中2|一次関数解き方がわからないときは 中2数学|一次関数とは?式・変化の割合・グラフを基礎から解説【中2数学】(無料問題PDF) を先に読むと、この問題で何を問われているかが分かります。
中2数学「一次関数(難問)」1の全5問を、問題文つきで解説します。日本女子大附属・土浦日大の高校入試で実際に出た問題です。テーマは「面積を2等分する直線」——高校入試でくり返し出る、差がつく型です。問題PDF/解答PDF
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この回の型:面積の2等分は「中点を通す」か「等積変形で三角形に直す」
型① 三角形の頂点を通って面積を2等分する直線 → 向かい合う辺の中点を通る
② 三角形以外の図形 → まず等積変形で三角形に直してから ①
なぜこうするか①の理由は簡単です。三角形 ABC で、A から BC の中点 M へ引いた線は、△ABM と △AMC を作ります。この2つは底辺(BM と MC)が同じ長さで、高さ(A から BC までの距離)も同じ。だから面積が等しい。「中線は面積を2等分する」——これだけです。
②の等積変形はこの回の【2】(3) で使います。四角形や五角形のままでは中点が使えないので、面積を変えずに三角形に化けさせるのが定石です。
【1】A(−2, −3)、B(3, 4)、C(5, −2) とする 《日本女子大附属》
(1) 点 A を通り、辺 BC と交わる直線の傾き m の範囲を不等号を使って表しなさい。
(2) 点 A を通り、△ABC の面積を2等分する直線の式を求めなさい。
答え (1) 1/7 ≦ m ≦ 7/5 (2) y = (2/3)x − 5/3
(1) 点 A を通る直線を、傾きを変えながら回していくところを想像してください。直線 AB と重なるときと、直線 AC と重なるときが「ぎりぎり」で、その間なら必ず辺 BC を横切ります。
直線 AB の傾き = (4 − (−3)) / (3 − (−2)) = 7/5
直線 AC の傾き = (−2 − (−3)) / (5 − (−2)) = 1/7
よって 1/7 ≦ m ≦ 7/5。
なぜこうするか「辺 BC」は端の点 B、C を含む線分です。だから直線 AB や AC と重なる場合(B や C そのものを通る場合)も「交わる」に入り、等号がつきます。
もし問題が「辺 BC と1点で交わる(B、C を除く)」なら 1/7 < m < 7/5 と等号なしになります。問題文のどこまでを含むかを必ず読み取ってください。
検証傾きを −3 から 3 まで 0.01 刻みに動かして、直線が線分 BC と交わるかを1つずつ確かめました。交わったのは 0.15 から 1.40 の範囲。
境界を細かく見ると m = 1/7(≒0.1429)では交わり、m = 0.14 では交わらない/m = 7/5(=1.4)では交わり、m = 1.41 では交わらない。1/7 と 7/5 がちょうど境目であることを確認しました ○
よくあるミス ①大小を逆に書く。1/7 ≒ 0.14、7/5 = 1.4 なので 1/7 のほうが小さい。分数のまま比べにくいときは小数に直して確認してください。
②等号を落とす。「辺 BC と交わる」は端点を含みます。
③傾きの計算で符号を落とす。4 − (−3) = 7、3 − (−2) = 5。負の数を引くときは必ずかっこを書きます。
(2) A を通って △ABC を2等分するので、辺 BC の中点を通ればよい。
中点 M = ((3 + 5)/2, (4 + (−2))/2) = (4, 1)
A(−2, −3) と M(4, 1) を通る直線は
傾き = (1 − (−3)) / (4 − (−2)) = 4/6 = 2/3
y = (2/3)x + b に (4, 1) を代入して 1 = 8/3 + b → b = −5/3
よって y = (2/3)x − 5/3。
検証A(−2,−3) を代入すると (2/3)×(−2) − 5/3 = −4/3 − 5/3 = −3 ○
面積も直接計算しました。△ABC = 22、分割後の △ABM = 11、△AMC = 11。ちょうど半分ずつです ○
定石 頂点から面積を2等分 → 向かいの辺の中点へ。中線は必ず面積を2等分する。
【2】5点 A(−9,0)、B(−6,8)、C(0,12)、D(8,8)、E(9,0) 《土浦日大》
(1) 2点 C、E を通る直線の傾きを求めなさい。
(2) 点 D を通り、2点 C、E を通る直線に平行な直線が、x 軸と交わる点の座標を求めなさい。
(3) 点 C を通る直線が、五角形 ABCDE の面積を2等分するとき、その直線が x 軸と交わる点の座標を求めなさい。
答え (1) −4/3 (2) (14, 0) (3) (1, 0)
(1) C(0, 12)、E(9, 0) なので 傾き = (0 − 12) / (9 − 0) = −4/3。
(2) 平行なので傾きは同じ −4/3。D(8, 8) を通るので
y = −(4/3)x + b に (8, 8) を代入して 8 = −32/3 + b → b = 56/3
y = −(4/3)x + 56/3 で y = 0 とすると (4/3)x = 56/3 → x = 14
よって (14, 0)。
なぜこうするか(1)(2) は単独では簡単すぎます。これは (3) のための誘導です。入試問題で (1)(2) が易しいときは、ほぼ確実に (3) で使わせる意図があります。「なぜこれを求めさせたのか」を考えながら進んでください。
(3) 五角形のままでは中点が使えません。そこで等積変形で三角形に直します。
型等積変形:三角形の頂点を、底辺に平行な直線に沿って動かしても面積は変わらない(底辺も高さも変わらないから)。
手順1:頂点 B を消す。 △ABC は「底辺 AC、頂点 B」の三角形。B を通って AC に平行な直線を引き、x 軸との交点を G とすると、△AGC の面積は △ABC と等しい。
直線 AC の傾き = (12 − 0) / (0 − (−9)) = 4/3
B(−6, 8) を通り傾き 4/3:8 = (4/3)×(−6) + b → b = 16 → y = (4/3)x + 16
y = 0 とすると x = −12。よって G(−12, 0)。
手順2:頂点 D を消す。 まったく同じ考え方で、D を通って CE に平行な直線と x 軸の交点が F(14, 0)——これが(2) で求めた点です。△CFE の面積は △CDE と等しくなります。
手順3:三角形になった。 こうして五角形 ABCDE は △GCF に化けました。
底辺 GF = 14 − (−12) = 26、高さは C の y 座標で 12
面積 = (1/2) × 26 × 12 = 156
手順4:頂点 C から2等分する。 △GCF を頂点 C から2等分するには、底辺 GF の中点を通ればよい。
中点 = ((−12 + 14)/2, 0) = (1, 0)
検証すべて座標から直接計算して確かめました。
五角形 ABCDE の面積 = 156、△GCF の面積 = 156 ○(等積変形が正しいことの確認)
等積変形の各段階も一致:△ABC = 18 と △AGC = 18 ○/△CDE = 30 と △CFE = 30 ○
そして C(0,12) と (1,0) を結ぶ直線で五角形を切ると、左が 78、右が 78 ○
さらに x 軸上の点を −9 から 9 まで 0.01 刻みで動かして面積を計算したところ、ちょうど半分になるのは (1, 0) だけでした ○
よくあるミス ①五角形のまま「中点」を探そうとする。中点で2等分できるのは三角形の中線だけです。まず三角形に直します。
②等積変形で「どの辺に平行に引くか」を間違える。頂点 B を動かすなら、B の向かいの辺 AC に平行に動かします。動かす頂点と平行にする辺はセットです。
③(2) の答えを使わずに一から解く。F(14, 0) は (2) そのものです。誘導は必ず使う。
④G が図形の外(x = −12)に出ることに驚いて計算をやめる。等積変形では点が図形の外へ出るのがふつうです。面積さえ保たれていれば問題ありません。
定石 多角形の面積2等分は、等積変形で三角形に直してから中点。
頂点を消すときは「その頂点の向かいの辺に平行な直線」に沿って動かす。
この回で身につくこと
「面積を2等分する直線」は、公立・私立を問わず高校入試の関数分野で最頻出の型のひとつです。手順はいつも同じ。
①三角形なら → 向かいの辺の中点を通す
②三角形でないなら → 等積変形で三角形に直してから ①
等積変形は「平行線と面積」の単元で習う考え方ですが、座標平面の上では「平行 = 傾きが同じ」なので、計算だけで実行できます。図形の性質と一次関数がつながる瞬間で、ここを理解しているかどうかで難関校の問題の見え方が変わります。
また【2】のように(1)(2) が (3) の誘導になっている構成は入試の定番です。易しい小問が出てきたら「これを後で使うのだな」と考える——この読み方も一緒に身につけてください。
一次関数の基礎は一次関数とは?式・グラフ・変化の割合を解説【中2数学】、基礎の演習は一次関数 基礎1/基礎2(変化の割合)へ。



