中3数学:毎日の数学 / 数学単元ガイド

中3数学|平行線と線分の比 中点連結定理と逆【中3】(無料問題PDF)

三角形の二辺を横切る線が残りの一辺と平行なら、二辺は同じ割合に分けられます。反対に、二辺を同じ割合に分ける点を結ぶと、その線分は残りの一辺と平行です。相似とのつながりを根拠から理解し、中点連結定理と長さの計算へ進みましょう。

平行線と線分の比の定理

ABCの辺AB上に点D、辺AC上に点Eがあり、DEBCであるとします。

AD/ABAE/ACDE/BC

また、二辺が分けられた部分どうしにも、次の関係があります。

AD/DBAE/EC
つまり、ADDBAEEC
全体どうしならAD/ABAE/AC、分けられた部分どうしならAD/DBAE/ECです。分子と分母の位置を対応させます。

定理が相似から導ける理由

DEBCなので、平行線の同位角または錯角から、

ADE=∠ABC
AED=∠ACB

です。二組の角がそれぞれ等しいため、△ADE∽△ABCです。対応順はAADBECなので、

AD/ABAE/ACDE/BC

が得られます。部分どうしの比は、DBABADECACAEを使うと同じ割合になることから導けます。

分けられた部分の長さを求める

例1:ECを求める

DEBCで、AD=4、DB=6、AE=6とします。

AD/DBAE/EC
4/6=6/EC
4EC=36
EC=9

答え:EC=9

例2:比から二つの部分を求める

DEBCで、ADDB=2:3、AC=20とします。

AEEC=2:3なので、ACを2+3=5等分して考えます。

AE=20×2/5=8
EC=20×3/5=12

答え:AE=8、EC=12

平行な線分の長さを求める

例3:DEを求める

DEBCで、AB=12、AD=7.5、BC=8とします。

AD/ABDE/BC
7.5/12=DE/8
DE=8×7.5/12=5

答え:DE=5

定理の逆で平行を証明する

ABCの辺AB上に点D、辺AC上に点Eがあるとき、次のいずれかが成り立てばDEBCです。

AD/ABAE/AC
または
AD/DBAE/EC

例4:線分の比から平行を判断する

AD=3、DB=2、AE=6、EC=4とします。

AD/DB=3/2
AE/EC=6/4=3/2

二辺を分ける比が等しいため、定理の逆からDEBCです。

逆が成り立つ理由

AD/ABAE/ACで、∠DAEは△ADEと△ABCに共通です。

二組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しいので、△ADE∽△ABCです。したがって∠ADE=∠ABCとなり、同位角が等しいことからDEBCと分かります。

比が等しいだけでは不十分です。点Dが辺AB上、点Eが辺AC上にあり、対応する線分を同じ向きで比べていることが必要です。

3本の平行線と線分の比

平行な3直線lmnが2本の直線と交わるとします。一方の直線との交点を順にABC、もう一方をDEFとすると、

AB/BCDE/EF

です。平行線によって切り取られた対応する線分の比が等しくなります。

例5:3本の平行線が切り取る長さ

AB=6、BC=9、DE=8のとき、EFを求めます。

6/9=8/EF
6EF=72
EF=12

答え:EF=12

中点連結定理

ABCで、点Dが辺ABの中点、点Eが辺ACの中点なら、次が成り立ちます。

DEBC
DE=(1/2)BC

例6:中点を結ぶ線分の長さ

BC=14なら、

DE=14×1/2=7

答え:DE=7

中点連結定理を相似で証明する

DEがそれぞれABACの中点なので、

AD/AB=1/2
AE/AC=1/2

です。また∠DAEは共通なので、二組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しく、△ADE∽△ABCです。

対応する角が等しいためDEBCであり、対応する辺の比からDE/BC=1/2です。したがってDE=(1/2)BCとなります。

中点連結定理の逆向きの利用

ABCで、点Dが辺ABの中点であり、点Dを通りBCに平行な直線が辺ACと点Eで交わるなら、点Eは辺ACの中点です。

例7:平行線から中点を示す

DABの中点、DEBCAC=18とします。

AD/AB=1/2なので、平行線と線分の比からAE/AC=1/2です。

AE=18×1/2=9
EC=18-9=9

AEECなので、EACの中点です。

どの比例式を使うか

分かっている量 使いやすい関係
上側と下側に分かれた部分 AD/DBAE/EC
頂点からの長さと辺全体 AD/ABAE/AC
平行な線分の長さ AD/ABDE/BC
中点が二つ DEBCDE=(1/2)BC
一つの中点と平行線 もう一方の交点も中点

よくある誤りと直し方

誤り 直し方
AD/DBAC/AE 部分どうしならAD/DBAE/EC
AD/ABEC/ACを対応させる 頂点Aからの部分どうしを対応させる
図が平行に見えるだけで定理を使う 平行の記号、仮定、または逆の比の条件を確認する
比が等しければ点の位置を確認せず平行とする DEが対応する二辺上にあることを確認する
中点が一つだけで中点連結定理を使う 中点が二つあるか、一つの中点と平行線があるかを確認する
中点を結ぶ線分が元の辺と同じ長さ 長さは元の辺の1/2

確認問題

問題1〜8では、△ABCの辺AB上にD、辺AC上にEがあるものとします。

  1. DEBCAD=5、DB=7、AE=10のとき、ECを求めましょう。
  2. DEBCADDB=3:2、AC=25のとき、AEECを求めましょう。
  3. DEBCAB=15、AD=9、BC=20のとき、DEを求めましょう。
  4. DEBCDE=6、BC=9、AC=12のとき、AEを求めましょう。
  5. AD=4、DB=6、AE=8、EC=12のとき、DEBCは平行ですか。
  6. ADDB=2:3、AEEC=5:8のとき、比の条件だけからDEBCといえますか。
  7. DEがそれぞれABACの中点で、BC=18のとき、DEを求めましょう。
  8. DABの中点、DEBCAC=14のとき、AEを求めましょう。
  9. 3本の平行線が2直線から切り取る線分が、一方で4、10、もう一方で6、xです。xを求めましょう。
  10. AD/ABAE/ACからDEBCを示すとき、△ADEと△ABCの相似に使う、比以外の条件を答えましょう。
確認問題の解答と考え方
  1. 5/7=10/ECより、EC=14です。
  2. AEEC=3:2なので、AE=25×3/5=15、EC=25×2/5=10です。
  3. AD/AB=9/15=3/5なので、DE=20×3/5=12です。
  4. DE/BC=6/9=2/3なので、AE=12×2/3=8です。
  5. 4/6=8/12=2/3なので、定理の逆からDEBCです。
  6. 2/3≠5/8なので、比の条件からは平行といえません。
  7. 中点連結定理よりDE=(1/2)×18=9です。
  8. 一つの中点を通る平行線はもう一方の辺を二等分するため、AE=7です。
  9. 4/10=6/xより4x=60なので、x=15です。
  10. DAE=∠BACです。頂点Aの共通な角を使います。

まとめ

  • 三角形の二辺を横切る線が残りの一辺と平行なら、二辺は同じ比に分けられる。
  • DEBCなら、AD/ABAE/ACDE/BC
  • 部分どうしではAD/DBAE/EC
  • 対応する比が等しければ、定理の逆から平行を示せる。
  • 三角形の二辺の中点を結ぶ線分は、残りの一辺に平行で、長さは1/2。
  • 比の向き、点の位置、平行または中点という仮定を必ず確認する。

学習範囲の根拠

本記事は、文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」の第3学年「図形」にある、平行線と線分の比、三角形の相似を用いた性質の証明と活用に沿って構成しています。

前後の単元

前に学ぶ相似な図形で、三角形の相似条件と対応する辺の比を確認できます。

全体像へ戻る中学数学の全単元一覧で、中3図形の学習順を確認できます。

次に学ぶ円周角の定理で、中心角との関係、直径に対する円周角、定理の逆を学びます。

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