神戸大学の二次試験の国語は、現代文1題・古文1題・漢文1題を100分で、原則すべて記述式です(経営学部・海洋政策科学部を除く学部)。受験生がそろって口にするのは「とにかく時間が足りない」。解ける問題を時間内に解き切れるかどうかが、この試験の実質的な争点です。
時間設計から決める
まず配分を決めてください。大学側は漢文を20分で解答可能と想定していると言われます。逆算すると、漢文20分・古文25分・現代文50分前後、残りを見直しに、という設計になります。現代文の長文に引きずられて漢文が白紙——これが最も多い崩れ方です。時間で区切る訓練を、演習の段階から入れてください。
分野別の攻め方
① 現代文——80字を3問、そして160字
全5問の構成で、最初か最後に漢字の書き取り。間の3問は傍線部についての80字記述、最後は字数が増えて160字程度で全体の論旨を踏まえて書く問題になることが多い形です。
80字は「傍線部の言い換え+根拠1つ」で組み立て、160字は「本文全体の対立軸+筆者の結論」まで含める。同じ記述でも設計図が違うので、字数ごとに型を分けて練習してください。
② 古文——文学史が出る
神戸大の大きな特徴が文学史の出題です。読解力では埋められない領域なので、ここを落とすと単純に差がつきます。作品を時代順に並べた軸で覚えておくのが効率的です。
③ 漢文——関西の国公立では珍しい
二次試験で漢文を課す関西の国公立は神戸大くらいです。そのぶん周りの受験生も対策が薄くなりがちで、句法と重要語を固めた人が得をします。記述で問われるため、書き下しと現代語訳を「speed」で回せる状態まで持っていってください。
80字記述のミニ演習(オリジナル問題)
傍線部「地図は現実の縮小ではない」とはどういうことか。80字以内で説明せよ。
「地図は現実の縮小ではない。縮小であるならば、すべての情報が等しく小さくなるはずである。だが実際の地図では、道は誇張され、目印は残され、無数の凹凸は消される。地図とは、何を残し何を捨てるかという判断の産物である。」
解答例:地図はすべての情報を一律に縮めたものではなく、道を誇張し目印を残す一方で凹凸を捨てるという、取捨選択の判断によって作られたものだということ。(70字)
解説:80字記述の型どおりです。①傍線部の否定を言い換える(=一律に縮めたものではない)、②本文が示す根拠を1つ入れる(=誇張・保存・切り捨ての具体)、③結論を回収する(=取捨選択の産物)。この3要素で80字はちょうど埋まります。字数が足りないときは根拠の具体が抜けており、あふれるときは具体を書きすぎています。
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