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場合の数・確率の特訓道場【第3章】組合せCをゼロから(全27問)

数強塾のプロ講師陣

こんにちは。数強塾代表の藤原進之介です。

ここは「場合の数・確率の特訓道場」の第3章(第73問〜第99問)です。テーマは組合せ(くみあわせ)、記号でいうCです。

多くの人が「PとCのどちらを使えばいいかわからない」と言います。でもそれは、Cが何をしている記号なのかを知らないまま公式を暗記しているからです。この章の序章で、そこを完全につぶします。

場合の数・確率の特訓道場(全125問)

序章 組合せ(C)をゼロから理解する

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ステップ1 PとCのちがいを、書き出して体感する

A, B, C, D の4人がいます。ここから2人を選ぶ場面を、2種類くらべてみましょう。

ケース① 4人から「会長」と「副会長」を決める(=P)

「会長がA、副会長がB」と「会長がB、副会長がA」はまったくちがう結果です。だから全部書き出すと

AB AC AD

BA BC BD

CA CB CD

DA DB DC

12通り。これが でした。

ケース② 4人から「代表2人」を選ぶ(=C)

こんどは2人に上下がありません。「AとB」も「BとA」も同じ2人組です。だから書き出すと

{A, B} {A, C} {A, D}

    {B, C} {B, D}

        {C, D}

6通りしかありません。

ステップ2 なぜ「2でわる」のか

上の2つの表を見くらべてください。

Pの表の AB と BA は、Cの表では {A, B} という1つにまとまっています。

同じように AC と CA も1つ、AD と DA も1つ…。

つまりPの12通りは、Cの6通りをちょうど2回ずつ数えていたのです。

だから

ここで「2」という数はどこから来たのか。それは選んだ2人の並べ方が 通りあるからです。

ステップ3 3個選ぶときは「6でわる」

では5人から3人の代表を選ぶときはどうでしょう。

まず並べるつもりで数えると (通り)。

ところが、たとえば A, B, C の3人を選んだとき、Pの数え方では

ABC ACB BAC BCA CAB CBA

6通りに数えてしまっています。この6は です。

どの3人組も同じように6回ずつ数えているので

組合せの公式(意味つき)

分子 から1ずつ減らして 個かける(=Pの計算)

分母(=選んだ 個の並べかえ方。この分だけダブって数えている)

記号 C は英語の Combination(組合せ)の頭文字で、 を「エヌ シー アール」と読みます。

ステップ4 実際の計算のしかた

計算は「上と下に同じ個数だけ書いて、約分する」と覚えると速いです。

₆C₂ = (6 × 5) ÷ (2 × 1) = 30 ÷ 2 = 15

₇C₃ = (7 × 6 × 5) ÷ (3 × 2 × 1) = 210 ÷ 6 = 35

₈C₄ = (8 × 7 × 6 × 5) ÷ (4 × 3 × 2 × 1) = 1680 ÷ 24 = 70

₁₀C₃ = (10 × 9 × 8) ÷ (3 × 2 × 1) = 720 ÷ 6 = 120

上の個数と下の個数は必ず同じ(右下の数と同じ)になります。ここがズレていたら計算ミスです。

ステップ5  という便利な性質

10人から8人を選ぶ選び方は何通りでしょうか。まじめに計算すると分子が8個…と大変です。

でも、少し考えてみてください。

10人から8人を選ぶということは、選ばれない2人を決めるのとまったく同じことです。

だから

一般に

が成り立ちます。右下の数が半分より大きいときは、必ずこれを使って小さくしてから計算する。これは事故を防ぐための鉄則です。

ステップ6  の意味

個から0個選ぶ」とは、「1個も選ばない」ということ。そういう選び方は「何も選ばない」という1通りだけあります。だから

同じように です(全部選ぶ選び方は1通りしかない)。

ステップ7 PかCかの見分け方【決定版】

選んだあと、選ばれたもの同士に「区別」がつくか?

つく → P(順列) … 1位と2位、会長と副会長、十の位と一の位、第1走者と第2走者

つかない → C(組合せ) … 代表2人、委員3人、同時に取り出す、選ぶだけ

迷ったときの決め手になる言葉を挙げておきます。

問題文の表現 どちら 理由
1列に並べる P 場所に区別がある
3桁の整数をつくる P 位に区別がある
会長・副会長を選ぶ P 役職に区別がある
代表を3人選ぶ C 3人に上下がない
同時に2枚取り出す C 順番がない
リーグ戦の試合数 C AとBの対戦は1試合
2点を結ぶ直線 C AB と BA は同じ直線

それでは、第73問から始めましょう。

1  の計算に慣れる(第73問〜第75問)

第73問 組合せの値

第73問

次の値を求めよ。

(1)  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)

「上下に同じ個数書いて約分」を実行するだけです。

(1)  (4個から1個選ぶ選び方は、当然4通り)

(2) 

(3) 

としても同じです。こちらの方が計算はラクですね。

(4) 

(5)  (6個から6個選ぶ=全部選ぶ。1通りしかない)

(6) 

(7)  (1個も選ばない=1通り)

(8) 

(9) 

答 (1) 4 (2) 15 (3) 35 (4) 5 (5) 1 (6) 56 (7) 1 (8) 210 (9) 55

第74問  を使って表す

第74問

次の問いに答えよ。

(1)  で表せ。 (2)  で表せ。

(1) 「上に4個、下に 」です。上は から1ずつ減らして4個。

(2) このまま計算しようとすると、上に 個も書くことになり手に負えません。性質を使って添字を小さくします。

意味で考えても同じです。「 個から 個を選ぶ」とは、「選ばれない2個を決める」ということ。

答 (1)  (2)

第75問 性質を使ってラクに計算する

第75問

次の値を求めよ。

(1)  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)

右下の数がどれも大きいので、すべて で小さくしてから計算します。

(1) 

(2) 

(3) 

ここは先に約分します。

(4) 

(5) 

先に を作り、。残りをかけて

(6) 

なので

計算のコツ わり算は最後にまとめてやらず、途中で約分してしまうこと。 を「117600 ÷ 6」と計算するより、先に とする方がずっと安全です。

答 (1) 45 (2) 351 (3) 680 (4) 153 (5) 1820 (6) 19600

2 「選ぶだけ」の問題(第76問〜第80問)

第76問 代表を選ぶ

第76問

20人のチームから代表4人を選ぶ選び方は何通りあるか。

4人の代表に上下はありません。だから組合せです。

分母は24。まず 。残りをかけて

答 4845通り

第77問 色を選ぶ

第77問

赤、青、緑、黄、白、黒の6色から異なる4色を選ぶ選び方は何通りあるか。

「選ぶ」だけで、選んだ4色に順番はつけません。

ポイント 「6色から4色選ぶ」=「使わない2色を決める」。だから と同じになります。

答 15通り

第78問 リーグ戦の試合数

第78問

9チームがリーグ戦(総当たり戦)をするとき、試合は何試合行われるか。

リーグ戦=組合せの代表例

「AチームとBチームの試合」と「BチームとAチームの試合」は同じ1試合です。だから順番のない組合せになります。

9チームから2チームを選ぶ選び方=試合数なので

〔別の考え方〕 1チームは自分以外の8チームと戦うので、のべ 試合。ただし1つの試合を両チームから2回数えているので (試合)。

発展 もしこれが「ホームとアウェイで2回ずつ戦う」なら、順番に意味が出るので (試合)になります。

答 36試合

第79問 本を選ぶ

第79問

異なる15冊の本の中から、異なる5冊の本を選ぶ選び方は何通りあるか。

「並べる」とは書いていないので、選ぶだけです。

分母 を、分子の数と1つずつ約分していきます。

15 ÷ 5 = 3

14 ÷ 2 = 7

12 ÷ (4 × 3) = 1

残るのは 3 × 7 × 13 × 1 × 11

ポイント 第53問の と比べてください。同じ「5冊」でも、並べるか選ぶだけかで答えは大きく変わります。

答 3003通り

第80問 条件つきで数を選ぶ

第80問

1から15までの自然数から、異なる3つの数を選ぶとき、次の問いに答えよ。

(1) 選び方は全部で何通りあるか。 (2) 3つとも偶数である場合は何通りあるか。 (3) 3つとも3の倍数である場合は何通りあるか。

(1) 

(2) まず偶数が何個あるかを数えます。1から15までの偶数は

2, 4, 6, 8, 10, 12, 14 …… 7個

この7個の中から3個を選ぶので

(3) 3の倍数は

3, 6, 9, 12, 15 …… 5個

ポイント この型は「条件に合うものが何個あるか」を数えるのが勝負の8割です。個数さえ正しく出れば、あとはCに入れるだけ。

答 (1) 455通り (2) 35通り (3) 10通り

3 図形と組合せ(第81問〜第83問)

第81問 点でつくる直線と三角形

第81問

平面上に12個の点があって、どの3点も一直線上にないとき、次の問いに答えよ。

(1) 2点を通る直線は何本引けるか。 (2) これらの点を頂点とする三角形は何個できるか。

「どの3点も一直線上にない」という条件の意味

この一言があるおかげで

・どの2点を選んでもちがう直線ができる(重なる心配がない)

・どの3点を選んでも必ず三角形になる(つぶれない)

つまり「選ぶ」と「図形」が1対1で対応します。だから単純にCで数えられるのです。

(1) 直線は2点で決まります。AとBを結ぶのも、BとAを結ぶのも同じ直線なので組合せ。

(2) 三角形は3点で決まります。3点の並べる順番は関係ありません。

答 (1) 66本 (2) 220個

第82問 直線でつくる交点と三角形

第82問

平面上に10本の直線があって、どの2直線も平行でなく、どの3直線も1点で交わらないとき、次の問いに答えよ。

(1) 交点は何個か。 (2) 三角形は何個できるか。

第81問は「点から図形」でしたが、こんどは「直線から図形」です。条件の役割を確認しましょう。

どの2直線も平行でない → 2直線を選べば必ず1つ交点ができる(平行だと交わらない)

どの3直線も1点で交わらない → 別々の2直線の組からできる交点は別々の点になる(3本が1点で交わると、3組ぶんの交点が1点に重なってしまう)。また3直線を選べば必ず三角形になる

(1) 交点は「2直線の組」と1対1に対応するので

(2) 三角形は「3直線の組」と1対1に対応します(3本の直線が三角形を囲みます)。

答 (1) 45個 (2) 120個

第83問 円周を14等分する点

第83問

円周を14等分する点がある。この14個の点から3個の点を選んで三角形を作るとき、次の問いに答えよ。

(1) 三角形は全部で何個できるか。 (2) 直角三角形は何個できるか。

(1) 円周上の点は、3点を選んでも一直線上に並ぶことがありません(円はまっすぐではないので)。だから素直に

(2) 第5問でも使った定理を思い出します。

円に内接する三角形が直角三角形になるのは、1辺が直径のときだけ。

ステップ1 直径は何本あるか

14等分点なので、点は真向かいどうしでペアになります。ペアの数は

直径は7本です。

ステップ2 3つ目の頂点

直径を1本決めると、その両端で点を2個使います。3つ目の頂点は残り12個のどれでもよいので12通り。

ダブりの心配はないか 直角三角形には直角が1つしかないので、直径になる辺も1つだけ。だから同じ三角形を2回数えることはありません。

答 (1) 364個 (2) 84個

4 男女・特定の人をふくむ選び方(第84問〜第88問)

第84問 男女から委員を選ぶ

第84問

男子6人と女子6人の中から4人の委員を選出するとき、次の場合の数を求めよ。

(1) 男女の区別なしに4人選ぶ場合 (2) 男子から2人、女子から2人選ぶ場合 (3) 男子から1人、女子から3人選ぶ場合

(1) 男女合わせて12人から4人。

(2) 「男子から2人選び、そして女子から2人選ぶ」なので、かけ算です。

(3) 

ポイント 男女で人数の内訳が指定されたら、グループごとにCで数えてから、かける。これがこの型の定型です。

答 (1) 495通り (2) 225通り (3) 120通り

第85問 「特定の何人」の条件

第85問

14人の生徒の中から9人を選ぶとき、次のような場合は何通りあるか。

(1) 特定の6人から4人だけ選び、特定の6人以外の8人の中から残りの5人を選ぶ場合

(2) 特定の3人を必ずふくむ場合 (3) 特定の3人を絶対ふくまない場合 (4) 特定の3人のうち少なくとも1人をふくむ場合

14人を「特定の3人(または6人)」と「それ以外」に分けて考えるのがコツです。

(1) 6人から4人、8人から5人。それぞれ選んでかけます。

(2) 必ずふくむ

「必ずふくむ」は、その人たちを「もう選び終わった」として脇によける。

特定の3人はもう決まっているので、あと (人)を、残りの (人)から選びます。

(3) 絶対ふくまない

「絶対ふくまない」は、その人たちを最初から候補から外す。

残り11人から9人を選ぶので

(4) 少なくとも1人ふくむ

「1人以上」は 1人・2人・3人 の3通りに分かれてしまうので、直接数えるのは面倒です。

少なくとも1人ふくむ」の反対は「1人もふくまない」=(3)。だから全体から引きます。

全体は 。計算すると

答 (1) 840通り (2) 462通り (3) 55通り (4) 1947通り

第86問 特定の人をふくむ委員の選び方

第86問

男子10人と女子6人の中から6人の委員を選出するとき、次の場合の数を求めよ。

(1) 男子から4人、女子から2人選ぶ場合

(2) 特定の男子2人をふくみ、男子から4人、女子から2人選ぶ場合

(3) 特定の男子2人、特定の女子1人をふくみ、男子から3人、女子から3人選ぶ場合

(1) 

(2) 特定の男子2人はもう決まっているので、男子はあと2人を、残り8人から選びます。女子は条件なしで6人から2人。

(3) 男子は「特定2人+あと1人」を残り8人から。女子は「特定1人+あと2人」を残り5人から。

ポイント 「特定の◯人をふくむ」と出たら、その人数だけ「選ぶ人数」と「候補の人数」の両方から引く。これで機械的に処理できます。

答 (1) 3150通り (2) 420通り (3) 80通り

第87問 平行線でできる平行四辺形

第87問

6本の平行線が、他の7本の平行線と交わってできる平行四辺形の数を求めよ。

まず図をイメージしてください。方眼紙のように、たて方向に7本よこ方向に6本の線が引かれている状態です(どちらの向きを6本とするかは自由)。

平行四辺形はどうやって決まるか

よこ向きの線から2本、たて向きの線から2本を選ぶと、その4本で囲まれた形がちょうど1つの平行四辺形になります。

逆に、どんな平行四辺形も「よこ2本・たて2本」の選び方1つに対応します。つまり1対1対応です。

よこ6本から2本を選ぶ … (通り)

たて7本から2本を選ぶ … (通り)

答 315個

第88問 色分けされた点でつくる三角形

第88問

平面上に7個の赤い点と4個の黒い点があって、どの3点も一直線上にないとき、次の問いに答えよ。

(1) 2個の赤い点と1個の黒い点を頂点とする三角形は何個あるか。

(2) 特定の赤い点1個を必ず頂点とする三角形は何個あるか。

(1) 赤7個から2個、黒4個から1個を選びます。

(2) その赤い点はすでに頂点として確定しているので、あと2個の頂点を選ぶだけです。

点は全部で (個)。特定の1個を除くと10個。ここから2個を選びます。

ポイント 「必ずふくむ」型は、色に関係なく残り全部から選ぶだけです。ここでは赤・黒の区別を気にする必要がありません。

答 (1) 84個 (2) 45個

5 同じものをふくむ順列(第89問〜第91問)

同じものをふくむ順列  個のうち、同じものがそれぞれ 個、 個、 個、… あるとき、これらを1列に並べる並べ方は

「全部区別できるとして 通り。でも同じもの同士を入れかえても見分けがつかないから、その分だけわる」という考え方です。Cの でわる発想とまったく同じです。

第89問 同じ文字をふくむ並べ方

第89問

a, a, a, b, b, b, c の7個の文字を1列に並べるとき、何通りの並べ方があるか。

まず内訳を確認します。a が3個、b が3個、c が1個で合計7個。

もし7個すべてが区別できるなら、並べ方は (通り)。

ところが実際には、3個の a はどれも同じ「a」です。3個の a を入れかえた 通りは、見た目がまったく同じになります。b も同じく 通りずつダブっています。

だから

ポイント  なので、1個しかないものは書いても書かなくても同じです。

答 140通り

第90問 同じ数字をふくむ整数

第90問

1, 2, 2, 3, 3, 3, 4, 4, 4 の9個の数字を並べてできる9桁の整数は何個あるか。

内訳を数えます。

1 …… 1個

2 …… 2個

3 …… 3個

4 …… 3個  合計 9個

ポイント 0がふくまれていないので、先頭に来てはいけない数字はありません。もし0が入っていたら、ここで「先頭が0の場合を引く」という作業が追加されます。

答 5040個

第91問 4種類の文字の並べ方

第91問

A を4文字、B を2文字、C と D を3文字ずつ合わせて12文字を1列に並べる方法は何通りあるか。

内訳は A が4個、B が2個、C が3個、D が3個で、合計 (個)。

分母を計算します。

分子は

答 277200通り

6 最短経路の問題(第92問・第93問)

最短経路の考え方 碁盤の目の道を、AからBまで遠回りせずに行く方法を数えます。

東に 区間、北に 区間進むなら、道順は「東・東・北・東・北・…」という指示の並べ方と1対1に対応します。

だから、 個の場所のうちどこを「北」にするかを選ぶだけ。

なぜ「並べ方」と同じになるのか

たとえば東に2区間、北に1区間の場合を書き出します。

東 → 東 → 北

東 → 北 → 東

北 → 東 → 東

3通りです。これは「東・東・北」という3文字(うち東が2個同じ)の並べ方そのもの。同じものをふくむ順列で

あるいは「3か所のうち北を置く1か所を選ぶ」と考えて 。どちらでも同じです。

第92問 C地点を通る最短経路

第92問

下の図のように、東西に走る道路と南北に走る道路がある。

(1) 南西のかどAから北東のかどBに至る最短経路は何通りあるか。

(2) (1)の経路のうち、C地点を通るものは何通りあるか。

西ABC

まず図から区間数を読み取ります。この作業を面倒がると必ず間違えます。

A から B まで …… 東に 7区間、北に 4区間

A から C まで …… 東に 5区間、北に 3区間

C から B まで …… 東に 2区間、北に 1区間

(1) 全部で (区間)進みます。そのうちどの4区間を「北」にするかを決めれば経路が決まります。

(2) C地点を通る経路=「AからCへの行き方」×「CからBへの行き方」です(積の法則)。

A→C:(通り)

C→B:3区間のうち北が1区間なので (通り)

検算 各交差点まで「そこに来る経路の数」を左下から順に足し上げていく方法(動的計画法)でも、330 と 168 になることをコンピュータで確認しました。

答 (1) 330通り (2) 168通り

第93問 C地点を通らない最短経路

第93問

下の図のように、東西に走る道路と南北に走る道路がある。

(1) 南西のかどAから北東のかどBに至る最短経路は何通りあるか。

(2) (1)の経路のうち、C地点を通らないものは何通りあるか。

西ABC

図から読み取ります。

A から B まで …… 東に 8区間、北に 4区間

A から C まで …… 東に 5区間、北に 2区間

C から B まで …… 東に 3区間、北に 2区間

(1) 

(2) 「通らない」を直接数えるのは大変です。全体から「通るもの」を引きます(余事象)。

A→C:(通り)

C→B:(通り)

Cを通る経路は (通り)。よって

答 (1) 495通り (2) 285通り

7 仕上げの問題(第94問〜第99問)

第94問 組合せの基本の総合

第94問

次の問いに答えよ。

(1) 12チームがリーグ戦を行う。試合は何試合行われるか。

(2) 66人の生徒の中から代表者3人を選ぶ選び方は何通りあるか。

(3) 1から30までの自然数から異なる4つの数を選ぶとき、4つとも3の倍数である場合は何通りあるか。

(1) 

(2) 

と先に約分して

(3) 1から30までの3の倍数は (個)。

答 (1) 66試合 (2) 45760通り (3) 210通り

第95問 選び方の総合問題

第95問

次の問いに答えよ。

(1) 男子10人、女子6人の中から4人の委員を選ぶ。男子から2人、女子から2人選ぶとすると、その選び方は何通りあるか。

(2) 1から30までの30個の整数がある。この中から3個の異なる数を選ぶとき、2個が奇数で1個が偶数である場合は何通りあるか。

(3) 25人の生徒の中から6人を選ぶとき、次のような選び方は何通りあるか。
 ① 特定の2人を必ずふくむ。 ② 特定の2人のうち少なくとも1人をふくむ。

(1) 

(2) 1から30までに奇数は15個、偶数も15個です。

奇数から2個、偶数から1個を選ぶので

(3)① 特定の2人は確定。あと4人を残りの23人から選びます。

(3)② 余事象は「特定の2人をどちらもふくまない」=残り23人から6人を選ぶ場合です。

全体:

余事象:

計算の内訳

、さらに と順に約分すると 177100。

答 (1) 675通り (2) 1575通り (3)① 8855通り ② 76153通り

第96問 2直線上の点でつくる三角形

第96問

下の図のように、直線 上に5つの点、直線 上に7つの点がある。これらの点から3点を選んでできる三角形は何個あるか。

lm

点は全部で (個)あります。

ここまでの問題とちがい、今回は「3点が一直線上にある」ことが実際に起こります。同じ直線上の3点を選ぶと、三角形になりません(つぶれてしまいます)。

解き方① 全体から引く

3点の選び方は

このうち三角形にならないのは

3点とも直線 l 上 …… ₅C₃ = 10通り

3点とも直線 m 上 …… ₇C₃ = 35通り

解き方② 直接数える

三角形になるのは「2点と1点に分かれる」場合だけです。

l から2点、m から1点 …… ₅C₂ × 7 = 10 × 7 = 70

l から1点、m から2点 …… 5 × ₇C₂ = 5 × 21 = 105

同じ答えになりました。2通りの解き方で一致すれば、答えはほぼ確実です。

答 175個

第97問 仕切りを使って数える

第97問

次の問いに答えよ。

(1) 3個の ○ と2本の|を、たとえば ○|○○| のように1列に並べる方法は何通りあるか。

(2) 等式 を満たす0以上の整数 の組は何組あるか。

(3) 等式 を満たす0以上の整数 の組は何組あるか。

この問題は「有名なテクニックを、自分で発見させる」構成になっています。(1)→(2)→(3)の流れをよく味わってください。

(1) 全部で5個のものを並べます。○が3個、|が2個。

5か所のうちどの2か所に|を置くかを決めれば並びが決まるので

(同じものをふくむ順列とみて としても同じです。)

(2) ここで(1)とのつながりが見えると、この問題は終わりです。

仕切りのアイデア

3個の ○ を、2本の|で3つの部分に区切ります。左の部分の個数を 、まん中を 、右を とみるのです。

○ | ○ ○ | …… x=1, y=2, z=0

| | ○ ○ ○ …… x=0, y=0, z=3

○ ○ ○ | | …… x=3, y=0, z=0

| ○ | ○ ○ …… x=0, y=1, z=2

このように、並べ方1つに対して解の組が1つ、ぴったり対応します。しかも○の合計は必ず3個なので、 が自動的に成り立ちます。

だから答えは(1)と同じ10組です。

(3) 同じ考え方で、○を12個、|を2本にするだけです。全部で (個)を並べ、そのうち|を置く2か所を選びます。

検算  と動かし、それぞれ から まで取れるので、組の総数は 。一致しました。

答 (1) 10通り (2) 10組 (3) 91組

第98問 複数の地点を指定した最短経路

第98問

下の図のように、東西に走る道路と南北に走る道路がある。南西のかどAから北東のかどBまでの最短経路のうち、次のものは何通りあるか。

(1) C, D 両地点を通る。 (2) E, F 間を通らない。

西ABCDEF

まず図から座標を読み取ります。Aを原点とし、東の区間数を 、北の区間数を とします。

A (0, 0)  B (10, 6)

C (4, 2)  D (5, 4)

E (6, 2)  F (6, 3)

(1) C, D 両方を通る

経路を A → C → D → B の3区間に分けて、それぞれの経路数をかけます。

A → C …… 東 4、北 2 → ₆C₂ = 15通り

C → D …… 東 1、北 2 → ₃C₁ = 3通り

D → B …… 東 5、北 2 → ₇C₂ = 21通り

(2) E, F 間を通らない

EとFは、図の上で南北にとなり合った2点です( が同じ6で、 が2と3)。つまり「E, F間」とは1本の道路(1区間)のことです。

「ある1区間を通らない」の解き方

全体から「その区間を通る経路」を引く。その区間を通る経路は、必ずA → E → F → B という形になります。

全体の最短経路:東10・北6なので

EF間を通る経路:

A → E …… 東 6、北 2 → ₈C₂ = 28通り

E → F …… 1通り(となりに進むだけ)

F → B …… 東 4、北 3 → ₇C₃ = 35通り

検算 EF間の道路を「通行止め」にした状態で、各交差点の経路数を足し上げる動的計画法により 7028 通りであることをコンピュータで確認しました。

答 (1) 945通り (2) 7028通り

第99問 組分け(区別のある場合とない場合)

第99問

次の問いに答えよ。

(1) 9人の旅行者が、A, B, C 3つのホテルに3人ずつ3組に分かれて泊まるとき、泊まり方は何通りあるか。

(2) 異なる9個のものを3個、3個、3個の3組に分ける方法は何通りあるか。

この2問のちがいこそ、組分けの最重要ポイントです。

(1) ホテルにはA, B, C という名前があります。つまり3つの組には区別があります。

Aに泊まる3人を選び、次にBに泊まる3人を選び、残りがCです。

(2) こちらはただの「3組」で、名前がありません。しかも3組とも同じ3人ずつです。

なぜ でわるのか

たとえば9人を の3組に分けたとします。(1)の数え方では、この分け方が

「Aに{1,2,3}、Bに{4,5,6}、Cに{7,8,9}」
「Aに{1,2,3}、Bに{7,8,9}、Cに{4,5,6}」
「Aに{4,5,6}、Bに{1,2,3}、Cに{7,8,9}」…

と、3つの組をA・B・Cに割りあてる 通りぶん、ダブって数えられています。

よくあるミス (1)と(2)を同じ答えにしてしまうミス。判定は次の2つです。

① 組に名前(区別)があるか → あればわらない

② 同じ人数の組が複数あるか → あればその個数の階乗でわる

たとえば「9人を2人・3人・4人の3組に分ける」なら、人数がすべてちがうのでわる必要はありません(人数で組を区別できるから)。

答 (1) 1680通り (2) 280通り

第3章おつかれさまでした。Cは「Pを でわったもの」。そして「選ぶ側と残す側は同じ」。この2つを押さえれば、組合せの問題は怖くありません。

いよいよ最終章です。ここまで身につけたPとCを使って、確率を解いていきます。

次に進む → 第4章 PとCで解く確率(第100問〜第125問)

前のページ → 第2章 順列(P)の特訓(第36問〜第72問)

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