすさと結びつけて判断。

MEMORY 01 · 原子番号1〜20

水兵リーベ、僕の船。
七曲がりシップス、クラークか。

H He Li Be B C N O F NeNa Mg Al Si P S Cl Ar K Ca

語呂だけで止めず、1周期は2個、2・3周期は8個という区切りとセットで再生。

MEMORY 02 · 21〜36

5個ずつ音で切る

Sc Ti V Cr MnFe Co Ni Cu ZnGa Ge As Se Br Kr

遷移元素10個→典型元素6個という構造を先に覚える。

MEMORY 03 · 分類

境界と例外を固定

  • 両性 Al・Zn・Sn・Pb「ああ、すんなり」
  • 液体 状態確立済みではBr₂・Hg
  • 気体 H₂,N₂,O₂,F₂,Cl₂+He〜Rn

2022 NEW CURRICULUM

古い教材との差分

  • 遷移元素:教科書では3〜12族(定義により12族を含めない場合あり)
  • アルカリ土類金属:2族すべて
  • 18族の名称:貴ガス
  • 昇華の逆過程:凝華
  • 熱化学:反応エンタルピー ΔH

GROUP RECALL

頻出4族は縦に再生

名称だけでなく、上からの順番・単体の状態・反応性を同時に結びます。

1族

アルカリ金属

Li · Na · K · Rb · Cs · Fr

Li〜Csの実測範囲では概ね、下ほど水との反応が激しい。Frへ単純外挿せず、Hは含めない。

2族

アルカリ土類金属

Be · Mg · Ca · Sr · Ba · Ra

現行課程では2族すべて。炎色と硫酸塩の溶解性を比較。

17族

ハロゲン

F · Cl · Br · I | At · Ts

比較する4単体はF₂・Cl₂が気体、Br₂が液体、I₂が固体(常温・常圧)。At・Tsへ状態を単純外挿しない。

18族

貴ガス

He · Ne · Ar · Kr · Xe · Rn · Og

He〜Rnは単原子気体(教科書では単原子分子とも表現)で、閉殻のため反応性が低い。Heは低温・浮揚、Neは放電管、Arは電球・不活性雰囲気。Xeには化合物があり、Ogの常温状態は未確定。

06 / REDOX BUILDER

生成物が与えられれば
5手で組み立てられる

係数を丸暗記せず、原子数と電荷の保存から半反応式を組み立てます。反応物・生成物と液性を条件文で確定し、まず酸性条件で完成させる手順が基本です。

STEP 5 / 5

原子数と電荷を検算

完成:MnO₄⁻ + 8H⁺ + 5e⁻ → Mn²⁺ + 4H₂O

原子数の保存と電荷の保存を別々に処理すれば、見慣れない酸化剤でも同じ手順で完成します。

COMBINE EXAMPLE

KMnO₄でFe²⁺を酸化

MnO₄⁻ + 8H⁺ + 5e⁻ → Mn²⁺ + 4H₂O

Fe²⁺ → Fe³⁺ + e⁻ ×5

MnO₄⁻ + 8H⁺ + 5Fe²⁺ → Mn²⁺ + 4H₂O + 5Fe³⁺

電子数の最小公倍数をそろえて加え、両辺のe⁻を消去。最後に原子数と総電荷を検算します。

OXIDATION & BASIC

酸化側と塩基性変換を具体化

酸化側: H₂O₂ → O₂ + 2H⁺ + 2e⁻

生成物MnO₂を指定し、酸性方式で整えた中間式: MnO₄⁻ + 4H⁺ + 3e⁻ → MnO₂ + 2H₂O

両辺に4OH⁻、H₂Oを約分:

MnO₄⁻ + 2H₂O + 3e⁻ → MnO₂ + 4OH⁻

別例: ClO⁻ + H₂O + 2e⁻ → Cl⁻ + 2OH⁻

酸化では電子を右辺へ置く。塩基性表記への変換はH⁺を直接削除せず、同数のOH⁻を両辺へ加えて水に変えます。ここではMnO₂を生成物として指定した式を変換したのであり、実際のMnO₄⁻の還元生成物は液性などに依存します。酸性では通常Mn²⁺、中性付近ではMnO₂、強塩基性ではMnO₄²⁻も確認します。上の最終式はMn各1、O各6、H各4、総電荷各−4で検算できます。

07 / ENTHALPY LAB

熱量計算を
符号から理解する

旧課程の「熱化学方程式」は、現行課程では化学反応式と反応エンタルピーΔHで表現します。計算は熱の受け手と出し手を分ければ迷いません。入試ではJ・kJを基本とし、calが与えられた場合は1 cal = 4.184 J(1 kcal = 4.184 kJ)で換算します。

反応物
熱を放出
生成物
発熱反応:ΔH < 0
反応物
熱を吸収
生成物
吸熱反応:ΔH > 0

THE CORE

反応エンタルピーΔH = H生成物 − H反応物

式を逆向き:符号反転
係数をn倍:ΔHもn倍
式を加える:ΔHも加える

QUALITATIVE CORE + ADVANCED LENS

吸熱でも進む理由を4符号で整理

課程内の核はエントロピー増大の定性的理解。ΔGによる数値判定は、共テの初見資料にも対応する発展ツールです。符号が扱う温度範囲で一定とみなせる場合を示します。

反応エンタルピー・エントロピーと温度依存性
ΔHΔS(系)温度依存(発展)定性的な見方典型ミス
ΔH<0ΔS>0全温度でΔG<0発熱とエントロピー増大の両方が進行を後押し自発的だから速いとしない
ΔH>0ΔS<0全温度でΔG>0吸熱かつエントロピー減少で自発性には不利外部から仕事を加えれば絶対に起こらない、とは限らない
ΔH<0ΔS<0低温側で自発的になりやすい発熱の利点とエントロピー減少の不利が競合温度を上げれば常に反応が進むとしない
ΔH>0ΔS>0高温側で自発的になりやすい吸熱でもエントロピー増大が高温で優勢になり得るJ/KとkJを換算せず境界温度を出さない

必修の言い方:吸熱反応でもエントロピー増大が進行要因になり得る。厳密には系+周囲の全体で判断し、自発的=速いではありません。 文科省解説 p.114 ↗

WORKED EXAMPLE

中和エンタルピーを実測値から求める

1.00 mol/L HCl 50.0 mL と 1.00 mol/L NaOH 50.0 mLを混合。溶液100.0 g、比熱4.18 J/(g·K)、温度上昇6.80 Kとする。外界への熱損失と熱量計の熱容量は無視する。

  1. 溶液が受け取った熱q溶液 = mcΔT
  2. 生成したH₂Oの物質量n(H₂O)=0.0500 mol
  3. 反応系は熱を失うΔrH = −q溶液/n(H₂O)
q = 2.84 kJΔH = −56.8 kJ/mol
CALCULATORq周囲 = (mc+Ccal)ΔT

最小値は質量0.01 g、比熱0.001 J/(g·K)、熱量計熱容量0 J/K、反応進行量0.0001 mol。Ccalを無視する指定なら0。温度変化は正負を含む数値で入力し、ΔT>0なら周囲側が受熱、ΔT<0なら周囲側が放熱です。

溶液・熱量計側の熱量 q周囲 2.84 kJ

反応エンタルピー -56.8 kJ/mol

HESS'S LAW

途中経路に依存しない

目的反応になるよう既知の式を逆向き・倍量・加算。物質の状態まで一致させ、始点と終点の差を求めます。

C(黒鉛,s) + O₂(g) → CO₂(g) / ΔH = −394 kJCO(g) + 1/2 O₂(g) → CO₂(g) / ΔH = −283 kJ (逆向き)C(黒鉛,s) + 1/2 O₂(g) → CO(g) / ΔH = −111 kJ

08 / INORGANIC INDEX

無機化学は
分類で覚える

元素ごとの丸暗記から離れ、気体・沈殿・色・錯イオン・工業製法の横断表で比較します。

TABLE A · 11 GASES

気体の発生・捕集・検出を一続きで覚える

発生法は試薬・濃淡・加熱・触媒まで一組で、捕集法は水溶性と空気に対する密度から別に決めます。臭い欄は知識資料であり、未知気体を直接かいで確認しません。

高校化学で頻出する気体の発生・捕集・検出
気体代表発生法色・臭い捕集検出要点
H₂Zn+希HCl(または希H₂SO₄)無色・無臭上方/水上装置から離し、空気と混ざった少量を点火するとポン音可燃性。酸化性酸でH₂発生と決めず、H₂とO₂の混合物が爆鳴気
O₂2H₂O₂→2H₂O+O₂(MnO₂触媒)無色・無臭水上赤熱した(火の消えかかった)線香が再燃・激しく燃える助燃性。MnO₂は触媒で、反応前後の量を収支へ入れない
NH₃2NH₄Cl+Ca(OH)₂→CaCl₂+2NH₃+2H₂O(加熱)無色・刺激臭上方湿った赤リトマス→青/HClで白煙塩基性・極めて水溶性。乾燥はCaO
HClNaCl+H₂SO₄→NaHSO₄+HCl(濃硫酸・加熱)無色・刺激臭下方NH₃で白煙/湿った青リトマス→赤酸性・水溶性大。濃硫酸は揮発しにくい酸として働く
Cl₂MnO₂+4HCl→MnCl₂+Cl₂+2H₂O(濃塩酸・加熱)黄緑・刺激臭下方湿った色紙を漂白酸化性・有毒。乾いた色紙では漂白作用を確認しにくい
H₂SFeS+2HCl→FeCl₂+H₂S(希塩酸)無色・腐卵臭下方Pb²⁺で黒色PbS還元性・有毒。においで直接判定しない
SO₂Na₂SO₃+2HCl→2NaCl+H₂O+SO₂/Cu+2H₂SO₄→CuSO₄+SO₂+2H₂O(熱濃硫酸)無色・刺激臭下方酸性KMnO₄をMn²⁺へ還元して退色(酸性不足ではMnO₂褐色)主に還元性。条件により酸化剤にもなる
CO₂CaCO₃+2HCl→CaCl₂+H₂O+CO₂(希塩酸)無色・無臭下方石灰水を白濁水に溶け一部反応するため水上置換を標準としない酸性酸化物
NO3Cu+8HNO₃→3Cu(NO₃)₂+2NO+4H₂O(希硝酸)無色水上空気で褐色NO₂へ空気中で酸化される。捕集前の装置内空気を追い出す
NO₂Cu+4HNO₃→Cu(NO₃)₂+2NO₂+2H₂O(濃硝酸)赤褐色・刺激臭下方初め水と反応してHNO₃とHNO₂。HNO₂の後続反応まで含めると総括的にHNO₃とNO酸化性・有毒。水上置換しない
C₂H₂CaC₂+2H₂O→C₂H₂+Ca(OH)₂無色(純物質はほぼ無臭)水上臭素水を脱色/希薄な中性〜塩基性KMnO₄では紫色が消えてMnO₂の褐色沈殿/すすを伴って燃焼粗製気体の臭いを純C₂H₂の性質とせず、発生口へ直接点火しない
TABLE A2 · GAS DRYING

乾燥剤は「水を取る」だけで選ばない

目的気体と酸塩基反応・酸化還元・付加反応を起こさず、吸収もしないことを確認します。実際の問題では指定条件を優先します。

主要気体に使える乾燥剤と使えない乾燥剤
目的気体代表的に使える乾燥剤使えない代表例・理由判断軸
NH₃生石灰CaO濃H₂SO₄(酸塩基反応)/無水CaCl₂(付加・吸収)乾燥剤が目的気体を消費・保持しないことまで確認
H₂S無水CaCl₂など(問題指定を優先)濃H₂SO₄(H₂Sを酸化)H₂Sの還元性を乾燥操作でも忘れない
C₂H₂無水CaCl₂など(問題指定を優先)濃H₂SO₄(不飽和結合と反応し得る)水を除けても目的気体が反応する乾燥剤は使えない
H₂・O₂・HCl・Cl₂・SO₂・CO₂濃H₂SO₄が代表例(各条件で反応しないことを確認)CaOはHCl・SO₂・CO₂などの酸性気体と反応暗記表より、酸塩基・酸化還元・付加反応の有無を優先
TABLE B

沈殿・色・過剰試薬

「生じるか」だけでなく、過剰に加えた後まで追う。

金属イオンの沈殿と色
イオン試薬沈殿色過剰・追加操作
Ag⁺Cl⁻ / Br⁻ / I⁻白 / 淡黄 / 黄AgClは希NH₃、AgBrは濃NH₃に溶解、AgI不溶
Ba²⁺SO₄²⁻希酸にも溶けにくい
Cu²⁺OH⁻青白NH₃過剰で深青色溶液
Fe²⁺OH⁻緑白空気酸化で赤褐色へ
Fe³⁺OH⁻赤褐含水酸化物(FeO(OH)等)を生じ、酸に溶ける
Al³⁺OH⁻過剰NaOHに溶ける・NH₃には不溶
Zn²⁺OH⁻過剰NaOHにもNH₃にも溶ける
Cu²⁺ / Pb²⁺ / Fe²⁺S²⁻硫化物の沈殿条件は液性で変化
Cd²⁺S²⁻無機の色問題で頻出
TABLE B2 · ANION ANALYSIS

陰イオンは前処理・液性・追加確認まで追う

各試験は原試料を別々に分取して行います。酸や試薬が持ち込むイオンと、似た観察を示す妨害物質まで確認します。

主要陰イオンの定性分析
陰イオン操作・前処理観察追加確認・条件典型ミス・安全
Cl⁻希HNO₃で酸性化→AgNO₃AgCl 白希NH₃に溶ける前処理にHClを使ってCl⁻を持ち込まない
Br⁻・I⁻希HNO₃で酸性化→AgNO₃AgBr 淡黄・AgI 黄AgBrは濃NH₃に溶け、AgIは不溶HClでCl⁻を持ち込まず、色だけでなくNH₃への溶解も使う
SO₄²⁻希HCl→BaCl₂BaSO₄ 白希酸にも溶けにくいCO₃²⁻・SO₃²⁻のBa塩という妨害を酸で除く。H₂SO₄を加えない
CO₃²⁻・HCO₃⁻酸を加え、発生気体を石灰水へCO₂でCaCO₃白濁SO₃²⁻共存時は酸性KMnO₄でSO₂を除去後、CO₂を確認。CO₂過剰ではCa(HCO₃)₂へSO₂もCaSO₃を生じて白濁する。気泡だけでCO₂と確定しない
SO₃²⁻酸性化し、支給された酸化還元試薬で確認SO₂を生じ、酸性KMnO₄を還元して退色液性不足ならMnO₂が生じ得る刺激臭を直接かいで確認しない
S²⁻金属イオンとの沈殿を液性込みで比較CuS・PbSなど黒、CdS黄、ZnS白酸性では[S²⁻]が低く沈殿範囲が変わる酸を加えて生じ得るH₂Sは有毒。においで判定しない
PO₄³⁻中性付近でAg⁺など(支給条件を優先)Ag₃PO₄ 黄酸性化で平衡・溶解性が変わる試薬の液性を無視して沈殿を断定しない
炎色反応
Li
Na
K
Cu青緑
Ca橙赤
Sr
Ba黄緑
TABLE C

工業製法の一本化

原料・触媒・平衡条件・副生成物をセットで。

主要物質の工業的製法
製品製法反応の軸条件・要点
アンモニアハーバー・ボッシュ法N₂ + 3H₂ ⇄ 2NH₃Fe触媒・高温高圧
硝酸オストワルト法NH₃ → NO → NO₂ → HNO₃Pt触媒・酸化・吸収
硫酸接触法SO₂ → SO₃ → 発煙硫酸V₂O₅触媒
炭酸ナトリウムアンモニアソーダ法NaCl+NH₃+CO₂+H₂O→NaHCO₃↓+NH₄Cl2NaHCO₃→Na₂CO₃+CO₂+H₂O。NH₃を再生し、CaCl₂が副生
水酸化ナトリウムイオン交換膜法濃NaCl水溶液を電気分解陽極Cl₂・陰極H₂
アルミニウム溶融塩電解Al₂O₃を氷晶石に溶かすホール・エルー法
鉄鋼高炉→転炉Fe₂O₃+3CO→2Fe+3CO₂コークスからCOを作り鉄鉱石を還元。CaCO₃→CaO、CaO+SiO₂→CaSiO₃(スラグ)。高炭素の銑鉄を転炉で脱炭・不純物酸化して鋼へ
黄銅鉱の選鉱・製錬→電解精錬CuFeS₂→銅鈹→粗銅→純銅粗銅を陽極、純銅板を陰極、CuSO₄水溶液を電解液にする。Cuは陽極で溶け陰極へ析出、Ag・Auなどは陽極泥
TABLE D

族・系列ごとの横断整理

位置 → 酸化数 → 単体 → 化合物 → 例外の順で比較。

周期表の族と主要化合物の比較
族・系列代表元素共通する軸必修知識典型ミス
1族(H以外)Li・Na・K+1価/軟らかい/水と反応単体は石油中。水酸化物は強塩基。炎色と製法を対応Hをアルカリ金属へ含めない
2族Be・Mg・Ca・Sr・Ba・Ra+2価/下ほど反応性増大水酸化物の溶解度は概ね下ほど増大、硫酸塩は下ほど難溶現行課程ではBe・Mgもアルカリ土類金属
13族 AlAl・Al₂O₃・Al(OH)₃両性/不動態/溶融塩電解酸・強塩基との反応式、テルミット反応、ミョウバン酸化皮膜があっても常に不反応ではない
14族 C・SiCO・CO₂/SiO₂・ケイ酸塩酸化物・同素体・共有結合結晶石灰水、COの還元性、ガラス・セメント・半導体CO₂とSiO₂の構造・状態を同じとしない
15族 N・PNH₃・HNO₃/P₄・H₃PO₄窒素固定・肥料・酸化剤NH₃製法、硝酸の濃度別生成気体、リンの同素体NOは無色、空気酸化後のNO₂が赤褐色
16族 O・SO₂・O₃・H₂O₂/H₂S・SO₂・H₂SO₄酸化数が多様/酸化還元H₂O₂の二面性、SO₂の還元性、濃硫酸の3作用中間酸化数の物質は酸化剤にも還元剤にもなる
17族F₂・Cl₂・Br₂・I₂上ほど酸化力大/下ほど融沸点大置換反応、AgX沈殿、Cl₂の漂白、I₂デンプン反応ハロゲン単体とハロゲン化物イオンの還元力は逆傾向
3〜12族(教科書区分)Cr・Mn・Fe・Cu・Zn・Ag多くで複数酸化数・有色イオン・触媒作用・錯体形成CrO₄²⁻/Cr₂O₇²⁻、MnO₄⁻、Fe²⁺/Fe³⁺、Cu²⁺錯体定義により12族を含めない場合がある。Zn²⁺は無色など例外あり
TABLE D2 · METAL REACTIVITY

イオン化列を水・酸・置換・不動態へ分岐する

完全列は Li > K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > (H₂) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au。実際の反応は温度・酸化性・皮膜も合わせて判定します。

金属の反応性と条件による分岐
金属・境界水との反応酸との反応置換・酸化還元例外・典型ミス
Li・K・Ca・Na常温の水と反応してH₂非酸化性酸とも反応非常に酸化されやすい。水溶液では水との競争も考える実際の激しさと一覧上の順序を同一視しない
Mg熱水と反応しやすく、水蒸気とも反応希塩酸・希硫酸でH₂より下位の金属イオンを還元できる条件がある表面皮膜と温度で見かけの速さが変わる
Al・Zn・Fe高温の水蒸気と反応原則H₂を発生Cu²⁺など下位金属イオンを還元Al・Feは濃硝酸で不動態。皮膜・液性を確認
Ni・Sn・Pb水とは反応しにくいHより上なので原則H₂下位金属イオンとの置換を判定Niは濃硝酸で不動態。PbCl₂・PbSO₄皮膜による停止を不動態と呼ばない
H₂(境界)Hより上/下を分ける基準金属単体ではない比較基準酸化性酸の反応はこの境界だけで決めない
Cu・Hg・Ag水とは反応しにくい希塩酸・希硫酸からH₂を出さない上位金属により各イオンが還元され得る硝酸・熱濃硫酸など酸化性酸とは別判定
Pt・Au水とは反応しにくい通常の非酸化性酸と反応しにくい非常に酸化されにくい『どんな薬品にも絶対不溶』とはしない
TABLE E · 6 TRANSITION ELEMENTS

頻出遷移元素6種の反応マトリクス

Cr・Mn・Fe・Cu・Zn・Agを、色・沈殿・錯体・酸化還元・用途で比較。

遷移元素Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、Agの主要反応
元素イオン・色沈殿過剰試薬・酸化還元材料・用途
CrCr³⁺:緑〜紫/CrO₄²⁻:黄/Cr₂O₇²⁻:橙Cr(OH)₃:灰緑・両性酸性のCr₂O₇²⁻は強い酸化剤めっき・ステンレス鋼
MnMn²⁺:淡赤/MnO₄⁻:赤紫MnO₂:黒褐MnO₄⁻は酸性でMn²⁺、中性付近でMnO₂へ乾電池・酸化剤
FeFe²⁺:淡緑/Fe³⁺:黄褐Fe(OH)₂:緑白/Fe(III)含水酸化物(FeO(OH)等):赤褐Fe²⁺⇄Fe³⁺、Fe³⁺+SCN⁻で血赤色錯体鉄鋼・触媒
CuCu²⁺:青Cu(OH)₂:青白/Cu₂O:赤NH₃過剰で深青色錯体、電解精錬電線・黄銅・青銅
ZnZn²⁺:無色Zn(OH)₂:白・両性過剰OH⁻とNH₃の両方に溶けるめっき・黄銅・電池
AgAg⁺:無色AgCl:白/AgBr:淡黄/AgI:黄AgClは希NH₃、AgBrは濃NH₃に溶け、AgIは不溶銀鏡・感光材料

09 / ORGANIC PATHWAY

有機反応を
矢印でつなぐ

各矢印を「反応形式・試薬・観察」で説明できれば、構造決定と合成経路が同時に解けます。

CH₃CH₃エタンアルカンの具体例
Cl₂ / 光置換
CH₃CH₂ClクロロエタンC−Cl
NaOH(aq) / 加熱水系:置換
アルコール性KOH:脱離
CH₃CH₂OHエタノール第一級アルコール
CH₂=CH₂エチレン臭素水を脱色
H₂O / H⁺付加
CH₃CH₂OHエタノールNaでH₂発生
CuO / 加熱酸化・CuO黒→Cu赤
CH₃CHOアセトアルデヒド銀鏡反応
R−CHOアルデヒドC=O
[O]酸化
R−COOHカルボン酸弱酸
R′OH / H⁺脱水縮合
R−COOR′エステル加水分解
ORGANIC FOUNDATION

同族列・一般式・物性の入口

官能基 → 分子間力 → 沸点・水溶性 → 反応の順に予測。

有機化合物の分類・一般式・性質
物質群一般式・官能基命名・例物性の理由主要反応
アルカンCₙH₂ₙ₊₂-ane/メタン・エタン…無極性に近く水に難溶。炭素数増加で沸点は概ね上昇置換・燃焼
シクロアルカン単環・飽和:CₙH₂ₙcyclo-/シクロヘキサン環1個で不飽和度1。C=Cがなくても単純アルケンと同じ一般式置換・燃焼
アルケン鎖式・C=C 1本:CₙH₂ₙ-ene/エチレン・プロピレン…C=Cの回転が制限され、条件を満たすと幾何異性(単純例cis–trans、一般にE/Z)付加・酸化・重合
アルキン鎖式・C≡C 1本:CₙH₂ₙ₋₂-yne/アセチレン…三重結合1本は不飽和度2。付加は2段階付加・酸化
アルコールR–OHalkanol/メタノール・エタノール…低級は水素結合で水に溶けやすく、対応アルカンより高沸点酸化・脱水・置換
エーテルR–O–R′alkoxyalkane/ジエチルエーテル同炭素数のアルコールより分子間水素結合が弱く低沸点HIなど強酸性条件で開裂/燃焼
アルデヒド/ケトンR–CHO/R–CO–R′-al/-oneC=Oは極性をもち、低級化合物は水に溶ける酸化・還元・検出
カルボン酸/エステルR–COOH/R–COOR′-oic acid/-oate酸は水素結合が強く高沸点。エステルは中性中和・エステル化・加水分解

ベンゼン

芳香族性を保つため置換反応が中心。

  • Cl₂ / FeCl₃ → クロロベンゼン
  • 濃HNO₃ / 濃H₂SO₄ → ニトロベンゼン
  • 発煙硫酸、または濃H₂SO₄・加熱 → ベンゼンスルホン酸
ROUTE 01

ベンゼン → フェノール

スルホン化 → NaOH融解 → 酸遊離。フェノールはFeCl₃で紫色、臭素水で白色沈殿。

ROUTE 02

ベンゼン → アニリン

ニトロ化 → Sn/HClで還元 → 塩基遊離。ジアゾ化とカップリングでアゾ染料へ。

ROUTE 03

トルエン → 安息香酸

側鎖を強く酸化。環への置換はo,p配向、側鎖の反応との区別が重要。

13 REACTION FAMILIES

官能基別・試薬と観察の全表

「何が何に変わるか」を、反応形式と観察まで一行で。

有機化合物の反応形式・試薬・観察
物質群反応形式試薬・条件生成物・観察典型ミス
アルカン置換・燃焼Cl₂/光、O₂ハロゲン化・CO₂/H₂O高級アルカンでは置換位置により混合物
アルケン付加・酸化・付加重合H₂、X₂、HX、H₂O/H⁺、KMnO₄通常のHX付加・酸触媒水和は安定な中間体を経る向き(マルコフニコフ型)が主/臭素水脱色/穏やかなKMnO₄で隣接ジオール、強条件でC=C開裂非対称付加の方向を条件なしで断定しない。過酸化物存在下HBrなど機構が変わる例外は支給条件に従う
アルキン段階的付加H₂、X₂、HX、H₂O/H⁺・Hg²⁺三重結合→二重→単結合/水和後にカルボニル化合物水和を水だけで進む反応とせず、付加1回と2回後を区別
アルコール酸化・脱水・Naとの反応[O]、濃H₂SO₄・加熱、Na、I₂/NaOH1級→アルデヒド→酸、2級→ケトン。CH₃CH(OH)–をもつものとエタノールはヨードホルム反応陽性3級は通常の酸化を受けにくい。ヨードホルム陽性を全2級アルコールへ広げない
アルデヒド・ケトン酸化・還元・検出銀鏡、フェーリング、2,4-DNPH、H₂、I₂/NaOH脂肪族アルデヒドは典型的に銀鏡・フェーリング陽性。CH₃CO–をもつカルボニル化合物とアセトアルデヒドはヨードホルム反応陽性ギ酸・還元糖も還元性検出に陽性。芳香族アルデヒドは通常フェーリング陰性。ヨードホルム反応はI₂だけでなく塩基性条件が必要
カルボン酸中和・エステル化塩基、炭酸塩、アルコール/H⁺塩・CO₂・エステルフェノールより強いが強酸ではない
エステル加水分解・けん化H⁺/H₂O、NaOH酸+アルコール/カルボン酸塩+アルコール塩基性加水分解は実質一方向
油脂付加・けん化H₂/Ni、NaOH硬化油、脂肪酸塩+グリセリン不飽和度とヨウ素価を逆にしない
ベンゼン求電子置換Cl₂/FeCl₃、濃HNO₃/濃H₂SO₄、発煙硫酸または濃H₂SO₄・加熱ハロゲン化・ニトロ化・スルホン化通常条件で臭素水を脱色する付加反応ではない。スルホン化は可逆で条件に注意
フェノール弱酸・置換・呈色NaOH、Br₂水、FeCl₃塩、2,4,6-トリブロモ体白沈、紫呈色NaHCO₃とはほぼ反応しない
アニリン弱塩基・塩形成・臭素化・ジアゾ化HCl、Br₂水、NaNO₂/HCl・低温アニリニウム塩/2,4,6-トリブロモアニリン白色沈殿と臭素水脱色/ジアゾニウム塩ジアゾ化は0〜5℃程度。臭素水との置換をベンゼンの通常反応と混同しない
芳香族ジアゾ化合物カップリング・加水分解フェノール類(塩基性側など支給条件)、温水アゾ染料/フェノール+N₂発生ジアゾニウム塩は高温で分解しやすい。カップリングの液性・位置は支給条件を優先
サリチル酸エステル化・アセチル化CH₃OH/H⁺、無水酢酸サリチル酸メチル、アセチルサリチル酸どちらのOHが反応するかを構造で確認
8-STEP ORGANIC WORKUP

反応後の抽出・洗浄・乾燥・精製

反応式で終わらず、どの物性差で目的物を移動・回収・同定するかまで追います。実施は学校・設備・指導者の管理下が前提です。

有機合成後処理の目的と典型ミス
工程原理・目的判断すること典型ミス・安全
反応・還流沸点付近で反応を進め、揮発成分を冷却して戻す反応を速めつつ損失を抑える密閉加熱/冷却水停止/自宅再現
停止・冷却後続操作に適した温度・反応性へSDS・実験手順に従い、急な沸騰・圧力上昇・副反応を防ぐ熱いまま分液漏斗へ移す/自己判断で停止試薬を加える
抽出・層分離分配差または酸塩基反応で目的物を層間移動上下層は密度・滴下試験・資料で確認有機層は常に上と決める
洗浄・放圧水溶性の酸・塩基・塩を除く炭酸水素塩等で気体が出る場合は指示どおり放圧玉栓を付けたまま下層を流す
有機層の乾燥無水塩などで残留する微量水を除く乾燥剤が新たに固まらず所定の状態を保つか、指定手順で確認水層全体を乾燥剤で消すと考える
乾燥剤除去・溶媒除去ろ過・デカント後、沸点差で溶媒を分ける目的物の揮発性・熱安定性を考える。引火性溶媒は着火源を排除し、換気設備・指導者管理下で扱う乾燥剤ごと加熱/蒸発乾固を無条件に行う/開放火炎で加熱
再結晶・蒸留溶解度差または沸点差で純度を高める回収率と純度のトレードオフを記録大量の熱溶媒/最初から最後まで全留分を混合
同定・評価質量、融点・沸点、呈色、スペクトル等を組合せる純粋な結晶性物質は一般に狭い温度範囲で融け、可溶性不純物は多くの場合、融点を下げて融解範囲を広げる。文献値と複数の証拠を照合回収率と純度は別指標。分解・多形・溶媒和物では融点だけで単純判定しない
1

分子式

元素分析・燃焼から含有元素を決める。質量差でOを出せるのはC,H,Oのみの試料。

2

不飽和度

環とπ結合の合計を先に限定。

3

官能基

呈色・酸化・加水分解で候補を絞る。

4

対称性

異性体数・生成物数で骨格を確定。

STEREOCHEMISTRY

異性体を模型なしでも数える

結合順 → 回転制限 → 鏡映 → 重ね合わせの順に判定。

構造異性体と立体異性体の判定
種類成立条件代表例漏れを防ぐ手順
構造異性原子の結合順が異なるC₄H₁₀の直鎖と分岐骨格→位置→官能基の順で列挙し、対称性で重複除去
幾何異性(cis–trans/E–Z)C=Cの各炭素がそれぞれ異なる2置換基をもつcis-/trans-2-ブテン。一般の置換体は優先順位を用いるE/Z二重結合があっても片方のCに同じ置換基2個なら生じない。全例をcis/transだけで命名しない
鏡像異性主に4種類の置換基をもつ不斉炭素がある乳酸 CH₃CH(OH)COOH不斉炭素1個なら通常1組(2種)。内部対称面・メソ体に注意
立体表示くさび=手前、破線=奥、平面線=紙面分子模型・投影式紙面上の回転と鏡映を区別し、重ね合わせ可能性で判定

10 / POLYMER PAIRS

高分子は分類と生成法で

天然高分子と合成高分子を分け、合成品は原料、重合・高分子反応、結合、用途を対応させます。

合成高分子と原料・生成反応
合成高分子原料・前駆体重合・高分子反応主な用途
ポリエチレンエチレン付加/[–CH₂–CH₂–]ₙ袋・容器
ポリプロピレンプロピレン付加/[–CH₂–CH(CH₃)–]ₙ繊維・容器
ポリ塩化ビニル塩化ビニル付加/[–CH₂–CHCl–]ₙ管・シート
ポリスチレンスチレン付加/[–CH₂–CH(C₆H₅)–]ₙ発泡材・容器
ポリ酢酸ビニル酢酸ビニル付加接着剤・PVA原料
ポリメタクリル酸メチルメタクリル酸メチル付加透明板
PETテレフタル酸+エチレングリコール縮合/[–O–CH₂–CH₂–O–CO–C₆H₄–CO–]ₙボトル・繊維
ナイロン66アジピン酸+ヘキサメチレンジアミン縮合/[–NH–(CH₂)₆–NH–CO–(CH₂)₄–CO–]ₙ合成繊維
ナイロン6ε-カプロラクタム開環重合/[–NH–(CH₂)₅–CO–]ₙ合成繊維
ポリイミド酸二無水物+ジアミン開環重付加→脱水環化耐熱材料
ポリアクリロニトリル(PAN)アクリロニトリル付加重合アクリル繊維・炭素繊維前駆体
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)テトラフルオロエチレン付加重合耐薬品・低摩擦材料
ニトリルゴム(NBR)1,3-ブタジエン+アクリロニトリル共重合耐油性ゴム
クロロプレンゴム(CR)クロロプレン付加重合耐候・耐油性ゴム
フェノール樹脂フェノール+ホルムアルデヒド縮合・熱硬化/三次元網目。単一の線状繰返し単位で固定しない電気部品
尿素樹脂尿素+ホルムアルデヒド縮合・熱硬化/三次元網目。単一の線状繰返し単位で固定しない接着剤
メラミン樹脂メラミン+ホルムアルデヒド縮合・熱硬化/三次元網目。単一の線状繰返し単位で固定しない食器・化粧板
SBRスチレン+1,3-ブタジエン共重合タイヤ
ビニロンPVA+ホルムアルデヒド隣接OHの一部をアセタール化繊維
STRUCTURE → PROPERTY → USE

鎖構造から物性を予測する

同じ「プラスチック」でも、分岐・極性・剛直性・架橋・配向で鎖運動が変わります。

高分子の構造・分子鎖・物性の因果
構造因子鎖への作用物性の傾向代表例典型ミス
鎖の分岐分岐が少ないほど規則的に詰まりやすい結晶性・密度・剛性が上がる傾向HDPEとLDPEポリエチレンの比較を全高分子へ無条件に一般化しない
極性・水素結合鎖間相互作用を強める強度・耐熱性が高まる一方、親水基は吸水にも影響ナイロンの–CONH–官能基一つだけで物性を断定しない
剛直な環・主鎖鎖の回転・変形を抑える硬さ・耐熱性が高まる傾向PETの芳香環、ポリイミド耐熱性と燃えないことを同義にしない
少量の架橋鎖の滑りを抑えつつ変形後の復元力を保つ弾性・耐久性が増す天然ゴムの加硫加硫を新たな付加重合としない
三次元架橋共有結合網目が鎖全体の流動を止める硬く、再加熱しても流れにくいフェノール・尿素・メラミン樹脂熱硬化性を高融点の熱可塑性としない
可塑剤鎖間へ入り分子鎖を動きやすくする柔軟性が増すが移行・回収性も評価対象軟質PVC可塑剤をPVCの繰返し単位の一部としない
配向・結晶化鎖をそろえ、密に配置できる領域を増やす繊維方向の強度・密度が増す傾向延伸した合成繊維どの方向にも同じ強度になるとしない
7 SYNTHESIS ROUTES

重合・高分子反応を条件までつなぐ

生成結合、条件、副生成物を一組に。合成実験は必ず学校・設備・指導者の管理下で行います。

高分子の合成方法と条件
方法出発物質条件・操作の軸結合・生成物典型ミス
付加重合C=Cなどをもつ単量体開始剤・加熱または触媒など(物質ごとに異なる)原則として小分子を脱離せず主鎖を形成条件を示さず全付加重合を同じ機構としない
縮合重合二官能性単量体官能基の当量を近づけ、加熱・触媒・副生小分子の除去エステル・アミド結合形成とH₂O等の脱離高重合度に高い反応率と官能基当量が必要な点を落とす
界面重合ジアミン水層+ジカルボン酸塩化物有機層学校実験では界面でナイロン膜を生成し指導下で観察アミド結合形成時にHClが生じ、塩基が捕捉ナイロン66の工業的製法と全く同じ条件だとみなさない
開環重合環状単量体環を開いて連鎖または段階的に結合ε-カプロラクタムからナイロン6環が開けば必ず小分子が脱離するとしない
高分子反応既存高分子の官能基けん化・一部ホルマール化などPVAc→PVA→ビニロン(一部ホルマール化)PVAをビニルアルコールの直接付加重合で得るとせず、未反応OHが残ることも落とさない
硬化・架橋フェノール+ホルムアルデヒド等/ゴム鎖+硫黄触媒・加熱で網目形成/加硫で鎖間架橋流動抑制、耐熱・弾性などを調整硬化・加硫を単量体からの重合だけで説明しない
共重合2種以上の単量体組成と並び方で性質を設計SBRはスチレンと1,3-ブタジエン混合した2種類の単独高分子と共重合体を同一視しない

グルコースを起点に比較

デンプン・グリコーゲンはα結合、セルロースはβ-1,4結合。加水分解生成物とヨウ素反応を対応。

タンパク質

アミノ酸 → ペプチド

等電点、電気泳動、呈色反応、変性。側鎖の酸・塩基性を電荷へ翻訳。

発展補足

核酸:ヌクレオチドの3要素

必修集計外の初見資料対策。リン酸+糖+塩基、DNAとRNAの違いを読む。

NATURAL POLYMERS

糖・タンパク質・天然ゴム・繊維+核酸(発展)

必修内容と発展補足を区別し、分類または構成単位、結合、加水分解、検出・物性を同時に確認。

天然高分子・糖類・繊維の比較(核酸は発展補足)
物質分類/構成単位構造・構成検出・性質
グルコース単糖アルデヒド型と環状構造の平衡還元性あり
フルクトース単糖ケトースだが塩基性条件で異性化還元性あり
マルトース二糖グルコース+グルコース還元性あり
スクロース二糖グルコース+フルクトース還元性なし
ラクトース二糖ガラクトース+グルコース還元性あり
デンプン多糖アミロース:α-1,4・らせん/アミロペクチン:α-1,4+α-1,6分岐ヨウ素で青紫(主にアミロース)。加熱で退色し冷却で戻る
グリコーゲン多糖α-グルコース/高度に分岐動物の貯蔵多糖
セルロース多糖β-グルコース/直鎖ヨウ素反応なし
タンパク質構成単位:アミノ酸一次構造=アミノ酸配列。二次・三次・四次構造が機能へ影響変性では通常、高次構造が崩れてもペプチド結合からなる一次構造は切れない。ビウレット反応などで確認
核酸(発展補足)構成単位:ヌクレオチドリン酸+糖+塩基必修集計外。DNAとRNAを比較
天然ゴム天然高分子(ゴム)cis-1,4-ポリイソプレン/加硫で硫黄架橋弾性材料。加硫は重合でなく架橋処理
繊維の分類天然:木綿・麻はセルロース、絹・羊毛はタンパク質再生:ビスコース/銅アンモニアレーヨンは再生セルロース半合成:アセテートはセルロース酢酸エステル。天然原料=天然繊維ではない
AMINO ACIDS & PROTEINS

電荷・結合・配列を一つにする

pHとpIの大小から正味電荷を決め、泳動方向へつなぐ。

アミノ酸とタンパク質の必修事項
論点原理判定・反応共テでの注意
グリシン・アラニンH₂N–CH₂–COOH/H₂N–CH(CH₃)–COOHグリシンのα炭素はHを2個もち不斉でない。アラニンは4種の置換基をもち鏡像異性体あり一般式だけで全アミノ酸に不斉炭素があるとしない
双性イオン–NH₃⁺と–COO⁻を同時にもつ結晶中や等電点付近で主要融点が高く、水に溶けるものが多い
等電点 pI平均正味電荷が0になるpHpH<pI:正、pH>pI:負正なら陰極、負なら陽極へ泳動
酸性・塩基性側鎖の解離基が電荷を決めるAsp/Gluは酸性、Lys/Arg/Hisは塩基性α位の官能基だけで判定しない
ペプチド結合–CO–NH–直鎖n残基なら結合n−1個生成でn−1 molの水が脱離、完全加水分解で同量を消費
呈色・配列ビウレット:同一分子にペプチド結合2個以上/キサントプロテイン:主にTyr・Trpなどの芳香環/ニンヒドリン:主に遊離α-アミノ基アルカリ性Cu²⁺で赤紫。濃HNO₃で黄→塩基性化して橙。Pheは通常条件では弱い。ニンヒドリンは通常青紫、プロリン系は黄ジペプチドをビウレット陽性とせず、『芳香族側鎖なら全て同程度』ともせず、呈色一つだけで物質・配列を確定しない
変性高次構造が崩れ性質・機能が変わる加熱・強酸塩基・重金属イオンなど通常、ペプチド結合からなる一次構造は保たれる
6 QUANTITATIVE ROUTES

高分子計算を原子・結合・molで解く

単量体名の暗記から、繰返し単位と官能基の収支へ。

01

重合度

重合度 ≈ 平均分子量 ÷ 繰返し単位の式量

ポリエチレンの平均分子量2.80×10⁴なら、28で割って約1000。

誤答末端基を無視する近似か、問題文の扱いを確認。
02

縮合・ペプチド

直鎖n量体:結合数 = n−1

アミノ酸100分子から直鎖ポリペプチド1分子なら、H₂Oは99分子脱離。

誤答環状化・分岐・複数分子生成ではn−1を機械適用しない。
03

けん化価

油脂1 gをけん化するKOHのmg数

純粋なトリアシルグリセロールを仮定すると、油脂1 molに必要なKOHは3 mol。V=3M(KOH)×1000/M(油脂)。

誤答この式は3本のエステル結合をもつ単一成分を仮定する。混合油脂では平均的なけん化価として扱う。
04

ヨウ素価

油脂100 gが付加するI₂のg数

C=C 1 molにつきI₂ 1 molが付加。消費I₂から油脂中の二重結合molを逆算。

誤答ヨウ素価が大きいほど不飽和結合が多い。融点との傾向を逆にしない。
05

糖の加水分解

繰返し単位近似:(C₆H₁₀O₅)ₙ+nH₂O→nC₆H₁₂O₆

末端を無視した質量換算では、無水グルコース単位162 gからグルコース180 g。

誤答これは繰返し単位・末端無視の換算。有限の直鎖n糖ではグリコシド結合はn−1本、完全加水分解で水はn−1分子(またはmol)消費する。問題文の末端の扱いを優先。
06

官能基の反応率

反応した官能基mol ÷ 初期官能基mol

二官能性単量体1 molは官能基2 mol。分子数と官能基数を分けて数える。

誤答単量体molをそのまま官能基molとしない。

11 / EXPERIMENT PLAYBOOK

実験操作は
「目的→原理→誤差」で解く

器具名の暗記だけでは初見実験に対応できません。何を分ける・量る・守る操作かを先に決め、結果へ与える影響まで説明します。掲載実験は資料分析または学校・設備・指導者の管理下を前提とし、自宅での再現手順ではありません。

EXPERIMENT READING ORDER目的操作原理測定量誤差の向き

「値が大きくなる/小さくなる/変わらない」を、失った物質量・余分な体積・熱の出入りで判定。

8 MEASUREMENT TOOLS

器具は「何をどの精度で量るか」で選ぶ

共洗い・定量移送・メニスカス・温度条件を、器具の校正目的へつなぎます。

測定器具の用途・精度・操作・誤差
器具量る量・精度準備・読取り典型ミス
ビーカー反応・溶解・概量注ぎ口とガラス棒で移送。目盛は概略表示目盛を精密体積として濃度計算
メスシリンダー所定範囲の体積・中程度の精度水平面でメニスカスを目線と水平に読む手に持ったまま斜めから読む/高精度滴定へ代用
メスフラスコ標線までの一定全体積溶質を別容器で溶かして定量移送し、室温へ戻して標線・転倒混和熱いまま標線/溶媒体積を完成溶液体積とする
ホールピペット一定体積を高精度に採取試料溶液で共洗いし、安全ピペッターを使用。自然排出し規定の残液を吹かない蒸留水が内壁に残る/最後の一滴を強制排出
ビュレット滴下した可変体積を高精度に測定滴定液で共洗い、先端気泡を除き漏れを確認。初値と終値の差を使う漏斗を挿したまま/初値を必ず0.00に合わせる必要があると誤認
電子天秤質量風袋引きまたは差し引き秤量。試料を室温へ戻し、扉を閉じ安定値を読む熱い容器・吸湿性試料を放置/薬品を皿へ直接こぼす
温度計・温度センサー温度と時間変化感温部を測りたい系へ置き、容器壁・底への接触を避け、校正・応答遅れを考える最高表示を混合瞬間温度と無条件にみなす
気体用シリンジ気体体積気密・摩擦・温度・圧力平衡を確認して読む漏れ・空気混入・水蒸気・反応液の蒸気を無視
TITRATION & GAS WORKFLOWS

滴定・気体実験を工程で追跡する

一操作の正誤ではなく、前工程の誤差が最終計算の分子・分母へどう伝わるかを確認します。

滴定と気体実験の全工程
工程量・目的正しい判断誤差・安全の検算
滴定 1:標準液純度・水和・秤量値→mol→全体積定量移送、室温で標線、十分混和溶け残り・移送損失・熱膨張の向きを追う
滴定 2:採取ホールピペットで一定量共洗い・自然排出。三角フラスコ内の蒸留水は物質量を変えない内壁の水は濃度を薄めるが採取molを変えるかを区別
滴定 3:終点滴下量=ビュレット終値−初値と指示薬変色先端気泡を除き、終点直前は1滴ずつ、器壁を蒸留水で洗い落とす終点と当量点を同義にせず、過滴下の濃度誤差を式で判定
滴定 4:検証近い滴定値を反復し平均、必要なら空試験外れ値は原因・再測定を検討し、採用基準を先に置く都合よい値だけ選ぶ/空試験量の符号を逆に補正
気体 1:装置反応性・溶解性・密度から発生・乾燥・捕集法接続、気密、導管位置、吸収瓶を実験前に確認密閉・導管閉塞・吸収液の逆流
気体 2:捕集装置内空気を追い出した後の試料気体初めの気体を分け、水上・上方・下方置換を性質で選ぶ最初から純気体とみなし、空気混入を無視
気体 3:定量V・T・Pと必要なら水蒸気圧K・圧力単位をそろえ、P乾燥気体=P全−P水蒸気常に22.4 L/mol/水上捕集で全圧をそのまま使用
気体 4:終了加熱停止・導管・吸収液の位置装置ごとの安全手順で逆流を防ぎ、有害気体を指定吸収全装置に一つの終了順を丸暗記/自宅で有毒気体を再現
QUANTITATIVE ANALYSIS ROUTES

標定・希釈・逆滴定・重量分析を一本化する

測定値から最終試料へ戻る経路を先に描き、反応係数・採取倍率・空試験補正・秤量形を順に適用します。

定量分析の測定経路と誤答防止
方法目的・原理計算の核適用場面操作・誤答の確認
一次標準液の調製高純度・安定・組成既知の物質を正確に量り、定容物質量m/Mと全体積吸湿・分解・CO₂吸収が小さい物質を選ぶ乾燥状態・定量移送・メスフラスコ標線
滴定液の標定一次標準物質との反応から滴定液の実濃度を決定反応係数×cVNaOHやKMnO₄など、調製濃度をそのまま保証しにくい液以後は表示値でなく標定値・ファクターを使う
採取・希釈ホールピペットで一部を採り、元の全量へ倍率で戻すV全/V採取濃度は希釈で変わるが溶質molは保存採取倍率と滴定の反応係数を混ぜない
逆滴定・空試験過剰試薬の残量、または試料なしの背景消費を差し引く初期−残存/空試験−試料(定義を確認)直接滴定できない試料・背景反応を補正差の符号を現象で検算
沈殿重量分析難溶で組成既知の沈殿へ変え、洗浄・乾燥/強熱・恒量沈殿質量→沈殿mol→対象mol付着・乾燥不足は過大、損失・不完全沈殿は過小になりやすい洗い過ぎによる溶解、共沈、組成変化も確認
ACID–BASE INDICATORS

変色域を滴定曲線の急変域へ重ねる

範囲は高校教材で用いる代表値。数値が支給された問題では支給値を優先し、指示薬名だけでなく当量点付近のpH急変域で選びます。

主要な酸塩基指示薬と滴定曲線への適用
指示薬変色域適する代表滴定避ける誤答
メチルオレンジ(MO)pH 3.1〜4.4(代表値)酸性側:赤/塩基性側:黄強酸−強塩基、強酸−弱塩基弱酸−強塩基では当量点より手前で変色しやすい
ブロモチモールブルー(BTB)pH 6.0〜7.6(代表値)酸性側:黄/中性付近:緑/塩基性側:青強酸−強塩基中性付近を色で見る指示薬。弱酸・弱塩基の当量点へ名称だけで選ばない
フェノールフタレイン(PP)pH 8.3〜10.0(代表値)酸性・中性側:無色/塩基性側:赤〜赤紫強酸−強塩基、弱酸−強塩基強酸−弱塩基では当量点後まで変色しにくい
選択不能の例急変域が狭い/ほぼない弱酸−弱塩基などpH計・別の定量法を検討指示薬の色が変わる点=理論上の当量点、と無条件に同一視しない
13 ERROR-DIRECTION CHAINS

操作から最終値まで誤差の矢印を通す

『共洗い忘れ』などの名前で決めず、実際量・表示量・答案式のどこが変わるかを追跡します。

実験操作と算出値の誤差方向
事象一次影響算出値への伝達判定の鍵
ビュレットを水だけで洗浄滴定液が希釈され、当量までの表示体積が増える公称濃度×大きい表示体積で試料濃度を過大評価どの液が薄まったかを確認
ビュレット先端の気泡が途中で消失表示体積の一部が先端充填に使われ、フラスコへ届かない実際より大きい滴下量を式へ入れ、通常は過大表示量と実際の送液量を分ける
終点を過ぎて滴下表示滴下量が過大滴定液量が分子側なら試料濃度を過大評価対象の計算式を書いてから方向判定
三角フラスコへ蒸留水を追加試料のmolは不変、全体積だけ増える当量滴下量と算出濃度は原則不変反応時濃度低下と採取molを混同しない
ホールピペット内に水が残る採取した元試料のmolが減り、滴下量も減る元試料濃度を通常は過小評価固定体積でも中身の濃度が変わる
水上捕集で水蒸気圧を引かない乾燥気体の分圧を全圧と誤るPV/RTで目的気体molを過大評価P乾燥=P湿潤−P水蒸気
熱量測定で外界との熱交換(発熱時は外へ、吸熱時は外から)断熱を仮定した値より観測|ΔT|が小さくなる通常は求めた|ΔH|を過小評価『数値が小さい』と『より負』を分ける
析出電極を乾燥せず秤量付着液を析出物質量へ含める析出質量・電流効率を過大評価洗浄・乾燥・室温・差し引き秤量
重量分析:沈殿不完全・移送損失目的沈殿の秤量値が小さい分析対象量を過小評価沈殿量↓→換算後の対象量↓
重量分析:洗浄不足・母液残留可溶性不純物を含めて量る通常は過大評価純粋な目的沈殿と仮定して計算している
重量分析:洗浄過多・不適切な洗液目的沈殿が溶解・分散して失われる過小評価不純物除去と目的物損失を別々に追う
重量分析:乾燥不足・吸湿水・溶媒を含めて量る過大評価乾燥→冷却→恒量確認
重量分析:強熱で秤量形が変化モル質量・揮発成分が変わる方向は反応式次第沈殿形と最終秤量形を区別
6 GAS-APPARATUS CHECKS

空気・液面差・水蒸気・逆流を一枚で診断

装置図は、発生→純化→捕集→測定→終了の各境界で、何が混入・損失・逆流するかを読みます。

気体装置の測定補正と安全診断
チェック正しい判断測定・安全への影響典型ミス
気密・空気追出し接続部と栓を確認し、初めの気体を分ける残存空気を生成物へ数えない最初から純気体とみなす
温度平衡反応終了後、測定系を指定温度へそろえる高温のまま読んだ膨張体積を補正反応直後の体積を標準状態体積とする
液面差ΔP=ρgh。内側液面が高ければ内圧<外圧湿潤気体の全圧を決める液面の高い側ほど圧力が高いと逆にする
水蒸気圧P乾燥=P湿潤−P水蒸気目的気体だけの分圧をPV=nRTへ水蒸気圧を足す/全圧を直接使う
溶解・反応水への溶解性や吸収液との反応を確認失われた気体があれば見かけ体積は小さい全気体を無条件に水上置換
逆流冷却・溶解による内圧低下を想定し装置別に防止導管位置、逆流防止瓶、終了操作を計画全装置共通の一手順を丸暗記
12 CORE OPERATIONS

頻出操作・安全・典型ミス

正しい手順を、理由とセットで再生します。

共通テスト化学で問われる主要な実験操作
操作原理・目的正しい操作典型ミス・確認点
ろ過粒径・溶解性の差ガラス棒を伝わせ、液面をろ紙上端より下に沈殿を取りたいか、ろ液を取りたいかを先に確認
蒸留・分留沸点差温度計球部は枝管付近、冷却水は下→上密閉しない・沸騰石は加熱前・蒸発乾固しない
再結晶温度による溶解度差高温で最少量の溶媒に溶かし、ゆっくり冷却熱時ろ過と冷時ろ過の目的を区別
抽出溶媒間の分配差分液漏斗を振ったら倒立し、活栓の先を自分・他人へ向けずに開けて放圧上下層は密度で判定し、上部の栓を外してから活栓を開き下層を出す
クロマトグラフィー吸着・分配の差原点は鉛筆で溶媒面より上。展開後は溶媒先端を直ちに記録Rf=スポット中心の移動距離/溶媒先端の移動距離。同じ固定相・展開溶媒・温度などでのみ比較でき、同じRfだけでは同一物質の確証にならない
滴定当量関係ビュレット・ホールピペットは共洗い三角フラスコは蒸留水で濡れていてよい
メスフラスコ一定体積の溶液調製標線直前まで加え、最後は滴下して目線を水平に溶質を直接メスフラスコ内で加熱溶解しない
気体発生反応性・溶解性・密度装置内の空気を追い出してから捕集加熱終了時の逆流、導管閉塞、毒性気体の処理
濃硫酸の希釈大きな溶解熱水へ濃硫酸を少量ずつ加えて撹拌濃硫酸へ水を加えると局所沸騰・飛散の危険
熱量測定エネルギー保存簡易法は最高・最低値。時系列データでは反応後の温度曲線を混合時刻へ外挿熱量計熱容量を含めるか確認。溶液・熱量計の熱と反応系のΔHは符号が逆
電気分解電子授受電極材・電解質・極性を記録発生気体の体積比だけでなく電子係数で検算
検量線信号と濃度の関係標準液→直線→未知試料の信号を内挿外挿、原点固定、単位不一致を避ける
10 DOMAIN EXPERIMENTS

全分野の代表実験を「データ→推論」で読む

文科省が例示する実験領域を、観察結果・導く法則・交絡要因まで一巡。ここは実施手順書ではなく、学校実験と共テ資料の読解表です。

高校化学の代表実験とデータ解釈
実験領域測定・観察導く関係交絡要因・誤答
極性と溶解水・ヘキサン等への溶解、層の有無分子の極性と溶質–溶媒間相互作用を対応振とう直後の乳化を溶解と誤認/密度だけで溶解性を説明
凝固点降下純溶媒・各濃度の冷却曲線と凝固点ΔTfと質量モル濃度の関係、分子量へ接続過冷却の最低温度を平衡凝固点とする/溶媒kgを誤る
Hess・熱量測定複数経路の温度変化、質量、熱容量直接測れない反応のΔHを経路和から求める熱損失・容器熱容量・状態・係数をそろえず比較
Faradayの法則電気量Itと電極質量・気体量生成量がe⁻molに比例することを半反応式で検証電極を洗浄・乾燥せず秤量/副反応・電流効率を無視
反応速度濃度・温度・触媒を一つずつ変えた時間変化初速度・一定生成量までの時間から要因を比較複数条件を同時変更/触媒で平衡組成まで変わると結論
平衡移動濃度・温度変更後の色や組成操作直後のQとK、発熱・吸熱方向で変化を説明色の濃さを物質量だけで判断/全圧だけで気相平衡を判定
弱酸のKa既知濃度と校正したpH計によるpH[H⁺]から平衡濃度を作りKaと電離度を推定pH計の校正・温度を無視/弱酸を完全電離とする
無機系統分離各操作後の沈殿・ろ液・色・溶解液性、Ksp、錯体形成からイオンを逆算沈殿をろ別せず次工程/H₂S等を自己実験
有機の分離・検出水層・有機層、呈色、沈殿、気体酸塩基抽出と官能基反応を構造決定へ接続同じ試料へ全試薬を連続添加/陰性一つで構造確定
高分子ナイロン等の生成、加熱挙動、糖・タンパク質の反応結合形成・架橋・官能基から物性と検出を説明外観だけで重合形式を断定/安全条件なしの自宅合成
01

保護具

目・皮膚・衣服を守る

保護眼鏡と実験衣を着用し、薬品に適合する手袋を選ぶ。長髪をまとめ、足を覆う靴で行う。手袋だけで安全とは考えない。

02

採取・臭い

口で吸わず、直接嗅がない

ピペットは安全ピペッターを使い、口で吸引しない。臭いは指示された場合だけ、容器から離れて手で少量をあおぐ。揮発性物質はドラフト内。

03

希釈

水に酸を加える

濃硫酸へ水を注ぐと局所的に沸騰し飛散する。水へ少量ずつ加え、冷却しながら撹拌。

04

加熱

密閉しない

沸騰石は加熱前。試験管口を人へ向けず、可燃性蒸気に裸火を近づけない。加熱終了時は逆流を防ぐ。

05

有毒気体

ドラフト・吸収

Cl₂、H₂S、SO₂、NO₂などは少量で扱い、吸入せず、発生後の気体を性質に合う溶液へ吸収する。

06

異常・曝露

緊急洗浄を直ちに開始し、同時に報告

皮膚・眼への付着時は事前に定めた洗眼・洗浄を直ちに開始しながら教員へ報告する。人体上で自己判断の中和をしない。こぼれ・吸入・破損時も操作を止め、SDSと施設手順に従う。

07

廃液・終了

分別し、最後に手洗い

廃液・固形廃棄物は教員の指示と表示に従い分別し、許可なく流しへ捨てない。片付け、手袋を外した後に石けんで手を洗う。

08

読取り

目線と器具の精度

目盛に目線を水平にし、メニスカスの指定位置を読む。目盛付き器具は器具・設問で示された読取精度に従い、デジタル値は表示桁を勝手に増やさない。

9 GHS PICTOGRAMS

絵表示は「危険の種類」から読む

ラベルを見たら、危険有害性情報・注意書き、SDSの応急措置・取扱い・混触危険・廃棄へ進みます。絵表示だけでリスクの大小や具体処置を断定しません。

GHS絵表示の意味と安全判断
絵表示名危険有害性の核確認する行動典型ミス
爆発爆発物・自己反応性物質など衝撃・摩擦・熱への感受性をSDSで確認『火を近づけなければ安全』と限定しない
引火性・可燃性、自然発火性など着火源、換気、保管温度を確認裸火だけを着火源とせず火花・高温面も考える
円上の炎酸化性可燃物・還元剤から隔離酸化剤自身が必ず燃料として燃えるとしない
ガスボンベ高圧ガス転倒、加熱、容器損傷を防ぐ不燃性ガスなら圧力危険もないとしない
腐食性皮膚腐食・重篤な眼損傷、金属腐食保護具とSDS第4節の応急措置を事前確認酸だけの表示とせず強塩基なども含み得る
どくろ急性毒性が強い吸入・経口・経皮の曝露経路を遮断臭いの強さを毒性の大小としない
感嘆符刺激性・皮膚感作性・有害性など危険有害性情報と注意書きを物質ごとに読む軽微・安全という意味にしない
健康有害性発がん性、呼吸器感作性、特定標的臓器毒性など慢性影響と曝露管理を確認直ちに症状がないことを安全の証拠にしない
環境水生環境有害性回収・廃棄方法と漏出防止を確認人体毒性と同じ分類軸だと混同しない

SDSは16項目:危険有害性、応急措置、火災・漏出、取扱い・保管、曝露防止、安定性・反応性、廃棄などを確認します。 NITE SDS記載内容 ↗

INVESTIGATION DESIGN

探究問題は「比較可能性」を守る

仮説・変数・対照・反復・誤差を、結果の妥当性へつなぐ。

実験計画・データ評価の判断基準
観点正しい考え方典型ミス
問い・仮説検証可能な問いと、根拠を含む予測を先に置く結果を見た後に都合のよい仮説へ書き換える
変数独立変数を1つ変え、従属変数を測る。その他を統制温度効果を調べるのに濃度まで同時に変える
対照実験目的の因子だけを除いた条件を置き、因果を比較『何もしない』ではなく比較可能な同一条件を作る
反復・標本同条件を複数回測定し、ばらつきと平均を評価回数を増やせば系統誤差まで消えると考える
精密さと正確さ精密さ=測定値どうしのばらつきの小ささ(同一条件での反復性など)、正確さ=基準値への近さ値がそろっているだけで正しいと判断
偶然誤差読み取り・揺らぎで正負に散る。反復で影響を小さくできる特定方向へずれる誤差と混同
系統誤差校正ずれ・熱損失など同じ方向へ偏る。原因修正が必要平均を取れば必ず0になると考える
有効数字測定精度を超える桁を答えに残さない途中で丸めすぎる。計算途中は1〜2桁余分に保持
検量線・外れ値比例域で内挿し、外れ値は理由を調べ再測定都合の悪い点を根拠なく除外、比例域外へ外挿
生データ・再現可能性単位・条件・器具・全測定値を記録し、処理後データと分ける平均値だけ残し、除外値や測定条件を消す
相関・因果相関は出発点。対照・機構・交絡要因を検討して因果を主張二量が同時に変化しただけで原因と断定
考察・改善・表現結論→証拠→化学的理由→限界→次の改善を一続きで示す教科書の理論値と違うことだけを『失敗』として終える
研究倫理値の改変・無根拠な除外・出典なし転用をせず、負の結果も記録仮説に合う測定だけを選んで報告

12 / CHEMISTRY & SOCIETY

化学が拓く世界を
根拠で評価する

現行課程の「化学が拓く世界」「化学が築く未来」まで収録。便益だけでなく、資源・安全・環境負荷・回収を同じ物差しで比較します。

DECISION FRAME機能×物質・反応×リスク×ライフサイクル

「化学物質だから危険」「天然だから安全」と決めず、量・曝露・代替案・製造から廃棄までの証拠で判断。

11 REAL-WORLD THEMES

身近な題材を既知法則へ戻す

共テの長いリード文も、物質・反応・保存量へ分解。

化学と人間生活・持続可能性
題材化学の核便益評価すべき論点
水と衛生凝集・ろ過・活性炭・塩素消毒・逆浸透安全な飲料水と淡水化副生成物・エネルギー・濃縮排水まで評価
食料と農業肥料、発酵、酸化防止、pH・水分活性収量・保存性・栄養富栄養化・過剰施肥・食品ロスとの均衡
石油精製・石油化学分留塔の温度勾配、沸点範囲、ナフサの熱分解燃料、溶媒、エチレン・プロピレン等の化学原料留分は混合物。分留という物理変化と、クラッキングという化学変化を区別
医薬と生命官能基、立体構造、酸塩基平衡、DDS治療・診断・衛生用量、選択性、副作用、廃棄を根拠で比較
金属・セラミックス合金、腐食防食、酸化物、焼結建築・輸送・電子材料採掘・製錬エネルギーと再資源化率
高分子材料重合、架橋、複合化、生分解軽量化・断熱・医療材料耐久性と回収性、マイクロプラスチックのトレードオフ
電池とエネルギー酸化還元、電位差、イオン移動、触媒蓄電・再エネ平準化・移動体資源制約、劣化、安全性、回収工程
大気と気候燃焼、光化学、酸塩基、温室効果エネルギー利用と環境観測CO₂だけでなくNOₓ・SOₓ・粒子状物質を区別
グリーンケミストリー原子効率、触媒、低毒性溶媒、省エネルギー必要な機能をより少ない負荷で実現『天然=安全』ではなく全ライフサイクルで判断
光・磁性・先端材料TiO₂光触媒、GaN系LED、Nd磁石、フラーレン・CNT・グラフェン、超伝導材料浄化、照明、発電機・モーター、電子・量子材料希少元素の供給、製造エネルギー、代替材料、回収可能性を比較
機能性高分子・機器分析イオン交換・吸水・導電・感光・生分解性、クロマトグラフィー・吸光・質量分析水処理、センサー、微細加工、物質同定選択性・検出限界・校正・廃棄と、機能性と再資源化の両立
6 MATERIAL SYSTEMS

結合・微構造から材料選択を説明する

答案は「結論 → 数値・観察の証拠 → 化学的理由」。強さだけでなく密度・異方性・耐熱性・回収まで同じ機能単位で比較します。

材料の結合・微構造・物性・用途・回収性
材料群結合・微構造物性用途回収・評価
金属・合金自由電子と非方向性の金属結合、結晶中の転位導電性、延性・展性、合金化による強度・耐食性調整電線、構造材、ステンレス鋼異種金属・添加元素の分離、腐食、再溶解エネルギー
セラミックスイオン結合・共有結合性の強い網目、塑性変形しにくい構造硬質・耐熱・耐食だが脆い傾向耐火物、碍子、切削材焼成エネルギー、破砕後の高品位再利用
ガラス長距離規則性の乏しい非晶質網目透明性、耐食性、明確な融点でなく軟化範囲窓、光ファイバー、容器色・組成の混合と異物が再溶融品質へ影響
高分子長い分子鎖、分子間力、分岐・結晶化・架橋軽量、成形性、絶縁性、弾性を広く設計包装、繊維、医療・断熱材料添加剤・多層材・混合樹脂が選別と再生を難化
CFRP炭素繊維が主に荷重を担い、樹脂が形状保持と応力伝達軽量・高い比強度、方向依存性航空・風車・スポーツ材料繊維と熱硬化性樹脂の分離・再資源化が難しい
半導体・発光材料バンド構造と不純物添加、電子・正孔の再結合導電性制御、電気–光変換Si素子、GaN系LED高純度化エネルギー、希少元素、回収工程
6 SUSTAINABILITY AXES

効率・原料・分解・回収を同義にしない

高収率でも副生成物は多くなり得ます。バイオ由来でも非生分解性はあり、堆肥化可能性には指定条件があります。

グリーンケミストリーと環境材料の評価軸
評価軸定義・基準何を評価するか言えないこと
収率実収量÷理論収量実験・工程で目的物をどれだけ回収できたか副生成物の原子量や溶媒・廃棄物を直接評価しない
原子効率反応式上の目的物式量÷全反応物式量投入原子が理論上どれだけ目的物へ入るか高収率でも原子効率が高いとは限らない
機能単位同じ性能・寿命をもつ製品量へ換算材料・製法を公平に比較する共通基準質量だけ同じで機能や寿命が違う案を直接比較しない
バイオ由来再生可能な有機資源を原料に使う入口軸化石資源使用や炭素循環を検討生分解性・低毒性・低排出を自動的に保証しない
生分解性指定環境で微生物等により低分子化・代謝される出口機能温度・湿度・微生物・時間・完全分解条件を確認『自然へ捨ててよい』『どこでもすぐ消える』ではない
堆肥化可能・再資源化可能規格化されたコンポスト条件/回収・選別・再生系への適合認証条件と地域の回収ルートを確認工業コンポスト適合を家庭・海洋分解や既存リサイクル適合と同義にしない

入口と出口を分離:環境省は、バイオマス由来と生分解性を別軸で整理し、分解環境に合う材料選択を求めています。原子効率は反応物原子を目的物へ最大限取り込む設計指標です。 環境省 バイオプラスチック ↗ ACS Green Chemistry ↗

11 CURRICULUM COMPLETERS

見落としやすい必修事項を埋める

原理・処理順・典型ミスまで一行で確認。

現行学習指導要領の補完11テーマ
項目原理・式共通テストでの処理典型ミス
融解熱・蒸発熱純物質を一定圧力で相平衡を保ちながら相転移させる間は温度が一定。顕熱q=mcΔT、潜熱q=mLまたはnΔH。融解・蒸発は吸熱、凝固・凝縮は同じ大きさで逆符号。加熱曲線を単相の温度変化と相転移の停滞部に分け、各区間の熱量を加算。質量基準かmol基準かも確認。混合物、過冷却・過熱、臨界点付近では単純な温度一定を前提にしない。相転移中にもmcΔTを使う/一定圧力・純物質・平衡という条件を落とす/融解熱と蒸発熱を混同/凝固・凝縮の符号を変えない
気体の分子量測定理想気体ならM=mRT/(PV)=ρRT/P。水上捕集ではP気体=P全−P水蒸気。容器体積・温度・圧力から気体molを求め、空容器との差から得た気体だけの質量を割る。残存空気・水蒸気・純度を補正。℃のまま代入/標準状態でないのに22.4 L mol⁻¹/全圧をそのまま使う
水和物の加熱減量完全脱水なら減量を結晶水とみなし、n(H₂O)=Δm/18.0、n(無水塩)=m無水物/M無水塩、x=n(H₂O)/n(無水塩)。再加熱して質量が変わらない恒量を確認し、加熱前後で無水塩の式量単位molが保存される式を立てる。水和数または未知原子量を逆算し、整数化は最後に行う。減量を無水塩量とする/水和物全質量を無水塩のモル質量で割る/完全脱水を確認しない/途中でxを丸める
ヘンリー・ラウール一定温度で気体の溶解量はその気体の分圧に比例。理想溶液ではPᵢ=xᵢPᵢ°、P全=ΣPᵢ、yᵢ=Pᵢ/P全。対象気体の分圧と液相モル分率を先に求め、各蒸気分圧を別々に計算。Σxᵢ=1、Σyᵢ=1で検算。全圧をヘンリー式へ代入/液相xと気相yを混同/温度変更後も同じ定数
親水・疎水・保護コロイド親水コロイドは水和が強い。疎水コロイドは少量の電解質で凝析しやすい。保護コロイドは疎水粒子を覆って安定化し、金数は小さいほど保護作用が強い。チンダル現象は光の散乱、ブラウン運動は媒質分子との衝突、透析は半透膜による小粒子除去。粒子の電荷・水和・電解質の量と価数を読む。電気泳動では帯電粒子が反対符号の電極へ移るので、移動先から粒子の符号を逆算。疎水の凝析、親水の塩析、保護作用も区別。凝析と塩析を同義にする/陽極へ動く粒子を正とする/金数が大きいほど保護作用が強いと逆にする
実用電池・銅の電解精錬放電時、乾電池・アルカリ乾電池はZn側で酸化、MnO₂側で還元。Liイオン電池は負極黒鉛からLi⁺が脱離。銅精錬は粗銅陽極でCu→Cu²⁺+2e⁻、純銅陰極で逆反応。電池か電気分解かを判定し、各極反応を電子molで接続。Ag・Auなどは陽極泥、Fe・Znなどは主に溶液へ。Liイオン電池の負極を金属Liと断定/正負極と陽陰極を混同/全不純物が陽極泥
放射性同位体の利用N=N₀(1/2)^(t/T₁/₂)、放射能A=λN。半減期は通常、温度・圧力・化学状態でほとんど変化しない。経過時間を半減期の何倍かへ直し、残存割合・壊変割合・放射能を区別。¹⁴C年代測定、トレーサー、核医学、厚さ測定を目的と対応。半減期ごとに一定量を引く/残存と壊変を逆にする/同位体と同素体を混同
腐食・防食・合金・Al再資源化鉄の酸化部はFe→Fe²⁺+2e⁻、中性・酸素存在下の還元部はO₂+2H₂O+4e⁻→4OH⁻。被覆・犠牲防食・電気防食・不動態化で抑える。水・O₂・電解質・異種金属接触から両極を決定。黄銅Cu–Zn、青銅Cu–Sn、ステンレス鋼Fe–Cr–Ni、ジュラルミンAl–Cu–Mg系を用途と対応。犠牲金属にFeより貴な金属/合金を一定化学式の化合物/Al再生は環境負荷ゼロ
弱塩基の電離平衡B+H₂O⇄BH⁺+OH⁻、Kb=[BH⁺][OH⁻]/[B]。共役対ではKa(BH⁺)Kb(B)=Kw=1.0×10⁻¹⁴(25℃)。0.100 mol/L NH₃、Kb=1.8×10⁻⁵なら[OH⁻]≈√(Kbc)=1.34×10⁻³ mol/L。先に初濃度・変化量x・平衡濃度を置き、xが十分小さいときだけc−x≈c。例ではpOH=2.87、pH=11.13。NH₄⁺の共通イオンがあれば電離は抑制される。Kb式へH⁺を入れる/KaKb=Kwを同じ酸または塩基どうしに使う/近似後のx/cを検算しない
気体分子のエネルギー分布理想気体1分子の平均並進運動エネルギーは(3/2)kT、1 molでは(3/2)RT。同温度なら気体の種類によらず平均エネルギーは同じだが、二乗平均平方根速度はvrms=√(3RT/M)で軽い気体ほど大きい。分布曲線は面積が粒子数(割合)。温度上昇で山は低く幅広くなり、右へ広がる。しきいエネルギーを超える面積の増加を、反応速度上昇へ結び付ける。高温ほどピークが高い/同温度で重い分子ほど平均運動エネルギーが小さい/曲線下の面積が温度で変わる
ペプチド配列決定完全加水分解は構成アミノ酸、N末端分析は先頭残基、部分加水分解は隣接断片を与える。例:Gly・Ala・Val各1残基からなるトリペプチドで、N末端Gly、断片Gly–AlaとAla–Valなら配列はGly–Ala–Val。全体集合と各残基数を固定し、N末端を起点に重なりをもつ断片を並べる。最後に全残基数・出現回数・C末端を検算。断片の向きを逆にする/一つの断片だけで確定/完全加水分解で並び順も分かると考える

13 / MEMORY ATLAS

検索して、隠して、
思い出す

カードを開く前に3秒だけ思い出してください。「定着」を押したカードは端末内に記録されます。

定着0/ 173

173件を表示

理論物質の構成 / 粒子

質量数・原子番号・中性子数の関係は?

A = Z + N
理論物質の構成 / 周期表

典型元素の価電子数はどう読む?

理論物質の構成 / 周期表

族・周期・周期律とは?

理論物質の構成 / 新課程

典型元素・遷移元素の範囲は?

理論物質の構成 / 元素分類

1・2・17・18族の族名は?

理論物質の構成 / 単体の状態

常温・常圧で液体の単体は?

理論化学結合 / 結合

結合と構成粒子の対応は?

理論物質量 / 計算

物質量をつなぐ4本の式は?

n = m/M = N/Nₐ = PV/RT = cV
理論物質の状態 / 気体

気体の状態方程式で温度と体積の単位は?

PV=nRT / P₁V₁/T₁=P₂V₂/T₂
理論溶液 / 計算

質量モル濃度とモル濃度の違いは?

理論溶液 / 粒子数

沸点上昇・凝固点降下を決めるものは?

ΔTb=iKbm / ΔTf=iKfm / Π=icRT
理論反応速度 / グラフ

反応速度を大きくする基本要因は?

v=−(1/a)Δ[A]/Δt=(1/c)Δ[C]/Δt
理論化学平衡 / 平衡

平衡定数 K に固体・純液体を入れない理由は?

Q<K:正向き / Q=K:平衡 / Q>K:逆向き
理論化学平衡 / 平衡

ルシャトリエの原理の判断順は?

理論化学平衡 / 平衡定数

反応式を逆転・n倍・加算するとKはどう変わる?

逆反応:K⁻¹ / n倍:Kⁿ / 加算:K₁K₂
理論化学平衡 / 気相平衡

平衡混合気体へ不活性気体を加えると必ず平衡は移動する?

理論酸・塩基 / 計算

25℃で pH と pOH の関係は?

pH = −log₁₀[H⁺]
理論酸・塩基 / 平衡

緩衝液の正体は?

理論酸化還元 / 半反応式

酸化剤と還元剤は電子をどうする?

理論電池・電気分解 / 電気化学

電池と電気分解の電極の覚え分けは?

Q = It = n(e⁻)F
理論熱化学 / エンタルピー

反応エンタルピー ΔH の符号は?

ΔH = H生成物 − H反応物
理論物質の構成 / 電子配置

電子殻の収容上限と原子番号20までの配置は?

理論物質の構成 / 同位体

相対原子質量はどう計算する?

Ar = Σ(同位体質量 × 存在比)
理論化学結合 / 結晶

4種類の結晶の融点・伝導性をどう比較する?

理論物質の状態 / 蒸気圧

沸騰条件と外圧の関係は?

理論物質量 / 気体

標準状態の気体1 molの体積は?

理論溶液 / 溶解度

再結晶で得られる結晶量はどう求める?

理論分離・精製 / 液液抽出

分配比と複数回抽出をどう計算する?

D=c有機/c水 / f水=V水/(V水+D V有機)
理論溶液 / 水和物の再結晶

水和物が析出する再結晶で何を二重に保存する?

m塩,母液=m塩,初−xM無水塩 / m水,母液=m水,初−18.0nx
理論溶液 / コロイド

コロイドの頻出現象をどう区別する?

理論溶液 / 分散系

ゾル・ゲル・エマルション・エアロゾルをどう分類する?

理論酸・塩基 / 滴定

中和滴定の物質量関係は?

酸のH⁺当量 = 塩基が受け取るH⁺の当量
理論酸・塩基 / 標定

一次標準物質と標定済み滴定液は何が違う?

理論酸・塩基 / 塩の加水分解

塩の水溶液の液性をどう判定する?

Ka(BH⁺)=Kw/Kb(B) / Kb(A⁻)=Kw/Ka(HA)
理論酸・塩基 / 加水分解計算

弱酸HAの塩A⁻のpHをどう計算する?

Kb=Kw/Ka / [OH⁻]≈√(KbC)
理論酸・塩基 / 塩の分類

酸性塩・塩基性塩という名前から水溶液の液性を決められる?

理論酸・塩基 / 弱酸・弱塩基遊離

弱酸・弱塩基遊離反応の向きをどう判断する?

理論酸化還元 / 酸化数

酸化数を決める基本規則は?

理論電池・電気分解 / ファラデー

電気量と生成物量をつなぐ式は?

Q = It = n(e⁻)F
理論電池・電気分解 / 電極反応

電気分解の生成物は何から決める?

理論電池・電気分解 / 電流効率

電流効率・直列電解槽を含む計算はどう処理する?

n(e⁻)=Itη/F
理論電池・電気分解 / 標準電極電位

支給された標準電極電位から起電力と反応方向をどう決める?

E°cell=E°cathode−E°anode(両方とも還元電位)
理論熱化学 / 結合エンタルピー

結合エンタルピーからΔHを求める式は?

ΔH ≈ ΣD(切断) − ΣD(生成)
理論熱化学 / 自発性

吸熱反応でも自発的に進むことがあるのはなぜ?

発展:ΔG = ΔH − TΔS
理論熱化学 / 実験誤差

熱量計で熱損失や容器の熱容量を無視するとΔHはどうずれる?

q周囲=(mc+C熱量計)ΔT / ΔrH=−q周囲/ξ
理論物質の状態 / 状態図

状態図の三重点・臨界点・境界線は何を表す?

理論物質の状態 / 単位格子

単純・体心・面心立方格子の粒子数は?

ρ = ZM/(Nₐa³)
理論物質の状態 / 実在気体

実在気体が理想気体へ近づく条件は?

理論溶液 / 浸透圧

浸透と逆浸透の向きは?

Π = c粒子RT = ic₀RT
理論反応速度 / 速度式

初速度法で反応次数をどう求める?

v = k[A]ᵐ[B]ⁿ
理論反応速度 / 活性化エネルギー

触媒はエネルギー図の何を変える?

理論化学平衡 / 溶解度積

沈殿が生じる条件をイオン積でどう判定する?

AgCl(s) ⇄ Ag⁺ + Cl⁻;Ksp=[Ag⁺][Cl⁻]
理論酸・塩基 / 電離平衡

弱酸HAの電離定数Kaは何を表す?

Ka = [H⁺][A⁻]/[HA]
理論酸・塩基 / 希釈

1価の弱酸を10倍に希釈すると、pHと電離度はどう変わる?

[H⁺]≈√(KaC) / α≈√(Ka/C)(α≪1)
理論酸・塩基 / 滴定曲線

滴定曲線で当量点と中性点は同じ?

理論電池・電気分解 / ダニエル電池

ダニエル電池の負極・正極・電子の向きは?

理論電池・電気分解 / 鉛蓄電池

鉛蓄電池の放電で電解液濃度はどうなる?

理論電池・電気分解 / 燃料電池

水素–酸素燃料電池の全反応は?

理論熱化学 / 生成エンタルピー

標準生成エンタルピーから反応ΔHを求める式は?

ΔrH°=ΣνΔfH°(生成物)−ΣνΔfH°(反応物)
理論熱化学 / 発展・自発変化

ギブズエネルギー変化と自発性の関係は?

発展:ΔG = ΔH − TΔS
理論化学反応と光 / 光エネルギー

化学反応と光、波長と1光子のエネルギーをどう結ぶ?

E = hν = hc/λ
理論化学反応と光 / 吸光光度法・発展

透過率から吸光度と未知濃度へ進む原理は?

T=I/I₀ / A=−log₁₀T=εcl
無機金属元素 / 炎色

頻出の炎色反応は?

無機非金属元素 / 酸化力

ハロゲン単体の酸化力の順は?

無機非金属元素 / 気体

アンモニアの製法・捕集・検出は?

2NH₄Cl + Ca(OH)₂ → CaCl₂ + 2NH₃ + 2H₂O
無機非金属元素 / 気体・安全

塩素の製法・色・作用は?

MnO₂ + 4HCl → MnCl₂ + Cl₂ + 2H₂O
無機非金属元素 / 気体

SO₂の酸化・還元作用の見分けは?

無機反応原理 / 沈殿

銀ハロゲン化物の色とNH₃への溶解は?

無機金属元素 / 両性

両性金属と両性水酸化物は?

Al(OH)₃ + OH⁻ → [Al(OH)₄]⁻
無機遷移元素 / 色・新課程

Fe²⁺とFe³⁺の水溶液・塩基添加時の色は?

無機遷移元素 / 錯イオン

Cu²⁺にNH₃水を少量→過剰と加えると?

無機工業製法 / 製法

ハーバー・ボッシュ法の条件は?

無機工業製法 / 製法

接触法で硫酸をつくる要所は?

無機反応原理 / 乾燥剤

気体の乾燥剤はどう選ぶ?

無機非金属元素 / 硝酸

Cuと硝酸の反応生成気体は濃度でどう変わる?

無機非金属元素 / 硫酸

濃硫酸の代表的性質は?

無機非金属元素 / 硫黄の同素体

斜方硫黄・単斜硫黄・ゴム状硫黄をどう区別する?

無機反応原理 / 系統分離

金属イオン系統分離の判断軸は?

無機反応原理 / 系統分離

Ag⁺・Cu²⁺・Fe³⁺・Zn²⁺・Ca²⁺を分ける代表順序は?

無機金属元素 / 製錬

Alの製錬と両性をどう結ぶ?

無機典型元素 / 1族

アルカリ金属の水との反応性は族でどう変わる?

2M + 2H₂O → 2MOH + H₂
無機典型元素 / 2族

2族の水酸化物と硫酸塩の溶解性の傾向は?

無機典型元素 / 石灰

石灰石から消石灰までの反応系列は?

無機非金属元素 / 14族

CO₂とSiO₂の構造・性質はどう違う?

無機非金属元素 / リン

黄リンと赤リンの重要な違いは?

無機遷移元素 / クロム

クロム酸イオンと二クロム酸イオンの色と平衡は?

2CrO₄²⁻ + 2H⁺ ⇄ Cr₂O₇²⁻ + H₂O
無機遷移元素 / マンガン

MnO₄⁻の還元生成物は液性でどう変わる?

無機金属元素 / イオン化傾向

金属と酸・水・金属塩の反応をどう判定する?

無機非金属元素 / ケイ素化合物

SiO₂・ケイ酸ナトリウム・水ガラス・シリカゲルの流れは?

SiO₂+Na₂CO₃→Na₂SiO₃+CO₂ / Na₂SiO₃+2HCl→H₂SiO₃+2NaCl(高校での便宜表記)
有機脂肪族 / 付加・酸化

アルケンの代表反応と非対称付加の向きは?

有機脂肪族 / 酸化

アルコール酸化の分類は?

有機脂肪族 / 検出

アルデヒド基の検出反応は?

有機脂肪族 / 平衡

エステル化とけん化の違いは?

有機芳香族 / 置換

ベンゼンの三大置換反応は?

有機芳香族 / 酸性

フェノールの酸性と検出は?

有機芳香族 / 塩基性

アニリンの代表反応は?

有機構造決定 / 攻略

有機構造決定の最初の3手は?

不飽和度 = (2C+2+N−H−X)/2
有機有機化学の基礎 / 異性体

構造異性体を漏れなく数える順序は?

有機構造決定 / 燃焼分析

燃焼生成物からC・Hを求めるには?

有機脂肪族 / 三重結合

アルキンの反応で押さえる点は?

有機脂肪族 / カルボン酸

カルボン酸を炭酸やフェノールと見分けるには?

有機脂肪族 / 油脂

油脂の加水分解・硬化・不飽和度は?

有機脂肪族 / 界面活性剤

セッケンが硬水で使いにくい理由は?

有機芳香族 / 合成経路

サリチル酸から作る2つの頻出物質は?

有機脂肪族 / 脱水

エタノールの脱水生成物は温度でどう変わる?

有機芳香族 / 分離

安息香酸・フェノール・中性物質を塩基でどう分ける?

有機芳香族 / ジアゾ化

アニリンのジアゾ化を低温で行う理由は?

有機構造決定 / 不飽和度

C,H,N,ハロゲンを含む分子の不飽和度は?

IHD=(2C+2+N−H−X)/2
高分子天然高分子 / 糖

デンプン・セルロース・グリコーゲンの構造差は?

高分子天然高分子 / タンパク質

タンパク質・アミノ酸の呈色反応は?

高分子合成高分子 / 重合

付加重合と縮合重合の見分けは?

高分子合成高分子 / 樹脂

熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の違いは?

高分子合成高分子 / 結合

ナイロン66とPETの結合・単量体は?

高分子天然高分子 / 天然ゴム

天然ゴムと加硫の関係は?

高分子合成高分子 / 機能性樹脂

イオン交換樹脂は何を交換する?

高分子天然高分子 / 発展・核酸

【発展】DNAとRNAの糖・塩基の違いは?

高分子天然高分子 / 二糖

マルトース・スクロース・ラクトースの構成単糖は?

高分子合成高分子 / ビニロン

ビニロンの製造経路は?

高分子合成高分子 / ポリイミド

ポリイミドはどの段階を経て生じる?

共テ攻略化学と社会 / 原油分留

原油の分留塔で留分の位置をどう判断する?

共テ攻略化学と社会 / 石油化学

ナフサの熱分解は何をつくる工程?

理論物質の構成 / 化学の特徴

化学は物質をどの視点で探究する学問?

理論物質の構成 / 物質分類

純物質と混合物はどう区別する?

理論物質の構成 / 元素と物質

元素・単体・化合物の違いは?

理論物質の状態 / 熱運動と三態

固体・液体・気体を粒子の熱運動でどう説明する?

理論物質の構成 / 物理変化・化学変化

物理変化と化学変化をどう見分ける?

理論物質の構成 / 分離・精製

混合物の分離法は何の差を利用する?

理論化学結合 / 電子式

電子式から共有結合を組み立てる手順は?

理論化学結合 / 配位結合

配位結合は普通の共有結合と何が違う?

理論化学結合 / 分子の極性

極性分子と無極性分子をどう判定する?

理論化学結合 / 分子間力

分子間力と沸点をどう結び付ける?

理論物質量 / mol入門

1 molは何を数える単位?

N = nNₐ
理論物質量 / 反応式

化学反応式の係数比は何の比?

理論物質量 / 過不足・収率

限界試薬・純度・収率を一つの流れで処理するには?

収率(%) = 実収量 / 理論収量 × 100
理論酸・塩基 / 定義・価数

酸・塩基とその価数を粒子でどう捉える?

理論酸・塩基 / 中和後pH

強酸・強塩基を混合した後のpHはどう求める?

n余剰 = |n(H⁺)−n(OH⁻)|
理論酸・塩基 / 緩衝計算

弱酸HAとその塩からなる緩衝液のpHはどう計算する?

pH ≈ pKa + log₁₀([A⁻]/[HA])
理論物質の状態 / 混合気体

混合気体の全圧・分圧・モル分率の関係は?

P = ΣPᵢ;Pᵢ = xᵢP
理論物質の状態 / 混合気体

混合気体の平均モル質量を成分比・密度からどう求める?

M̄=ΣxᵢMᵢ=m/n=ρRT/P
理論溶液 / 濃度換算

密度と質量分率からモル濃度へどう換算する?

c = 1000ρw / M
理論溶液 / 気体の溶解度

ヘンリーの法則は何が圧力に比例するという法則?

n溶解 ∝ P気体
有機有機化学の基礎 / 幾何異性体

アルケンに幾何異性体が生じる条件は?

有機有機化学の基礎 / 鏡像異性体

不斉炭素原子と鏡像異性体の関係は?

高分子天然高分子 / 単糖・還元性

グルコースが還元性を示すのはなぜ?

高分子天然高分子 / アミノ酸

アミノ酸の電荷と電気泳動の向きはpHでどう変わる?

高分子天然高分子 / 等電点計算

支給されたpKaからアミノ酸の等電点pIをどう求める?

pI=(pKa,neutralの直前+pKa,neutralの直後)/2
高分子天然高分子 / ペプチド計算

n個のアミノ酸から直鎖状ペプチドをつくると水と結合は何個?

Mペプチド = ΣMアミノ酸 − 18.0(n−1)
高分子天然高分子 / セルロース・繊維

天然繊維・再生繊維・半合成繊維をどう分類する?

高分子合成高分子 / 重合度計算

付加重合体の平均重合度をどう求める?

平均重合度 ≈ 平均分子量 / 繰返し単位の式量
高分子合成高分子 / 縮合計算

縮合重合体の繰返し単位の式量はどう決める?

M繰返し = ΣM単量体 − ΣM脱離分子
高分子合成高分子 / 加熱挙動

熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の加熱挙動を構造から説明すると?

高分子合成高分子 / 分岐・結晶性

ポリエチレンでは分岐の多少が密度・硬さへどう影響する?

高分子合成高分子 / 構造と物性

高分子の極性基・水素結合は強度や吸水性へどうつながる?

無機非金属元素 / 水素・酸素

H₂・O₂・O₃の製法または検出で押さえる点は?

無機非金属元素 / 水素化合物

HClとH₂Sの性質・検出をどう区別する?

無機非金属元素 / 窒素酸化物

NOとNO₂の色・空気中での変化は?

2NO₂ + H₂O → HNO₃ + HNO₂;総括:3NO₂ + H₂O → 2HNO₃ + NO
無機工業製法 / アンモニアソーダ法

アンモニアソーダ法でNa₂CO₃を得る流れは?

2NaHCO₃ → Na₂CO₃ + CO₂ + H₂O
共テ攻略化学と社会 / 資源循環

資源循環を化学的に評価する視点は?

共テ攻略実験・探究 / GHS・SDS

GHS絵表示とSDSは何をどう読む?

共テ攻略実験・探究 / 混触・廃液

廃液を勝手に混ぜてはいけない化学的理由は?

理論酸・塩基 / 滴定誤差

滴定操作の誤差方向を丸暗記せず判定するには?

c試料 = c滴定液 × V滴定液 / V試料
理論実験・探究 / 陰イオン定性

Cl⁻・SO₄²⁻・CO₃²⁻を妨害まで含めてどう識別する?

理論実験・探究 / 沈殿重量分析

沈殿重量分析の操作と誤差方向をどうつなぐ?

n(対象)=m(秤量形)/M(秤量形)×ν(対象)/ν(秤量形)
理論物質の状態 / 気体装置

水上置換した気体の圧力補正と逆流をどう考える?

P乾燥気体 = P湿潤気体 − P水蒸気 / ΔP=ρgh
共テ攻略実験・探究 / 生データ・外れ値

平均から離れた測定値はどう扱う?

有機有機化学 / 合成後処理

有機合成後の分離・精製はどの目的順で考える?

高分子高分子と社会 / 環境材料

バイオ由来・生分解性・堆肥化可能はどう違う?

共テ攻略化学と社会 / グリーンケミストリー

原子効率と収率は何が違う?

原子効率(%) = ν目的物M目的物 / Σ(ν反応物M反応物) × 100
共テ攻略共通テスト / 読解

初見資料問題で先に読むものは?

共テ攻略共通テスト / 時間

60分をどう配分する?

共テ攻略共通テスト / グラフ

グラフ問題の4点確認は?

共テ攻略共通テスト / 計算

計算問題で式を立てる前の3点確認は?

14 / QUICK PRACTICE

共テ化学
30問 基礎知識チェック

33問題型すべての実力診断ではなく、学習前後の基礎知識確認です。知識を1段階だけ使う問題で穴を発見し、結果より誤答理由を言葉にします。資料読解・多段計算はオリジナル資料問題で別に確認してください。

QUESTION 010 correct

発熱反応の反応エンタルピー ΔH の符号は?

15 / FAQ

共通テスト化学の
よくある質問

01共通テスト化学は暗記だけで何点取れますか?

暗記だけでは安定しません。公式評価でも、知識を初見の実験・グラフ・身近な題材へ適用する力が重視されています。本ページでは『1事実の暗記→理由の説明→資料問題への適用』の3層で学べるようにしています。

02半反応式は丸暗記すべきですか?

頻出式を覚えることは有効ですが、骨格、OをH₂O、HをH⁺、電荷をe⁻の順に合わせれば未知の式も作れます。塩基性条件は酸性条件で完成後、両辺へOH⁻を加えてH⁺を消します。

03熱化学方程式と反応エンタルピーは何が違いますか?

現行課程では化学反応式の右にΔHを付けて表します。計算の核は同じで、生成物のエンタルピーから反応物を引き、発熱なら負・吸熱なら正です。

04無機化学はどの順番で覚えるべきですか?

元素別の前に、気体、沈殿、色、錯イオン、工業製法という反応の軸で横断整理します。その後に周期表の族ごとへ戻すと、例外が目立ち定着します。

05有機化学の反応経路を覚えるコツは?

物質名の羅列ではなく、炭素骨格が変わるか、官能基が何から何へ変わるか、試薬・条件は何かの3点を矢印ごとに説明します。酸化・還元・付加・置換・脱離・加水分解で分類すると経路が一本につながります。

06共通テスト対策はいつから始めるべきですか?

全範囲の基礎学習と並行して、単元ごとに共通テスト型の資料問題へ触れるのが効率的です。直前期は60分通し演習と、誤答をM01〜M13の13パターンへ分類し、各カードの復習・演習リンクから原因別に戻ります。

072027年の共通テスト化学はいつ、何分・何点ですか?

令和9年度本試験は2027年1月16日(土)・17日(日)で、『化学』を含む理科は第2日の1月17日(日)です。理科1科目登録者は10:40〜11:40の60分・100点、2科目登録者は9:30〜11:40の130分(うち解答時間120分、各解答科目60分)です。理科は5出題科目から最大2科目を選び、受験科目数は出願時に登録し、当日は変更できません。『化学』1科目の配点は100点で、理科2科目登録時は2科目合計200点です。

082027年度の共通テスト化学はどの形式で出題されますか?

紙の問題冊子とマークシート式解答用紙を用い、多肢選択式または数値・記号等で答える形式です。前問と後問の答えを組み合わせる連動型が出題される場合もあります。令和9年度の『化学』の問題作成方針は、基本概念・原理法則の深い理解に加え、観察・実験・調査結果の数学的な分析・解釈、未知資料の分析的・総合的考察を重視すると明記しています。

09共通テスト化学の過去問は何年分、どの順で解くべきですか?

まず現行課程の2025・2026年度を、単元学習後と直前期の2回に分けて解きます。旧課程の2021〜2024年度は、現行範囲の根拠ではなく資料読解・計算・実験の処理型を転用する類題として使い、最後は未見状態を残した年度を60分で通してください。

102027年度対策として、このページの何が最新ですか?

2026年度本試験と大学入試センターの2026年度公式評価までを反映しています。2027年度本試験は実施前です。令和9年度の公式問題作成方針と、2021〜2026年度に実際に確認された反復型から対策を組み立てています。

11目標点別に、どこから始めればよいですか?

50点未満なら全単元地図と理論レッスン、50〜79点なら問題タイプと計算ルート、80点以上ならオリジナル資料問題と誤答原因分析から始めます。30問の基礎知識チェックで知識の穴を特定し、対応リンクへ戻ると最短です。

令和9年度の受験案内・最新公式情報:大学入試センター「令和9年度試験」↗

SOURCES & POLICY

根拠のある攻略ページとして

学習範囲は文部科学省、出題分析は大学入試センター、用語差分は教科書発行者、物性・化学用語・分析化学・電気化学の定義と呈色反応の例外はNIST・IUPAC・日本化学会資料、安全表示はNITE、環境材料は環境省、原子効率はACSを基準に再構成。「受験の月」と「化学のグルメ」は情報設計の参考として分析し、文章・図版は複製せず独自教材として制作しています。

2027年度の日程・試験時間・配点:大学入試センター「令和9年度 共通テスト実施要項」↗

2027年度の解答方式・問題作成方針:出題方法等↗問題作成方針↗文部科学省の実施大綱↗

講座区分
本教材は数強塾グループが公開された公式資料を基に独自制作した無料講座で、文部科学省・大学入試センターその他公的機関が提供・監修・推奨する公式教材ではありません。
編集
数強塾グループ 教材制作チーム
更新方針
大学入試センターの本試験・設問別正答率・評価報告書の公表後に年度分析を更新
訂正方針・連絡先
根拠資料と計算過程を再確認し、誤りは教材版と更新日を上げて訂正します。指摘は数強塾お問い合わせフォームから受け付けます。

知識の穴を、得点の伸びしろに。

今日から10分、
化学をつなげよう。

暗記カードを開く 30問で確認する

大学受験化学・全範囲 VISUAL ATLAS 2027

反応を「点」ではなく
矢印と条件でつなぐ

化学基礎から理論・無機・有機・高分子・実験考察までを、現行の学習指導要領に沿って16領域へ整理しました。図だけを暗記せず、各矢印の試薬・条件・観察事実を文章と表で確認できるオリジナル教材です。

16全範囲モジュール
10大型フロー図
39反応・物質表
100+確認項目

01 / OFFICIAL COVERAGE

大学受験化学の全範囲チェック表

文部科学省の「化学基礎」「化学」の大項目・内容の取扱いを、受験勉強で点検しやすい粒度へ分解しています。

01化学基礎

物質の分類・分離

  • 純物質と混合物
  • 元素・単体・化合物
  • ろ過・蒸留・分留
  • 抽出・再結晶・昇華
  • クロマトグラフィー
  • 炎色反応・沈殿反応

02化学基礎

原子・周期表

  • 原子番号・質量数
  • 同位体・放射性同位体
  • 電子配置・価電子
  • 周期律・族・周期
  • イオン化エネルギー
  • 電子親和力・電気陰性度

03化学基礎+化学

化学結合・結晶

  • イオン結合
  • 共有結合・配位結合
  • 金属結合
  • 極性・分子間力
  • 分子結晶・共有結合結晶
  • イオン結晶・金属結晶
  • 単位格子・充填率・密度

04化学基礎

物質量・反応式

  • mol・粒子数
  • モル質量
  • 気体のモル体積
  • モル濃度
  • 化学反応式と量的関係
  • 限界反応物・純度・収率

05化学基礎+化学

酸・塩基

  • アレニウスとブレンステッド
  • 強弱・電離度
  • pH・水のイオン積
  • 中和滴定
  • 塩の加水分解
  • 緩衝液
  • 弱酸・弱塩基の電離平衡

06化学基礎+化学

酸化還元・電気化学

  • 酸化数
  • 半反応式
  • 酸化剤・還元剤
  • イオン化傾向
  • 電池・標準電極電位
  • 電気分解・ファラデーの法則

07化学

物質の状態と平衡・気体

  • 状態変化・蒸気圧
  • ボイル・シャルル
  • 理想気体の状態方程式
  • 混合気体・分圧
  • 実在気体
  • 気体分子のエネルギー分布

08化学

溶液・固体

  • 固体・気体の溶解度
  • 溶解平衡・溶解度積
  • 蒸気圧降下
  • 沸点上昇・凝固点降下
  • 浸透圧
  • コロイド

09化学

物質の変化と平衡

  • 化学反応とエネルギー
  • 反応エンタルピー・ヘスの法則
  • 結合エネルギー
  • 反応速度式・活性化エネルギー
  • 平衡定数・反応商
  • ルシャトリエの原理

10無機化学

典型元素

  • 水素・希ガス
  • ハロゲン
  • 酸素・硫黄
  • 窒素・リン
  • 炭素・ケイ素
  • アルカリ金属
  • アルカリ土類金属
  • アルミニウム・亜鉛・スズ・鉛

11無機化学

遷移元素・無機分析

  • 鉄・銅・銀・クロム・マンガン
  • イオンの色
  • 沈殿の色
  • 錯イオン
  • 両性水酸化物
  • 陽イオン系統分離
  • 気体・陰イオンの検出

12有機化学

脂肪族有機

  • アルカン・アルケン・アルキン
  • 異性体・立体化学
  • アルコール・エーテル
  • アルデヒド・ケトン
  • カルボン酸・エステル
  • 油脂・セッケン

13有機化学

芳香族有機

  • ベンゼンと置換反応
  • フェノール
  • 芳香族カルボン酸
  • ニトロベンゼン・アニリン
  • ジアゾ化・カップリング
  • 芳香族の分離・精製

14有機化学

有機構造決定

  • 元素分析・分子式
  • 不飽和度
  • 官能基検出
  • 酸化・還元・加水分解
  • 銀鏡・ヨードホルム
  • 光学異性・幾何異性
  • 反応経路推定

15高分子

合成高分子

  • 付加重合
  • 縮合重合
  • 開環重合
  • 熱可塑性・熱硬化性
  • ゴム・繊維・樹脂
  • イオン交換樹脂
  • 平均分子量・重合度

16高分子+実験

天然高分子・探究

  • 単糖・二糖・多糖
  • アミノ酸・ペプチド
  • タンパク質・酵素
  • 核酸(発展)
  • 実験計画・誤差・グラフ
  • 分離精製・安全
  • 化学と資源・環境

02 / THEORY

理論化学:計算を分岐図にする

どの公式かを当てる前に、与えられた量をmolへ翻訳し、保存則と反応式を中心に組み立てます。
ORIGINAL MAP理論化学:設問から使う道具を決める
理論化学:設問から使う道具を決める 与えられた量をmolへそろえ、反応式、状態、平衡、電気量のどの関係を使うかを分岐する。 質量/M・粒子数/NA 与えられた量molへ統一反応式係数比気体PV=nRT溶液n=cV電気量Q=It平衡K・Q・ICEエネルギーΔH・ヘス電子molQ/F単位・有効数字条件を再確認

与えられた量をmolへそろえ、反応式、状態、平衡、電気量のどの関係を使うかを分岐する。

ORIGINAL MAP平衡・pH:変化を式へ翻訳する
平衡・pH:変化を式へ翻訳する 化学平衡、酸塩基平衡、溶解平衡を、反応式、初期量、変化量、平衡量の順に処理する。 平衡反応式を1本書く初期濃度またはmol係数×xで変化を書く平衡量を表にするKc・KpKa・KbKwKsp共通イオンQとKを比較近似条件を明記二次式なら検算濃度範囲・pH沈殿有無を判定

化学平衡、酸塩基平衡、溶解平衡を、反応式、初期量、変化量、平衡量の順に処理する。

検算の共通語:原子数、電荷、物質量、エネルギー、単位、濃度の範囲。答えが物理的にあり得るかを最後に言葉で確認します。

03 / INORGANIC

無機化学:族・製法・分析を一本化

物質名だけでなく、電子配置、酸化数、沈殿、錯体、工業製法を同じ地図上で往復します。
ORIGINAL MAP無機化学:典型元素を族と電子でつなぐ
無機化学:典型元素を族と電子でつなぐ 典型元素の単体、代表化合物、製法、性質を周期表の族ごとに関連付ける。 1族 HH₂・H₂O1族 Na・K強い還元性2族 Mg・Ca炭酸塩・硫酸塩13族 Al両性・Al₂O₃14族 C・SiCO₂・SiO₂15族 N・PNH₃・HNO₃16族 O・SSO₂・H₂SO₄17族 F・Cl・Br・I酸化力・沈殿18族 希ガス閉殻・低反応性周期律半径・電気陰性度酸化還元

典型元素の単体、代表化合物、製法、性質を周期表の族ごとに関連付ける。

ORIGINAL MAP無機工業:原料から製品までの5本の流れ
無機工業:原料から製品までの5本の流れ ハーバー・ボッシュ法、オストワルト法、接触法、ソルベー法、食塩水電解を原料と条件で区別する。 ハーバー法Pt・酸化吸収燃焼接触法吸収・希釈ソルベー法加熱電気分解CO₂供給 N₂ + 3H₂2NH₃Fe・高温高圧NO → NO₂HNO₃S・硫化鉱SO₂SO₃V₂O₅H₂SO₄NaCl飽和水溶液NaHCO₃NH₃・CO₂Na₂CO₃食塩水Cl₂ + H₂ + NaOHCaCO₃ → CaO→ Ca(OH)₂

ハーバー・ボッシュ法、オストワルト法、接触法、ソルベー法、食塩水電解を原料と条件で区別する。

ORIGINAL MAP陽イオン系統分離:沈殿・錯体・両性の分岐
陽イオン系統分離:沈殿・錯体・両性の分岐 Ag+、Cu2+、Fe3+、Al3+、Zn2+、Ca2+、Na+を、試薬の順序と沈殿・溶解で分離する基本骨格。 妨害除去後ろ液 混合水溶液希HClAgCl 白NH₃で溶解酸性でH₂SCuS 黒NaOHaqFe(OH)₃ 赤褐過剰でも不溶Al・Zn水酸化物過剰で錯イオンNH₃・H₂Sで再分離Al(OH)₃ / ZnS(NH₄)₂CO₃CaCO₃ 白Na⁺はろ液炎色反応 黄

Ag+、Cu2+、Fe3+、Al3+、Zn2+、Ca2+、Na+を、試薬の順序と沈殿・溶解で分離する基本骨格。

ORIGINAL MAP無機気体:発生・乾燥・捕集・確認
無機気体:発生・乾燥・捕集・確認 気体の発生反応を、酸塩基・酸化還元・加熱分解に分け、水への溶解性と空気に対する密度で捕集法を選ぶ。 YesYesNo 発生させる気体水に溶けにくい?水上置換H₂・O₂・NO空気より重い?下方置換CO₂・Cl₂・HCl上方置換NH₃乾燥剤は反応しないか確認反応色・におい・試験紙毒性・逆流・廃液ドラフト・保護具反応式+観察事実を分けて記録

気体の発生反応を、酸塩基・酸化還元・加熱分解に分け、水への溶解性と空気に対する密度で捕集法を選ぶ。

主要無機気体の発生・捕集・確認
気体代表的発生反応捕集確認注意
H₂Zn + 2HCl → ZnCl₂ + H₂水上置換点火で音を立てて燃える濃H₂SO₄・濃HNO₃では条件に注意
O₂2H₂O₂ → 2H₂O + O₂(MnO₂)水上置換火のついた線香が激しく燃えるMnO₂は触媒
CO₂CaCO₃ + 2HCl → CaCl₂ + H₂O + CO₂下方置換石灰水を白濁、過剰で透明弱酸遊離
NH₃2NH₄Cl + Ca(OH)₂ → CaCl₂ + 2NH₃ + 2H₂O上方置換湿った赤リトマス紙を青CaOで乾燥。濃H₂SO₄不可
HClNaCl + H₂SO₄ → NaHSO₄ + HCl下方置換NH₃と白煙水に非常によく溶ける
Cl₂MnO₂ + 4HCl → MnCl₂ + 2H₂O + Cl₂下方置換湿った色紙を脱色毒性。漂白は酸化作用
H₂SFeS + 2HCl → FeCl₂ + H₂S下方置換酢酸鉛紙を黒変毒性。還元性
SO₂Cu + 2H₂SO₄(濃) → CuSO₄ + SO₂ + 2H₂O下方置換酸性KMnO₄を脱色還元性と漂白作用を区別
NO3Cu + 8HNO₃(希) → 3Cu(NO₃)₂ + 2NO + 4H₂O水上置換空気でNO₂へ酸化無色
NO₂Cu + 4HNO₃(濃) → Cu(NO₃)₂ + 2NO₂ + 2H₂O下方置換赤褐色、水と反応有毒

04 / ORGANIC

有機化学:官能基と反応条件を矢印へ

反応物と生成物だけでなく、酸化・還元・付加・置換・脱離・加水分解という変換の型を読みます。
ORIGINAL MAP脂肪族有機:炭化水素から官能基を往復する
脂肪族有機:炭化水素から官能基を往復する アルカン、アルケン、アルキン、アルコール、カルボニル、カルボン酸、エステルを反応条件とともにつなぐ。 光・置換脱水素H₂付加水和濃H₂SO₄・脱水分子間脱水第一級・酸化第二級・酸化酸化アルコール・酸触媒油脂・塩基加水分解 アルカンCₙH₂ₙ₊₂ハロゲン化物アルケンC=CアルキンC≡CアルコールR−OHエーテルR−O−RアルデヒドR−CHOケトンR−CO−Rカルボン酸R−COOHエステルR−COO−R油脂・セッケンけん化

アルカン、アルケン、アルキン、アルコール、カルボニル、カルボン酸、エステルを反応条件とともにつなぐ。

ORIGINAL MAP芳香族有機:ベンゼンから医薬・色素・高分子へ
芳香族有機:ベンゼンから医薬・色素・高分子へ ベンゼンの置換反応を起点に、ニトロ化、還元、ジアゾ化、フェノール、安息香酸、サリチル酸、スチレンへつなぐ。 濃HNO₃/H₂SO₄Sn/HCl・還元NaNO₂/HClフェノール類加温・加水分解NaOH・CO₂・加圧無水酢酸アルキル化KMnO₄・酸化アルキル化脱水素 ベンゼンC₆H₆ニトロベンゼンC₆H₅NO₂アニリンC₆H₅NH₂ジアゾニウム塩0〜5℃アゾ化合物カップリングフェノールC₆H₅OHサリチル酸o-HO−C₆H₄−COOHアセチルサリチル酸トルエンC₆H₅CH₃安息香酸C₆H₅COOHエチルベンゼンスチレン →ポリスチレン

ベンゼンの置換反応を起点に、ニトロ化、還元、ジアゾ化、フェノール、安息香酸、サリチル酸、スチレンへつなぐ。

ORIGINAL MAP有機構造決定:データを矛盾なく束ねる
有機構造決定:データを矛盾なく束ねる 元素分析、分子量、不飽和度、官能基反応、分解生成物、異性体数を順に使い、候補を絞って全データで検算する。 元素分析組成百分率最簡式→分子式分子量不飽和度環・π結合の合計官能基検出呈色・沈殿・気体酸化生成物加水分解生成物銀鏡・ヨードホルム幾何・光学異性候補構造を列挙炭素骨格を固定全反応・原子数・生成物で再検算

元素分析、分子量、不飽和度、官能基反応、分解生成物、異性体数を順に使い、候補を絞って全データで検算する。

有機反応の試薬・条件・観察
変換反応型試薬・条件判断の核
アルカン → ハロゲン化物置換Cl₂またはBr₂、光H原子がハロゲンへ置換
アルケン → ジハロゲン化物付加Br₂臭素の色が消える
アルケン → アルコール水和H₂O、酸触媒非対称なら生成位置を確認
アルケン → アルカン水素付加H₂、Ni/Pt/PdC=Cが単結合へ
アルコール → アルケン分子内脱水濃H₂SO₄、加熱小分子H₂Oが脱離
アルコール → エーテル分子間脱水濃H₂SO₄、比較的低温2分子からH₂Oが脱離
第一級アルコール → アルデヒド → 酸酸化穏やかな酸化→さらに酸化生成物段階を条件で分ける
第二級アルコール → ケトン酸化酸化剤第三級は通常の酸化を受けにくい
カルボン酸 + アルコール ⇄ エステルエステル化濃H₂SO₄、加熱可逆反応・水を除くと右へ
エステル + NaOH → カルボン酸塩 + アルコールけん化NaOH、水、加熱塩基性では実質的に右へ
アルデヒド銀鏡反応アンモニア性硝酸銀還元性。ギ酸も陽性
メチルケトン型ヨードホルム反応I₂、NaOHCH₃CO− または酸化されて同型になる構造
ベンゼン → ニトロベンゼンニトロ化濃HNO₃・濃H₂SO₄求電子置換
ニトロベンゼン → アニリン還元Sn/HCl後に塩基アニリニウム塩から遊離
アニリン → ジアゾニウム塩ジアゾ化NaNO₂・HCl、0〜5℃低温を保つ
フェノキシド → サリチル酸塩カルボキシ化CO₂、加圧・加熱酸性化してサリチル酸
トルエン → 安息香酸側鎖酸化KMnO₄などベンゼン環でなく側鎖が酸化

05 / POLYMER & BIOMOLECULES

高分子:結合が物性を決める

モノマーの官能基、重合形式、繰返し単位、鎖構造、熱的性質、用途を同時に整理します。
ORIGINAL MAP高分子:モノマー・結合・性質を三点セットで覚える
高分子:モノマー・結合・性質を三点セットで覚える 付加重合、縮合重合、開環重合、天然高分子を、生成する結合と物性へ関連付ける。 モノマーの官能基を確認C=C付加重合2官能基縮合重合環状モノマー開環重合PE・PP・PVCPS・PTFEPET・ナイロンフェノール樹脂ナイロン6など多糖・タンパク質天然ゴム鎖状・分岐・網目結晶性・極性熱可塑性・硬化性強度・吸水性重合度・末端・脱離分子を計算

付加重合、縮合重合、開環重合、天然高分子を、生成する結合と物性へ関連付ける。

主要高分子のモノマー・重合・用途
高分子モノマー生成性質・用途の手掛かり
ポリエチレンエチレン付加重合包装、容器
ポリプロピレンプロピレン付加重合繊維、容器
ポリ塩化ビニル塩化ビニル付加重合配管、シート
ポリスチレンスチレン付加重合容器、断熱材
PTFEテトラフルオロエチレン付加重合耐薬品・低摩擦
PETテレフタル酸+エチレングリコール縮合重合繊維、ボトル
ナイロン66ヘキサメチレンジアミン+アジピン酸縮合重合合成繊維
ナイロン6ε-カプロラクタム開環重合合成繊維
フェノール樹脂フェノール+ホルムアルデヒド縮合・網目化熱硬化性樹脂
尿素樹脂尿素+ホルムアルデヒド縮合・網目化接着剤
デンプン・セルロースグルコースグリコシド結合貯蔵・構造多糖
タンパク質α-アミノ酸ペプチド結合酵素・構造・輸送

天然高分子の計算:単糖から多糖、アミノ酸から直鎖ペプチドを作ると、結合が1本増えるごとに原則として水1分子が脱離します。末端と分岐・環状構造の有無を必ず確認します。

OFFICIAL PAST PAPERS · 2006–2026

共通テスト・センター試験 化学 過去問PDF

大学入試センターが公開している化学の試験冊子と正答を、2026年から2006年まで年度別に整理しました。まず本試験を時間を測って解き、採点後にこのページの単元教材へ戻る使い方がおすすめです。

掲載範囲:2021–2026年は共通テスト、2006–2020年はセンター試験です。2015年は新課程「化学」と旧課程「化学I」の両方を掲載しています。2006–2011年の追試験化学は、公式公開ページでPDFを確認できなかったため含めていません。

共通テスト(2021–2026)

2026年共通テスト5件
  • 本試験化学・問題29ページ冊子PDF
  • 本試験化学・問題訂正2ページ訂正PDF
  • 本試験化学・解答1ページ正答PDF
  • 追・再試験化学・問題27ページ冊子PDF
  • 追・再試験化学・解答1ページ正答PDF

2026年 本試験・全33解答解説暗記事項と本番の思考回路 →

2026年 追・再試験・全32解答解説問題文全文+暗記事項と本番の思考回路 →

出典:公式掲載元1 公式掲載元2 公式掲載元3 公式掲載元4

2025年共通テスト4件
2024年共通テスト4件
2023年共通テスト4件
2022年共通テスト4件
2021年共通テスト4件

センター試験(2006–2020)

2020年センター試験4件
2019年センター試験4件
2018年センター試験4件
2017年センター試験4件
2016年センター試験4件
2015年センター試験8件
  • 本試験化学・問題29ページ冊子PDF
  • 本試験化学・解答1ページ正答PDF
  • 追試験化学・問題24ページ冊子PDF
  • 追試験化学・解答1ページ正答PDF
  • 本試験化学Ⅰ・問題23ページ冊子PDF
  • 本試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF
  • 追試験化学Ⅰ・問題21ページ冊子PDF
  • 追試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF

出典:公式掲載元1

2014年センター試験4件
  • 本試験化学Ⅰ・問題22ページ冊子PDF
  • 本試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF
  • 追試験化学Ⅰ・問題23ページ冊子PDF
  • 追試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF

出典:公式掲載元1

2013年センター試験4件
  • 本試験化学Ⅰ・問題21ページ冊子PDF
  • 本試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF
  • 追試験化学Ⅰ・問題21ページ冊子PDF
  • 追試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF

出典:公式掲載元1

2012年センター試験4件
  • 本試験化学Ⅰ・問題19ページ冊子PDF
  • 本試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF
  • 追試験化学Ⅰ・問題16ページ冊子PDF
  • 追試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF

出典:公式掲載元1

2011年センター試験2件
  • 本試験化学Ⅰ・問題21ページ冊子PDF
  • 本試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF

追試験の化学PDFは大学入試センターの公開ページで確認できなかったため、確認できた本試験資料のみ掲載しています。

出典:公式掲載元1

2010年センター試験2件
  • 本試験化学Ⅰ・問題20ページ冊子PDF
  • 本試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF

追試験の化学PDFは大学入試センターの公開ページで確認できなかったため、確認できた本試験資料のみ掲載しています。

出典:公式掲載元1

2009年センター試験2件
  • 本試験化学Ⅰ・問題21ページ冊子PDF
  • 本試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF

追試験の化学PDFは大学入試センターの公開ページで確認できなかったため、確認できた本試験資料のみ掲載しています。

出典:公式掲載元1

2008年センター試験2件
  • 本試験化学Ⅰ・問題19ページ冊子PDF
  • 本試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF

追試験の化学PDFは大学入試センターの公開ページで確認できなかったため、確認できた本試験資料のみ掲載しています。

出典:公式掲載元1

2007年センター試験2件
  • 本試験化学Ⅰ・問題18ページ冊子PDF
  • 本試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF

追試験の化学PDFは大学入試センターの公開ページで確認できなかったため、確認できた本試験資料のみ掲載しています。

出典:公式掲載元1

2006年センター試験4件
  • 本試験化学Ⅰ・問題15ページ冊子PDF
  • 本試験化学ⅠA・問題20ページ冊子PDF
  • 本試験化学Ⅰ・解答1ページ正答PDF
  • 本試験化学ⅠA・解答1ページ正答PDF

追試験の化学PDFは大学入試センターの公開ページで確認できなかったため、確認できた本試験資料のみ掲載しています。

出典:公式掲載元1

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