フェリス女学院中学校 2025年度 算数の傾向と対策【数強塾オリジナル類題つき】
フェリス女学院中 算数の出題傾向(公開情報にもとづくまとめ)
- 公式確認:2025年度の算数は50分・100点満点です。問題構成や記述欄など年度固有の形式は、学校が公開する当該年度の入試問題で確認してください。
- 2025年度の入試結果:学校公式の入試結果では、志願者415名・受験者404名・合格者200名、算数の受験者平均点は64点(100点満点)です。合格者平均点・合格最低点は掲載されていません。
- 本記事で扱う分野:数の性質、平面図形と比、旅人算、ニュートン算、規則性。いずれも中学受験算数の重要テーマから選んだ独自類題で、実際の2025年度問題の再現・網羅ではありません。
- 学習上のポイント:問題の難度を見極め、解ける問題から確実に処理し、見直し時間を確保する練習が有効です。
- 時間配分の考え方:50分を、解く時間・飛ばす判断・見直しに分けて練習します。固定の分数配分を万能とせず、年度ごとの問題構成に合わせて調整してください。
※以下の5題と解答・解説はすべて数強塾のオリジナルです。2025年度の実際の入試問題・公式解答の転載ではありません。年度固有の問題はフェリス女学院中学校の公式入試情報でご確認ください。
類題1(数の性質・整数と推理)
問題:2けたの整数のうち、「5で割ったときの余り」と「7で割ったときの余り」の和が9になるものをすべて求めなさい。
【📖大切な考え方】余りには「割る数より小さい」という上限があります。5で割った余りは0〜4、7で割った余りは0〜6。この上限を使って和が9になる組み合わせをしぼり込むのが定石です。ここを飛ばしてやみくもに調べ始めると、99個の整数を全部試すことになり時間切れに直結します。
【👀ここに注目】和が9になる余りの組は、(5の余り, 7の余り)=(3, 6) か (4, 5) の2通りしかありません。5の余りが2以下だと7の余りが7以上必要になり、あり得ないからです。
方針:余りの組を2通りに場合分けし、それぞれ「7で割った余り」で候補を書き出してから「5で割った余り」の条件(=一の位)でしぼります。
解答:
(ア)5で割ると3余り、7で割ると6余る場合。
7で割ると6余る2けたの整数は 13, 20, 27, 34, 41, 48, 55, 62, 69, 76, 83, 90, 97。
このうち5で割ると3余る数は、一の位が3か8の数なので 13, 48, 83。
(イ)5で割ると4余り、7で割ると5余る場合。
7で割ると5余る2けたの整数は 12, 19, 26, 33, 40, 47, 54, 61, 68, 75, 82, 89, 96。
このうち5で割ると4余る数は、一の位が4か9の数なので 19, 54, 89。
よって答えは 13, 19, 48, 54, 83, 89 の6個です。
【✅検算】たとえば48は 48÷5=9余り3、48÷7=6余り6 で 3+6=9。10〜99の全数チェック(コンピュータによる総当たり)でも上の6個だけが条件を満たしました。
【💡ポイントコラム】「余りは割る数より小さい」——当たり前に見えるこの1行が、フェリスの整数問題では場合分けの本数を決める主役になります。調べる前に「あり得る範囲」で候補を数通りまで減らす習慣をつけましょう。
類題2(平面図形と比)
問題:三角形ABCで、辺BC上に点Dを BD:DC=2:3 となるように、辺AC上に点Eを AE:EC=1:2 となるようにとります。ADとBEの交わる点をPとするとき、(1) AP:PD を求めなさい。(2) 三角形ABCの面積が45cm²のとき、三角形BPDの面積を求めなさい。
【📖大切な考え方】三角形の中で2本の線が交わる問題は、「面積の比」と「線分の比」を行き来するのが定石です。高さが同じ三角形なら面積の比=底辺の比。この言いかえができないと、(1)で止まって(2)まで一切手が出なくなります。
【👀ここに注目】BEという1本の線で三角形ABCが2つに分かれ、その面積比は AE:EC から決まります。同じように、Pを通る線分の比は「Pのまわりの面積比」から読み取れます。
方針:三角形ABCの面積を45として、各部分の面積を比で表し、AP:PD を面積の比として求めます。
解答:
(1) 三角形ABEと三角形BCEは、底辺をAE、ECとみると高さが共通なので、面積比は AE:EC=1:2。よって三角形ABE=45×1/3=15、三角形BCE=30。
次に、直線BEに対して点AとPの位置関係を面積で追います。三角形ABDと三角形ADCは底辺BD:DC=2:3より面積比2:3なので、三角形ABD=45×2/5=18。
ここで補助的に、三角形PBDと三角形PDCも底辺BD:DC=2:3から面積比2:3、三角形PABと三角形PAEの関係も比で結べます。整理のために「てんびん(重さのつり合い)」の考え方を使います。BD:DC=2:3なので、BとCに逆比の重さ3と2をのせるとDでつり合い、Dの重さは3+2=5。AE:EC=1:2なので、AとCの重さの比は逆比で2:1。Cの重さが2なので、Aの重さは4。すると線分ADでは、Aの重さ4とDの重さ5がPでつり合うから、AP:PD は重さの逆比で AP:PD=5:4。
(2) 三角形ABDの面積は上で求めた18cm²。三角形BPDと三角形ABDは、底辺をPD、ADとみると高さが共通なので、面積比は PD:AD=4:(5+4)=4:9。
よって三角形BPD=18×4/9=8cm²。
【✅検算】方眼上に B(0,0)、C(10,0)、A(0,9) をとる(面積45)と D(4,0)、E(10/3,6)。直線ADと直線BEの交点を座標計算するとPはADを5:4に分ける点になり、三角形BPDの面積はちょうど8となって一致しました。
類題3(速さ・旅人算と比)
問題:太郎さんはA地からB地へ、花子さんはB地からA地へ、同時に出発してそれぞれ一定の速さで歩きます。2人は出発してから12分後に出会い、太郎さんは出会ってから8分後にB地に着きました。花子さんがA地に着くのは、出発してから何分後ですか。
【📖大切な考え方】出会いの問題では「出会った地点までに2人が歩いた道のりは、相手の残りの道のり」という言いかえが定石です。同じ道のりを歩く時間の比は速さの逆比——この関係で速さの比を先に決めます。速さの比を出さずに距離を文字でおこうとすると、算数の道具だけでは式が立たず手が止まります。
【👀ここに注目】太郎さんが「出会いのあと8分」で歩いた道のりは、花子さんが「出会いまでの12分」で歩いた道のりと同じです。同じ道のりだから、時間の比 8:12=2:3 の逆比で、太郎さんと花子さんの速さの比は 3:2 とわかります。
方針:速さの比を求めてから、花子さんの残りの道のり(=太郎さんが12分で歩いた道のり)にかかる時間を計算します。
解答:
太郎さんの速さを毎分3、花子さんの速さを毎分2とおけます(比が3:2だから)。
出会うまでに太郎さんが歩いた道のりは 3×12=36。これが花子さんの残りの道のりです。
花子さんは毎分2で歩くので、残りにかかる時間は 36÷2=18分。
よって花子さんがA地に着くのは、出発してから 12+18=30分後です。
【✅検算】A地からB地までは (3+2)×12=60。花子さんは毎分2で60を歩くので60÷2=30分。また「出会いのあとの2人の所要時間の積は、出会いまでの時間の平方に等しい」という関係でも 8×18=144=12×12 となり一致します。
【💡ポイントコラム】速さの問題で数字が出そろわないときは、「同じ道のり→時間の逆比が速さの比」の言いかえを疑ってください。フェリスに限らず難関校の速さは、この1手で比が確定してから一気に解けるつくりになっていることが多いのです。
類題4(割合・ニュートン算)
問題:ある泉には水がたまっていて、さらに毎分決まった量の水がわき出ています。同じ性能のポンプ3台でくみ出すと30分で、4台でくみ出すと20分で空になります。(1) ポンプ5台でくみ出すと何分で空になりますか。(2) 10分以内に空にするには、ポンプは最低何台必要ですか。
【📖大切な考え方】ニュートン算は「くみ出した総量=はじめの水量+わき出た量」という等式で整理するのが定石です。ポンプ1台が1分にくむ量を①とおき、2つの場合の「くみ出した総量の差」に注目します。わき水を無視して仕事算として解いてしまうと、3台と4台の結果がつじつまの合わない値になり、そこで破たんします。
【👀ここに注目】3台×30分=90(①が90個分)、4台×20分=80。くみ出した総量の差90−80=10は、「わき出ていた時間の差」30−20=10分ぶんのわき水と等しくなります。
方針:総量の差からわき水の量を求め、次にはじめの水量を求めてから5台の場合を計算します。
解答:
ポンプ1台が1分にくむ量を①とします。
3台で30分:くみ出した総量は ①×3×30=90個分。これは「はじめの水量+30分ぶんのわき水」。
4台で20分:くみ出した総量は ①×4×20=80個分。これは「はじめの水量+20分ぶんのわき水」。
差をとると、90−80=10個分が、わき水の 30−20=10分ぶんにあたるので、わき水は毎分 10÷10=①(ポンプ1台と同じ量)。
はじめの水量は 90−①×30=90−30=60個分。
(1) 5台のとき、1分に実際に減る量は ①×5−①=④。よって 60÷4=15分。
(2) n台のとき1分に減る量は (n−1) 個分なので、60÷(n−1) が10以下になればよく、n−1 が6以上、つまり n は7以上。よって最低7台(7台ならちょうど 60÷6=10分)。
【✅検算】わき水毎分1・はじめ60として確かめると、3台は毎分2減で60÷2=30分、4台は毎分3減で60÷3=20分となり問題文と一致。5台は毎分4減で15分、7台は毎分6減で10分。すべて一致しました。
類題5(規則性)
問題:次のように、数がある規則にしたがって並んでいます。
1, 1, 2, 1, 2, 3, 1, 2, 3, 4, 1, 2, 3, 4, 5, …
(1) はじめから数えて100番目の数を求めなさい。(2) はじめの100個の数の和を求めなさい。
【📖大切な考え方】数列はまず「グループ(組)」に区切るのが定石です。この列は「1」「1, 2」「1, 2, 3」…と、第n組にn個の数が入っています。組に区切らず1個ずつ数えると、100番目あたりで必ず数えまちがい、(2)の和の計算は事実上不可能になります。
【👀ここに注目】第n組までの個数の合計は 1+2+…+n=n×(n+1)÷2。この「三角数」で100番目がどの組に入るかを特定します。
方針:まず100番目の位置(第何組の何番目か)を求め、次に「各組の和」を利用して合計を計算します。
解答:
(1) 第13組までの個数は 13×14÷2=91個。第14組までなら 14×15÷2=105個。
よって100番目は第14組にあり、その中で 100−91=9番目。第14組は 1, 2, 3, …, 14 と並ぶので、9番目の数は 9。
(2) 第n組の和は 1+2+…+n=n×(n+1)÷2 です。第1組から第13組までの和は、
1+3+6+10+15+21+28+36+45+55+66+78+91 を順に足して 455。
(前から順に:1, 4, 10, 20, 35, 56, 84, 120, 165, 220, 286, 364, 455)
残りは第14組の1番目から9番目まで、つまり 1+2+…+9=45。
よって和は 455+45=500。
【✅検算】数列を実際に105番目まで書き出して数える方法(コンピュータで再現)でも、100番目は9、はじめの100個の和は500となり一致しました。
【💡ポイントコラム】記述式のフェリスでは「答えが合っている」だけでなく「求め方が伝わる」ことが大切です。組に区切る・比を書く・線分図をかく——途中の道具を答案に残す練習が、そのまま得点力になります。
この年度から学ぶ教訓:フェリスの算数は、突飛な知識よりも「余りの範囲」「比の言いかえ」「差に注目」といった基本の道具を、ひとひねりされた場面で正しく選べるかを試してきます。50分・大問5問という枠の中で、標準問題を素早く確実に取り、思考型の問題に時間を残す——過去問演習では答え合わせだけでなく、「どの順番で解くべきだったか」の振り返りまでセットで行いましょう。
▶ 関連:過去問解説・数学問題集|フェリス女学院の数学カリキュラム解説(中高)
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入試結果・試験情報は、フェリス女学院中学校の公式入試結果および公式入試情報を参照しています。
本ページの問題・解答・解説はすべて数強塾が独自に作成した学習用類題で、2025年度の実際の入試問題または公式解答の転載ではありません。
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