藤原進之介です。このページでは近畿大学2019年度の数学過去問の問題資料と学習情報を無料公開しています。掲載している問題・解答・解説の範囲は、ページ内の各見出しでご確認ください。
数学 問題
数学 解答
📑 この年度の大問インデックス(全3問)
解説が長いので、解きたい大問へ直接移動できるようにしています。解けなかった問題は、解説を読んだあとに同じ型の問題で当て直すと定着が速くなります。
🧭 近畿大学 2019年度数学|大問ごとに「使う型」を対応させた表
解けなかった大問がどの型に属するのかを一覧にしました。解説を読んだあと、型のページで同じ判断を使う問題を数問当てると定着が速くなります。この年度は難易度と目標時間を掲載していないため、それらは載せていません。
型の全体像は解法パターン事典、他の年度・他大学は過去問解説の総索引から。近畿大学の年度一覧は各ページ末尾のナビでも確認できます。
近畿大学 医学部 2019年度 数学の傾向と解答・解説【数強塾オリジナル】
出題形式と傾向:大問3題で、第1問は空欄補充(マーク式)、第2問・第3問は記述式という混合構成です。分野は、単位正方形を辺でつないだ図形の種類を数える場合の数(ポリオミノ・立方体の展開図)(第1問)、3倍角・2倍角を の3次関数に落として最大最小と面積を求める三角関数と微分積分(第2問)、公差の範囲や和 の最大を論じる等差数列(第3問)。場合の数・三角+微積・数列という頻出3分野を、いずれも「定義と規則性の正確な把握」で押し切らせる、医学部としては標準〜やや骨のある総合セットと考えられます。
合否を分ける点:第1問は回転・線対称で重なる図形を同一視する「自由ポリオミノ」の数え上げを、重複も数え落としもなく完遂できるか、第2問は3倍角公式で を の3次式に翻訳し、定義域 での増減を正しく取ることができるか、第3問は を公差 の不等式2本に翻訳し、 の符号が変わる位置から の最大を場合分けする論法を丁寧に運べるかが要になります。派手な発想よりも、定義への忠実さと場合分けの精度が得点を左右する構成です。
※以下の解答・解説はオンライン数学専門塾「数強塾」による独自作成です(全問、正攻法と数値代入による二重検算済み)。問題原文は上記の大学発表PDFをご参照ください。
第1問(場合の数・ポリオミノ) 答:ア 、イ 、ウ 、エ 、オ
【📖大切な定義】1辺1の正方形 個を、辺とその両端の2頂点だけが一致するように貼り合わせた連結図形をポリオミノと呼びます。本問は「線対称移動や回転で重なるものは同じ種類」とみなすので、数える対象は鏡映と回転を同一視した自由ポリオミノ(free polyomino)の種類数です。 はそれぞれ 種類、 以降を順に数え上げます。
【👀ここに注目】数え上げの事故を防ぐコツは、「直前の 個の図形に、辺を共有する形で1個の正方形を付け足す」という増やし方で候補を作り、そのうえで回転4通り・鏡映を合わせた8通りの重なりを1つの代表に集約して重複を消すことです。以下、代表的な形の名前(直線形・L形・T形・S形・十字形など)で押さえます。
(1) の種類(ア・イ・ウ)の方針・解答:
(トロミノ)は、3個を一直線に並べたI形と、直角に折れたL形の 種類(ア )。
(テトロミノ)は、直線のI形、正方形のO形、T形、階段状のS形(Z形は鏡映で同一)、かぎ形のL形(J形は鏡映で同一)の 種類(イ )。
(ペントミノ)は、パズルでよく知られた 種類(アルファベットで F, I, L, N, P, T, U, V, W, X, Y, Z 型と呼ばれる形)で、これがちょうど 種類(ウ )。いずれも「直線に並ぶもの→2列に折れるもの→十字・T字のように枝分かれするもの」の順に系統立てて数えると、数え落としが起きません。
(2) の種類(エ)と立方体の展開図になる種類(オ)の方針・解答:
(ヘキソミノ)を同じ方針で系統的に数え上げると 種類が存在します(エ )。
この 種類のうち、6つの正方形を折り曲げて立方体の6面をぴったり作れる「立方体の展開図」になるものは 種類です(オ )。立方体の展開図が11種類であることは有名な事実で、「4個を一列に並べ残り2個を上下に配する型」「3個+3個や3個+2個+1個に段違いで配する型」などを、面の配置が実際に立方体を包むかで一つずつ判定して確定します。
【✅検算】自由ポリオミノの種類数は ()と増えることが知られており、本問のア〜エはこれと一致します。念のため、各図形を正方形の中心の座標集合として表し、90°ずつの回転4通りと鏡映を施した8通りの中で辞書式に最小となる「正規形」に直して重複を排除する数え方でも独立に列挙し、 でそれぞれ を再現しました。立方体の展開図についても、各ヘキソミノを実際に折りたたむ操作で6面が過不足なく貼り合わされるかを判定し、 種類となることを確認しています。
【💡ポイントコラム】図形の数え上げでは「同一視のルール(ここでは回転+鏡映)」を最初に固定するのが最優先です。回転だけで同一視するか、鏡映まで含めるかで種類数は変わります(例: は回転のみだと7、鏡映も含めると本問の5)。問題文の「線対称移動や回転を用いてぴったり重なるものは同じ」を、そのまま「鏡映と回転で同一視」と読み替えることが出発点です。
【💡ポイントコラム】立方体の展開図が11種類というのは頻出の暗記事項です。一列に4面並ぶ「基本形」が6種、段違いに3-3や2-2で配る型が5種で合計11、と覚えておくと本問のオは即答できます。逆に、正方形6個の並べ方(ヘキソミノ35種)のうち約3分の1しか立方体にならない、という感覚も持っておくと検算の助けになります。
第2問(三角関数・微分積分) 答:(1) (2) 最大値 ()/最小値 () (3)
【📖大切な定義】3倍角の公式 、2倍角の公式 が土台です。これらを使うと、角 のさまざまな三角関数で書かれた を、 というただ1つの文字の多項式に統一できます。あとは3次関数の微分による増減の議論と、面積を求める定積分に帰着します。
【👀ここに注目】定義域が なので、 は を1対1で動きます。 の最大最小問題を、そのまま の閉区間 上の3次関数の最大最小に読み替えられるのがこの設問の急所です。
(1) の方針・解答: に公式を代入します。、 なので、
よって とおくと 。
(2) の方針・解答: で の増減を調べます。。 の解は で、区間内にあるのは だけ。区間 では (増加)、 では (減少)です。したがって で極大かつ最大、両端のうち小さい方が最小になります。
、、。よって最大値は 、最小値は 。
そのときの は、最大は ()より 、最小は より 。
(3) の方針・解答:(2)より が最大となる点は 、最小となる点は 。直線ABの傾きは なので、直線ABは 。
求める面積 は、 から までで曲線 と直線 に囲まれた部分です。差をとると となり、この区間で符号は正、すなわち曲線が直線の上側にあります。したがって
上端 の値は 、下端 の値は 。よって 。
【✅検算】(1)は ラジアンを代入し、左辺 と右辺 が小数第9位まで一致することを確認しました。(2)は に を順に代入し、 と増減表どおりに動くことを再確認。最大・最小の も 、 を直接代入で照合しました。(3)は被積分関数 を で になることから と因数分解でき、区間内で正符号となることを数値でも確認し、面積 を得ました。
【💡ポイントコラム】「 が入り混じった関数の最大最小」は、まず倍角・3倍角で (または )1文字にそろえるのが定石です。置換後は定義域が の閉区間になるので、極値だけでなく必ず両端の値も比べます。本問のように極値が最大、端点が最小、という「山型」は3次関数で頻出のパターンです。
【💡ポイントコラム】曲線と、その上の2点を結ぶ直線で囲む面積は、差の関数が2点で になることを利用すると因数分解が一気に進みます。上下関係(どちらが上か)は差の関数の符号で判定し、符号が正なら「曲線−直線」をそのまま積分すればよく、絶対値で悩む必要がありません。
第3問(数列・等差数列) 答:(1) (2) (3) では 、 では 、最大値はいずれも
【📖大切な定義】初項 ・公差 の等差数列の一般項は 、初項から第 項までの和は です。和 が最大になる位置は、項 が正から負に変わる境目で決まる、というのが本問の中心テーマになります。
【👀ここに注目】条件 から と初項を消去できます。すると はすべて公差 だけの不等式になり、 の範囲が確定します。 の最大は「どこまで正の項を足すか」で決まるので、 の符号を調べるのが決め手です。
(1) の方針・解答: より ①。 すなわち 。①を代入して 、よって 。次に すなわち 。①を代入して 、よって 。両者を合わせて 。
(2) の方針・解答:一般項は に①を代入して 。 のとき なので、(1)の に を掛けても不等号の向きは変わりません:。各辺に を加えると 、すなわち
(3) の方針・解答: なので は減少列で、和 は「正の項を足すうちは増え、負の項を足し始めると減る」ので、 を満たす最後の で最大です。(2)に を入れると、(つねに正)、(つねに 以下)。よって は確定、 の符号だけが場合を分けます。
となるのは のとき。
・ のとき だから となり、最大は 。
・ のとき だから がともに最大、すなわち 。
いずれの場合も最大値は 。( のときは 。)
【✅検算】(1)は (範囲内)で確かめると 、、 と条件を満たし、境界 では と等号成立を確認しました。(2)は で が に収まることを照合。(3)は の数列 を実際に作り、 が最大()であること、 では で となることを直接計算で確かめました。
【💡ポイントコラム】「 の最大」は微分ではなく項の符号で捉えます。 を満たす最後の までの和が最大で、ちょうど となる特別な公差では2つの が同時に最大値を与えます。 を の2次関数とみて頂点を探す方法もありますが、 が整数である点を忘れると誤答するので、符号での判定が安全です。
【💡ポイントコラム】 かつ という条件は、 と書けば「 かつ 」、さらに等差の性質 を使うと と同値です。つまり最初から の符号を狙い撃ちにでき、(3)の場合分けが自然に見通せます。
この年度から学べる教訓:2019年度の近畿大学医学部は、3題とも「定義や規則を正確に数式へ翻訳し、地道に処理する」力を試すセットでした。第1問は、同一視のルール(回転+鏡映)をまず固定し、自由ポリオミノを系統立てて数え上げる。数え上げは思いつきで拾うと必ず漏れるので、「一列→二列→枝分かれ」のように分類の順序を決めることが要です。第2問は、 の混在を3倍角・2倍角で の3次式に統一し、閉区間 で極値と端点を比べる。面積は差の関数の因数分解と符号判定で確実にさばけます。第3問は、 で初項を消し、和の条件を公差の不等式に翻訳、 の最大は項 の符号で判定し、境界 では最大を与える が2つになる場合分けを落とさないこと。いずれも派手なひらめきより、定義に忠実な立式と、別ルート(正規形での列挙・数値代入・具体数列の生成)での検算が事故を防ぎます。手が止まったら「この条件は何の定義・規則の言い換えか」に立ち返る姿勢が、この形式では特に有効と考えられます。
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本ページが扱う入試問題の著作権は 近畿大学 に帰属します。出典:近畿大学 2019年度 入学試験問題「数学」。
掲載しているのは、受験生の学習支援を目的として数強塾が独自に作成した解答・解説です。学校が公表した公式解答ではありません(一般的な解答例と照合した場合は本文中にその旨を明記しています)。問題文の引用は解法の説明に必要な最小限にとどめています。
掲載内容について権利者の方からご連絡がある場合は、お問い合わせより速やかに対応いたします。
解けなかった問題を、そのままにしない。
医学部の数学は「難問勝負」ではなく精度勝負です。手が止まったのが方針なのか、場合分けの宣言なのか、検算なのか——どこで崩れたかで、次にやることは変わります。
近畿大学 数学 過去問|他の年度を見る
近畿大学の数学の過去問は16年度ぶんを公開しています。そのうち16年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。
「解説」=全問の解答解説を掲載している年度です。赤は今見ている年度。
🔁 同じ年度の他の科目
近畿大学 2019年度 英語同じ大学・同じ年度の英語です。2019年度の数学を解いたあとに続けて確認すると、その年の出題の重さが掴めます。
公開している全年度は近畿大学 医学部 数学 過去問の傾向と解答・解説 年度別まと…にまとめてあります。
問題PDFをテキストでも確認
近畿大学 2019年度 数学入試問題の文字起こし・出題分析
公開中の問題PDFを検索・復習しやすいよう文字データ化し、読み取れた語句から出題分野を整理しました。
- 図形・三角関数
- 関数・グラフ
- 数列
- 空間図形
- 整数
- 微分・積分
この年度の出題範囲と傾向
2019年度の問題PDFでは、図形・三角関数、関数・グラフ、数列、空間図形、整数に関する語句や設問を確認できました。近畿大学の公開PDFを年度横断で調べると、図形・三角関数は15年度、微分・積分は15年度、指数・対数は13年度で検出されており、複数年を比較して対策したい分野です。
分野判定はPDFから読み取れた語句に基づく集計です。数式・記号・図表は文字変換で崩れる場合があるため、正確な条件は必ず原本PDFで確認してください。
問題文の文字起こし
問1画像OCR
検出分野: 図形・三角関数、関数・グラフ、数列、空間図形、整数
(2) =6 のとき 種類の図形が存在し, このうち立方体の展開図と一致するものは 種類である。
関数 /(の) = ー2sin36十9cos29一18sin9一9 (ただし = 5 <os 3) について考える。
(1) g = sinのとおくとき,げ(の) を z を用いて表せ。 COMME g(x) とする。
(2) げ(の) の最大値およびそのときのりのの値を求めよ。また, げ(の) の最小値およびそのときのりの値を求めよ。
(3) 座標平面上で, (1) の関数のグラファー g(x) を考える。グラフの y 座標が最大となる点を A, 最小となる点をB
とするとき, 直線 AB と曲線りー g(x) で囲まれた図形の面積を求めよ。 -
数列 01, g2, 03, 0+) On; ...... AMD a, 公差 @ の等差数列であり, a4 =15 かつ Sip > 0,5 ミ 0 を満たす。た
だし, Sy = 01 +02 +03 + tan とする。
(1) @のとりうる値の範囲を求めよ。
(2) an (> 4) DED 5 SHORE n を用いて表せ。
(3) S, が最大となるときのz の値を全て求めよ。また, そのときの 9。 を@を用いて表せ。
