近畿大学 2011年度 数学

藤原進之介です。このページでは近畿大学2011年度の数学過去問の問題資料と学習情報を無料公開しています。掲載している問題・解答・解説の範囲は、ページ内の各見出しでご確認ください。

今日の一問
数列 をみたす。
一般項 を求めよ。
——さて、どこから手をつける?
数強塾オリジナルの類題です。この年度の実際の入試問題ではありません。実際の問題と解答は、このページのPDFでご確認ください。

数学 問題

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数学 解答

📑 この年度の大問インデックス(全3問)

解説が長いので、解きたい大問へ直接移動できるようにしています。解けなかった問題は、解説を読んだあとに同じ型の問題で当て直すと定着が速くなります。

型から探したいときは解法パターン事典、他の年度は過去問解説の総索引から。

🧭 近畿大学 2011年度数学|大問ごとに「使う型」を対応させた表

解けなかった大問がどの型に属するのかを一覧にしました。解説を読んだあと、型のページで同じ判断を使う問題を数問当てると定着が速くなります。この年度は難易度と目標時間を掲載していないため、それらは載せていません。

大問出題テーマ使う型(解法パターン事典)
第1問第1問(図形と方程式・2円の交わりと外接する共通接線)図形と方程式(座標)
第2問第2問(空間ベクトル・直方体上の内分点と共線条件)空間ベクトル
第3問第3問(微分積分・絶対値つき定積分で表される関数の増減と最小値)定積分で表された関数

型の全体像は解法パターン事典、他の年度・他大学は過去問解説の総索引から。近畿大学の年度一覧は各ページ末尾のナビでも確認できます。

近畿大学 医学部 2011年度 数学の傾向と解答・解説【数強塾オリジナル】

出題形式と傾向:この年の近畿大学医学部(一般前期)の数学は大問3題構成で、第1問が図形と方程式(2つの円の交わり・外接と共通接線)の空所補充(マーク式)、第2問が空間ベクトル(直方体を舞台にした内分点・交点・共線条件)の記述型、第3問が微分積分(絶対値つき定積分で表される関数 の増減と最小値)の記述型でした。第1問はア〜コの空所を順に埋めていく誘導形式、第2問と第3問は途中過程を書かせる形式で、後半ほど自分で立式し場合分けする力が問われる配置になっていると考えられます。

合否を分ける点:第1問は「2円の位置関係を中心間距離と半径の和・差で言い換える」定石に加え、交点の 座標を相加・相乗平均で最大化する処理と、外接時の共通接線を相似(外分点)でとらえる視点が要になります。第2問は内分点・重心をていねいに で表し、「ある面上にある=特定の係数が0」「3点が一直線上=ベクトルが実数倍」という2つの言い換えを使えるかがカギです。第3問は絶対値の中身の符号で積分を分け、 の3次式として書き下したうえで微分し、 の増減をつないで最小値を読む流れが問われます。難問というより、定石を最後までていねいに走らせる粘りが得点を左右するセットだと言えるでしょう。

※以下の解答・解説はオンライン数学専門塾「数強塾」による独自作成です(全問、正攻法と数値代入による二重検算済み)。問題原文は上記の大学発表PDFをご参照ください。

第1問(図形と方程式・2円の交わりと外接する共通接線) 答:ア=r、イ=3r、ウ=(a²+3r²)/(2a)、エ=√3 r、オ=r、カ=7/6、キ=√3、ク=6r、ケ=−√2/4、コ=(3√2/2)r

【📖大切な定義】半径 の2円が異なる2点で交わる条件は、中心間の距離 について が成り立つことです。2円の交点は、2つの円の方程式を辺々引くと2次の項が消えて直線(根軸)の式になり、そこから座標が求まります。また正の2数 には相加・相乗平均の関係 (等号は )が成り立ち、和で表された式の最小値を求める道具になります。

【👀ここに注目】 は中心が原点で半径 は中心 で半径 の円です。2円の中心はどちらも 軸上にあるので、位置関係は だけで決まります。交点の 座標は2式の差から一発で出て、 座標はそれを円の式に戻して得られる、という見通しを立てておくと空所が順に埋まります。

方針・解答(1)i):中心間の距離は 、半径は です。異なる2点で交わるのは 、すなわち 。よって ア=r、イ=3r。交点は、2式を辺々引くと これが第1象限の交点 P の 座標です()。よって ウ=(a²+3r²)/(2a)

方針・解答(1)ii):P は 上にあるので の範囲では が小さいほど は大きくなるので、 を最小にすればよいことになります。相加・相乗平均より 等号は 、すなわち のときです。よって エ=√3 r。このとき だから 座標は最大値 をとります。よって オ=r。次に のときの共通部分の面積を求めます。2交点を A、B とおくと、原点 O からの距離は 、また なので は1辺 の正三角形で です。弦 AB はちょうど の中心 を通る直径なので、共通部分は「 の左半分(半円)」と「 を弦 AB で切った右側の弓形」を合わせた図形になります。したがって よって カ=7/6、キ=√3

方針・解答(2):2円が外接するのは中心間の距離が半径の和に等しいとき、 です。このとき の中心は原点で半径 の中心は で半径 。共通接線 軸と交わる点を E とすると、E は2円の外側の相似の中心(外分点)で、E から各中心までの距離の比は半径の比 になります。E を )とおくと より 、すなわち 。よって ク=6r。次に (中心 O、半径 )に接する条件は、O から までの距離が であること 接点がともに第1象限にある接線は右下がりなので 。よって ケ=−√2/4。式に戻すと よって コ=(3√2/2)r

【✅検算】 で数値確認します。 のときの2円の共通部分を細かい格子で数値積分すると面積は約 で、 と一致します。外接時の接線 、切片 について、原点からの距離を計算すると )、 からの距離は )となり、両円にきちんと接することを確かめられます。また交点の一般式 は、 となり、 を満たします。

【💡ポイントコラム】交点は「引き算で根軸」:2つの円の方程式を辺々引くと の項が消えて直線(根軸)の式になり、交点はこの直線と一方の円の連立で求まります。本問のように中心がどちらも 軸上にあれば、引き算だけで交点の 座標が一次式で出るので、計算がとても軽くなります。

【💡ポイントコラム】共通接線は「相似の中心」から:外接する2円の外側の共通接線は、2円を相似の関係で結ぶ「外分点」で交わります。その点は中心を半径の比に外分する位置なので、接線の傾きを文字でおいて「中心から接線までの距離=半径」を1本立てれば決まります。相似でとらえると、接点の座標を直接求めずに済むのが利点でしょう。

第2問(空間ベクトル・直方体上の内分点と共線条件) 答:(1) OM=a⃗+(5/6)b⃗+(1/6)c⃗、MG=−(2/3)a⃗−(1/2)b⃗+(1/6)c⃗、s=3/2、ON=(1/12)b⃗+(5/12)c⃗、(2) LD=a⃗+b⃗−t c⃗、LG=(1/3)(a⃗+b⃗)+(1/3−t)c⃗、t=1/2

【📖大切な定義】点 P が線分 QR を に内分するとき、位置ベクトルは で表せます。三角形 ABC の重心 G は が一次独立(同一平面上にない3方向)のとき、あるベクトルを で表す表し方はただ1通りに定まり、係数を比較できます。

【👀ここに注目】直方体 OADB–CPQR は を辺のベクトルにもち、頂点は と表せます。面 OBRC は が張る面なので「 の係数が0」、点が面上にある条件はこの一言に翻訳できます。3点が一直線上にある条件は「一方のベクトルが他方の実数倍」に言い換えられる、という2つの視点が本問の骨格です。

方針・解答(1)i):M は線分 DP を に内分する点なので また G は の重心だから 。したがって よって OM=a⃗+(5/6)b⃗+(1/6)c⃗、MG=−(2/3)a⃗−(1/2)b⃗+(1/6)c⃗

方針・解答(1)ii) より N は面 OBRC 上にあり、この面は が張る面なので の係数が0でなければなりません。 より 。よって s=3/2

方針・解答(1)iii) を代入すると の係数は0になり よって ON=(1/12)b⃗+(5/12)c⃗

方針・解答(2)i):L は線分 OC を に内分するので 。ゆえに よって LD=a⃗+b⃗−t c⃗、LG=(1/3)(a⃗+b⃗)+(1/3−t)c⃗

方針・解答(2)ii):3点 D, G, L が一直線上にあるのは、ある実数 と書けるときです。 は一次独立なので係数を比べると、 から から 。後者を解くと 、すなわち 。よって t=1/2

【✅検算】 を座標軸方向の単位ベクトルにとって数値で確かめます。 は上の式と一致し、 を入れた 成分が0、 すなわち になります。(2)では のとき の外積が零ベクトルとなり、D, G, L が確かに一直線上に並ぶことを確認できました。

【💡ポイントコラム】面上にある=「係数が0」:座標空間で「点が の張る面上にある」ことは、その点を で表したときに の係数が0であることと同じです。交点を求める問題では、この一言を係数の方程式に翻訳すればパラメータ(今回の )が一発で決まります。図形的な交わりを、係数比較という代数の言葉に置き換えるのが要でしょう。

【💡ポイントコラム】共線条件は「実数倍」で:3点が一直線上に並ぶ条件は、始点をそろえた2つのベクトルが平行、つまり一方が他方の実数倍になることです。 とおいて一次独立なベクトルの係数を比較すれば、 と未知数 が連立方程式で同時に求まります。「一直線上」を見たら実数倍、と反射的に動けるようにしておくとよいでしょう。

第3問(微分積分・絶対値つき定積分で表される関数の増減と最小値) 答:(1) x=a+1, 2a、(2) 証明、(3) 0<a<1 のとき S(a)=−a³/3+9a²−17a+41/3、1<a<2 のとき S(a)=a³/3+7a²−15a+13、(4) a=1 のとき最小値 16/3

【📖大切な定義】絶対値つきの定積分 は、区間を の部分と の部分に分け、後者では符号を反転()して足し合わせます。下に凸な2次関数 )は2解の間で となり、 という有名公式(面積の公式)が使えます。関数の最小値は、微分した導関数の符号(増減)を調べて求めます。

【👀ここに注目】 は下に凸で、2つの解 をもちます。どちらが小さいかは の大きさで入れ替わり、 では では です。2解の差 の1次式になるので、 の3次式として書け、微分して増減を追えば最小値が見えてきます。

方針・解答(1) を因数分解します。 と書けることは、展開すると となって確認できます。よって を満たす x=a+1, 2a

方針・解答(2) の2解を (ともに )とすると、 は下に凸なので 、それ以外で です。よって 原始関数 を用いると これが与式の前半です。さらに より したがって が成り立ちます。(証明終)

方針・解答(3):まず定積分の共通部分を計算します。 次に2解 の位置で場合分けします。
[1] のとき だから 。よって [2] のとき だから 。よって まとめると 0<a<1 のとき S(a)=−a³/3+9a²−17a+41/3、1<a<2 のとき S(a)=a³/3+7a²−15a+13

方針・解答(4):それぞれ微分して増減を調べます。
[1] 。この区間では より 、よって となり は単調に減少します。
[2] 。この区間では より 、よって は単調に増加します。
以上より で減少、 で増加します。 の境界)でも(2)の等式が成り立ち連続なので、 全体では で最小になります。最小値は (1<a<2 の式で としても同じ値です。)よって a=1 のとき最小値 16/3

【✅検算】 を、各 について直接数値積分して確かめます。 では数値積分値 、公式 で一致。 では数値積分値 、公式 で一致します。 では数値積分値 。さらに を細かく刻んで を数値的に走らせると、最小はおよそ 近傍でとられ、値も に落ち着くので、増減と最小値がぴったり整合します。

【💡ポイントコラム】絶対値積分は「符号で割って公式へ」 は、まず の符号が変わる点(=解)で積分区間を割るのが出発点です。下に凸な2次関数なら2解の間だけ符号が負なので、そこだけ反転させれば計算できます。とくに 公式を使うと、面積部分が だけで表せて見通しがよくなります。

【💡ポイントコラム】最小値は「増減表でつなぐ」:区間ごとに式が変わる関数の最小値は、各区間で導関数の符号を調べ、減少から増加へ切り替わる境目を探すのが定石です。本問では を境に が減少から増加へ転じるので、その1点が最小候補になります。境界で連続であることに触れておくと、場合分けをまたいだ最小値の議論に穴がなくなるでしょう。

この年から学ぶ教訓:2011年度の近畿大学医学部は、「2円の交わり・外接と共通接線(図形と方程式)」「直方体上の内分点・交点・共線条件(空間ベクトル)」「絶対値つき定積分で表される関数の増減と最小値(微分積分)」という、頻出テーマを最後までていねいに走らせるセットでした。特別な難技よりも、(1)2円の位置関係は中心間距離と半径の和・差で言い換え、交点は引き算(根軸)で出す、(2)「面上にある=係数が0」「一直線上=実数倍」でベクトルを代数に翻訳する、(3)絶対値積分は符号で区間を割り、 を3次式にして微分で増減をつなぐ——という定石を、途中で崩れずに運用する力が問われます。境界の で式や答えが変わる問題では、小さな数値を実際に代入して確かめる姿勢が有効でしょう。日頃から「定石+数値での検算」を習慣にしておくことが、この種のセットで安定して得点する近道だと考えられます。

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本ページが扱う入試問題の著作権は 近畿大学 に帰属します。出典:近畿大学 2011年度 入学試験問題「数学」。
掲載しているのは、受験生の学習支援を目的として数強塾が独自に作成した解答・解説です。学校が公表した公式解答ではありません(一般的な解答例と照合した場合は本文中にその旨を明記しています)。問題文の引用は解法の説明に必要な最小限にとどめています。
掲載内容について権利者の方からご連絡がある場合は、お問い合わせより速やかに対応いたします。

解けなかった問題を、そのままにしない。

医学部の数学は「難問勝負」ではなく精度勝負です。手が止まったのが方針なのか、場合分けの宣言なのか、検算なのか——どこで崩れたかで、次にやることは変わります。

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近畿大学の数学の過去問は16年度ぶんを公開しています。そのうち16年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。

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近畿大学 2011年度 数学入試問題の文字起こし・出題分析

公開中の問題PDFを検索・復習しやすいよう文字データ化し、読み取れた語句から出題分野を整理しました。

  • 微分・積分
  • 関数・グラフ
  • 空間図形
  • 方程式・不等式

この年度の出題範囲と傾向

2011年度の問題PDFでは、微分・積分、関数・グラフ、空間図形、方程式・不等式に関する語句や設問を確認できました。近畿大学の公開PDFを年度横断で調べると、図形・三角関数は15年度、微分・積分は15年度、指数・対数は13年度で検出されており、複数年を比較して対策したい分野です。

分野判定はPDFから読み取れた語句に基づく集計です。数式・記号・図表は文字変換で崩れる場合があるため、正確な条件は必ず原本PDFで確認してください。

問題文の文字起こし

問1画像OCR

検出分野: 微分・積分、関数・グラフ、空間図形、方程式・不等式

(1) 2円Oi,O。 が異なる 2 点で交わる場合を考える。このとき, 2交点のうち第1 象限にある交点をP とすると
i) cがとりうる値の範囲は | ア | <。<| イィ | であり, 点Pのz座標は | ウ | である。
i) 点Pの座標が最大になるのはa= | = | のときであり. そのときの点Pの座標は | オ | である。
Ek, COLE, 2円 0,O。 の共通部分の面積は ( | カ |x-| キ ])P であぁる。
(2) 3円Oi,0。 が外接する場合を考える。このとき. 2円 Oi,0。 の共通接線のうち, 2 円 0.O。 との接点がともに第1
象限にある共通接線を6とすると
/がヶ軸と交わる点の座標は | ク | であり.《の方程式は ッー| ヶ ot である。
0 を原点とする座標空間内に, 図のような直方体 OADB-CPQR がある。
=a, OB=3, 0G=マ 内 R
とおく。また. 3 点 A,B,C を頂点とする へABC の重心をG とする。 ノノ
(1) 線分DPを1:5に内分する点をMIとし, 2点MGを通る直線と面OBRC LL
の交点を N とする。このとき
i) OM MG を, それぞれ, 7,0, で を用いて表せ。 アレ
ii) MRN=sMG を満たすぅの値を求めよ。 A »
ii) ON £0, 2 を用いて表せ。
(2) 線分OCを t:1-t に内分する点を[ とする (0 <#< 1)。このとき
i) BB, LG e, それぞれ, 70,0 と#を用いて表せ。
ii) 3点D,G,L が一直線上にあるようにょの値を定めよ。
0 ミoミ2 をみたす実数に対して, ょの関数 /(?7) を 7(z) = 2%ー(3g十1)z二292十2g LL,
区問 0 <*ミ4 における f(x) の絶対値 | 7/(z) | の定積分を 5(<) = / 7の1 とする。
(1) f(a) を因数分解して, f(x) =0 をみたすz の値を求めよ。
(2) f(z) =0 REM 0 <2 <4 において異なる 2 つの解 , 8 ( <) をもつとき
7) = F@)- FO + 2 Pt - の) = FA) - FO) + E58”
がなりたつことを示せ。ただし, F(x) は関数 /(z) の原始関数 (不定積分) である。
(3) 0<<<1 DEX, 5() を求めよ。また, 1 <<2 のとき, S(a) を求めよ。
(4) 4が区間 0さgミ2 の値をとって変化するとき, Sa) は区間0 <。 < 1 では単調に減少し, 区間1 <o<2では
単調に増加することを示せ。また, 9(o) の最小値とそのときの。の値を求めよ。

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