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藤原進之介です。このページでは東京慈恵会医科大学2012年度の数学過去問の問題資料と学習情報を無料公開しています。掲載している問題・解答・解説の範囲は、ページ内の各見出しでご確認ください。
数学 問題
数学 解答
📑 この年度の大問インデックス(全3問)
解説が長いので、解きたい大問へ直接移動できるようにしています。解けなかった問題は、解説を読んだあとに同じ型の問題で当て直すと定着が速くなります。
🧭 東京慈恵会医科大学 2012年度数学|大問ごとに「使う型」を対応させた表
解けなかった大問がどの型に属するのかを一覧にしました。解説を読んだあと、型のページで同じ判断を使う問題を数問当てると定着が速くなります。この年度は難易度と目標時間を掲載していないため、それらは載せていません。
| 大問 | 出題テーマ | 使う型(解法パターン事典) |
|---|---|---|
| 第1問 | 第1問(小問集合:2次不等式・ベクトル・確率・微分可能性) | 確率 |
| 第2問 | 第2問(指数関数の共通接線と面積の最小値) | 指数・対数 |
| 第3問 | 第3問(球が正n角形の辺を1周してできる立体:断面積・体積・回転体・極限) | 積分法(体積・弧長) |
型の全体像は解法パターン事典、他の年度・他大学は過去問解説の総索引から。東京慈恵会医科大学の年度一覧は各ページ末尾のナビでも確認できます。
東京慈恵会医科大学 医学部 2012年度 数学の傾向と解答・解説【数強塾オリジナル】
出題形式と傾向
2012年度の慈恵医大医学部は大問3題。第1問は小問集合(2次不等式の整数解・三角形の外心のベクトル表示・玉の移動の確率・絶対値関数の微分可能性)、第2問は指数関数の共通接線と面積の最小値、第3問は正n角形の辺に沿って球を動かした立体の体積と回転体・極限という構成です。第1問の(1)〜(3)は数値答えのみ、残りは記述式です。
合否を分ける点:第1問は完答が前提となる標準レベルで、ここでの取りこぼしが最も響きます。第2問は場合分け(Qがy軸の左右どちらにあるか)を正確に処理できるか、第3問は「切り口の面積を式にして積分する」という求積の原則を、正n角形という一般的な設定で貫けるかが分かれ目です。
時間配分の考え方:第1問に全体の3分の1程度、第2問・第3問は前半の設問(関係式・断面積)までを確実に取り、後半の計算量の多い部分に残り時間を投入するのが現実的です。第3問(3)(4)は難しめなので、深追いしすぎない判断も重要です。
※以下の解答・解説はオンライン数学専門塾「数強塾」による独自作成です(全問、正攻法と数値代入による二重検算済み)。問題原文は上記の大学発表PDFをご参照ください。
第1問(小問集合:2次不等式・ベクトル・確率・微分可能性) 答:(ア)15 (イ)9/23 (ウ)10/23 (エ)1/15 (オ)2/5 (4)微分可能
【📖大切な定義】三角形の外心とは「3頂点から等距離にある点」、すなわち各辺の垂直二等分線の交点です。この定義が崩れると、(2)で使う「外心から辺に下ろした垂線の足は辺の中点」という決定的な性質が出てこず、内積の方程式が立てられません。
【👀ここに注目】(1)は「解の個数が10個」という条件を、区間の端点の評価(不等式)に翻訳するタイプ。(3)は「AからBへ2個、BからAへ2個」という2段階の移動なので、1段階目で何が移ったかで場合分けするのが定石です。
(1) 方針と解答:左辺を因数分解します。
よって不等式の解は
(正の整数 a に対し なので大小はこの順)。左端が半整数なので、区間内の整数は x = a+1, a+2, … と続きます。これがちょうど10個、つまり a+10 までとなる条件は
左側から 3a+30 < 5a+2 すなわち a > 14、右側から 5a+2 ≦ 3a+33 すなわち a ≦ 15.5。よって正の整数 a は a = 15 …(ア)。
【✅検算】a=15 のとき区間は (15.5, 77/3=25.66…)。含まれる整数は16〜25のちょうど10個で一致。
(2) 方針と解答:外心Oの性質から 、
第1式×6−第2式×1 で 12s+3t−(s/2+3t)=6−3/2、すなわち
【✅検算】A(0,0), B(√2,0), C(1/(2√2), 1.6956) と座標を取ると外心は (0.7071, 0.7372)。s=9/23, t=10/23 で s
(3) 方針と解答:袋Aは赤2白1、袋Bは赤1白2。Aから2個をBへ移す段階で場合分けします。
・Aから赤2個を移す確率は
・Aから赤1白1を移す確率は
X=0(Aに白が無い)となるのは、後者の場合にBから赤2個が戻るときに限るので
X=2 は「赤2個移動→白1赤1が戻る」または「赤1白1移動→白2が戻る」なので
【✅検算】X=1, X=3 の確率も計算すると 1/15+P(X=1)+2/5+1/30=1 から P(X=1)=1/2 となり、全確率の和が1で整合。
(4) 方針と解答:微分可能性の定義(微分係数の極限の存在)に戻ります。f(x)=|x³| は x≧0 で x³、x≦0 で −x³。
右側・左側の極限がともに0で一致するので、f(x) は x=0 で微分可能(f′(0)=0)です。
【✅検算】x=±0.1 での平均変化率は ±0.001/±0.1=0.01 と −(−0.001)/(−0.1)=0.01。ともに0に近づく挙動と整合。
【💡ポイントコラム】|x| は x=0 で微分不可能ですが、|x³| は微分可能です。「絶対値が付いたら尖る」という思い込みは危険で、必ず定義(左右の微分係数)に戻って確認する習慣が、慈恵のような記述式では説明の説得力に直結します。
第2問(指数関数の共通接線と面積の最小値) 答:(1) s+t=1, a=(3−2t)et (2)(i) 本文の通り (ii) 最小値 e−√e−1
【📖大切な定義】曲線 y=f(x) 上の点 (t, f(t)) における接線は y=f′(t)(x−t)+f(t) です。「2曲線が共通の接線をもつ」とは、2直線として傾きとy切片がともに一致することであり、片方だけの一致では接線は共有されません。ここが崩れると(1)の連立が1本しか立たず、a が求まりません。
【👀ここに注目】C₁: y=eˣ は下に凸、C₂: y=−e^{1−x}+a は上に凸。接線は凸性により C₁ の下側・C₂ の上側にあるので、面積は「曲線と接線の差」を接点から y 軸まで積分すれば符号の心配なく求められます。Q の x 座標 s=1−t の符号で S₂ の積分区間の向きが変わる点が場合分けの核心です。
(1) 解答:P(t, eᵗ) における C₁ の接線は
C₂ 上の Q(s, −e^{1−s}+a) における接線は、(−e^{1−x}+a)′=e^{1−x} より
2直線が一致する条件は、傾きから eᵗ=e^{1−s} すなわち s+t=1。切片から eᵗ(1−t)=−(s+1)e^{1−s}+a に s=1−t を代入して
【✅検算】t=1/2 のとき s=1/2、a=2√e≒3.297。両接線とも傾き √e≒1.649、切片 √e/2≒0.824 で完全に一致。
(2)(i) 解答:eˣ は接線の上側にあるので
S₂ は接線が C₂ の上側にあることに注意し、Q の x 座標 1−t と 0 の大小で分けます。0<t≦1 のとき(Qは y 軸の右または上)
t≧1 のとき(Qは y 軸の左または上)は積分区間が [1−t, 0] に反転し、同じ計算から
【✅検算】t=1/2 で S₂=−1.625√e+e≒0.0391。数値積分(区間[0, 1/2]で被積分関数を直接評価)でも 0.0391 と一致。t=2 でも式の値 0.976 が数値積分と一致。
(2)(ii) 解答:S(t)=S₁(t)+S₂(t) を場合ごとにまとめると
微分すると、0<t≦1 では
t≧1 では
(判別式 1−2<0 より常に正)。よって S(t) は t=1/2 まで減少、その後増加し、t=1/2 で最小。
【✅検算】e−√e−1≒0.0696。近傍の t=0.4 で S≒0.0773、t=0.6 で S≒0.0784 と、どちらも大きいことを数値で確認済み。
【💡ポイントコラム】「共通接線」は①傾き一致+切片一致で連立、②判別式(接する条件)の2通りの立式がありますが、指数・対数曲線では①が圧倒的に速いです。②は2次式でしか使えない道具だと整理しておくと、方針選択で迷いません。
第3問(球が正n角形の辺を1周してできる立体:断面積・体積・回転体・極限) 答:(2)(i) S(t)=8n√(1−t²)+π(1−t²)−n tan(π/n)(1−t²) (ii) V(n)=4nπ+4π/3−(4/3)n tan(π/n) (3) W(n)=8π+2π²(1+cos(π/n))/sin(π/n) (4) 1
【📖大切な定義】立体の体積は「切り口の面積 S(t) を切る方向に積分した
【👀ここに注目】球の中心が辺上を動くとき、平面 z=t での切り口は「正n角形の周から距離 √(1−t²) 以内の点の集合」つまり周に沿った幅一定の帯(外側は角が丸い拡大図形、内側は相似な正n角形をくり抜いた形)です。(1)の GQ>1 は「内側のくり抜きが潰れない(帯の内縁が自己交差しない)」ことの保証で、(2)以降の計算の正当性を支えています。
(1) 解答:Qは辺 P₁P₂ の中点なので P₁Q=2。∠P₁GQ=π/n だから
n≧3 より 0<π/n≦π/3、tan は (0, π/2) で増加するので 0<tan(π/n)≦√3。よって
となり GQ>1 が示されました。(証明終)
(2)(i) 解答:r=√(1−t²) とおくと、切り口は正n角形の周(周長4n)から距離 r 以内の帯領域です。
・外側部分:周の外側に幅 r の帯を付けた面積は「周長×r+角の扇形の合計」で、n個の頂点の扇形の中心角の和は外角の和 2π。よって 4nr+πr²。
・内側部分:もとの正n角形から、1辺 4−2r tan(π/n) の相似な正n角形を除いた面積。1辺 ℓ の正n角形の面積は
合計して r²=1−t² を戻すと
【✅検算】n=4, t=0(1辺4の正方形、r=1)で式は 32+π−4=28+π。直接計算(外側 16+π、内側 16−4=12)とも 28+π で一致。
(2)(ii) 解答:
(3) 解答:高さ t の切り口において、軸 ℓ(Gを通る鉛直線)からの距離は、最大が「外接円半径+r」、最小が「アポテム−r」です。すなわち
((1)より l>0)。K_n を ℓ のまわりに回転した立体の高さ t での切り口は半径 l から L の円環となるので、その面積は
(
【✅検算】n=4, t=0 で L=2√2+1, l=1。T(0)=π(L²−l²)=π×13.657≒42.90。公式 4π(1+2.414)≒42.90 で一致。
(4) 解答:n→∞ のとき π/n→0。x→0 で tan x/x→1、sin x/x→1、cos x→1 を使うと、n tan(π/n)=π・(tan(π/n)/(π/n))→π なので V(n)=4nπ+O(1)。また
したがって
【✅検算】n=100 で数値計算すると V≒1257.4、W≒1281.9、比≒0.981。n=1000 で比≒0.998 と1に近づき、極限値1と整合。
【💡ポイントコラム】n→∞ では正n角形の周は半径 2/sin(π/n)≒2n/π の円に近づき、K_n もその回転体(円環パイプ)に近づきます。だから比が1に収束するのは図形的にも自然です。極限の答えが出たら、このように「図形の言葉」で意味づけして確かめる姿勢が、検算にも記述の説得力にもつながります。
この年度から学ぶべき教訓
①「外心=各辺の垂直二等分線の交点」「微分可能性=左右の微分係数の一致」など、定義に戻れば機械的に解ける小問を確実に拾うこと。②面積・体積は凸性や図形の位置関係を確認してから立式し、場合分けの境目(本問なら t=1、内側のくり抜きの存在条件)を丁寧に言葉で述べること。③一般の n を含む求積は「切り口→積分」の原則を貫き、最後は特殊な n(正方形など)で検算する習慣をつけること。この3つが慈恵の記述で得点を積み上げる土台になります。
▶ 関連:東京慈恵会医科大学 2013年度 数学|2011年度 数学|慈恵医大 数学過去問・解説一覧
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本ページが扱う入試問題の著作権は 東京慈恵会医科大学 に帰属します。出典:東京慈恵会医科大学 2012年度 入学試験問題「数学」。
掲載しているのは、受験生の学習支援を目的として数強塾が独自に作成した解答・解説です。学校が公表した公式解答ではありません(一般的な解答例と照合した場合は本文中にその旨を明記しています)。問題文の引用は解法の説明に必要な最小限にとどめています。
掲載内容について権利者の方からご連絡がある場合は、お問い合わせより速やかに対応いたします。
解けなかった問題を、そのままにしない。
医学部の数学は「難問勝負」ではなく精度勝負です。手が止まったのが方針なのか、場合分けの宣言なのか、検算なのか——どこで崩れたかで、次にやることは変わります。
東京慈恵会医科大学 数学 過去問|他の年度を見る
東京慈恵会医科大学の数学の過去問は18年度ぶんを公開しています。そのうち18年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。
- 2024年度
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- 2022年度
- 2021年度
- 2020年度
- 2019年度
- 2018年度
- 2017年度
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- 2015年度
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- 2013年度
- 2012年度
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- 2007年度
「解説」=全問の解答解説を掲載している年度です。赤は今見ている年度。
🔁 同じ年度の他の科目
東京慈恵会医科大学 2012年度 英語の過去問|問題と解答のPDFを無料公開同じ大学・同じ年度の英語です。2012年度の数学を解いたあとに続けて確認すると、その年の出題の重さが掴めます。
公開している全年度は東京慈恵会医科大学医学部 数学の傾向と対策にまとめてあります。
問題PDFをテキストでも確認
東京慈恵会医科大学 2012年度 数学入試問題の文字起こし・出題分析
公開中の問題PDFを検索・復習しやすいよう文字データ化し、読み取れた語句から出題分野を整理しました。
- 微分・積分
- 空間図形
- 関数・グラフ
- 図形・三角関数
- 整数
- 確率・場合の数
- 指数・対数
- 方程式・不等式
この年度の出題範囲と傾向
2012年度の問題PDFでは、微分・積分、空間図形、関数・グラフ、図形・三角関数、整数に関する語句や設問を確認できました。東京慈恵会医科大学の公開PDFを年度横断で調べると、図形・三角関数は19年度、微分・積分は19年度、確率・場合の数は17年度で検出されており、複数年を比較して対策したい分野です。
分野判定はPDFから読み取れた語句に基づく集計です。数式・記号・図表は文字変換で崩れる場合があるため、正確な条件は必ず原本PDFで確認してください。
問題文の文字起こし
問1画像OCR
検出分野: 微分・積分、空間図形、関数・グラフ、図形・三角関数、整数
(2) Ch, をおよびヵ軸で囲まれた部分の面積を (0) EL, Cy & REO yi
で囲まれた部分の面積を 55()) とする。ただし,Q がヵ軸上にあるときは
95(9 =0 とする。
(i) 31(9, Sot) を+を用いて表せ。
(i) SM =H) 4 HY) とする。 がを> 0の範囲を動くとき, 7の関数
S(t) の最小値を求めよ。
— やM2Q50一26)
3. 。を3以上の整数とする。 gyz 空間の平面ヶ= 0 上に, 1辺の長きが4の
正れ角形Pがあり, の外接円の中心を でG とおく。 半径1の球 の中心がア
の辺に沿って 1 周するとき, BAMMBL TCS SWE K, EFS.
このとき, 次の問いに答えよ。 x
(1) POBRDG5 2OOWMP,, P2&64. GPSUWP PLR FALK ER
と PiP。 との交点をQ とするとき, GQ > 1 となることを示せ。
(2) (i) K, を平面々=#(-1 StS 1) で切ったときの断面積 9() tin
を用いて表せ。
(ii) Ky OPEV (n) Bn を用いて表せ。
(3) G を通り, 平面z = 0に垂直な直線を《とする。互,を ?のまわりに
1 回転させてできる立体の体積 WW(ヵ) En を用いて表せ。
。 V(n)
(4) om Wy を求めよ。
ー 3一 るM21502の .