入試数学で解法が思いつかないとき、公式を増やす前に「問題のどこを見るか」を整えるための横断マップです。数学I・A・II・B・C・IIIの全26単元を、問題のサイン、最初の一手、分岐条件、検算方法で結び直します。
ここでいう最初の一手とは、いきなり計算を始めることではありません。動く量の数、条件が切り替わる境界、扱いやすい表現を先に決め、解法候補を絞るための一行です。
解法が思いつかないときの「数強5動作」
数強塾では、初見問題への反応を観る→絞る→写す→解く→戻すの5動作で記録します。単元が変わっても同じ順番で点検できる、数強塾独自の判断ループです。
条件・求める量・動くものへ印を付け、問題固有のサインを拾う。
定義域と自由度を数え、候補や変数を必要な分だけに減らす。
式・図・座標・ベクトル・確率事象のうち、条件が短くなる表現へ移す。
固定、場合分け、差・符号、上下評価などから最短の処理を選ぶ。
端点・等号・実現可能性を元の条件へ戻し、答えの抜けや余分を除く。
8つの解法判断
主役を決めて情報を圧縮する
複数の長さ・角・文字を、制約式で結ばれた一つの変数や代表量にまとめる判断群。
自問:動いている量のうち、どれを決めれば残りが従うか。
主担当:1単元
条件から候補を縮める
計算を始める前に、存在範囲や許されない値を明文化して探索量を減らす判断群。
自問:定義域・符号・整数条件だけで、どこまで候補を減らせるか。
主担当:5単元
変化点で領域や事象を分ける
絶対値、符号、位置関係、事象の重なりなどが変わる点で、互いに重ならない場合へ分ける判断群。
自問:式・図形・事象の規則が切り替わる境目はどこか。
主担当:2単元
扱いやすい表現へ写す
対象は同じまま、距離・角度・位置関係が直接読める言語へ切り替える判断群。
自問:式・図・座標・ベクトル・複素数のどれなら条件が最も短くなるか。
主担当:4単元
一つを固定して二段階で動かす
多変数・動点・通過領域を、固定時の小問題と固定値を動かす全体問題に分離する判断群。
自問:一つの文字を止めたとき、残りは既知の一変数問題になるか。
主担当:2単元
差・比・符号から変化を読む
階差、比、導関数、増減を使い、式の形よりも変化の規則を先に捉える判断群。
自問:値そのものではなく、隣との差や瞬間の変化率を見ると何が一定になるか。
主担当:5単元
上下評価と誤差で量を制御する
不等式、近似誤差、信頼区間などで対象を上下から制御し、極限や判断を確定する判断群。
自問:正確な値を出さなくても、必要な結論まで幅を狭められるか。
主担当:3単元
重ならない部分へ分けて合成する
数え上げ、確率、統計量、面積・体積を、排反な部分や微小な寄与の和として組み立てる判断群。
自問:全体を、数え漏れや重複のない小さな寄与へ分けられるか。
主担当:4単元
3分止まったときの復旧ルート
| 止まり方 | 原因の候補 | 再開する一手 |
|---|---|---|
| 文字が増え続ける | 自由度を数えず、従属な量まで別々に追っている | 制約式を集め、1つ決めれば従う量を消去する |
| 式変形の目的がない | 求める量に合わない表現を使っている | 距離なら座標、向きならベクトル、変化なら差・導関数へ写す |
| 場合分けが爆発する | 境界を列挙する前に細かく分けている | 符号・位置・端点が変わる境目だけを先に並べる |
| 正確に計算できない | 値そのものが不要なのに等式へ固執している | 結論に必要な精度を決め、上下評価や誤差へ切り替える |
| 答えは出たが不安 | 元の条件へ戻す工程が抜けている | 定義域、端点、等号、逆向きの実現可能性を確認する |
4段階で同じ判断を育てる
| 段階 | 目標 | 説明できること |
|---|---|---|
| 中学基盤 | 条件を図・表・文字へ移す | 何が固定され、何が動くか |
| 高校基本 | 単元の標準道具を正しく選ぶ | その公式を選ぶ理由と使用条件 |
| 入試典型 | 複数の候補を比較して短い方針を選ぶ | 別解より今回の方法が安定する理由 |
| 難関大応用 | 表現変更・固定・評価を組み合わせる | 初見の形から再利用可能な判断規則を取り出す |
基準となる6つのオリジナル演習
全単元マップのうち、判断の違いが比較しやすい6単元を完全オリジナル問題で詳しく扱います。
動く図形を角1つで表す|円の接線と面積最小【数学I】
サイン:1点が決まると接線・交点・長さがすべて連動して決まり、動点は1本の円弧上だけを動く。見かけの点の数より、自由に選べる量が少ない。
最初の操作:θ=∠AOP(0<θ<π/2)と置き、直角三角形OPX、OPYからOXとOYをθで表す。
ベクトルの通過領域|係数を固定して三角形を作る【数学C】
サイン:動点の位置ベクトルが『変数×固定ベクトル』の和に整理でき、変数の一方を固定すると他方だけが区間を動く。
最初の操作:α=s、β=(1−s)tと置き、係数の条件を0≦α≦1、|β|≦1−αへ翻訳する。
二変数関数の最大・最小|一方を固定して値域を求める【数学II】
サイン:xとyがそれぞれ別の閉区間を独立に動き、xyの項のためにそのままでは大小が読みにくい。一方を固定すると、もう一方について平方完成できる。
最初の操作:固定順序を比較し、頂点x=y+2が常に区間内へ入るy固定を選ぶ。y=cとして断面の最小関数m(c)と最大関数M(c)を作る。
積分を含む極限|一様評価とはさみうちで求める【数学III】
サイン:積分区間が0≦x≦1/nのように一点へ縮み、外側のnのべきと区間幅がつり合っている。置換後の被積分関数が固定区間上で一定の関数へ近づく。
最初の操作:t=nxと置いて区間を0≦t≦1へ固定し、平方根因子と2との差を有理化してtによらない誤差上界を作る。
相関係数と一次変換|片側を反転すると符号が変わる【数学I】
サイン:対応のある二変量データの一方または両方がaX+bの形へ変換され、変換後の共分散・標準偏差・相関係数を問われている。
最初の操作:平均を先に変換して U−Uの平均=a(X−Xの平均)、V−Vの平均=c(Y−Yの平均) と書き、平行移動b、dを偏差から消す。
母比率の標本数設計|誤差3%以内に必要な人数【数学B】
サイン:母比率を調べる前に、信頼係数と許容誤差だけが指定され、必要な標本数の最小値を問われている。
最初の操作:95%近似信頼区間の半幅を E(p,n)=1.96√{p(1−p)/n} と置き、p(1−p)=1/4−(p−1/2)²≦1/4でpを消す。
全26単元の判断マップ
数学I
| 単元 | 判断群 | 反応するサイン | 最初の操作 | 学習先 |
|---|---|---|---|---|
| 数と式 | 条件から候補を縮める | 根号・分母・絶対値を含み、文字の許される範囲が隠れている/整数解や実数解の個数を問われる | 分母が0でない、根号内が0以上などの定義条件を列挙する/式変形前に各項の符号と変域を確認する | 関連教材から学ぶ 高校1年生の数学 |
| 集合と命題 | 条件から候補を縮める | 『すべて』『ある』『ならば』が条件に含まれる/必要条件・十分条件や否定を問われる | 対象全体と条件を満たす集合を分けて書く/命題の仮定と結論を矢印の左右に置く | 既存教材に接続 命題・条件・集合 |
| 二次関数 | 差・比・符号から変化を読む | 最大・最小、共有点、実数解の個数を問われる/係数に文字を含む放物線が現れる | 動かす文字とパラメータを区別する/頂点・軸・開く向き、または判別式のどれが条件を直接表すか選ぶ | 既存教材に接続 すべての実数で二次式が正になる条件 |
| 図形と計量 | 主役を決めて情報を圧縮する | 複数の長さや角が連動して動く/面積・辺長・角度の最適値や範囲を問われる | 独立に選べる角または長さを一つ決める/正弦定理・余弦定理・面積公式で残りをその一変数へ集める | 基準演習 動く図形を角1つで表す|円の接線と面積最小【数学I】 |
| データの分析 | 重ならない部分へ分けて合成する | 平均・分散・相関から未知の値や傾向を読む/データの追加・削除・変換後を比較する | 個々の値、合計、平均との差のどの尺度が保存されるか選ぶ/平均と2乗平均など計算しやすい成分へ分ける | 基準演習 相関係数と一次変換|片側を反転すると符号が変わる【数学I】 |
数学A
| 単元 | 判断群 | 反応するサイン | 最初の操作 | 学習先 |
|---|---|---|---|---|
| 場合の数 | 重ならない部分へ分けて合成する | 並べ方・選び方・整数解の個数を問われる/重複や制限のため単純な積が使えない | 一つの結果を一意に表す記録方法を決める/全体を排反な場合に分けるか、補集合から引くかを比較する | 既存教材に接続 非負整数解を1対1対応で数える |
| 確率 | 変化点で領域や事象を分ける | 複数回の試行や条件付き情報がある/『少なくとも』『初めて』『〜と分かった』が含まれる | 標本空間と求める事象を明記する/事象を互いに重ならない経路または状態へ分ける | 既存教材に接続 不良品から工場を逆算する条件付き確率 |
| 図形の性質 | 扱いやすい表現へ写す | 角の二等分線、円、共線・共点条件が重なる/比や長さを証明または計算する | 図に既知の等角・等長・比を書き込む/初等幾何・座標・ベクトルのうち条件が最短になる表現を選ぶ | 既存教材に接続 内心と外心の距離を2通りで求める |
| 数学と人間の活動 | 条件から候補を縮める | 暦・周期・記数法・整数アルゴリズムが実生活の設定で現れる/有限回で終わる手順や規則性を説明する | 現実の条件を整数・余り・周期へ翻訳する/手順ごとに減少する量または保存される量を探す | 関連教材から学ぶ 数学A辞典 |
数学II
| 単元 | 判断群 | 反応するサイン | 最初の操作 | 学習先 |
|---|---|---|---|---|
| 式と証明 | 一つを固定して二段階で動かす | 二つ以上の文字を含む恒等式・不等式・最大最小が現れる/対称条件や一定の和・積が与えられる | 制約で独立な文字の数を確認する/一つを仮固定し、残りについての一変数式として整理する | 基準演習 二変数関数の最大・最小|一方を固定して値域を求める【数学II】 |
| 複素数と方程式 | 条件から候補を縮める | 高次方程式の解・係数・剰余が問われる/実数解の個数や共役な解を扱う | 既知の解、因数、係数と解の関係を整理する/実係数なら非実数解が共役で対になることを使う | 関連教材から学ぶ 多項式の割り算の構造 |
| 図形と方程式 | 扱いやすい表現へ写す | 軌跡・領域、直線と円の位置関係を問われる/距離や接線条件が文章で与えられる | 原点と軸を条件が対称になる位置へ選ぶ/距離・垂直・接触を方程式へ翻訳する | 既存教材に接続 円の外部の点から引く接線と接点 |
| 三角関数 | 変化点で領域や事象を分ける | 周期をもつ方程式・不等式や最大最小が現れる/複数の角を含む式を一つの角へ整理したい | 対象区間と周期を先に書く/角をそろえ、単一の三角関数または合成した形へまとめる | 関連教材から学ぶ 面積から三角形の2通りを見抜く |
| 指数・対数関数 | 条件から候補を縮める | 未知数が指数や対数の真数に現れる/底が0と1の間にあり増減が逆向きになる | 底の条件と真数条件を最初に書く/同じ底または同じ真数へそろえられるか確認する | 既存教材に接続 底が1より小さい対数不等式 |
| 微分・積分 | 差・比・符号から変化を読む | 接線、増減、面積を多項式で扱う/関数の局所的な変化と区間全体の量を結ぶ | 接線・増減なら導関数、面積なら上下関係と積分区間を決める/関数同士を比較するときは差を一つの関数として置く | 既存教材に接続 微分の直観 |
数学B
| 単元 | 判断群 | 反応するサイン | 最初の操作 | 学習先 |
|---|---|---|---|---|
| 数列 | 差・比・符号から変化を読む | 隣接項の関係や和から一般項を求める/規則が加法型か乗法型かを見分ける | a(n+1)−a(n)とa(n+1)/a(n)のどちらが簡単か調べる/初期値と添字の開始位置を明記する | 既存教材に接続 階差を立方差に見抜く |
| 統計的な推測 | 上下評価と誤差で量を制御する | 標本から母集団の割合・平均を推定する/信頼区間や仮説検定の結論を言葉で解釈する | 母数・統計量・標本サイズを区別して書く/標準誤差を計算し、中心値±誤差幅の形にする | 基準演習 母比率の標本数設計|誤差3%以内に必要な人数【数学B】 |
| 数学と社会生活 | 上下評価と誤差で量を制御する | 現実のデータから複数案を比較・判断する/仮定や誤差を含むモデルを作る | 目的変数、入力、単位、制約を表にする/結論が変わる境界値と許容誤差を決める | 関連教材から学ぶ 統計的な推測の入口 |
数学C
| 単元 | 判断群 | 反応するサイン | 最初の操作 | 学習先 |
|---|---|---|---|---|
| ベクトル | 一つを固定して二段階で動かす | 二つ以上の係数で点・線分・直線が動く/動く図形全体が通る領域を問われる | 位置ベクトルを固定ベクトルの一次結合に整理する/係数を一つ固定し、残る係数が描く線分または直線を先に特定する | 基準演習 ベクトルの通過領域|係数を固定して三角形を作る【数学C】 |
| 平面上の曲線 | 扱いやすい表現へ写す | 楕円・双曲線・放物線の焦点や接線を扱う/媒介変数表示と軌跡の方程式を行き来する | 平方完成して中心・軸・尺度を読む/陰関数表示と媒介変数表示のどちらが求める量に直結するか選ぶ | 既存教材に接続 楕円の標準形と接線 |
| 複素数平面 | 扱いやすい表現へ写す | 回転・拡大・距離比・角の条件が複素数で与えられる/円や直線の像を問われる | 差z−aで基準点からのベクトルを作る/積・商の絶対値と偏角を分けて読む | 既存教材に接続 複素数の一次変換で円の像を求める |
数学III
| 単元 | 判断群 | 反応するサイン | 最初の操作 | 学習先 |
|---|---|---|---|---|
| 極限 | 上下評価と誤差で量を制御する | 項ごとの極限は取れても、項数や変数が同時に増える/積・和の一部が複雑だが全体の収束だけを示せばよい | 極限に必要な精度を決め、対象全体に共通する上界・下界を探す/主要部分と有界な係数を分け、誤差項を単独で評価する | 基準演習 積分を含む極限|一様評価とはさみうちで求める【数学III】 |
| 微分法 | 差・比・符号から変化を読む | 合成関数・積・商・逆関数を微分する/関数の局所的な増え方を求める | 関数を外側と内側の演算に分解する/定義域と微分可能な範囲を確認してから公式を適用する | 既存教材に接続 微分の直観 |
| 微分法の応用 | 差・比・符号から変化を読む | 増減・凹凸・接線・方程式の解の個数を問われる/パラメータを含む関数の最大最小を扱う | 比較対象の差を一つの関数にする/導関数の0点・未定義点・区間端点を候補として並べる | 既存教材に接続 接線条件から囲まれた面積まで |
| 積分法 | 重ならない部分へ分けて合成する | 置換・部分積分を含む原始関数や定積分を求める/微分すると簡単になるまとまりが式中にある | 被積分関数を積・合成・有理式のどの構造として見るか決める/微分が隣に現れる部分を新しい変数または微分部分として選ぶ | 既存教材に接続 積分の直観 |
| 積分法の応用 | 重ならない部分へ分けて合成する | 曲線で囲まれた面積、回転体の体積、曲線長を求める/断面の形や上下関係が位置によって変わる | 積分方向を決め、位置tでの断面または微小量を書く/交点を求め、式が切り替わる位置で区間を分ける | 既存教材に接続 放物線と直線で囲む回転体 |
1問1枚の判断ノート
解答を写す代わりに、次の5行だけを残します。類題で同じ反応ができたかを後日確認してください。
- 反応した問題のサイン
- 最初に書いた一行
- 途中で必要だった分岐
- 最後に行った検算
- 次の問題へ移せる判断規則
既存の無料教材との役割分担
入試数学の解法選択でよくある質問
解法が思いつかないとき、最初に何をすればよいですか?
公式を無作為に探す前に、固定されている量、動く量、求める量へ印を付けます。次に自由度を数え、図・式・座標など最も条件が短くなる表現を1つ選びます。
定石集と解法判断マップは何が違いますか?
定石集は「使える道具」を増やす教材です。このマップは、問題文の特徴から「どの道具を、なぜ今使うか」を選び、使わない条件と検算まで説明する教材です。
高校数学の全単元に対応していますか?
現行の高校数学辞典にある数学I・A・II・B・C・IIIの全26単元を重複なく掲載しています。各単元から基準演習または関連する既存教材へ進めます。
難関大学の記述問題にも使えますか?
はい。中学基盤、高校基本、入試典型、難関大応用の4段階で同じ判断を育てます。難関問題では複数の判断を組み合わせ、解法を選んだ理由と等号・到達可能性まで答案化します。
企画・分類・作問・解答・検算:数強塾編集部。全26単元の判断設計と基準演習を新規に制作しています。
入試数学の「表現設計6判断」
解法を知っているのに手が止まるとき、足りないのは公式ではなく、問題をどの姿に直すかという判断かもしれません。数強塾では、最初の一手を六つの「表現設計」に分けます。大切なのは、問題の科目名から決めつけず、いま読みにくいものが文章・図形・変数・事象・計算過程・条件のどれかを見分けることです。
1.往復翻訳
選ぶサイン:文章から式は作れたが、置換後の文字が何を表すか分からない。あるいは、式の解を出しても問題が求めた量へ戻せない。
最初の操作:各文字に「量・単位・範囲」を添え、問題文→式→新しい文字の意味→元の答え、の四地点を矢印で結びます。
2.座標設計
選ぶサイン:図形の長さや角を一つずつ追うと式が増える。対称性、垂直、平行、中心が図の中に見えている。
最初の操作:原点をどこに置くと定数項が消えるか、どの向きを軸にすると点の座標が簡単になるかを比べます。座標は計算開始後ではなく、計算量を決める前に設計します。
3.固定と候補台帳
選ぶサイン:二つ以上の変数が動く最大・最小、場合分け、動点問題で、候補がどこから出たのか見失う。
最初の操作:一方を仮に固定して一変数問題にし、内点・端点・境界・交点を候補台帳へ記録します。その後、固定した値を動かして候補同士を比較します。
4.事象・状態図
選ぶサイン:確率で過去の結果が次の試行へ影響する。「初めて」「連続」「残り」「移動後」のように、時点ごとの状況が変わる。
最初の操作:未来の確率を決めるために必要な情報だけを状態名にし、矢印へ遷移確率を書きます。全矢印の確率和が1になることが最初の検算です。
5.計算設計
選ぶサイン:方針は合っているのに式が長くなり、符号・分母・展開で崩れる。解答を見れば分かるのに、自分の途中式では目的が見えない。
最初の操作:定義域、変形の目的、候補、元式代入の順に欄を分けます。展開する前に、因数分解・置換・対称性を保った方が短いかを比較します。
6.定義域・場合分け
選ぶサイン:根号、分母、絶対値、対数、図形の退化、区間端点がある。変形すると候補は出るが、どれを残すか不安になる。
最初の操作:変形前に許される値を集合で書き、式の規則が切り替わる境界を並べます。各場合を解いた後、和集合を作り、除外値と端点を元の条件へ戻します。
六つは順番ではなく、使い分ける道具
| 止まった場所 | 最初に選ぶ判断 | 次に組み合わせやすい判断 |
|---|---|---|
| 文章を式へ直せない | 往復翻訳 | 定義域・場合分け |
| 図形の式が複雑 | 座標設計 | 固定と候補台帳 |
| 多変数の最大・最小 | 固定と候補台帳 | 計算設計 |
| 繰り返し試行の確率 | 事象・状態図 | 定義域・場合分け |
| 方針はあるが途中式が崩れる | 計算設計 | 往復翻訳 |
| 平方化や分母処理で候補が増える | 定義域・場合分け | 往復翻訳 |
企画・構成・例題・解答・検算:数強塾編集部。文章・数値・図・解説順を独立に制作したオリジナル教材です。教材版 194dfe1ff052c122