中学受験・算数

鎌倉女学院中学校 算数の傾向と対策【オリジナル類題つき】

数強塾のプロ講師陣

鎌倉女学院中学校 算数の傾向と対策【数強塾オリジナル類題つき】

鎌倉女学院中学校は、1904年(明治37年)創立の歴史を持つ、鎌倉を代表する女子伝統校のひとつです。鎌倉駅からほど近い由比ガ浜の落ち着いた環境で6年間の中高一貫教育が行われており、「鎌女(かまじょ)」の愛称で親しまれ、神奈川県内はもとより広いエリアから毎年多くの受験生が集まる人気校です。このページでは、オンライン数学専門塾「数強塾」が、公開されている入試情報をもとに鎌倉女学院中の算数の傾向と対策を整理し、あわせて数強塾オリジナルの類題5問(自作問題)を解説つきでお届けします。

入試制度の概要(公式サイト公表情報より)

  • 一般入試:例年、2月上旬に1次・2次の複数回で実施されます。近年の要項では、1次(2月2日・募集約120名)・2次(2月3日・募集約40名)、試験科目は国語・算数・社会・理科の4科目(各100点・各45分)とされています。
  • このほか、帰国生11月入試英語コミュニケーション入試も案内されています。
  • 日程・募集人数・配点などは年度により変わることがあります。必ず最新の生徒募集要項(公式)でご確認ください。

※実際の過去問は、学校公式サイトの入試結果ページ(公式)で公開されている資料のほか、市販の過去問集や学校配布資料でご確認ください。本ページでは実際の入試問題の転載は一切行わず、傾向をふまえた数強塾オリジナルの類題(自作問題)で対策ポイントを解説します。

鎌倉女学院中 算数の出題傾向(公開情報にもとづく一般的な整理)

鎌倉女学院中の算数は、例年、試験時間45分・100点満点で、標準的な受験算数の力をスピードと正確さの両面から問う出題が中心であることが知られています。前半に計算問題と小問集合、後半に文章題・図形などの応用問題を配置する構成が一般的とされ、次のような分野が出題される傾向が知られています。

  • 計算問題:分数・小数の四則混合計算に加え、分配法則などの計算の工夫を使う問題や、□を求める逆算。序盤の大切な得点源です。
  • 小問集合:割合と比・数の性質・単位量あたり・場合の数など、幅広い分野からの一行問題。
  • 文章題:速さ(旅人算・速さと比)、割合(食塩水・売買損益)、和と差の問題などの典型題とその応用。
  • 規則性:数の並びや図形の並びから規則を見つける問題。終盤の応用問題として扱われることもあると言われています。
  • 平面図形:角度・面積、円とおうぎ形、相似と面積比など。
  • 立体図形:体積・表面積、水そうと水位の変化など。

試験時間45分に対して設問数が少なくないため、「基本〜標準レベルの問題を、限られた時間内にどれだけ正確に処理できるか」が問われる入試と考えて準備するのが現実的です。超難問で差をつけるタイプの出題は多くないと言われる一方、計算の工夫や比の扱いなど「ひとひねり」への対応力が差になりやすいと考えられます。つまり、計算の精度・典型解法の確実な運用・時間配分の3点が対策の柱になります。

※以下の類題はすべて数強塾による独自作成のオリジナル問題です(全問、受験算数の正攻法と別解・数値代入による二重検算済み)。実際の入試問題の複製ではありません。

類題1(計算の工夫・逆算)

問題:次の計算をしなさい。
(1) 3.14 × 7 + 3.14 × 5 − 3.14 × 2
(2) (2と1/3 − □) × 3/7 = 5/6 のとき、□にあてはまる数を求めなさい。

【📖大切な考え方】(1)のように同じ数がくり返し出てくる計算は、そのまま計算せず分配法則でまとめるのが定石です。3.14×○ の形は円の問題でも頻出なので、「3.14は最後に1回だけかける」習慣をつけましょう。(2)の逆算は「最後に行われた計算から順に外していく」こと。かっこの中を1つのかたまりと見るのがコツです。

解答
(1) 分配法則でまとめます。3.14 × (7 + 5 − 2) = 3.14 × 10 = 31.4
(2) 最後の計算「× 3/7」から逆にたどります。
2と1/3 − □ = 5/6 ÷ 3/7 = 5/6 × 7/3 = 35/18。
2と1/3 = 7/3 = 42/18 なので、□ = 42/18 − 35/18 = 7/18

【✅検算】(1)は前から順に計算しても 21.98+15.7−6.28=31.4 で一致。(2)は□=7/18を代入すると、2と1/3 − 7/18 = 42/18 − 7/18 = 35/18、35/18 × 3/7 = 105/126 = 5/6 となり、確かに成り立ちます。

類題2(文章題・速さ/旅人算)

問題:A町とB町は2700mはなれています。姉はA町からB町へ分速75mで、妹はB町からA町へ分速60mで、同時に出発しました。
(1) 2人が出会うのは出発してから何分後ですか。また、出会う地点はA町から何mのところですか。
(2) 姉がB町に着いてから妹がA町に着くまでには、何分ありますか。

【📖大切な考え方】向かい合って進む旅人算では、2人は1分間に「速さの和」だけ近づくのが基本です。出会うまでの時間は「間の道のり ÷ 速さの和」。また(2)のように到着時刻を比べる問題では、それぞれの所要時間「道のり ÷ 速さ」を別々に求めて差をとるのが確実です。

解答
(1) 2人は1分間に 75 + 60 = 135m ずつ近づきます。
出会うのは 2700 ÷ 135 = 20分後
出会う地点は、姉が進んだ道のりなので A町から 75 × 20 = 1500m
(2) 姉がB町まで進むのにかかる時間は 2700 ÷ 75 = 36分。
妹がA町まで進むのにかかる時間は 2700 ÷ 60 = 45分。
よってその差は 45 − 36 = 9分

【✅検算】(1)は妹の側から確認します。妹は 60×20=1200m 進んでおり、1500+1200=2700m でちょうど全体と一致。(2)は出会いの後の残り道のりで確認します。姉の残りは1200mで 1200÷75=16分(出発から36分)、妹の残りは1500mで 1500÷60=25分(出発から45分)。差は45−36=9分となり、同じ答えになります。

類題3(文章題・規則性)

問題:次のように、あるきまりにしたがって数がならんでいます。
7, 11, 15, 19, 23, …
(1) はじめから数えて50番目の数を求めなさい。
(2) はじめの数から順にたしていくとき、和が初めて1000をこえるのは、何番目までたしたときですか。

【📖大切な考え方】同じ数ずつ増える数の列(等差数列)では、N番目の数は「はじめの数 + 増える数 × (N−1)」。「増える回数はN−1回」という数え方がポイントです。和は「(はじめの数 + 終わりの数) × 個数 ÷ 2」で求められます。「初めて〜をこえる」タイプは、見当をつけてから前後を丁寧に確かめるのが安全です。

解答
(1) この列は7から始まり、4ずつ増えています。
50番目の数は 7 + 4 × (50 − 1) = 7 + 196 = 203
(2) N番目までの和は (7 + N番目の数) × N ÷ 2 で求められます。
21番目の数は 7 + 4 × 20 = 87 なので、21番目までの和は (7 + 87) × 21 ÷ 2 = 47 × 21 = 987。まだ1000をこえません。
22番目の数は 91 なので、22番目までの和は 987 + 91 = 1078。ここで初めて1000をこえます。
よって 22番目までたしたとき。

【✅検算】(1)は途中の数で規則を確認します。5番目は 7+4×4=23 で問題の列と一致し、式の立て方は正しいです。(2)は22番目までの和を公式で直接計算すると (7+91)×22÷2 = 98×11 = 1078 で一致。21番目まで(987)は1000以下、22番目まで(1078)は1000をこえるので、「初めて」の条件も満たしています。

類題4(平面図形・円とおうぎ形)

問題:1辺10cmの正方形ABCDがあります。頂点Bを中心とする半径10cmの円の一部(おうぎ形)と、頂点Dを中心とする半径10cmの円の一部(おうぎ形)を正方形の内側にかいたとき、2つの弧で囲まれた「葉っぱ形」の部分について、次を求めなさい。ただし円周率は3.14とします。
(1) 葉っぱ形の部分の面積
(2) 葉っぱ形の部分のまわりの長さ

【📖大切な考え方】葉っぱ形(レンズ形)は、「四分円 − 直角二等辺三角形」を2つ分と見るのが基本の分解です。もうひとつ、「四分円2つ − 正方形」と見る方法もあり、どちらでも同じ答えになります。複合図形は「たす・ひくの設計図」を先に決めてから計算し、3.14の計算は最後にまとめて1回だけ行いましょう。

解答
(1) 四分円(中心B、半径10cm)の面積は 10 × 10 × 3.14 ÷ 4 = 78.5cm²。
直角二等辺三角形ABC(正方形の半分)の面積は 10 × 10 ÷ 2 = 50cm²。
葉っぱ形の半分は 78.5 − 50 = 28.5cm²。
よって葉っぱ形の面積は 28.5 × 2 = 57cm²
(2) 葉っぱ形のまわりは、四分円の弧2本分です。
弧1本の長さは 10 × 2 × 3.14 ÷ 4 = 15.7cm。
よってまわりの長さは 15.7 × 2 = 31.4cm

【✅検算】(1)を別の分解で確認します。四分円2つの和は 78.5×2=157cm²。これは正方形(100cm²)を葉っぱ形の部分だけ2重に数えたものなので、葉っぱ形 = 157 − 100 = 57cm² で一致。(2)は半円の弧1本と見る方法で、半径10cmの円周の半分 = 10×2×3.14÷2 = 31.4cm。弧2本(四分円×2)=半円の弧1本分なので、こちらも一致します。

類題5(立体図形・体積と表面積)

問題:底面の半径が5cm、高さが10cmの円柱があります。この円柱の中心(軸)のまわりに、底面の半径が2cm、高さが10cmの円柱の形の穴を、上の面から下の面までまっすぐつきぬけるようにあけました。できた立体について、次を求めなさい。ただし円周率は3.14とします。
(1) この立体の体積
(2) この立体の表面積

【📖大切な考え方】くりぬきの立体は、体積なら「大きい立体 − くりぬいた立体」でよいのですが、表面積は単純な引き算になりません。穴をあけると「穴の内側の壁(内側の側面)」が新しく表面に加わるからです。表面を「上下のドーナツ形2枚・外側の側面・内側の側面」の4つに分けて、もれなく数え上げましょう。ここでも3.14は最後にまとめて1回だけかけるのが計算ミスを防ぐコツです。

解答
(1) 大きい円柱の体積は 5 × 5 × 3.14 × 10、くりぬく円柱の体積は 2 × 2 × 3.14 × 10。
差をとると (25 − 4) × 3.14 × 10 = 21 × 3.14 × 10 = 659.4cm³
(2) 表面を4つに分けます。
・上下のドーナツ形2枚:(5 × 5 − 2 × 2) × 3.14 × 2 = 42 × 3.14
・外側の側面:底面の円周 × 高さ = 5 × 2 × 3.14 × 10 = 100 × 3.14
・内側の側面(穴の壁):2 × 2 × 3.14 × 10 = 40 × 3.14
合計は (42 + 100 + 40) × 3.14 = 182 × 3.14 = 571.48cm²

【✅検算】(1)を別々に計算して確認します。大きい円柱 785cm³、くりぬく円柱 125.6cm³、差は 785 − 125.6 = 659.4cm³ で一致。(2)は各部分を個別に計算すると、ドーナツ形2枚 131.88cm²、外側側面 314cm²、内側側面 125.6cm²。合計 131.88 + 314 + 125.6 = 571.48cm² となり、まとめて計算した結果と一致します。

鎌倉女学院中を目指す学習アドバイス

【〜小6夏まで:基礎固めの時期】 標準的な出題が中心とされる学校だからこそ、塾のテキストの基本〜標準問題を「解ける」ではなく「速く正確に解ける」水準まで仕上げることが最優先です。計算練習は毎日10〜15分、分配法則などの計算の工夫・逆算まで含めて習慣化しましょう。速さ・割合と比・規則性・図形の典型解法は、なぜその解き方になるのかを自分の言葉で説明できる状態が理想です。

【小6秋:過去問演習の時期】 公式サイトの公開資料や市販の過去問集などを使い、45分の時間を計って演習を始めましょう。大切なのは点数そのものよりも、「どの問題から解くべきだったか」「どこで時間を使いすぎたか」の振り返りです。前半の計算・小問でのミスは1問ずつ原因(写しまちがい・くり上がり・単位など)を記録し、同じ型のミスを2度しない仕組みを作ります。1次・2次と複数回の受験機会がある点も、日程戦略に活かしましょう。

【直前期:精度を上げる時期】 新しい難問に手を広げるより、これまでに間違えた問題の解き直しと、計算・一行問題の精度維持に時間を使うのが得策です。45分という試験時間を意識し、「詰まったら印をつけて次へ進み、最後に戻る」判断の練習を本番形式で重ねておくと安心です。

【分野別のポイント】 計算は「工夫できる形に気づく目」と「逆算」を完璧に。速さは旅人算と速さと比を線分図とセットで。規則性は「何番目・何個・和」の数え方を丁寧に。平面図形は円とおうぎ形の複合図形と相似・面積比を重点的に。立体図形はくりぬき・水そうなど「表面積の増減」「変わらないもの探し」を練習しておくと、応用問題にも対応しやすくなります。

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出典・著作権について
本ページが扱う入試問題の著作権は 鎌倉女学院中学校 に帰属します。出典:鎌倉女学院中学校 算数年度 入学試験問題「」。
掲載しているのは、受験生の学習支援を目的として数強塾が独自に作成した解答・解説です。学校が公表した公式解答ではありません(公式解答と照合した場合は本文中にその旨を明記しています)。問題文の引用は解法の説明に必要な最小限にとどめています。
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