東北学院大学一般選抜 サンプル問題2025年度の「情報」から、全12問の解答解説を掲載します。いずれも設問の構造・方針・解答・独立した検算まで示しています。問題文そのものは掲載していませんので、大学公表の問題と併せてご利用ください。
このページの内容
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問1 ⑴
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問1 ⑵
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問2 ⑴
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問2 ⑵
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問2 ⑶
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問2 ⑷
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問3 ⑴⑵
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問3 ⑶⑷⑸
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問4 ⒜
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問4 ⒝
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問4 ⒞
- 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問5
問1 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問1 ⑴
まず自分で解いてみる
SNSへの写真投稿をめぐる会話に5つの空欄がある。
前半で保存形式、中盤で写っている人の権利と著名人特有の権利、後半で撮影者の権利とその保護期間を問う。
選択肢には、権利の名称として実在しないもの(公開権)や、別分野の権利(商標権)、保護期間として旧制度の年数が混ぜられている。誰の権利かを取り違えないことと、保護期間の現行の年数を知っていることが求められる。
ヒント:この設問で使う道具
写真をSNSへ投稿する場面には、性質の異なる3つの権利が同時に関わる。関わる主体が誰かで整理すると混同しない。
撮影した人が持つのが著作権である。写真は撮影者の創作物なので、創作した時点で自動的に発生する。日本では、著作者の死後70年まで保護される。
写っている人が持つのが肖像権である。自分の姿を無断で撮影・公表されない利益を守る。法律に明文の規定はなく、判例で認められてきた人格的な利益にあたる。
著名人にはさらにパブリシティ権が加わる。氏名や肖像そのものが顧客を引きつける力を持つため、その経済的な価値を本人がコントロールできるとする権利である。肖像権が人格的利益を守るのに対し、パブリシティ権は財産的利益を守る点が違う。
もう一つ、写真の保存形式も押さえる。写真のような自然画像には非可逆圧縮の形式が広く使われ、その代表がJPEGである。ZIPは圧縮の形式だが写真専用ではなく、MPEGは動画向けである。
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🧭 方針
会話の中で「誰が」持つ権利かを特定してから語を当てる。
- 「写真に写っている人には」 → 被写体の権利
- 「著名人には」 → 被写体の権利に上乗せされる権利
- 「撮影した人には」 → 創作者の権利
この3段で、肖像権・パブリシティ権・著作権が順に決まる。主体が明示されているので、迷う余地は小さい。
保存形式は、写真という語から判断する。動画向けの形式や汎用の圧縮形式は当てはまらない。
保護期間は、著作者の死後という起算点とセットで覚える。現行制度では70年である。
✍️ 解答
- 写真の保存形式 → JPEG
- 写っている人の権利 → 肖像権
- 著名人に認められる権利 → パブリシティ権
- 撮影した人の権利 → 著作権
- 保護期間 → 死後70年
3つの権利を主体と性質で整理する。
| 権利 | 持つ人 | 守るもの | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 著作権 | 撮影者 | 創作物の利用 | 著作権法 |
| 肖像権 | 被写体 | 人格的利益 | 判例 |
| パブリシティ権 | 著名人 | 財産的利益 | 判例 |
1枚の写真に、撮影者と被写体という別々の主体の権利が同時に成立する。 撮影者に著作権があるからといって自由に公開してよいわけではなく、被写体の同意も要る。この重なりが、SNS投稿における注意点の本体になる。
✅ 検算
語を当てはめ直すのではなく、それぞれの権利が無かったら何が起きるかで確かめる。
肖像権が無い場合。 街で撮られた自分の写真を無断で公開されても、何も主張できないことになる。実際にはそのような公開は争える。人格的利益を守る枠が必要であり、その枠に対応する語が中盤の空欄に入る。
パブリシティ権が無い場合。 著名人の写真を無断で商品の宣伝に使っても、肖像権の侵害としてしか争えない。しかし問題の本質は「その人の知名度を無断で利用して利益を得た」ことにある。財産的な側面を捉える枠が別に必要であり、著名人に限って認められる理由もここにある。
著作権が無い場合。 撮影者の写真を第三者が自由に複製・公開できることになる。創作への意欲が損なわれる。
保護期間も別経路で確かめる。 起算点が「死後」であることに注目する。もし公表時からの起算なら、若くして撮った写真の権利が本人の生前に切れてしまう。死後を起算点にすることで、著作者本人の生涯は必ず保護される。制度の趣旨と起算点が整合している。
保存形式も消去法で確認する。 動画向けの形式は静止画に使わない。汎用の圧縮形式は写真に特化しておらず、撮影機器が標準で出力する形式でもない。残るのは写真向けの非可逆圧縮形式だけである。
💡 ここで効く一般則
1枚の写真に複数の主体の権利が重なる。 撮影者の著作権と、被写体の肖像権。どちらか一方の許諾では足りない。
肖像権は人格的利益、パブリシティ権は財産的利益。 著名人には両方が成立する。何を守る権利かで区別すれば取り違えない。
著作権の保護期間は著作者の死後70年。 起算点が「死後」であることとセットで覚える。
選択肢に実在しない権利名が混ぜられる。 知っている語を選ぶのではなく、説明文と一致する語を選ぶ。
情報Ⅱでは、この重なりがコンテンツの権利処理として実務的に扱われる。写真を業務で使う場合、撮影者との契約と被写体の同意を別々に取得する必要がある。SNSの利用規約が投稿者に「必要な権利をすべて有していること」を求めているのは、この複数の権利を投稿者側で処理させるためである。規約の文言が、権利の構造を反映しているという読み方ができるようになる。
問2 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問1 ⑵
まず自分で解いてみる
セキュリティ対策をめぐる会話に5つの空欄がある。
守るべき対象、手口の名称、道具の総称、内側の防御、境界の防御が順に問われる構成で、セキュリティ対策の全体像を一巡する形になっている。
選択肢には、マルウェアの個別の種類(ランサムウェア、キーロガー)が混ぜられている。総称を問う空欄に個別の種類を入れると、包含関係が逆転する。また、セキュリティとは別分野の語(情報格差)や、対策ではあるが文脈の違う語(バックアップ)も並ぶ。
ヒント:この設問で使う道具
情報セキュリティの用語は、何を指す語かで層を分けると混同しない。
守るべき対象 — 個人情報。氏名や連絡先、決済に使う番号など、漏れると本人に被害が及ぶ情報を指す。
攻撃の手口 — フィッシング。本物そっくりの偽サイトへ誘導し、利用者自身に認証情報を入力させて盗む。技術的な侵入ではなく人を騙す点が特徴である。
攻撃に使われる道具の総称 — マルウェア。コンピュータに被害を与える悪意あるソフトウェアの総称で、ウイルス・ワーム・ランサムウェアなどを包括する。個別の種類ではなく上位概念であることが重要になる。
防御の仕組み — 次の2つは守る場所が違う。
- アクセス制御 … 許可された利用者だけが操作できるよう、内側で権限を管理する
- ファイアウォール … ネットワークの出入口に置き、外からの不正な通信を遮断する
つまり、内側の権限管理と、境界での遮断という2段構えの防御になっている。
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🧭 方針
空欄の直前直後で、その語が何の役割かを特定する。
- 「〜の漏洩を防ぐ」 → 守られる対象
- 「〜には注意する必要がある」+手口の説明 → 攻撃の名称
- 「〜の総称である」 → 上位概念
- 「特定の利用者だけが操作できるような〜の設定」 → 内側の権限管理
- 「ネットワークの出入口に〜を設置」 → 境界の遮断装置
「総称である」という一語が決定的である。個別の種類を答えると、その語が他の種類を含まないので文が成立しない。
防御の2つは、設置場所が明示されているので取り違えようがない。出入口に置くものと、利用者ごとに設定するものは別である。
✍️ 解答
- 漏洩を防ぐ対象 → 個人情報
- 偽サイトへ誘導して盗む手口 → フィッシング
- 悪意あるソフトウェアの総称 → マルウェア
- 利用者ごとの権限管理 → アクセス制御
- 出入口に置く遮断装置 → ファイアウォール
対策を層で整理する。
| 層 | 仕組み | 守る位置 |
|---|---|---|
| 境界 | ファイアウォール | ネットワークの出入口 |
| 内部 | アクセス制御 | 利用者ごとの権限 |
| 端末 | ウイルス対策ソフト | 個々のコンピュータ |
| 人 | 手口を知ること | 利用者の判断 |
どれか一つでは守りきれない。 フィッシングは境界も端末も通り抜けて人に届くため、ファイアウォールでは防げない。逆に、外部からの侵入は人の注意では防げない。層ごとに対応する脅威が違うので、重ねる必要がある。
✅ 検算
語を当てはめ直すのではなく、包含関係と設置場所という2つの観点で確かめる。
包含関係の確認。 マルウェアはウイルス・ワーム・ランサムウェアなどを含む上位概念である。もし総称の空欄にランサムウェアを入れると、「ランサムウェアはコンピュータに被害を及ぼすソフトウェアの総称である」となり、ウイルスがランサムウェアの一種ということになってしまう。包含関係が逆転して破綻する。
キーロガーについても同様で、これは入力を記録する特定の機能を持つものであり、総称ではない。
設置場所の確認。 ファイアウォールを利用者ごとに設定するものと読み替えると、「特定の利用者だけが操作できるようにファイアウォールを設定する」となる。ファイアウォールが制御するのは通信であって、利用者の操作権限ではない。役割が合わない。
逆にアクセス制御を出入口に置くと読むと、アクセス制御は権限の仕組みであって物理的に設置する装置ではない。「設置する」という動詞と噛み合わない。
手口と対策の対応でも裏を取る。 フィッシングへの対策として本文に挙がるのは「日頃から注意する」ことである。これは人の判断に頼る対策であり、技術的な遮断ではない。攻撃対象が人であることと整合している。
💡 ここで効く一般則
「〜の総称である」と書かれていたら、上位概念を答える。 個別の種類を入れると包含関係が壊れる。マルウェアが総称、ウイルスやランサムウェアはその一種。
防御は層で覚える。境界・内部・端末・人。 それぞれ対応する脅威が違い、どれか一つでは守れない。
設置場所や設定対象が明示されていれば、そこから語が決まる。 「出入口に設置」なら装置、「利用者ごとに設定」なら権限の仕組みである。
攻撃対象が人かシステムかで手口を分類する。 フィッシングは人、不正侵入はシステム。対策の立て方が根本的に違う。
情報Ⅱでは、この層の考え方が多層防御として体系化される。どの層も完全ではないという前提に立ち、一つ破られても次で止める設計にする。近年は境界の内側も信用しない考え方が広がっており、内部からのアクセスも毎回確認する方式へ移行しつつある。境界防御だけに頼れなくなった背景として、遠隔勤務やクラウド利用の広がりがある。
問3 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問2 ⑴
まず自分で解いてみる
色数とビット数の一般的な関係式を選ばせたうえで、具体的な色数に必要なビット数を答えさせる。
関係式の選択肢には、指数と底を入れ替えたもの()、1を引いたもの、割り算にしたものが並ぶ。指数の位置を正確に把握しているかが問われる。
具体値の選択肢は偶数のビット数が並び、いずれも2の累乗の指数として意味を持つ値になっている。
ヒント:この設問で使う道具
1画素が表現できる色の数と、その画素を格納するのに必要なビット数は、指数の関係で結ばれる。
ビットあれば、0と1の並びは 通り作れる。その1通りずつに色を割り当てるので、表現できる色の数 は
になる。逆に、必要なビット数を色の数から求めるには2を底とする対数を取る。「何通り区別したいか」から「何桁必要か」を決めるという関係である。
押さえておくべき2の累乗は次のとおり。
| ビット数 | 色数 |
|---|---|
| 1 | 2 |
| 4 | 16 |
| 8 | 256 |
| 16 | 65536 |
| 24 | 約1678万 |
8ビットで256色は特に頻出する。これがちょうど1バイトにあたるため、画像形式の設計で基準になる値である。
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🧭 方針
小さな値で検証してから一般式を選ぶ。
1ビットのときを考える。0と1の2通りなので、表現できる色は2色である。候補の式に を代入し、 になるものだけを残す。
指数と底を入れ替えた式は、この時点で落ちる。
具体値については、2の累乗の表を逆に引く。256が の何乗かを求めればよい。2を掛け続けて256に達するまでの回数を数えるか、 を覚えていれば即答できる。
✍️ 解答
関係式
256色に必要なビット数
8ビットはちょうど1バイトにあたる。1画素を1バイトで表せるため、扱いやすい単位になっている。
指数を1つずつ動かしたときの色数を並べておく。
| 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 64 | 128 | 256 | 512 | 1024 |
256の前後は128と512であり、選択肢に並ぶ他のビット数では256にならないことが確認できる。
✅ 検算
指数計算を繰り返すのではなく、2を掛け続けて到達回数を数えるという別経路で確かめる。
1から始めて2を8回掛けると256に達する。掛けた回数がビット数であり、8と一致する。
逆向きでも確かめる。 256を2で割り続けると、 で8回割れる。こちらも8になる。
一般式に代入して整合を見る。 に を代入すると となり、与えられた色数と一致する。式と具体値が閉じている。
式の候補を消去する検算も行う。 とすると、256色には が必要になる。しかし16ビットあれば実際には65536色を表せるので、明らかに過大である。 とすれば256色に となり、これも実態と合わない。具体値を当てはめると、誤った式は現実離れした結果を返す。
💡 ここで効く一般則
色数 。 1ビット増えるごとに色数は2倍になる。画像・音声・階調のすべてに共通する関係である。
、、。 この3つを覚えておけば、画像の色深度の話はほぼ対応できる。
一般式は小さな値を代入して検証する。 を入れて になるかを見れば、指数と底の取り違えが即座に分かる。
2を掛けた回数、または2で割れた回数がビット数。 対数の記号を使わずに求められる。
情報Ⅱでは、この関係が色深度と表現力の設計判断につながる。8ビットで256色は少なく見えるが、色を並べた対応表を別に持てば、その256通りを任意の色から選べる。一方、赤・緑・青にそれぞれ8ビットずつ割り当てる方式なら1画素24ビットで約1678万色を直接表せる。限られた色数を選び直す方式と、最初から多く持つ方式のどちらを取るかは、データ量と表現力の釣り合いで決まる。
問4 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問2 ⑵
まず自分で解いてみる
3ビットの各桁が赤・緑・青のどれに対応するかが、具体例によって示される。その対応を読み取ったうえで、別のビット列がどの色になるかを答えさせる。
問われるのはすべて0の場合と、2つの桁が1の場合である。前者は加法混色の基本、後者は2色の組み合わせを知っているかが問われる。
選択肢には、加法混色の結果として実際に現れる色(白・黒・紫・黄・水)が並ぶ。絵の具の感覚で答えると、2色の組み合わせで外す。
ヒント:この設問で使う道具
ディスプレイは自ら光を出して色を作る。したがって色の混ざり方は加法混色になる。
光の三原色は赤・緑・青である。それぞれを「点ける/点けない」の2状態で表すと、1色あたり1ビット、合わせて3ビットで8通りの色を表せる。
加法混色の規則は単純である。
- 何も点けない → 光がないので黒
- すべて点ける → 三色が重なって白
- 2つ点ける → 中間色になる
2色の組み合わせは3通りあり、それぞれ決まった色になる。
| 点ける光 | できる色 |
|---|---|
| 赤 + 緑 | 黄 |
| 緑 + 青 | 水色(シアン) |
| 赤 + 青 | 紫(マゼンタ) |
絵の具の混色とは逆になる点が最大の注意である。絵の具では混ぜるほど暗くなり、赤と緑を混ぜれば濁った色になる。光は混ぜるほど明るくなり、赤と緑で黄色になる。この違いを取り違えると、2色の組み合わせをすべて誤る。
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🧭 方針
まず各桁と色の対応を確定させる。
与えられた具体例から、どの桁が赤・緑・青に対応するかを読み取る。1が立っている位置と、示された色を突き合わせれば決まる。示された3つの例で、3桁すべての対応が確定する。
対応が決まったら、問われているビット列でどの光が点いているかを読む。
- すべて0 → 光が一つもない状態
- 2つが1 → その2色の加法混色
光が無ければ黒、というのが加法混色の出発点である。ここを白と答えると、絵の具の「何も塗らない紙は白」という感覚に引きずられている。
✍️ 解答
具体例から、上位の桁が赤、中央が緑、下位が青に対応することが分かる。
- すべて0 → 光が一つも点いていない → 黒
- 上位と中央が1 → 赤と緑が点いている → 黄
3ビットで表せる8色を全部並べると次のようになる。
| ビット(赤緑青) | 色 |
|---|---|
| 000 | 黒 |
| 001 | 青 |
| 010 | 緑 |
| 011 | 水色 |
| 100 | 赤 |
| 101 | 紫 |
| 110 | 黄 |
| 111 | 白 |
1が立っている個数で色の明るさの段階が決まる。0個なら黒、1個なら原色、2個なら中間色、3個なら白である。
✅ 検算
対応表を作り直すのではなく、両端の値と補色の関係という2つの経路で確かめる。
両端の確認。 すべて0はどの光も出していない状態であり、画面が消えているのと同じ。したがって黒になる。すべて1は三原色がすべて重なるので白になる。この2つが加法混色の定義そのものであり、ここが合っていれば向きを取り違えていない。
補色の関係で確認する。 加法混色では、ある原色を除いた2色の組が、その原色の補色になる。
| 欠けている光 | できる色 | 関係 |
|---|---|---|
| 青が0 | 黄 | 青の補色 |
| 赤が0 | 水色 | 赤の補色 |
| 緑が0 | 紫 | 緑の補色 |
問われたビット列は青だけが0なので、青の補色である黄になる。別の道筋から同じ答えに到達した。
絵の具との違いも確かめておく。 絵の具で赤と緑を混ぜれば暗い色になり、黄にはならない。もし黄以外を選んでいたら、絵の具の感覚で判断している可能性が高い。光は混ぜるほど明るくなるという原則に立ち返る。
明るさの段階でも整合を見る。 1の個数が2個なので、黒(0個)と白(3個)の中間の明るさになるはずである。黄は明るい色であり、この位置づけと矛盾しない。
💡 ここで効く一般則
光の三原色は赤・緑・青。加法混色は混ぜるほど明るくなる。 絵の具(減法混色)と逆であることを常に意識する。
すべて0が黒、すべて1が白。 この両端を押さえれば向きを間違えない。
2色の組み合わせは3通り。赤緑で黄、緑青で水色、赤青で紫。 この3つは暗記する価値がある。
「欠けている原色の補色になる」と覚えると導ける。 青が欠ければ黄、赤が欠ければ水色、緑が欠ければ紫。暗記が3つから1つの規則に減る。
1の個数で明るさの段階が決まる。 0個・1個・2個・3個で、黒・原色・中間色・白。
情報Ⅱでは、この仕組みが色空間の設計へ広がる。赤・緑・青の3成分で色を指定する方式は機器の構造に沿っているが、人が「明るさを変えずに色味だけ変えたい」と思ったとき直感的でない。そこで色相・彩度・明度で指定する方式が併用される。機械にとって自然な表現と、人にとって自然な表現は別という視点が、そこで加わる。
問5 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問2 ⑶
まず自分で解いてみる
基準となる条件とその答えが本文で与えられ、条件を変えたときの値を求めさせる。
基準が示されているのは親切な設計で、自分の計算方法が正しいかを最初に確かめられる。基準の数値を再現できなければ、その時点で手順が誤っている。
選択肢には、正解の2倍・4倍・8倍にあたる値や、ビットのまま計算した値が並ぶ。どの工程を飛ばすとどの選択肢に着地するかが設計されている。
ヒント:この設問で使う道具
無圧縮の画像がメモリ上で占める大きさは、3つの量の積で決まる。
1画素のバイト数は、与えられたビット数を8で割って求める。ビットのまま掛けてしまうと答えが8倍になるので、単位をそろえる工程を飛ばしてはいけない。
覚えておくと速い対応がある。
| 1画素のビット数 | バイト数 |
|---|---|
| 8 | 1 |
| 24 | 3 |
| 48 | 6 |
24ビットは赤・緑・青に8ビットずつ割り当てた形で、最も一般的である。48ビットはその倍の精度を持つ形式にあたる。
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🧭 方針
まず基準の条件で計算し、示された値を再現する。 これが検算を兼ねた手順の確認になる。
基準は1画素48ビットなので6バイト。画素数は横1920×縦1080で2,073,600画素。掛けると
となり、本文の値と一致する。手順が正しいことが確認できた。
同じ手順を問われた条件に適用する。1画素24ビットなので3バイト。画素数は320×240である。
画素数を先に計算してから、1画素のバイト数を掛ける順序にすると、途中の数値が意味を持つので桁の異常に気づきやすい。
✍️ 解答
1画素24ビットは バイト。画素数は
したがって必要なメモリは
基準との比較を整理する。
| 基準 | 本問 | 比 | |
|---|---|---|---|
| 1画素のバイト数 | 6 | 3 | 1/2 |
| 画素数 | 2,073,600 | 76,800 | 1/27 |
| メモリ | 12,441,600 | 230,400 | 1/54 |
1画素あたりが半分、画素数が27分の1なので、全体では54分の1になる。実際に で一致する。
✅ 検算
同じ掛け算を繰り返しても抜けは見つからないので、比による経路で確かめる。
基準から本問への変化を比で追う。1画素のバイト数は6から3へ半分になる。横の画素数は1920から320へ6分の1、縦は1080から240へ4.5分の1になる。画素数全体では 分の1である。
直接計算した値と一致した。 比を経由する経路は掛け算の順序が全く違うので、独立した検算になっている。
ビットのまま計算した場合も試す。 となり、正解の8倍である。選択肢にこの値が実際に置かれているので、8で割る工程を飛ばすと確実にそこへ着地する。単位をそろえたかを必ず確認する。
桁の概算でも確かめる。 画素数は約7.7万、1画素3バイトなので約23万バイト。得られた230,400はこの見積もりと一致する。もし桁が1つずれていれば2.3万や230万となり、概算から外れる。
💡 ここで効く一般則
無圧縮のデータ量=1画素のバイト数×横×縦。 ビットで与えられたら必ず8で割ってバイトに直す。
基準が与えられていたら、まずそれを再現する。 手順の正しさを確認してから本題に進める。出題者が基準を示しているのは、この確認のためである。
比で追う経路を検算に使う。 各因子が何倍になったかを掛け合わせれば、全体の倍率が出る。直接計算とは独立した道筋になる。
24ビット=3バイト、48ビット=6バイト。 よく出る対応なので覚えておくと速い。
情報Ⅱでは、この計算が動画のデータ量へ広がる。フルHDのカラー静止画1枚が約6MBで、1秒あたり30枚なら毎秒約186MB。2時間の映像なら非現実的な大きさになる。圧縮なしには映像配信が成立しないことが、この積の計算から数値として実感できる。
問6 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問2 ⑷
まず自分で解いてみる
前半で圧縮方式の区分を問い、後半で具体的な数値から圧縮率を計算させる。
前半の選択肢には、区分を表す語と個別の方式名が混在している。問われているのが区分か方式かを読み分ける必要がある。
後半の選択肢は90%台の値が並ぶ。この値域から、「どれだけ減ったか」を問うていることが読み取れる。もし圧縮後÷圧縮前を問うているなら、答えは1桁台になるはずである。
ヒント:この設問で使う道具
圧縮は元に戻せるかどうかで二分される。
可逆圧縮は、展開すると元のデータと完全に一致する。データの冗長さだけを詰めているので情報を失わない。文書やプログラムのように1ビットの違いが致命的になるものに使う。
非可逆圧縮は、展開しても元とは一致しない。人が知覚しにくい成分を意図的に捨てることで、可逆では届かない圧縮率を実現する。写真や音楽のように、多少の劣化が問題にならないものに使う。
ランレングス圧縮とハフマン圧縮は、どちらも可逆圧縮の個別の方式名である。同じ値の連続を詰めるか、出現頻度の偏りを利用するかの違いで、いずれも情報を捨てない。方式名と、可逆・非可逆という区分は階層が違うので、混同しないようにする。
圧縮率の語は文脈によって二通りに使われる。
- 圧縮後 ÷ 圧縮前(小さいほど縮んだ)
- どれだけ減ったかの割合(大きいほど縮んだ)
どちらを問われているかは、選択肢の値から逆算するのが確実である。
解答・解説を開く
🧭 方針
前半は「元に戻せるか」で決める。 本文に「圧縮前と伸張後のデータが同一とは限らない」と明示されているので、元に戻せない側、すなわち非可逆圧縮である。個別の方式名は区分ではないので落ちる。
後半は選択肢の値域から定義を特定してから計算する。
まず圧縮後が圧縮前の何割かを求める。
この6%という値は選択肢に無い。したがって問われているのは減った割合であり、
となる。選択肢の値域が定義を教えてくれるので、迷ったら先に比を出してから照合する。
✍️ 解答
- 圧縮方式の区分 → 非可逆圧縮
- 圧縮率 → 94%
圧縮方式の階層を整理する。
| 階層 | 例 |
|---|---|
| 区分 | 可逆圧縮/非可逆圧縮 |
| 可逆の方式名 | ランレングス、ハフマン |
| 非可逆の代表例 | JPEG(画像)、MP3(音声) |
計算の内訳も示す。
約17分の1まで縮んでいる。 可逆圧縮ではこれほどの圧縮率は出ないので、非可逆であることと数値が整合する。
✅ 検算
割り算をやり直すのではなく、逆算して元の大きさに戻るかで確かめる。
減った割合が94%なら、残っているのは6%である。
与えられた圧縮後の大きさと一致する。定義の取り違えがあれば、この逆算で元に戻らない。
もし「圧縮後÷圧縮前」を答えていたらどうなるか。6%となるが、選択肢に6は無い。答えが選択肢に存在しないこと自体が、定義を取り違えた合図になる。
圧縮率の妥当性も別経路で見る。 元の7,000,000バイトが420,000バイトになったので、比はおよそ17分の1である。可逆圧縮で写真を17分の1にすることはできない。写真は隣り合う画素の値が細かく変化しており、同じ値の連続も、極端な頻度の偏りも乏しいからである。非可逆でなければ達成できない圧縮率であり、前半の答えとも整合する。
方式名を選んでいないかの確認も行う。 ランレングス圧縮やハフマン圧縮を選ぶと、「圧縮前と伸張後が同一とは限らない方式」の説明として誤りになる。どちらも可逆であり、元に戻せるからである。
💡 ここで効く一般則
圧縮の設問は「元に戻せるか」でまず二分する。 可逆か非可逆かが決まれば選択肢の半分が消える。
区分と方式名の階層を区別する。 ランレングスやハフマンは可逆の方式名であって、区分ではない。
圧縮率は定義が二通りある。選択肢の値域から判断する。 90%台なら減った割合、1桁台なら残った割合を問うている。
逆算して元の値に戻るかで検算する。 定義の取り違えはこれで必ず捕まる。
大幅に縮んでいたら非可逆。 圧縮率から方式の種類が推測できる。可逆で数割、非可逆で1桁分の1が目安になる。
情報Ⅱでは、この話が知覚符号化として掘り下げられる。人の視覚は明るさの変化には敏感だが色味の細かい変化には鈍い。この性質を利用して色の情報だけ間引けば、見た目をほとんど損なわずにデータ量を減らせる。人間の知覚の限界を測り、そこに合わせて情報を配分するという工学的な発想が、非可逆圧縮の核心にある。
問7 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問3 ⑴⑵
まず自分で解いてみる
2進数から10進数への変換と、16進数から10進数への変換が並べて問われる。
選択肢が2問で共通になっているのが特徴で、片方の答えがもう片方の候補にも並んでいる。したがって両方を独立に計算して照合する必要があり、片方だけ求めて消去法に頼ることができない。
選択肢には、桁を1つ取り違えたときに得られる値や、A〜Fの対応を誤ったときの値が混ぜられている。
ヒント:この設問で使う道具
進数を10進数に直すには、各桁の数字に桁の重みを掛けて足す。重みは下位から と並ぶ。
2進数なら重みは下位から 1, 2, 4, 8, 16, 32, 64, 128 と続く。8桁の2進数なら最上位の重みが128になる。0の桁は寄与しないので、1が立っている桁の重みだけを足せばよい。
16進数なら重みは下位から 1, 16, 256 と続く。A〜Fはそれぞれ10〜15を表す。2桁の16進数なら
で求まる。
どちらの場合も、上位から順に重みを書き出してから当てはめるのが確実である。重みを暗算で追うと、桁を1つずらす誤りが起きやすい。
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🧭 方針
重みの列を先に書き出す。
2進数については、8桁なので重みは上位から 128, 64, 32, 16, 8, 4, 2, 1 となる。数字を上から順に並べ、1が立っている位置の重みだけを拾って足す。
16進数については、2桁なので重みは 16 と 1 である。上位の数字に16を掛け、下位の数字を足す。A〜Fが現れたら先に10〜15へ読み替えてから計算する。
どちらも、足し算に入る前に「拾う重み」または「読み替えた数字」を確定させるという手順にすると、計算そのものは単純になる。
✍️ 解答
2進数の変換
上位から数字を並べ、1が立っている桁の重みを拾う。
| 重み | 128 | 64 | 32 | 16 | 8 | 4 | 2 | 1 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 数字 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 |
| 拾う | — | 64 | — | 16 | 8 | 4 | 2 | — |
16進数の変換
下位のAを10に読み替える。
2つの答えは異なる値になる。選択肢が共通なので、両方を求めて初めてそれぞれが確定する。
✅ 検算
重みを足し直すのではなく、逆向きに変換して元の表記に戻るかで確かめる。
2進数側。 94を2で割り続けて余りを下から並べる。、、、、、、。余りを下から並べると1011110、8桁にそろえるため上位に0を補って01011110。元の表記と一致する。
16進数側。 106を16で割ると 。商が6、余りが10でAにあたる。並べると6Aとなり、元の表記と一致する。
桁数の妥当性でも確かめる。 8桁の2進数が表せる範囲は0から255である。94はこの範囲に収まる。2桁の16進数が表せる範囲も0から255で、106も収まる。どちらも範囲を外れていない。
近い値との区別も見る。 もし2進数の最上位を1と読み違えれば128が加わって222になる。16進数のAを11と誤れば107になる。選択肢にはこうした近接値が置かれているので、重みの拾い方とA〜Fの対応を丁寧に確認する必要がある。
💡 ここで効く一般則
重みの列を先に書き出してから拾う。 暗算で追うと桁がずれる。表を作る手間のほうが安い。
2進数の重みは下位から1, 2, 4, 8, 16, 32, 64, 128。 8桁で最大255。この上限を覚えておくと範囲の検算に使える。
16進数のA〜Fは10〜15。 2桁なら上位×16+下位。読み替えを先に済ませる。
逆向きに変換して元に戻るかで検算する。 割り算の余りを下から並べれば元の表記が復元される。変換問題は必ずこれで確かめられる。
選択肢が複数の設問で共通なら、消去法に頼れない。 すべて独立に計算する。
情報Ⅱでは、この変換がデータの表現形式を読む土台になる。メモリの内容やネットワークを流れるデータは2進数の並びだが、人が読むには桁が多すぎるため16進数で表記される。4桁の2進数が16進数の1桁にちょうど対応するので、両者は10進数を経由せず直接読み替えられる。機械の表現と人の可読性を橋渡しする役割が、16進数にはある。
問8 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問3 ⑶⑷⑸
まず自分で解いてみる
3つの小問が、加算・逆算・乗算という異なる操作を扱う。
1つ目は素直な加算、2つ目は片方の項が空欄で逆算が必要、3つ目は乗算で数値が大きくなる。
選択肢には、桁を取り違えたときの値や、A〜Fの読み替えを誤ったときの値が並ぶ。3問とも独立に計算する必要があり、消去法は使いにくい。
ヒント:この設問で使う道具
16進数の四則演算には2通りの道がある。
10進数を経由する道 — 両方を10進数に直し、10進数で計算し、結果を16進数へ戻す。手順が多いが、慣れた10進数の計算だけで済むので確実である。
16進数のまま計算する道 — 繰り上がりを16でまとめる。桁数が増えても手数が変わらないが、繰り上がりの扱いに慣れが要る。
選択肢から選ぶ形式なら、10進数を経由するほうが安全である。 特に乗算は、16進数のまま筆算すると繰り上がりが複雑になる。
10進数から16進数へ戻す手順も押さえる。16で割り続けて、余りを下から並べる。余りが10以上ならA〜Fに読み替える。
引き算で未知数を求める型もある。「 と の和が 」なら、 である。和の形で問われていても、実際にやるのは引き算になる。
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🧭 方針
すべて10進数を経由する。 手順を固定してしまえば、3問とも同じ流れで処理できる。
1. 与えられた16進数を10進数に直す(上位×16+下位)
2. 10進数で加算・減算・乗算を行う
3. 結果を16で割り続け、余りを下から並べて16進数に戻す
逆算の問題は、和から既知の項を引くという一手を加えるだけで、あとは同じ流れになる。
乗算では結果が4桁の16進数になるので、16で割る操作を3回繰り返すことになる。途中の商を書き留めながら進めると取り違えない。
✍️ 解答
加算
200を16進数へ戻す。 で、商12はC、余りは8。したがって C8。
逆算
和が9C、片方が48である。
84を16進数へ戻す。 なので 54。
乗算
7107を16進数へ戻す。16で割り続ける。
| 割る数 | 商 | 余り | 16進の桁 |
|---|---|---|---|
| 7107 | 444 | 3 | 3 |
| 444 | 27 | 12 | C |
| 27 | 1 | 11 | B |
| 1 | 0 | 1 | 1 |
余りを下から並べて 1BC3。
✅ 検算
10進数への変換をやり直すのではなく、16進数のまま検証するという別経路で確かめる。
加算の検算。 下位どうしはCとCで、10進では12+12=24。24は16を超えるので繰り上がりが1、下位に残るのは8。上位は7+4+1(繰り上がり)=12でC。並べてC8となり、10進を経由した結果と一致する。
逆算の検算。 求めた54を48に足してみる。下位は4+8=12でC、上位は5+4=9。並べて9Cとなり、与えられた和と一致する。 逆算は必ず順方向に戻して確かめる。
乗算の検算。 結果を10進に直すと となり、計算した積と一致する。
桁数の妥当性でも見る。 2桁の16進数どうしの積は、最大で 、16進では FE01 の4桁になる。求めた1BC3も4桁で範囲に収まる。桁数が3桁や5桁になっていれば、その時点で誤りが確定する。
A〜Fの読み替えも再確認する。 CとBを取り違えれば結果が変わる。C=12、B=11。この対応を一度でも誤ると、以降の桁がすべてずれる。
💡 ここで効く一般則
選択肢から選ぶ形式では、10進数を経由するのが安全。 16進数のままの筆算は速いが、繰り上がりを誤ると気づきにくい。
16進数へ戻すのは「16で割った余りを下から並べる」。 商が0になるまで繰り返す。
「和が○○」で片方が空欄なら、実際にやるのは引き算。 問題文の形に引きずられない。
逆算は必ず順方向に戻して検算する。 求めた値を代入して与えられた結果になるかを見る。
2桁×2桁の16進数は最大4桁。 桁数で結果の妥当性が判定できる。
A=10, B=11, C=12, D=13, E=14, F=15。 この対応を誤ると全桁がずれる。
情報Ⅱでは、この計算がメモリアドレスの操作として実務に現れる。アドレスの加算や、ある領域の大きさを求める引き算は日常的に16進数で行われる。10進数に直さず16進数のまま扱えるようになると作業が速くなるが、慣れるまでは10進数を経由して検算するのが確実な進め方になる。
問9 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問4 ⒜
まず自分で解いてみる
新旧2つの規格の名称と、それぞれのアドレス長を答えさせる。
名称の選択肢には、存在しない版数(3、5、32、64)が多数混ぜられている。実在するのは2つだけで、残りはすべて架空である。加えて、規格ではあるが層の違うもの(通信手順や名前解決の仕組み、接続方式)も並ぶ。
アドレス長はバイト単位で問われている。ビット単位の数値と取り違えないよう注意が要る。
ヒント:この設問で使う道具
インターネットで機器を識別する仕組みには、新旧2つの規格が併存している。
古い規格では、アドレスを 4バイト(32ビット) で表す。表せる組み合わせは で約43億通りである。設計当時は十分と考えられたが、接続する機器が爆発的に増えて足りなくなった。
新しい規格では、アドレスを 16バイト(128ビット) に拡張した。表せる組み合わせは で、事実上枯渇しない規模になる。
アドレス長が4倍になったことで、組み合わせの数は 倍になる。桁数の伸びが指数的に効くため、4倍という控えめな拡張が莫大な余裕を生んでいる。
パケットの構造も押さえておく。送るデータは分割され、それぞれに宛先や送信元などの制御情報が先頭に付く。この制御情報がヘッダ、実際に運ぶ中身がペイロードである。アドレスはヘッダの中に格納される。
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🧭 方針
実在する版数を思い出し、古い方と新しい方を対応させる。
版数は連続していない。古い規格の次に新しい規格が来るまでの間に、実際には使われなかった版が存在するため、番号が飛んでいる。「連番だから間にあるはず」という推測は当てにならない。
層の違う語も落とす。名前を対応させる仕組み、暗号化を伴う通信手順、回線の接続方式は、いずれも機器を識別するアドレスの規格ではない。
アドレス長については、ビットで覚えている数値を8で割ってバイトに直す。32ビットと128ビットは広く知られているが、問われているのはバイト数である。
✍️ 解答
- 古い規格 → IPv4
- 新しい規格 → IPv6
- 古い規格のアドレス長 → 4バイト
- 新しい規格のアドレス長 → 16バイト
2つの規格を対比する。
| 古い規格 | 新しい規格 | |
|---|---|---|
| アドレス長 | 4バイト(32ビット) | 16バイト(128ビット) |
| 表せる数 | 約43億 | |
| 表記法 | 10進数を4つ、点で区切る | 16進数を8組、コロンで区切る |
表記法が違うのも特徴で、古い規格は10進数、新しい規格は16進数で書く。桁数が多いため、16進数でまとめないと読めない長さになる。
✅ 検算
名称を思い出す経路とは別に、アドレスの表記の形から確かめる。
古い規格のアドレスは、0から255の数を4つ並べた形で日常的に目にする。0から255は1バイトで表せる範囲であり、それが4つあるので合計4バイトになる。表記の形が、そのままアドレス長を教えている。
新しい規格のアドレスは、4桁の16進数を8組つないだ形になる。16進数4桁は2バイトにあたるので、8組で16バイトである。こちらも表記から長さが逆算できる。
組み合わせ数でも確かめる。 4バイトなら で約43億。世界の人口を超える程度であり、1人が複数の機器を持つ現在では足りない。この不足が新規格を生んだ動機であり、歴史的な経緯と数値が整合する。
バイトとビットの取り違えも検査する。 もし32バイトと答えれば、それは256ビットにあたる。新しい規格の128ビットより長くなってしまい、「古い規格のほうが短い」という関係が崩れる。新旧の大小関係が保たれているかを見れば、単位の取り違えに気づける。
存在しない版数の排除も確認する。 選択肢の版数のうち実在するのは2つだけである。アドレス長を表す数値(32、64)を版数のように見せた候補は、数値としては意味があるが規格名ではない。
💡 ここで効く一般則
古い規格は4バイト、新しい規格は16バイト。 ビットなら32と128。問われている単位を確認してから答える。
アドレスの表記の形から長さが逆算できる。 0〜255を4つなら4バイト、16進4桁を8組なら16バイト。
版数は連番ではない。 間の番号は実際には使われなかった。推測で埋めない。
ヘッダとペイロードを区別する。 制御情報が先頭のヘッダ、運ぶ中身がペイロード。アドレスはヘッダ側にある。
桁数の伸びは指数的に効く。 アドレス長が4倍になれば、組み合わせは4倍ではなく 倍になる。
情報Ⅱでは、この移行が互換性の問題として扱われる。2つの規格は直接通信できないため、両方に対応した機器や、変換の仕組みが必要になる。新しい規格の利点が明らかでも、既存の設備をすべて置き換えることはできない。技術的な優位性だけでは移行が進まないという、標準化と普及にまつわる一般的な難しさがここに現れている。
問10 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問4 ⒝
まず自分で解いてみる
パケットの構造に関する3つの記述について、正誤を判定させる。
3つはいずれも関係式の向きや依存関係を歪めた記述になっている。1つ目は足し算と引き算の取り違え、2つ目は増減の向きの逆転、3つ目は無関係な2つの量を関係づけたものである。
正しい記述が1つも含まれていない可能性もある形式なので、「どれか1つは正しいはず」という思い込みは持たない。
ヒント:この設問で使う道具
パケットは2つの部分からなる。先頭に付く制御情報がヘッダ、その後ろに続く中身がペイロードである。両者を合わせたものがパケット全体になる。
この1本の式から、必要な関係はすべて導ける。
ヘッダが一定なら、パケットが大きいほどペイロードも大きい。両者は同じ向きに動く。
もう一つ、ヘッダの中身の大きさは規格で決まっているという点が重要になる。送信元や宛先のアドレスに割り当てられる長さは、運ぶデータの量とは無関係に固定されている。長い動画を送っても短いメッセージを送っても、アドレス欄の大きさは変わらない。
解答・解説を開く
🧭 方針
基本の式を1本だけ書き、そこから各記述を検証する。
パケット=ヘッダ+ペイロード。この式に照らせば3つとも即座に判定できる。
1つ目は、ペイロードを求めるのに足すか引くかの問題である。式を変形すれば引き算だと分かる。
2つ目は、ヘッダを固定したときの増減の向きである。パケットとペイロードの差が一定なので、片方が増えれば他方も増える。
3つ目は、2つの量に依存関係があるかどうかである。アドレスの大きさは規格で決まる固定値なので、ペイロードがどう変わっても動かない。一方が変化しても他方が変化しないなら、比例の関係にはない。
✍️ 解答
3つとも 誤り である。
| 記述の内容 | 正しくは | 判定 |
|---|---|---|
| ペイロード=パケット+ヘッダ | パケット−ヘッダ | 誤り |
| パケットが小さいほどペイロードが大きい | パケットが小さいほどペイロードも小さい | 誤り |
| ペイロードとアドレスの大きさが比例 | アドレスは固定値で無関係 | 誤り |
1つ目は符号の取り違えである。足し算にすると、ペイロードがパケット全体より大きくなってしまう。部分が全体を超えるという矛盾が生じる。
2つ目は増減の向きの取り違えである。ヘッダが一定なら、パケットとペイロードの差は常に一定になる。したがって両者は必ず同じ向きに動く。
3つ目は、そもそも依存関係がない。アドレスの長さは通信規格で定められた固定値であり、運ぶデータの量では変わらない。
✅ 検算
判定を読み返すのではなく、具体的な数値を入れて矛盾が出るかで確かめる。
1つ目。 ヘッダ40バイト、パケット1500バイトとする。記述に従えば がペイロードになる。しかしパケット全体が1500バイトなのだから、その一部が1540バイトになることはありえない。部分が全体を超えるので誤りが確定する。
2つ目。 ヘッダを40バイトに固定し、パケットを1500バイトと500バイトで比べる。ペイロードはそれぞれ1460バイトと460バイトになる。パケットが小さいほうがペイロードも小さい。 記述とは逆である。
3つ目。 同じ通信で、短いデータを送る場合と長いデータを送る場合を比べる。ペイロードの大きさは変わるが、送信元アドレスの欄は規格で決まった長さのままである。一方だけが変化するので、比例の関係は成り立たない。
3つとも誤りであることの妥当性も確認する。 選択肢が正誤の二択で、3問すべてが同じ答えになるのは一見不自然に思える。しかし本問の記述はいずれも基本の式を1箇所ずつ歪めたものであり、式を正しく理解していれば全部が誤りと判定される。「全部同じ答えになるのは変だ」という感覚で判定を曲げてはいけない。
💡 ここで効く一般則
パケット=ヘッダ+ペイロード。この1本を書けば全部解ける。 変形して引き算の形にすれば、ペイロードが求まる。
部分が全体を超える結論が出たら、その式は誤り。 符号の取り違えはこれで必ず捕まる。
差が一定なら、2つの量は同じ向きに動く。 ヘッダが固定なら、パケットとペイロードは連動する。
規格で決まった固定値は、他の量と比例しない。 アドレス長は運ぶデータ量とは独立である。
「全問同じ答え」を避けようとしない。 正誤判定の設問では、すべて誤りということもありうる。
情報Ⅱでは、この関係が通信効率の議論につながる。ヘッダは運びたいデータではないので、パケットを小さくするほどヘッダの占める割合が増え、無駄が大きくなる。逆に大きくしすぎると、途中の経路で分割が必要になったり、誤りが起きたときの再送量が増える。ヘッダの固定費とペイロードの効率の釣り合いをどこで取るかが、パケット長の設計判断になる。
問11 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問4 ⒞
まず自分で解いてみる
2段構えになっている。前半でデータ全体の大きさを求め、後半でそれを使って別の条件でのパケットサイズを逆算させる。
前半を誤ると後半も連鎖して外れるので、前半で必ず検算する必要がある。
選択肢には、ヘッダを引かずに計算した値や、ヘッダの扱いを二重にした値が並ぶ。どの工程を飛ばすとどこへ着地するかが設計されている。
後半の選択肢には、ペイロードそのものの値と、ヘッダを足したパケットサイズの両方が含まれる。最後にヘッダを足し忘れると、用意された誤答へ落ちる。
ヒント:この設問で使う道具
固定長のパケットで大きなデータを送るとき、運ばれる中身はペイロードだけである。ヘッダは制御情報なので、元のデータには含まれない。
ここで、1パケットのペイロードは
で求まる。パケットサイズをそのまま掛けてしまうと、ヘッダの分だけ過大になる。これが最も多い誤りである。
同じデータを別の条件で送り直す場合は、データ全体が変わらないことを軸に逆算する。パケット数が分かればペイロードが求まり、ヘッダを足せばパケットサイズが出る。
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🧭 方針
「運ばれるのはペイロードだけ」を毎回口に出して確認する。
前半の手順。
1. パケットサイズからヘッダを引き、1パケットのペイロードを求める
2. ペイロードにパケット数を掛け、データ全体を求める
後半の手順。
3. データ全体を新しいパケット数で割り、1パケットのペイロードを求める
4. ペイロードにヘッダを足し、パケットサイズを求める
3と4を分けて書くことが肝心である。3で止めるとペイロードのままになり、4を忘れた答えになる。
✍️ 解答
データ全体
1パケットのペイロードは、パケット1,500バイトからヘッダ40バイトを引いて
これが2,310個分なので、
別条件でのパケットサイズ
同じデータを4,620個のパケットで送るので、1パケットのペイロードは
ヘッダを足してパケットサイズを求める。
2つの条件を並べると関係が見える。
| 1回目 | 2回目 | |
|---|---|---|
| パケット数 | 2,310 | 4,620(2倍) |
| ペイロード | 1,460 | 730(半分) |
| ヘッダ | 40 | 40(同じ) |
| パケットサイズ | 1,500 | 770 |
パケット数が2倍なのでペイロードは半分になる。しかしヘッダは減らないので、パケットサイズは半分の750にはならず770になる。ここが設問の急所である。
✅ 検算
計算を繰り返すのではなく、逆向きに戻してデータ全体が一致するかで確かめる。
求めたパケットサイズ770からヘッダ40を引くとペイロードは730。これに4,620を掛けると
前半で求めたデータ全体と一致する。同じデータを送っているという条件が満たされている。
ヘッダを引き忘れた場合も試す。 前半で としてしまうと、選択肢に実在する別の値へ着地する。この誤りは検算なしには気づけないので、必ずペイロードを経由する。
ヘッダを足し忘れた場合も見る。 後半で730のまま答えると、これも選択肢に用意されている。ペイロードとパケットサイズを区別しているかが問われている。
「半分にはならない」ことの確認も行う。 パケット数が2倍だからパケットサイズも半分の750、と考えると誤る。ヘッダは1パケットあたり固定でかかるので、パケット数が増えればヘッダの総量も増える。実際、1回目のヘッダ総量は 、2回目は で倍増している。この差が、750ではなく770になる理由である。
💡 ここで効く一般則
運ばれるのはペイロードだけ。パケットサイズをそのまま掛けない。 データ量の計算では必ずヘッダを引く。
逆算の最後にヘッダを足し忘れない。 ペイロードとパケットサイズは別物である。選択肢には両方が置かれている。
同じデータを送るなら、データ全体は不変。 これが逆算の軸になり、検算の材料にもなる。
パケット数を2倍にしてもパケットサイズは半分にならない。 ヘッダが固定でかかるためである。固定費があると比例関係が崩れるという、より一般的な話でもある。
求めた値を逆向きに戻して元の値に一致するか確かめる。 2段構えの問題では、後半から前半へ戻る検算が最も効く。
情報Ⅱでは、この構造が通信のオーバーヘッドとして論じられる。パケットを小さくすると、ヘッダの総量が増えて実効的な転送効率が落ちる。逆に大きくすると、経路の途中で分割が必要になったり、誤りが起きたときの再送の損失が大きくなる。固定費と可変費の釣り合いをどこで取るかという判断は、通信に限らずあらゆる分割処理の設計に共通する論点である。
問12 東北学院大学 一般選抜 サンプル問題『情報』2025 大問5
まず自分で解いてみる
3つの小問が段階的に構成されている。
1つ目は確率の式の形、2つ目は2つの数が連続である条件、3つ目は数え上げのプログラムの穴埋めである。
3つ目では、外側と内側のループ範囲、そして2種類のカウンタをどこで増やすかが問われる。1つ目と2つ目で確定させた式や条件が、そのままプログラムの中で再利用される構成になっている。
ヒント:この設問で使う道具
確率を数え上げで求めるとき、必要なのは2つの個数だけである。
分子が条件を満たす個数、分母が全体の個数になる。どちらが分子でどちらが分母かを取り違えると、確率が1を超えてしまう。
数え上げをプログラムで行うには、二重ループで全ての組を1回ずつ通る。2つを選ぶ組み合わせでは、同じ組を2回数えないよう内側の開始位置を工夫する。
外側の変数を 、内側を とし、内側を から始めると、 を満たす組だけが1回ずつ現れる。これで重複も自己ペアも自動的に除かれる。
外側の は最大でも までしか進まない。 が最後の値になると、内側の開始位置が範囲を超えて回らなくなるからである。
条件の判定は、ループの中でその組が条件を満たすかを調べ、満たすときだけ別の変数を増やす。全体の個数は無条件に増やし、条件を満たす個数は分岐の中で増やすという役割分担になる。
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🧭 方針
確率の式は、分子と分母の役割から決める。 条件を満たす個数が分子、全体の個数が分母である。全体のほうが必ず大きいので、割った結果が1以下になる向きを選ぶ。
連続の条件は、大小関係を確認してから式を立てる。 2つの数のうち小さい方を 、大きい方を とすると定められている。連続とは差がちょうど1ということなので、大きい方から小さい方を引いて1になる。引く順序を逆にすると符号が反転する。
プログラムは、二重ループの範囲とカウンタの位置を分けて考える。
- 外側は最後の1つ手前まで
- 内側は外側の次の値から最後まで
- 全体の個数はループの中で無条件に増やす
- 条件を満たす個数は分岐の中で増やす
✍️ 解答
確率の式
条件を満たす個数を全体の個数で割る。すなわち である。
連続の条件
小さい方を 、大きい方を としているので、
プログラムの穴埋め
| 空所 | 入る処理 |
|---|---|
| 外側のループ範囲 | を 1から12まで1ずつ増やしながら |
| 内側のループ範囲 | を から13まで1ずつ増やしながら |
| 全体の個数 | |
| 条件を満たす個数 |
外側が12までなのは、13にすると内側が14から始まって一度も回らないためである。最後の1つ手前で止めるのが二重ループの定型になる。
✅ 検算
プログラムを追い直すのではなく、組み合わせの個数を数式で求めて突き合わせる。
13枚から2枚を選ぶ組み合わせの総数は
プログラムの二重ループが回る回数を数えると、外側が1のとき内側は12回、2のとき11回、…、12のとき1回である。合計は
数式による値と一致する。 ループ範囲の設定が正しいことが確認できた。
条件を満たす個数も別経路で数える。 連続する2枚の組は、小さい方が1から12までの12通りである。プログラムでも を満たす組が各 について1つずつ現れるので12個になる。一致する。
したがって確率は となる。1以下に収まっており、確率として妥当である。
分子と分母を逆にした場合も試す。 となり、確率が1を大きく超える。確率が1を超えたら向きが逆であり、この一点で誤りが確定する。
差の順序を逆にした場合も見る。 とすると、 の約束から必ず負になる。1に等しくなる組は一つも存在せず、条件を満たす個数が0になってしまう。確率が0になるのは明らかにおかしいので、順序の誤りが検出できる。
カウンタの位置も確かめる。 全体の個数を分岐の中に入れてしまうと、 と が常に等しくなり確率が必ず1になる。分岐の外か中かで結果が根本的に変わるので、役割の違いを意識する必要がある。
💡 ここで効く一般則
確率は「条件を満たす個数 ÷ 全体の個数」。 1以下になる向きを選ぶ。1を超えたら逆である。
2つを選ぶ二重ループは、内側を から始める。 重複と自己ペアが自動的に除かれ、外側は最後の1つ手前で止まる。
大小関係が指定されていたら、差の向きはそれに従う。 大きい方から小さい方を引く。
全体のカウンタは分岐の外、条件付きのカウンタは分岐の中。 位置を誤ると確率が必ず1になる。
ループ回数を数式で検算する。 個から2個なら 。プログラムを追う手間が省ける。
情報Ⅱでは、この数え上げが計算量の議論につながる。全ての組を調べる方法は に比例して重くなるため、枚数が増えると現実的でなくなる。本問のように条件が単純なら、数式で直接求めれば一瞬で済む。総当たりで確実に求めるか、数式で効率よく求めるかの使い分けが、規模の大きい問題では決定的になる。