- 真か偽かを判断できる形で示された内容
- 認識し判断し行為する側
- 新しい状態や意味が生まれ作られること
- 直接は述べず内に含んでいる意味
毎日の国語・藤原式ドリル国語
高1 基礎
100問
第1問〜第100問。本文に書かれた手がかりを正確に拾うための20日分です。1日1本文・5問で、語彙から記述まで同じ手順を反復します。
高校1年生の到達目標
評論の概念関係、文学的視点、古典文法、漢文句法を基礎から扱う
抽象語を関係図へ直し、現代文・古文・漢文の読み方を接続します。
100 QUESTIONS MAP
高校1年生・基礎100問の見取り図
第1日〜第20日・第1問〜第100問を、1日5問で進めます。語彙、文構造、本文根拠、関係・推論、要約・表現を同じ題材でつなぎます。
- 到達目標
- 評論の概念関係、文学的視点、古典文法、漢文句法を基礎から扱う
- この段階のねらい
- 基本語彙と直接根拠を確かめる力
- よくあるつまずき
- 印象だけで選ばず、語の意味・指示語・出来事の順序を本文の言葉で確かめます。

20日分の焦点語を見る
命題、概念、範疇、記号、表象、主体、客体、相対、普遍、特殊、構築、生成、媒介、規範、制度、言説、文脈、含意、逆説、両義
ジャンル名を選ぶと、そのジャンルが最初に現れる学習日へ移動します。問題数・ジャンル数・焦点語は公開中の教材カタログから表示しています。
静かな多数決
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
静かな多数決
結菜は生徒会室で、昼休みのルール変更を決めることになった。ところが、賛成が多い案ほど一部の人に大きな負担があった。結菜の胸には苛立ちが広がった。
一度は票数だけで即決することも考えた。しかし、大和と短く相談し、反対理由を聞き、負担を減らす修正案を作った。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、多数決は意見を数える方法であって理由を消す方法ではないと分かった。やがて、修正案を再投票し、少数意見も記録へ残した。結菜の気持ちは慎重な納得へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「命題」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と大和が尋ねた。結菜はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より苛立ちに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
大和は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。結菜は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、結菜は「黒板に残した反対理由」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。結菜は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「票数だけで即決する」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「命題」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:真か偽かを判断できる形で示された内容
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「真か偽かを判断できる形で示された内容」と用例「『全ての正方形は四辺の長さが等しい』という命題を、定義に照らして確かめた。」。
解き方:「命題」は、真か偽かを判断できる形で示された内容という意味です。読みは「めいだい」です。例文:『全ての正方形は四辺の長さが等しい』という命題を、定義に照らして確かめた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:問題が起きる→「票数だけで即決する」と迷う→手がかりを確かめる→「慎重な納得」へ変わる
本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。
解き方:冒頭の問題、迷った「票数だけで即決する」、実際の確認、最後の「慎重な納得」を順に追います。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:大和が反対の結果になりそうな手がかりを問い、結菜が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という大和の問いと、結菜の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
主人公が採用した案だけでなく、退けた案と理由まで記録した目的として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:退けた「票数だけで即決する」という案と理由も残し、後の人が結果だけを見て同じ判断を無条件に繰り返すのを防ぐため
本文根拠:採用した案だけでなく退けた案と理由も残し、後の人の無条件な反復を防ぐと述べた段落。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:結菜は苛立ちに引かれ、「票数だけで即決する」と考えたが、反対理由を聞き、負担を減らす修正案を作った。その結果、多数決は意見を数える方法であって理由を消す方法ではないと分かった。気持ちは慎重な納得へ変わった。さらに、大和から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。この過程は、「決定の速さと決定の正しさは同じではないこと」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=票数だけで即決する、確認=反対理由を聞き、負担を減らす修正案を作った、発見=多数決は意見を数える方法であって理由を消す方法ではないと分かった、反証=大和の問い、条件=影響・資料、教訓=決定の速さと決定の正しさは同じではないこと。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
森の種類の多さ
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
森の種類の多さ
生物多様性が数だけでなく関係を含む考えについて考えてみよう。よくある見方は、「種類が多い場所ならいつでも安定している」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、遺伝子・種・生態系の違いと相互作用が環境の変化への応答を支える。たとえば、異なる花期の植物があると季節ごとに昆虫へ資源を提供できる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「概念」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、外来種を単純に数へ加えるだけでは地域の健全さを示せない。そのため、種類と役割と時間変化を合わせて観察することが必要になる。本文では、結論を「多様性は一覧の長さではなく違いが結ぶ働きとして捉える必要がある」とまとめる。
この仕組みを調べる班は、まず「多様性」「相互作用」「生態系」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「異なる花期の植物があると季節ごとに昆虫へ資源を提供できる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、種類と役割と時間変化を合わせて観察する。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「種類が多い場所ならいつでも安定している」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「外来種を単純に数へ加えるだけでは地域の健全さを示せない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「概念」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:複数の事物に共通する性質をまとめた考え
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「複数の事物に共通する性質をまとめた考え」と用例「授業では『自由』の概念が責任とどう結びつくかを議論した。」。
解き方:「概念」は、複数の事物に共通する性質をまとめた考えという意味です。読みは「がいねん」です。例文:授業では『自由』の概念が責任とどう結びつくかを議論した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
「異なる花期の植物があると季節ごとに昆虫へ資源を提供できる」という例が置かれた役割を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「遺伝子・種・生態系の違いと相互作用が環境の変化への応答を支える」という仕組みを、具体的な場面で示すため
本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。
解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
全体の傾向と異なる一つ一つの例を消さずに残した目的として、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:最初の説明が成り立たない条件や、説明の範囲を狭める手がかりを見つけるため
本文根拠:全体の傾向と違う例を、条件の違いを確かめる材料として残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、遺伝子・種・生態系の違いと相互作用が環境の変化への応答を支えると説明し、例として「異なる花期の植物があると季節ごとに昆虫へ資源を提供できる」を挙げる。一方で、外来種を単純に数へ加えるだけでは地域の健全さを示せないため、種類と役割と時間変化を合わせて観察する必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。以上から、結論は「多様性は一覧の長さではなく違いが結ぶ働きとして捉える必要がある」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=遺伝子・種・生態系の違いと相互作用が環境の変化への応答を支える、限界=外来種を単純に数へ加えるだけでは地域の健全さを示せない、方法=種類と役割と時間変化を合わせて観察する、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=多様性は一覧の長さではなく違いが結ぶ働きとして捉える必要がある。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
空席の意味
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
空席の意味
美咲は発表会場で、班研究の発表を全員で行うことになった。ところが、発表直前に一人が体調を崩して欠席した。美咲の胸には心細さが広がった。
一度は欠席者の担当部分を削ることも考えた。しかし、颯と短く相談し、共有ノートから担当者の意図を読み取り、分担し直した。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、準備の過程を共有していたので内容を守れると分かった。やがて、欠席者の名前も示して発表を終え、後日録画を届けた。美咲の気持ちは感謝へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「範疇」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と颯が尋ねた。美咲はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より心細さに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
颯は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。美咲は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、美咲は「発表台の横の空席」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。美咲は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「欠席者の担当部分を削る」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「範疇」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:共通する性質で分けた基本的な枠組み
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「共通する性質で分けた基本的な枠組み」と用例「電子書籍を従来の『本』の範疇に含めるべきか考えた。」。
解き方:「範疇」は、共通する性質で分けた基本的な枠組みという意味です。読みは「はんちゅう」です。例文:電子書籍を従来の『本』の範疇に含めるべきか考えた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:問題が起きる→「欠席者の担当部分を削る」と迷う→手がかりを確かめる→「感謝」へ変わる
本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。
解き方:冒頭の問題、迷った「欠席者の担当部分を削る」、実際の確認、最後の「感謝」を順に追います。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:颯が反対の結果になりそうな手がかりを問い、美咲が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という颯の問いと、美咲の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
主人公が採用した案だけでなく、退けた案と理由まで記録した目的として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:退けた「欠席者の担当部分を削る」という案と理由も残し、後の人が結果だけを見て同じ判断を無条件に繰り返すのを防ぐため
本文根拠:採用した案だけでなく退けた案と理由も残し、後の人の無条件な反復を防ぐと述べた段落。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:美咲は心細さに引かれ、「欠席者の担当部分を削る」と考えたが、共有ノートから担当者の意図を読み取り、分担し直した。その結果、準備の過程を共有していたので内容を守れると分かった。気持ちは感謝へ変わった。さらに、颯から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。この過程は、「成果だけでなく考えた過程を共有すること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=欠席者の担当部分を削る、確認=共有ノートから担当者の意図を読み取り、分担し直した、発見=準備の過程を共有していたので内容を守れると分かった、反証=颯の問い、条件=影響・資料、教訓=成果だけでなく考えた過程を共有すること。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
世界の時計
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
世界の時計
時差が地球の回転と社会の区切りから生まれることについて考えてみよう。よくある見方は、「経度が同じなら世界中で必ず同じ時刻を使う」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、太陽の位置を基準にしつつ国や地域が生活に合う時間帯を定める。たとえば、国境や島の関係で経度とは異なる時間帯を選ぶ地域がある。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「記号」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、夏時間の有無や変更時期も一定ではない。そのため、日付と地域名を含めて時刻を変換することが必要になる。本文では、結論を「時刻は自然現象だけでなく社会の約束でも成り立っている」とまとめる。
この仕組みを調べる班は、まず「時差」「経度」「標準時」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「国境や島の関係で経度とは異なる時間帯を選ぶ地域がある」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、日付と地域名を含めて時刻を変換する。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「経度が同じなら世界中で必ず同じ時刻を使う」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「夏時間の有無や変更時期も一定ではない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「記号」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:別の意味や対象を表すため用いる形
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「別の意味や対象を表すため用いる形」と用例「地図上の青い線は川を表す記号として用いられている。」。
解き方:「記号」は、別の意味や対象を表すため用いる形という意味です。読みは「きごう」です。例文:地図上の青い線は川を表す記号として用いられている。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
「国境や島の関係で経度とは異なる時間帯を選ぶ地域がある」という例が置かれた役割を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「太陽の位置を基準にしつつ国や地域が生活に合う時間帯を定める」という仕組みを、具体的な場面で示すため
本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。
解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
全体の傾向と異なる一つ一つの例を消さずに残した目的として、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:最初の説明が成り立たない条件や、説明の範囲を狭める手がかりを見つけるため
本文根拠:全体の傾向と違う例を、条件の違いを確かめる材料として残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、太陽の位置を基準にしつつ国や地域が生活に合う時間帯を定めると説明し、例として「国境や島の関係で経度とは異なる時間帯を選ぶ地域がある」を挙げる。一方で、夏時間の有無や変更時期も一定ではないため、日付と地域名を含めて時刻を変換する必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。以上から、結論は「時刻は自然現象だけでなく社会の約束でも成り立っている」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=太陽の位置を基準にしつつ国や地域が生活に合う時間帯を定める、限界=夏時間の有無や変更時期も一定ではない、方法=日付と地域名を含めて時刻を変換する、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=時刻は自然現象だけでなく社会の約束でも成り立っている。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
図書館の小さな音
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
図書館の小さな音
遥は市立図書館で、読み聞かせ会を静かに進めることになった。ところが、補聴器を使う参加者には声が届きにくかった。遥の胸には戸惑いが広がった。
一度は全員へ同じ音量で読み続けることも考えた。しかし、圭と短く相談し、席の配置とスピーカーを調整し、聞こえ方を確かめた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、同じ扱いが必ずしも同じ参加しやすさを生まないと分かった。やがて、だれも無理なく物語を楽しめる会になった。遥の気持ちは喜びへ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「表象」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と圭が尋ねた。遥はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より戸惑いに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
圭は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。遥は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、遥は「静かに置かれた小型スピーカー」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。遥は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「全員へ同じ音量で読み続ける」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「表象」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:対象を心や言語の上に表したもの
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「対象を心や言語の上に表したもの」と用例「小説に描かれた都市の表象を、同時代の写真と比較した。」。
解き方:「表象」は、対象を心や言語の上に表したものという意味です。読みは「ひょうしょう」です。例文:小説に描かれた都市の表象を、同時代の写真と比較した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:問題が起きる→「全員へ同じ音量で読み続ける」と迷う→手がかりを確かめる→「喜び」へ変わる
本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。
解き方:冒頭の問題、迷った「全員へ同じ音量で読み続ける」、実際の確認、最後の「喜び」を順に追います。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:圭が反対の結果になりそうな手がかりを問い、遥が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という圭の問いと、遥の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
主人公が採用した案だけでなく、退けた案と理由まで記録した目的として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:退けた「全員へ同じ音量で読み続ける」という案と理由も残し、後の人が結果だけを見て同じ判断を無条件に繰り返すのを防ぐため
本文根拠:採用した案だけでなく退けた案と理由も残し、後の人の無条件な反復を防ぐと述べた段落。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:遥は戸惑いに引かれ、「全員へ同じ音量で読み続ける」と考えたが、席の配置とスピーカーを調整し、聞こえ方を確かめた。その結果、同じ扱いが必ずしも同じ参加しやすさを生まないと分かった。気持ちは喜びへ変わった。さらに、圭から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。この過程は、「公平とは必要に応じて条件を整えること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=全員へ同じ音量で読み続ける、確認=席の配置とスピーカーを調整し、聞こえ方を確かめた、発見=同じ扱いが必ずしも同じ参加しやすさを生まないと分かった、反証=圭の問い、条件=影響・資料、教訓=公平とは必要に応じて条件を整えること。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
みんなで集める観察
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
みんなで集める観察
市民科学が多くの人の観察を研究へ生かす方法について考えてみよう。よくある見方は、「観察者が多ければ自動的に正確な結果になる」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、共通の手順で広い場所と長い期間の記録を集める。たとえば、各地の開花日を同じ基準で報告すると季節変化を追える。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「主体」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、見つけやすい種へ報告が偏るなどの課題がある。そのため、写真確認・研修・欠測記録で質を高めることが必要になる。本文では、結論を「参加の広さとデータの質を両方設計して初めて知見になる」とまとめる。
この仕組みを調べる班は、まず「市民科学」「観察」「偏り」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「各地の開花日を同じ基準で報告すると季節変化を追える」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、写真確認・研修・欠測記録で質を高める。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「観察者が多ければ自動的に正確な結果になる」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「見つけやすい種へ報告が偏るなどの課題がある」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「主体」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:認識し判断し行為する側
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「認識し判断し行為する側」と用例「選択の結果を引き受ける主体として、主人公は行動を決めた。」。
解き方:「主体」は、認識し判断し行為する側という意味です。読みは「しゅたい」です。例文:選択の結果を引き受ける主体として、主人公は行動を決めた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
「各地の開花日を同じ基準で報告すると季節変化を追える」という例が置かれた役割を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「共通の手順で広い場所と長い期間の記録を集める」という仕組みを、具体的な場面で示すため
本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。
解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
全体の傾向と異なる一つ一つの例を消さずに残した目的として、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:最初の説明が成り立たない条件や、説明の範囲を狭める手がかりを見つけるため
本文根拠:全体の傾向と違う例を、条件の違いを確かめる材料として残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、共通の手順で広い場所と長い期間の記録を集めると説明し、例として「各地の開花日を同じ基準で報告すると季節変化を追える」を挙げる。一方で、見つけやすい種へ報告が偏るなどの課題があるため、写真確認・研修・欠測記録で質を高める必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。以上から、結論は「参加の広さとデータの質を両方設計して初めて知見になる」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=共通の手順で広い場所と長い期間の記録を集める、限界=見つけやすい種へ報告が偏るなどの課題がある、方法=写真確認・研修・欠測記録で質を高める、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=参加の広さとデータの質を両方設計して初めて知見になる。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
途中で変わった題名
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
途中で変わった題名
琴音は新聞委員会室で、学校新聞の記事を完成させることになった。ところが、取材後に記事の中心が当初の予想と変わった。琴音の胸には迷いが広がった。
一度は最初に決めた題名を守ることも考えた。しかし、瑛太と短く相談し、取材メモを読み直し、最も多く語られた内容を探した。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、題名は計画ではなく本文の中心を表すべきだと分かった。やがて、本文に合う題名へ直し、変更理由も編集記録へ残した。琴音の気持ちは納得へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「客体」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と瑛太が尋ねた。琴音はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より迷いに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
瑛太は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。琴音は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、琴音は「二重線の下に書いた新しい題名」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。琴音は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「最初に決めた題名を守る」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「客体」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:認識や行為の対象となる側
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「認識や行為の対象となる側」と用例「自然を利用の客体としてのみ見る立場に、筆者は疑問を投げる。」。
解き方:「客体」は、認識や行為の対象となる側という意味です。読みは「きゃくたい」です。例文:自然を利用の客体としてのみ見る立場に、筆者は疑問を投げる。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:問題が起きる→「最初に決めた題名を守る」と迷う→手がかりを確かめる→「納得」へ変わる
本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。
解き方:冒頭の問題、迷った「最初に決めた題名を守る」、実際の確認、最後の「納得」を順に追います。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:瑛太が反対の結果になりそうな手がかりを問い、琴音が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という瑛太の問いと、琴音の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
主人公が採用した案だけでなく、退けた案と理由まで記録した目的として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:退けた「最初に決めた題名を守る」という案と理由も残し、後の人が結果だけを見て同じ判断を無条件に繰り返すのを防ぐため
本文根拠:採用した案だけでなく退けた案と理由も残し、後の人の無条件な反復を防ぐと述べた段落。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:琴音は迷いに引かれ、「最初に決めた題名を守る」と考えたが、取材メモを読み直し、最も多く語られた内容を探した。その結果、題名は計画ではなく本文の中心を表すべきだと分かった。気持ちは納得へ変わった。さらに、瑛太から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。この過程は、「調べた結果に応じて問いや題名を更新すること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=最初に決めた題名を守る、確認=取材メモを読み直し、最も多く語られた内容を探した、発見=題名は計画ではなく本文の中心を表すべきだと分かった、反証=瑛太の問い、条件=影響・資料、教訓=調べた結果に応じて問いや題名を更新すること。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
短い展示ラベル
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:命題(めいだい)短い展示ラベル
博物館の説明文が物と観客をつなぐ役割について考えてみよう。よくある見方は、「情報を多く書くほど展示は分かりやすい」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、観客の知識と見る時間を考え重要な問いと背景を選ぶ。たとえば、道具の年代だけでなく使った人の行動を示すと見方が広がる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「相対」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、短くしすぎると不確実さや異なる解釈を隠す場合がある。そのため、要点と詳しい資料への導線を分けることが必要になる。本文では、結論を「説明は知識の量を減らす作業ではなく理解の入口を設計する作業である」とまとめる。
【7日前の復習】「命題」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「展示」「背景」「導線」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「道具の年代だけでなく使った人の行動を示すと見方が広がる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、要点と詳しい資料への導線を分ける。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「情報を多く書くほど展示は分かりやすい」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「短くしすぎると不確実さや異なる解釈を隠す場合がある」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「相対」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:他との関係によって意味や価値が決まること
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「他との関係によって意味や価値が決まること」と用例「便利さの価値は利用者の状況との相対的な関係で変わる。」。
解き方:「相対」は、他との関係によって意味や価値が決まることという意味です。読みは「そうたい」です。例文:便利さの価値は利用者の状況との相対的な関係で変わる。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
「道具の年代だけでなく使った人の行動を示すと見方が広がる」という例が置かれた役割を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「観客の知識と見る時間を考え重要な問いと背景を選ぶ」という仕組みを、具体的な場面で示すため
本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。
解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
全体の傾向と異なる一つ一つの例を消さずに残した目的として、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:最初の説明が成り立たない条件や、説明の範囲を狭める手がかりを見つけるため
本文根拠:全体の傾向と違う例を、条件の違いを確かめる材料として残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、観客の知識と見る時間を考え重要な問いと背景を選ぶと説明し、例として「道具の年代だけでなく使った人の行動を示すと見方が広がる」を挙げる。一方で、短くしすぎると不確実さや異なる解釈を隠す場合があるため、要点と詳しい資料への導線を分ける必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。以上から、結論は「説明は知識の量を減らす作業ではなく理解の入口を設計する作業である」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=観客の知識と見る時間を考え重要な問いと背景を選ぶ、限界=短くしすぎると不確実さや異なる解釈を隠す場合がある、方法=要点と詳しい資料への導線を分ける、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=説明は知識の量を減らす作業ではなく理解の入口を設計する作業である。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
三つ目の案内板
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:概念(がいねん)三つ目の案内板
陽菜は公園で、外国から来た人にも道を案内することになった。ところが、日本語だけの案内板では目的地が伝わらなかった。陽菜の胸には歯がゆさが広がった。
一度は文字を大きくするだけで解決することも考えた。しかし、陸斗と短く相談し、絵記号、やさしい日本語、地図を組み合わせた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、伝わりにくさの原因は文字の小ささだけではないと分かった。やがて、三種類の手がかりで多くの人が迷わなくなった。陽菜の気持ちは達成感へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「普遍」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「概念」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と陸斗が尋ねた。陽菜はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より歯がゆさに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
陸斗は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。陽菜は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、陽菜は「矢印の横に加えた絵記号」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。陽菜は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「文字を大きくするだけで解決する」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「普遍」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:例外なく、または一定範囲のすべてに共通して成り立つこと
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「例外なく、または一定範囲のすべてに共通して成り立つこと」と用例「個別の体験から、人が成長するという普遍的な主題を読み取った。」。
解き方:「普遍」は、例外なく、または一定範囲のすべてに共通して成り立つことという意味です。読みは「ふへん」です。例文:個別の体験から、人が成長するという普遍的な主題を読み取った。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:問題が起きる→「文字を大きくするだけで解決する」と迷う→手がかりを確かめる→「達成感」へ変わる
本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。
解き方:冒頭の問題、迷った「文字を大きくするだけで解決する」、実際の確認、最後の「達成感」を順に追います。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:陸斗が反対の結果になりそうな手がかりを問い、陽菜が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という陸斗の問いと、陽菜の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
主人公が採用した案だけでなく、退けた案と理由まで記録した目的として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:退けた「文字を大きくするだけで解決する」という案と理由も残し、後の人が結果だけを見て同じ判断を無条件に繰り返すのを防ぐため
本文根拠:採用した案だけでなく退けた案と理由も残し、後の人の無条件な反復を防ぐと述べた段落。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:陽菜は歯がゆさに引かれ、「文字を大きくするだけで解決する」と考えたが、絵記号、やさしい日本語、地図を組み合わせた。その結果、伝わりにくさの原因は文字の小ささだけではないと分かった。気持ちは達成感へ変わった。さらに、陸斗から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。この過程は、「伝える相手の知識を想像して表現を選ぶこと」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=文字を大きくするだけで解決する、確認=絵記号、やさしい日本語、地図を組み合わせた、発見=伝わりにくさの原因は文字の小ささだけではないと分かった、反証=陸斗の問い、条件=影響・資料、教訓=伝える相手の知識を想像して表現を選ぶこと。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
翻訳の選択
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:範疇(はんちゅう)翻訳の選択
異なる言語の間で意味を移すときに選択が必要な理由について考えてみよう。よくある見方は、「単語を一つずつ置き換えれば同じ意味になる」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、文脈・文化・語調を考え全体の働きが近くなる表現を選ぶ。たとえば、丁寧さを表す語が別言語では語尾でなく語順に現れることがある。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「特殊」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、完全に同じ範囲の語がない場合もある。そのため、直訳と意訳を目的に応じて比べ選択理由を示すことが必要になる。本文では、結論を「翻訳は意味を運ぶだけでなく違いを可視化する解釈である」とまとめる。
【7日前の復習】「範疇」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「翻訳」「直訳」「文脈」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「丁寧さを表す語が別言語では語尾でなく語順に現れることがある」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、直訳と意訳を目的に応じて比べ選択理由を示す。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「単語を一つずつ置き換えれば同じ意味になる」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「完全に同じ範囲の語がない場合もある」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「特殊」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:一般とは異なる固有の条件を持つこと
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「一般とは異なる固有の条件を持つこと」と用例「一般的な傾向に加え、離島という特殊な条件も考慮した。」。
解き方:「特殊」は、一般とは異なる固有の条件を持つことという意味です。読みは「とくしゅ」です。例文:一般的な傾向に加え、離島という特殊な条件も考慮した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
「丁寧さを表す語が別言語では語尾でなく語順に現れることがある」という例が置かれた役割を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「文脈・文化・語調を考え全体の働きが近くなる表現を選ぶ」という仕組みを、具体的な場面で示すため
本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。
解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
全体の傾向と異なる一つ一つの例を消さずに残した目的として、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:最初の説明が成り立たない条件や、説明の範囲を狭める手がかりを見つけるため
本文根拠:全体の傾向と違う例を、条件の違いを確かめる材料として残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、文脈・文化・語調を考え全体の働きが近くなる表現を選ぶと説明し、例として「丁寧さを表す語が別言語では語尾でなく語順に現れることがある」を挙げる。一方で、完全に同じ範囲の語がない場合もあるため、直訳と意訳を目的に応じて比べ選択理由を示す必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。以上から、結論は「翻訳は意味を運ぶだけでなく違いを可視化する解釈である」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=文脈・文化・語調を考え全体の働きが近くなる表現を選ぶ、限界=完全に同じ範囲の語がない場合もある、方法=直訳と意訳を目的に応じて比べ選択理由を示す、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=翻訳は意味を運ぶだけでなく違いを可視化する解釈である。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
温度計の影
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:記号(きごう)温度計の影
柚希は理科室で、日なたと日陰の温度を比べることになった。ところが、一方の温度計だけ直射日光を受けていた。柚希の胸には落胆が広がった。
一度は表示された数値をそのまま比べることも考えた。しかし、颯真と短く相談し、置き方と時刻をそろえて測り直した。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、条件が違う数値は単純に比較できないと分かった。やがて、正しい条件で差を確かめ、最初の測定も失敗例として残した。柚希の気持ちは理解へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「構築」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「記号」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と颯真が尋ねた。柚希はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より落胆に引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
颯真は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。柚希は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、柚希は「机に伸びた温度計の影」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。柚希は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「表示された数値をそのまま比べる」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「構築」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:複数の要素を関係づけ組み立てること
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「複数の要素を関係づけ組み立てること」と用例「資料の共通点と相違点を整理し、自分の論を構築した。」。
解き方:「構築」は、複数の要素を関係づけ組み立てることという意味です。読みは「こうちく」です。例文:資料の共通点と相違点を整理し、自分の論を構築した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:問題が起きる→「表示された数値をそのまま比べる」と迷う→手がかりを確かめる→「理解」へ変わる
本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。
解き方:冒頭の問題、迷った「表示された数値をそのまま比べる」、実際の確認、最後の「理解」を順に追います。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:颯真が反対の結果になりそうな手がかりを問い、柚希が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という颯真の問いと、柚希の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
主人公が採用した案だけでなく、退けた案と理由まで記録した目的として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:退けた「表示された数値をそのまま比べる」という案と理由も残し、後の人が結果だけを見て同じ判断を無条件に繰り返すのを防ぐため
本文根拠:採用した案だけでなく退けた案と理由も残し、後の人の無条件な反復を防ぐと述べた段落。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:柚希は落胆に引かれ、「表示された数値をそのまま比べる」と考えたが、置き方と時刻をそろえて測り直した。その結果、条件が違う数値は単純に比較できないと分かった。気持ちは理解へ変わった。さらに、颯真から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。この過程は、「結果だけでなく測り方を確かめること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=表示された数値をそのまま比べる、確認=置き方と時刻をそろえて測り直した、発見=条件が違う数値は単純に比較できないと分かった、反証=颯真の問い、条件=影響・資料、教訓=結果だけでなく測り方を確かめること。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
合意までの道
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:表象(ひょうしょう)合意までの道
話し合いで全員一致だけを目標にしない理由について考えてみよう。よくある見方は、「反対意見が残れば話し合いは失敗である」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、理由を交換し共通点と解けない違いを明らかにする。たとえば、期限つきの試行案なら異なる立場が検証に参加できる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「生成」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、力関係や発言機会の差があると形式的な賛成になりうる。そのため、反対理由と見直し条件を決定記録へ残すことが必要になる。本文では、結論を「合意は違いを消すことではなく次に検証できる形を作ることである」とまとめる。
【7日前の復習】「表象」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「合意」「熟議」「留保」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「期限つきの試行案なら異なる立場が検証に参加できる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、反対理由と見直し条件を決定記録へ残す。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「反対意見が残れば話し合いは失敗である」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「力関係や発言機会の差があると形式的な賛成になりうる」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「生成」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:新しい状態や意味が生まれ作られること
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「新しい状態や意味が生まれ作られること」と用例「交流の中で新しい言葉の使い方が生成されていく過程を追った。」。
解き方:「生成」は、新しい状態や意味が生まれ作られることという意味です。読みは「せいせい」です。例文:交流の中で新しい言葉の使い方が生成されていく過程を追った。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
「期限つきの試行案なら異なる立場が検証に参加できる」という例が置かれた役割を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「理由を交換し共通点と解けない違いを明らかにする」という仕組みを、具体的な場面で示すため
本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。
解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
全体の傾向と異なる一つ一つの例を消さずに残した目的として、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:最初の説明が成り立たない条件や、説明の範囲を狭める手がかりを見つけるため
本文根拠:全体の傾向と違う例を、条件の違いを確かめる材料として残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、理由を交換し共通点と解けない違いを明らかにすると説明し、例として「期限つきの試行案なら異なる立場が検証に参加できる」を挙げる。一方で、力関係や発言機会の差があると形式的な賛成になりうるため、反対理由と見直し条件を決定記録へ残す必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。以上から、結論は「合意は違いを消すことではなく次に検証できる形を作ることである」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=理由を交換し共通点と解けない違いを明らかにする、限界=力関係や発言機会の差があると形式的な賛成になりうる、方法=反対理由と見直し条件を決定記録へ残す、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=合意は違いを消すことではなく次に検証できる形を作ることである。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
最後の一枚
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:主体(しゅたい)最後の一枚
花は印刷室で、全校へ配る案内を必要な数だけ用意することになった。ところが、紙が一枚足りず予備がなくなった。花の胸には焦りが広がった。
一度は誰か一人へ配らないことも考えた。しかし、匠と短く相談し、掲示用を縮小し共有場所へ置く案を考えた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、目的は紙を一人一枚持つことではなく情報が届くことだと分かった。やがて、全員が内容を確認でき、次回の予備数も決めた。花の気持ちは安堵へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「媒介」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「主体」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と匠が尋ねた。花はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より焦りに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
匠は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。花は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、花は「掲示板に留めた最後の一枚」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。花は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「誰か一人へ配らない」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「媒介」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:二つのものの間に入り関係を成立させること
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「二つのものの間に入り関係を成立させること」と用例「翻訳者の解釈を媒介として、外国の作品が読者へ届く。」。
解き方:「媒介」は、二つのものの間に入り関係を成立させることという意味です。読みは「ばいかい」です。例文:翻訳者の解釈を媒介として、外国の作品が読者へ届く。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:問題が起きる→「誰か一人へ配らない」と迷う→手がかりを確かめる→「安堵」へ変わる
本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。
解き方:冒頭の問題、迷った「誰か一人へ配らない」、実際の確認、最後の「安堵」を順に追います。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:匠が反対の結果になりそうな手がかりを問い、花が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という匠の問いと、花の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
主人公が採用した案だけでなく、退けた案と理由まで記録した目的として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:退けた「誰か一人へ配らない」という案と理由も残し、後の人が結果だけを見て同じ判断を無条件に繰り返すのを防ぐため
本文根拠:採用した案だけでなく退けた案と理由も残し、後の人の無条件な反復を防ぐと述べた段落。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:花は焦りに引かれ、「誰か一人へ配らない」と考えたが、掲示用を縮小し共有場所へ置く案を考えた。その結果、目的は紙を一人一枚持つことではなく情報が届くことだと分かった。気持ちは安堵へ変わった。さらに、匠から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。この過程は、「手段と目的を分けると別の解決策が見えること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=誰か一人へ配らない、確認=掲示用を縮小し共有場所へ置く案を考えた、発見=目的は紙を一人一枚持つことではなく情報が届くことだと分かった、反証=匠の問い、条件=影響・資料、教訓=手段と目的を分けると別の解決策が見えること。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
百人のうちの十人
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:客体(きゃくたい)百人のうちの十人
一部の調査から全体を考えるときの注意について考えてみよう。よくある見方は、「十人を調べればどの選び方でも百人を代表できる」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、選び方が全体の特徴をどれだけ含むかが推定へ影響する。たとえば、特定の時間にいる人だけを調べると利用者層が偏る。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「規範」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、人数を増やしても同じ偏りが続けば解決しない。そのため、対象・抽出方法・回答しなかった人を記録することが必要になる。本文では、結論を「数字の大きさだけでなく数字が集まった過程を読む必要がある」とまとめる。
【7日前の復習】「客体」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「標本」「母集団」「代表性」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「特定の時間にいる人だけを調べると利用者層が偏る」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、対象・抽出方法・回答しなかった人を記録する。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「十人を調べればどの選び方でも百人を代表できる」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「人数を増やしても同じ偏りが続けば解決しない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「規範」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:行動や判断を方向づける基準
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「行動や判断を方向づける基準」と用例「匿名空間での発言にも、他者を傷つけないという規範が働く。」。
解き方:「規範」は、行動や判断を方向づける基準という意味です。読みは「きはん」です。例文:匿名空間での発言にも、他者を傷つけないという規範が働く。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
「特定の時間にいる人だけを調べると利用者層が偏る」という例が置かれた役割を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「選び方が全体の特徴をどれだけ含むかが推定へ影響する」という仕組みを、具体的な場面で示すため
本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。
解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
全体の傾向と異なる一つ一つの例を消さずに残した目的として、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:最初の説明が成り立たない条件や、説明の範囲を狭める手がかりを見つけるため
本文根拠:全体の傾向と違う例を、条件の違いを確かめる材料として残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、選び方が全体の特徴をどれだけ含むかが推定へ影響すると説明し、例として「特定の時間にいる人だけを調べると利用者層が偏る」を挙げる。一方で、人数を増やしても同じ偏りが続けば解決しないため、対象・抽出方法・回答しなかった人を記録する必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。以上から、結論は「数字の大きさだけでなく数字が集まった過程を読む必要がある」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=選び方が全体の特徴をどれだけ含むかが推定へ影響する、限界=人数を増やしても同じ偏りが続けば解決しない、方法=対象・抽出方法・回答しなかった人を記録する、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=数字の大きさだけでなく数字が集まった過程を読む必要がある。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
聞こえなかった拍手
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:相対(そうたい)聞こえなかった拍手
灯は講堂で、手話を交えた発表を成功させることになった。ところが、練習では手元が暗く手話が見えにくかった。灯の胸には不安が広がった。
一度は声を大きくすることも考えた。しかし、蒼生と短く相談し、照明の位置と背景色を変え、見え方を確かめた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、伝わる方法は耳で聞くものだけではないと分かった。やがて、声と手の両方で内容が届き、発表後に手を振る拍手が広がった。灯の気持ちは感動へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「制度」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「相対」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と蒼生が尋ねた。灯はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より不安に引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
蒼生は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。灯は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、灯は「光の中で揺れた手のひら」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。灯は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「声を大きくする」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「制度」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:社会で継続的に働く決まりや仕組み
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「社会で継続的に働く決まりや仕組み」と用例「奨学金制度が、進学の選択肢に与える影響を調べた。」。
解き方:「制度」は、社会で継続的に働く決まりや仕組みという意味です。読みは「せいど」です。例文:奨学金制度が、進学の選択肢に与える影響を調べた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:問題が起きる→「声を大きくする」と迷う→手がかりを確かめる→「感動」へ変わる
本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。
解き方:冒頭の問題、迷った「声を大きくする」、実際の確認、最後の「感動」を順に追います。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:蒼生が反対の結果になりそうな手がかりを問い、灯が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という蒼生の問いと、灯の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
主人公が採用した案だけでなく、退けた案と理由まで記録した目的として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:退けた「声を大きくする」という案と理由も残し、後の人が結果だけを見て同じ判断を無条件に繰り返すのを防ぐため
本文根拠:採用した案だけでなく退けた案と理由も残し、後の人の無条件な反復を防ぐと述べた段落。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:灯は不安に引かれ、「声を大きくする」と考えたが、照明の位置と背景色を変え、見え方を確かめた。その結果、伝わる方法は耳で聞くものだけではないと分かった。気持ちは感動へ変わった。さらに、蒼生から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。この過程は、「受け取り方の違いを知ると表現の幅が広がること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=声を大きくする、確認=照明の位置と背景色を変え、見え方を確かめた、発見=伝わる方法は耳で聞くものだけではないと分かった、反証=蒼生の問い、条件=影響・資料、教訓=受け取り方の違いを知ると表現の幅が広がること。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
同じと公平の違い
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:普遍(ふへん)同じと公平の違い
全員を同じに扱うことと公平さの関係について考えてみよう。よくある見方は、「同じ物を同じ数だけ配れば常に公平である」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、目的に参加するための条件が違えば必要な支援も異なる。たとえば、同じ高さの机では体格や車いす利用により使いやすさが変わる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「言説」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、個別対応が新たな不利益を生まないかも確かめる必要がある。そのため、目的・困りごと・効果を本人と確認することが必要になる。本文では、結論を「公平は結果を同じにすることではなく参加可能性を整える考えである」とまとめる。
【7日前の復習】「普遍」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「平等」「公平」「参加」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「同じ高さの机では体格や車いす利用により使いやすさが変わる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、目的・困りごと・効果を本人と確認する。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「同じ物を同じ数だけ配れば常に公平である」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「個別対応が新たな不利益を生まないかも確かめる必要がある」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「言説」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:社会の中で共有される語り方や考えの枠
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「社会の中で共有される語り方や考えの枠」と用例「『努力すれば必ず成功する』という言説の前提を問い直した。」。
解き方:「言説」は、社会の中で共有される語り方や考えの枠という意味です。読みは「げんせつ」です。例文:『努力すれば必ず成功する』という言説の前提を問い直した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
「同じ高さの机では体格や車いす利用により使いやすさが変わる」という例が置かれた役割を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「目的に参加するための条件が違えば必要な支援も異なる」という仕組みを、具体的な場面で示すため
本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。
解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
全体の傾向と異なる一つ一つの例を消さずに残した目的として、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:最初の説明が成り立たない条件や、説明の範囲を狭める手がかりを見つけるため
本文根拠:全体の傾向と違う例を、条件の違いを確かめる材料として残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、目的に参加するための条件が違えば必要な支援も異なると説明し、例として「同じ高さの机では体格や車いす利用により使いやすさが変わる」を挙げる。一方で、個別対応が新たな不利益を生まないかも確かめる必要があるため、目的・困りごと・効果を本人と確認する必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。以上から、結論は「公平は結果を同じにすることではなく参加可能性を整える考えである」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=目的に参加するための条件が違えば必要な支援も異なる、限界=個別対応が新たな不利益を生まないかも確かめる必要がある、方法=目的・困りごと・効果を本人と確認する、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=公平は結果を同じにすることではなく参加可能性を整える考えである。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
ほどけた結び目
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:特殊(とくしゅ)ほどけた結び目
航は野外活動場で、荷物を安全に運ぶロープを結ぶことになった。ところが、見本の結び目が途中でほどけた。航の胸には悔しさが広がった。
一度は力いっぱい引くだけで直すことも考えた。しかし、雫と短く相談し、結び方の順序を図と実物で一段ずつ確かめた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、強さより構造が安定を決めると分かった。やがて、全員が理由を説明しながら正しい結び方を再現した。航の気持ちは自信へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「文脈」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「特殊」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と雫が尋ねた。航はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より悔しさに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
雫は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。航は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、航は「指先に残った小さな輪」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。航は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「力いっぱい引くだけで直す」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「文脈」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:表現の意味を成り立たせる関係の広がり
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「表現の意味を成り立たせる関係の広がり」と用例「歴史的文脈を踏まえると、その演説の語句が持つ重みが分かる。」。
解き方:「文脈」は、表現の意味を成り立たせる関係の広がりという意味です。読みは「ぶんみゃく」です。例文:歴史的文脈を踏まえると、その演説の語句が持つ重みが分かる。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:問題が起きる→「力いっぱい引くだけで直す」と迷う→手がかりを確かめる→「自信」へ変わる
本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。
解き方:冒頭の問題、迷った「力いっぱい引くだけで直す」、実際の確認、最後の「自信」を順に追います。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:雫が反対の結果になりそうな手がかりを問い、航が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という雫の問いと、航の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
主人公が採用した案だけでなく、退けた案と理由まで記録した目的として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:退けた「力いっぱい引くだけで直す」という案と理由も残し、後の人が結果だけを見て同じ判断を無条件に繰り返すのを防ぐため
本文根拠:採用した案だけでなく退けた案と理由も残し、後の人の無条件な反復を防ぐと述べた段落。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:航は悔しさに引かれ、「力いっぱい引くだけで直す」と考えたが、結び方の順序を図と実物で一段ずつ確かめた。その結果、強さより構造が安定を決めると分かった。気持ちは自信へ変わった。さらに、雫から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。この過程は、「手順を覚えるだけでなく働きを理解すること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=力いっぱい引くだけで直す、確認=結び方の順序を図と実物で一段ずつ確かめた、発見=強さより構造が安定を決めると分かった、反証=雫の問い、条件=影響・資料、教訓=手順を覚えるだけでなく働きを理解すること。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
見せる情報と守る情報
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:構築(こうちく)見せる情報と守る情報
記録を公開するときに個人情報へ配慮する理由について考えてみよう。よくある見方は、「名前を消せばどんな記録も安全に公開できる」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、複数の情報を組み合わせると個人を推測できる場合がある。たとえば、学年・場所・珍しい活動がそろうと名前なしでも特定されやすい。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「含意」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、過度に消すと検証に必要な情報まで失われる。そのため、公開目的を定め必要最小限の項目へ絞ることが必要になる。本文では、結論を「透明性とプライバシーは目的とリスクを説明しながら調整する」とまとめる。
【7日前の復習】「構築」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「匿名化」「プライバシー」「透明性」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「学年・場所・珍しい活動がそろうと名前なしでも特定されやすい」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、公開目的を定め必要最小限の項目へ絞る。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「名前を消せばどんな記録も安全に公開できる」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「過度に消すと検証に必要な情報まで失われる」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「含意」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:直接は述べず内に含んでいる意味
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「直接は述べず内に含んでいる意味」と用例「筆者の『効率だけでは測れない』という表現の含意を考察した。」。
解き方:「含意」は、直接は述べず内に含んでいる意味という意味です。読みは「がんい」です。例文:筆者の『効率だけでは測れない』という表現の含意を考察した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
「学年・場所・珍しい活動がそろうと名前なしでも特定されやすい」という例が置かれた役割を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「複数の情報を組み合わせると個人を推測できる場合がある」という仕組みを、具体的な場面で示すため
本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。
解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
全体の傾向と異なる一つ一つの例を消さずに残した目的として、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:最初の説明が成り立たない条件や、説明の範囲を狭める手がかりを見つけるため
本文根拠:全体の傾向と違う例を、条件の違いを確かめる材料として残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、複数の情報を組み合わせると個人を推測できる場合があると説明し、例として「学年・場所・珍しい活動がそろうと名前なしでも特定されやすい」を挙げる。一方で、過度に消すと検証に必要な情報まで失われるため、公開目的を定め必要最小限の項目へ絞る必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。以上から、結論は「透明性とプライバシーは目的とリスクを説明しながら調整する」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=複数の情報を組み合わせると個人を推測できる場合がある、限界=過度に消すと検証に必要な情報まで失われる、方法=公開目的を定め必要最小限の項目へ絞る、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=透明性とプライバシーは目的とリスクを説明しながら調整する。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
消し忘れた一文
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:生成(せいせい)消し忘れた一文
和花は文芸部室で、短編作品を推敲して部誌へ載せることになった。ところが、削ったはずの説明が別の段落に残っていた。和花の胸には惜しさが広がった。
一度は誤字だけ直して提出することも考えた。しかし、悠真と短く相談し、人物の行動と説明の重なりを読み比べた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、説明を減らすと読者が行動から心情を考えられると分かった。やがて、一文を削り、余白のある結末に整えた。和花の気持ちは静かな満足へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「逆説」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「生成」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と悠真が尋ねた。和花はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より惜しさに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
悠真は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。和花は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、和花は「原稿に残った細い消し跡」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。和花は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「誤字だけ直して提出する」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「逆説」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:一見矛盾する形で本質を示す考え
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「一見矛盾する形で本質を示す考え」と用例「情報が増えるほど判断が難しくなるという逆説を、身近な例で説明した。」。
解き方:「逆説」は、一見矛盾する形で本質を示す考えという意味です。読みは「ぎゃくせつ」です。例文:情報が増えるほど判断が難しくなるという逆説を、身近な例で説明した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:問題が起きる→「誤字だけ直して提出する」と迷う→手がかりを確かめる→「静かな満足」へ変わる
本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。
解き方:冒頭の問題、迷った「誤字だけ直して提出する」、実際の確認、最後の「静かな満足」を順に追います。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:悠真が反対の結果になりそうな手がかりを問い、和花が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という悠真の問いと、和花の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
主人公が採用した案だけでなく、退けた案と理由まで記録した目的として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:退けた「誤字だけ直して提出する」という案と理由も残し、後の人が結果だけを見て同じ判断を無条件に繰り返すのを防ぐため
本文根拠:採用した案だけでなく退けた案と理由も残し、後の人の無条件な反復を防ぐと述べた段落。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:和花は惜しさに引かれ、「誤字だけ直して提出する」と考えたが、人物の行動と説明の重なりを読み比べた。その結果、説明を減らすと読者が行動から心情を考えられると分かった。気持ちは静かな満足へ変わった。さらに、悠真から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。この過程は、「書かないことで伝わる内容もあること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=誤字だけ直して提出する、確認=人物の行動と説明の重なりを読み比べた、発見=説明を減らすと読者が行動から心情を考えられると分かった、反証=悠真の問い、条件=影響・資料、教訓=書かないことで伝わる内容もあること。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
失敗の記録
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:媒介(ばいかい)失敗の記録
失敗を学習へ変えるため原因を具体化する方法について考えてみよう。よくある見方は、「努力不足と反省すれば次は必ず成功する」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、行動・条件・判断のどこで結果が変わったかを分けて記録する。たとえば、時間切れを読む速度と設問の迷いに分けると練習方法が変わる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「両義」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、原因を細かくしすぎても実行できる改善につながらない。そのため、次に変える一つの行動と確かめる時期を決めることが必要になる。本文では、結論を「失敗の価値は落ち込まないことではなく再現可能な修正へ変えることにある」とまとめる。
【7日前の復習】「媒介」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「失敗」「原因」「改善」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「時間切れを読む速度と設問の迷いに分けると練習方法が変わる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、次に変える一つの行動と確かめる時期を決める。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「努力不足と反省すれば次は必ず成功する」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「原因を細かくしすぎても実行できる改善につながらない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「両義」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:一つの事柄や表現が、異なる二つの意味や価値を持つこと
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「一つの事柄や表現が、異なる二つの意味や価値を持つこと」と用例「技術は人をつなぐと同時に孤立させるという両義的な面を持つ。」。
解き方:「両義」は、一つの事柄や表現が、異なる二つの意味や価値を持つことという意味です。読みは「りょうぎ」です。例文:技術は人をつなぐと同時に孤立させるという両義的な面を持つ。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
「時間切れを読む速度と設問の迷いに分けると練習方法が変わる」という例が置かれた役割を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「行動・条件・判断のどこで結果が変わったかを分けて記録する」という仕組みを、具体的な場面で示すため
本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。
解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
全体の傾向と異なる一つ一つの例を消さずに残した目的として、最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:最初の説明が成り立たない条件や、説明の範囲を狭める手がかりを見つけるため
本文根拠:全体の傾向と違う例を、条件の違いを確かめる材料として残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、360字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、行動・条件・判断のどこで結果が変わったかを分けて記録すると説明し、例として「時間切れを読む速度と設問の迷いに分けると練習方法が変わる」を挙げる。一方で、原因を細かくしすぎても実行できる改善につながらないため、次に変える一つの行動と確かめる時期を決める必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。以上から、結論は「失敗の価値は落ち込まないことではなく再現可能な修正へ変えることにある」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=行動・条件・判断のどこで結果が変わったかを分けて記録する、限界=原因を細かくしすぎても実行できる改善につながらない、方法=次に変える一つの行動と確かめる時期を決める、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=失敗の価値は落ち込まないことではなく再現可能な修正へ変えることにある。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
ALL DRILLS小3〜高3・全30セットから選ぶ
まいこくは1学年につき「基礎・標準・発展」の3段階、各100問で構成されています。学年どおりに進める必要はありません。読み取りで手が止まるなら1学年下の標準へ、設問が軽く感じるなら同学年の発展へ、と横にも縦にも移動できます。
高校1年生・基礎の進め方
100問はどのように進めますか?
1日5問を一つのまとまりとして、先に自分の根拠を決めてから答え合わせをします。正答だけでなく、本文根拠・解き方・誤答のずれまで確認してください。
次の段階へ進む目安は何ですか?
正解数だけで判断せず、選んだ根拠を本文から説明でき、記述問題を採点観点に沿って一度書き直せるようになったら次へ進みます。
難しい場合はどう戻ればよいですか?
同じ日の解説を読み直し、焦点語と本文根拠を一つずつ確認します。それでも難しい場合は、一学年前(中3)の基礎100問へ戻り、語彙と直接根拠を確認してください。
大学入試の読解へどうつながりますか?
評論の論証、古文文法、漢文句法、複数文章を段階的に扱います。字数を埋める前に、条件・反例・根拠の関係を短く整理してください。
EDITORIAL & INSTRUCTORS
専門講師・教材協力者による制作
「まいこく」は、藤原進之介が率いる数強塾グループの国語部門「国強塾」が制作・運営するオリジナル学習コンテンツです。本文・設問・選択肢・解答・解説を独自に制作し、出典のない転載問題は掲載していません。
- 制作責任・教材設計・レビュー
- 藤原進之介(数強塾グループ代表)
- 「毎日の国語」設問設計
- 菊池秀策(国語・小論文)
- 現代文・古文教材設計協力
- 山下翔平(スタディサプリ中学講座・国語担当実績/外部協力)
- 古文・漢文専任
- 朝倉吏
- 国語・小論文講師
- 藤本康太
山下翔平先生は教材・指導に関する外部協力者であり、現在の数強塾講師一覧上の在籍講師ではありません。役割を混同せず表記しています。
教材本文版:1.0.0 学習案内・SEO版:1.3.3 初版公開: 学習案内更新: 制作・運営:株式会社数強塾/国強塾
