こんにちは。数強塾代表の藤原進之介です。
このページは、場合の数と確率を「ゼロから」「1問ずつ」つぶしていくための特訓ページです。全部で125問あり、それを4つの章に分けています。ここはその第1章(第1問〜第35問)です。
この道場のルールは3つだけです。
① 問題は黒板の中にあります。まず自分で解いてください。
② 黒板の下が解説です。枠で囲っていないので、そのまま読み進められます。
③ わからなくても飛ばさないでください。解説は「なぜその式になるのか」を毎回ゼロから書いています。中学生でも読めるように、公式を知らない前提で書いてあります。
同じシリーズで数列(基本)の特訓道場も公開しています。
同じシリーズで三角関数(基本)の特訓道場も公開しています。
同じシリーズでベクトル(基本)の特訓道場も公開しています。
同じシリーズで微分(基本)の特訓道場も公開しています。
同じシリーズで統計的な推測の特訓道場も公開しています。
同じシリーズで確率の応用の特訓道場も公開しています。
場合の数・確率の特訓道場(全125問)
- 第1章 場合の数と確率のきほん(第1問〜第35問) ← いまここ
- 第2章 順列(P)の特訓(第36問〜第72問)
- 第3章 組合せ(C)の特訓(第73問〜第99問)
- 第4章 PとCで解く確率(第100問〜第125問)
序章 場合の数って、そもそも何?
「場合の数」とは、ひとことで言えば「何通りあるか」を数えた個数のことです。
たとえば「コインを1回投げたときの出方」は、表と裏の2通り。これが場合の数です。数えるだけなので、実は小学生でもできることをやっています。ただし、数が大きくなると1つずつ書き出すのが大変になるので、ラクに数える工夫を順番に覚えていきます。それがこの章のテーマです。
数え方の道具① 樹形図(じゅけいず)
いちばん確実な数え方は、全部書き出すことです。ただしバラバラに書くと必ず数え落とします。そこで「木が枝分かれするように」順序よく書き出します。これが樹形図です。
例として、A, B, C の3人を1列に並べる方法を数えてみましょう。
1番目がA → 2番目がB → 3番目はC … ABC
1番目がA → 2番目がC → 3番目はB … ACB
1番目がB → 2番目がA → 3番目はC … BAC
1番目がB → 2番目がC → 3番目はA … BCA
1番目がC → 2番目がA → 3番目はB … CAB
1番目がC → 2番目がB → 3番目はA … CBA
6通りありました。ここで大事なのは、「1番目を決める → 次に2番目を決める → 最後に3番目を決める」と、決める順番を固定したことです。こうすると絶対にダブりません。
数え方の道具② 表
さいころを2つ投げるような「2つのものの組合せ」は、たて6マス×よこ6マスの表を書くのがいちばん速いです。マスの数は \(6\times 6=36\) 個。この36マスのうち条件に合うマスがいくつあるかを数えれば終わりです。
この章では、この「36マスの表」を何度も使います。36通りという数字は暗記してしまってください。
数え方の道具③ 和の法則(足し算)
「AまたはB」のように、2つが同時には起こらないとき、場合の数は足し算になります。
和の法則 Aの起こり方が \(m\) 通り、Bの起こり方が \(n\) 通りで、AとBが同時には起こらないなら、AまたはBの起こり方は \(m+n\) 通り。
たとえば「さいころの目が2または5」なら、2が出る場合と5が出る場合は同時に起こりません。だから \(1+1=2\) 通りです。
数え方の道具④ 積の法則(かけ算)
「AもBも」のように、続けて起こるときは、かけ算になります。
積の法則 Aの起こり方が \(m\) 通りあって、そのどれに対してもBの起こり方が \(n\) 通りあるなら、AとBが両方起こる場合の数は \(m\times n\) 通り。
さっきの3人を並べる例をもう一度見てください。1番目の選び方が3通り、そのそれぞれに対して2番目の選び方が2通り、さらに3番目は1通り。だから
\[3\times 2\times 1=6\]
樹形図で数えた6通りと、ぴったり合いました。樹形図で確かめた結果を、かけ算に置きかえたのが積の法則です。「公式だから」ではなく、「書き出してもそうなるから」使うのです。
迷ったときの合言葉
「または」が出てきたら足し算。「そして(続けて)」ならかけ算。
確率とは何か
確率は、場合の数がわかればただの分数です。
\[p=\frac{a}{n}\]
\(n\) = 起こりうるすべての場合の数(分母)
\(a\) = そのことがらが起こる場合の数(分子)
ただし、この式が使えるのは「どの場合も同じくらい起こりやすい」(同様に確からしい、といいます)ときだけです。ここを外すと確率の計算は全部くずれます。
いちばん大事な注意
赤玉4個と白玉3個が入った袋から1個取り出すとき、「赤か白の2通りだから \(\dfrac{1}{2}\)」はまちがいです。赤の方が個数が多いぶん出やすいからです。
正しくは玉を1個ずつ全部区別して、赤1, 赤2, 赤3, 赤4, 白1, 白2, 白3 の7通りと考え、赤が出る確率は \(\dfrac{4}{7}\) です。
「同じ色でも1個ずつ区別する」。確率ではこれが絶対のルールです。
それでは、第1問から始めましょう。
1 場合の数を数える(第1問〜第6問)
第1問 並べる数え方の基本
第1問
次の問いに答えよ。
(1) 3人の生徒を1列に並べる方法は何通りあるか。
(2) 5人の生徒のうち2人を横1列に並べる方法は何通りあるか。
(3) 1, 2, 3, 4 と書かれた4枚のカードから3枚を取り出して並べ、3桁の整数をつくる。
① 整数は何個できるか。
② そのうち3の倍数は何個できるか。
考え方の型 並べる問題は、左から順に「ここに置けるのは何通り?」を数えて、かけていくだけです。
(1) 席が3つ、人が3人います。
1番目の席に座れる人は、まだ誰も座っていないので3人のうち誰でもよく3通り。
2番目の席は、1番目に1人使ってしまったので残り2人から選んで2通り。
3番目の席は、残った1人しかいないので1通り。
積の法則より
\[3\times 2\times 1=6\]
序章で樹形図に書き出した6通り(ABC, ACB, BAC, BCA, CAB, CBA)と同じですね。書き出した答えとかけ算の答えが一致することを、一度は自分の手で確認しておいてください。
(2) 今度は席が2つしかありません。人は5人います。
左の席…5通り。右の席…左で1人使ったので残り4通り。
\[5\times 4=20\]
ポイント 「5人いるから \(5\times 4\times 3\times 2\times 1\)」としないこと。数えるのは「席の数」だけです。席が2つなら、かけ算も2個で止めます。
(3)① 3桁の整数をつくるということは、「百の位」「十の位」「一の位」という3つの席にカードを置くのと同じです。
百の位…4通り、十の位…残り3通り、一の位…残り2通り。
\[4\times 3\times 2=24\]
(3)② ここからが本題です。
3の倍数の見分け方 その数の各位の数字を全部足して、3の倍数になれば、もとの数も3の倍数。
例:123 → \(1+2+3=6\)。6は3の倍数だから、123も3の倍数。
ここで気づいてほしいのは、足し算の結果は「並べ方」を変えても変わらないということです。123も321も、足せば同じ6です。
ということは、24個を1つずつ調べる必要はありません。「どの3枚を使うか」だけを調べればいいのです。
4枚から3枚を選ぶ選び方を全部書き出します。
{1, 2, 3} … 和は 6 → 3の倍数 ○
{1, 2, 4} … 和は 7 → ×
{1, 3, 4} … 和は 8 → ×
{2, 3, 4} … 和は 9 → 3の倍数 ○
使えるのは {1, 2, 3} と {2, 3, 4} の2組。この3枚をどう並べても3の倍数になるので、それぞれ \(3\times 2\times 1=6\) 個ずつつくれます。
\[2\times 6=12\]
答 (1) 6通り (2) 20通り (3)① 24個 ② 12個
第2問 硬貨の表裏の出方
第2問
次の問いに答えよ。
(1) 1枚の硬貨を続けて2回投げるとき、表裏の出方は何通りあるか。
(2) 500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨が1枚ずつある。この3枚を同時に投げる。
① 表裏の出方は何通りあるか。
② 表が出た硬貨の金額を合計すると550円以上になる出方は何通りあるか。
(1) 1回投げるごとに「表」「裏」の2通り。2回投げるので
\[2\times 2=4\]
実際に書き出すと(表表)(表裏)(裏表)(裏裏)の4通りです。
よくあるミス (表裏)と(裏表)を同じと考えて3通りにしてしまうミスです。1回目と2回目は別の回なので、区別します。
(2)① 硬貨3枚それぞれが2通りなので
\[2\times 2\times 2=2^{3}=8\]
(2)② 8通りしかないので、全部書き出すのがいちばん速くて確実です。表が出た硬貨の金額を合計していきます。
3枚とも裏 …………………… 0円
50円だけ表 ………………… 50円
100円だけ表 ……………… 100円
500円だけ表 ……………… 500円
100円と50円が表 ……… 150円
500円と50円が表 ……… 550円 ○
500円と100円が表 …… 600円 ○
3枚とも表 ………………… 650円 ○
550円以上は3通りです。
ポイント 金額がちがう硬貨のときは、「表が何枚出たか」だけでは合計金額が決まりません。だから枚数で場合分けせず、素直に全部書き出します。
答 (1) 4通り (2)① 8通り ② 3通り
第3問 大小2つのさいころ
第3問
大小2つのさいころを投げるとき、次の問いに答えよ。
(1) 目の出方は何通りあるか。
(2) 目の和が5になる場合は何通りあるか。
(3) 目の積が奇数になる場合は何通りあるか。
考え方の型 2つのさいころは、大の目を \(a\)、小の目を \(b\) として \((a,\;b)\) と書くクセをつけてください。「大小」と書いてあるので2つは区別され、\((1,4)\) と \((4,1)\) は別のものとして数えます。
(1) 大が6通り、そのそれぞれに対して小が6通りだから
\[6\times 6=36\]
この36通りは今後ずっと使うので覚えてしまってください。
(2) \(a+b=5\) になる組を、\(a\) の小さい方から順に書き出します。
\(a=1\) のとき \(b=4\) …… (1, 4)
\(a=2\) のとき \(b=3\) …… (2, 3)
\(a=3\) のとき \(b=2\) …… (3, 2)
\(a=4\) のとき \(b=1\) …… (4, 1)
\(a=5\) のとき \(b=0\) …… さいころに0の目はないので×
4通りです。
(3) かけて奇数になるのはどんなときでしょうか。
偶数が1つでも混ざると、積は必ず偶数になります(例:\(3\times 2=6\))。つまり2つとも奇数のときだけ、積が奇数になります。
奇数の目は 1, 3, 5 の3通り。大も小も奇数なので
\[3\times 3=9\]
答 (1) 36通り (2) 4通り (3) 9通り
第4問 「選ぶだけ」の数え方
第4問
次の問いに答えよ。
(1) 6人の中から2人の代表を選ぶ選び方は何通りあるか。
(2) 買いたい本が5冊あり、そのうち3冊だけ買うことにした。本の買い方は何通りあるか。
(3) 赤をふくむ6色の色鉛筆の中から3色を使って地図に色をぬる。
① 色の選び方は何通りあるか。 ② 赤をかならず使うとすると、色の選び方は何通りあるか。
(4) 7人の生徒を2人のグループと5人のグループに分ける。
① 分け方は何通りあるか。 ② A君とB君がちがうグループになる分け方は何通りあるか。
この問題で初めて「選ぶだけで、順番はつけない」タイプが出てきます。ここは第3章でくわしくやりますが、いま必要な考え方だけ先に説明します。
「並べる」と「選ぶ」のちがい
6人から2人を選んで「会長・副会長」にする → 誰が会長かで区別がつくので並べる
6人から2人を選んで「代表2人」にする → 2人に上下はないので選ぶだけ
(1) まず「会長・副会長を決める」つもりで数えると \(6\times 5=30\)(通り)。
でも代表2人には順番がありません。たとえば「AとB」を選んだとき、\((A,\;B)\) と \((B,\;A)\) の2通りに数えてしまっていますが、代表としては同じ1通りです。
どの2人組も必ず2回ずつ数えているので、2で割ります。
\[\frac{6\times 5}{2\times 1}=15\]
この計算を記号で \({}_{6}\mathrm{C}_{2}\) と書きます(Cは Combination = 組合せ の頭文字)。読み方は「ろく しー に」です。
(2) 5冊から3冊を選ぶ、順番なし。
並べるつもりで数えると \(5\times 4\times 3=60\)(通り)。3冊の並べ方は \(3\times 2\times 1=6\)(通り)あるので、どの3冊組も6回ずつ数えている。よって
\[{}_{5}\mathrm{C}_{3}=\frac{5\times 4\times 3}{3\times 2\times 1}=10\]
(3)① 6色から3色を選ぶ、順番なし。
\[{}_{6}\mathrm{C}_{3}=\frac{6\times 5\times 4}{3\times 2\times 1}=20\]
(3)② 「かならず使う」ものは、もう決まったものとして脇によけます。赤は確定なので、あと2色を残り5色から選ぶだけです。
\[{}_{5}\mathrm{C}_{2}=\frac{5\times 4}{2\times 1}=10\]
(4)① ここが上手な考え方の見せどころです。7人を「2人」と「5人」に分けるとき、2人組さえ決めれば、残った5人が自動的に5人組になります。だから2人組を選ぶ選び方を数えるだけでよいのです。
\[{}_{7}\mathrm{C}_{2}=\frac{7\times 6}{2\times 1}=21\]
(4)② 「A君とB君がちがうグループ」を直接数えましょう。分かれ方は次の2通りしかありません。
ⅰ)A君が2人組にいる場合 A君の相棒は、B君以外の5人から1人選ぶので5通り。
ⅱ)B君が2人組にいる場合 同じく5通り。
この2つは同時には起こらないので、和の法則で
\[5+5=10\]
〔別の解き方〕 「ちがうグループ」の反対は「同じグループ」です。
2人そろって2人組 … 1通り。
2人そろって5人組 … 残り5人から2人組を選んで \({}_{5}\mathrm{C}_{2}=10\) 通り。
合わせて11通りなので \(21-11=10\)(通り)。同じ答えになりました。
答 (1) 15通り (2) 10通り (3)① 20通り ② 10通り (4)① 21通り ② 10通り
第5問 円周を6等分する点でつくる図形
第5問
円周を6等分する点を、順に A, B, C, D, E, F とする。
(1) この6つの点のうちの2点を結んでできる弦は何本あるか。
(2) この6つの点のうちの3点を結んで三角形をつくる。次のような三角形は何個できるか。
① 正三角形 ② 直角三角形
(1) 弦とは、円周上の2点を結んだ線分のことです。2点を選べば弦が1本決まるので、弦の本数=2点の選び方の個数です。順番は関係ありません(AとBを結ぶのも、BとAを結ぶのも同じ弦)。
\[{}_{6}\mathrm{C}_{2}=\frac{6\times 5}{2\times 1}=15\]
(2)① 6つの点は円周を等しく6つに分けています。ここから3点を選んで正三角形になるのは、1つおきに点を取ったときだけです。
実際に取ってみると、A → C → E と、B → D → F の2個です。
(2)② ここで円の重要な性質を使います。
円周角の定理(直径バージョン) 円に内接する三角形が直角三角形になるのは、1辺が直径のときだけ。直径の両端と、円周上のどの点を結んでも直角三角形になります。
まず直径を探します。6等分点なので、真向かいどうしを結んだ AD, BE, CF の3本が直径です。
そのそれぞれに対し、3つ目の頂点は残り4個の点のどれでもよいので4通り。
\[3\times 4=12\]
答 (1) 15本 (2)① 2個 ② 12個
第6問 男女から役員を選ぶ
第6問
男子4人、女子3人の中から3人の役員を選ぶ。
(1) 選び方は何通りあるか。
(2) 男子2人、女子1人となる選び方は何通りあるか。
(3) 女子がふくまれる選び方は何通りあるか。
(1) 男女合わせて7人。そこから3人を選ぶ(順番なし)ので
\[{}_{7}\mathrm{C}_{3}=\frac{7\times 6\times 5}{3\times 2\times 1}=35\]
(2) 男子から2人を選ぶのが \({}_{4}\mathrm{C}_{2}=\dfrac{4\times 3}{2\times 1}=6\)(通り)。
そのそれぞれに対し、女子から1人を選ぶのが \({}_{3}\mathrm{C}_{1}=3\)(通り)。
「男子を選び、そして女子を選ぶ」なので、かけ算です。
\[6\times 3=18\]
(3) 「女子がふくまれる」は、女子が1人でも2人でも3人でもよい、という意味です。全部数えると3回に分けて計算しなければなりません。
反対を数える作戦(余事象)
「女子がふくまれる」の反対は「女子が1人もいない=男子だけ」。反対の方が数えやすいなら、そちらを数えて全体から引きます。
男子だけで3人を選ぶのは \({}_{4}\mathrm{C}_{3}={}_{4}\mathrm{C}_{1}=4\)(通り)。よって
\[35-4=31\]
答 (1) 35通り (2) 18通り (3) 31通り
2 確率のきほん(第7問〜第12問)
第7問 さいころ1個の確率
第7問
1個のさいころを投げるとき、次の確率を求めよ。
(1) 偶数の目が出る確率 (2) 5以上の目が出る確率
さいころの目は 1, 2, 3, 4, 5, 6 の6通りで、どれも同じくらい出やすい(同様に確からしい)ので、そのまま分母にできます。
(1) 偶数は 2, 4, 6 の3通り。
\[\frac{3}{6}=\frac{1}{2}\]
(2) 「5以上」は5と6の2通りです(5もふくみます)。
\[\frac{2}{6}=\frac{1}{3}\]
ポイント 確率の答えはかならず約分してください。\(\dfrac{3}{6}\) のままでは減点対象です。
答 (1) 1/2 (2) 1/3
第8問 玉を1個取り出す確率
第8問
赤玉4個、白玉3個が入った袋から玉を1個取り出すとき、次の確率を求めよ。
(1) 赤玉を取り出す確率 (2) 白玉を取り出す確率
序章でも触れた、いちばん大事な問題です。
玉は全部で \(4+3=7\)(個)。同じ色でも1個ずつ区別して考えるので、起こりうる場合は7通りで、どれも同じくらい起こりやすいです。
(1) 赤玉は4個あるので \(\dfrac{4}{7}\)
(2) 白玉は3個あるので \(\dfrac{3}{7}\)
よくあるミス 「赤か白かの2通りだから \(\dfrac{1}{2}\)」。これは絶対にやってはいけないまちがいです。赤玉の方が多いのだから、赤が出やすいに決まっています。
ちなみに \(\dfrac{4}{7}+\dfrac{3}{7}=1\) となり、「赤か白のどちらかは必ず出る」ことと合っています。確率を全部足すと1になるので、検算に使えます。
答 (1) 4/7 (2) 3/7
第9問 はずれくじをひく確率
第9問
14本のくじの中に当たりくじが4本ある。くじを1本ひくとき、はずれくじをひく確率を求めよ。
はずれくじの本数は \(14-4=10\)(本)です。
\[\frac{10}{14}=\frac{5}{7}\]
〔別の解き方〕 当たる確率は \(\dfrac{4}{14}=\dfrac{2}{7}\)。「はずれる」は「当たらない」ということなので
\[1-\frac{2}{7}=\frac{5}{7}\]
この「1から引く」やり方を余事象といいます。第4章でくり返し使う超重要テクニックなので、いまのうちに慣れておいてください。
答 5/7
第10問 カードの数の性質
第10問
1から15までの整数を1つずつ書いた15枚のカードがある。よくきって1枚を取り出すとき、書かれた整数が次のようになる確率を求めよ。
(1) 奇数 (2) 4の倍数 (3) 9以上
分母はどれも15です。分子(当てはまる枚数)を正確に数えることだけに集中します。
(1) 1, 3, 5, 7, 9, 11, 13, 15 の8個。
\[\frac{8}{15}\]
(2) 4の倍数は 4, 8, 12 の3個(16は15をこえるので入りません)。
\[\frac{3}{15}=\frac{1}{5}\]
(3) 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15 の7個。
\[\frac{7}{15}\]
個数の数え方の公式 \(m\) 以上 \(n\) 以下の整数の個数は \(n-m+1\) 個。
(3) なら \(15-9+1=7\)(個)。引き算だけで \(15-9=6\) としないこと。9そのものも数に入るからです。
答 (1) 8/15 (2) 1/5 (3) 7/15
第11問 同じ数字が何枚もあるカード
第11問
1から8までの数字を書いた21枚のカードがある。内訳は、1が3枚、2が2枚、3が4枚、4が1枚、5が3枚、6が5枚、7が2枚、8が1枚である。この中から無作為に1枚取り出すとき、次の確率を求めよ。
(1) 偶数のカードを取り出す確率 (2) 6の約数のカードを取り出す確率
考え方の型 この問題の急所はただ1つ。数えるのは「数字の種類」ではなく「カードの枚数」だということです。
(1) 偶数は 2, 4, 6, 8 の4種類ですが、答えは4ではありません。枚数を足します。
2 …… 2枚
4 …… 1枚
6 …… 5枚
8 …… 1枚
合計 2 + 1 + 5 + 1 = 9枚
\[\frac{9}{21}=\frac{3}{7}\]
(2) 6の約数とは、6をわり切れる数のことです。\(6=1\times 6=2\times 3\) なので、1, 2, 3, 6 の4種類。
1 …… 3枚
2 …… 2枚
3 …… 4枚
6 …… 5枚
合計 3 + 2 + 4 + 5 = 14枚
\[\frac{14}{21}=\frac{2}{3}\]
答 (1) 3/7 (2) 2/3
第12問 「または」の確率と、当たりやすさの比べ方
第12問
次の問いに答えよ。
(1) ジョーカーを除く52枚のトランプをよくきって1枚取り出すとき、絵札またはスペードを取り出す確率を求めよ。
(2) 40本中15本の当たりがあるくじAと、100本中37本の当たりがあるくじBがある。くじAとくじBでは、どちらの方が当たりやすいといえるか。
(1) まず前提を確認します。トランプはスペード・ハート・ダイヤ・クラブの4種類(スート)×13枚=52枚。絵札とは J(ジャック)・Q(クイーン)・K(キング)のことです。
絵札の枚数は \(3\times 4=12\)(枚)。スペードは13枚。
ここで単純に \(12+13=25\) としてはいけません。
「または」で足すときの注意 両方に当てはまるものは、2回数えてしまっているので1回分を引きます。
「絵札」でも「スペード」でもあるのは、スペードのJ・Q・Kの3枚です。よって当てはまるのは
\[12+13-3=22\]
\[\frac{22}{52}=\frac{11}{26}\]
(2) 当たりやすさは本数ではなく確率(割合)で比べます。
\[\mathrm{A}:\;\frac{15}{40}=\frac{3}{8}=0.375\]
\[\mathrm{B}:\;\frac{37}{100}=0.37\]
\(0.375>0.37\) なので、くじAの方が当たりやすいといえます。
〔分数のまま比べる方法〕 通分してもかまいません。\(\dfrac{3}{8}=\dfrac{37.5}{100}\) なので、\(\dfrac{37}{100}\) より大きいとわかります。
よくあるミス 「Bの方が当たりが37本もあるからB」。本数が多くても、全体の本数がもっと多ければ当たりにくいのです。
答 (1) 11/26 (2) くじA
3 さいころの確率(第13問〜第16問)
第13問 和と積の条件
第13問
大小2つのさいころを同時に投げるとき、次の確率を求めよ。
(1) 出る目の数の和が6となる確率 (2) 出る目の数の和が5の倍数となる確率
(3) 出る目の数の積が8未満となる確率 (4) 出る目の数の積が3の倍数にならない確率
分母はすべて \(6\times 6=36\) です。あとは分子を数えるだけ。
(1) 和が6になる組を、大の目の小さい順に書き出します。
\[(1,5),\;(2,4),\;(3,3),\;(4,2),\;(5,1)\]
5通りなので \(\dfrac{5}{36}\)
覚えておくと速い「和の個数」
2つのさいころで和が \(s\) になる場合の数は、山型に並びます。
| 和 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 通り | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
和が7のときが最も多くて6通り、そこから左右に1ずつ減っていきます。
(2) 和は2以上12以下なので、5の倍数になるのは5と10です(15は出ません)。
上の表から、和5は4通り、和10は3通り。「和が5」と「和が10」は同時には起こらないので足し算です。
\[\frac{4+3}{36}=\frac{7}{36}\]
(3) 積が8未満、つまり7以下になる場合を数えます。大の目で場合分けするのが確実です。
大が1 … 積は 1,2,3,4,5,6 全部7以下 → 6通り
大が2 … 積は 2,4,6,8,10,12 7以下は小が1,2,3 → 3通り
大が3 … 積は 3,6,9,… 7以下は小が1,2 → 2通り
大が4 … 4,8,… 7以下は小が1だけ → 1通り
大が5 … 5,10,… 小が1だけ → 1通り
大が6 … 6,12,… 小が1だけ → 1通り
合計 \(6+3+2+1+1+1=14\)(通り)。
\[\frac{14}{36}=\frac{7}{18}\]
(4) 直接数えると大変なので、言いかえます。
積が3の倍数になる ⟺ 2つのうち少なくとも一方が3の倍数
積が3の倍数にならない ⟺ 2つとも3の倍数でない
3の倍数でない目は 1, 2, 4, 5 の4通り。大も小もそうなればよいので \(4\times 4=16\)(通り)。
\[\frac{16}{36}=\frac{4}{9}\]
答 (1) 5/36 (2) 7/36 (3) 7/18 (4) 4/9
第14問 大小関係と倍数関係
第14問
大小2つのさいころを同時に投げるとき、次の確率を求めよ。
(1) 大きいさいころの目の数が、小さいさいころの目の数より2大きくなる確率
(2) 大きいさいころの目の数が4以上で、小さいさいころの目の数が4以下となる確率
(3) 大きいさいころの目の数を \(a\)、小さいさいころの目の数を \(b\) とするとき、\(\dfrac{b}{a}\) が整数となる確率
(1) 条件は \(a=b+2\)。\(b\) を1から順に入れていきます。
\[(3,1),\;(4,2),\;(5,3),\;(6,4)\]
\(b=5\) だと \(a=7\) となり6をこえるので終わり。4通りです。
\[\frac{4}{36}=\frac{1}{9}\]
(2) 大は 4, 5, 6 の3通り。小は 1, 2, 3, 4 の4通り。大の条件と小の条件は互いに関係ないので、そのままかけます。
\[\frac{3\times 4}{36}=\frac{12}{36}=\frac{1}{3}\]
(3) まず \(\dfrac{b}{a}\) が整数になる条件を言いかえます。
\(\dfrac{b}{a}\) が整数 ⟺ \(b\) が \(a\) でわり切れる ⟺ \(b\) が \(a\) の倍数
\(a\)(分母)で場合分けします。
a = 1 … 1の倍数はすべて。b = 1,2,3,4,5,6 → 6通り
a = 2 … 2の倍数。b = 2,4,6 → 3通り
a = 3 … 3の倍数。b = 3,6 → 2通り
a = 4 … b = 4 のみ → 1通り
a = 5 … b = 5 のみ → 1通り
a = 6 … b = 6 のみ → 1通り
合計 \(6+3+2+1+1+1=14\)(通り)。
\[\frac{14}{36}=\frac{7}{18}\]
よくあるミス \(a=1\) のとき「1の倍数」は全部の数だということを忘れて、\(b=1\) だけにしてしまうミスです。
答 (1) 1/9 (2) 1/3 (3) 7/18
第15問 八角形の上を動く点
第15問
下の図のような正八角形がある。さいころを投げ、出た目の数によって点Pを次のように進めるものとする。
「偶数の目が出たときは左回りに、奇数の目が出たときは右回りに、その目の数だけ八角形の頂点の上を順に進める。」
はじめに点Pが頂点Aにあるとき、次の問いに答えよ。
(1) さいころを2回投げる。1回目に1の目が出たとき、2回目に何の目が出れば点Pが頂点Bにくるか。
(2) さいころを2回投げるとき、点Pが頂点Bにくる確率を求めよ。
むずかしそうに見えますが、頂点に番号をつけるだけで急にラクになります。
考え方の型 円形に並んだものを回る問題は、番号をつけて「わったあまり」で考える。
Aを0番とし、左回りの向きに 1, 2, 3, …, 7 と番号をつけます。図を見ると、頂点Bは2番です。
頂点は8個なので、8番は0番と同じところに戻ります。つまり8でわったあまりだけを考えればよいのです。
次に、1回の移動で番号がいくつ変わるかを整理します。左回りは番号が増える向き、右回りは減る向きです。
| 出た目 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 回り方 | 右 | 左 | 右 | 左 | 右 | 左 |
| 番号の変化 | −1 | +2 | −3 | +4 | −5 | +6 |
| 8で見ると | 7 | 2 | 5 | 4 | 3 | 6 |
最後の行は、たとえば \(-1\) は「8個の頂点を1つ戻る」=「7つ進む」と同じ、という意味です。
(1) 1回目に1の目が出たので、Pは0番から1つ戻って7番にいます。
ここからBの2番へ行くには、あと何番進めばよいでしょうか。7番から進んで2番(=10番と同じ)になればよいので
\[10-7=3\]
表の最終行を見ると、変化が3になるのは5の目だけです。
答えは5の目。実際にたしかめると、7番から5つ右回り(戻る)で \(7-5=2\) 番=頂点B。合っています。
(2) 2回分の変化を足して、8でわったあまりが2になればよいわけです。表の最終行 \(\{7,\;2,\;5,\;4,\;3,\;6\}\) から2つ選んで(1回目・2回目の順に)和が2または10になる組を探します。
1回目 1 (7) → あと3 → 5の目 …… (1, 5)
1回目 2 (2) → あと0 → そんな目はない
1回目 3 (5) → あと5 → 3の目 …… (3, 3)
1回目 4 (4) → あと6 → 6の目 …… (4, 6)
1回目 5 (3) → あと7 → 1の目 …… (5, 1)
1回目 6 (6) → あと4 → 4の目 …… (6, 4)
5通りです。
\[\frac{5}{36}\]
検算 36通りすべてをコンピュータで調べ、Bに到達するのが5通りであることを確認しました。
答 (1) 5の目 (2) 5/36
第16問 目の組を座標とみる
第16問
大小2つのさいころがあり、大きいさいころの目を \(a\)、小さいさいころの目を \(b\) とする。この2つを同時に投げるとき、次の確率を求めよ。
(1) 点 \((a,\;b)\) が直線 \(y=2x-1\) 上にある確率
(2) 方程式 \(ax-by=0\) のグラフが直線 \(y=2x+1\) と交わらない確率
(1) 「点が直線上にある」とは、その点の座標を代入すると式が成り立つということです。\(x=a,\;y=b\) を代入して
\[b=2a-1\]
\(a\) に1から順に入れてみます。
a = 1 → b = 1 ○
a = 2 → b = 3 ○
a = 3 → b = 5 ○
a = 4 → b = 7 6をこえるので×
3通りなので
\[\frac{3}{36}=\frac{1}{12}\]
(2) まず \(ax-by=0\) を \(y=\) の形に直します。\(b\) はさいころの目なので1以上、つまり \(b\neq 0\) です。安心して割れます。
\[by=ax,\qquad y=\frac{a}{b}x\]
これは原点を通る直線です。
2直線が交わらない条件 傾きが等しくて(平行)、かつ同じ直線ではないこと。
\(y=2x+1\) は \(x=0\) のとき \(y=1\) なので原点を通りません。いっぽう \(y=\dfrac{a}{b}x\) は必ず原点を通ります。だからこの2直線が同じ直線になることはありません。
したがって条件は「傾きが等しい」だけでよく
\[\frac{a}{b}=2 \quad\Longleftrightarrow\quad a=2b\]
\((a,b)=(2,1),\;(4,2),\;(6,3)\) の3通り。
\[\frac{3}{36}=\frac{1}{12}\]
答 (1) 1/12 (2) 1/12
4 硬貨の確率(第17問〜第20問)
第17問 4枚の硬貨
第17問
4枚の硬貨 A, B, C, D を同時に投げるとき、次の確率を求めよ。
(1) 表が2枚、裏が2枚出る確率 (2) 表の出る枚数が1枚以下である確率
4枚それぞれが表・裏の2通りなので、全体は
\[2^{4}=16\]
(1) 「表が2枚」というのは、4枚のうちどの2枚が表になるかを選ぶことと同じです。
たとえば「AとB が表」なら、残りのCとDは自動的に裏。表になる硬貨を選べば、全体が決まります。
\[{}_{4}\mathrm{C}_{2}=\frac{4\times 3}{2\times 1}=6\]
\[\frac{6}{16}=\frac{3}{8}\]
(2) 「1枚以下」は0枚または1枚という意味です。
表が0枚 … 全部裏の1通り。
表が1枚 … どの1枚が表かで \({}_{4}\mathrm{C}_{1}=4\)(通り)。
\[\frac{1+4}{16}=\frac{5}{16}\]
答 (1) 3/8 (2) 5/16
第18問 金額の条件がつく硬貨
第18問
100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨が1枚ずつある。この3枚の硬貨を同時に投げるとき、次の確率を求めよ。
(1) 表が2枚以上出る確率 (2) 表が出た硬貨の金額を合計するとき、合計が50円以下になる確率
全体は \(2^{3}=8\)(通り)です。
(1) 「2枚以上」は2枚または3枚。
2枚 … \({}_{3}\mathrm{C}_{2}=3\)(通り) 3枚 … 1通り
\[\frac{3+1}{8}=\frac{4}{8}=\frac{1}{2}\]
(2) 金額がちがうので、合計金額を8通り全部書き出します。
3枚とも裏 ………………… 0円 ○
10円だけ表 ……………… 10円 ○
50円だけ表 ……………… 50円 ○
100円だけ表 …………… 100円 ×
50円と10円が表 ……… 60円 ×
100円と10円が表 …… 110円 ×
100円と50円が表 …… 150円 ×
3枚とも表 ……………… 160円 ×
50円以下は3通り。
\[\frac{3}{8}\]
答 (1) 1/2 (2) 3/8
第19問 五角形の上を動く点
第19問
下の図のような五角形 ABCDE の頂点Aに点Pがある。1枚の硬貨を投げて表が出ると、点Pは反時計回りに2つ先の頂点に進み、裏が出ると時計回りに1つ先の頂点に進む。硬貨を2回投げるとき、Pが頂点Bにある確率を求めよ。
第15問と同じやり方でいきます。
図の \(\mathrm{A}\to\mathrm{B}\to\mathrm{C}\to\mathrm{D}\to\mathrm{E}\) の向きが反時計回りです。そこで A=0, B=1, C=2, D=3, E=4 と番号をつけます。頂点は5個なので、5でわったあまりで考えます。
表が出たら反時計回りに2つ進むので番号 +2。裏が出たら時計回りに1つなので番号 −1。
硬貨は2回だけなので、4通り全部を書き出してしまいます。
表・表 … 0 + 2 + 2 = 4 → 頂点E
表・裏 … 0 + 2 − 1 = 1 → 頂点B ○
裏・表 … 0 − 1 + 2 = 1 → 頂点B ○
裏・裏 … 0 − 1 − 1 = −2 → 5を足して3 → 頂点D
Bになるのは2通り。
\[\frac{2}{4}=\frac{1}{2}\]
ポイント \(-2\) のようにマイナスになったら、頂点の個数(ここでは5)を足して0以上に直します。\(-2+5=3\) で頂点Dです。
答 1/2
第20問 硬貨で動くおはじきと台形
第20問
1目もりが1cmの座標平面上の原点Oにおはじきがある。点Cの座標は \((5,\;0)\) である。硬貨を1回投げて、表が出たらおはじきを右に1cm、裏が出たら上に1cm動かすことにする。次の問いに答えよ。
(1) 3回目でおはじきが到達する点を \((a,\;b)\) とするとき、\(b\) を \(a\) の式で表せ。
(2) 硬貨を4回投げ、点Oにあるおはじきを表裏の出方にしたがって動かす。3回目で到達する点をA、4回目で到達する点をBとし、4点 O, A, B, C を結んで四角形をつくる。このとき、四角形 OABC が台形である確率を求めよ。
(1) 表が出れば右(\(x\) が1増える)、裏が出れば上(\(y\) が1増える)。どちらが出ても、\(x\) と \(y\) の合計は必ず1ずつ増えます。
3回投げれば合計は3増えるので \(a+b=3\)。よって
\[b=-a+3\]
(2) まず台形の定義を確認します。
台形=1組の向かい合う辺(対辺)が平行な四角形。
四角形 OABC の対辺の組は「OA と BC」「AB と CO」の2組です。
ここで大きなヒントがあります。C \((5,0)\) と O \((0,0)\) はどちらも \(y=0\)、つまり辺 CO は横向き(x軸に平行)です。
ということは、AB も横向きになれば台形になります。AB が横向きになるのは4回目に表が出たときです。
3回目までに表が \(a\) 回出たとすると、点Aは \((a,\;3-a)\)。4回目が表なら B は \((a+1,\;3-a)\) で、たしかに AB は横向きです。
ただし1つだけ例外があります。\(a=3\) のとき、A は \((3,\;0)\) となってO と C を結ぶ線の上にのってしまいます。すると O, A, B, C が一直線に並んでしまい、そもそも四角形になりません。
だから使えるのは \(a=0,\;1,\;2\) の場合です。
a = 0(裏裏裏 → 表)… 1通り A(0,3) B(1,3) ○
a = 1(表裏裏などの3通り → 表)… 3通り ○
a = 2(表表裏などの3通り → 表)… 3通り ○
a = 3(表表表 → 表)… 四角形にならない ×
なお、4回目が裏のときは AB がたて向きになり、CO と平行になりません。OA と BC の傾きも調べましたが、こちらも平行にならないので台形にはなりません。
したがって台形になるのは \(1+3+3=7\)(通り)。全体は \(2^{4}=16\)(通り)だから
\[\frac{7}{16}\]
検算 16通りすべてについて「4点が四角形になるか」「対辺が平行か」をコンピュータで判定し、7通りであることを確認しました。
答 (1) \(b=-a+3\) (2) 7/16
5 カードと玉の確率(第21問〜第25問)
第21問 1〜6のカード
第21問
1から6までの数字を1つずつ記入した6枚のカードをよくきり、次のようにする。それぞれの場合について問いに答えよ。
(1) 1枚ずつ続けて2回ひき、1枚目を十の位、2枚目を一の位とする2桁の整数をつくる。その数が3の倍数となる確率を求めよ。
(2) 同時に2枚のカードを取り出す。カードに書かれた整数の和が5の倍数となる確率を求めよ。
(3) 同時に3枚のカードを取り出す。その中に「1」と「2」のカードがふくまれる確率を求めよ。
この問題の最重要ポイント
(1)は「1枚ずつ続けてひく」=十の位と一の位で区別がある=並べる。
(2)(3)は「同時に取り出す」=区別がない=選ぶだけ。
この読み分けができるかどうかで、分母がまるごと変わります。
(1) 並べるので、全体は \(6\times 5=30\)(通り)。
3の倍数の判定は「各位の和が3の倍数」でした。そこで3でわったあまりで6枚を分類します。
あまり0 …… 3, 6
あまり1 …… 1, 4
あまり2 …… 2, 5
2つの数の和が3の倍数になるのは、あまりの組合せが
「0 と 0」(\(0+0=0\))または「1 と 2」(\(1+2=3\))
のときです(1と1なら和のあまりは2、2と2なら和のあまりは1で不適)。
0と0のとき {3, 6} から2枚を並べて \(2\times 1=2\)(通り)。
1と2のとき {1, 4} から1枚(2通り)、{2, 5} から1枚(2通り)を選び、それを十の位・一の位に並べる(2通り)。
\[2\times 2\times 2=8\]
合計10通りなので
\[\frac{10}{30}=\frac{1}{3}\]
(2) 同時に2枚なので、全体は \({}_{6}\mathrm{C}_{2}=15\)(通り)。
和は最小で \(1+2=3\)、最大で \(5+6=11\)。この範囲の5の倍数は5と10です。
和が5 …… {1, 4}, {2, 3}
和が10 …… {4, 6}
3通りなので
\[\frac{3}{15}=\frac{1}{5}\]
(3) 全体は \({}_{6}\mathrm{C}_{3}=\dfrac{6\times 5\times 4}{3\times 2\times 1}=20\)(通り)。
「1」と「2」は入ると決まっているので、残り1枚を残りの4枚(3, 4, 5, 6)から選ぶだけ。4通りです。
\[\frac{4}{20}=\frac{1}{5}\]
答 (1) 1/3 (2) 1/5 (3) 1/5
第22問 袋から玉を取り出す
第22問
次の問いに答えよ。
(1) 赤玉3個と白玉3個の入った袋がある。同時に2個の玉を取り出すとき、2個とも白玉である確率を求めよ。
(2) 白玉2個と赤玉4個が入った袋から同時に2個の玉を取り出すとき、1個が白玉で1個が赤玉である確率を求めよ。
(3) 赤玉3個と青玉2個が入った袋から玉を1個取り出し、もとにもどさないでさらにもう1個取り出すとき、青、赤の順に取り出す確率を求めよ。
(1) 玉は6個。同時に2個なので \({}_{6}\mathrm{C}_{2}=15\)(通り)。
白玉3個から2個を選ぶのは \({}_{3}\mathrm{C}_{2}={}_{3}\mathrm{C}_{1}=3\)(通り)。
\[\frac{3}{15}=\frac{1}{5}\]
(2) 全体は同じく \({}_{6}\mathrm{C}_{2}=15\)(通り)。
白2個から1個(2通り)、赤4個から1個(4通り)を選ぶので \(2\times 4=8\)(通り)。
\[\frac{8}{15}\]
(3) こちらは「順に取り出す」ので、1回目と2回目をかけていきます。
1回目に青を引く確率 玉は全部で5個、青は2個なので \(\dfrac{2}{5}\)。
2回目に赤を引く確率 1回目で青を1個持っていったので、袋の中は赤3個・青1個の4個になっています。だから \(\dfrac{3}{4}\)。
\[\frac{2}{5}\times\frac{3}{4}=\frac{6}{20}=\frac{3}{10}\]
よくあるミス 2回目も \(\dfrac{3}{5}\) としてしまうミス。「もどさない」と書いてあったら、2回目は袋の中身が減っています。
答 (1) 1/5 (2) 8/15 (3) 3/10
第23問 もとにもどす取り出し方
第23問
袋の中に黒玉3個と白玉2個が入っている。この袋から1個の玉を取り出し、もとにもどしてからもう一度玉を取り出す。
(1) 1回目に白玉、2回目に黒玉が出る確率を求めよ。
(2) 2回とも取り出した玉の色が同じである確率を求めよ。
今度は「もとにもどす」です。つまり2回目も袋の中身は最初とまったく同じ。毎回、白は \(\dfrac{2}{5}\)、黒は \(\dfrac{3}{5}\) で変わりません。
(1) \[\frac{2}{5}\times\frac{3}{5}=\frac{6}{25}\]
(2) 「同じ色」は白・白か黒・黒のどちらかです。この2つは同時には起こらないので足し算。
\[\frac{2}{5}\times\frac{2}{5}+\frac{3}{5}\times\frac{3}{5}=\frac{4}{25}+\frac{9}{25}=\frac{13}{25}\]
ここまでのまとめ
かけ算を使うのは「1回目に○、そして2回目に△」のとき。
足し算を使うのは「Aの場合、またはBの場合」のとき。
(2)は両方使っています。まず各パターンをかけ算で出し、最後に足す。この形は今後もひんぱんに出ます。
答 (1) 6/25 (2) 13/25
第24問 双曲線上の点
第24問
1個のさいころを2回投げ、最初に出る目の数を \(a\)、次に出る目の数を \(b\) とする。このとき、\(a,\;b\) をそれぞれ \(x\) 座標、\(y\) 座標とする点 \((a,\;b)\) が双曲線 \(y=\dfrac{12}{x}\) 上にある確率を求めよ。
点が \(y=\dfrac{12}{x}\) 上にあるということは、\(x=a,\;y=b\) を代入して式が成り立つということです。
\[b=\frac{12}{a}\]
分数のままだと扱いにくいので、両辺に \(a\) をかけます。
\[ab=12\]
あとは「かけて12になる、1以上6以下の2数」を探すだけです。
1 × 12 …… 12は6をこえるので ×
2 × 6 …… ○ (a, b) = (2, 6)
3 × 4 …… ○ (a, b) = (3, 4)
4 × 3 …… ○ (a, b) = (4, 3)
6 × 2 …… ○ (a, b) = (6, 2)
4通りなので
\[\frac{4}{36}=\frac{1}{9}\]
答 1/9
第25問 箱の中の玉の増減
第25問
箱の中に玉が10個入っている。さいころを投げるごとに、出た目の数により次の操作を行う。
・偶数の目が出たときは、その目の数だけ箱に玉を入れる。
・奇数の目が出たときは、その目の数だけ箱から玉を取り出す。
さいころを2回投げるとき、箱の中の玉が9個になる確率を求めよ。
考え方の型 「増える・減る」はプラスとマイナスの数に直すと一気に見やすくなります。
| 出た目 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 増減 | −1 | +2 | −3 | +4 | −5 | +6 |
玉が10個から9個になるのですから、2回分の増減を足すと \(-1\) になればよいわけです。
1回目の値を決めて、2回目に必要な値を出していきます。
1回目 −1 → 2回目に 0 が必要 → そんな目はない ×
1回目 +2 → 2回目に −3 が必要 → 3の目 ○ (2, 3)
1回目 −3 → 2回目に +2 が必要 → 2の目 ○ (3, 2)
1回目 +4 → 2回目に −5 が必要 → 5の目 ○ (4, 5)
1回目 −5 → 2回目に +4 が必要 → 4の目 ○ (5, 4)
1回目 +6 → 2回目に −7 が必要 → そんな目はない ×
4通りなので
\[\frac{4}{36}=\frac{1}{9}\]
よくあるミス 「1個減るのだから \(-1\)、つまり1の目が2回」と考えてしまうミス。2回の合計が \(-1\) になればよいので、\(+2\) と \(-3\) のような組合せも数えなければなりません。
答 1/9
6 少し手ごわい確率(第26問〜第28問)
第26問 正六角形をぬりつぶす
第26問
正六角形を6つの合同な二等辺三角形に分け、それぞれの三角形には下の図のように1から6までの整数が1つずつ書いてある。2個のさいころ A, B を同時に1回投げ、出た目の数とそれぞれ同じ数字が書いてある三角形をぬりつぶす。このとき、ぬりつぶされた部分がひし形になる確率を求めよ。ただし、同じ目が出たときは、同じ三角形をぬりつぶすものとする。
この問題は図をきちんと読むことがすべてです。適当に「となり合えばひし形だろう」と決めつけると、まず間違えます。
まず、6つの三角形の形を確認する
正六角形の中に、大きな三角形(1つおきの3頂点を結んだもの)が入っていて、その大きな三角形が中心から3つに分かれ、外側に3つの角の三角形が残っています。
この6つはどれも「2辺が短くて、1辺が長い」二等辺三角形です(だから問題文も「正三角形」ではなく「二等辺三角形」と書いてあります)。短い2辺は正六角形の1辺と同じ長さ、長い1辺はそれより長い辺です。
次に、ひし形になる条件を考える
ひし形=4つの辺がすべて等しい四角形。
2つの二等辺三角形をくっつけて四角形をつくると、くっつけた辺は内側に消えて、外側に残った4辺が四角形の辺になります。
ⅰ)長い辺どうしをくっつけた場合 外に残るのは「短い辺」が4本。全部同じ長さなのでひし形になります。
ⅱ)短い辺どうしをくっつけた場合 外に残るのは「短い辺2本と長い辺2本」。長さがちがうのでひし形になりません(たこ形になります)。
図で長い辺を共有しているのはどの組か
図をよく見ると、長い辺を共有しているのは
\[\{1,\;4\},\qquad \{2,\;5\},\qquad \{3,\;6\}\]
の3組だけです。1と4のあいだの線、2と5のあいだの線、3と6のあいだの線が、大きな三角形の辺(=長い辺)になっています。
いっぽう4と5、5と6、6と4のあいだの線は、中心から出ている短い辺なので、この組はひし形になりません。
確率を求める
さいころ A, B には区別があるので、たとえば {1, 4} という組に対して \((A,B)=(1,4)\) と \((4,1)\) の2通りがあります。
\[3 \times 2 = 6\]
\[\frac{6}{36}=\frac{1}{6}\]
よくあるミス 「となり合う2つならひし形」と考えて \(\dfrac{12}{36}=\dfrac{1}{3}\) としてしまうミスが非常に多い問題です。となり合っていても、共有する辺が短い方ならひし形になりません。
答 1/6
第27問 方程式の解が整数になる確率
第27問
袋の中に1から8までの整数が1つずつ書いてある玉が8個入っている。袋の中から玉を1個取り出し、玉に書いてある数を \(a\) とする。この玉を袋にもどしてからもう一度玉を1個取り出し、その数を \(b\) として、\(x\) についての方程式 \(ax-b=3\) をつくる。この方程式の解が整数になる確率を求めよ。
もとにもどすので、全体は \(8\times 8=64\)(通り)です。
まず方程式を \(x=\) の形に解きます。
\[ax-b=3\]
\[ax=b+3\]
\[x=\frac{b+3}{a}\]
解 \(x\) が整数 ⟺ \(b+3\) が \(a\) でわり切れる
\(b\) は1から8なので、\(b+3\) は4から11までの値をとります。\(a\) ごとに、わり切れる \(b\) を探しましょう。
a = 1 … 何でもわり切れる。b は 1〜8 の 8通り
a = 2 … b+3 が偶数、つまり b が奇数。b = 1, 3, 5, 7 の 4通り
a = 3 … b+3 が 6 または 9。b = 3, 6 の 2通り
a = 4 … b+3 が 4 または 8。b = 1, 5 の 2通り
a = 5 … b+3 が 5 または 10。b = 2, 7 の 2通り
a = 6 … b+3 が 6。b = 3 の 1通り
a = 7 … b+3 が 7。b = 4 の 1通り
a = 8 … b+3 が 8。b = 5 の 1通り
合計します。
\[8+4+2+2+2+1+1+1=21\]
\[\frac{21}{64}\]
検算 64通りすべてについて \(b+3\) が \(a\) でわり切れるかをコンピュータで調べ、21通りであることを確認しました。
答 21/64
第28問 点が影の部分にある確率
第28問
下の図のように直線 \(y=\dfrac{1}{2}x\) と、原点Oを中心とする半径 \(\sqrt{95}\) の円がある。また、赤い袋、青い袋があり、それぞれの袋に1から9までの数字を書いた9個の玉が入っている。それぞれの袋から玉を1個ずつ取り出したとき、赤い袋から取り出した玉に書いてある数を \(a\)、青い袋から取り出した玉に書いてある数を \(b\) とする。
このとき、\(a,\;b\) をそれぞれ \(x\) 座標、\(y\) 座標とする点 \((a,\;b)\) が図の影の部分(ただし、境界線はふくまない)にある確率を求めよ。
全体は \(9\times 9=81\)(通り)です。
ステップ1 影の部分を「式」に直す
図の影は、次の3つで囲まれています。
- 下はx軸 → \(y>0\)
- 上は直線 \(y=\dfrac{1}{2}x\) → \(y<\dfrac{1}{2}x\)
- 右は円 → 円の内側なので \(x^{2}+y^{2}<95\)
「境界線をふくまない」と書いてあるので、すべて等号なしの不等号です。
\(b\) は1以上なので \(y>0\) は自動的に成り立ちます。残る条件は2つ。
\[b<\frac{1}{2}a \quad\Longleftrightarrow\quad 2b<a\]
\[a^{2}+b^{2}<95\]
ステップ2 b の値ごとに数える
\(b=1\) のとき \(2\times 1<a\) より \(a>2\)、つまり \(a\ge 3\)。
円の条件は \(a^{2}+1<95\) より \(a^{2}<94\)。\(9^{2}=81<94\) なので \(a=9\) まで大丈夫。
よって \(a=3,4,5,6,7,8,9\) の7通り。
\(b=2\) のとき \(a>4\) より \(a\ge 5\)。円は \(a^{2}<91\) より \(a\le 9\)。
\(a=5,6,7,8,9\) の5通り。
\(b=3\) のとき \(a>6\) より \(a\ge 7\)。円は \(a^{2}<86\) より \(a\le 9\)。
\(a=7,8,9\) の3通り。
\(b=4\) のとき \(a>8\) より \(a=9\) しかありません。ところが
\[9^{2}+4^{2}=81+16=97\]
これは95より大きいので円の外。よって0通り。
\(b\ge 5\) のとき \(a>2b\ge 10\) となり、\(a\) は9までなので0通り。
ステップ3 合計する
\[7+5+3=15\]
\[\frac{15}{81}=\frac{5}{27}\]
よくあるミス \((9,\;4)\) を「直線より下だからOK」として数えてしまうミスです。円の内側かどうかを必ず別に確かめること。半径が \(\sqrt{95}\) という中途半端な数になっているのは、まさにこの1点だけを外させるためです。
答 5/27
7 仕上げの問題(第29問〜第35問)
第29問 わり算の余りが2になる組
第29問
1から10までの整数を書いたカードが1枚ずつ合計10枚ある。この中からカードを同時に2枚取り出し、大きい数を小さい数でわるとき、余りが2となる場合は全部で何通りあるか。
まず気づくべきこと 余りはわる数より小さい。だから余りが2になるためには、わる数(小さい方の数)が3以上でなければなりません。
小さい方を \(s\)、大きい方を \(L\) として、\(s=3\) から順に調べます。「\(s\) でわって2余る数」を10以下で探せばよいのです。
s = 3 … 3の倍数 +2 → 5, 8 (11は範囲外) → 2通り
s = 4 … 4の倍数 +2 → 6, 10 → 2通り
s = 5 … 5の倍数 +2 → 7 (12は範囲外) → 1通り
s = 6 … 6の倍数 +2 → 8 → 1通り
s = 7 … 7の倍数 +2 → 9 → 1通り
s = 8 … 8の倍数 +2 → 10 → 1通り
s = 9 … 11 は範囲外 → 0通り
s = 10 … 12 は範囲外 → 0通り
合計します。
\[2+2+1+1+1+1=8\]
ポイント \(s=3\) のときに \(L=2\) (つまり \(0\times 3+2\))を入れてはいけません。\(L\) は「大きい方の数」なので \(L>s\) です。
答 8通り
第30問 できる整数の総和
第30問
3個の数字 2, 3, 4 を並べて3桁の整数をつくる。このとき、できる整数の総和を求めよ。
3桁の整数は \(3\times 2\times 1=6\)(個)できます。6個なら全部書いて足してもよいのですが、桁数が増えても通用する解き方を覚えましょう。
考え方 各位に「どの数字が何回」現れるか
百の位に注目します。全部で6個の整数があり、百の位に来る数字は 2, 3, 4 のどれか。2, 3, 4 は対等なので、どれも同じ回数だけ現れます。
\[6\div 3=2\]
つまり、百の位には 2 が2回、3 が2回、4 が2回現れます。十の位も一の位もまったく同じです。
よって、各位に現れる数字の合計はどの位でも
\[2\times(2+3+4)=2\times 9=18\]
位ごとに足す
百の位の合計は \(18\)、これは実際には \(18\times 100\) の値をもちます。同じように十の位は \(18\times 10\)、一の位は \(18\times 1\)。
\[18\times 100+18\times 10+18\times 1=18\times 111=1998\]
検算 実際に書き出すと 234, 243, 324, 342, 423, 432。足すと 1998 になります。
答 1998
第31問 2次方程式の解が自然数になる確率
第31問
1から8までの数字を書いた玉が袋に入っている。袋から玉を1個取り出し、その玉をもとにもどさずにもう1個玉を取り出す。1回目に取り出した玉に書いてある数を \(a\)、2回目に取り出した玉に書いてある数を \(b\) とする。\(x\) についての方程式 \(x^{2}-ax+b=0\) の解が自然数だけとなる確率を求めよ。
「もとにもどさない」ので、全体は \(8\times 7=56\)(通り)。\(a\) と \(b\) は別の数(\(a\neq b\))である点に注意してください。
ステップ1 解の方から攻める
解を \(p,\;q\)(どちらも自然数)とすると、この2次方程式は
\[x^{2}-ax+b=(x-p)(x-q)\]
と因数分解できるはずです。右辺を展開すると
\[(x-p)(x-q)=x^{2}-(p+q)x+pq\]
左辺と見くらべて
\[p+q=a,\qquad pq=b\]
ここが発想の急所 \(a,\;b\) の方から探すと8×7=56通り調べることになります。ところが解 \(p,\;q\) の方から探すと、候補はぐっと少なくなります。\(b=pq\le 8\) なので、\(p,\;q\) は小さい数に限られるからです。
ステップ2 p を小さい順に動かす
\(p\le q\) として調べます(逆にしても同じ \(a,b\) になるので、片方だけ調べれば十分)。
p = 1, q = 1 → a = 2, b = 1 ○
p = 1, q = 2 → a = 3, b = 2 ○
p = 1, q = 3 → a = 4, b = 3 ○
p = 1, q = 4 → a = 5, b = 4 ○
p = 1, q = 5 → a = 6, b = 5 ○
p = 1, q = 6 → a = 7, b = 6 ○
p = 1, q = 7 → a = 8, b = 7 ○
p = 1, q = 8 → a = 9 9は範囲外 ×
p = 2, q = 2 → a = 4, b = 4 a = b なので ×
p = 2, q = 3 → a = 5, b = 6 ○
p = 2, q = 4 → a = 6, b = 8 ○
p = 2, q = 5 → b = 10 範囲外 ×
p = 3, q = 3 → b = 9 範囲外 ×
○が付いたのは9通りです。
\[\frac{9}{56}\]
検算 56通りすべてについて、2次方程式が自然数解だけをもつかをコンピュータで判定し、9通りであることを確認しました。
答 9/56
第32問 倍数でない確率
第32問
2個のさいころ A, B を同時に投げるとき、さいころBの目の数が、さいころAの目の数の倍数でない確率を求めよ。
「〜でない」ときは、まず反対(〜である)を数えるのが定石です。
「BがAの倍数である」場合を、Aで場合分けして数えます。
A = 1 … 1の倍数はすべて。B = 1,2,3,4,5,6 → 6通り
A = 2 … B = 2,4,6 → 3通り
A = 3 … B = 3,6 → 2通り
A = 4 … B = 4 → 1通り
A = 5 … B = 5 → 1通り
A = 6 … B = 6 → 1通り
合計 \(6+3+2+1+1+1=14\)(通り)。
したがって「倍数でない」のは
\[36-14=22\]
\[\frac{22}{36}=\frac{11}{18}\]
ポイント どんな数もそれ自身の倍数です(例:6は6の倍数)。この点を忘れると数え落とします。
答 11/18
第33問 3つの袋から1個ずつ
第33問
3つの袋 A, B, C があり、どの袋にも白玉1個、黒玉1個の計2個の玉が入っている。
(1) A, B, C の袋からそれぞれ1個ずつ、合わせて3個の玉を取り出すとき、3個とも白玉が出る確率を求めよ。
(2) A, B の袋には白玉をもう1個ずつ入れて玉の数を3個にし、A, B, C の袋からそれぞれ1個ずつ、合わせて3個の玉を取り出すとき、3個とも同じ色の玉が出る確率を求めよ。
(1) どの袋も白玉1個・黒玉1個なので、白が出る確率は \(\dfrac{1}{2}\)。3つの袋は互いに関係ないので、そのままかけます。
\[\frac{1}{2}\times\frac{1}{2}\times\frac{1}{2}=\frac{1}{8}\]
(2) まず袋の中身を書き出して整理します。ここを飛ばすと必ずミスします。
袋A … 白2個、黒1個(計3個)
袋B … 白2個、黒1個(計3個)
袋C … 白1個、黒1個(計2個) ← C は変わっていない
「3個とも同じ色」は3個とも白か3個とも黒のどちらかです。
3個とも白
\[\frac{2}{3}\times\frac{2}{3}\times\frac{1}{2}=\frac{4}{18}\]
3個とも黒
\[\frac{1}{3}\times\frac{1}{3}\times\frac{1}{2}=\frac{1}{18}\]
この2つは同時には起こらないので足します。
\[\frac{4}{18}+\frac{1}{18}=\frac{5}{18}\]
よくあるミス 玉を足したあとのA・Bを、そのまま \(\dfrac{1}{2}\) のまま計算してしまうミス。袋の中身が変われば確率も変わります。
答 (1) 1/8 (2) 5/18
第34問 箱に玉を入れる操作
第34問
数字 1, 2, 3 を書いた箱が1つずつある。また、数字 1, 2, 3 を書いた玉が1個ずつ入った袋Aと、青玉1個、白玉1個が入った袋Bがある。袋 A, B からそれぞれ玉を1個ずつ取り出し、Aから取り出した玉の数字と同じ数字の箱に、Bから取り出した玉を入れる。
(1) このことを1回行うとき、1を書いた箱に青玉が入る確率を求めよ。
(2) このことを1回行うとき、2を書いた箱に玉が入らない確率を求めよ。
(3) このことを2回行うとき、1を書いた箱に白玉が入る確率を求めよ。ただし、1回目に取り出した玉はいずれも袋にもどさないものとする。
ルールがややこしいので、まず何が起きるのかを整理します。「Aから数字を引いて、その番号の箱に、Bから引いた色の玉を入れる」だけです。
(1) Aから「1」を引く確率が \(\dfrac{1}{3}\)、Bから青を引く確率が \(\dfrac{1}{2}\)。両方起こればよいので
\[\frac{1}{3}\times\frac{1}{2}=\frac{1}{6}\]
(2) 2の箱に玉が入らないということは、Aから「2」以外を引いたということです。Bの色は関係ありません。
Aから1か3を引く確率なので
\[\frac{2}{3}\]
(3) ここが本問の山場です。「もどさない」ので、2回目にはBの玉が1個しか残っていません。つまり1回目の色が決まれば、2回目の色は自動的に決まります。
1の箱に白玉が入るのは、次の2つの場合しかありません。
ⅰ)1回目に「1の玉」と「白玉」を引く
\[\frac{1}{3}\times\frac{1}{2}=\frac{1}{6}\]
ⅱ)1回目は「1以外」と「青玉」、2回目に「1の玉」を引く
1回目にAから1以外を引く確率は \(\dfrac{2}{3}\)。Bから青を引く確率は \(\dfrac{1}{2}\)。
このとき2回目のBには白玉しか残っていません(確率1)。Aには2個残っていて、その中に「1」がふくまれているので、2回目に1を引く確率は \(\dfrac{1}{2}\)。
\[\frac{2}{3}\times\frac{1}{2}\times\frac{1}{2}=\frac{1}{6}\]
それ以外の場合はどうか
1回目に「1の玉」と「青玉」を引いてしまうと、1の箱には青玉が入り、しかも2回目にAから1を引くことはもうできません(もどさないから)。だから白玉は入りません。
1回目に「1以外」と「白玉」を引いた場合は、白玉は別の箱に行ってしまい、2回目に入るのは青玉です。
合計する
\[\frac{1}{6}+\frac{1}{6}=\frac{2}{6}=\frac{1}{3}\]
検算 起こりうる12通りをすべて書き出し、1の箱に白玉が入るのが4通りであることを確認しました(\(4\div 12=1/3\))。
答 (1) 1/6 (2) 2/3 (3) 1/3
第35問 和が10以上になったらやめる
第35問
1個のさいころをふり続け、出た目の数の和が10以上になったところでやめる。
(1) さいころをちょうど2回ふったところでやめる確率を求めよ。
(2) さいころをちょうど3回ふったところでやめる確率を求めよ。
「ちょうど \(n\) 回でやめる」の意味
① \(n-1\) 回目まではまだ和が9以下(やめていない)
② \(n\) 回目で和が10以上になる
この2つを同時に満たすということです。①を忘れるのが最大の落とし穴です。
(1) 1回目の和は最大でも6なので、①「1回目で9以下」は自動的に成り立ちます。だから②だけ数えればOK。
2回の和が10以上になる組を書き出します。
和が10 …… (4,6), (5,5), (6,4) → 3通り
和が11 …… (5,6), (6,5) → 2通り
和が12 …… (6,6) → 1通り
合計6通りなので
\[\frac{6}{36}=\frac{1}{6}\]
(2) こちらは①が効いてきます。2回目までの和を \(s\) とすると
① \(s\le 9\) ② 3回目の目が \(10-s\) 以上
\(s\) の値ごとに、「2回でその和になる場合の数」と「3回目に条件を満たす目の数」を並べます。2回の和の個数は第13問の山型の表を使います。
| 2回の和 \(s\) | 2回でその和になる場合の数 | 3回目に必要な目 | その個数 |
|---|---|---|---|
| 4 | 3 | 6以上 | 1 |
| 5 | 4 | 5以上 | 2 |
| 6 | 5 | 4以上 | 3 |
| 7 | 6 | 3以上 | 4 |
| 8 | 5 | 2以上 | 5 |
| 9 | 4 | 1以上 | 6 |
\(s\) が3以下だと、3回目に7以上の目が必要になり不可能なので表に入れていません。
各行をかけて足します。
\[3\cdot 1+4\cdot 2+5\cdot 3+6\cdot 4+5\cdot 5+4\cdot 6\]
\[=3+8+15+24+25+24=99\]
3回投げるときの全体は \(6^{3}=216\)(通り)だから
\[\frac{99}{216}=\frac{11}{24}\]
検算 216通りすべてを調べ、「2回の和が9以下、3回の和が10以上」となるのが99通りであることを確認しました。
答 (1) 1/6 (2) 11/24
第1章おつかれさまでした。ここまでで「数える」「確率にする」という土台ができました。次の章からは、いよいよP(順列)とC(組合せ)という強力な道具を、ゼロから身につけていきます。
次に進む → 第2章 順列(P)の特訓(第36問〜第72問)
数強塾では、こうした「解き方の型」を1問ずつ言葉にしながら、完全1対1で数学を教えています。数学が苦手なままでいる必要はありません。→ 体験授業のご案内
ほかの回をさがす
この回で手が止まったら、同じ単元の「基本」の回が無いかを索引で確かめてください。逆に楽に解けたなら、難問の回か、次の学年の回へ進めます。
- 解法パターン事典(全49単元618型) ── 解けなかった問題の「型」を引く
- 数学の要点辞典(全57単元) ── 公式と定石を単元別に確認する
- 計算の裏技・速算辞典(6部40技) ── 解き方は合うのに時間がかかるとき
数強塾オリジナル演習 追加5題|第1章の型を数値を変えて確認
本編の35問で扱った型のうち、とくに間違えやすい5つを数値を変えて出題します。第1問系(並べる/選ぶ)、第13問系(さいころ2個)、第17問系(硬貨)、第22問系(玉)、第31問系(方程式と確率)です。すべて自作問題で、答えは余事象や全数探索で検算してあります。
第1問系 並べるのか、選ぶだけなのか
A、B、C、D の4人がいる。
(1) この中から2人を選んで1列に並べる方法は何通りか
(2) この中から2人を選ぶだけの方法は何通りか
解答・解説を見る
この2つを混同するのが、最初にして最大のつまずきです。
【(1) 並べる】1人目の選び方が4通り、そのそれぞれに2人目が3通り。
\(4\times3=12\) 通り
書き出すと
AB, AC, AD, BA, BC, BD,
CA, CB, CD, DA, DB, DC
【(2) 選ぶだけ】AB と BA は同じ選び方です。並べ方の \(2\) 通りぶんが1つに数えられるので
\(12\div2=6\) 通り
AB, AC, AD, BC, BD, CD
【答】(1) \(12\) 通り (2) \(6\) 通り
【見分け方は1つだけ】順番を入れかえたら別のものになるか——それだけです。
| 場面 | 順番は | 使うもの |
|---|---|---|
| 1列に並べる | 意味がある | \({}_4\mathrm{P}_2\) |
| 委員を2人選ぶ | 意味がない | \({}_4\mathrm{C}_2\) |
| 会長と副会長を選ぶ | 意味がある | \({}_4\mathrm{P}_2\) |
3行目に注意してください。「選ぶ」と書いてあっても、役職が違えば順番に意味があります。
なぜ \(2\) で割るのかはなぜ組合せではr!で割るのかでくわしく扱っています。
第13問系 さいころ2個の確率
大小2個のさいころを同時に投げる。
(1) 出る目の和が \(7\) になる確率
(2) 出る目の積が偶数になる確率
解答・解説を見る
大小2個なので、必ず \(36\) 通りで数えます。
【(1) 和が7】書き出します。
\((1,6),(2,5),(3,4),(4,3),(5,2),(6,1)\)
\(6\) 通りなので
\(\dfrac6{36}=\dfrac16\)
【(2) 積が偶数】こちらは余事象のほうが速い。
積が奇数になるのは両方とも奇数のときだけです。\((1,3,5)\) の3通りずつなので
\(3\times3=9\) 通り
\(1-\dfrac9{36}=\dfrac{27}{36}=\dfrac34\)
【答】(1) \(\dfrac16\) (2) \(\dfrac34\)
【なぜ36通りなのか】\((1,6)\) と \((6,1)\) を別々に数えるからです。大小の区別があるので、これで正しい。
同じ形のさいころでも確率では必ず区別して数えます。区別しないと「同様に確からしい」が崩れるからです(なぜ確率は場合の数の割り算で求められるのか)。
【「積が偶数」で余事象を使う理由】直接数えると「片方だけ偶数」「両方偶数」に分かれて場合分けが増えます。否定は「両方奇数」の1通りだけ——場合分けの本数が減るなら余事象、が判断基準です。
第17問系 硬貨の確率
硬貨を4枚同時に投げるとき、表がちょうど2枚出る確率を求めよ。
解答・解説を見る
全部で何通りかから始めます。1枚につき表・裏の2通りなので
\(2^4=16\) 通り
【表が2枚になる場合】4枚のうちどの2枚が表かを選べばよい。
\({}_4\mathrm{C}_2=\dfrac{4\times3}{2\times1}=6\) 通り
\(\dfrac6{16}=\dfrac38\)
【答】\(\dfrac38\)
(検算:表が \(0,1,2,3,4\) 枚の場合の数は\(1,4,6,4,1\)。足すと \(16\) ✓。これはパスカルの三角形の第4行です)
【硬貨は「区別する」】同じ硬貨4枚でも、1枚目・2枚目…と区別して数えます。区別しないと「表2枚」が1通りになってしまい、確率が正しく出ません。
【左右対称になる】\(1,4,6,4,1\) は左右対称です。「表が2枚」と「裏が2枚」は同じことだから(\({}_n\mathrm{C}_r={}_n\mathrm{C}_{n-r}\))。
この対称性は検算に使えます。表 \(1\) 枚と表 \(3\) 枚が同じ確率になっているか、確かめてみてください。
第22問系 玉を取り出す確率
袋の中に赤玉 \(3\) 個と白玉 \(2\) 個が入っている。この中から同時に \(2\) 個取り出すとき、色が異なる確率を求めよ。
解答・解説を見る
玉はすべて区別して数えます。赤を \(R_1,R_2,R_3\)、白を \(W_1,W_2\) とします。
【全部の取り出し方】
\({}_5\mathrm{C}_2=\dfrac{5\times4}{2\times1}=10\) 通り
【色が異なる場合】赤から1個、白から1個を選びます。
\(3\times2=6\) 通り
\(\dfrac6{10}=\dfrac35\)
【答】\(\dfrac35\)
(検算:色が同じになるのは「赤2個」\({}_3\mathrm{C}_2=3\) 通りと「白2個」\({}_2\mathrm{C}_2=1\) 通りで合計 \(4\) 通り。\(\dfrac6{10}+\dfrac4{10}=1\) ✓)
【同じ色の玉も区別する】ここが最大の急所です。赤玉3個を区別しないとそれぞれの場合の起こりやすさが変わってしまいます。
「赤2個」より「赤1個白1個」のほうが起こりやすいのに、区別しないと同じ1通りに見えてしまう。
【余事象と足して1になるか】確率を求めたら、反対の場合も計算して足す——これが最も簡単な検算です。\(1\) にならなければ、どこかで数え落としています。
第31問系 2次方程式の解が自然数になる確率
大小2個のさいころを投げ、大きいさいころの目を \(p\)、小さいさいころの目を \(q\) とする。2次方程式 \(x^2-px+q=0\) の2つの解がともに自然数になる確率を求めよ。
解答・解説を見る
解の側から攻めるのが速い解法です。
2つの解を \(\alpha,\;\beta\)(ともに自然数)とすると、解と係数の関係から
\(\alpha+\beta=p,\quad\alpha\beta=q\)
\(p,\;q\) はどちらも\(1\) から \(6\) なので、和も積も \(6\) 以下。この条件で \((\alpha,\beta)\) を書き出します。
| \(\alpha,\beta\) | \(p\) | \(q\) |
|---|---|---|
| \(1,1\) | 2 | 1 |
| \(1,2\) | 3 | 2 |
| \(1,3\) | 4 | 3 |
| \(2,2\) | 4 | 4 |
| \(1,4\) | 5 | 4 |
| \(2,3\) | 5 | 6 |
| \(1,5\) | 6 | 5 |
\(7\) 通りです。(\(1,6\) は \(p=7\) で範囲外、\(2,4\) は \(q=8\) で範囲外、\(3,3\) は \(q=9\) で範囲外)
\(\dfrac7{36}\)
【答】\(\dfrac7{36}\)
(検算:\(36\) 通りすべてで判別式 \(p^2-4q\) が平方数かつ解が自然数になるものを調べると、\((p,q)=(2,1),(3,2),(4,3),(4,4),(5,4),(5,6),(6,5)\) の7組で一致 ✓)
【なぜ解から攻めるのか】\(p,\;q\) を \(36\) 通り試して毎回解を求めるのは大変です。
「解が自然数」という強い条件を先に使うと、候補が一気に絞れます。和と積が両方 \(6\) 以下という制限が効きます。
【条件が強いほうから使う】これは場合の数・確率の全体に通じる原則です。制限のきつい条件を先に置くと、調べる範囲が小さくなります。
第1章でつまずく場所は、ほぼ4か所に決まっている
35問を通して間違いが集まるのは、次の4つです。
| つまずき | 直し方 |
|---|---|
| 並べるのか選ぶだけか | 順番を入れかえて別物になるかを問う |
| 同じものを区別しない | 確率では必ず区別して数える |
| 分母がずれる | 分子と同じ数え方でそろえる |
| 足すか掛けるか | 「または」は足す、「かつ」は掛ける |
2行目がとくに多い。赤玉3個を「赤」の1種類として数えると、各場合の起こりやすさがそろわなくなります。
確率の土台は「同様に確からしい」という前提です。区別しないと、この前提が壊れる——だから見た目が同じでも別物として数えるのでした。
検算の型は3つ
- 余事象と足して \(1\) になるか ── 演習4で使いました
- 全部の場合を足して分母になるか ── 演習3の \(1+4+6+4+1=16\)
- 小さい数で書き出して確かめる ── 演習1・2で使いました
とくに1つ目。反対の場合も計算するだけで、数え落としがほぼ確実に見つかります。20秒で終わるので、必ず入れてください。
数え方の道具は4つしかない
| 道具 | 使う場面 |
|---|---|
| 樹形図 | 場合が少ない、順序がある |
| 表 | 2つのものが独立に動く(さいころ2個) |
| 和の法則 | 「または」——重ならない場合に分ける |
| 積の法則 | 「かつ」——段階に分ける |
この4つで第1章のすべてが処理できます。\({}_n\mathrm{P}_r\) や \({}_n\mathrm{C}_r\) は積の法則の言いかえにすぎません。
だから公式が思い出せなくても、樹形図と積の法則に戻れば必ず解けます。第2章・第3章へ進む前に、ここを固めておいてください。
「なぜそうなるのか」へ
第1章の内容は、次の記事で「なぜ」の側から説明しています。計算が合うようになったら、こちらも読んでみてください。
- なぜ確率は場合の数の割り算で求められるのか ── 序章。「同様に確からしい」がなぜ必要なのか。
- なぜ組合せではr!で割るのか ── 第4問・第6問。並べる/選ぶだけの違いの正体。
- なぜnCr=nC(n-r)なのか ── 第17問。「表2枚」と「裏2枚」が同じ数になる理由。
- なぜパスカルの三角形に組合せの数が現れるのか ── 第17問。硬貨の分布 1,4,6,4,1 の正体です。
- なぜ排反なら確率を足してよいのか ── 第12問。「または」で足せる条件。
- なぜ独立な試行では確率を掛けるのか ── 第23問。「もとにもどす」と掛け算の関係。
- なぜ「少なくとも1つ」は余事象で考えると速いのか ── 第32問。余事象を使うかどうかの判断基準。
関連ページ
この単元を、章ぜんぶで確かめる
この道場は1つの技能を反復して固めるためのページです。一通りできるようになったら、章の内容がひととおり混ざった状態で解いてみてください。そこで初めて「どこが弱いか」が見えます。
体系数学3 論理・確率編 第2章「場合の数と確率」 章末テスト(全20問・100点) ── 数え方から条件付き確率・期待値まで。採点したあと、どこに戻ればよいかもページの最後に書いてあります。
要点辞典この単元の公式・定石・つまずきやすい所は 数学I・Aの要点辞典:場合の数 にまとめてあります。


