- 一般的主張が成り立たないことを示す一例
- 何がどのような仕方で存在するかを問う考え
- 複数の人の間で共有される理解
- 実際とは違う条件ならどうなったかという考え
毎日の国語・藤原式ドリル国語
高2 標準
100問
第101問〜第200問。複数の手がかりを比べて関係を説明するための20日分です。1日1本文・5問で、語彙から記述まで同じ手順を反復します。
高校2年生の到達目標
反論、論証評価、複数文章統合、古典読解、要約を身につける
大学入試を見据え、筆者の前提と論証の限界まで検討します。
100 QUESTIONS MAP
高校2年生・標準100問の見取り図
第21日〜第40日・第101問〜第200問を、1日5問で進めます。語彙、文構造、本文根拠、関係・推論、要約・表現を同じ題材でつなぎます。
- 到達目標
- 反論、論証評価、複数文章統合、古典読解、要約を身につける
- この段階のねらい
- 段落関係を捉えて推論する力
- よくあるつまずき
- 一文だけで決めず、段落どうしの因果・対比・具体と抽象の関係を追います。

20日分の焦点語を見る
反事実、必要条件、十分条件、論点先取、二分法、反例、留保、射程、論証責任、批判的読解、認識論、存在論、方法論、パラダイム、ナラティブ、アイデンティティ、他者性、共同主観、間主観性、身体性
ジャンル名を選ぶと、そのジャンルが最初に現れる学習日へ移動します。問題数・ジャンル数・焦点語は公開中の教材カタログから表示しています。
二つの水やり表
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:標本(ひょうほん)二つの水やり表
咲は学級園で、夏休みの水やり当番を決めることになった。ところが、二種類の当番表で曜日が食い違っていた。咲の胸にはいらだちが広がった。
一度は新しい紙だけを正しいと決めることも考えた。しかし、樹と短く相談し、作成日と配布先を確かめ、全員へ変更理由を伝えた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、新しい情報も伝わらなければ役に立たないと分かった。やがて、全員が同じ表を持ち、苗は夏を越した。咲の気持ちは安心へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「反事実」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「標本」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と樹が尋ねた。咲はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料よりいらだちに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
樹は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。咲は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、咲は「鉢の横で揺れる二枚の紙」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。咲は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「新しい紙だけを正しいと決める」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。咲は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「反事実」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:実際とは違う条件ならどうなったかという考え
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「実際とは違う条件ならどうなったかという考え」と用例「その政策がなかった場合を反事実として想定し、実際の変化と比べた。」。
解き方:「反事実」は、実際とは違う条件ならどうなったかという考えという意味です。読みは「はんじじつ」です。例文:その政策がなかった場合を反事実として想定し、実際の変化と比べた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落は、物語全体の中でどのような働きをしていますか。最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「新しい紙だけを正しいと決める」という近道を退け、「作成日と配布先を確かめ、全員へ変更理由を伝えた」という確認へ判断を転換する
本文根拠:第2段落の「新しい紙だけを正しいと決める」と「作成日と配布先を確かめ、全員へ変更理由を伝えた」の対比。
解き方:第2段落では、考えただけの近道と、実際に選んだ確認行動が『しかし』で対比されています。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:樹が反対の結果になりそうな手がかりを問い、咲が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という樹の問いと、咲の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
数週間後のよく似た問題で、主人公が前回の答えを写さず条件の違いから始めた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:過去の経験をそのまま答えとして写さず、前回と違う条件を見つけて問い直す出発点にするため
本文根拠:数週間後の段落にある『過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった』というまとめ。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:咲はいらだちに引かれ、「新しい紙だけを正しいと決める」と考えたが、作成日と配布先を確かめ、全員へ変更理由を伝えた。その結果、新しい情報も伝わらなければ役に立たないと分かった。気持ちは安心へ変わった。さらに、樹から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。この過程は、「情報は正しさだけでなく共有のされ方も大切なこと」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=新しい紙だけを正しいと決める、確認=作成日と配布先を確かめ、全員へ変更理由を伝えた、発見=新しい情報も伝わらなければ役に立たないと分かった、反証=樹の問い、条件=影響・資料、教訓=情報は正しさだけでなく共有のされ方も大切なこと。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
眠りと記憶
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:母集団(ぼしゅうだん)眠りと記憶
睡眠が学習した内容の整理に関わる仕組みについて考えてみよう。よくある見方は、「長く勉強すれば睡眠を削っても覚えられる」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、学習後の睡眠中に情報の結びつきが整理されると考えられている。たとえば、同じ時間学んでも休息を取った群の方が翌日の再現が安定する場合がある。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「必要条件」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、個人差があり一つの実験だけで最適時間は決められない。そのため、学習量・睡眠・翌日の成績を継続して記録することが必要になる。本文では、結論を「勉強時間だけを増やすのでなく思い出せる状態を作ることが重要である」とまとめる。
【7日前の復習】「母集団」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「睡眠」「記憶」「再現」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「同じ時間学んでも休息を取った群の方が翌日の再現が安定する場合がある」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、学習量・睡眠・翌日の成績を継続して記録する。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「長く勉強すれば睡眠を削っても覚えられる」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「個人差があり一つの実験だけで最適時間は決められない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「必要条件」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:成り立つために欠かせない条件
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「成り立つために欠かせない条件」と用例「受験資格を満たすことは合格の必要条件だが、それだけで合格が決まるわけではない。」。
解き方:「必要条件」は、成り立つために欠かせない条件という意味です。読みは「ひつようじょうけん」です。例文:受験資格を満たすことは合格の必要条件だが、それだけで合格が決まるわけではない。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落の『中心となる仕組み』と『たとえば』以降の関係として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「学習後の睡眠中に情報の結びつきが整理されると考えられている」を、「同じ時間学んでも休息を取った群の方が翌日の再現が安定する場合がある」という個別の事例で具体化している
本文根拠:第2段落の抽象的説明と具体例。
解き方:一般的な説明を先に置き、その後に同じ関係が見える個別例を置く構造です。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
本文の考えを別の事例へ移す前に、対象・条件・確認方法・例外を対応させた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:表面の言葉が似ているだけの事例へ結論を広げず、どこまで同じ説明が使えるかを確かめるため
本文根拠:別の事例へ移す際、四点の対応を調べ、合わない部分を新しい問いとして残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、学習後の睡眠中に情報の結びつきが整理されると考えられていると説明し、例として「同じ時間学んでも休息を取った群の方が翌日の再現が安定する場合がある」を挙げる。一方で、個人差があり一つの実験だけで最適時間は決められないため、学習量・睡眠・翌日の成績を継続して記録する必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。以上から、結論は「勉強時間だけを増やすのでなく思い出せる状態を作ることが重要である」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=学習後の睡眠中に情報の結びつきが整理されると考えられている、限界=個人差があり一つの実験だけで最適時間は決められない、方法=学習量・睡眠・翌日の成績を継続して記録する、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=勉強時間だけを増やすのでなく思い出せる状態を作ることが重要である。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
半分だけの合唱
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:偏見(へんけん)半分だけの合唱
玲奈は音楽室で、合唱発表の声を一つにまとめることになった。ところが、高い声ばかりが響き低い声が聞こえなかった。玲奈の胸には戸惑いが広がった。
一度は全員にもっと大きな声を出させることも考えた。しかし、悠人と短く相談し、録音を聞き、立ち位置と息を入れる場所を変えた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、音量ではなく声の重なり方が問題だと分かった。やがて、小さな声も届く響きになり、発表後に互いの声をたたえた。玲奈の気持ちは調和へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「十分条件」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「偏見」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と悠人が尋ねた。玲奈はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より戸惑いに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
悠人は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。玲奈は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、玲奈は「最後まで残った低い音」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。玲奈は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「全員にもっと大きな声を出させる」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。玲奈は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「十分条件」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:満たせば必ず成り立つ条件
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「満たせば必ず成り立つ条件」と用例「百点を取れば合格できるなら、百点は合格の十分条件である。」。
解き方:「十分条件」は、満たせば必ず成り立つ条件という意味です。読みは「じゅうぶんじょうけん」です。例文:百点を取れば合格できるなら、百点は合格の十分条件である。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落は、物語全体の中でどのような働きをしていますか。最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「全員にもっと大きな声を出させる」という近道を退け、「録音を聞き、立ち位置と息を入れる場所を変えた」という確認へ判断を転換する
本文根拠:第2段落の「全員にもっと大きな声を出させる」と「録音を聞き、立ち位置と息を入れる場所を変えた」の対比。
解き方:第2段落では、考えただけの近道と、実際に選んだ確認行動が『しかし』で対比されています。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:悠人が反対の結果になりそうな手がかりを問い、玲奈が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という悠人の問いと、玲奈の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
数週間後のよく似た問題で、主人公が前回の答えを写さず条件の違いから始めた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:過去の経験をそのまま答えとして写さず、前回と違う条件を見つけて問い直す出発点にするため
本文根拠:数週間後の段落にある『過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった』というまとめ。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:玲奈は戸惑いに引かれ、「全員にもっと大きな声を出させる」と考えたが、録音を聞き、立ち位置と息を入れる場所を変えた。その結果、音量ではなく声の重なり方が問題だと分かった。気持ちは調和へ変わった。さらに、悠人から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。この過程は、「目立たない部分を生かすと全体が豊かになること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=全員にもっと大きな声を出させる、確認=録音を聞き、立ち位置と息を入れる場所を変えた、発見=音量ではなく声の重なり方が問題だと分かった、反証=悠人の問い、条件=影響・資料、教訓=目立たない部分を生かすと全体が豊かになること。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
種を残す銀行
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:バイアス(ばいあす)種を残す銀行
種子銀行が植物の多様性を将来へ残す役割について考えてみよう。よくある見方は、「種を冷凍保存すれば自然の保全は不要になる」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、異なる地域や性質の種を条件管理して保存し研究や復元に備える。たとえば、病気に強い古い品種が将来の栽培に役立つことがある。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「論点先取」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、保存しにくい種もあり生育地そのものの保全が欠かせない。そのため、保管記録と発芽試験を続けることが必要になる。本文では、結論を「保存施設と自然環境の保全は代わりではなく補い合う関係にある」とまとめる。
【7日前の復習】「バイアス」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「種子」「多様性」「保存」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「病気に強い古い品種が将来の栽培に役立つことがある」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、保管記録と発芽試験を続ける。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「種を冷凍保存すれば自然の保全は不要になる」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「保存しにくい種もあり生育地そのものの保全が欠かせない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「論点先取」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:証明すべき結論を前提にしてしまう誤り
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「証明すべき結論を前提にしてしまう誤り」と用例「『正しい規則だから従うべきだ』では、正しさを前提にする論点先取になる。」。
解き方:「論点先取」は、証明すべき結論を前提にしてしまう誤りという意味です。読みは「ろんてんせんしゅ」です。例文:『正しい規則だから従うべきだ』では、正しさを前提にする論点先取になる。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落の『中心となる仕組み』と『たとえば』以降の関係として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「異なる地域や性質の種を条件管理して保存し研究や復元に備える」を、「病気に強い古い品種が将来の栽培に役立つことがある」という個別の事例で具体化している
本文根拠:第2段落の抽象的説明と具体例。
解き方:一般的な説明を先に置き、その後に同じ関係が見える個別例を置く構造です。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
本文の考えを別の事例へ移す前に、対象・条件・確認方法・例外を対応させた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:表面の言葉が似ているだけの事例へ結論を広げず、どこまで同じ説明が使えるかを確かめるため
本文根拠:別の事例へ移す際、四点の対応を調べ、合わない部分を新しい問いとして残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、異なる地域や性質の種を条件管理して保存し研究や復元に備えると説明し、例として「病気に強い古い品種が将来の栽培に役立つことがある」を挙げる。一方で、保存しにくい種もあり生育地そのものの保全が欠かせないため、保管記録と発芽試験を続ける必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。以上から、結論は「保存施設と自然環境の保全は代わりではなく補い合う関係にある」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=異なる地域や性質の種を条件管理して保存し研究や復元に備える、限界=保存しにくい種もあり生育地そのものの保全が欠かせない、方法=保管記録と発芽試験を続ける、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=保存施設と自然環境の保全は代わりではなく補い合う関係にある。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
河原の赤い印
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:相関(そうかん)河原の赤い印
悠は川辺で、地域の清掃場所を安全に分けることになった。ところが、地図の赤い印と現地のぬかるみが一致しなかった。悠の胸には緊張が広がった。
一度は古い地図どおりに人を配置することも考えた。しかし、七海と短く相談し、現地を歩いて危険箇所を撮影し、新しい地図へ直した。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、資料は作られた時点の状況を表すものだと分かった。やがて、安全な範囲で清掃でき、変更記録も次回へ残した。悠の気持ちは責任感へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「二分法」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「相関」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と七海が尋ねた。悠はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より緊張に引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
七海は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。悠は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、悠は「新しく書き直した赤い印」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。悠は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「古い地図どおりに人を配置する」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。悠は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「二分法」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:物事や概念を相反する二つに分けて捉える方法。ほかの可能性を不当に除く場合は誤った二分法となる
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「物事や概念を相反する二つに分けて捉える方法。ほかの可能性を不当に除く場合は誤った二分法となる」と用例「賛成か反対かだけを迫る二分法では、中間の案が見落とされる。」。
解き方:「二分法」は、物事や概念を相反する二つに分けて捉える方法。ほかの可能性を不当に除く場合は誤った二分法となるという意味です。読みは「にぶんほう」です。例文:賛成か反対かだけを迫る二分法では、中間の案が見落とされる。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落は、物語全体の中でどのような働きをしていますか。最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「古い地図どおりに人を配置する」という近道を退け、「現地を歩いて危険箇所を撮影し、新しい地図へ直した」という確認へ判断を転換する
本文根拠:第2段落の「古い地図どおりに人を配置する」と「現地を歩いて危険箇所を撮影し、新しい地図へ直した」の対比。
解き方:第2段落では、考えただけの近道と、実際に選んだ確認行動が『しかし』で対比されています。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:七海が反対の結果になりそうな手がかりを問い、悠が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という七海の問いと、悠の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
数週間後のよく似た問題で、主人公が前回の答えを写さず条件の違いから始めた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:過去の経験をそのまま答えとして写さず、前回と違う条件を見つけて問い直す出発点にするため
本文根拠:数週間後の段落にある『過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった』というまとめ。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:悠は緊張に引かれ、「古い地図どおりに人を配置する」と考えたが、現地を歩いて危険箇所を撮影し、新しい地図へ直した。その結果、資料は作られた時点の状況を表すものだと分かった。気持ちは責任感へ変わった。さらに、七海から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。この過程は、「資料を使うときは現在の事実と照らすこと」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=古い地図どおりに人を配置する、確認=現地を歩いて危険箇所を撮影し、新しい地図へ直した、発見=資料は作られた時点の状況を表すものだと分かった、反証=七海の問い、条件=影響・資料、教訓=資料を使うときは現在の事実と照らすこと。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
手で話す言葉
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:因果推論(いんがすいろん)手で話す言葉
手話が独自の文法を持つ言語であることについて考えてみよう。よくある見方は、「手話は日本語を手の動きに置き換えただけである」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、手の形・位置・動き・表情が組み合わさり独自の語順や文法を作る。たとえば、同じ手の形でも動きや表情で意味が変わることがある。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「反例」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、地域や世代による違いもあり一種類に固定できない。そのため、実際の使用者から学び映像と文脈で確かめることが必要になる。本文では、結論を「言語は音声だけでなく人が意味を共有する多様な仕組みである」とまとめる。
【7日前の復習】「因果推論」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「手話」「文法」「表情」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「同じ手の形でも動きや表情で意味が変わることがある」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、実際の使用者から学び映像と文脈で確かめる。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「手話は日本語を手の動きに置き換えただけである」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「地域や世代による違いもあり一種類に固定できない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「反例」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:一般的主張が成り立たないことを示す一例
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「一般的主張が成り立たないことを示す一例」と用例「一人でも成績が下がった生徒がいれば、全員上昇という説の反例になる。」。
解き方:「反例」は、一般的主張が成り立たないことを示す一例という意味です。読みは「はんれい」です。例文:一人でも成績が下がった生徒がいれば、全員上昇という説の反例になる。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落の『中心となる仕組み』と『たとえば』以降の関係として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「手の形・位置・動き・表情が組み合わさり独自の語順や文法を作る」を、「同じ手の形でも動きや表情で意味が変わることがある」という個別の事例で具体化している
本文根拠:第2段落の抽象的説明と具体例。
解き方:一般的な説明を先に置き、その後に同じ関係が見える個別例を置く構造です。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
本文の考えを別の事例へ移す前に、対象・条件・確認方法・例外を対応させた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:表面の言葉が似ているだけの事例へ結論を広げず、どこまで同じ説明が使えるかを確かめるため
本文根拠:別の事例へ移す際、四点の対応を調べ、合わない部分を新しい問いとして残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、手の形・位置・動き・表情が組み合わさり独自の語順や文法を作ると説明し、例として「同じ手の形でも動きや表情で意味が変わることがある」を挙げる。一方で、地域や世代による違いもあり一種類に固定できないため、実際の使用者から学び映像と文脈で確かめる必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。以上から、結論は「言語は音声だけでなく人が意味を共有する多様な仕組みである」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=手の形・位置・動き・表情が組み合わさり独自の語順や文法を作る、限界=地域や世代による違いもあり一種類に固定できない、方法=実際の使用者から学び映像と文脈で確かめる、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=言語は音声だけでなく人が意味を共有する多様な仕組みである。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
小さな修理札
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:交絡(こうらく)小さな修理札
颯太は科学室で、壊れた実験道具を安全に整理することになった。ところが、同じ棚に使える道具と修理中の道具が混ざっていた。颯太の胸には面倒くささが広がった。
一度は見た目がきれいな物を使える側へ置くことも考えた。しかし、芽衣と短く相談し、一つずつ動作を確かめ、修理理由を書いた札を付けた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、外見だけでは安全性を判断できないと分かった。やがて、次の班は迷わず安全な道具を選べた。颯太の気持ちは達成感へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「留保」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「交絡」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と芽衣が尋ねた。颯太はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より面倒くささに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
芽衣は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。颯太は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、颯太は「糸で結ばれた小さな修理札」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。颯太は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「見た目がきれいな物を使える側へ置く」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。颯太は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「留保」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:断定を避け条件や限界を明示すること
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「断定を避け条件や限界を明示すること」と用例「標本数が少ないという留保を付け、結論の適用範囲を狭めた。」。
解き方:「留保」は、断定を避け条件や限界を明示することという意味です。読みは「りゅうほ」です。例文:標本数が少ないという留保を付け、結論の適用範囲を狭めた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落は、物語全体の中でどのような働きをしていますか。最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「見た目がきれいな物を使える側へ置く」という近道を退け、「一つずつ動作を確かめ、修理理由を書いた札を付けた」という確認へ判断を転換する
本文根拠:第2段落の「見た目がきれいな物を使える側へ置く」と「一つずつ動作を確かめ、修理理由を書いた札を付けた」の対比。
解き方:第2段落では、考えただけの近道と、実際に選んだ確認行動が『しかし』で対比されています。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:芽衣が反対の結果になりそうな手がかりを問い、颯太が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という芽衣の問いと、颯太の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
数週間後のよく似た問題で、主人公が前回の答えを写さず条件の違いから始めた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:過去の経験をそのまま答えとして写さず、前回と違う条件を見つけて問い直す出発点にするため
本文根拠:数週間後の段落にある『過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった』というまとめ。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:颯太は面倒くささに引かれ、「見た目がきれいな物を使える側へ置く」と考えたが、一つずつ動作を確かめ、修理理由を書いた札を付けた。その結果、外見だけでは安全性を判断できないと分かった。気持ちは達成感へ変わった。さらに、芽衣から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。この過程は、「判断の理由を次の人へ残すこと」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=見た目がきれいな物を使える側へ置く、確認=一つずつ動作を確かめ、修理理由を書いた札を付けた、発見=外見だけでは安全性を判断できないと分かった、反証=芽衣の問い、条件=影響・資料、教訓=判断の理由を次の人へ残すこと。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
方言の地図
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:反事実(はんじじつ)方言の地図
地域の言葉が移動や交流の歴史を映すことについて考えてみよう。よくある見方は、「方言は標準語より古く間違った言葉である」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、地域ごとの生活・地形・交流が語彙や発音の違いを生む。たとえば、同じ道具に別の名前が残ると交易の経路を考える手がかりになる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「射程」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、年代や場面によって使い分けがあり地域だけで単純に分けられない。そのため、話者の年齢と使用場面を含めて記録することが必要になる。本文では、結論を「言葉の違いは優劣ではなく暮らしと歴史の記録として読める」とまとめる。
【7日前の復習】「反事実」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「方言」「語彙」「交流」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「同じ道具に別の名前が残ると交易の経路を考える手がかりになる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、話者の年齢と使用場面を含めて記録する。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「方言は標準語より古く間違った言葉である」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「年代や場面によって使い分けがあり地域だけで単純に分けられない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「射程」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:議論や概念が有効に届く範囲
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「議論や概念が有効に届く範囲」と用例「この議論の射程は高校生の通学行動までで、社会人には及ばない。」。
解き方:「射程」は、議論や概念が有効に届く範囲という意味です。読みは「しゃてい」です。例文:この議論の射程は高校生の通学行動までで、社会人には及ばない。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落の『中心となる仕組み』と『たとえば』以降の関係として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「地域ごとの生活・地形・交流が語彙や発音の違いを生む」を、「同じ道具に別の名前が残ると交易の経路を考える手がかりになる」という個別の事例で具体化している
本文根拠:第2段落の抽象的説明と具体例。
解き方:一般的な説明を先に置き、その後に同じ関係が見える個別例を置く構造です。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
本文の考えを別の事例へ移す前に、対象・条件・確認方法・例外を対応させた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:表面の言葉が似ているだけの事例へ結論を広げず、どこまで同じ説明が使えるかを確かめるため
本文根拠:別の事例へ移す際、四点の対応を調べ、合わない部分を新しい問いとして残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、地域ごとの生活・地形・交流が語彙や発音の違いを生むと説明し、例として「同じ道具に別の名前が残ると交易の経路を考える手がかりになる」を挙げる。一方で、年代や場面によって使い分けがあり地域だけで単純に分けられないため、話者の年齢と使用場面を含めて記録する必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。以上から、結論は「言葉の違いは優劣ではなく暮らしと歴史の記録として読める」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=地域ごとの生活・地形・交流が語彙や発音の違いを生む、限界=年代や場面によって使い分けがあり地域だけで単純に分けられない、方法=話者の年齢と使用場面を含めて記録する、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=言葉の違いは優劣ではなく暮らしと歴史の記録として読める。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
夕方の回覧板
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:必要条件(ひつようじょうけん)夕方の回覧板
千尋は町内会館で、防災訓練の知らせを全戸へ届けることになった。ところが、一軒だけ留守が続き回覧板が止まった。千尋の胸には困惑が広がった。
一度は玄関前へそのまま置くことも考えた。しかし、岳と短く相談し、連絡先を確認し、掲示板と電話を併用した。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、一つの方法が届かない人には別の経路が必要だと分かった。やがて、全戸へ訓練時刻が伝わり、連絡方法も見直された。千尋の気持ちは手応えへ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「論証責任」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「必要条件」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と岳が尋ねた。千尋はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より困惑に引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
岳は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。千尋は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、千尋は「夕日に照らされた回覧板」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。千尋は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「玄関前へそのまま置く」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。千尋は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「論証責任」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:主張した側が根拠を示す責任
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「主張した側が根拠を示す責任」と用例「新しい危険を主張する側には、その証拠を示す論証責任がある。」。
解き方:「論証責任」は、主張した側が根拠を示す責任という意味です。読みは「ろんしょうせきにん」です。例文:新しい危険を主張する側には、その証拠を示す論証責任がある。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落は、物語全体の中でどのような働きをしていますか。最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「玄関前へそのまま置く」という近道を退け、「連絡先を確認し、掲示板と電話を併用した」という確認へ判断を転換する
本文根拠:第2段落の「玄関前へそのまま置く」と「連絡先を確認し、掲示板と電話を併用した」の対比。
解き方:第2段落では、考えただけの近道と、実際に選んだ確認行動が『しかし』で対比されています。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:岳が反対の結果になりそうな手がかりを問い、千尋が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という岳の問いと、千尋の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
数週間後のよく似た問題で、主人公が前回の答えを写さず条件の違いから始めた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:過去の経験をそのまま答えとして写さず、前回と違う条件を見つけて問い直す出発点にするため
本文根拠:数週間後の段落にある『過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった』というまとめ。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:千尋は困惑に引かれ、「玄関前へそのまま置く」と考えたが、連絡先を確認し、掲示板と電話を併用した。その結果、一つの方法が届かない人には別の経路が必要だと分かった。気持ちは手応えへ変わった。さらに、岳から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。この過程は、「同じ情報でも受け取る人に合わせて届け方を変えること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=玄関前へそのまま置く、確認=連絡先を確認し、掲示板と電話を併用した、発見=一つの方法が届かない人には別の経路が必要だと分かった、反証=岳の問い、条件=影響・資料、教訓=同じ情報でも受け取る人に合わせて届け方を変えること。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
小さな識別マーク
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:十分条件(じゅうぶんじょうけん)小さな識別マーク
製品のマークが分別方法を伝える仕組みについて考えてみよう。よくある見方は、「同じ形の容器は同じ方法で捨てられる」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、素材や回収制度を記号で示し地域の分別へつなげる。たとえば、ふたと本体で素材が違えば別々の表示が必要になる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「批判的読解」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、マークがあっても自治体の設備により出し方は異なる。そのため、製品表示と地域の案内を合わせて確かめることが必要になる。本文では、結論を「記号は行動を自動で決める答えではなく確認先を示す手がかりである」とまとめる。
【7日前の復習】「十分条件」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「識別」「素材」「分別」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「ふたと本体で素材が違えば別々の表示が必要になる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、製品表示と地域の案内を合わせて確かめる。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「同じ形の容器は同じ方法で捨てられる」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「マークがあっても自治体の設備により出し方は異なる」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「批判的読解」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:前提・根拠・反論可能性を検討する読み方
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「前提・根拠・反論可能性を検討する読み方」と用例「出典と反対資料を照合する批判的読解によって、記事の省略に気づいた。」。
解き方:「批判的読解」は、前提・根拠・反論可能性を検討する読み方という意味です。読みは「ひはんてきどっかい」です。例文:出典と反対資料を照合する批判的読解によって、記事の省略に気づいた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落の『中心となる仕組み』と『たとえば』以降の関係として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「素材や回収制度を記号で示し地域の分別へつなげる」を、「ふたと本体で素材が違えば別々の表示が必要になる」という個別の事例で具体化している
本文根拠:第2段落の抽象的説明と具体例。
解き方:一般的な説明を先に置き、その後に同じ関係が見える個別例を置く構造です。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
本文の考えを別の事例へ移す前に、対象・条件・確認方法・例外を対応させた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:表面の言葉が似ているだけの事例へ結論を広げず、どこまで同じ説明が使えるかを確かめるため
本文根拠:別の事例へ移す際、四点の対応を調べ、合わない部分を新しい問いとして残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、素材や回収制度を記号で示し地域の分別へつなげると説明し、例として「ふたと本体で素材が違えば別々の表示が必要になる」を挙げる。一方で、マークがあっても自治体の設備により出し方は異なるため、製品表示と地域の案内を合わせて確かめる必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。以上から、結論は「記号は行動を自動で決める答えではなく確認先を示す手がかりである」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=素材や回収制度を記号で示し地域の分別へつなげる、限界=マークがあっても自治体の設備により出し方は異なる、方法=製品表示と地域の案内を合わせて確かめる、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=記号は行動を自動で決める答えではなく確認先を示す手がかりである。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
割れなかったコップ
物語・随筆・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:論点先取(ろんてんせんしゅ)割れなかったコップ
葉月は家庭科室で、班で使った食器を片づけることになった。ところが、一つのコップに細いひびのような線が見えた。葉月の胸にはためらいが広がった。
一度は汚れだと思って強くこすることも考えた。しかし、智也と短く相談し、光へかざし、先生と一緒に別の角度から確かめた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。
その途中で、模様ではなく内側の傷だと分かった。やがて、コップは使用を止め、原因と確認方法を記録した。葉月の気持ちは安堵へ変わった。
【語彙の視点】今日の焦点語は「認識論」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。
【7日前の復習】「論点先取」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。
「どうして、その方法でよいと思ったの」と智也が尋ねた。葉月はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料よりためらいに引かれていたことに気づいた。
その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。
智也は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。葉月は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。
作業を終えた後、葉月は「光の中に見えた細い線」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。
翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。葉月は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。
記録には、採用した案だけでなく、退けた「汚れだと思って強くこする」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。
数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。葉月は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「認識論」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:人が何をどのように知るかを問う考え
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「人が何をどのように知るかを問う考え」と用例「錯覚の事例を手がかりに、知覚を信頼できるかという認識論の問いを考えた。」。
解き方:「認識論」は、人が何をどのように知るかを問う考えという意味です。読みは「にんしきろん」です。例文:錯覚の事例を手がかりに、知覚を信頼できるかという認識論の問いを考えた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落は、物語全体の中でどのような働きをしていますか。最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「汚れだと思って強くこする」という近道を退け、「光へかざし、先生と一緒に別の角度から確かめた」という確認へ判断を転換する
本文根拠:第2段落の「汚れだと思って強くこする」と「光へかざし、先生と一緒に別の角度から確かめた」の対比。
解き方:第2段落では、考えただけの近道と、実際に選んだ確認行動が『しかし』で対比されています。
本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:智也が反対の結果になりそうな手がかりを問い、葉月が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した
本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という智也の問いと、葉月の再点検。
解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。
数週間後のよく似た問題で、主人公が前回の答えを写さず条件の違いから始めた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:過去の経験をそのまま答えとして写さず、前回と違う条件を見つけて問い直す出発点にするため
本文根拠:数週間後の段落にある『過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった』というまとめ。
解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。
主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:葉月はためらいに引かれ、「汚れだと思って強くこする」と考えたが、光へかざし、先生と一緒に別の角度から確かめた。その結果、模様ではなく内側の傷だと分かった。気持ちは安堵へ変わった。さらに、智也から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。この過程は、「小さな違和感を確かめることが事故を防ぐこと」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。
本文根拠:初め=汚れだと思って強くこする、確認=光へかざし、先生と一緒に別の角度から確かめた、発見=模様ではなく内側の傷だと分かった、反証=智也の問い、条件=影響・資料、教訓=小さな違和感を確かめることが事故を防ぐこと。
解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。
採点観点
- 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
- 発見と心情の変化を因果で示している
- 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
- 条件に応じて確認順を変える必要を含む
- 退けた案と理由を記録する意味を示している
- 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
繰り返す避難訓練
説明文・評論・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:二分法(にぶんほう)繰り返す避難訓練
防災訓練を状況に合わせて更新する必要について考えてみよう。よくある見方は、「毎年同じ手順を繰り返せば備えは十分である」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。
中心となる仕組みは、建物・人数・災害想定の変化に応じて経路と役割を見直す。たとえば、工事で通路が狭くなれば避難時間や誘導方法が変わる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。
【語彙の視点】今日の焦点語は「存在論」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。
ただし、訓練の速さだけでは安全性を評価できない。そのため、迷った場所と情報が届かなかった相手を記録することが必要になる。本文では、結論を「訓練は正解を演じる行事ではなく弱点を見つける検証である」とまとめる。
【7日前の復習】「二分法」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。
この仕組みを調べる班は、まず「避難」「想定」「検証」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。
本文の例は「工事で通路が狭くなれば避難時間や誘導方法が変わる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。
確かめるために、迷った場所と情報が届かなかった相手を記録する。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。
別の班は「毎年同じ手順を繰り返せば備えは十分である」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。
さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「訓練の速さだけでは安全性を評価できない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。
まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。
同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「存在論」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:何がどのような仕方で存在するかを問う考え
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「何がどのような仕方で存在するかを問う考え」と用例「仮想空間の人物は存在するといえるか、存在論の観点から議論した。」。
解き方:「存在論」は、何がどのような仕方で存在するかを問う考えという意味です。読みは「そんざいろん」です。例文:仮想空間の人物は存在するといえるか、存在論の観点から議論した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
第2段落の『中心となる仕組み』と『たとえば』以降の関係として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「建物・人数・災害想定の変化に応じて経路と役割を見直す」を、「工事で通路が狭くなれば避難時間や誘導方法が変わる」という個別の事例で具体化している
本文根拠:第2段落の抽象的説明と具体例。
解き方:一般的な説明を先に置き、その後に同じ関係が見える個別例を置く構造です。
二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから
本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。
解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。
本文の考えを別の事例へ移す前に、対象・条件・確認方法・例外を対応させた理由を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:表面の言葉が似ているだけの事例へ結論を広げず、どこまで同じ説明が使えるかを確かめるため
本文根拠:別の事例へ移す際、四点の対応を調べ、合わない部分を新しい問いとして残した段落。
解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。
本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、420字以内で論述しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:筆者は、建物・人数・災害想定の変化に応じて経路と役割を見直すと説明し、例として「工事で通路が狭くなれば避難時間や誘導方法が変わる」を挙げる。一方で、訓練の速さだけでは安全性を評価できないため、迷った場所と情報が届かなかった相手を記録する必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。以上から、結論は「訓練は正解を演じる行事ではなく弱点を見つける検証である」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。
本文根拠:仕組み=建物・人数・災害想定の変化に応じて経路と役割を見直す、限界=訓練の速さだけでは安全性を評価できない、方法=迷った場所と情報が届かなかった相手を記録する、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=訓練は正解を演じる行事ではなく弱点を見つける検証である。
解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。
採点観点
- 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
- 限界と確認方法を因果で結んでいる
- 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
- 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
- 本文の結論を条件付きで示している
- 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
詩・冬の窓
詩歌(自由詩・オリジナル)・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:反例(はんれい)詩・冬の窓
息を吹けば窓が曇る
指で丸い穴をあける
世界が小さくなったのではない
見える範囲をわたしが選んだ
【読み方】全4行を、見えるもの・気持ち・方向が変わる言葉に印をつけながら読む。解釈は、必ず詩の一行を根拠にする。
【ことばの確認】今日の焦点語は「方法論」。意味を予想し、この詩の表現や話者の変化を説明するのに使えるか考える。
【7日前の復習語】「反例」。焦点語と同じ意味だと決めず、詩の中で使える箇所を分ける。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「方法論」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:研究や思考を進める方法についての考え
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「研究や思考を進める方法についての考え」と用例「同じ社会現象を統計と聞き取りで調べ、方法論の違いを比較した。」。
解き方:「方法論」は、研究や思考を進める方法についての考えという意味です。読みは「ほうほうろん」です。例文:同じ社会現象を統計と聞き取りで調べ、方法論の違いを比較した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
詩の見方や気持ちが最も大きく転換する一行を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:世界が小さくなったのではない
本文根拠:転換行「世界が小さくなったのではない」。
解き方:「世界が小さくなったのではない」を境に、見えるものが世界の全部だという感覚から自分の視点の限界への気づきへと変わります。接続語、否定、時間の移動も転換の手がかりです。
この詩で「曇り窓の丸い穴」が果たす働きとして最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:曇り窓の丸い穴が、自分で限った視野の範囲を表す
本文根拠:「曇り窓の丸い穴」に関わる行と転換行の対応。
解き方:詩では具体物が別の考えを担うことがあります。この詩では、曇り窓の丸い穴が、自分で限った視野の範囲を表すと読めます。
この詩の主題として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:見えている範囲は世界全体ではなく自分が選んだ一部であること
本文根拠:詩全体の像と、転換前後の関係。
解き方:具体的な像、転換行、自分の視点の限界への気づきという後半の見方をすべて説明できる主題は「見えている範囲は世界全体ではなく自分が選んだ一部であること」です。
転換する一行を引用し、表現の働きと主題を420字以内で説明しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「世界が小さくなったのではない」を境に、見えるものが世界の全部だという感覚から自分の視点の限界への気づきへと変わる。曇り窓の丸い穴が、自分で限った視野の範囲を表す。そこから、「見えている範囲は世界全体ではなく自分が選んだ一部であること」という主題が読み取れる。
本文根拠:転換行=世界が小さくなったのではない、像=曇り窓の丸い穴、変化=見えるものが世界の全部だという感覚→自分の視点の限界への気づき、主題=見えている範囲は世界全体ではなく自分が選んだ一部であること。
解き方:引用だけで終えず、その一行を境に何が変わるか、具体的な像がどんな考えを表すか、そこからどの主題が導けるかをつなぎます。
採点観点
- 転換する一行を正確に引用している
- 転換前後の見方または気持ちを示している
- 具体的な像の働きを説明している
- 詩全体の主題へ結びつけている
詩・地図の余白
詩歌(自由詩・オリジナル)・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:留保(りゅうほ)詩・地図の余白
青い線は川と書かれ
黒い線は道と決められる
何もない白いところにも
名もない足音が昨日を渡った
【読み方】全4行を、見えるもの・気持ち・方向が変わる言葉に印をつけながら読む。解釈は、必ず詩の一行を根拠にする。
【ことばの確認】今日の焦点語は「パラダイム」。意味を予想し、この詩の表現や話者の変化を説明するのに使えるか考える。
【7日前の復習語】「留保」。焦点語と同じ意味だと決めず、詩の中で使える箇所を分ける。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「パラダイム」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:ある時代に共有される考え方の基本枠
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「ある時代に共有される考え方の基本枠」と用例「新たな観測技術が、それまでの研究パラダイムを変えた。」。
解き方:「パラダイム」は、ある時代に共有される考え方の基本枠という意味です。読みは「ぱらだいむ」です。例文:新たな観測技術が、それまでの研究パラダイムを変えた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
詩の見方や気持ちが最も大きく転換する一行を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:何もない白いところにも
本文根拠:転換行「何もない白いところにも」。
解き方:「何もない白いところにも」を境に、地図にないものは存在しないという見方から省かれた経験への想像へと変わります。接続語、否定、時間の移動も転換の手がかりです。
この詩で「地図の白い余白」が果たす働きとして最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:白い余白が、記録から省かれた出来事の存在を暗示する
本文根拠:「地図の白い余白」に関わる行と転換行の対応。
解き方:詩では具体物が別の考えを担うことがあります。この詩では、白い余白が、記録から省かれた出来事の存在を暗示すると読めます。
この詩の主題として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:記録に示されない出来事も存在しうること
本文根拠:詩全体の像と、転換前後の関係。
解き方:具体的な像、転換行、省かれた経験への想像という後半の見方をすべて説明できる主題は「記録に示されない出来事も存在しうること」です。
転換する一行を引用し、表現の働きと主題を420字以内で説明しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「何もない白いところにも」を境に、地図にないものは存在しないという見方から省かれた経験への想像へと変わる。白い余白が、記録から省かれた出来事の存在を暗示する。そこから、「記録に示されない出来事も存在しうること」という主題が読み取れる。
本文根拠:転換行=何もない白いところにも、像=地図の白い余白、変化=地図にないものは存在しないという見方→省かれた経験への想像、主題=記録に示されない出来事も存在しうること。
解き方:引用だけで終えず、その一行を境に何が変わるか、具体的な像がどんな考えを表すか、そこからどの主題が導けるかをつなぎます。
採点観点
- 転換する一行を正確に引用している
- 転換前後の見方または気持ちを示している
- 具体的な像の働きを説明している
- 詩全体の主題へ結びつけている
詩・傘の輪
詩歌(自由詩・オリジナル)・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:射程(しゃてい)詩・傘の輪
急な雨に傘が一つ
肩を寄せれば半分ぬれる
それでも輪を少し広げて
知らない人の鞄まで入れた
【読み方】全4行を、見えるもの・気持ち・方向が変わる言葉に印をつけながら読む。解釈は、必ず詩の一行を根拠にする。
【ことばの確認】今日の焦点語は「ナラティブ」。意味を予想し、この詩の表現や話者の変化を説明するのに使えるか考える。
【7日前の復習語】「射程」。焦点語と同じ意味だと決めず、詩の中で使える箇所を分ける。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「ナラティブ」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:出来事を意味あるつながりとして語る枠組み
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「出来事を意味あるつながりとして語る枠組み」と用例「散らばった出来事を成功物語として結ぶナラティブに偏りがないか考えた。」。
解き方:「ナラティブ」は、出来事を意味あるつながりとして語る枠組みという意味です。読みは「ならてぃぶ」です。例文:散らばった出来事を成功物語として結ぶナラティブに偏りがないか考えた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
詩の見方や気持ちが最も大きく転換する一行を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:それでも輪を少し広げて
本文根拠:転換行「それでも輪を少し広げて」。
解き方:「それでも輪を少し広げて」を境に、自分だけ濡れまいとする気持ちから不便を分け合う選択へと変わります。接続語、否定、時間の移動も転換の手がかりです。
この詩で「傘が作る小さな輪」が果たす働きとして最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:傘の輪が、限られた助けを分け合える範囲を表す
本文根拠:「傘が作る小さな輪」に関わる行と転換行の対応。
解き方:詩では具体物が別の考えを担うことがあります。この詩では、傘の輪が、限られた助けを分け合える範囲を表すと読めます。
この詩の主題として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:完全でなくても限られた助けを分け合えること
本文根拠:詩全体の像と、転換前後の関係。
解き方:具体的な像、転換行、不便を分け合う選択という後半の見方をすべて説明できる主題は「完全でなくても限られた助けを分け合えること」です。
転換する一行を引用し、表現の働きと主題を420字以内で説明しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「それでも輪を少し広げて」を境に、自分だけ濡れまいとする気持ちから不便を分け合う選択へと変わる。傘の輪が、限られた助けを分け合える範囲を表す。そこから、「完全でなくても限られた助けを分け合えること」という主題が読み取れる。
本文根拠:転換行=それでも輪を少し広げて、像=傘が作る小さな輪、変化=自分だけ濡れまいとする気持ち→不便を分け合う選択、主題=完全でなくても限られた助けを分け合えること。
解き方:引用だけで終えず、その一行を境に何が変わるか、具体的な像がどんな考えを表すか、そこからどの主題が導けるかをつなぎます。
採点観点
- 転換する一行を正確に引用している
- 転換前後の見方または気持ちを示している
- 具体的な像の働きを説明している
- 詩全体の主題へ結びつけている
詩・止まった時計
詩歌(自由詩・オリジナル)・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:論証責任(ろんしょうせきにん)詩・止まった時計
祖父の時計は三時で止まり
毎日同じ遅れを指している
正しい時刻は告げないが
ねじを巻いた手の温度を残す
【読み方】全4行を、見えるもの・気持ち・方向が変わる言葉に印をつけながら読む。解釈は、必ず詩の一行を根拠にする。
【ことばの確認】今日の焦点語は「アイデンティティ」。意味を予想し、この詩の表現や話者の変化を説明するのに使えるか考える。
【7日前の復習語】「論証責任」。焦点語と同じ意味だと決めず、詩の中で使える箇所を分ける。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「アイデンティティ」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:自分が何者かという持続的な認識
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「自分が何者かという持続的な認識」と用例「複数の言語を使う経験が、主人公のアイデンティティを形づくる。」。
解き方:「アイデンティティ」は、自分が何者かという持続的な認識という意味です。読みは「あいでんてぃてぃ」です。例文:複数の言語を使う経験が、主人公のアイデンティティを形づくる。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
詩の見方や気持ちが最も大きく転換する一行を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:正しい時刻は告げないが
本文根拠:転換行「正しい時刻は告げないが」。
解き方:「正しい時刻は告げないが」を境に、役に立たない物だという評価から記憶を残す物としての理解へと変わります。接続語、否定、時間の移動も転換の手がかりです。
この詩で「三時で止まった時計」が果たす働きとして最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:止まった時計が、時刻でなく記憶を残す物の価値を表す
本文根拠:「三時で止まった時計」に関わる行と転換行の対応。
解き方:詩では具体物が別の考えを担うことがあります。この詩では、止まった時計が、時刻でなく記憶を残す物の価値を表すと読めます。
この詩の主題として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:物の価値は現在の機能だけでは決まらないこと
本文根拠:詩全体の像と、転換前後の関係。
解き方:具体的な像、転換行、記憶を残す物としての理解という後半の見方をすべて説明できる主題は「物の価値は現在の機能だけでは決まらないこと」です。
転換する一行を引用し、表現の働きと主題を420字以内で説明しなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:「正しい時刻は告げないが」を境に、役に立たない物だという評価から記憶を残す物としての理解へと変わる。止まった時計が、時刻でなく記憶を残す物の価値を表す。そこから、「物の価値は現在の機能だけでは決まらないこと」という主題が読み取れる。
本文根拠:転換行=正しい時刻は告げないが、像=三時で止まった時計、変化=役に立たない物だという評価→記憶を残す物としての理解、主題=物の価値は現在の機能だけでは決まらないこと。
解き方:引用だけで終えず、その一行を境に何が変わるか、具体的な像がどんな考えを表すか、そこからどの主題が導けるかをつなぎます。
採点観点
- 転換する一行を正確に引用している
- 転換前後の見方または気持ちを示している
- 具体的な像の働きを説明している
- 詩全体の主題へ結びつけている
古文演習・二つの鐘
古文(オリジナル擬古文)・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:批判的読解(ひはんてきどっかい)古文演習・二つの鐘
山寺に、朝を告ぐる鐘二つありけり。ある日、鳴る時たがひぬれば、人々、「先に聞こえし鐘を正しとせよ」と言ひけれど、寺男、日の影と水時計とを見比べたり。かくて一方の縄のゆるみを知り、時を直したり。早く届く声のみを正しとせず、同じ物差しに照らすべしとぞ心にとどめける。
後に、このことを聞きし旅の人、『しるしを重ぬるはよし。されど、その数のみ多きを頼むべからず。何を確かなるしるしとするかをも定むべし』と言ひけり。
【語注】「けり」は過去・詠嘆、「かくて」は『こうして』を表す。「べし」の意味は、主語と文末の内容を手がかりに判断する。本文は本教材のために新しく作ったオリジナル擬古文である。
【ことばの確認】焦点語は「他者性」。意味を予想し、現代語で本文を説明するときに使える場面を根拠とともに考える。
【7日前の復習語】「批判的読解」。焦点語と同じ意味だと決めず、使える箇所の違いを確かめる。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「他者性」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:自分の理解へ完全には回収できない他者の性質
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「自分の理解へ完全には回収できない他者の性質」と用例「相手を完全に理解したと思い込まず、その他者性に向き合った。」。
解き方:「他者性」は、自分の理解へ完全には回収できない他者の性質という意味です。読みは「たしゃせい」です。例文:相手を完全に理解したと思い込まず、その他者性に向き合った。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
末尾の「とぞ心にとどめける」に見られる係り結びの説明として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:係助詞「ぞ」が内容を強調し、結びが連体形「ける」になる
本文根拠:原文末尾の「ぞ」と「ける」。
解き方:係助詞『ぞ』を受け、過去の助動詞『けり』の連体形『ける』で結びます。強調されるのは直前の教訓です。
主人公が周囲の提案をそのまま受け入れなかったことを示す行動を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:原文の「日の影と水時計とを見比べたり」という行動
本文根拠:原文の「日の影と水時計とを見比べたり」。
解き方:原文の「日の影と水時計とを見比べたり」が直接の根拠です。『言ひけれど』の後で主語が周囲の人々から寺男へ戻ることにも注意します。
末尾の「とぞ心にとどめける」がまとめる考えを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:同じ基準に照らして比べること
本文根拠:原文末尾と、それまでの主人公の行動。
解き方:末尾は、主人公の経験を「同じ基準に照らして比べること」という教訓へまとめています。係助詞『ぞ』は内容を強く取り立てます。
前段の出来事と後段の意見の関係を、420字以内の現代語でまとめなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:寺男は二つの鐘が違う時に鳴ったため、日の影と水時計を見比べた。その結果、一方の鐘の縄がゆるんでいたと分かった。この経験から、「同じ基準に照らして比べること」が大切だと考えた。一方、旅の人は、手がかりの数だけでなく、何を確かな根拠とするかも定めるべきだと条件を加えた。
本文根拠:人物=寺男、問題=二つの鐘が違う時に鳴ったこと、行動=日の影と水時計を見比べた、教訓=同じ基準に照らして比べること。 後段=手がかりの数だけでなく、根拠の質も定める。
解き方:語句を一語ずつ置き換えるのではなく、主語を補い、出来事の因果と末尾の教訓を一文にします。
採点観点
- 主人公を明示している
- 問題と実際の行動を因果で結んでいる
- 発見した内容を含む
- 前段の教訓を含む
- 後段が加えた『根拠の質』という条件を含む
古文演習・病める友
古文(オリジナル擬古文)・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:認識論(にんしきろん)古文演習・病める友
同じ里の友、病みて集ひに来ざりけり。人々、「怠りて来ぬ」と言ひけれど、少女、その家を訪ひ、母の言葉を聞きたり。かくて友の病を知り、学びしことを書きて届けたり。見えぬ事情を思ひ量り、確かめてのちに評すべしとぞ心にとどめける。
後に、このことを聞きし旅の人、『しるしを重ぬるはよし。されど、その数のみ多きを頼むべからず。何を確かなるしるしとするかをも定むべし』と言ひけり。
【語注】「けり」は過去・詠嘆、「かくて」は『こうして』を表す。「べし」の意味は、主語と文末の内容を手がかりに判断する。本文は本教材のために新しく作ったオリジナル擬古文である。
【ことばの確認】焦点語は「共同主観」。意味を予想し、現代語で本文を説明するときに使える場面を根拠とともに考える。
【7日前の復習語】「認識論」。焦点語と同じ意味だと決めず、使える箇所の違いを確かめる。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「共同主観」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:複数の人の間で共有される理解
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「複数の人の間で共有される理解」と用例「教室で共有された『普通』は、仲間同士の共同主観に支えられている。」。
解き方:「共同主観」は、複数の人の間で共有される理解という意味です。読みは「きょうどうしゅかん」です。例文:教室で共有された『普通』は、仲間同士の共同主観に支えられている。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
末尾の「とぞ心にとどめける」に見られる係り結びの説明として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:係助詞「ぞ」が内容を強調し、結びが連体形「ける」になる
本文根拠:原文末尾の「ぞ」と「ける」。
解き方:係助詞『ぞ』を受け、過去の助動詞『けり』の連体形『ける』で結びます。強調されるのは直前の教訓です。
主人公が周囲の提案をそのまま受け入れなかったことを示す行動を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:原文の「その家を訪ひ、母の言葉を聞きたり」という行動
本文根拠:原文の「その家を訪ひ、母の言葉を聞きたり」。
解き方:原文の「その家を訪ひ、母の言葉を聞きたり」が直接の根拠です。『言ひけれど』の後で主語が周囲の人々から少女へ戻ることにも注意します。
末尾の「とぞ心にとどめける」がまとめる考えを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:見えない事情を確かめてから判断すること
本文根拠:原文末尾と、それまでの主人公の行動。
解き方:末尾は、主人公の経験を「見えない事情を確かめてから判断すること」という教訓へまとめています。係助詞『ぞ』は内容を強く取り立てます。
前段の出来事と後段の意見の関係を、420字以内の現代語でまとめなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:少女は友が集まりに来なかったため、友の家を訪ね、母から事情を聞いた。その結果、友が病んでいると分かった。この経験から、「見えない事情を確かめてから判断すること」が大切だと考えた。一方、旅の人は、手がかりの数だけでなく、何を確かな根拠とするかも定めるべきだと条件を加えた。
本文根拠:人物=少女、問題=友が集まりに来なかったこと、行動=友の家を訪ね、母から事情を聞いた、教訓=見えない事情を確かめてから判断すること。 後段=手がかりの数だけでなく、根拠の質も定める。
解き方:語句を一語ずつ置き換えるのではなく、主語を補い、出来事の因果と末尾の教訓を一文にします。
採点観点
- 主人公を明示している
- 問題と実際の行動を因果で結んでいる
- 発見した内容を含む
- 前段の教訓を含む
- 後段が加えた『根拠の質』という条件を含む
古文演習・山寺の水
古文(オリジナル擬古文)・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:存在論(そんざいろん)古文演習・山寺の水
山寺の筧より、水細くなりにけり。人々、「井の涸れたるなり」と言ひけれど、老僧、上の流れをたどり、落葉を取り除きたり。かくて水また通ひ、庭の鉢を満たしたり。目の前の結果より、そこに至る道を尋ぬべしとぞ心にとどめける。
後に、このことを聞きし旅の人、『しるしを重ぬるはよし。されど、その数のみ多きを頼むべからず。何を確かなるしるしとするかをも定むべし』と言ひけり。
【語注】「けり」は過去・詠嘆、「かくて」は『こうして』を表す。「べし」の意味は、主語と文末の内容を手がかりに判断する。本文は本教材のために新しく作ったオリジナル擬古文である。
【ことばの確認】焦点語は「間主観性」。意味を予想し、現代語で本文を説明するときに使える場面を根拠とともに考える。
【7日前の復習語】「存在論」。焦点語と同じ意味だと決めず、使える箇所の違いを確かめる。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「間主観性」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:主体同士の関係から成り立つ意味や了解
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「主体同士の関係から成り立つ意味や了解」と用例「言葉の意味が対話の中で成立する点を、間主観性から説明した。」。
解き方:「間主観性」は、主体同士の関係から成り立つ意味や了解という意味です。読みは「かんしゅかんせい」です。例文:言葉の意味が対話の中で成立する点を、間主観性から説明した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
末尾の「とぞ心にとどめける」に見られる係り結びの説明として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:係助詞「ぞ」が内容を強調し、結びが連体形「ける」になる
本文根拠:原文末尾の「ぞ」と「ける」。
解き方:係助詞『ぞ』を受け、過去の助動詞『けり』の連体形『ける』で結びます。強調されるのは直前の教訓です。
主人公が周囲の提案をそのまま受け入れなかったことを示す行動を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:原文の「上の流れをたどり、落葉を取り除きたり」という行動
本文根拠:原文の「上の流れをたどり、落葉を取り除きたり」。
解き方:原文の「上の流れをたどり、落葉を取り除きたり」が直接の根拠です。『言ひけれど』の後で主語が周囲の人々から老僧へ戻ることにも注意します。
末尾の「とぞ心にとどめける」がまとめる考えを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:結果だけでなく原因までたどること
本文根拠:原文末尾と、それまでの主人公の行動。
解き方:末尾は、主人公の経験を「結果だけでなく原因までたどること」という教訓へまとめています。係助詞『ぞ』は内容を強く取り立てます。
前段の出来事と後段の意見の関係を、420字以内の現代語でまとめなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:老僧は筧の水が細くなったため、上流をたどり、水をせき止めていた落葉を取り除いた。その結果、落葉が水をせき止めていたと分かった。この経験から、「結果だけでなく原因までたどること」が大切だと考えた。一方、旅の人は、手がかりの数だけでなく、何を確かな根拠とするかも定めるべきだと条件を加えた。
本文根拠:人物=老僧、問題=筧の水が細くなったこと、行動=上流をたどり、水をせき止めていた落葉を取り除いた、教訓=結果だけでなく原因までたどること。 後段=手がかりの数だけでなく、根拠の質も定める。
解き方:語句を一語ずつ置き換えるのではなく、主語を補い、出来事の因果と末尾の教訓を一文にします。
採点観点
- 主人公を明示している
- 問題と実際の行動を因果で結んでいる
- 発見した内容を含む
- 前段の教訓を含む
- 後段が加えた『根拠の質』という条件を含む
古文演習・市の秤
古文(オリジナル擬古文)・5問セット
意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。
復習語:方法論(ほうほうろん)古文演習・市の秤
市にて、同じ米を量るに、二つの秤の目たがひけり。商人ら、「重く出でたる方を用ゐよ」と言ひけれど、市守、同じ石を載せ、針の動きを比べたり。かくて一つの秤の軸の曲がりを見いだし、量り直したり。都合よき数を選ばず、物差しそのものを確かむべしとぞ心にとどめける。
後に、このことを聞きし旅の人、『しるしを重ぬるはよし。されど、その数のみ多きを頼むべからず。何を確かなるしるしとするかをも定むべし』と言ひけり。
【語注】「けり」は過去・詠嘆、「かくて」は『こうして』を表す。「べし」の意味は、主語と文末の内容を手がかりに判断する。本文は本教材のために新しく作ったオリジナル擬古文である。
【ことばの確認】焦点語は「身体性」。意味を予想し、現代語で本文を説明するときに使える場面を根拠とともに考える。
【7日前の復習語】「方法論」。焦点語と同じ意味だと決めず、使える箇所の違いを確かめる。
本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。
今日の焦点語「身体性」の意味として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:身体を通して認識や行為が成り立つ性質
本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「身体を通して認識や行為が成り立つ性質」と用例「紙の本をめくる感覚に注目し、読書経験の身体性を論じた。」。
解き方:「身体性」は、身体を通して認識や行為が成り立つ性質という意味です。読みは「しんたいせい」です。例文:紙の本をめくる感覚に注目し、読書経験の身体性を論じた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。
末尾の「とぞ心にとどめける」に見られる係り結びの説明として最も適切なものを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:係助詞「ぞ」が内容を強調し、結びが連体形「ける」になる
本文根拠:原文末尾の「ぞ」と「ける」。
解き方:係助詞『ぞ』を受け、過去の助動詞『けり』の連体形『ける』で結びます。強調されるのは直前の教訓です。
主人公が周囲の提案をそのまま受け入れなかったことを示す行動を選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:原文の「同じ石を載せ、針の動きを比べたり」という行動
本文根拠:原文の「同じ石を載せ、針の動きを比べたり」。
解き方:原文の「同じ石を載せ、針の動きを比べたり」が直接の根拠です。『言ひけれど』の後で主語が周囲の人々から市守へ戻ることにも注意します。
末尾の「とぞ心にとどめける」がまとめる考えを選びなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:数を見る前に測る道具を確かめること
本文根拠:原文末尾と、それまでの主人公の行動。
解き方:末尾は、主人公の経験を「数を見る前に測る道具を確かめること」という教訓へまとめています。係助詞『ぞ』は内容を強く取り立てます。
前段の出来事と後段の意見の関係を、420字以内の現代語でまとめなさい。
解答・根拠・解説
正答・解答例:市守は二つの秤が異なる重さを示したため、同じ石を二つの秤に載せ、針の動きを比べた。その結果、一つの秤の軸が曲がっていると分かった。この経験から、「数を見る前に測る道具を確かめること」が大切だと考えた。一方、旅の人は、手がかりの数だけでなく、何を確かな根拠とするかも定めるべきだと条件を加えた。
本文根拠:人物=市守、問題=二つの秤が異なる重さを示したこと、行動=同じ石を二つの秤に載せ、針の動きを比べた、教訓=数を見る前に測る道具を確かめること。 後段=手がかりの数だけでなく、根拠の質も定める。
解き方:語句を一語ずつ置き換えるのではなく、主語を補い、出来事の因果と末尾の教訓を一文にします。
採点観点
- 主人公を明示している
- 問題と実際の行動を因果で結んでいる
- 発見した内容を含む
- 前段の教訓を含む
- 後段が加えた『根拠の質』という条件を含む
ALL DRILLS小3〜高3・全30セットから選ぶ
まいこくは1学年につき「基礎・標準・発展」の3段階、各100問で構成されています。学年どおりに進める必要はありません。読み取りで手が止まるなら1学年下の標準へ、設問が軽く感じるなら同学年の発展へ、と横にも縦にも移動できます。
高校2年生・標準の進め方
100問はどのように進めますか?
1日5問を一つのまとまりとして、先に自分の根拠を決めてから答え合わせをします。正答だけでなく、本文根拠・解き方・誤答のずれまで確認してください。
次の段階へ進む目安は何ですか?
正解数だけで判断せず、選んだ根拠を本文から説明でき、記述問題を採点観点に沿って一度書き直せるようになったら次へ進みます。
難しい場合はどう戻ればよいですか?
同じ日の解説を読み直し、焦点語と本文根拠を一つずつ確認します。それでも難しい場合は、同学年の基礎100問へ戻り、本文の直接根拠を説明できるか確認してください。
大学入試の読解へどうつながりますか?
評論の論証、古文文法、漢文句法、複数文章を段階的に扱います。字数を埋める前に、条件・反例・根拠の関係を短く整理してください。
EDITORIAL & INSTRUCTORS
専門講師・教材協力者による制作
「まいこく」は、藤原進之介が率いる数強塾グループの国語部門「国強塾」が制作・運営するオリジナル学習コンテンツです。本文・設問・選択肢・解答・解説を独自に制作し、出典のない転載問題は掲載していません。
- 制作責任・教材設計・レビュー
- 藤原進之介(数強塾グループ代表)
- 「毎日の国語」設問設計
- 菊池秀策(国語・小論文)
- 現代文・古文教材設計協力
- 山下翔平(スタディサプリ中学講座・国語担当実績/外部協力)
- 古文・漢文専任
- 朝倉吏
- 国語・小論文講師
- 藤本康太
山下翔平先生は教材・指導に関する外部協力者であり、現在の数強塾講師一覧上の在籍講師ではありません。役割を混同せず表記しています。
教材本文版:1.0.0 学習案内・SEO版:1.3.3 初版公開: 学習案内更新: 制作・運営:株式会社数強塾/国強塾