こんにちは。数強塾代表の藤原進之介です。
ここは「場合の数・確率の特訓道場」の最終章・第4章(第100問〜第125問)です。第2章のP、第3章のCを使って、いよいよ確率を解いていきます。
この章を終えれば、場合の数と確率の基本はひととおり身についたと言ってよい状態になります。あと26問、いっしょに走り切りましょう。
同じシリーズで確率の応用の特訓道場も公開しています。
場合の数・確率の特訓道場(全125問)
- 第1章 数え方と確率の基本(第1問〜第35問)
- 第2章 順列(P)の特訓(第36問〜第72問)
- 第3章 組合せ(C)の特訓(第73問〜第99問)
- 第4章 PとCで解く確率(第100問〜第125問) ← いまここ
序章 確率でPとCをどう使い分けるか
ルール1 分母と分子は「同じ数え方」でそろえる
これがこの章でいちばん大事なルールです。
確率は \(\dfrac{a}{n}\)(\(n\) が全体、\(a\) が当てはまる場合)の形ですが、分母をCで数えたなら分子もCで、分母をPで数えたなら分子もPで数えなければなりません。
片方だけ数え方を変えると、答えは必ずまちがいます。
たとえば「赤玉3個・白玉2個から同時に2個取り出すとき、2個とも赤である確率」を考えます。
Cでそろえる場合
\[\frac{{}_{3}\mathrm{C}_{2}}{{}_{5}\mathrm{C}_{2}}=\frac{3}{10}\]
Pでそろえる場合(取り出す順番も区別して数える)
\[\frac{{}_{3}\mathrm{P}_{2}}{{}_{5}\mathrm{P}_{2}}=\frac{6}{20}=\frac{3}{10}\]
どちらでも同じ答えになります。大事なのは「そろえること」であって、どちらを使うかではありません。
ルール2 問題文の言葉で使い分ける
| 問題文 | 使う道具 | 理由 |
|---|---|---|
| 同時に取り出す | C | 取り出す順番がない |
| 1本ずつ引く/順に取り出す | P(またはかけ算) | 順番に意味がある |
| 1列に並ぶ | P | 場所に区別がある |
| くじ引きで順番を決めて並ぶ | P | 並び順が結果になる |
| 円卓に座る | 円順列 | 回転して同じは同じ |
ルール3 同じ色・同じ種類のものも、必ず区別して数える
第1章でも強調しましたが、確率ではこれが絶対です。
白玉6個・赤玉6個の袋から2個取り出すとき、「白白・白赤・赤赤の3通りだから \(\dfrac{1}{3}\)」はまちがいです。
この3つは起こりやすさがちがうからです。玉に番号をつけて12個すべてを区別し、\({}_{12}\mathrm{C}_{2}=66\) を分母にします。
ルール4 「少なくとも」「〜でない」は余事象
(Aが起こる確率)= 1 -(Aが起こらない確率)
次のような言葉が出てきたら、まず余事象を疑ってください。
- 少なくとも1個は〜である → 反対は「1個も〜でない」
- 〜でない → 反対はそのまま「〜である」
- 少なくとも1か所は〜 → 反対は「どこも〜でない」
- 2色である → 反対は「1色だけ」
「少なくとも1個」を直接数えると、1個・2個・3個…と場合分けが増えます。反対はたいてい1パターンで済みます。これが余事象の威力です。
ルール5 「確率を先に作ってからかける」型もある
2つの箱から別々に引くような問題では、先にそれぞれの確率を出しておいて、あとでかけ算・足し算する方がずっとラクです。この章の第104問で実際にやります。
準備は以上です。最終章、始めましょう。
1 組合せと確率(第100問〜第104問)
ここからしばらくは「同時に取り出す」タイプです。分母も分子もすべてCでそろえます。
第100問 くじを2本同時にひく
第100問
18本のくじの中に当たりくじが6本ある。この中から2本のくじを同時にひくとき、次の確率を求めよ。
(1) 2本ともはずれくじである。 (2) 1本は当たりくじで、もう1本ははずれくじである。
まず内訳を整理します。
当たり …… 6本
はずれ …… 18 − 6 = 12本 合計 18本
分母(全体) 18本から2本を同時にひくひき方は
\[{}_{18}\mathrm{C}_{2}=\frac{18\times 17}{2}=153\]
(1) はずれ12本の中から2本を選ぶので
\[{}_{12}\mathrm{C}_{2}=\frac{12\times 11}{2}=66\]
\[\frac{66}{153}=\frac{22}{51}\]
(\(66\) と \(153\) はどちらも3でわれます。\(66\div 3=22\)、\(153\div 3=51\)。)
(2) 当たり6本から1本、はずれ12本から1本を選びます。「当たりを選び、そしてはずれを選ぶ」のでかけ算。
\[{}_{6}\mathrm{C}_{1}\times {}_{12}\mathrm{C}_{1}=6\times 12=72\]
\[\frac{72}{153}=\frac{8}{17}\]
(\(72\div 9=8\)、\(153\div 9=17\)。)
答 (1) 22/51 (2) 8/17
第101問 2枚のカードの奇数・偶数
第101問
1から30までの整数を1つずつ書いた30枚のカードがある。この中から2枚のカードを同時にひくとき、次の確率を求めよ。
(1) 2枚のカードに書いてある数がどちらも奇数である確率
(2) 2枚のカードに書いてある数の和が奇数である確率
1から30までには奇数が15個、偶数が15個あります。
分母 \({}_{30}\mathrm{C}_{2}=\dfrac{30\times 29}{2}=435\)
(1) 奇数15個から2個を選ぶので
\[{}_{15}\mathrm{C}_{2}=\frac{15\times 14}{2}=105\]
\[\frac{105}{435}=\frac{7}{29}\]
(どちらも15でわれます。)
(2) 和が奇数になる条件を考えます。
奇数 + 奇数 = 偶数
偶数 + 偶数 = 偶数
奇数 + 偶数 = 奇数
だから「一方が奇数、他方が偶数」のときだけ和が奇数になります。
奇数15個から1個、偶数15個から1個なので
\[15\times 15=225\]
\[\frac{225}{435}=\frac{15}{29}\]
答 (1) 7/29 (2) 15/29
第102問 4個の玉の内訳を指定する
第102問
赤玉7個、白玉5個が袋に入っている。この中から4個の玉を同時に取り出すとき、赤玉3個、白玉1個が取り出される確率を求めよ。
玉は全部で \(7+5=12\)(個)。
分母 12個から4個を選ぶので
\[{}_{12}\mathrm{C}_{4}=\frac{12\times 11\times 10\times 9}{24}=\frac{11880}{24}=495\]
分子 赤7個から3個、白5個から1個。
\[{}_{7}\mathrm{C}_{3}\times {}_{5}\mathrm{C}_{1}=35\times 5=175\]
\[\frac{175}{495}=\frac{35}{99}\]
(どちらも5でわれます。)
ポイント 「赤3個、白1個」と内訳が完全に指定されているので、色ごとにCで数えてかけるだけです。
答 35/99
第103問 3色の玉
第103問
袋の中に赤玉3個、白玉5個、青玉4個が入っている。袋の中をよく混ぜて、3個の玉を同時に取り出すとき、次の確率を求めよ。
(1) 玉の色がすべて異なる確率 (2) 赤玉がふくまれない確率 (3) 3個のうち2個が白玉である確率
玉は全部で \(3+5+4=12\)(個)。
分母 \({}_{12}\mathrm{C}_{3}=\dfrac{12\times 11\times 10}{6}=220\)
(1) 「すべて異なる色」=赤・白・青が1個ずつということです。
\[{}_{3}\mathrm{C}_{1}\times {}_{5}\mathrm{C}_{1}\times {}_{4}\mathrm{C}_{1}=3\times 5\times 4=60\]
\[\frac{60}{220}=\frac{3}{11}\]
(2) 赤がふくまれない=赤以外(白5+青4=9個)だけから3個を選ぶということです。
\[{}_{9}\mathrm{C}_{3}=\frac{9\times 8\times 7}{6}=84\]
\[\frac{84}{220}=\frac{21}{55}\]
(3) ここは読み取りに注意が必要です。
「3個のうち2個が白玉」=「ちょうど2個が白玉」という意味です。つまり残り1個は白ではない。
もし3個とも白の場合も入れてしまうと数えすぎになります。
白以外の玉は \(3+4=7\)(個)。
\[{}_{5}\mathrm{C}_{2}\times {}_{7}\mathrm{C}_{1}=10\times 7=70\]
\[\frac{70}{220}=\frac{7}{22}\]
答 (1) 3/11 (2) 21/55 (3) 7/22
第104問 2つの箱からくじをひく
第104問
Aの箱の中には8本のくじが入っていて、そのうちの3本は当たりくじである。また、Bの箱の中にも8本のくじが入っていて、そのうちの2本は当たりくじである。A, B の箱からそれぞれ同時に2本ずつくじをひくとき、次の確率を求めよ。
(1) すべてはずれくじである確率 (2) 当たりくじを1本だけひく確率
この問題は「先に部品を作ってから組み立てる」のがコツです。いきなり答えを求めようとせず、まず箱ごとの確率を全部出しておきます。
Aの箱 …… 当たり3本、はずれ5本(計8本)
Bの箱 …… 当たり2本、はずれ6本(計8本)
どちらの箱も、2本ひくひき方は \({}_{8}\mathrm{C}_{2}=\dfrac{8\times 7}{2}=28\)(通り)。
部品を作る
Aで当たりが0本(はずれ5本から2本)
\[\frac{{}_{5}\mathrm{C}_{2}}{28}=\frac{10}{28}\]
Aで当たりが1本(当たり3本から1本、はずれ5本から1本)
\[\frac{3\times 5}{28}=\frac{15}{28}\]
Bで当たりが0本(はずれ6本から2本)
\[\frac{{}_{6}\mathrm{C}_{2}}{28}=\frac{15}{28}\]
Bで当たりが1本(当たり2本から1本、はずれ6本から1本)
\[\frac{2\times 6}{28}=\frac{12}{28}\]
組み立てる
(1) 「すべてはずれ」=Aで0本、かつBで0本。かけ算です。
\[\frac{10}{28}\times\frac{15}{28}=\frac{150}{784}=\frac{75}{392}\]
(2) 「当たりを1本だけ」=合計でちょうど1本。分かれ方は2つあります。
ⅰ)Aで1本、Bで0本
ⅱ)Aで0本、Bで1本
この2つは同時には起こらないので、それぞれかけ算してから足します。
\[\frac{15}{28}\times\frac{15}{28}+\frac{10}{28}\times\frac{12}{28}\]
\[=\frac{225}{784}+\frac{120}{784}=\frac{345}{784}\]
(\(345=3\times 5\times 23\)、\(784=2^{4}\times 7^{2}\) で共通の約数がないので、これ以上約分できません。)
よくあるミス (2)で「Aで1本」だけを答えてしまうミス。どちらの箱で当たるかで2パターンあることを見落とさないでください。
答 (1) 75/392 (2) 345/784
2 順列と確率(第105問〜第110問)
ここからは「1列に並ぶ」タイプです。分母も分子もすべてP(並べ方)でそろえます。
第105問 2人が両端にいる確率
第105問
A, B, C, D, E, F の6人が、くじ引きで順番を決めて1列に並ぶとき、A, B が両端にいる確率を求めよ。
分母 6人の並び方は \(6!=720\)(通り)。
分子 A, B が両端にいる場合を数えます。
[ ]□ □ □ □[ ] ← 両端にA, B
両端の並べ方 … AとBのどちらが左かで \(2!=2\)(通り)
中の4か所 … 残り4人を並べて \(4!=24\)(通り)
\[2\times 24=48\]
\[\frac{48}{720}=\frac{1}{15}\]
〔別の解き方〕 Aがどこに立つかは6か所とも同じ確率です。Aが端に立つ確率は \(\dfrac{2}{6}=\dfrac{1}{3}\)。そのとき残り5か所のうち、Bがもう一方の端に立つ確率は \(\dfrac{1}{5}\)。
\[\frac{1}{3}\times\frac{1}{5}=\frac{1}{15}\]
答 1/15
第106問 男女9人が1列に並ぶ
第106問
男子5人、女子4人が、くじ引きで順番を決めて1列に並ぶとき、次の確率を求めよ。
(1) 特定の男女がとなり合う。 (2) 女子4人がとなり合う。 (3) 男子と女子が交互に並ぶ。
分母 9人の並び方 \(9!=362880\)(通り)。
(1) 特定の2人をひとかたまりにすると、並べるものは8個。かたまりの中は \(2!\) 通り。
\[\frac{8!\times 2!}{9!}\]
ここで \(9!=9\times 8!\) なので、\(8!\) が約分できます。
\[=\frac{2}{9}\]
(2) 女子4人をひとかたまりにすると、並べるものは \(5+1=6\)(個)。かたまりの中は \(4!\) 通り。
\[\frac{6!\times 4!}{9!}=\frac{720\times 24}{362880}=\frac{17280}{362880}=\frac{1}{21}\]
(3) 男女が交互に並ぶ
まず「そもそも交互に並べるのか」を確かめる
男子5人、女子4人の計9人。交互に並べるとしたら、その形は
男 女 男 女 男 女 男 女 男
の1通りしかありません。もし女子から始めると「女男女男女男女男女」で女子が5人必要になり、足りません。
この形に対して、男子5人を男の位置に並べるのが \(5!\) 通り、女子4人を女の位置に並べるのが \(4!\) 通り。
\[\frac{5!\times 4!}{9!}=\frac{120\times 24}{362880}=\frac{2880}{362880}=\frac{1}{126}\]
答 (1) 2/9 (2) 1/21 (3) 1/126
第107問 8文字を並べる
第107問
8個の文字 a, b, c, d, e, f, g, h がある。これらを全部1列に並べてでたらめに記号をつくるとき、次の確率を求めよ。
(1) a, b, c がとなり合う確率 (2) g, h が両端にある確率 (3) g, h が両端にあって、a, b, c がとなり合う確率
分母 \(8!=40320\)(通り)。
(1) a, b, c をひとかたまりにすると、並べるものは \(5+1=6\)(個)。かたまりの中は \(3!\) 通り。
\[\frac{6!\times 3!}{8!}=\frac{720\times 6}{40320}=\frac{4320}{40320}=\frac{3}{28}\]
(2) 両端が g, h。並べ方は \(2!\) 通り。中の6か所に残り6文字を並べて \(6!\) 通り。
\[\frac{2!\times 6!}{8!}=\frac{2\times 720}{40320}=\frac{1440}{40320}=\frac{1}{28}\]
(3) 2つの条件を同時に満たす場合を数えます。
両端は g, h で固定(\(2!=2\) 通り)。中の6か所に、残った a, b, c, d, e, f を並べます。このときに a, b, c がとなり合えばよい。
中の6文字について、a, b, c をかたまりにすると並べるものは4個なので \(4!\times 3!\) 通り。
\[\frac{2!\times 4!\times 3!}{8!}=\frac{2\times 24\times 6}{40320}=\frac{288}{40320}=\frac{1}{140}\]
答 (1) 3/28 (2) 1/28 (3) 1/140
第108問 円卓でとなり合う確率
第108問
9人が円卓に座るとき、特定の2人がとなり合う確率を求めよ。
解き方① 円順列でまじめに数える
分母 … \((9-1)!=8!\)(通り)
分子 … 特定の2人をかたまりにすると、円形に並べるものは8個。円順列なので \((8-1)!=7!\) 通り。かたまりの中は \(2!\) 通り。
\[\frac{7!\times 2!}{8!}=\frac{2\times 7!}{8\times 7!}=\frac{2}{8}=\frac{1}{4}\]
解き方② 1人を固定する(こちらがおすすめ)
円卓では誰か1人の席を固定してよいのでした。特定の2人のうち一方の席を固定してしまいます。
もう一方の人が座れる席は残り8席。そのうち「となり」は左右の2席。
\[\frac{2}{8}=\frac{1}{4}\]
ポイント 円卓の確率は、解き方②が圧倒的に速いです。「1人固定して、残りの席で比を取る」と覚えてください。
答 1/4
第109問 円卓でとなり合う・向かい合う
第109問
男子6人、女子2人がくじ引きで席を決めて円卓に座るとき、次の確率を求めよ。
(1) 女子2人がとなり合う。 (2) 女子2人が向かい合う。
全部で \(6+2=8\)(人)です。第108問の解き方②をそのまま使います。
(1) 女子の1人の席を固定します。もう1人の女子が座れる席は残り7席。そのうち「となり」は左右の2席。
\[\frac{2}{7}\]
〔円順列で確かめる〕 分母 \(7!\)、分子は女子2人をかたまりにして \(6!\times 2!\)。
\[\frac{6!\times 2}{7!}=\frac{2\times 6!}{7\times 6!}=\frac{2}{7}\]
(2) 同じく女子の1人を固定します。8人が円卓に座っているので、ちょうど真向かいの席は1つだけです。
もう1人の女子が座れる席は残り7席、そのうち向かい合うのは1席。
\[\frac{1}{7}\]
なぜ「向かい合う席は1つだけ」なのか 8人が等間隔に座る円卓では、ある席から見て4つ先の席が真向かいです。8は偶数なので必ず1つに決まります。(人数が奇数なら真向かいの席は存在しません。)
答 (1) 2/7 (2) 1/7
第110問 赤・黒のカードを1列に並べる
第110問
カードが7枚ある。4枚は赤色でそれぞれ 1, 2, 3, 4 の数字が、残りの3枚は黒色でそれぞれ 0, 1, 2 の数字が1つずつ書かれている。これらのカードをよく混ぜてから横に1列に並べるとき、次の確率を求めよ。
(1) 赤、黒のカードが交互に並ぶ。 (2) 同じ数字はすべてとなり合って並ぶ。
まず7枚のカードを整理します。色も数字もちがうので、7枚はすべて区別できます。
赤 …… 赤1, 赤2, 赤3, 赤4 (4枚)
黒 …… 黒0, 黒1, 黒2 (3枚)
分母 \(7!=5040\)(通り)。
(1) 交互に並ぶ
赤4枚・黒3枚で交互に並べるには、色の並びがどうなるかを考えます。
赤 黒 赤 黒 赤 黒 赤 …… ○(赤4枚・黒3枚でぴったり)
黒 赤 黒 赤 黒 赤 黒 …… 黒が4枚必要。黒は3枚しかないので ×
色の並び方は1通りだけです。
そのうえで、赤の4か所に赤4枚を並べて \(4!\) 通り、黒の3か所に黒3枚を並べて \(3!\) 通り。
\[\frac{4!\times 3!}{7!}=\frac{24\times 6}{5040}=\frac{144}{5040}=\frac{1}{35}\]
(2) 同じ数字はすべてとなり合う
まず「同じ数字が2枚あるのはどれか」を確認します。ここを飛ばすと解けません。
数字0 …… 黒0 の 1枚だけ → 条件は自動的に成立
数字1 …… 赤1 と 黒1 の 2枚 → となり合う必要あり
数字2 …… 赤2 と 黒2 の 2枚 → となり合う必要あり
数字3 …… 赤3 の 1枚だけ → 自動的に成立
数字4 …… 赤4 の 1枚だけ → 自動的に成立
つまり条件は「赤1と黒1がとなり合い、かつ赤2と黒2がとなり合う」です。
2つのかたまりを作ると、並べるものは
[赤1 黒1] [赤2 黒2] 黒0 赤3 赤4 …… 5個
並べ方は \(5!=120\)(通り)。かたまりの中はそれぞれ \(2!=2\)(通り)ずつなので
\[\frac{5!\times 2\times 2}{7!}=\frac{120\times 4}{5040}=\frac{480}{5040}=\frac{2}{21}\]
検算 7枚の並べ方5040通りをすべて列挙し、条件を満たすものが480通りであることをコンピュータで確認しました。
答 (1) 1/35 (2) 2/21
3 余事象の確率(第111問〜第117問)
余事象 「A が起こらない」ことを A の余事象といいます。
(A が起こらない確率)= 1 -(A が起こる確率)
数えにくい方を直接数えず、数えやすい反対側を数えて1から引く。これがこの節のすべてです。
第111問 4の倍数でない確率
第111問
1から80までの整数が書かれた80枚のカードから1枚をひくとき、ひいたカードに書かれた数が4の倍数でない確率を求めよ。
「4の倍数でない数」を1つずつ数えるのは大変です。反対の「4の倍数」を数えます。
1から80までの4の倍数は
\[80\div 4=20\\]
より20個。だから4の倍数である確率は
\[\frac{20}{80}=\frac{1}{4}\]
よって求める確率は
\[1-\frac{1}{4}=\frac{3}{4}\]
答 3/4
第112問 和が13以下である確率
第112問
1から8までの整数が書かれた8個の玉が袋に入っている。この袋から玉を1個取り出し、書かれた数を調べてから袋にもどし、もう一度玉を1個取り出す。このとき、取り出した玉に書かれた数の和が13以下である確率を求めよ。
「もとにもどす」ので、全体は \(8\times 8=64\)(通り)です。
和は最小2、最大16。13以下になる組を数えるとかなりの数になります。反対の「14以上」の方がずっと少ないので、そちらを数えます。
和 14 …… (6,8), (7,7), (8,6) → 3通り
和 15 …… (7,8), (8,7) → 2通り
和 16 …… (8,8) → 1通り
合計6通り。よって
\[1-\frac{6}{64}=\frac{58}{64}=\frac{29}{32}\]
ポイント どちらを数えるか迷ったら、境界(ここでは13)が真ん中よりどちら寄りかを見てください。13は最大16に近いので、13より上の方が少ないと判断できます。
答 29/32
第113問 積が3の倍数である確率
第113問
2個のさいころを投げるとき、出る目の数の積が3の倍数である確率を求めよ。
積が3の倍数になる条件を言いかえます。
積が3の倍数 ⟺ 少なくとも一方が3の倍数
その反対は ⟺ 両方とも3の倍数でない
3の倍数でない目は 1, 2, 4, 5 の4通り。両方ともそうなる場合は
\[4\times 4=16\]
\[1-\frac{16}{36}=\frac{20}{36}=\frac{5}{9}\]
答 5/9
第114問 少なくとも1本は当たり
第114問
箱の中にくじが20本入っていて、6本が当たりくじである。この中から3本のくじを同時に取り出すとき、少なくとも1本は当たりくじである確率を求めよ。
「少なくとも1本」=「1本 または 2本 または 3本」なので、直接数えると3回計算が必要です。反対の「1本も当たらない=3本ともはずれ」なら1回で済みます。
はずれは \(20-6=14\)(本)。
\[{}_{20}\mathrm{C}_{3}=\frac{20\times 19\times 18}{6}=1140\]
\[{}_{14}\mathrm{C}_{3}=\frac{14\times 13\times 12}{6}=364\]
\[1-\frac{364}{1140}=\frac{776}{1140}\]
\(776\) と \(1140\) はどちらも4でわれるので
\[=\frac{194}{285}\]
答 194/285
第115問 4の倍数がふくまれる確率
第115問
1から24までの整数を1つずつ書いた24枚のカードがある。この中から3枚のカードを同時に取り出すとき、4の倍数のカードがふくまれている確率を求めよ。
「ふくまれている」=「少なくとも1枚は4の倍数」。反対は「1枚も4の倍数でない」です。
1から24までの4の倍数は \(24\div 4=6\)(枚)。それ以外は \(24-6=18\)(枚)。
\[{}_{24}\mathrm{C}_{3}=\frac{24\times 23\times 22}{6}=2024\]
\[{}_{18}\mathrm{C}_{3}=\frac{18\times 17\times 16}{6}=816\]
\[1-\frac{816}{2024}=\frac{1208}{2024}\]
どちらも8でわれます。\(1208\div 8=151\)、\(2024\div 8=253\)。
\[=\frac{151}{253}\]
(\(253=11\times 23\)、\(151\) は素数なので、これ以上約分できません。)
答 151/253
第116問 少なくとも1枚が2または3の倍数
第116問
1から30までの整数を1つずつ書いた30枚のカードがある。この中から2枚のカードを同時に取り出すとき、少なくとも1枚は2の倍数または3の倍数のカードである確率を求めよ。
2段構えの問題です。まず「2の倍数または3の倍数」が何枚あるかを数え、そのあと余事象を使います。
ステップ1 該当する枚数を数える
2の倍数 …… 30 ÷ 2 = 15枚
3の倍数 …… 30 ÷ 3 = 10枚
両方(6の倍数)…… 30 ÷ 6 = 5枚
「または」なので、重なりを1回分引きます。
\[15+10-5=20\]
したがって「2の倍数でも3の倍数でもない」カードは
\[30-20=10\\]
より10枚です。
ステップ2 余事象を使う
「少なくとも1枚が該当」の反対は「2枚ともその10枚から選ばれる」。
\[{}_{30}\mathrm{C}_{2}=435,\qquad {}_{10}\mathrm{C}_{2}=45\]
\[1-\frac{45}{435}=\frac{390}{435}=\frac{26}{29}\]
(どちらも15でわれます。)
答 26/29
第117問 玉の色が2色である確率
第117問
袋の中に赤玉8個、白玉7個が入っている。この中から4個の玉を同時に取り出すとき、玉の色が2色である確率を求めよ。
ここに気づけるかがすべて
玉の色は赤と白の2種類しかありません。ということは、4個取り出したときの色は「2色」か「1色だけ」のどちらかです。
だから「2色である」の反対は「1色だけ=4個とも赤、または4個とも白」。これならすぐ数えられます。
玉は全部で \(8+7=15\)(個)。
\[{}_{15}\mathrm{C}_{4}=\frac{15\times 14\times 13\times 12}{24}=1365\]
4個とも赤:\({}_{8}\mathrm{C}_{4}=\dfrac{8\times 7\times 6\times 5}{24}=70\)
4個とも白:\({}_{7}\mathrm{C}_{4}={}_{7}\mathrm{C}_{3}=35\)
\[70+35=105\]
\[1-\frac{105}{1365}=1-\frac{1}{13}=\frac{12}{13}\]
(\(1365\div 105=13\) なので \(\dfrac{105}{1365}=\dfrac{1}{13}\)。)
答 12/13
4 最終仕上げ(第118問〜第125問)
第118問 3色の玉から取り出す
第118問
袋の中に白玉3個、黒玉5個、赤玉7個が入っている。次の確率を求めよ。
(1) 3個の玉を同時に取り出すとき、黒玉がふくまれない確率
(2) 4個の玉を同時に取り出すとき、白玉と黒玉が1個ずつと赤玉2個が出る確率
玉は全部で \(3+5+7=15\)(個)。
(1) 黒がふくまれない=黒以外(白3+赤7=10個)だけから3個を選ぶ、ということです。
\[\frac{{}_{10}\mathrm{C}_{3}}{{}_{15}\mathrm{C}_{3}}=\frac{120}{455}=\frac{24}{91}\]
(どちらも5でわれます。)
(2) 内訳が完全に指定されているので、色ごとにCで数えてかけます。
\[{}_{3}\mathrm{C}_{1}\times {}_{5}\mathrm{C}_{1}\times {}_{7}\mathrm{C}_{2}=3\times 5\times 21=315\]
\[\frac{315}{{}_{15}\mathrm{C}_{4}}=\frac{315}{1365}=\frac{3}{13}\]
(どちらも105でわれます。)
答 (1) 24/91 (2) 3/13
第119問 40枚のカード
第119問
1から40までの整数を1つずつ書いた40枚のカードがある。この中から次のようにカードをひくときの確率を求めよ。
(1) 1枚ひくとき、その数が3の倍数または4の倍数である確率
(2) 2枚を同時にひくとき、2枚のカードに書いてある数の和が奇数である確率
(1) 「または」なので、重なりに注意して数えます。
3の倍数と4の倍数の「重なり」とは何か
3でも4でもわり切れる数、つまり12の倍数です(3と4の最小公倍数が12)。
3の倍数 …… 3, 6, 9, …, 39 → 39 ÷ 3 = 13個
4の倍数 …… 4, 8, 12, …, 40 → 40 ÷ 4 = 10個
12の倍数 …… 12, 24, 36 → 3個
3の倍数13個と4の倍数10個を単純に足すと、12の倍数3個を2回ずつ数えてしまいます。だから1回分を引いて
\[13+10-3=20\]
\[\frac{20}{40}=\frac{1}{2}\]
(2) 和が奇数になるのは「一方が奇数、他方が偶数」のときです。1から40までに奇数20個、偶数20個。
\[{}_{40}\mathrm{C}_{2}=\frac{40\times 39}{2}=780\]
\[\frac{20\times 20}{780}=\frac{400}{780}=\frac{20}{39}\]
よくあるミス (1)で12の倍数を引き忘れて \(\dfrac{23}{40}\) としてしまうミス。「または」を見たら重なりを疑う、を習慣にしてください。
答 (1) 1/2 (2) 20/39
第120問 9文字から5文字取って並べる
第120問
s, o, m, e, t, h, i, n, g という9文字から5文字取って並べて、でたらめに単語をつくる。次の確率を求めよ。
(1) 両端に母音がある確率 (2) m と o がとなり合う確率
9文字はすべて異なります。母音はo, e, i の3文字、子音はs, m, t, h, n, g の6文字です。
分母 9文字から5文字を選んで並べるので
\[{}_{9}\mathrm{P}_{5}=9\times 8\times 7\times 6\times 5=15120\]
(1) 5文字の単語なので、席は5つ。両端(1番目と5番目)に母音を置きます。
[母音]□ □ □[母音]
両端 … 母音3文字から2文字を選んで並べるので \({}_{3}\mathrm{P}_{2}=3\times 2=6\)(通り)
中の3か所 … 残った7文字から3文字を選んで並べて \({}_{7}\mathrm{P}_{3}=7\times 6\times 5=210\)(通り)
\[\frac{6\times 210}{15120}=\frac{1260}{15120}=\frac{1}{12}\]
(2) この問題にはひとひねりあります。
9文字から5文字だけ取るので、そもそも m と o が選ばれないことがあるのです。だから「まず m と o を使うと決める」ところから始めなければなりません。
ステップ1 使う文字を選ぶ
m と o は必ず使います。残り3文字を、他の7文字(s, e, t, h, i, n, g)から選びます。
\[{}_{7}\mathrm{C}_{3}=\frac{7\times 6\times 5}{6}=35\]
ステップ2 並べる(となり合う条件つき)
m と o をひとかたまりにすると、並べるものは4個(かたまり1個+選んだ3文字)。
\[4!=24\]
かたまりの中は「mo」「om」の \(2!=2\)(通り)。
ステップ3 まとめる
\[\frac{35\times 24\times 2}{15120}=\frac{1680}{15120}=\frac{1}{9}\]
検算 15120通りの単語をすべて列挙し、m と o の両方をふくみ、かつとなり合うものが1680通りであることをコンピュータで確認しました。
答 (1) 1/12 (2) 1/9
第121問 2人の白玉の個数が同数
第121問
白玉、赤玉が6個ずつ合計12個入った袋がある。この中から A, B 2人が交互に1個ずつ取り出す。12個全部取り終えたあと、A, B の白玉の個数が同数である確率を求めよ。
「交互に取り出す」と書いてあると難しく感じますが、手順そのものは気にしなくてよいのがこの問題のポイントです。
発想の転換
12個の玉が1列に取り出される順番を考えます。1番目・3番目・5番目・7番目・9番目・11番目がAの取った玉、2番目・4番目・…・12番目がBの取った玉です。
つまり、「12個の位置のうち、どの6か所に白玉が来るか」だけを考えればよいのです。
分母 12か所のうち白玉が来る6か所の選び方
\[{}_{12}\mathrm{C}_{6}=924\]
分子 白玉は全部で6個。A・Bが同数ということは、それぞれ3個ずつです。
Aの6か所のうち、白玉になる3か所を選ぶ …… ₆C₃ = 20通り
Bの6か所のうち、白玉になる3か所を選ぶ …… ₆C₃ = 20通り
\[20\times 20=400\]
\[\frac{400}{924}=\frac{100}{231}\]
(どちらも4でわれます。\(231=3\times 7\times 11\)、\(100=2^2\times 5^2\) なので、これ以上約分できません。)
答 100/231
第122問 くじをひく順番と確率
第122問
10本のくじの中に当たりくじが3本入っている。A, B, C の3人がこの順に1本ずつくじをひくとき、A, B, C が当たりくじをひく確率をそれぞれ求めよ。ただし、ひいたくじはもどさないものとする。
「先にひいた方が有利なのでは?」と誰もが思う、有名な問題です。答えを見て驚いてください。
Aが当たる確率
10本のうち当たりは3本。何も引かれていない状態なので
\[\frac{3}{10}\]
Bが当たる確率
Bが当たるかどうかは、Aが当たったかどうかで状況が変わります。だから場合分けします。
ⅰ)Aがはずれて、Bが当たる
Aがはずれる確率は \(\dfrac{7}{10}\)。そのあと残りは9本で当たりは3本のままなので、Bが当たる確率は \(\dfrac{3}{9}\)。
\[\frac{7}{10}\times\frac{3}{9}=\frac{21}{90}\]
ⅱ)Aが当たって、Bも当たる
Aが当たる確率は \(\dfrac{3}{10}\)。そのあと残りは9本で当たりは2本に減るので \(\dfrac{2}{9}\)。
\[\frac{3}{10}\times\frac{2}{9}=\frac{6}{90}\]
この2つは同時には起こらないので足します。
\[\frac{21}{90}+\frac{6}{90}=\frac{27}{90}=\frac{3}{10}\]
Aと同じになりました。
Cが当たる確率
同じように場合分けしてもよいのですが、パターンが4通りに増えて大変です。ここはもっと賢い見方をします。
対称性を使う考え方
くじを引くという行為は、10本のくじがあらかじめ無作為な順番で並んでいて、Aが1番目、Bが2番目、Cが3番目を受け取るのと同じことです。
10本の並び方に何の偏りもないのだから、「1番目が当たりである確率」も「3番目が当たりである確率」も同じ。10本中3本が当たりなので、どの位置でも \(\dfrac{3}{10}\) です。
\[\frac{3}{10}\]
この問題が伝えたいこと
くじを引く順番は、当たる確率に影響しません。「先に引いた方が有利」も「後の方が有利」も、どちらも思いこみです。
ただし、これは「引いた結果を見ないまま次の人が引く」場合の話です。前の人の結果を見てしまえば、そこから先の確率は変わります。
答 A, B, C いずれも 3/10
第123問 ちょうど何回出るか
第123問
次の確率を求めよ。
(1) 1枚の硬貨を6回投げるとき、表がちょうど3回出る確率
(2) 1個のさいころを5回ふるとき、1の目と2の目がちょうど2回ずつ出る確率
(1) 全体は \(2^{6}=64\)(通り)。
「表がちょうど3回」とは、6回のうちどの3回で表が出るかを選ぶということです。
たとえば「1回目・3回目・5回目が表」なら、残りは自動的に裏。表が出る回を選べば全体が決まります。
\[{}_{6}\mathrm{C}_{3}=\frac{6\times 5\times 4}{6}=20\]
\[\frac{20}{64}=\frac{5}{16}\]
(2) 全体は \(6^{5}=7776\)(通り)。
「ちょうど2回ずつ」の意味を正確に読む
1の目が2回、2の目が2回で、合計4回。5回ふるので残り1回がある。
この残り1回に1や2が出てしまうと「ちょうど2回ずつ」ではなくなります。だから残り1回は 3, 4, 5, 6 のどれかでなければなりません。
ステップ1 5回のうち、1の目が出る2回を選ぶ
\[{}_{5}\mathrm{C}_{2}=10\]
ステップ2 残り3回のうち、2の目が出る2回を選ぶ
\[{}_{3}\mathrm{C}_{2}=3\]
ステップ3 最後に残った1回の目は 3, 4, 5, 6 の4通り
\[10\times 3\times 4=120\]
\[\frac{120}{7776}=\frac{5}{324}\]
(どちらも24でわれます。)
よくあるミス ステップ3を「6通り」としてしまうミス。1や2が入ると条件が崩れます。
答 (1) 5/16 (2) 5/324
第124問 確率から個数を逆算する
第124問
赤玉と青玉が合計20個入った袋がある。この袋の中から同時に2個の玉を取り出すとき、少なくとも1個が赤玉である確率は \(\dfrac{27}{38}\) であるという。赤玉の個数を求めよ。
これまでと逆で、確率が先に与えられていて、個数を求める問題です。手順は決まっています。
ステップ1 求めたいものを文字でおく
青玉の個数を \(b\) 個とします。すると赤玉は \(20-b\) 個です。
なぜ青を \(b\) とおくのか 条件が「少なくとも1個が赤」なので、その余事象は「2個とも青」。青の個数でおいた方が、あとの式がずっと簡単になります。
ステップ2 余事象の確率を出す
「少なくとも1個が赤」の反対は「2個とも青」なので
\[1-\frac{27}{38}=\frac{38-27}{38}=\frac{11}{38}\]
ステップ3 式を立てる
「2個とも青」である確率は、青 \(b\) 個から2個を選ぶ確率なので
\[\frac{{}_{b}\mathrm{C}_{2}}{{}_{20}\mathrm{C}_{2}}=\frac{11}{38}\]
\({}_{20}\mathrm{C}_{2}=\dfrac{20\times 19}{2}=190\) なので
\[\frac{{}_{b}\mathrm{C}_{2}}{190}=\frac{11}{38}\]
ステップ4 解く
両辺に190をかけます。
\[{}_{b}\mathrm{C}_{2}=190\times\frac{11}{38}\]
\(190\div 38=5\) なので
\[{}_{b}\mathrm{C}_{2}=5\times 11=55\]
ここで \({}_{b}\mathrm{C}_{2}=\dfrac{b(b-1)}{2}\) だから
\[\frac{b(b-1)}{2}=55\]
\[b(b-1)=110\]
連続する2整数の積が110になるものを探すと \(11\times 10=110\)。よって \(b=11\)。
ステップ5 問われているものに答える
問題が聞いているのは赤玉の個数です。
\[20-11=9\]
検算 赤9個・青11個のとき、2個とも青である確率は \(\dfrac{{}_{11}\mathrm{C}_{2}}{190}=\dfrac{55}{190}=\dfrac{11}{38}\)。したがって少なくとも1個が赤である確率は \(1-\dfrac{11}{38}=\dfrac{27}{38}\) となり、問題の条件と一致します。
よくあるミス \(b=11\) を出したところで「11個」と答えてしまうミス。おいた文字と、問われているものがちがうことに最後まで注意してください。
答 9個
第125問 出る目の最大値がちょうど5
第125問
4個のさいころを同時に投げるとき、出る目の最大値が5である確率を求めよ。
いよいよ最終問題です。この問題の考え方は入試でも頻出なので、しっかり身につけてください。
ステップ1 「最大値が5」を言いかえる
「4個の目のうちいちばん大きいものが5」ということは、次の2つを同時に満たすということです。
① 4個とも5以下(6が出てはいけない)
② 少なくとも1個は5(全部4以下だと最大値は4になってしまう)
例で確かめましょう。
(5, 3, 2, 1) …… 最大は5 ○
(5, 5, 4, 2) …… 最大は5 ○
(4, 3, 2, 1) …… 最大は4 ×(5が1個もない)
(6, 5, 2, 1) …… 最大は6 ×(6が出ている)
ステップ2 「以下」の形にして引き算する
ここが最大のポイント
②の「少なくとも1個は5」を直接数えると、5が1個・2個・3個・4個の4通りに場合分けが必要で大変です。
そこで「5以下」から「4以下」を引くという手を使います。すると「5をふくみ、6をふくまない」場合だけがきれいに残ります。
4個とも5以下になる出方 各さいころが 1, 2, 3, 4, 5 の5通りなので
\[5^{4}=625\]
4個とも4以下になる出方 各さいころが 1, 2, 3, 4 の4通りなので
\[4^{4}=256\]
この差が「5以下だが、全部が4以下ではない」=最大値がちょうど5の出方です。
\[625-256=369\]
ステップ3 確率にする
全体は \(6^{4}=1296\)(通り)。
\[\frac{369}{1296}\]
\(369=9\times 41\)、\(1296=9\times 144\) なので9でわって
\[=\frac{41}{144}\]
この考え方の応用範囲
(ちょうど \(k\) の場合)=(\(k\) 以下の場合)-(\(k-1\) 以下の場合)
この形は「最小値が \(k\)」「ちょうど \(k\) 種類が出る」など、いろいろな問題にそのまま使えます。「ちょうど」を見たら「以下の引き算」と覚えておいてください。
答 41/144
全125問、完走おつかれさまでした
ここまで読み切ったあなたは、場合の数と確率について次のことができるようになっているはずです。
□ 樹形図と表で、確実に数え落としなく数えられる
□ 和の法則(足し算)と積の法則(かけ算)を使い分けられる
□ Pが「減らしながら席の数だけかける」ものだと説明できる
□ Cが「Pを \(r!\) でわったもの」だと説明できる
□ 問題文を見て、PかCかを判断できる
□ 「少なくとも」「〜でない」を見たら余事象を使える
□ 円順列・重複順列・同じものをふくむ順列を区別できる
□ 最短経路・組分け・仕切りの考え方を使える
もし途中で「わかったつもり」になっている問題があれば、もう一度その問題だけを、何も見ずに解き直してみてください。解けたら本物です。
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この回で手が止まったら、同じ単元の「基本」の回が無いかを索引で確かめてください。逆に楽に解けたなら、難問の回か、次の学年の回へ進めます。
- 解法パターン事典(全49単元618型) ── 解けなかった問題の「型」を引く
- 数学の要点辞典(全57単元) ── 公式と定石を単元別に確認する
- 計算の裏技・速算辞典(6部40技) ── 解き方は合うのに時間がかかるとき
数強塾オリジナル追加演習(この回の26問で落としやすい5つの型)
本編の26問を解き終えたら、ここで確認してください。序章の5つのルールが、どこで効くかを意識しながら解くと定着します。
追加1 同時に取り出す(ルール1・ルール3)
袋に赤玉 \(3\) 個と白玉 \(4\) 個が入っている。この中から同時に \(2\) 個取り出すとき、次の確率を求めよ。
(1) 2個とも赤である
(2) 色が異なる
(3) 少なくとも1個は赤である
【分母】\(7\) 個から \(2\) 個を選ぶので
(1) 2個とも赤
(2) 色が異なる
赤から1個、白から1個。掛け算で選びます。
(3) 少なくとも1個は赤
余事象は「2個とも白」。
【答】(1) \(\dfrac17\) (2) \(\dfrac47\) (3) \(\dfrac57\)
【検算】3つの場合をすべて足すと \(1\) になるはずです。
【よくある間違い】「赤2個・赤白・白2個の3通りだから\(\dfrac13\)」としてしまう。
この3通りは同様に確からしくありません。実際の比は \(3:12:6\) です。
序章のルール3「同じ色でも必ず区別して数える」は、ここを防ぐためのものです。
なぜ区別しなければならないかは確率が割り算になる理由で説明しています。
追加2 1列に並べる(ルール2)
A、B を含む \(7\) 人が1列に並ぶ。次の確率を求めよ。
(1) A と B が両端にいる
(2) A と B がとなり合う
【分母】\(7!=5040\)(通り)
(1) 両端
両端に A、B を置く方法が \(2!\) 通り。残り \(5\) 人の並べ方が \(5!\) 通り。
(2) となり合う
A と B を1つのかたまりとみなすと、並べるのは \(6\) 個。かたまりの中で \(2!\) 通り。
【答】(1) \(\dfrac1{21}\) (2) \(\dfrac27\)
【もっと速い解き方】
(1)はA と B の位置だけを考えれば足ります。他の5人は無関係です。
分母と分子で「7人全員」を考えても、「2人だけ」を考えても、そろっていれば同じ答えになる——これが序章のルール1です。
迷ったら全員で数えるほうが安全ですが、慣れたら関係する人だけで数えると速くなります。
追加3 円卓(第108・109問の型)
A、B を含む \(7\) 人が円卓に座る。A と B がとなり合う確率を求めよ。
【円順列の分母】
回転して同じ並びは同じものと数えるので、1人の位置を固定します。
【分子】
A と B をかたまりにすると、円卓に並ぶのは \(6\) 個。
【答】\(\dfrac13\)
【1行で出す方法】
A の席を決めてしまいます(円卓なのでどこでも同じ)。
残り \(6\) 席のうち、A のとなりは \(2\) 席。B がそこに座る確率は
円順列の \((n-1)!\) を使わずに済みました。
【なぜ円順列は\((n-1)!\) なのか】
\(n\) 人の並べ方 \(n!\) のうち、回転してぴったり重なるものが\(n\) 通りずつあります。
これは組合せで \(r!\) で割るのと同じ考え方です。ダブって数えた分だけ割る。
確率だけを聞かれているなら、分母と分子の両方に出てくる\((n-1)!\) は消えます。だから最初から考えなくてよい——これが上の1行解法です。
追加4 最大値がちょうど(第125問の型)
サイコロを \(4\) 回投げるとき、出る目の最大値がちょうど \(5\) である確率を求めよ。
【方針】「ちょうど \(5\)」を直接数えるのは大変です。差で出します。
【最大値が5以下】
4回とも \(5\) 以下の目が出る、ということです。
【最大値が4以下】
【差をとる】
【答】\(\dfrac{41}{144}\fallingdotseq0.285\)
【なぜ引くのか】
「\(5\) 以下」の中には\(5\) が1回も出ない場合も含まれています。それを取り除くのです。
| 条件 | 意味 |
|---|---|
| 最大値 \(\le5\) | \(6\) が出ない |
| 最大値 \(\le4\) | \(5\) も \(6\) も出ない |
| 差 | \(6\) は出ず、\(5\) は出る |
「ちょうど」は「以下」の引き算——最大値・最小値の問題ではほぼ必ずこの形になります。
【確かめ】最大値ごとの確率を全部足すと\(1\) になります。
| 最大値 | 場合の数 |
|---|---|
| \(1\) | \(1^4-0^4=1\) |
| \(2\) | \(2^4-1^4=15\) |
| \(3\) | \(3^4-2^4=65\) |
| \(4\) | \(4^4-3^4=175\) |
| \(5\) | \(5^4-4^4=369\) |
| \(6\) | \(6^4-5^4=671\) |
ぴったり \(6^4\) になりました。
追加5 確率から個数を逆算する(第124問の型)
袋に赤玉が \(n\) 個、白玉が \(4\) 個入っている。この中から同時に \(2\) 個取り出すとき、2個とも赤である確率が \(\dfrac13\) だという。
\(n\) を求めよ。
【式を立てる】
玉は全部で \(n+4\) 個。
【\(\mathrm{C}\) をほどく】
分母・分子の \(\dfrac12\) が消えるので、こうなります。
【方程式を解く】
\(n\) は玉の個数なので\(n>0\)。よって \(n=6\)。
【答】\(n=6\)
【検算】赤 \(6\) 個・白 \(4\) 個で確かめます。
【この型のコツ】
\({}_n\mathrm{C}_2=\dfrac{n(n-1)}2\) をそのまま代入してください。\(n!\) の形にすると計算が重くなります。
また、答えが出たら必ず元の式に戻して検算を。2次方程式では負の解や分数解がまぎれこむので、「個数として意味があるか」を確認する必要があります。
26問を貫く、たった1つの原則
序章のルールは5つありましたが、根っこは1つです。
残りの4つは、この原則の言いかえだと見ることができます。
| 序章のルール | 原則との関係 |
|---|---|
| 2. 問題文の言葉で P と C を使い分ける | 分母を P にしたら分子も P |
| 3. 同じ色のものも区別する | 分母で区別したら分子でも区別 |
| 4. 「少なくとも」は余事象 | 数えにくい側を \(1-\) で回避 |
| 5. 確率を先に作ってかける | そもそも分母を作らない方法 |
迷ったときの手順は次の3つです。
- 1. 分母を先に決める ── 「全部で何通りか」を最初に書く
- 2. その数え方を分子でも守る ── 途中で区別をやめない
- 3. 足して1になるか確かめる ── 場合を全部あげられるときは必ず
追加1の検算(\(\frac3{21}+\frac{12}{21}+\frac6{21}=1\))が、3番目の例です。試験中に30秒でできる保険なので、習慣にしてください。
「なぜそうなるのか」を確かめる
- なぜ確率は場合の数の割り算で出せるのか ── ルール1・ルール3の根拠
- なぜ独立な事象の確率は掛け算になるのか ── ルール5「先に確率を作ってかける」の根拠
- なぜ組合せは \(r!\) で割るのか ── 円順列の \((n-1)!\) も同じ理屈
- なぜ条件付き確率は割り算で定義されるのか ── 次の段階へ
- なぜ確率論は賭博から生まれたのか ── 「同様に確からしい」という前提の由来
この回の前と後
- 【第3章】組合せCをゼロから(全27問) ── 数え方に不安があるならここへ戻る
- 確率の応用の特訓道場|独立試行・反復試行・条件付き確率20題 ── この回の次にあたる内容
- 確率の解法パターン全12型 ── 入試で問われる型を一望する
- 重複組合せと組分けの特訓道場|○と仕切りで解く20題 ── 数え方をさらに広げたい人へ
この単元を、章ぜんぶで確かめる
この道場は1つの技能を反復して固めるためのページです。一通りできるようになったら、章の内容がひととおり混ざった状態で解いてみてください。そこで初めて「どこが弱いか」が見えます。
体系数学3 論理・確率編 第2章「場合の数と確率」 章末テスト(全20問・100点) ── 章ぜんぶを混ぜた20題で確かめる。採点したあと、どこに戻ればよいかもページの最後に書いてあります。
要点辞典この単元の公式・定石・つまずきやすい所は 数学I・Aの要点辞典:場合の数 にまとめてあります。


