中1数学:方程式の文章問題 / 数学単元ガイド

中1数学|一次方程式の文章題 立式のコツを例題で解説【中1数学】(無料問題PDF)

中1|一次方程式解き方がわからないときは 中1数学|一次方程式とは?解き方・移項の意味を例題で解説【中1数学】(無料問題PDF) を先に読むと、この問題で何を問われているかが分かります。

今日の一問
  1. 1個150円のパンと1個90円の菓子を合わせて10個買い、代金は1260円でした。パンは何個ですか。
  2. 現在、父の年齢は子の年齢の3倍です。8年後に父の年齢が子の年齢の2倍になるとき、現在の2人の年齢を求めてください。
  3. カードを1人に5枚ずつ配ると2枚余り、6枚ずつ配ると4枚足りません。人数とカードの枚数を求めてください。
  4. 横が縦より4cm長い長方形の周の長さは40cmです。縦と横を求めてください。
——さて、どこから手をつける?
答えと考え方は、この記事の中で順を追って解説します。

一次方程式の文章題は、「分からない数量を文字で置く」「同じ数量を2通りで表す」「答えを場面に戻して確かめる」の3点が中心です。文章をいきなり式にせず、数量と単位を整理すれば立式できます。

文章題を解く6つの手順

  1. 何を求めるか確認する。最後の問いを読み、答える数量と単位を明確にする。
  2. 分からない数量を文字で置く。「〜を x とする」と単位まで書く。
  3. ほかの数量を x で表す。表・線分図・数量関係図を使って整理する。
  4. 等しい数量を見つける。同じ個数、代金、距離、時間、全体量などに注目する。
  5. 方程式を解く。単位をそろえ、かっこを外してから整理する。
  6. 問題に戻して答える。単位を付け、条件に合うか、もとの数量関係が成り立つか確かめる。
立式の中心は等号です。等号の左と右には、同じ種類・同じ単位の数量を書きます。「合計代金=内訳の代金」「全体の距離=それぞれの距離の和」のように、日本語で等しい関係を先に書くと式にしやすくなります。

何を x と置くか

原則として、問題で直接求められている数量を x と置きます。ただし、別の数量を置いた方が簡単になることもあります。どちらの場合も、何を何の単位で置いたかを必ず書きます。

よい書き方 不足している書き方
なしの個数を x 個とする x とする
妹が出発してからの時間を x 時間とする 時間を x とする
長方形の縦の長さを x cmとする 縦を x とする

単位まで書くと、分と時間、円と個数、割合と金額を混ぜる誤りに気づけます。

個数と代金の文章題

例1:2種類の品物を買う

問題:1個120円のりんごと、1個180円のなしを合わせて15個買い、代金は2160円でした。なしは何個買いましたか。

1. 文字で置く:なしの個数を x 個とします。

品物 1個の値段 個数 代金
なし 180円 x 180x
りんご 120円 (15−x)個 120(15−x)円

2. 等しい関係:なしの代金+りんごの代金=合計代金

180x+120(15−x)=2160

3. 方程式を解く:

180x+1800−120x=2160
60x=360
x=6

4. 確かめ:なし6個、りんご9個なので合計15個。代金は180×6+120×9=1080+1080=2160円です。

答え:6個

合計15個のうち、なしが x 個なら、りんごは15x個ではなく15−xです。「全体−一方=もう一方」という関係を確認しましょう。

割合の文章題

割合では、次の関係を使います。

比べる量=もとにする量×割合

百分率は小数または分数に直します。20%=0.2、20%引き後の代金は、もとの代金の80%=0.8倍です。

例2:割引前の定価を求める

問題:ある品物を定価の20%引きで買うと2400円でした。定価を求めましょう。

1. 文字で置く:定価を x 円とします。

2. 等しい関係:定価×割引後の割合=支払った代金

0.8x=2400
x=3000

確かめ:3000円の20%は600円なので、3000−600=2400円です。

答え:3000円

「20%引き」を0.2x円とするのは、値引き額を表すときです。支払う代金は(1−0.2)x=0.8x円です。

速さの文章題

速さの問題では、次の関係を使います。

距離=速さ×時間

分と時間が混じるときは単位をそろえます。30分=1/2時間、15分=1/4時間です。

例3:後から出発して追いつく

問題:兄が家を出て時速4kmで歩き始めました。30分後に妹が同じ道を時速12kmの自転車で追いかけました。妹は出発してから何分後に兄に追いつきますか。

1. 文字で置く:妹が出発してから追いつくまでの時間を x 時間とします。

速さ 進む時間 距離
4km/h x+1/2)時間 4(x+1/2)km
12km/h x時間 12xkm

2. 等しい関係:追いついたときの兄の距離=妹の距離

4(x+1/2)=12x
4x+2=12x
2=8x
x=1/4

1/4時間=15分です。

確かめ:兄は45分=3/4時間進むので3km。妹は15分=1/4時間進むので3kmです。

答え:15分後

兄と妹の進んだ時間は同じではありません。兄は30分早く出発しているため、妹の時間 x に1/2時間を加えます。追いつく瞬間に等しいのは、出発点からの距離です。

過不足の文章題

「1人に3個ずつ配ると5個余る」の全体数は3x+5、「1人に4個ずつ配ると2個足りない」の全体数は4x−2です。余りは足し、不足は引いて実際の全体数を表します。

例4:余る場合と足りない場合

問題:あめを子どもに1人3個ずつ配ると5個余り、1人4個ずつ配ると2個足りません。子どもの人数と、あめの個数を求めましょう。

1. 文字で置く:子どもの人数を x 人とします。

2. 等しい関係:3個ずつ配ったときのあめの全体数=4個ずつ配ったときのあめの全体数

3x+5=4x−2
x=7

あめは3×7+5=26個です。

確かめ:3個ずつなら21個使って5個余り、4個ずつなら28個必要なので2個足りません。

答え:子ども7人、あめ26個

図形の文章題

図形では、公式に文字式を当てはめます。図を正確な縮尺だと思わず、問題文の条件を式にします。

例5:長方形の辺の長さ

問題:横が縦より3cm長い長方形があります。周の長さが30cmのとき、縦と横の長さを求めましょう。

1. 文字で置く:縦を x cmとすると、横は(x+3)cmです。

2. 等しい関係:縦2本+横2本=周の長さ

2x+2(x+3)=30
4x+6=30
4x=24
x=6

横は6+3=9cmです。

確かめ:2×6+2×9=12+18=30cmです。

答え:縦6cm、横9cm

解が条件に合うか確かめる

方程式として正しく解けても、問題の答えとして使えない場合があります。文章題では次を確認します。

  • 人数や個数が負の数になっていないか。
  • 「整数個」「自然数」などの条件を満たすか。
  • 長さ、時間、代金などの単位が問いと一致するか。
  • 求めた値を使うと、問題文のすべての条件が成り立つか。
  • x以外の数量も求める必要がないか。
方程式の解が x=6でも、問いが「りんごの個数」なら、xをなしの個数と置いた場合は15−6=9個まで求めて答えます。最後に「何を聞かれていたか」へ戻りましょう。

よくある間違いと直し方

1. 何を x としたか書かない

式が正しくても、答えの意味を判断できません。「数量・単位・文字」を1文で宣言します。

2. 異なる種類の数量を等号で結ぶ

「個数=代金」「距離=時間」のような式は作れません。等号の左右で種類と単位をそろえます。

3. 20%引きを0.2倍とする

0.2倍は値引き額です。支払う額は0.8倍です。「何の割合を表しているか」を日本語で確認します。

4. 分と時間をそのまま混ぜる

時速を使う式では、30分を1/2時間、15分を1/4時間に直します。

5. xの値だけで終える

問題が尋ねた数量へ戻り、必要な計算と単位を付けて答えます。

確認問題

  1. 1個150円のパンと1個90円の菓子を合わせて10個買い、代金は1260円でした。パンは何個ですか。
  2. 現在、父の年齢は子の年齢の3倍です。8年後に父の年齢が子の年齢の2倍になるとき、現在の2人の年齢を求めてください。
  3. カードを1人に5枚ずつ配ると2枚余り、6枚ずつ配ると4枚足りません。人数とカードの枚数を求めてください。
  4. 横が縦より4cm長い長方形の周の長さは40cmです。縦と横を求めてください。
解答と解説を開く
  1. パンを x 個とすると、150x+90(10−x)=1260。60x=360より x=6。答え:6個。
  2. 子の現在の年齢を x 歳とすると、父は3x歳。3x+8=2(x+8)より x=8。答え:子8歳、父24歳。8年後は16歳と32歳です。
  3. 人数を x 人とすると、5x+2=6x−4より x=6。カードは5×6+2=32枚。答え:6人、32枚。
  4. 縦を x cmとすると、横は(x+4)cm。2x+2(x+4)=40より4x=32、x=8。答え:縦8cm、横12cm。

まとめ

  • 求める数量を、単位まで含めて x と置く。
  • 表や図でほかの数量を x を使って表す。
  • 同じ種類・同じ単位の数量が等しくなる関係を見つける。
  • 割合では何を100%とするか、速さでは時間の単位を確認する。
  • 解いた後は問題文へ戻り、条件・単位・問いに合う答えか確かめる。

学習範囲の根拠

この記事は、文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」の第1学年「一元一次方程式を具体的な場面で活用すること」を基準に構成しています。学年配当や内容の根拠は、文部科学省の解説PDFで確認できます。

前後の単元

前に学ぶ一次方程式で、等式の性質・移項・小数や分数を含む式の解き方を確認できます。

次に学ぶ比例・反比例で、2つの数量の関係を表・式・グラフで捉える方法を学べます。

次に解く問題・この単元の解説

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同じ単元を続けて解くと、どの手を使うかの判断が安定します。手が止まったところがあれば、その単元の要点に戻ってから次の1枚に進んでください。

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