中2|一次関数解き方がわからないときは 一次関数とは?傾き・切片・グラフ・変化の割合を25問で理解【中2数学】 を先に読むと、この問題で何を問われているかが分かります。
中2数学「一次関数(難問)」25の全4問を、問題文つきで解説します。宮崎県の公立高校入試で実際に出た問題です。反比例と直線の組み合わせで、「答えが c によらず一定になる」という美しい性質が出てきます。問題PDF
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お知らせ この回には解答PDFが用意されていません。このページの解答は、面積を4頂点から直接計算し直し、分割後の2つが等しくなることまで確かめたうえで掲載しています。
この回の型:反比例の「原点・垂線」の三角形は面積が一定
型反比例 y = a/x 上の点 C から x 軸に垂線を下ろし、その足を D とすると
△COD の面積 = a/2(C をどこにとっても変わらない)
なぜこうするかC(c, a/c) とすると、OD = c、CD = a/c。だから
面積 = (1/2) × c × (a/c) = a/2
c が約分で消えます。横に長くなれば縦が短くなる——反比例の「積が一定」がそのまま面積の一定につながっています。この性質を知っていれば (3) は暗算です。
問題文
関数 y = a/x …①のグラフ上に点 A があり、この点 A を通る直線 l がある。直線 l は y 軸と点 B で交わる。また、点 A、B の座標は、それぞれ (2, 4)、(0, 3) である。
(1) a の値を求めなさい。
(2) 直線 l の式を求めなさい。
(3) ①のグラフ上に、x 座標が正である点 C をとり、この点 C から x 軸に垂線をひく。この垂線と x 軸との交点を D とする。このとき、△COD の面積を求めなさい。
(4) ①のグラフ上に、x 座標が 8 である点 E をとり、この点 E を通り、直線 l に平行な直線 m をひく。また、直線 m と y 軸との交点を F とする。このとき、点 B を通り、四角形 BFEA の面積を2等分する直線と線分 EF との交点の座標を求めなさい。
答え (1) a = 8 (2) y = (1/2)x + 3 (3) 4 (4) (5, −1/2)
(1) a の値
A(2, 4) がグラフ上にあるので a = 2 × 4 = 8。グラフは y = 8/x。
(2) 直線 l の式
A(2, 4) と B(0, 3) を通ります。B は y 軸上なので切片は 3。
傾き = (4 − 3)/(2 − 0) = 1/2
よって y = (1/2)x + 3。
(3) △COD の面積
C(c, 8/c)(c > 0)とすると、D は C の真下なので D(c, 0)。
OD = c(横)、CD = 8/c(縦)
面積 = (1/2) × c × (8/c) = 4
検証c を変えて計算しました。
c = 1 → 4/c = 2 → 4/c = 4 → 4/c = 8 → 4/c = 1/2 → 4
どこにとっても 4 です ○
よくあるミス 「C の位置が決まっていないから求められない」と諦める。問題文が C の座標を指定していないのは、指定しなくても決まるからです。文字を置いて計算すれば c が消える——このタイプの問題では、まず文字で置いてみてください。
(4) 面積を2等分する直線と EF の交点
手順1:E と F を求める。
E は①上で x = 8 → y = 8/8 = 1 → E(8, 1)
m は l と平行なので傾き 1/2。E を通るので y = 1 + (1/2)(x − 8) = (1/2)x − 3
x = 0 として F(0, −3)
手順2:四角形 BFEA の形をつかむ。 BA は直線 l(傾き 1/2)の一部、FE は直線 m(傾き 1/2)の一部。
BA ∥ FE なので、BFEA は台形です。そして BF は y 軸上(B(0,3) から F(0,−3) まで、長さ 6)。
面積を4頂点から計算すると 30。
手順3:2等分する直線を求める。 B を通る直線が線分 EF と交わる点を P とすると、切り取られるのは △BFP。
この面積が 30 ÷ 2 = 15 になればよい。
BF は y 軸上にあるので、△BFP の高さは P の x 座標そのもの。
(1/2) × 6 × (P の x 座標) = 15 → P の x 座標 = 5
P は m 上なので y = (1/2)×5 − 3 = −1/2
よって P(5, −1/2)。
なぜこうするかBF を底辺にとるのが決め手です。BF は y 軸上にあるので、そこからの距離= x 座標。高さを測る計算が要りません。
もし別の辺を底辺にすると、垂線の長さを求める手間がかかります。座標軸の上に乗っている辺を探す——これが面積問題を軽くするコツです。
検証P(5, −1/2) は m 上((1/2)×5 − 3 = −1/2)○、線分 EF 上(x が 0〜8 の間)○
分割後の面積を直接計算すると △BFP = 15、四角形 BPEA = 15。ちょうど2等分できています ○
よくあるミス ①BFEA を「B→F→E→A」の順に結ばない。順番を変えると自己交差して面積が狂います。問題文の並び順どおりに結んでください。
②2等分する直線が EF ではなく EA と交わると考える。問題文が「線分 EF との交点」と指定しています。
③P の x 座標を出して満足する。聞かれているのは座標なので、m の式に代入して y も出します。
定石 反比例+原点+x 軸への垂線 → 面積は a/2 で一定。
面積を2等分する直線は、座標軸の上に乗っている辺を底辺にとると高さが座標そのものになって計算が軽い。
この回で身につくこと
(3) の「c によらず一定」が、この回の白眉です。
C をどこにとっても △COD の面積は a/2。理由は「横 × 縦 = c × (a/c) = a」で c が約分で消えるから。反比例の「積が一定」という性質が、そのまま面積の一定に化けています。
座標が指定されていない = 指定しなくても決まる——問題文の「決めていないこと」がヒントになる、という読み方を覚えてください。
(4) は底辺の選び方です。BF が y 軸上にあるので、高さは点の x 座標そのもの。座標軸に乗っている辺を探すだけで、垂線を引く手間が丸ごと消えます。16枚目で「底辺が x 軸上なら面積を決めるのは y 座標だけ」と書いたのと、まったく同じ発想です。
反比例の基礎は比例・反比例とは?式・表・グラフの見方を解説【中1数学】、一次関数の基礎は一次関数とは?式・グラフ・変化の割合を解説【中2数学】、この難問シリーズは16(等積変形)/21(反比例と約数)へ。

