中学受験・算数

学習院中等科 算数の傾向と対策|数強塾

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学習院中等科 算数の傾向と対策【数強塾オリジナル】

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学習院中等科(東京都豊島区目白)の入学試験において、算数は合否を大きく左右する教科のひとつです。この記事では、学校が公式サイトで公開している出題方針をもとに算数の傾向を整理したうえで、オンライン数学専門塾「数強塾」が独自に作成したオリジナル類題4問を、考え方・解答・検算つきで掲載します。実在の過去問を書き写したものは一切なく、公開情報から知られる一般的な傾向をふまえて数強塾が新しく作った問題です。答えはすべて、正攻法とは別のもう一つの方法による二重検算で一致を確認しています。

公開情報からわかる算数のポイント

  • 学習院中等科の算数は、公式の出題方針によれば、おおむね大問6題(年度によっては5題)で構成される見込みとされています。
  • 出題は「計算や簡単な求積の問題」「基本的な文章問題」「応用問題」という段階に分かれた構成で、小学校6年生までに学ぶ範囲を土台にしていると案内されています。
  • もっとも大切とされているのが「途中の過程を書くこと」です。計算問題は答えだけでよい一方、文章問題は答えだけでは点になりにくく、式や説明などの過程が求められるとされています。
  • 逆に、最後の答えが合っていなくても、途中の式や考え方が正しければ部分点が得られると案内されています。「解ける途中まで確実に書き切る」姿勢が得点に直結します。

※試験時間・配点・満点などは、学校公式サイトの掲載範囲では確認できなかったため本ページには記載していません。最新の募集要項で必ずご確認ください。出題方針の原文は 学習院中等科・算数の出題方針(公式) をご覧ください。前年度の問題用紙・解答用紙は学校主催の説明会で配布されると案内されています。

※本ページは公開情報にもとづく傾向分析と、数強塾オリジナルの自作類題による対策です。実際の問題文・図は学校公式サイトでご確認ください。

出題分野の傾向

ここでの記述は、特定年度の問題の転載や解説ではなく、公開されている出題方針から一般に読み取れる方向づけの整理です。断定は避け、学習の道しるべとしてお読みください。

  • 「過程を書く力」がそのまま得点になる:学習院中等科の算数で一貫して重視されているのは、答えにたどり着くまでの式・図・言葉による説明です。日ごろから途中式を省略せず、「なぜそう考えたか」を採点者に伝わる形で書き切る習慣が、そのまま合格点に近づく力になります。面倒がらずに書く子ほど、部分点を取りこぼしません。
  • 基礎から応用への三段構成:計算や簡単な求積、基本的な文章題、そして応用問題という段階的な構成が想定されます。まずは計算と基本問題を落とさないことが土台。そのうえで、割合・比・速さ・図形などの標準的な受験算数の技術を、正確に使いこなせるようにしておきたいところです。
  • 教科書内容を土台にした確かな理解:奇をてらった知識ではなく、小学校で学ぶ内容を深く正確に理解しているかが問われる方向と考えられます。公式の丸暗記ではなく、「どうしてその式になるのか」を説明できる状態を目指しましょう。
  • 取れる問題を確実に、難しい問題も途中まで:大問は前半の設問ほど取り組みやすいことが多いものです。解ける部分を確実に得点し、解き切れない問題にも考えた跡(途中式)を残す——この姿勢が、部分点の仕組みと相まって合否を分ける差になります。

オリジナル類題で対策

※以下の類題4問は、上記の傾向をふまえて数強塾が独自に作成したオリジナル問題です。実在の過去問の複製ではありません。全問、受験算数の正攻法で解いたうえで、独立した別の方法による二重検算を行い、答えの一致を確認しています。図がなくても読み解けるよう、状況は文章で説明しています。学習院中等科の出題方針を意識し、答えだけでなく「どう書くか(過程の残し方)」にも触れています。

類題1(平面図形・求積)

【問題】 1辺が12cmの正方形ABCDがあります。頂点は左上をA、左下をB、右下をC、右上をDとします。辺BC上に、Bから4cmの点Pをとります。また辺CD上に、Cから3cmの点Qをとります。このとき、三角形APQの面積を求めなさい。

【方針】 三角形APQは、3つの頂点が正方形の辺の上にちらばっていて、そのままでは底辺と高さがとりにくい形です。こういうときは、正方形全体の面積から、まわりにできる3つの直角三角形を引くのが求積の王道です。まわりの直角三角形は、いずれも正方形の辺を2本の直角な辺(縦と横)にもつので、面積が「たて×よこ÷2」ですぐ求められます。どの三角形を引くのかを、図を思いうかべながら言葉で書いておくと、過程がはっきり伝わります。

【解答】 正方形ABCDの面積は 12×12=144(cm²)です。三角形APQは、この正方形から次の3つの直角三角形を取り除いた残りです。
・三角形ABP:直角の頂点はB。辺ABが12cm、BPが4cmなので、面積は 12×4÷2=24(cm²)。
・三角形PCQ:直角の頂点はC。PCはBC−BP=12−4=8cm、CQが3cmなので、面積は 8×3÷2=12(cm²)。
・三角形QDA:直角の頂点はD。辺DAが12cm、DQはDC−QC=12−3=9cmなので、面積は 12×9÷2=54(cm²)。
これらの合計は 24+12+54=90(cm²)。よって三角形APQの面積は 144−90=54(cm²)です。

【別解による検算】 正方形の左下の頂点Bを原点として、右方向・上方向を座標で考えます。A(0,12)、B(0,0)、C(12,0)、D(12,12)、P(4,0)、Q(12,3)と置けます。三角形の3頂点から面積を出す方法(各頂点の座標を使った公式)で計算すると、面積は
{0×(0−3)+4×(3−12)+12×(12−0)}÷2 の絶対値
={0+4×(−9)+12×12}÷2={−36+144}÷2=108÷2=54(cm²)
正攻法(正方形から3つの三角形を引く方法)と一致しました。

類題2(割合・食塩水)

【問題】 6%の食塩水200gと、10%の食塩水300gがあります。
(1) この2つをすべて混ぜ合わせると、何%の食塩水になりますか。
(2) (1)でできた食塩水に水を加えて、6%の食塩水にしたいと思います。水を何g加えればよいですか。

【方針】 食塩水の問題は、「とけている食塩が何gか」に目をつけるのが急所です。濃度(%)は「食塩÷食塩水全体」で決まるので、まず食塩の重さをそれぞれ求めて合計します。水を加えても食塩の重さは変わらない——この「変わらないものを見張る」考え方が、(2)を解くカギになります。どの量が変わってどの量が変わらないのかを、はじめに書き分けておくと過程が明快になります。

【解答】 (1) 6%の食塩水200gにとけている食塩は 200×0.06=12(g)。10%の食塩水300gにとけている食塩は 300×0.10=30(g)。混ぜると、食塩は合わせて 12+30=42(g)、食塩水全体は 200+300=500(g)になります。よって濃度は 42÷500=0.084、すなわち8.4%です。
(2) 水を加えても食塩の量は42gのまま変わりません。6%になったときの食塩水全体を□gとすると、□×0.06=42 なので □=42÷0.06=700(g)。いま500gなので、加える水は 700−500=200(g)です。

【別解による検算】 (1)を「てんびん(混ぜ合わせ)の考え方」で確かめます。6%と10%を重さ200g:300g=2:3で混ぜるので、濃度はこの逆の重みで6%と10%の間を分けます。(6×2+10×3)÷(2+3)=(12+30)÷5=42÷5=8.4%で一致。
(2)は逆向きに確かめます。もし本当に水を200g加えたなら、全体は 500+200=700g で食塩は42gのまま。濃度は 42÷700=0.06=6%となり、条件どおりです。どちらの方向からも一致しました。

類題3(速さ・旅人算)

【問題】 弟がA地点を出発し、まっすぐな道を分速60mで進みます。その6分後に、兄が同じA地点を出発し、同じ道を分速90mで弟を追いかけます。
(1) 兄が弟に追いつくのは、兄が出発してから何分後で、A地点から何mの地点ですか。
(2) 追いついた後も兄はそのまま進み、A地点から1440mはなれたB地点で折り返してA地点へ戻ります。弟は分速60mのまま進み続けます。兄と弟が再びすれちがうのは、A地点から何mの地点ですか。

【方針】 同じ向きに進む2人の「追いつき」は、2人のへだたり(差)が1分あたりどれだけちぢむかに注目します。追いつく時間は「はじめのへだたり÷1分にちぢむ差」で求まります。(2)のように片方が折り返す問題は、それぞれの位置を時間の式で表し、両者の位置が等しくなる瞬間を探すのが確実です。位置を式にする前に、「いつ折り返すか」を先に押さえておくと、場合分けが整理できます。

【解答】 (1) 兄が出発する時点で、弟はすでに 60×6=360(m)先にいます。2人の速さの差は 90−60=30(m/分)なので、へだたり360mは 360÷30=12(分)でちぢみ切ります。よって兄が出発してから12分後に追いつきます。そのときの地点はA地点から 90×12=1080(m)です。
(2) 追いついた地点(1080m)を、あらためて時間の出発点にします。追いついてからの時間を△分とすると、弟の位置は 1080+60×△(m)。兄はB地点(1440m)まで残り 1440−1080=360m を進むのに 360÷90=4分かかり、△=4のときB地点に着いて折り返します。折り返した後(△が4より大きいとき)の兄の位置は 1440−90×(△−4)(m)です。
2人の位置が等しくなるのは
1440−90×(△−4)=1080+60×△
1440−90△+360=1080+60△
1800−90△=1080+60△
1800−1080=150△
720=150△ より △=4.8(分)。
このときの弟の位置を計算すると、60×4.8=288 なので 1080+288=1368(m)。よって兄と弟が再びすれちがうのは、A地点から1368(m)の地点です。

【別解による検算】 (1)は弟の側から確かめます。追いついた瞬間、2人は同じ地点にいるはずです。弟は出発から 12+6=18分進んでいて、その距離は 60×18=1080(m)。兄の 90×12=1080m と一致します。
(2)は「兄が進んだ道のりの合計」で確かめます。再びすれちがうのは兄の出発から 12+4.8=16.8分後で、兄の進んだ道のりは 90×16.8=1512(m)。兄はA→B(1440m)まで進み、そこから 1512−1440=72m 戻った地点にいるので、A地点からは 1440−72=1368(m)。一方、弟は出発から 16.8+6=22.8分で 60×22.8=1368(m)。兄・弟とも1368mで一致しました。

類題4(規則性・数の性質)

【問題】 次のように、整数をあるきまりで左から並べます。
1,2,2,3,3,3,4,4,4,4,5,5,5,5,5,…
これは「1を1個、2を2個、3を3個、4を4個…」と、その数の個数だけ並べたものです。
(1) 左から数えて100番目の数は何ですか。
(2) 数の「10」が初めて現れるのは、左から数えて何番目ですか。
(3) 左から100番目までに並んだ数を、すべて足すといくつになりますか。

【方針】 「同じ数がかたまりで並ぶ」タイプは、各かたまりの終わりが通算で何番目かを整理するのが定石です。「1」から「k」までのかたまりを並べ終えると、個数は 1+2+…+k=k×(k+1)÷2 番目になります。この「区切りの地図」を作れば、何番目が何か、ある数がどこから始まるか、和はいくつか——すべて同じ道具で答えられます。区切りの式を最初に書いておくと、過程がとても読みやすくなります。

【解答】 「k」までのかたまりを並べ終えた時点で、通算 k×(k+1)÷2 番目です。
(1) 100番目がどのかたまりかを調べます。
・「13」まで並べ終えると 13×14÷2=91(番目)。
・「14」まで並べ終えると 14×15÷2=105(番目)。
91<100≦105 なので、100番目は「14」のかたまりの中にあります。よって100番目の数は14です。
(2) 「10」が初めて現れるのは、「9」までを並べ終えた次の位置です。「9」までで 9×10÷2=45(番目)だから、「10」が初めて出るのは 45+1=46番目です。
(3) 各かたまりの和は、「kがk個」なので k×k=k×k、すなわち「k×k」です。100番目までには「1」から「13」までのかたまりがすべて入り(91番目まで)、残る92番目から100番目までは「14」が 100−91=9個並びます。
・「1」から「13」までの和は、(1×1)+(2×2)+…+(13×13)。これは 13×14×27÷6=819。
・残りの「14」が9個で 14×9=126。
合計は 819+126=945です。

【別解による検算】 (1)を位置の直接確認で確かめます。「13」のかたまりの最後は91番目、「14」のかたまりは92番目から始まって105番目まで続きます。100番目はその途中なので、たしかに数は14です。
(3)を別の数え方で確かめます。「1」から「13」までの平方の和は、順に 1,4,9,16,25,36,49,64,81,100,121,144,169。これを地道に足すと 1+4=5、+9=14、+16=30、+25=55、+36=91、+49=140、+64=204、+81=285、+100=385、+121=506、+144=650、+169=819。公式で求めた819と一致します。これに「14」9個分の126を足して 819+126=945。正攻法と一致しました。

学習アドバイス

【時期別】

  • 6年生の夏まで:計算力と基本の文章題を、穴なく仕上げることが最優先です。学習院中等科の算数は教科書内容を土台にした確かな理解を土台としています。割合・比・速さ・図形の標準技術を、この時期に一通り正確にしておきましょう。計算は毎日、時間を計って正確さを鍛えます。
  • 秋(9〜11月):応用問題への粘りと、時間配分の感覚を養う時期です。過去問は学校説明会で配布される問題用紙・解答用紙や、市販の問題集で演習してください。この時期から「答えだけでなく、式・図・言葉で考えを書き切る」練習を強く意識しましょう。書いた答案を大人に読んでもらい、「初めて読む人に伝わるか」を確認してもらうと、記述力が伸びます。
  • 直前期(12月〜1月):新しい教材を増やすより、これまでの問題を反復し、精度と再現性を高める時期です。本記事の【別解による検算】のように、別のルートで自分の答えを確かめる習慣を試験運びに組み込むと、本番での取りこぼしを減らせます。難問に時間を使いすぎず、取れる問題を確実に取り切りつつ、解けない問題にも「考えた跡(途中式)」を残す姿勢を、演習の中で体に入れておきましょう。

【分野別】

  • 平面図形・求積:三角形や四角形の面積は、「全体から不要な部分を引く」「頂点を共有する三角形の底辺の比で分ける」といった発想(類題1)が基本です。補助線や引き算のねらいを言葉で説明できるようにしておきましょう。
  • 割合・食塩水:濃度の問題は「とけている食塩の重さ」と「水を加えても変わらない量」に注目する考え方(類題2)が武器になります。てんびん(混ぜ合わせ)の考え方も、検算に使えると心強いです。
  • 速さ:旅人算は「へだたりが1分にどれだけちぢむか」「進んだ道のりの合計」に注目します(類題3)。折り返しのある問題は、位置を時間の式で表して整理しましょう。線分図やダイヤグラムをかく習慣も大切です。
  • 規則性・数の性質:かたまりで並ぶ数列は「区切りが通算何番目か」を整理するのが突破口です(類題4)。見つけたきまりを式や言葉で説明できるようにしておくと、記述にそのまま生きます。

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