医学部受験

帝京大学 2008年度 数学

藤原進之介です。このページでは帝京大学2008年度の数学過去問を解答・解説つきで無料公開しています。

今日の一問
数列 をみたす。
一般項 を求めよ。
——さて、どこから手をつける?
数強塾オリジナルの類題です。この年度の実際の入試問題ではありません。実際の問題と解答は、このページのPDFでご確認ください。

数学 問題

数学 解答

📑 この年度の大問インデックス(全5問)

解説が長いので、解きたい大問へ直接移動できるようにしています。解けなかった問題は、解説を読んだあとに同じ型の問題で当て直すと定着が速くなります。

型から探したいときは解法パターン事典、他の年度は過去問解説の総索引から。

🧭 帝京大学 2008年度数学|大問ごとに「使う型」を対応させた表

解けなかった大問がどの型に属するのかを一覧にしました。解説を読んだあと、型のページで同じ判断を使う問題を数問当てると定着が速くなります。この年度は難易度と目標時間を掲載していないため、それらは載せていません。

大問出題テーマ使う型(解法パターン事典)
【2】大問2(選択) 恒等式と数列数列・漸化式
【3】大問3(選択) 三角関数と鳩の巣原理三角関数
【4】大問4(選択) 連立対数方程式指数・対数
【5】大問5(選択) 長方形の中の直角図形の性質

型の全体像は解法パターン事典、他の年度・他大学は過去問解説の総索引から。帝京大学の年度一覧は各ページ末尾のナビでも確認できます。

帝京大学 医学部 2008年度(平成20年度)数学の傾向と解答・解説【数強塾オリジナル】

この解説について
本ページの解説は、数強塾のプロ講師が全問を独自に解き、正攻法とプログラム(sympy・全数探索・数値検証)による二重検算を行ったうえで作成したものです。答えのみを記入する形式のため、導出の筋道を重視してまとめています。

出題形式と傾向

必須問題1題+選択問題5題(うち3題を選択)という帝京大学の形式です。すべて答えのみを記入する空所補充型。
必須の大問1は無理数の有理化・絶対値付き2次関数の最大最小・定積分・確率と、幅広い分野から出題されます。選択問題は大問2(数列と恒等式)・大問3(三角関数と鳩の巣原理)・大問4(連立対数方程式)・大問5(長方形の中の直角)など。
この年度は大問3(3)が鳩の巣原理を要求する異色の難問である一方、大問5は素直な微分計算で完答できます。選択の見極めが得点を分けるのはこの形式の宿命です。

大問1(必須)

(1) 無理数の有理化α3x²+4x−1=0 の解。
β=1−α とおくと α=1−β を代入して 3β²−10β+6=0
これより 3β²=10β−6、両辺を で割ると 1/β=(10−3β)/6
β=1−α を戻して 1/(1−α)=(10−3(1−α))/6=(7+3α)/6
よって A=7/6B=1/2

(2) 絶対値付き2次関数の最大値f(x)=|x²−mx|0≦x≦1 における最大値 g(m)
x²−mx=x(x−m) の頂点は x=m/2 で値 −m²/4。候補は「端点 x=1 での |1−m|」と「頂点での m²/4」です。
m が小さいときは x=1−m+1 が最大。
−m+1=m²/4 となるのは m=2√2−2(ウ)。
m²/4=m−1 となるのは m=2(エ)。
よって中間の区間では g(m)=(1/4)(オ)。
g(m) の最小値は境目の m=2√2−2 のときで 1−(2√2−2)=3−2√2(カ)。

(3) 定積分の最小h(m)=∫₀¹|x²−mx|dx
0<m<1 のとき、x=m で符号が変わるので2つに分けて積分すると
h(m)=m³/3−m/2+1/3
h′(m)=m²−1/2=0 より m=√2/2(キ)。
このとき h=1/3−√2/6=(2−√2)/6 なので、分子は 2−√2(ク)。

(4) 札を2回引く確率a+b+c=9(各1以上)。
(i) a=2, b=3, c=4 のとき X+Y=4 は「1と3」「3と1」「2と2」なので
(2×4+4×2+3×3)/81=25/81(ケ)。
(ii) X+Y=3 の確率は 2ab/81a+b≦8 の下で ab が最大なのは a=b=4ab=16
よって 32/81(コ)。
(iii) X=Y の確率は (a²+b²+c²)/81。和が9で固定なら3つが等しいとき2乗和が最小a=b=c=327/81=1/3(サ)。

検算:(1)は得られた A, B を2つの解 α それぞれで元の式に代入し、差が厳密に0になることを確認。(2)(3)は m を細かく動かして数値的に最大値・積分値を求め、g の最小 0.171600(=3−2√2)6h の最小 0.585786(=2−√2) と一致を確認。(4)は a, b, c の組をすべて列挙して最大・最小を確認しました。

大問2(選択) 恒等式と数列

(1) (y²−x²)−(y−x)²=(y−x)(y+x)−(y−x)²=(y−x)·2x=2x(y−x)
よって x(y−x)=(1/2){(y²−x²)−(y−x)²}

(2) dₖ=aₖ−aₖ₋₁ とおくと Σdₖ²=n²
nn−1 の式を引き算して dₙ²=n²−(n−1)²=2n−1、つまり dₙ=√(2n−1)aₙ₋₁<aₙ より正)。
よって a₃=1+√3+√5(イ)。
ここで(1)の恒等式が効きますaₖ₋₁dₖ=½{(aₖ²−aₖ₋₁²)−dₖ²} なので
Σ[k=1..100]aₖ₋₁dₖ=½{a₁₀₀²−Σdₖ²}=(1/2)(a₁₀₀)²−5000(ウ・エ)。
同様に aₖdₖ=½{(aₖ²−aₖ₋₁²)+dₖ²} より
Σ[k=1..100]aₖdₖ=(1/2)(a₁₀₀)²+5000(オ・カ)。

検算:dₖ=√(2k−1) から a₀〜a₁₀₀ を実際に計算し、2つの和が 439522.8548449522.8548 となること、公式の値と小数第4位まで一致することを確認しました。

大問3(選択) 三角関数と鳩の巣原理

(1) tan(π/12)=tan15°=2−√3。よって a=2, b=3

(2) (x−y)/(1+xy)tanの加法定理そのものtan(A−B) の形。
25π/28−π/7=25π/28−4π/28=21π/28=3π/4 なので tan(3π/4)=−1

(3) ここが本問の山場です。aᵢ=tanθᵢθᵢ∈(−π/2, π/2))とおくと、問題の式は tan(θᵢ−θⱼ)
条件は 0≦tan(θᵢ−θⱼ)≦tan(π/12)、すなわち2つの角の差が π/12 未満であることに対応します。
区間 (−π/2, π/2) の長さはπなので、これを π/12 ずつ12個に分割します。
鳩の巣原理より、n=13 個の実数があれば必ず2つが同じ小区間に入り、条件を満たします。
よって最小のnは 13

検算:(2)は tan(25π/28)tan(π/7) を数値で計算し、(x−y)/(1+xy)=−1.0000000000 となることを確認しました。

大問4(選択) 連立対数方程式

u=log₂x, v=log₂y とおくのが定石です。

(1) x⁴y³=1/16=2⁻⁴ の両辺の log₂ をとって 4log₂x+3log₂y=−4

(2) (log₂x)(log_y2)=u/v(log₂y)(log_x2)=v/u なので、第2式は u/v+v/u=−17/4
s=u/v とおくと 4s²+17s+4=0、すなわち s=−1/4 または s=−4
s=−1/4 のとき u=1/2, v=−2 となり、x=√2(イ)、y=1/4(ウ)。これは x>1 を満たします。

(3) s=−4 のときは u=−16/13, v=4/13x=2^(−16/13)<1
このとき y/x³=2^(v−3u)=2^(4/13+48/13)=2^(52/13)=2⁴=16

検算:2組の解いずれについても x⁴y³=1/16 が厳密に成り立つことを確認。x<1 側では y/x³ がちょうど16になり、x>1 側では √2/16 になることも確認しました(設問が場合分けしている理由がここにあります)。

大問5(選択) 長方形の中の直角

AB=1, BC=2 の長方形で、∠AEF=90° となるよう E(辺BC上)、F(辺CD上)をとります。BE=x

座標を B(0,0), A(0,1), C(2,0), D(2,1)E(x,0), F(2,f) とおくと、
EA·EF=0 から f=x(2−x) が得られます。

(1) △CEF は直角三角形で、脚は CE=2−xCF=f
S(x)=½(2−x)·x(2−x)=½x(2−x)²
S′(x)=½(2−x)(2−3x)=0 より x=2/3(ア)、最大値 16/27(イ)。

(2) △AEFE が直角なので T(x)=½|EA||EF|
|EA|=√(x²+1)|EF|=(2−x)√(1+x²) なので T(x)=½(2−x)(1+x²)
T′(x)=−½(3x−1)(x−1)=0 より x=1/3(ウ)、最小値 25/27(エ)。
また tan∠EFA=|EA|/|EF|=1/(2−x) なので、x=1/3 のとき 3/5(オ)。

検算:S(x)T(x)0≦x≦1 で細かく数値計算し、最大 0.592593(=16/27)x=0.6667、最小 0.925926(=25/27)x=0.3333 で得られることを確認しました。

この年度の対策ポイント

2008年度で光るのは大問2の構造です。(1)の一見無意味な恒等式が、(2)で Σaₖ₋₁dₖ を一発で処理する道具になります。誘導の小問は必ず後で使う——この意識があるかどうかで所要時間がまるで変わります。
一方、大問3(3)はtanの加法定理を鳩の巣原理に接続するという発想が必要で、本番でひらめくのは容易ではありません。選択問題では潔く飛ばす判断も戦略です。確実に取るなら大問5(素直な微分)と大問4(置き換えで機械的)でしょう。
数強塾では、こうした誘導の読み方選択問題の取捨判断を一対一で指導しています。

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※本解説は数強塾が独自に作成したものです。解答は複数の方法で検算していますが、文責は数強塾にあります。

出典・著作権について
本ページが扱う入試問題の著作権は 帝京大学 に帰属します。出典:帝京大学 2008年度 入学試験問題「数学」。
掲載しているのは、受験生の学習支援を目的として数強塾が独自に作成した解答・解説です。大学が公表した公式解答ではありません(一般的な解答例と照合した場合は本文中にその旨を明記しています)。問題文の引用は解法の説明に必要な最小限にとどめています。
掲載内容について権利者の方からご連絡がある場合は、お問い合わせより速やかに対応いたします。

帝京大学 数学 過去問|他の年度を見る

帝京大学の数学の過去問は5年度ぶんを公開しています。そのうち5年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。

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📚 この大学の他の年度

公開している全年度は帝京大学医学部 数学の傾向と対策にまとめてあります。

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問題PDFをテキストでも確認

帝京大学 2008年度 数学入試問題の文字起こし・出題分析

公開中の問題PDFを検索・復習しやすいよう文字データ化し、読み取れた語句から出題分野を整理しました。

  • 関数・グラフ
  • 確率・場合の数
  • 図形・三角関数
  • 指数・対数
  • 整数
  • 微分・積分
  • 数列

この年度の出題範囲と傾向

2008年度の問題PDFでは、関数・グラフ、確率・場合の数、図形・三角関数、指数・対数、整数に関する語句や設問を確認できました。帝京大学の公開PDFを年度横断で調べると、図形・三角関数は5年度、確率・場合の数は5年度、微分・積分は5年度で検出されており、複数年を比較して対策したい分野です。

分野判定はPDFから読み取れた語句に基づく集計です。数式・記号・図表は文字変換で崩れる場合があるため、正確な条件は必ず原本PDFで確認してください。

問題文の文字起こし

問1画像OCR

検出分野: 関数・グラフ、確率・場合の数、図形・三角関数、指数・対数、整数

【524】

(選択問題〕 以下の5 問題中 3 問題を選択し, 解答してください。 」
選択した問題については, 解答用紙左端の選択欄にひを記入してください。
C2) 火の| | にあてはまる数を求め, 解答のみを解和柚に記入しなさい。
(0 *@ー9= (GO一のー7ー 9 が成り立つ。
- (2) 数列(2J(2 =0, 1, 2, ...)は, @ =0 THY, n=1, 2, 3, ... OLS,
S@ Gray = nm, ana < an
を満たすとする。このとき。 w= CHD,
> Gia (Ge 一 Aer) = (a0)? +. ,
“100 の
- ツア) aelan 一 ae = (ai00)? +
となる。
2 (2

(3) 次の| | にあてはまる数を求め, 解答のみを解向棚に記入しなさい。
(0 tangy =a-Vb tte tema bDeRdSSL, a=[l7_],
b= である。 ]
(2) *=tan 9g 7 9 = tana Des, 式 Tea の値は ウ | である。
(3) (1)で定まった整数 a, のに対して。次の(*)が成り立つような正の整数ヶヵのうち,
最小のものは である。 ‘
(*) ヶ個の任意の実数 み。 @, ...。 @に対して。 その中に必ず
の一の -
0ミイTag ミーを
を満たす a, の (ただし, ? キカが存在する。
- 。 3 (524)

C4.) 1でほない正の数 は
」 aye ー_T7
で"(ogsy (log»2) + (logey) og:2ニーー
を満たすとする。このとき。 次の| | にあてはまる数を求め,解答のみを解答村
に記入しなきい。
(1) 4logsx 上31ogy = である。
(20 *>1とすると。xニ| イ |.ッ=| ウッ |てぁぁ。 .
(20 *く1とすると。 = である。
4 (524)

C5] AB=1, BCニ2の長方形ABCDの辺BC。 CD上にそれぞれ点E, FR,
AEF王90"となるようにとる。BEニとおくとき。 ACEF の面積をS),
AAEF の面積を ア(1) とする。* が0 ミェ人ミ1の範囲で変化するとき。 次の| |
にあてはまる数を求め, 解答のみを解答杉に記入しなさい。

、 0) SG)は, x= のとき最大値 | イ | をとる。
@ Tak, *=ニ| ウ | のとき最小値| エ | をとる。きらにとのとき,
tan ZEFA = となる。
5 5 」 {524}

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