市販の古文常識・文学史の参考書を開くと、たいてい50〜100作品ほどが並んでいます。『源氏物語』『枕草子』『徒然草』『伊勢物語』『大鏡』……よく知られた顔ぶれです。ところが実際の大学入試で出典になった作品を集めていくと、その顔ぶれだけではまったく足りないことがすぐに分かります。
国語専門塾「国強塾」by数強塾グループでは、1963年から2026年までの入試出典を 793件 集め、そこに登場した作品を 310作品 まで数え上げました。さらに文学史上の重要作を加えて、作品マスタとして 395作品 を管理しています。このページは、その395作品を頻度ランク別・ジャンル別にすべて並べ、実際に出題された作品には出題年度と大学名を直接ぶら下げた一覧です。
「この作品、どこかの大学で出たことがあるのか?」——その問いに、推測ではなくデータで答えることが、このページの唯一の目的です。
この記事で分かること
- 作品マスタ 全395作品 を、頻度ランク(S・A・B・C)別とジャンル別の両方から引ける一覧表
- そのうち 310作品 については、いつ・どの大学で出題されたか(年度降順・年度+大学名つき)
- 「50作品を覚える」型の対策がなぜ入試の実態に追いつかないのか、その数量的な理由
- ジャンル11群の分布と、群ごとの出題の濃さの違い
- この一覧を暗記表にせず、初見の文章を読む力に変えるための国強塾の手順
1. なぜ「396番まで」の作品一覧なのか — 50作品では届かない理由
まず、数の話から始めます。国強塾の作品マスタは通し番号を396番まで振って管理していますが、途中に欠番が1件あるため、実際に収録されている作品は395作品です。このページの表に並ぶのも395行です。「396作品」ではなく395作品と書くのは、そういう理由です。数字は、多く見せるためではなく、確かめられる形で書きます。
その395作品のうち、入試での出題が実データで確認できるのは 310作品 です。
📖 大切な定義
大切な定義 実出典とは、ある年度に、ある大学の入試問題で実際に本文として使われたことが記録から確認できる古典作品のことである。
この310という数字が、参考書の50〜100作品とのギャップです。しかもこのギャップは「マイナーな私大が変な文章を出しているだけ」では説明できません。国強塾のデータに含まれるのは、38の大学・試験区分です。国公立の最難関からセンター試験・共通テスト、難関私大までが入っています。
そして次の事実が、古文という科目の性格を決定づけています。
👀 ここに注目
ここに注目 実出典が確認できる310作品のうち、197作品は、データ上たった1回しか出題されていません。63年分・793件を集めても、6割以上の作品は「一度きりの登場」なのです。逆にいえば、5回以上出題された作品は 38作品 しかありません。
つまり古文は、「出そうな作品を覚えて待ち伏せする」戦略が構造的に成立しにくい科目です。待ち伏せが当たる確率より、初めて見る作品が来る確率のほうがはるかに高い。この一覧を作った理由も、暗記させるためではありません。「どんな作品が、どんな顔つきで出るのか」の分布を体感してもらうためです。
💡 ポイント
ポイント この一覧の使い方は「上から覚える」ではありません。自分の志望校の欄(大学名)を検索して、その大学が何年にどのジャンルを選んだかを見る——それが正しい入り口です。大学ごとの詳細は todai-kobun や kyodai-kobun などの大学別ページに分けてあります。
2. 一覧表の読み方 — ランク・略記・空欄の意味
2-1. 頻度ランク(S・A・B・C)の定義
📖 大切な定義
大切な定義 頻度ランクとは、国強塾が実出典データと文学史上の重要度をもとに各作品へ付与した4段階の区分であり、Sは実出典が最も厚い最重要作品、Aは複数大学で確認できる頻出作品、Bは実出典が数件以内の準頻出作品、Cは実出典データに現れず文学史知識としてのみ問われうる作品を指す。
このランクが実データとどう対応しているかを、数字で示します。
| ランク | 作品数 | 実出典が確認できる作品数 | 実出典の総件数 | 1作品あたり平均 |
|---|---|---|---|---|
| S | 59 | 57 | 289 | 4.9 |
| A | 91 | 87 | 218 | 2.4 |
| B | 195 | 166 | 184 | 0.94 |
| C | 50 | 0 | 0 | 0.0 |
| 合計 | 395 | 310 | 691 | 1.75 |
Sランクの59作品は、平均して1作品あたり4.9件の実出典を持っています。Cランクの50作品は、実出典データに1件も現れていません。ランクは印象で付けた記号ではなく、この分布に裏打ちされた区分です。
💡 ポイント
ポイント Cランクを「捨てていい」と読むのは早計です。Cランクの多くは、マスタ上「文学史」「稀」と注記されている作品です。本文としては出ないが、文学史の設問(成立順・作者・ジャンル)では問われうるという位置づけです。読解対策ではなく知識対策の対象、と切り分けてください。
2-2. 「主な出題実績」欄の読み方
各行の右端には、2026名大/2025共テ/2019九大 のように 年度+大学名の略記 を年度降順で並べています。7件以上ある作品は新しい順に6件まで表示し、末尾に総件数を示しました。
大学名の略記は次のとおりです。
東大=東京大学/京大=京都大学/阪大=大阪大学/名大=名古屋大学/九大=九州大学/北大=北海道大学/東北大=東北大学/神戸大=神戸大学/一橋=一橋大学/筑波大=筑波大学/広島大=広島大学/岡山大=岡山大学/お茶大=お茶の水女子大学/早大=早稲田大学/上智=上智大学/青学=青山学院大学/立教=立教大学/明治=明治大学/中央=中央大学/法政=法政大学/学習院=学習院大学/同志社=同志社大学/立命館=立命館大学/関大=関西大学/関学=関西学院大学/國學院=國學院大學/東洋=東洋大学/日大=日本大学/明学=明治学院大学/駒澤=駒澤大学/南山=南山大学/日女大=日本女子大学/白百合=白百合女子大学/二松学舎=二松学舎大学/東女=東京女子大学/センター=センター試験/センター(国語Ⅰ)=センター試験(国語Ⅰ)/共テ=大学入学共通テスト
なお、1973-1994名大 という表記が数件あります。これは名古屋大学の当該期間に出題された記録がまとまった形でしか残っておらず、年度を1年に特定できていないものです。特定できていないことを隠さず、そのまま表示しています。
2-3. 「—」の意味
実績欄が「—(実出典データ未確認)」となっている作品は、「出題されたことがない」という意味ではありません。国強塾が収集した793件の記録の中に見当たらない、というだけの意味です。入試問題の出典情報は大学が全件を公表しているわけではなく、収集には必ず取りこぼしがあります。この点は本ページ末尾の「データの出所」で正直に書きます。
3. Sランク 59作品 — 実出典が最も厚い中核
Sランクは、実出典の件数が多い作品と、共通テスト・難関国公立で本文として選ばれ続けている作品で構成されています。表は実出典件数の多い順に並べました。
| 作品名 | ジャンル・成立 | 作者 | ランク | 主な出題実績(年度+大学・年度降順) |
|---|---|---|---|---|
| 源氏物語 | 作り物語/平安中期 | 紫式部 | S | 2026名大/2026立教/2025共テ/2025東北大/2019九大/2018神戸大 ほか計39件 |
| 住吉物語 | 作り物語/平安〜鎌倉改作 | 未詳 | S | 2026立教/2012お茶大/2012センター/2012九大/2005東大/2002青学 ほか計11件 |
| 古今著聞集 | 説話/鎌倉 | 橘成季 | S | 2024阪大/2014神戸大/2010東大/2005名大/2003法政/2002上智 ほか計11件 |
| うつほ物語 | 作り物語/平安中期 | 未詳 | S | 2026共テ/2024早大/2015京大/2014センター/2009東大/2006早大 ほか計10件 |
| 大鏡 | 歴史物語/平安後期 | 未詳 | S | 2021九大/2013國學院/2006早大/2004青学/2003國學院/2003明治 ほか計10件 |
| 栄花物語 | 歴史物語/平安後期 | 赤染衛門ほか | S | 2021京大/2021共テ/2011阪大/2009早大/2006中央/2005青学 ほか計10件 |
| 俊頼髄脳 | 歌論/平安後期 | 源俊頼 | S | 2024九大/2024神戸大/2023共テ/2022名大/2012東大/2009阪大 ほか計10件 |
| 増鏡 | 歴史物語/南北朝 | 未詳 | S | 2025名大/2022共テ/2019阪大/2010京大/2008九大/2006早大 ほか計9件 |
| 蜻蛉日記 | 日記/平安中期 | 藤原道綱母 | S | 2022共テ/2021名大/2018阪大/2018早大/2006同志社/2006立命館 ほか計9件 |
| 玉勝間 | 随筆/江戸中期 | 本居宣長 | S | 2025京大/2025阪大/2017東北大/2013九大/2013京大/2006中央 ほか計9件 |
| 沙石集 | 仏教説話/鎌倉 | 無住 | S | 2024早大/2023東大/2020九大/2019阪大/2011神戸大/2010東北大 ほか計9件 |
| 古本説話集 | 説話/平安末 | 未詳 | S | 2022北大/2015阪大/2008東大/2008神戸大/2004学習院/2003上智 ほか計9件 |
| 平家物語 | 軍記/鎌倉 | 未詳(信濃前司行長説) | S | 2021神戸大/2017九大/2016阪大/2013神戸大/2008阪大/2005上智 ほか計8件 |
| 十訓抄 | 説話/鎌倉 | 未詳 | S | 2020早大/2011東大/2010名大/2009阪大/2006明治/2006法政 ほか計8件 |
| 落窪物語 | 作り物語/平安中期 | 未詳 | S | 2026立教/2021東大/2019京大/2003関学/2003青学/1998センター ほか計7件 |
| 狭衣物語 | 作り物語/平安後期 | 六条斎院宣旨 | S | 2026東大/2023九大/2020阪大/2006早大/2003同志社/2003関学 ほか計7件 |
| 今鏡 | 歴史物語/平安末 | 藤原為経説 | S | 2026早大/2021共テ/2020早大/2019早大/2013阪大/2004國學院 ほか計7件 |
| 太平記 | 軍記/南北朝 | 未詳 | S | 2018名大/2018東大/2007早大/2006法政/2005センター/2005早大 ほか計7件 |
| 和泉式部日記 | 日記/平安中期 | 和泉式部 | S | 2020京大/2020名大/2018阪大/2011九大/2003立命館/2003青学 ほか計7件 |
| 枕草子 | 随筆/平安中期 | 清少納言 | S | 2026早大/2016北大/2006立命館/2005同志社/2005青学/2003同志社 ほか計7件 |
| 今昔物語集 | 説話/平安後期 | 未詳 | S | 2025早大/2019神戸大/2016センター/2016神戸大/2014阪大/2005関学 ほか計7件 |
| 撰集抄 | 仏教説話/鎌倉 | 未詳(西行仮託) | S | 2025東大/2018東北大/2013上智/2010関学/2009九大/2006関大 ほか計7件 |
| 閑居友 | 仏教説話/鎌倉 | 慶政説 | S | 2009北大/2003京大/2003広島大/2003東女/2002東北大/2002関学 ほか計7件 |
| 更級日記 | 日記/平安中期 | 菅原孝標女 | S | 2026立教/2025神戸大/2020北大/2006立命館/2003中央/2001國學院 |
| 讃岐典侍日記 | 日記/平安末 | 藤原長子 | S | 2024東大/2022九大/2020神戸大/2008早大/1973-1994名大/1963九大 |
| うたたね | 日記/鎌倉 | 阿仏尼 | S | 2025九大/2016東北大/2013駒澤/2007阪大/2003白百合/2003立命館 |
| とはずがたり | 日記/鎌倉後期 | 後深草院二条 | S | 2024京大/2022共テ/2014京大/2013東北大/2005東北大 |
| 松浦宮物語 | 擬古物語/鎌倉初期 | 藤原定家説 | S | 2007名大/2006南山/2005関学/1997センター |
| 在明の別(有明の別れ) | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | S | 2025共テ/2016九大/2006立教 |
| とりかへばや物語 | 作り物語/平安末 | 未詳 | S | 2025共テ/1991センター |
| 山路の露 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | S | 2021共テ/2017お茶大 |
| 木草物語 | 擬古物語/中世 | 未詳 | S | 2026京大/2017センター |
| 保元物語 | 軍記/鎌倉 | 未詳 | S | 2011センター/2001関学 |
| 井関隆子日記 | 日記/江戸後期 | 井関隆子 | S | 2011京大/1999センター |
| 菅笠日記 | 紀行/江戸中期 | 本居宣長 | S | 1998九大/1990センター |
| 小夜衣 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | S | 2020センター |
| 夢の通ひ路物語 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | S | 2015センター |
| 恋路ゆかしき大将 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | S | 2010センター |
| 兵部卿物語 | 擬古物語/中世 | 未詳 | S | 2007センター |
| 玉水物語 | 御伽草子/室町 | 未詳 | S | 2019センター |
| 草縁集 | 擬古文集/江戸後期 | 未詳 | S | 2024共テ |
| 千載和歌集 | 勅撰集/平安末 | 藤原俊成 | S | 2021共テ |
| 散木奇歌集 | 私家集/平安後期 | 源俊頼 | S | 2023共テ |
| 石上私淑言 | 歌論/江戸中期 | 本居宣長 | S | 2018センター |
| 松陰中納言物語 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | S | 2013センター |
| 真葛がはら | 作品集/江戸後期 | 只野真葛 | S | 2012センター |
| 一本菊 | 御伽草子/室町 | 未詳 | S | 2009センター |
| 狗張子 | 仮名草子/江戸前期 | 浅井了意 | S | 2008センター |
| うなゐ松 | 随筆/江戸前期 | 木下長嘯子 | S | 2006センター |
| 日光山縁起 | 寺社縁起/中世 | 未詳 | S | 2005センター |
| うつせ貝 | 擬古物語/江戸後期 | 中島広足 | S | 2004センター |
| 五葉 | 擬古物語/江戸中期 | 荒木田麗女 | S | 2003センター |
| 松しま日記 | 日記・紀行/江戸中期 | 嘉恵女 | S | 2002センター |
| 和歌庭訓 | 歌論/鎌倉後期 | 二条為世 | S | 2001センター |
| 西鶴名残の友 | 浮世草子/江戸前期 | 井原西鶴 | S | 1998センター |
| 桂園遺文 | 随筆・文集/江戸後期 | 香川景樹 | S | 1995センター |
| 来目路の橋 | 紀行/江戸中期 | 菅江真澄 | S | 1992センター |
| 古今和歌集 | 勅撰集/平安前期 | 紀貫之ら | S | —(実出典データ未確認/マスタ注記「全帯(和歌設問の基盤)」) |
| おくのほそ道 | 俳諧紀行/江戸前期 | 松尾芭蕉 | S | —(実出典データ未確認/マスタ注記「教科書定番+私大頻出」) |
👀 ここに注目
ここに注目 Sランクの顔ぶれを見ると、『源氏物語』『大鏡』『枕草子』のような有名作品と並んで、『在明の別(有明の別れ)』『山路の露』『小夜衣』『松陰中納言物語』『恋路ゆかしき大将』といった擬古物語が大量に入っていることが分かります。書店の参考書ではまず扱われない作品群です。ところが実データでは、これらが難関大の本文として繰り返し選ばれています。「有名=頻出」という思い込みが崩れる場所が、まさにここです。
また『真葛がはら』『うつせ貝』『松しま日記』『来目路の橋』『桂園遺文』のような江戸期の和文もSランクに並びます。近世和文は、東北大をはじめとする複数の大学が好んで選ぶ領域です(tohoku-kobun)。
4. Aランク 91作品 — 複数大学で確認できる頻出層
| 作品名 | ジャンル・成立 | 作者 | ランク | 主な出題実績(年度+大学・年度降順) |
|---|---|---|---|---|
| 発心集 | 仏教説話/鎌倉 | 鴨長明 | A | 2023神戸大/2020阪大/2017阪大/2012上智/2009京大/2007神戸大 ほか計7件 |
| 大和物語 | 歌物語/平安中期 | 未詳 | A | 2022阪大/2019早大/2011関学/2004名大/2003関大/1973-1994名大 |
| 堤中納言物語 | 短編物語集/平安後期 | 未詳 | A | 2010阪大/2006同志社/2006東大/2006関学/2004早大/2004関学 |
| 浜松中納言物語 | 作り物語/平安後期 | 菅原孝標女説 | A | 2022東大/2017阪大/2008広島大/2005青学/2001センター |
| 建礼門院右京大夫集 | 私家集+日記/鎌倉 | 建礼門院右京大夫 | A | 2022京大/2020早大/2012名大/2004早大/2003九大 |
| 宇治拾遺物語 | 説話/鎌倉 | 未詳 | A | 2024九大/2020早大/2010阪大/2007東北大/2002学習院 |
| 今物語 | 説話/鎌倉 | 藤原信実説 | A | 2013上智/2013阪大/2010筑波大/2006北大/2006学習院 |
| 鶉衣 | 俳文/江戸中期 | 横井也有 | A | 2013青学/2006上智/2006早大/2004上智/2004京大 |
| 戴恩記 | 随筆(聞書)/江戸前期 | 松永貞徳 | A | 2005上智/2002同志社/2002阪大/2001北大/1990岡山大 |
| 唐物語 | 翻案説話物語/平安後期 | 藤原成範説 | A | 2026神戸大/2008京大/2008名大/2008関学/2003関大 |
| 四条宮下野集 | 私家集/平安後期 | 四条宮下野 | A | 2014名大/2013筑波大/2005京大/2005同志社/2001岡山大 |
| 平中物語 | 歌物語/平安中期 | 未詳 | A | 2016岡山大/2009岡山大/2006日女大/2001青学 |
| 弁内侍日記 | 日記/鎌倉 | 弁内侍 | A | 2016九大/2009早大/2005同志社/1994センター |
| 徒然草 | 随筆/鎌倉末 | 兼好法師 | A | 2006同志社/2006立教/2003明学/1973-1994名大 |
| 続古事談 | 説話/鎌倉 | 未詳 | A | 2020東北大/2007九大/2007東大/2004青学 |
| 源家長日記 | 日記/鎌倉前期 | 源家長 | A | 2012名大/2009京大/2008北大/2003中央 |
| 松蔭日記 | 日記/江戸中期 | 正親町町子 | A | 2012神戸大/2006九大/2006京大/2005早大 |
| 伊勢物語 | 歌物語/平安前期 | 未詳(在原業平関連) | A | 2022神戸大/2016京大/2003東洋 |
| 夜の寝覚(夜半の寝覚) | 作り物語/平安後期 | 菅原孝標女説 | A | 2020九大/2015東大/2004青学 |
| 篁物語 | 歌物語/平安中期 | 未詳 | A | 2004京大/2004関学/1986早大 |
| 石清水物語 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | A | 2023共テ/2019早大/2008京大 |
| しのびね | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | A | 2010北大/2004同志社/2003京大 |
| 平治物語 | 軍記/鎌倉 | 未詳 | A | 2015神戸大/2006國學院/2000センター(国語Ⅰ) |
| 紫式部日記 | 日記/平安中期 | 紫式部 | A | 2021阪大/2018九大/2005関学 |
| 成尋阿闍梨母集 | 日記的家集/平安後期 | 成尋阿闍梨母 | A | 2001青学/2000東大/1974九大 |
| 都のつと | 紀行/南北朝 | 宗久 | A | 2023阪大/2012阪大/2007早大 |
| 無名草子 | 評論/鎌倉 | 俊成卿女説 | A | 2008早大/2003明治/1973-1994名大 |
| 花月草紙 | 随筆/江戸後期 | 松平定信 | A | 2023東北大/2000センター(国語Ⅰ)/1976東北大 |
| 毎月抄 | 歌論/鎌倉 | 藤原定家 | A | 2014広島大/2003上智/2003早大 |
| 正徹物語 | 歌論/室町 | 正徹 | A | 2026共テ/2021京大/2020早大 |
| 古事談 | 説話/鎌倉 | 源顕兼 | A | 2019早大/2010九大/2004同志社 |
| 排蘆小船 | 歌論/江戸中期 | 本居宣長 | A | 2026東北大/2012一橋/2007関学 |
| 藤簍冊子 | 歌文集/江戸後期 | 上田秋成 | A | 2019早大/2005京大/2004上智 |
| 百人一首一夕話 | 注釈/江戸後期 | 尾崎雅嘉 | A | 2017九大/2007阪大/2003神戸大 |
| 折々草 | 随筆・紀行/江戸中期 | 建部綾足 | A | 2022九大/2013センター/1995九大 |
| 風俗文選 | 俳文集/江戸中期 | 森川許六編 | A | 2013青学/2006上智/1975九大 |
| 庚子道の記 | 紀行/江戸中期 | 未詳 | A | 2017広島大/2016阪大/2004東大 |
| 別本八重葎 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | A | 2026九大/2012広島大/2011お茶大 |
| 苔の衣 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | A | 2016センター/2012京大 |
| 木幡の時雨 | 擬古物語/中世 | 未詳 | A | 2005早大/2004センター(国語Ⅰ) |
| 源平盛衰記 | 軍記/鎌倉 | 未詳 | A | 2023北大/2013上智 |
| 土佐日記 | 日記/平安前期 | 紀貫之 | A | 2024北大/2005上智 |
| 中務内侍日記 | 日記/鎌倉 | 藤原経子 | A | 2013白百合/1990センター |
| 三宝絵(三宝絵詞) | 仏教説話/平安中期 | 源為憲 | A | 2005広島大/2001センター(国語Ⅰ) |
| 梁塵秘抄 | 今様歌謡/平安末 | 後白河院 | A | 2016名大/2002神戸大 |
| 兼好諸国物語 | 仮名草子/江戸前期 | 未詳 | A | 2008九大/2006早大 |
| 癇癖談 | 随筆/江戸後期 | 上田秋成 | A | 2023九大/2014北大 |
| なぐさみ草 | 徒然草注釈/江戸前期 | 松永貞徳 | A | 2014九大/2004神戸大 |
| わらんべ草 | 狂言伝書/江戸前期 | 大蔵虎明 | A | 2016京大/2003早大 |
| 泊洦筆話 | 随筆・歌論/江戸後期 | 清水浜臣 | A | 2003早大/2001京大 |
| 文机談 | 琵琶伝書/鎌倉後期 | 隆円 | A | 2017北大/2005神戸大 |
| 龍鳴抄 | 楽書/平安後期 | 藤原師長 | A | 2017名大/2003早大 |
| 小島のくちずさみ | 紀行/南北朝 | 二条良基 | A | 2015阪大/2008早大 |
| しぐれ | 擬古物語/中世 | 未詳 | A | 2015センター/2001センター(国語Ⅰ) |
| 榻鴫暁筆 | 類書・説話/室町期 | 一条兼良説 | A | 2003阪大/1995センター |
| 俵藤太物語 | 御伽草子/室町 | 未詳 | A | 2022東北大/2002センター(国語Ⅰ) |
| しみのすみか物語 | 随筆/江戸後期 | 石川雅望 | A | 2006明治/1997センター(国語Ⅰ) |
| 九州の道の記 | 紀行/江戸前期 | 木下長嘯子 | A | 2025九大/2007早大 |
| 胆大小心録 | 随筆/江戸後期 | 上田秋成 | A | 1979九大/1973-1994名大 |
| 北辺随筆 | 随筆/江戸後期 | 富士谷御杖 | A | 2020京大/2003阪大 |
| 宿直物語 | 随筆・説話/江戸後期 | 沢田名垂 | A | 2019東北大/2014阪大 |
| 海人の刈藻 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | A | 2017センター |
| いはでしのぶ | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | A | 2011センター |
| 鳥辺山物語 | 物語/室町 | 未詳 | A | 2018センター |
| 五代帝王物語 | 歴史物語/鎌倉 | 未詳 | A | 1997センター |
| 桃の園生 | 擬古物語/江戸期 | 未詳 | A | 2020センター |
| 恨の介 | 仮名草子/江戸前期 | 未詳 | A | 2019センター |
| 怪しの世がたり | 物語/江戸中期 | 荒木田麗女 | A | 2010センター |
| 野守鏡 | 歌論/鎌倉 | 六条有房説 | A | 2009センター |
| 雲隠六帖 | 擬古物語/室町 | 未詳 | A | 2008センター |
| 伊勢源氏十二人女合 | 評論/中世 | 未詳 | A | 2007センター |
| 竺志船物語 | 擬古物語/江戸後期 | 村田春海 | A | 2006センター |
| しら露 | 擬古物語/中世 | 未詳 | A | 2004センター |
| 歌の大むね | 歌論/江戸後期 | 長野義言 | A | 2002センター |
| 風につれなき | 擬古物語/中世 | 未詳 | A | 2000センター |
| 三国伝記 | 説話/室町 | 玄棟 | A | 1996センター |
| 風土記 | 地誌/奈良 | 各国編纂 | A | 1993センター |
| ねさめの記 | 随筆/中世 | 未詳 | A | 2005センター(国語Ⅰ) |
| 本朝美人鑑 | 仮名草子/江戸前期 | 未詳 | A | 2005センター(国語Ⅰ) |
| 西行上人談抄 | 歌論・説話/鎌倉 | 蓮阿 | A | 2004センター(国語Ⅰ) |
| 閑田文草 | 随筆・文集/江戸後期 | 伴蒿蹊 | A | 2003センター(国語Ⅰ) |
| 盗人入りし後 | 随筆/江戸後期 | 上田秋成 | A | 2002センター(国語Ⅰ) |
| 夢中問答集 | 仏教問答/南北朝 | 夢窓疎石 | A | 1999センター(国語Ⅰ) |
| 六帖詠草 | 私家集/江戸中期 | 小沢蘆庵 | A | 1999センター(国語Ⅰ) |
| 窓のすさみ | 随筆/江戸中期 | 松崎観瀾 | A | 1998センター(国語Ⅰ) |
| 曽呂利物語 | 咄本/江戸前期 | 未詳 | A | 1998センター(国語Ⅰ) |
| 幸若舞『景清』+浄瑠璃『出世景清』 | 古典芸能/室町・江戸 | 未詳・近松門左衛門 | A | 2024共テ |
| 方丈記 | 随筆/鎌倉 | 鴨長明 | A | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大・教科書」) |
| 古今和歌集仮名序 | 歌論/平安前期 | 紀貫之 | A | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史必出+本文出題」) |
| 去来抄 | 俳論/江戸中期 | 向井去来 | A | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| 万葉集 | 歌集/奈良 | 大伴家持ら | A | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史必出。本文は詞書つきで」) |
💡 ポイント
ポイント Aランクには『方丈記』『万葉集』『古今和歌集仮名序』『去来抄』のように、実出典データ上は件数が確認できていないのにAランクに置いてある作品が4件あります。これは文学史の設問で問われる頻度と、教科書・模試での露出を考慮して国強塾が判断したものです。データが根拠ではない箇所は、こうして明示します。データに基づく主張と、塾としての判断は、混ぜません。
5. Bランク 195作品 — 「一度きりの登場」が集まる最大の層
作品数でいえば、ここが最大の層です。195作品のうち166作品に実出典があり、その多くが1件のみです。古文の“見たことのない文章”は、たいていこの層から来ます。
| 作品名 | ジャンル・成立 | 作者 | ランク | 主な出題実績(年度+大学・年度降順) |
|---|---|---|---|---|
| 宝物集 | 仏教説話/平安末 | 平康頼 | B | 2020早大/2019早大/2003関学 |
| 竹取物語 | 作り物語/平安前期 | 未詳 | B | 2010関学/2001関学 |
| 曽我物語 | 軍記/南北朝 | 未詳 | B | 2020広島大/2006二松学舎 |
| 十六夜日記 | 紀行日記/鎌倉 | 阿仏尼 | B | 2021岡山大/2003東洋 |
| 東関紀行 | 紀行/鎌倉 | 未詳 | B | 2025阪大/2003駒澤 |
| 折たく柴の記 | 自伝/江戸中期 | 新井白石 | B | 2018九大/2006東洋 |
| 高倉院厳島御幸記 | 紀行/平安末期 | 源通親 | B | 2025早大/2002青学 |
| 西遊記 | 紀行/江戸後期 | 橘南谿 | B | 2022阪大/2006お茶大 |
| 平家公達草紙 | 物語風説話/鎌倉 | 未詳 | B | 2015九大/2003日女大 |
| 大崎のつつじ | 紀行・随筆/江戸期 | 未詳 | B | 2011岡山大/2010九大 |
| 伊勢集 | 私家集/平安中期 | 伊勢 | B | 2020早大/2004早大 |
| 藤原隆信朝臣集 | 私家集/鎌倉初期 | 藤原隆信 | B | 2019早大/2003早大 |
| 春の深山路 | 紀行/室町期 | 飛鳥井雅康 | B | 2026立教/2003早大 |
| 我春集 | 私家集/要確認 | 未詳 | B | 2021九大/2006同志社 |
| 西行物語 | 伝記物語/鎌倉 | 未詳 | B | 2003九大/2003同志社 |
| おらが春 | 俳文/江戸後期 | 小林一茶 | B | 2006明学/2005関学 |
| 春日権現験記 | 説話・絵巻詞書/鎌倉後期 | 覚円ほか | B | 2020東大/2006駒澤 |
| 我が身にたどる姫君 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | B | 2006東北大 |
| 愚管抄 | 史論/鎌倉 | 慈円 | B | 2017神戸大 |
| 吾妻鏡 | 史書/鎌倉 | 幕府編纂 | B | 2013東大 |
| 義経記 | 軍記/室町 | 未詳 | B | 2025京大 |
| 竹むきが記 | 日記/南北朝 | 日野名子 | B | 2006早大 |
| たまきはる(建春門院中納言日記) | 日記/鎌倉 | 健御前 | B | 2019北大 |
| 海道記 | 紀行/鎌倉 | 未詳 | B | 2025北大 |
| 無名抄 | 歌論/鎌倉 | 鴨長明 | B | 2014上智 |
| 歎異抄 | 仏教書/鎌倉 | 唯円 | B | 2006日大 |
| 一言芳談 | 仏教語録/鎌倉 | 未詳 | B | 2026京大 |
| 古来風躰抄 | 歌論/平安末 | 藤原俊成 | B | 2002青学 |
| 八雲御抄 | 歌学/鎌倉 | 順徳院 | B | 2021阪大 |
| 風姿花伝 | 能楽論/室町 | 世阿弥 | B | 2005上智 |
| 花鏡 | 能楽論/室町 | 世阿弥 | B | 2003早大 |
| 三冊子 | 俳論/江戸中期 | 服部土芳 | B | 2002上智 |
| 新古今和歌集 | 勅撰集/鎌倉 | 藤原定家ら | B | 1973-1994名大 |
| 風雅和歌集 | 勅撰集/南北朝 | 花園院ら | B | 2018京大 |
| 山家集 | 私家集/平安末 | 西行 | B | 2006中央 |
| 物くさ太郎 | 御伽草子/室町 | 未詳 | B | 2001上智 |
| 御曹子島渡 | 御伽草子/室町 | 未詳 | B | 2013九大 |
| 雨月物語 | 読本/江戸中期 | 上田秋成 | B | 2006明学 |
| 世間胸算用 | 浮世草子/江戸前期 | 井原西鶴 | B | 2014東大 |
| 南総里見八犬伝 | 読本/江戸後期 | 曲亭馬琴 | B | 1973-1994名大 |
| 伽婢子 | 仮名草子/江戸前期 | 浅井了意 | B | 2012九大 |
| 紫文要領 | 源氏論/江戸中期 | 本居宣長 | B | 2006早大 |
| 玉くしげ | 政論/江戸中期 | 本居宣長 | B | 2006関学 |
| 駿台雑話 | 随筆/江戸中期 | 室鳩巣 | B | 2023京大 |
| 北越雪譜 | 地誌/江戸後期 | 鈴木牧之 | B | 2005青学 |
| 笈の小文 | 俳諧紀行/江戸前期 | 松尾芭蕉 | B | 1976立命館 |
| 一休ばなし | 咄本/江戸前期 | 未詳 | B | 2004青学 |
| 歌楽論 | 歌論/江戸期 | 未詳 | B | 2017一橋 |
| 歌意考 | 歌論/江戸中期 | 賀茂真淵 | B | 2006上智 |
| 浮世物語 | 仮名草子/江戸前期 | 浅井了意 | B | 2009九大 |
| 奥義抄 | 歌学書/平安後期 | 藤原清輔 | B | 2015北大 |
| 三野日記 | 紀行/江戸中期 | 建部綾足 | B | 2012北大 |
| 鴉鷺物語 | 擬人化物語/室町 | 未詳 | B | 2024阪大 |
| 秋香歌かたり | 歌文/江戸期 | 未詳 | B | 2023阪大 |
| ささやき竹 | 御伽草子/室町 | 未詳 | B | 2012阪大 |
| 伊曾保物語 | 翻訳説話/江戸前期 | 未詳 | B | 2008阪大 |
| 手枕 | 擬古物語/江戸中期 | 本居宣長 | B | 2025早大 |
| 松嶋日記 | 紀行/江戸期 | 未詳 | B | 2025早大 |
| 山吹物語 | 物語/室町〜江戸初 | 未詳 | B | 2020早大 |
| 御裳濯河歌合 | 自歌合/平安末期 | 西行(判者 藤原俊成) | B | 2020早大 |
| たはれ草 | 随筆/江戸中期 | 雨森芳洲 | B | 2003法政 |
| 橿園文集 | 文集/江戸後期 | 中島広足 | B | 2020お茶大 |
| 人の説を咎む可らざるの論 | 要調査 | 未詳 | B | 2026一橋 |
| 人権新説駁論 | 要調査 | 未詳 | B | 2025一橋 |
| 翻訳の心得 | 要調査 | 未詳 | B | 2024一橋 |
| 平均力の説 | 要調査 | 未詳 | B | 2023一橋 |
| 続近世畸人伝 | 伝記/江戸後期 | 三熊花顚・伴蒿蹊 | B | 2022一橋 |
| 悲哀の快感 | 要調査 | 未詳 | B | 2021一橋 |
| 明治文学史 | 要調査 | 未詳 | B | 2020一橋 |
| 古書画流行 | 要調査 | 未詳 | B | 2019一橋 |
| 試験を論じ運命に及ぶ | 要調査 | 未詳 | B | 2018一橋 |
| 続・往還の記 | 要調査 | 未詳 | B | 2016一橋 |
| 青年独立の困難 | 要調査 | 未詳 | B | 2015一橋 |
| 学士の義務 | 要調査 | 未詳 | B | 2014一橋 |
| 科学と宗教 | 要調査 | 未詳 | B | 2013一橋 |
| 政教の疑 第一 | 要調査 | 未詳 | B | 2011一橋 |
| 学問之独立 | 要調査 | 未詳 | B | 2009一橋 |
| 日暮硯 | 逸話・随筆/江戸中期 | 未詳 | B | 2008一橋 |
| 近時政論考 | 要調査 | 未詳 | B | 2007一橋 |
| にひまなび | 歌論/江戸中期 | 賀茂真淵 | B | 1971一橋 |
| 雲萍雑志 | 随筆/江戸後期 | 柳沢淇園仮託 | B | 1970一橋 |
| 神路手引草 | 神道書/江戸中期 | 増穗残口 | B | 2014上智 |
| 源氏物語玉の小櫛 | 源氏注釈/江戸中期 | 本居宣長 | B | 2004上智 |
| 烏丸光栄歌道教訓 | 歌論/江戸中期 | 烏丸光栄 | B | 2003上智 |
| 書意考 | 論説/江戸中期 | 賀茂真淵 | B | 2002上智 |
| 至花道 | 能楽論/室町 | 世阿弥 | B | 2001上智 |
| 随所師説 | 歌論/江戸後期 | 香川景樹 | B | 2001上智 |
| 古事記伝 | 注釈/江戸中期 | 本居宣長 | B | 2001上智 |
| 訳文童喩 | 和文文章史/江戸後期 | 伴蒿蹊 | B | 2026九大 |
| ひとりごち | 歌論/江戸後期 | 香川景樹 | B | 2019九大 |
| 遊角筈別荘記 | 詩歌文/江戸後期 | 北角茂棟 | B | 2014九大 |
| 俳諧問答 | 俳論/江戸中期 | 向井去来・各務支考 | B | 2011九大 |
| 語意考 | 語学書/江戸中期 | 賀茂真淵 | B | 2007九大 |
| 緑弥生 | 御伽草子/室町 | 未詳 | B | 2005九大 |
| 草庵集玉箒 | 注釈/江戸中期 | 本居宣長 | B | 2024京大 |
| 後松日記 | 考証随筆/江戸後期 | 松岡辰方 | B | 2023京大 |
| 国歌八論余言 | 歌論/江戸中期 | 田安宗武 | B | 2022京大 |
| 三のしるべ | 歌論・文章論/江戸後期 | 藤井高尚 | B | 2019京大 |
| 肥後道記 | 紀行/室町中期 | 尭孝 | B | 2018京大 |
| 夜航余話 | 随筆/江戸後期 | 津坂東陽 | B | 2017京大 |
| 海人のくぐつ | 随筆/江戸後期 | 中島広足 | B | 2017京大 |
| 雑々集 | 説話/鎌倉 | 未詳 | B | 2015京大 |
| 百人一首聞書 | 注釈/江戸期 | 未詳 | B | 2014京大 |
| 百首異見 | 注釈・歌学/江戸後期 | 香川景樹 | B | 2012京大 |
| 錦織舎随筆 | 随筆/江戸後期 | 未詳 | B | 2011京大 |
| 女郎花物語 | 仮名草子/江戸前期 | 未詳 | B | 2010京大 |
| 冷泉家和歌秘々口伝 | 歌論/室町 | 冷泉家 | B | 2007京大 |
| 長谷雄草子 | 説話・絵巻詞書/鎌倉 | 未詳 | B | 2007京大 |
| 許六離別詞 | 要調査 | 未詳 | B | 2026北大 |
| 文照聞書 | 歌論/中世 | 未詳 | B | 2021北大 |
| 抛入花伝書 | 芸道書/江戸前期 | 未詳 | B | 2018北大 |
| 紫明抄 | 源氏注釈/鎌倉 | 素寂 | B | 2013北大 |
| 也哉抄 | 俳論/江戸中期 | 与謝蕪村 | B | 2011北大 |
| 宗祇終焉記 | 紀行・追悼記/室町 | 宗長 | B | 2007北大 |
| きのふはけふの物語 | 咄本/江戸前期 | 未詳 | B | 2003南山 |
| 和歌童蒙抄 | 歌学書/平安後期 | 藤原範兼 | B | 2006同志社 |
| 窓の教 | 教訓書/江戸期 | 未詳 | B | 2002同志社 |
| 信生法師日記 | 日記・紀行/鎌倉 | 信生法師 | B | 2024名大 |
| 怪世談 | 怪異譚/江戸中期 | 荒木田麗女 | B | 2023名大 |
| 涙草 | 日記・随筆/江戸期 | 京極伊知子 | B | 2015名大 |
| 松虫の説 | 随筆/江戸後期 | 翠葵軒柳子 | B | 2013名大 |
| 草津繁昌記 | 随筆・地誌/江戸後期 | 堀秀成 | B | 2011名大 |
| 蛛のふるまひ | 随筆/江戸期 | 未詳 | B | 2009名大 |
| 関の松風 | 随筆/江戸後期 | 松平定信 | B | 2006名大 |
| 古今余材抄 | 注釈/江戸前期 | 契沖 | B | 2003名大 |
| 美濃の家づと | 歌論・注釈/江戸中期 | 本居宣長 | B | 1973-1994名大 |
| 雲上歌訓 | 歌論/江戸中期 | 萩原宗固 | B | 2026阪大 |
| 年々随筆 | 随筆/江戸後期 | 石原正明 | B | 2026阪大 |
| 帰家日記 | 紀行・日記/中世 | 未詳 | B | 2011阪大 |
| 和歌威徳物語 | 仮名草子・説話/江戸前期 | 未詳 | B | 2008岡山大 |
| 宿直草 | 怪異咄本/江戸前期 | 荻田安静 | B | 2021広島大 |
| 昭憲皇太后御集 | 歌集/近代 | 昭憲皇太后 | B | 2026早大 |
| 二十四孝 | 御伽草子系/室町 | 未詳 | B | 2026早大 |
| 飛弾匠物語 | 読本/江戸後期 | 石川雅望 | B | 2026早大 |
| 相生の言葉 | 歌集/江戸期 | 宮部万女 | B | 2025早大 |
| 玉櫛笥 | 要確認/江戸期 | 林九兵衛 | B | 2019早大 |
| 道ゆきぶり | 紀行/南北朝 | 今川了俊 | B | 2009早大 |
| 是楽物語 | 仮名草子/江戸前期 | 未詳 | B | 2009早大 |
| 紀行かたらひ山 | 紀行/江戸中期 | 建部綾足 | B | 2007早大 |
| 労四狂 | 随筆/江戸中期 | 自堕落先生 | B | 2007早大 |
| 歌学提要 | 歌論/江戸後期 | 香川景樹門 | B | 2006早大 |
| 隣女和歌集 | 私家集/鎌倉 | 飛鳥井雅有 | B | 2005早大 |
| なぐさめ草 | 随筆/中世 | 未詳 | B | 2004早大 |
| 誹諧世説 | 俳文/江戸中期 | 闌更編 | B | 2019東大 |
| あさぎり | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | B | 2016東大 |
| 神道集 | 中世説話/南北朝 | 未詳 | B | 2002東大 |
| かなめいし | 仮名草子/江戸前期 | 浅井了意 | B | 2021東北大 |
| 北窓瑣談 | 随筆/江戸後期 | 橘南谿 | B | 2014東北大 |
| 新学異見 | 歌論/江戸後期 | 香川景樹 | B | 2012東北大 |
| かざしの姫君 | 御伽草子/室町 | 未詳 | B | 2011東北大 |
| 広益俗説弁 | 考証随筆/江戸中期 | 井沢蟠竜 | B | 2008東北大 |
| 明徳記 | 軍記/室町 | 未詳 | B | 2003東北大 |
| 八雲のしをり | 歌論/江戸後期 | 未詳 | B | 2026立教 |
| 御伽物語 | 仮名草子(怪談)/江戸前期 | 未詳 | B | 2003関大 |
| 長六文 | 連歌論/室町後期 | 宗長 | B | 2011関学 |
| 武家義理物語 | 浮世草子/江戸前期 | 井原西鶴 | B | 2004関学 |
| 猫の草子 | 仮名草子/江戸前期 | 未詳 | B | 2003関学 |
| 国歌八論 | 歌論/江戸中期 | 荷田在満 | B | 2002関学 |
| 新花摘 | 俳文/江戸中期 | 与謝蕪村 | B | 2002関学 |
| 近世畸人伝 | 伝記/江戸中期 | 伴蒿蹊 | B | 2006青学 |
| こがね丸 | 児童文学(近代文語)/明治 | 巌谷小波 | B | 2006青学 |
| 書初機嫌海 | 読本/江戸後期 | 上田秋成 | B | 2005青学 |
| 耳袋 | 随筆/江戸後期 | 根岸鎮衛 | B | 2003青学 |
| 鬼神論 | 論説/江戸中期 | 新井白石 | B | 2002青学 |
| 徳川実紀 | 史書/江戸後期 | 林述斎ら | B | 2001青学 |
| 西鶴織留 | 浮世草子/江戸前期 | 井原西鶴 | B | 2001青学 |
| 風に紅葉 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大・模試」) |
| 神皇正統記 | 史論/南北朝 | 北畠親房 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| 正法眼蔵随聞記 | 仏教随筆/鎌倉 | 懐奘記 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| 近代秀歌 | 歌論/鎌倉 | 藤原定家 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| 袋草紙 | 歌学/平安後期 | 藤原清輔 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| 後鳥羽院御口伝 | 歌論/鎌倉 | 後鳥羽院 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| ささめごと | 連歌論/室町 | 心敬 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| 井蛙抄 | 歌論/南北朝 | 頓阿 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大」) |
| 日本霊異記 | 仏教説話/平安初期 | 景戒 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史必出+本文も」) |
| 後撰和歌集 | 勅撰集/平安中期 | 梨壺の五人 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 拾遺和歌集 | 勅撰集/平安中期 | 花山院ら | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 金槐和歌集 | 私家集/鎌倉 | 源実朝 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| 和泉式部集 | 私家集/平安中期 | 和泉式部 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大」) |
| 六百番歌合 | 歌合/平安末 | 藤原良経主催 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| 閑吟集 | 小歌/室町 | 未詳 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史+本文」) |
| 一寸法師 | 御伽草子/室町 | 未詳 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大」) |
| 鉢かづき | 御伽草子/室町 | 未詳 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大」) |
| 文正草子 | 御伽草子/室町 | 未詳 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大」) |
| 春雨物語 | 読本/江戸後期 | 上田秋成 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| 好色一代男 | 浮世草子/江戸前期 | 井原西鶴 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大」) |
| 日本永代蔵 | 浮世草子/江戸前期 | 井原西鶴 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大」) |
| 東海道中膝栗毛 | 滑稽本/江戸後期 | 十返舎一九 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大」) |
| 浮世風呂 | 滑稽本/江戸後期 | 式亭三馬 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大」) |
| うひ山ぶみ | 学問論/江戸中期 | 本居宣長 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| 独考 | 随想/江戸後期 | 只野真葛 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大・国公立」) |
| 蘭学事始 | 回想/江戸後期 | 杉田玄白 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大」) |
| 野ざらし紀行 | 俳諧紀行/江戸前期 | 松尾芭蕉 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大」) |
| 幻住庵記 | 俳文/江戸前期 | 松尾芭蕉 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「難関大」) |
| 曽根崎心中 | 浄瑠璃/江戸前期 | 近松門左衛門 | B | —(実出典データ未確認/マスタ注記「私大・文学史」) |
6. Cランク 50作品 — 本文ではなく文学史で効く層
| 作品名 | ジャンル・成立 | 作者 | ランク | 主な出題実績(年度+大学・年度降順) |
|---|---|---|---|---|
| 多武峰少将物語 | 日記的物語/平安中期 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| あきぎり | 擬古物語/南北朝 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 雫ににごる | 擬古物語/中世 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| あさぢが露 | 擬古物語/鎌倉 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 秋の夜長物語 | 稚児物語/南北朝 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 水鏡 | 歴史物語/鎌倉 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史のみ」) |
| 明月記 | 日記/鎌倉 | 藤原定家 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 玉葉 | 日記/平安末 | 九条兼実 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 六代勝事記 | 史論/鎌倉 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 承久記 | 軍記/鎌倉 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 将門記 | 軍記/平安中期 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史(軍記の最古)」) |
| 陸奥話記 | 軍記/平安後期 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 新古今和歌集仮名序 | 歌論/鎌倉 | 藤原良経 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 詠歌大概 | 歌論/鎌倉 | 藤原定家 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀(漢文体)」) |
| 申楽談儀 | 能楽論/室町 | 世阿弥(子・元能筆録) | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 世継物語 | 説話/鎌倉 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 江談抄 | 説話/平安後期 | 大江匡房談 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 雑談集 | 仏教説話/鎌倉 | 無住 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 打聞集 | 説話/平安後期 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 私聚百因縁集 | 仏教説話/鎌倉 | 住信 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 後拾遺和歌集 | 勅撰集/平安後期 | 藤原通俊 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 金葉和歌集 | 勅撰集/平安後期 | 源俊頼 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 詞花和歌集 | 勅撰集/平安後期 | 藤原顕輔 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 新勅撰和歌集 | 勅撰集/鎌倉 | 藤原定家 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 玉葉和歌集 | 勅撰集/鎌倉末 | 京極為兼 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 千五百番歌合 | 歌合/鎌倉 | 後鳥羽院主催 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 堀河百首 | 百首歌/平安後期 | 堀河院歌壇 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 新撰菟玖波集 | 連歌集/室町 | 宗祇ら | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 浦島太郎 | 御伽草子/室町 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 酒呑童子 | 御伽草子/室町 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 猿源氏草紙 | 御伽草子/室町 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 好色五人女 | 浮世草子/江戸前期 | 井原西鶴 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 武道伝来記 | 浮世草子/江戸前期 | 井原西鶴 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 西鶴諸国ばなし | 浮世草子/江戸前期 | 井原西鶴 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 椿説弓張月 | 読本/江戸後期 | 曲亭馬琴 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 春色梅児誉美 | 人情本/江戸後期 | 為永春水 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 仁勢物語 | 仮名草子/江戸前期 | 未詳 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 可笑記 | 仮名草子/江戸前期 | 如儡子 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 西山物語 | 小説/江戸中期 | 建部綾足 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 養生訓 | 教訓/江戸中期 | 貝原益軒 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 都鄙問答 | 思想/江戸中期 | 石田梅岩 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 甲子夜話 | 随筆/江戸後期 | 松浦静山 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 東遊記 | 紀行/江戸後期 | 橘南谿 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 更科紀行 | 俳諧紀行/江戸前期 | 松尾芭蕉 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 鹿島紀行 | 俳諧紀行/江戸前期 | 松尾芭蕉 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 嵯峨日記 | 日記/江戸前期 | 松尾芭蕉 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 冥途の飛脚 | 浄瑠璃/江戸前期 | 近松門左衛門 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 国性爺合戦 | 浄瑠璃/江戸中期 | 近松門左衛門 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
| 女殺油地獄 | 浄瑠璃/江戸中期 | 近松門左衛門 | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「稀」) |
| 仮名手本忠臣蔵 | 浄瑠璃/江戸中期 | 竹田出雲ら | C | —(実出典データ未確認/マスタ注記「文学史」) |
📖 大切な定義
大切な定義 Cランクとは、国強塾の実出典データ793件の中に本文としての出題記録が確認できず、成立年代・作者・ジャンルなど文学史の知識として問われる可能性のみが残る作品群のことである。
『水鏡』『将門記』『陸奥話記』『明月記』のように、「名前と位置づけは知っておくが、本文を読む練習はしない」という扱いが合理的な作品がここに集まります。四鏡(大鏡・今鏡・水鏡・増鏡)のうち『水鏡』だけがCなのは象徴的で、他の三つは実出典を持っています。
7. ジャンル別の分布 — どの群が厚いのか
同じ395作品を、ジャンルの大きなまとまりで見直します。ジャンル群は、マスタの「ジャンル・成立」欄の先頭語をもとに国強塾が11群へまとめたものです。
| ジャンル群 | 収録作品数 | 実出典が確認できる作品数 | 実出典の件数(年度×大学) |
|---|---|---|---|
| 擬古物語 | 31 | 27 | 43 |
| 歴史物語・史書・史論 | 11 | 8 | 40 |
| 軍記 | 11 | 8 | 26 |
| 説話 | 40 | 34 | 116 |
| 日記・紀行 | 54 | 45 | 113 |
| 随筆・評論・教訓 | 50 | 42 | 73 |
| 歌論・注釈・芸道書 | 61 | 51 | 72 |
| 和歌集・歌文集 | 43 | 26 | 43 |
| 近世小説・草子・演劇 | 58 | 34 | 36 |
| 物語(作り物語・歌物語ほか) | 19 | 18 | 112 |
| 近代文語文ほか(分類調査中) | 17 | 17 | 17 |
| 合計 | 395 | 310 | 691 |
この表から読み取れることを3点だけ書きます。
第一に、作品数と出題の厚みは一致しません。 「近世小説・草子・演劇」は58作品と多いのに実出典は36件。一方「物語(作り物語・歌物語ほか)」は19作品しかないのに112件です。1作品あたりの出題密度は、0.6件対5.9件で約9倍の差があります。少数の物語作品が、繰り返し選ばれているという構図です。
第二に、「説話」と「日記・紀行」が量・質ともに厚い。 説話40作品で116件、日記・紀行54作品で113件。この2群は、作品数も実出典も両方多い。初見対策の訓練素材として最も費用対効果が高いのがこの2群です。
第三に、「歌論・注釈・芸道書」は61作品と最多クラスなのに、1作品あたりは薄い。 つまり「毎回ちがう歌論が出る」ということです。歌論は作品名を覚えるのではなく、歌論という文章の型(歌の引用→評語→一般論への接続)を覚えるべき領域だと分かります。北海道大学のように、歌学書や芸道書(琵琶伝書など)が実際に本文として出題された例もあります(hokudai-kobun)。
7-1. ジャンル群別 作品索引(〈 〉内は頻度ランク)
擬古物語(31作品/実出典が確認できるもの 27作品/実出典 43件)
松浦宮物語〈S〉/石清水物語〈A〉/しのびね〈A〉/在明の別(有明の別れ)〈S〉/別本八重葎〈A〉/山路の露〈S〉/木草物語〈S〉/苔の衣〈A〉/木幡の時雨〈A〉/しぐれ〈A〉/我が身にたどる姫君〈B〉/海人の刈藻〈A〉/いはでしのぶ〈A〉/小夜衣〈S〉/夢の通ひ路物語〈S〉/恋路ゆかしき大将〈S〉/兵部卿物語〈S〉/手枕〈B〉/桃の園生〈A〉/松陰中納言物語〈S〉/雲隠六帖〈A〉/竺志船物語〈A〉/うつせ貝〈S〉/しら露〈A〉/五葉〈S〉/風につれなき〈A〉/あさぎり〈B〉/あきぎり〈C〉/風に紅葉〈B〉/雫ににごる〈C〉/あさぢが露〈C〉
歴史物語・史書・史論(11作品/実出典が確認できるもの 8作品/実出典 40件)
大鏡〈S〉/栄花物語〈S〉/増鏡〈S〉/今鏡〈S〉/愚管抄〈B〉/吾妻鏡〈B〉/五代帝王物語〈A〉/徳川実紀〈B〉/水鏡〈C〉/神皇正統記〈B〉/六代勝事記〈C〉
軍記(11作品/実出典が確認できるもの 8作品/実出典 26件)
平家物語〈S〉/太平記〈S〉/平治物語〈A〉/保元物語〈S〉/曽我物語〈B〉/源平盛衰記〈A〉/義経記〈B〉/明徳記〈B〉/承久記〈C〉/将門記〈C〉/陸奥話記〈C〉
説話(40作品/実出典が確認できるもの 34作品/実出典 116件)
古今著聞集〈S〉/沙石集〈S〉/古本説話集〈S〉/十訓抄〈S〉/今昔物語集〈S〉/発心集〈A〉/撰集抄〈S〉/閑居友〈S〉/宇治拾遺物語〈A〉/今物語〈A〉/唐物語〈A〉/続古事談〈A〉/古事談〈A〉/宝物集〈B〉/三宝絵(三宝絵詞)〈A〉/平家公達草紙〈B〉/榻鴫暁筆〈A〉/西行物語〈B〉/宿直物語〈A〉/春日権現験記〈B〉/歎異抄〈B〉/一言芳談〈B〉/伊曾保物語〈B〉/日光山縁起〈S〉/三国伝記〈A〉/西行上人談抄〈A〉/夢中問答集〈A〉/続近世畸人伝〈B〉/神路手引草〈B〉/雑々集〈B〉/長谷雄草子〈B〉/和歌威徳物語〈B〉/神道集〈B〉/近世畸人伝〈B〉/世継物語〈C〉/日本霊異記〈B〉/江談抄〈C〉/雑談集〈C〉/打聞集〈C〉/私聚百因縁集〈C〉
日記・紀行(54作品/実出典が確認できるもの 45作品/実出典 113件)
蜻蛉日記〈S〉/和泉式部日記〈S〉/更級日記〈S〉/讃岐典侍日記〈S〉/うたたね〈S〉/とはずがたり〈S〉/建礼門院右京大夫集〈A〉/弁内侍日記〈A〉/源家長日記〈A〉/松蔭日記〈A〉/紫式部日記〈A〉/成尋阿闍梨母集〈A〉/都のつと〈A〉/折々草〈A〉/庚子道の記〈A〉/土佐日記〈A〉/十六夜日記〈B〉/中務内侍日記〈A〉/東関紀行〈B〉/高倉院厳島御幸記〈B〉/西遊記〈B〉/大崎のつつじ〈B〉/小島のくちずさみ〈A〉/春の深山路〈B〉/井関隆子日記〈S〉/菅笠日記〈S〉/九州の道の記〈A〉/竹むきが記〈B〉/たまきはる(建春門院中納言日記)〈B〉/海道記〈B〉/北越雪譜〈B〉/笈の小文〈B〉/三野日記〈B〉/松嶋日記〈B〉/松しま日記〈S〉/風土記〈A〉/来目路の橋〈S〉/肥後道記〈B〉/宗祇終焉記〈B〉/信生法師日記〈B〉/涙草〈B〉/草津繁昌記〈B〉/帰家日記〈B〉/道ゆきぶり〈B〉/紀行かたらひ山〈B〉/多武峰少将物語〈C〉/明月記〈C〉/玉葉〈C〉/東遊記〈C〉/おくのほそ道〈S〉/野ざらし紀行〈B〉/更科紀行〈C〉/鹿島紀行〈C〉/嵯峨日記〈C〉
随筆・評論・教訓(50作品/実出典が確認できるもの 42作品/実出典 73件)
玉勝間〈S〉/枕草子〈S〉/戴恩記〈A〉/徒然草〈A〉/無名草子〈A〉/花月草紙〈A〉/折たく柴の記〈B〉/癇癖談〈A〉/泊洦筆話〈A〉/しみのすみか物語〈A〉/胆大小心録〈A〉/北辺随筆〈A〉/玉くしげ〈B〉/駿台雑話〈B〉/たはれ草〈B〉/伊勢源氏十二人女合〈A〉/うなゐ松〈S〉/桂園遺文〈S〉/ねさめの記〈A〉/閑田文草〈A〉/盗人入りし後〈A〉/窓のすさみ〈A〉/日暮硯〈B〉/雲萍雑志〈B〉/書意考〈B〉/訳文童喩〈B〉/語意考〈B〉/後松日記〈B〉/夜航余話〈B〉/海人のくぐつ〈B〉/錦織舎随筆〈B〉/窓の教〈B〉/松虫の説〈B〉/蛛のふるまひ〈B〉/関の松風〈B〉/年々随筆〈B〉/労四狂〈B〉/なぐさめ草〈B〉/北窓瑣談〈B〉/広益俗説弁〈B〉/耳袋〈B〉/鬼神論〈B〉/方丈記〈A〉/正法眼蔵随聞記〈B〉/うひ山ぶみ〈B〉/独考〈B〉/蘭学事始〈B〉/養生訓〈C〉/都鄙問答〈C〉/甲子夜話〈C〉
歌論・注釈・芸道書(61作品/実出典が確認できるもの 51作品/実出典 72件)
俊頼髄脳〈S〉/毎月抄〈A〉/正徹物語〈A〉/排蘆小船〈A〉/百人一首一夕話〈A〉/なぐさみ草〈A〉/わらんべ草〈A〉/文机談〈A〉/龍鳴抄〈A〉/無名抄〈B〉/古来風躰抄〈B〉/八雲御抄〈B〉/風姿花伝〈B〉/花鏡〈B〉/三冊子〈B〉/石上私淑言〈S〉/紫文要領〈B〉/歌楽論〈B〉/歌意考〈B〉/奥義抄〈B〉/野守鏡〈A〉/歌の大むね〈A〉/和歌庭訓〈S〉/にひまなび〈B〉/源氏物語玉の小櫛〈B〉/烏丸光栄歌道教訓〈B〉/至花道〈B〉/随所師説〈B〉/古事記伝〈B〉/ひとりごち〈B〉/俳諧問答〈B〉/草庵集玉箒〈B〉/国歌八論余言〈B〉/三のしるべ〈B〉/百人一首聞書〈B〉/百首異見〈B〉/冷泉家和歌秘々口伝〈B〉/幸若舞『景清』+浄瑠璃『出世景清』〈A〉/文照聞書〈B〉/抛入花伝書〈B〉/紫明抄〈B〉/也哉抄〈B〉/和歌童蒙抄〈B〉/古今余材抄〈B〉/美濃の家づと〈B〉/雲上歌訓〈B〉/歌学提要〈B〉/新学異見〈B〉/八雲のしをり〈B〉/長六文〈B〉/国歌八論〈B〉/古今和歌集仮名序〈A〉/新古今和歌集仮名序〈C〉/近代秀歌〈B〉/詠歌大概〈C〉/袋草紙〈B〉/後鳥羽院御口伝〈B〉/ささめごと〈B〉/井蛙抄〈B〉/申楽談儀〈C〉/去来抄〈A〉
和歌集・歌文集(43作品/実出典が確認できるもの 26作品/実出典 43件)
鶉衣〈A〉/四条宮下野集〈A〉/藤簍冊子〈A〉/風俗文選〈A〉/梁塵秘抄〈A〉/伊勢集〈B〉/藤原隆信朝臣集〈B〉/我春集〈B〉/おらが春〈B〉/草縁集〈S〉/新古今和歌集〈B〉/千載和歌集〈S〉/風雅和歌集〈B〉/山家集〈B〉/散木奇歌集〈S〉/秋香歌かたり〈B〉/御裳濯河歌合〈B〉/橿園文集〈B〉/真葛がはら〈S〉/六帖詠草〈A〉/遊角筈別荘記〈B〉/昭憲皇太后御集〈B〉/相生の言葉〈B〉/隣女和歌集〈B〉/誹諧世説〈B〉/新花摘〈B〉/万葉集〈A〉/古今和歌集〈S〉/後撰和歌集〈B〉/拾遺和歌集〈B〉/後拾遺和歌集〈C〉/金葉和歌集〈C〉/詞花和歌集〈C〉/新勅撰和歌集〈C〉/玉葉和歌集〈C〉/金槐和歌集〈B〉/和泉式部集〈B〉/六百番歌合〈B〉/千五百番歌合〈C〉/堀河百首〈C〉/閑吟集〈B〉/新撰菟玖波集〈C〉/幻住庵記〈B〉
近世小説・草子・演劇(58作品/実出典が確認できるもの 34作品/実出典 36件)
兼好諸国物語〈A〉/俵藤太物語〈A〉/玉水物語〈S〉/物くさ太郎〈B〉/御曹子島渡〈B〉/雨月物語〈B〉/世間胸算用〈B〉/南総里見八犬伝〈B〉/伽婢子〈B〉/一休ばなし〈B〉/浮世物語〈B〉/ささやき竹〈B〉/恨の介〈A〉/一本菊〈S〉/狗張子〈S〉/西鶴名残の友〈S〉/本朝美人鑑〈A〉/曽呂利物語〈A〉/緑弥生〈B〉/女郎花物語〈B〉/きのふはけふの物語〈B〉/怪世談〈B〉/宿直草〈B〉/二十四孝〈B〉/飛弾匠物語〈B〉/是楽物語〈B〉/かなめいし〈B〉/かざしの姫君〈B〉/御伽物語〈B〉/武家義理物語〈B〉/猫の草子〈B〉/こがね丸〈B〉/書初機嫌海〈B〉/西鶴織留〈B〉/一寸法師〈B〉/鉢かづき〈B〉/文正草子〈B〉/浦島太郎〈C〉/酒呑童子〈C〉/猿源氏草紙〈C〉/春雨物語〈B〉/好色一代男〈B〉/日本永代蔵〈B〉/好色五人女〈C〉/武道伝来記〈C〉/西鶴諸国ばなし〈C〉/椿説弓張月〈C〉/東海道中膝栗毛〈B〉/浮世風呂〈B〉/春色梅児誉美〈C〉/仁勢物語〈C〉/可笑記〈C〉/西山物語〈C〉/曽根崎心中〈B〉/冥途の飛脚〈C〉/国性爺合戦〈C〉/女殺油地獄〈C〉/仮名手本忠臣蔵〈C〉
物語(作り物語・歌物語ほか)(19作品/実出典が確認できるもの 18作品/実出典 112件)
源氏物語〈S〉/住吉物語〈S〉/うつほ物語〈S〉/落窪物語〈S〉/狭衣物語〈S〉/大和物語〈A〉/堤中納言物語〈A〉/浜松中納言物語〈A〉/平中物語〈A〉/伊勢物語〈A〉/夜の寝覚(夜半の寝覚)〈A〉/篁物語〈A〉/竹取物語〈B〉/とりかへばや物語〈S〉/鳥辺山物語〈A〉/鴉鷺物語〈B〉/山吹物語〈B〉/怪しの世がたり〈A〉/秋の夜長物語〈C〉
近代文語文ほか(分類調査中)(17作品/実出典が確認できるもの 17作品/実出典 17件)
人の説を咎む可らざるの論〈B〉/人権新説駁論〈B〉/翻訳の心得〈B〉/平均力の説〈B〉/悲哀の快感〈B〉/明治文学史〈B〉/古書画流行〈B〉/試験を論じ運命に及ぶ〈B〉/続・往還の記〈B〉/青年独立の困難〈B〉/学士の義務〈B〉/科学と宗教〈B〉/政教の疑 第一〈B〉/学問之独立〈B〉/近時政論考〈B〉/許六離別詞〈B〉/玉櫛笥〈B〉
📖 大切な定義
大切な定義 擬古物語とは、『源氏物語』など平安時代の作り物語の文体・世界観を、鎌倉時代以降の作者が意識的に模倣して書いた物語群のことである。
擬古物語がSランクに多い理由は、この定義の中にあります。擬古物語は平安物語のふりをして書かれた後代の文章なので、語彙・敬語・和歌の作法が平安物語とほぼ同じです。つまり出題者からすると「『源氏物語』の読解力をそのまま測れるのに、受験生が読んだことのない文章」という理想的な素材になります。だからこそ、書店の参考書に載っていない作品が難関大に並ぶのです。
8. データが示した4つの事実
8-1. 出題実績の上位20作品
| 順位 | 作品名 | ジャンル・成立 | ランク | 実出典件数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 源氏物語 | 作り物語/平安中期 | S | 39 |
| 2 | 住吉物語 | 作り物語/平安〜鎌倉改作 | S | 11 |
| 3 | 古今著聞集 | 説話/鎌倉 | S | 11 |
| 4 | うつほ物語 | 作り物語/平安中期 | S | 10 |
| 5 | 大鏡 | 歴史物語/平安後期 | S | 10 |
| 6 | 栄花物語 | 歴史物語/平安後期 | S | 10 |
| 7 | 俊頼髄脳 | 歌論/平安後期 | S | 10 |
| 8 | 増鏡 | 歴史物語/南北朝 | S | 9 |
| 9 | 蜻蛉日記 | 日記/平安中期 | S | 9 |
| 10 | 玉勝間 | 随筆/江戸中期 | S | 9 |
| 11 | 沙石集 | 仏教説話/鎌倉 | S | 9 |
| 12 | 古本説話集 | 説話/平安末 | S | 9 |
| 13 | 平家物語 | 軍記/鎌倉 | S | 8 |
| 14 | 十訓抄 | 説話/鎌倉 | S | 8 |
| 15 | 落窪物語 | 作り物語/平安中期 | S | 7 |
| 16 | 狭衣物語 | 作り物語/平安後期 | S | 7 |
| 17 | 今鏡 | 歴史物語/平安末 | S | 7 |
| 18 | 太平記 | 軍記/南北朝 | S | 7 |
| 19 | 和泉式部日記 | 日記/平安中期 | S | 7 |
| 20 | 枕草子 | 随筆/平安中期 | S | 7 |
『源氏物語』の39件は突出しており、2位以下(11件)の3倍以上です。ただし注意してください。39件を全大学・63年で割れば、ひとつの大学の入試で当たる確率は決して高くありません。『源氏物語』を勉強する意味は「出るから」ではなく、「他の物語・擬古物語を読むための文法基準になるから」です。 詳しくは 源氏物語 にまとめました。
8-2. 上位に「歴史物語」が集中している
上位20のうち『大鏡』『栄花物語』『増鏡』『今鏡』の4作品が歴史物語です。歴史物語は全11作品しかないのに、上位20に4つ入っている。少数精鋭のジャンルであり、ここは作品名まで押さえる価値があります。
8-3. 一橋大学の第二問は、多くの年で「古文」ではない
ジャンル群「近代文語文ほか(分類調査中)」に入る17作品のうち15作品は、一橋大学の第二問の出典です。参考として、一橋大学の第二問の実出典を全件並べます(年度降順・年度が同じ重複記録は1件に整理)。
| 年度 | 出典 | 備考 |
|---|---|---|
| 2026 | 人の説を咎む可らざるの論 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2025 | 人権新説駁論 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2024 | 翻訳の心得 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2023 | 平均力の説 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2022 | 続近世畸人伝 | 伝記/江戸後期 |
| 2021 | 悲哀の快感 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2020 | 明治文学史 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2019 | 古書画流行 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2018 | 試験を論じ運命に及ぶ | 近代文語文(分類調査中) |
| 2017 | 歌楽論 | 歌論/江戸期 |
| 2016 | 続・往還の記 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2015 | 青年独立の困難 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2014 | 学士の義務 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2013 | 科学と宗教 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2012 | 排蘆小船 | 歌論/江戸中期 |
| 2011 | 政教の疑 第一 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2009 | 学問之独立 | 近代文語文(分類調査中) |
| 2008 | 日暮硯 | 逸話・随筆/江戸中期 |
| 2007 | 近時政論考 | 近代文語文(分類調査中) |
| 1971 | にひまなび | 歌論/江戸中期 |
| 1970 | 雲萍雑志 | 随筆/江戸後期 |
📖 大切な定義
大切な定義 近代文語文とは、明治期を中心に、文語文法(古典文法)を用いて書かれた論説・評論などの近代散文のことである。
記録が残る21年分のうち、15年が近代文語文です。残りは『排蘆小船』『にひまなび』のような近世歌論、『続近世畸人伝』『日暮硯』『雲萍雑志』のような江戸期の伝記・随筆で、平安・鎌倉の物語や説話は1件も現れていません。一橋志望者が「古文を勉強しているのに過去問と噛み合わない」と感じる原因はここにあります。文語文法は必要ですが、読む対象は明治の論説と近世の和文です。対策の設計がまるごと変わります(hitotsubashi-kobun)。
8-4. 記録の密度は2000年以降に偏っている
年代別に実出典の記録件数を見ると、2000年代375件・2010年代205件・2020年代153件に対し、1990年代は32件、1980年代は2件、1970年代は25件、1960年代は1件です。これは「昔は出題が少なかった」のではなく、古い年度ほど出典情報が残っていないというだけのことです。したがって本ページの一覧は、2000年以降の入試傾向を映す鏡としては信頼でき、それ以前については不完全だと考えてください。
9. 国強塾の読み方 — この一覧を暗記表にしないための5手順
一覧を眺めて満足するのがいちばん危険です。国強塾では、次の手順で使うよう指導しています。
手順1|志望校名でページ内検索をかける。 ブラウザの検索機能(Ctrl+F / ⌘+F)で、志望校の略記(例:九大)を打ち込みます。ヒットした作品名を書き出せば、それがその大学が実際に選んできた作品リストです。ジャンルの偏り(説話ばかり/日記ばかり/近世和文ばかり)が、そこで初めて見えます。
手順2|ヒットした作品の「ジャンル・成立」欄だけを縦に読む。 作品名は忘れて構いません。見るのはジャンルと時代です。たとえば「説話/鎌倉」が並ぶ大学なら、鎌倉説話の型——短い一話完結、僧・武士・受領が出てくる、末尾に教訓がつく——を訓練対象に決めます。作品ではなく型を選ぶ、これが第一の切り替えです。
手順3|同じジャンル群の索引(第7章)から、まだ読んだことのない作品を3つ選ぶ。 志望校が出した作品そのものは、もう出ません。同じジャンル群の別作品こそが次の出題候補です。索引から〈B〉〈C〉の作品を3つ選び、問題集や過去問で本文を探して読む。これが「初見耐性」の作り方です。
手順4|読むときは、最初の3行で4項目を確定させる。 国強塾が全ジャンル共通で課している手順です。①語り手は誰か(作中人物か、第三者か)②最も敬意が高い人物は誰か(尊敬語・二重敬語の宛先)③時制はいつか(「けり」の伝聞回想か、「き」の直接体験か)④この文章の目的は何か(物語=出来事を語る/説話=教訓へ導く/歌論=評価を述べる/日記=心情を記す)。この4つが決まれば、主語の省略は8割方復元できます。
手順5|読み終えたら、その作品をこの一覧で引き直す。 ランクとジャンル、そして他大学での出題実績を確認します。「自分が読んだ文章が、入試地図のどこにあるのか」を毎回位置づける。この往復を20作品分やると、初見の文章を開いた瞬間にジャンルの見当がつくようになります。ここまで来れば、古文は初見でも崩れません。
👀 ここに注目
ここに注目 手順3が最も守られません。「志望校の過去問に出た作品を読む」で止まってしまう受験生が大多数です。しかし本ページの数字が示すとおり、実出典310作品のうち197作品は一度しか出ていません。過去に出た作品を追いかける勉強は、定義上、外れる確率のほうが高い。 追うべきは作品ではなく、その大学が繰り返し選ぶジャンルと時代です。
10. よくある質問
Q. 395作品を全部読む必要がありますか。 ありません。全作品を読むことは物理的に不可能ですし、必要でもありません。このページは「読むリスト」ではなく「入試古文の地図」です。読むのは、志望校の傾向から絞った同ジャンル・同時代の作品を10〜20本で十分です。
Q. Cランクは無視していいですか。 本文読解の練習対象からは外して構いません。ただし成立年代・作者・ジャンルは文学史の設問で問われます。表の「ジャンル・成立」「作者」列を眺めておく、程度の労力はかけてください。
Q. 出題実績が「—」の作品が今後出ることはありますか。 あります。国強塾のデータは全大学・全年度を網羅していません。また、これまで一度も出ていない作品が出題される例は毎年あります。実際、実出典310作品のうち197作品が「初出=その一度きり」です。
Q. この一覧はどのくらいの頻度で更新されますか。 入試シーズンごとに、その年度の出典を追加していく方針です。現時点のデータは2026年度入試まで反映しています。
関連ページ
- kobun-pillar — 古文アーカイブの総論。実出典793件から逆算した学習設計の全体像
- kyotsu-kobun-shutten — 共通テスト・センター試験の古文出典一覧(本試・追試)
- todai-kobun — 東京大学の古文(第二問)の実出典と対策
- kyodai-kobun — 京都大学の古文の実出典と対策
- handai-kobun — 大阪大学の古文(文学部/文学部以外の2系統)
- hitotsubashi-kobun — 一橋大学の第二問(近代文語文)の実態
- waseda-kobun — 早稲田大学の学部別実出典105件
- kyudai-kobun — 九州大学の古文(2題構成)の実出典
- nagoya-kobun — 名古屋大学の古文と三時代ローテーション
- hokudai-kobun — 北海道大学の古文(歌論・芸道書に強い)
- tohoku-kobun — 東北大学の古文と近世和文対策
- kobe-kobun — 神戸大学の古文(有名作品を正確に読む)
- sophia-kobun — 上智大学の古文(「論じる文章」への偏り)
- march-kobun — MARCH+学習院の古文(学部ごとに別の大学)
- 源氏物語 — 『源氏物語』作品ページ(実出典39件・最頻出)
- うつほ物語 — 『うつほ物語』作品ページ
- 落窪物語 — 『落窪物語』作品ページ
- 住吉物語 — 『住吉物語』作品ページ(実出典11件)
- 狭衣物語 — 『狭衣物語』作品ページ
- torikaebaya — 『とりかへばや物語』作品ページ
データの出所
本ページの数値は、国強塾が構築した2つのデータセットに基づいています。
- 作品マスタ(395作品)… 作品名・ジャンル・成立時代・作者・頻度ランク・読解キーを収録。頻度ランクの付与は国強塾の判断です。
- 実出典データ(793件)… 年度・大学名・学部・作品名・章段/場面・出所を1行ずつ記録したもの。収録範囲は1963年〜2026年、38の大学・試験区分です。
集計方法の明示
- 793件は記録の行数です。同じ年度・同じ大学でも学部ごとに行が分かれているため、年度×大学×作品で重複を整理すると 691件 になります。本ページの「実出典件数」はすべてこの691件基準です。
- 作品名の表記ゆれ(『夜の寝覚』と『夜半の寝覚』、『有明の別れ』と『在明の別』など)を統合した結果、実出典に登場する作品は 310作品 です。表記ゆれを統合しない素の集計では313作品になります。数え方によって数字が動くため、基準を明記しました。
記録の出所内訳
| 出所 | 件数 |
|---|---|
| 国語入試資料@ウィキ(大学別ページ) | 245 |
| 国語入試資料@ウィキ | 152 |
| 国語入試資料@ウィキ/河合塾分析PDF | 138 |
| 国語入試資料@ウィキ(w.atwiki.jp/kobun) | 125 |
| 大学入試センター公表/東進WIKI・国語入試資料@ウィキ・jukennsei.com の3ソース一致 | 63 |
| 河合塾 本試分析PDF「出典」欄 | 19 |
| jukennsei.com・武蔵野学習塾の2ソース一致 | 18 |
| 敬天塾・河合塾速報で個別確認 | 10 |
| 東進WIKI(単一ソース・要再確認) | 6 |
| 立教大学 公式出題意図・問題PDF | 6 |
| 代々木ゼミナール解答速報 | 5 |
| 河合塾解答速報 分析PDF | 5 |
| note いちがつのドラゴン | 1 |
大学・試験区分別の記録件数
| 大学・試験区分 | 実出典の記録件数 |
|---|---|
| 早稲田大学 | 105 |
| 九州大学 | 63 |
| センター試験 | 62 |
| 大阪大学 | 59 |
| 京都大学 | 52 |
| 名古屋大学 | 40 |
| 青山学院大学 | 40 |
| 上智大学 | 39 |
| 関西学院大学 | 32 |
| 北海道大学 | 31 |
| 東京大学 | 28 |
| 神戸大学 | 28 |
| 東北大学 | 25 |
| 一橋大学 | 23 |
| 同志社大学 | 21 |
| センター試験(国語Ⅰ) | 18 |
| 共通テスト | 17 |
| 立教大学 | 14 |
| 國學院大學 | 13 |
| 広島大学 | 9 |
| 立命館大学 | 8 |
| 岡山大学 | 7 |
| 法政大学 | 7 |
| 中央大学 | 6 |
| 学習院大学 | 6 |
| 明治大学 | 6 |
| 関西大学 | 6 |
| お茶の水女子大学 | 5 |
| 東洋大学 | 4 |
| 日本大学 | 3 |
| 明治学院大学 | 3 |
| 駒澤大学 | 3 |
| 南山大学 | 2 |
| 日本女子大学 | 2 |
| 白百合女子大学 | 2 |
| 筑波大学 | 2 |
| 二松学舎大学 | 1 |
| 東京女子大学 | 1 |
確度の限界(正直に書きます)
- 網羅性は保証できません。 大学は入試問題の出典を全件公表していません。本データは受験情報の集積である「国語入試資料@ウィキ」、河合塾・代々木ゼミナールの解答速報および分析PDF、大学入試センターの公表資料、東進の入試情報、大学公式の出題意図PDF、および個人ブログ等の複数ソースを突き合わせて構築したものです。取りこぼしは必ずあります。
- 単一ソースの行があります。 上表のうち「東進WIKI(単一ソース・要再確認)」と注記した6件など、裏取りが1系統しか取れていない記録が含まれます。該当箇所は記録側にその旨を残しています。
- 古い年度ほど薄いです。 1990年代以前の記録は合計で60件程度しかありません。「昔は出題が少なかった」という意味ではなく、情報が残っていないという意味です。
- 年度が特定できない記録があります。 名古屋大学の一部(14件)は「1973-1994」という期間でしか記録が残っていないため、そのまま表示しています。
- ジャンル区分は国強塾の整理です。 マスタの「ジャンル・成立」欄をもとに11群へまとめました。学界の標準的な分類と一対一で対応するものではありません。また17作品は分類作業が完了しておらず「分類調査中」としています。
- 本ページに古文の本文(原文)は掲載していません。 作品名・ジャンル・成立時代・作者・出題記録のみを扱っています。原文を引く場合は、著作権の切れたテキストを出所つきで示す方針です。
数字が動いたときは、動いた理由とともに更新します。根拠のない「出題率◯%」の類は、このページには一切書きません。
監修:藤原進之介(数強塾グループ代表)/執筆:国語専門塾「国強塾」by数強塾グループ
監修:藤原進之介(数強塾グループ代表)/執筆:国語専門塾「国強塾」by数強塾グループ
本記事の現代語訳・解説は国強塾のオリジナルです。学校の課題・定期テストでは、担任の先生・担当講師の指示を優先してください。
