高校3年生の国語ドリル 基礎100問|まいこく

今日の一問
今日の焦点語「実在」の意味として最も適切なものを選びなさい。
  • 発言が字面を越えて伝える内容
  • 人々が共通課題を議論する社会的な場
  • 人の認識とは別に存在すると考えられるもの
  • 同じことを繰り返すこと
——さて、どれを選ぶ?
答えと根拠は、このページの「答え合わせ」で確認できます。

毎日の国語・藤原式ドリル国語

高3 基礎
100問

第1問〜第100問。本文に書かれた手がかりを正確に拾うための20日分です。1日1本文・5問で、語彙から記述まで同じ手順を反復します。

20日×5問全問解答・根拠つき進捗は端末内に保存

高校3年生の到達目標

大学入試国語の基礎から標準へつながる複数資料・要約・論述を身につける

複数の根拠を統合し、妥当性を評価して自分の言葉で論述します。

高3 基礎の進捗0 / 100問完了

100 QUESTIONS MAP

高校3年生・基礎100問の見取り図

第1日〜第20日・第1問〜第100問を、1日5問で進めます。語彙、文構造、本文根拠、関係・推論、要約・表現を同じ題材でつなぎます。

到達目標
大学入試国語の基礎から標準へつながる複数資料・要約・論述を身につける
この段階のねらい
基本語彙と直接根拠を確かめる力
よくあるつまずき
印象だけで選ばず、語の意味・指示語・出来事の順序を本文の言葉で確かめます。
高校3年生 国語ドリル 基礎100問|大学入試・複数資料・要約・論述
20日分の焦点語を見る

実在、現象、本質、構造、差異、反復、脱構築、解釈学、現象学、記号論、語用論、含意、前景化、異化、間テクスト性、イデオロギー、ヘゲモニー、公共圏、熟議、正統性

ジャンル名を選ぶと、そのジャンルが最初に現れる学習日へ移動します。問題数・ジャンル数・焦点語は公開中の教材カタログから表示しています。

第1日 / 60

駅前の青い手袋

物語・随筆・5問セット

実在 (じつざい)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

駅前の青い手袋

結衣は駅前広場で、地域案内のボランティアを無事に終えることになった。ところが、落とし物の青い手袋を持つ子が困っていた。結衣の胸には迷いが広がった。

一度は案内予定を優先してその場を離れることも考えた。しかし、奏と短く相談し、持ち主の手がかりを聞き、交番と放送係へ同時に連絡した。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。

その途中で、予定外の出来事でも役割を分ければ案内を続けられると分かった。やがて、手袋は持ち主へ戻り、案内所も予定どおり開いた。結衣の気持ちは安堵へ変わった。

【語彙の視点】今日の焦点語は「実在」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。

「どうして、その方法でよいと思ったの」と奏が尋ねた。結衣はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より迷いに引かれていたことに気づいた。

その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。

奏は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。結衣は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。

作業を終えた後、結衣は「ベンチに残った青い糸」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。

翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。結衣は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。

記録には、採用した案だけでなく、退けた「案内予定を優先してその場を離れる」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。

数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。結衣は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。

その記録を読んだ別の班は、同じ材料から異なる案を出した。結衣は反対せず、どの根拠を重く見たのかを互いに表へ整理し、結論が分かれた理由を確かめた。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第1問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「実在」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:人の認識とは別に存在すると考えられるもの

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「人の認識とは別に存在すると考えられるもの」と用例「画面上の人格が利用者とは独立した実在を持つといえるか論じた。」。

    解き方:「実在」は、人の認識とは別に存在すると考えられるものという意味です。読みは「じつざい」です。例文:画面上の人格が利用者とは独立した実在を持つといえるか論じた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第2問 / 300STEP 2・文構造・展開

    第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:問題が起きる→「案内予定を優先してその場を離れる」と迷う→手がかりを確かめる→「安堵」へ変わる

    本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。

    解き方:冒頭の問題、迷った「案内予定を優先してその場を離れる」、実際の確認、最後の「安堵」を順に追います。

  3. 第3問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:奏が反対の結果になりそうな手がかりを問い、結衣が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した

    本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という奏の問いと、結衣の再点検。

    解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。

  4. 第4問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    別の班が同じ材料から異なる案を出したとき、主人公が根拠を表に整理した目的を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ材料でも、どの根拠を重く見るかが異なれば結論が分かれうるため、その重みづけを比較するため

    本文根拠:別の班との段落で、互いに重く見た根拠を表にし、結論が分かれた理由を確かめたこと。

    解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。

  5. 第5問 / 300STEP 5・要約・表現

    主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:結衣は迷いに引かれ、「案内予定を優先してその場を離れる」と考えたが、持ち主の手がかりを聞き、交番と放送係へ同時に連絡した。その結果、予定外の出来事でも役割を分ければ案内を続けられると分かった。気持ちは安堵へ変わった。さらに、奏から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。また、同じ材料から別の班が異なる案を出した際には、互いに重く見た根拠を比べ、結論が分かれた理由を確かめた。この過程は、「計画を守ることと困った人を助けることは両立できること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。

    本文根拠:初め=案内予定を優先してその場を離れる、確認=持ち主の手がかりを聞き、交番と放送係へ同時に連絡した、発見=予定外の出来事でも役割を分ければ案内を続けられると分かった、反証=奏の問い、条件=影響・資料、教訓=計画を守ることと困った人を助けることは両立できること。

    解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。

    採点観点

    • 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
    • 発見と心情の変化を因果で示している
    • 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
    • 条件に応じて確認順を変える必要を含む
    • 退けた案と理由を記録する意味を示している
    • 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
第2日 / 60

種を残す銀行

説明文・評論・5問セット

現象 (げんしょう)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

種を残す銀行

種子銀行が植物の多様性を将来へ残す役割について考えてみよう。よくある見方は、「種を冷凍保存すれば自然の保全は不要になる」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。

中心となる仕組みは、異なる地域や性質の種を条件管理して保存し研究や復元に備える。たとえば、病気に強い古い品種が将来の栽培に役立つことがある。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。

【語彙の視点】今日の焦点語は「現象」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。

ただし、保存しにくい種もあり生育地そのものの保全が欠かせない。そのため、保管記録と発芽試験を続けることが必要になる。本文では、結論を「保存施設と自然環境の保全は代わりではなく補い合う関係にある」とまとめる。

この仕組みを調べる班は、まず「種子」「多様性」「保存」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。

本文の例は「病気に強い古い品種が将来の栽培に役立つことがある」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。

確かめるために、保管記録と発芽試験を続ける。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。

別の班は「種を冷凍保存すれば自然の保全は不要になる」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。

さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「保存しにくい種もあり生育地そのものの保全が欠かせない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。

まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。

同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。

最後に、賛成する資料と反対する資料の両方を並べ、どの新しい観察があれば結論を修正するかを先に決めた。結論を守ることより、誤りを発見できる形にすることを優先した。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第6問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「現象」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:経験や観察に現れてくる出来事

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「経験や観察に現れてくる出来事」と用例「同じ音が人によって違って聞こえる現象を、経験の差から考察した。」。

    解き方:「現象」は、経験や観察に現れてくる出来事という意味です。読みは「げんしょう」です。例文:同じ音が人によって違って聞こえる現象を、経験の差から考察した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第7問 / 300STEP 2・文構造・例示

    「病気に強い古い品種が将来の栽培に役立つことがある」という例が置かれた役割を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:「異なる地域や性質の種を条件管理して保存し研究や復元に備える」という仕組みを、具体的な場面で示すため

    本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。

    解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。

  3. 第8問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから

    本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。

    解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。

  4. 第9問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    筆者が、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に決めた目的として、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:自分に都合のよい資料だけで結論を守らず、誤りを発見して主張を更新できる形にするため

    本文根拠:賛成・反対の資料を並べ、結論を修正する観察条件を先に定めた最終段落。

    解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。

  5. 第10問 / 300STEP 5・要約・表現

    本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:筆者は、異なる地域や性質の種を条件管理して保存し研究や復元に備えると説明し、例として「病気に強い古い品種が将来の栽培に役立つことがある」を挙げる。一方で、保存しにくい種もあり生育地そのものの保全が欠かせないため、保管記録と発芽試験を続ける必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。また、賛成・反対の資料を並べ、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に定め、誤りを発見できる主張にした。以上から、結論は「保存施設と自然環境の保全は代わりではなく補い合う関係にある」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。

    本文根拠:仕組み=異なる地域や性質の種を条件管理して保存し研究や復元に備える、限界=保存しにくい種もあり生育地そのものの保全が欠かせない、方法=保管記録と発芽試験を続ける、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=保存施設と自然環境の保全は代わりではなく補い合う関係にある。

    解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。

    採点観点

    • 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
    • 限界と確認方法を因果で結んでいる
    • 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
    • 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
    • 本文の結論を条件付きで示している
    • 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
第3日 / 60

古い地図の空白

物語・随筆・5問セット

本質 (ほんしつ)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

古い地図の空白

海斗は郷土資料館で、昔の商店街の地図を調べて発表することになった。ところが、地図の一角だけ店名が空白になっていた。海斗の胸にはもどかしさが広がった。

一度は近くの店名を想像で書き足すことも考えた。しかし、沙羅と短く相談し、年代の違う写真、電話帳、聞き取り記録を比べた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。

その途中で、空白は店がなかったのではなく資料が失われた印だと分かった。やがて、発表では分かった事実と不明な点を分けて示した。海斗の気持ちは誠実な落ち着きへ変わった。

【語彙の視点】今日の焦点語は「本質」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。

「どうして、その方法でよいと思ったの」と沙羅が尋ねた。海斗はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料よりもどかしさに引かれていたことに気づいた。

その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。

沙羅は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。海斗は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。

作業を終えた後、海斗は「地図に残した小さな空白」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。

翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。海斗は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。

記録には、採用した案だけでなく、退けた「近くの店名を想像で書き足す」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。

数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。海斗は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。

その記録を読んだ別の班は、同じ材料から異なる案を出した。海斗は反対せず、どの根拠を重く見たのかを互いに表へ整理し、結論が分かれた理由を確かめた。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第11問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「本質」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:対象をそのものとして成り立たせる中心的性質

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「対象をそのものとして成り立たせる中心的性質」と用例「複製できる作品にとって何が本質なのか、原作との比較から問うた。」。

    解き方:「本質」は、対象をそのものとして成り立たせる中心的性質という意味です。読みは「ほんしつ」です。例文:複製できる作品にとって何が本質なのか、原作との比較から問うた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第12問 / 300STEP 2・文構造・展開

    第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:問題が起きる→「近くの店名を想像で書き足す」と迷う→手がかりを確かめる→「誠実な落ち着き」へ変わる

    本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。

    解き方:冒頭の問題、迷った「近くの店名を想像で書き足す」、実際の確認、最後の「誠実な落ち着き」を順に追います。

  3. 第13問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:沙羅が反対の結果になりそうな手がかりを問い、海斗が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した

    本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という沙羅の問いと、海斗の再点検。

    解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。

  4. 第14問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    別の班が同じ材料から異なる案を出したとき、主人公が根拠を表に整理した目的を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ材料でも、どの根拠を重く見るかが異なれば結論が分かれうるため、その重みづけを比較するため

    本文根拠:別の班との段落で、互いに重く見た根拠を表にし、結論が分かれた理由を確かめたこと。

    解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。

  5. 第15問 / 300STEP 5・要約・表現

    主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:海斗はもどかしさに引かれ、「近くの店名を想像で書き足す」と考えたが、年代の違う写真、電話帳、聞き取り記録を比べた。その結果、空白は店がなかったのではなく資料が失われた印だと分かった。気持ちは誠実な落ち着きへ変わった。さらに、沙羅から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。また、同じ材料から別の班が異なる案を出した際には、互いに重く見た根拠を比べ、結論が分かれた理由を確かめた。この過程は、「分からないことを分からないまま示すのも調査であること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。

    本文根拠:初め=近くの店名を想像で書き足す、確認=年代の違う写真、電話帳、聞き取り記録を比べた、発見=空白は店がなかったのではなく資料が失われた印だと分かった、反証=沙羅の問い、条件=影響・資料、教訓=分からないことを分からないまま示すのも調査であること。

    解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。

    採点観点

    • 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
    • 発見と心情の変化を因果で示している
    • 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
    • 条件に応じて確認順を変える必要を含む
    • 退けた案と理由を記録する意味を示している
    • 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
第4日 / 60

手で話す言葉

説明文・評論・5問セット

構造 (こうぞう)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

手で話す言葉

手話が独自の文法を持つ言語であることについて考えてみよう。よくある見方は、「手話は日本語を手の動きに置き換えただけである」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。

中心となる仕組みは、手の形・位置・動き・表情が組み合わさり独自の語順や文法を作る。たとえば、同じ手の形でも動きや表情で意味が変わることがある。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。

【語彙の視点】今日の焦点語は「構造」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。

ただし、地域や世代による違いもあり一種類に固定できない。そのため、実際の使用者から学び映像と文脈で確かめることが必要になる。本文では、結論を「言語は音声だけでなく人が意味を共有する多様な仕組みである」とまとめる。

この仕組みを調べる班は、まず「手話」「文法」「表情」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。

本文の例は「同じ手の形でも動きや表情で意味が変わることがある」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。

確かめるために、実際の使用者から学び映像と文脈で確かめる。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。

別の班は「手話は日本語を手の動きに置き換えただけである」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。

さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「地域や世代による違いもあり一種類に固定できない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。

まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。

同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。

最後に、賛成する資料と反対する資料の両方を並べ、どの新しい観察があれば結論を修正するかを先に決めた。結論を守ることより、誤りを発見できる形にすることを優先した。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第16問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「構造」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:要素同士の関係によって全体を成り立たせる仕組み

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「要素同士の関係によって全体を成り立たせる仕組み」と用例「個人の選択だけでなく、選択肢を狭める社会の構造にも注目した。」。

    解き方:「構造」は、要素同士の関係によって全体を成り立たせる仕組みという意味です。読みは「こうぞう」です。例文:個人の選択だけでなく、選択肢を狭める社会の構造にも注目した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第17問 / 300STEP 2・文構造・例示

    「同じ手の形でも動きや表情で意味が変わることがある」という例が置かれた役割を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:「手の形・位置・動き・表情が組み合わさり独自の語順や文法を作る」という仕組みを、具体的な場面で示すため

    本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。

    解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。

  3. 第18問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから

    本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。

    解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。

  4. 第19問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    筆者が、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に決めた目的として、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:自分に都合のよい資料だけで結論を守らず、誤りを発見して主張を更新できる形にするため

    本文根拠:賛成・反対の資料を並べ、結論を修正する観察条件を先に定めた最終段落。

    解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。

  5. 第20問 / 300STEP 5・要約・表現

    本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:筆者は、手の形・位置・動き・表情が組み合わさり独自の語順や文法を作ると説明し、例として「同じ手の形でも動きや表情で意味が変わることがある」を挙げる。一方で、地域や世代による違いもあり一種類に固定できないため、実際の使用者から学び映像と文脈で確かめる必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。また、賛成・反対の資料を並べ、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に定め、誤りを発見できる主張にした。以上から、結論は「言語は音声だけでなく人が意味を共有する多様な仕組みである」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。

    本文根拠:仕組み=手の形・位置・動き・表情が組み合わさり独自の語順や文法を作る、限界=地域や世代による違いもあり一種類に固定できない、方法=実際の使用者から学び映像と文脈で確かめる、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=言語は音声だけでなく人が意味を共有する多様な仕組みである。

    解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。

    採点観点

    • 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
    • 限界と確認方法を因果で結んでいる
    • 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
    • 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
    • 本文の結論を条件付きで示している
    • 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
第5日 / 60

消えた星印

物語・随筆・5問セット

差異 (さい)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

消えた星印

真琴は天文部室で、流星観察の記録をまとめることになった。ところが、観察表から一つの星印だけ消えていた。真琴の胸には焦燥が広がった。

一度は最も多かった時刻へ数を足すことも考えた。しかし、拓海と短く相談し、各自のノートと撮影時刻を照合した。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。

その途中で、雲で見えなかった時間と観察していない時間は違うと分かった。やがて、欠測を明記した正確なグラフが完成した。真琴の気持ちは確かさへ変わった。

【語彙の視点】今日の焦点語は「差異」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。

「どうして、その方法でよいと思ったの」と拓海が尋ねた。真琴はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より焦燥に引かれていたことに気づいた。

その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。

拓海は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。真琴は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。

作業を終えた後、真琴は「夜空の下の空欄」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。

翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。真琴は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。

記録には、採用した案だけでなく、退けた「最も多かった時刻へ数を足す」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。

数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。真琴は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。

その記録を読んだ別の班は、同じ材料から異なる案を出した。真琴は反対せず、どの根拠を重く見たのかを互いに表へ整理し、結論が分かれた理由を確かめた。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第21問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「差異」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:二つ以上のものを比べたときの異なる点・違い

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「二つ以上のものを比べたときの異なる点・違い」と用例「二つの翻訳のわずかな差異が、主人公の態度を別様に見せている。」。

    解き方:「差異」は、二つ以上のものを比べたときの異なる点・違いという意味です。読みは「さい」です。例文:二つの翻訳のわずかな差異が、主人公の態度を別様に見せている。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第22問 / 300STEP 2・文構造・展開

    第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:問題が起きる→「最も多かった時刻へ数を足す」と迷う→手がかりを確かめる→「確かさ」へ変わる

    本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。

    解き方:冒頭の問題、迷った「最も多かった時刻へ数を足す」、実際の確認、最後の「確かさ」を順に追います。

  3. 第23問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:拓海が反対の結果になりそうな手がかりを問い、真琴が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した

    本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という拓海の問いと、真琴の再点検。

    解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。

  4. 第24問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    別の班が同じ材料から異なる案を出したとき、主人公が根拠を表に整理した目的を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ材料でも、どの根拠を重く見るかが異なれば結論が分かれうるため、その重みづけを比較するため

    本文根拠:別の班との段落で、互いに重く見た根拠を表にし、結論が分かれた理由を確かめたこと。

    解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。

  5. 第25問 / 300STEP 5・要約・表現

    主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:真琴は焦燥に引かれ、「最も多かった時刻へ数を足す」と考えたが、各自のノートと撮影時刻を照合した。その結果、雲で見えなかった時間と観察していない時間は違うと分かった。気持ちは確かさへ変わった。さらに、拓海から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。また、同じ材料から別の班が異なる案を出した際には、互いに重く見た根拠を比べ、結論が分かれた理由を確かめた。この過程は、「記録の穴を想像で埋めず条件を説明すること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。

    本文根拠:初め=最も多かった時刻へ数を足す、確認=各自のノートと撮影時刻を照合した、発見=雲で見えなかった時間と観察していない時間は違うと分かった、反証=拓海の問い、条件=影響・資料、教訓=記録の穴を想像で埋めず条件を説明すること。

    解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。

    採点観点

    • 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
    • 発見と心情の変化を因果で示している
    • 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
    • 条件に応じて確認順を変える必要を含む
    • 退けた案と理由を記録する意味を示している
    • 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
第6日 / 60

方言の地図

説明文・評論・5問セット

反復 (はんぷく)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

方言の地図

地域の言葉が移動や交流の歴史を映すことについて考えてみよう。よくある見方は、「方言は標準語より古く間違った言葉である」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。

中心となる仕組みは、地域ごとの生活・地形・交流が語彙や発音の違いを生む。たとえば、同じ道具に別の名前が残ると交易の経路を考える手がかりになる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。

【語彙の視点】今日の焦点語は「反復」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。

ただし、年代や場面によって使い分けがあり地域だけで単純に分けられない。そのため、話者の年齢と使用場面を含めて記録することが必要になる。本文では、結論を「言葉の違いは優劣ではなく暮らしと歴史の記録として読める」とまとめる。

この仕組みを調べる班は、まず「方言」「語彙」「交流」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。

本文の例は「同じ道具に別の名前が残ると交易の経路を考える手がかりになる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。

確かめるために、話者の年齢と使用場面を含めて記録する。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。

別の班は「方言は標準語より古く間違った言葉である」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。

さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「年代や場面によって使い分けがあり地域だけで単純に分けられない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。

まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。

同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。

最後に、賛成する資料と反対する資料の両方を並べ、どの新しい観察があれば結論を修正するかを先に決めた。結論を守ることより、誤りを発見できる形にすることを優先した。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第26問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「反復」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じことを繰り返すこと

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「同じことを繰り返すこと」と用例「過去の出来事は語り直されるたび、差を伴って反復される。」。

    解き方:「反復」は、同じことを繰り返すことという意味です。読みは「はんぷく」です。例文:過去の出来事は語り直されるたび、差を伴って反復される。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第27問 / 300STEP 2・文構造・例示

    「同じ道具に別の名前が残ると交易の経路を考える手がかりになる」という例が置かれた役割を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:「地域ごとの生活・地形・交流が語彙や発音の違いを生む」という仕組みを、具体的な場面で示すため

    本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。

    解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。

  3. 第28問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから

    本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。

    解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。

  4. 第29問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    筆者が、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に決めた目的として、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:自分に都合のよい資料だけで結論を守らず、誤りを発見して主張を更新できる形にするため

    本文根拠:賛成・反対の資料を並べ、結論を修正する観察条件を先に定めた最終段落。

    解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。

  5. 第30問 / 300STEP 5・要約・表現

    本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:筆者は、地域ごとの生活・地形・交流が語彙や発音の違いを生むと説明し、例として「同じ道具に別の名前が残ると交易の経路を考える手がかりになる」を挙げる。一方で、年代や場面によって使い分けがあり地域だけで単純に分けられないため、話者の年齢と使用場面を含めて記録する必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。また、賛成・反対の資料を並べ、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に定め、誤りを発見できる主張にした。以上から、結論は「言葉の違いは優劣ではなく暮らしと歴史の記録として読める」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。

    本文根拠:仕組み=地域ごとの生活・地形・交流が語彙や発音の違いを生む、限界=年代や場面によって使い分けがあり地域だけで単純に分けられない、方法=話者の年齢と使用場面を含めて記録する、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=言葉の違いは優劣ではなく暮らしと歴史の記録として読める。

    解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。

    採点観点

    • 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
    • 限界と確認方法を因果で結んでいる
    • 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
    • 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
    • 本文の結論を条件付きで示している
    • 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
第7日 / 60

二つの水やり表

物語・随筆・5問セット

脱構築 (だつこうちく)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

二つの水やり表

咲は学級園で、夏休みの水やり当番を決めることになった。ところが、二種類の当番表で曜日が食い違っていた。咲の胸にはいらだちが広がった。

一度は新しい紙だけを正しいと決めることも考えた。しかし、樹と短く相談し、作成日と配布先を確かめ、全員へ変更理由を伝えた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。

その途中で、新しい情報も伝わらなければ役に立たないと分かった。やがて、全員が同じ表を持ち、苗は夏を越した。咲の気持ちは安心へ変わった。

【語彙の視点】今日の焦点語は「脱構築」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。

「どうして、その方法でよいと思ったの」と樹が尋ねた。咲はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料よりいらだちに引かれていたことに気づいた。

その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。

樹は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。咲は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。

作業を終えた後、咲は「鉢の横で揺れる二枚の紙」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。

翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。咲は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。

記録には、採用した案だけでなく、退けた「新しい紙だけを正しいと決める」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。

数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。咲は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。

その記録を読んだ別の班は、同じ材料から異なる案を出した。咲は反対せず、どの根拠を重く見たのかを互いに表へ整理し、結論が分かれた理由を確かめた。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第31問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「脱構築」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:固定された対立の前提を内側から問い直す読み

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「固定された対立の前提を内側から問い直す読み」と用例「自然と人工を単純に分ける論を脱構築し、境界にある公園を検討した。」。

    解き方:「脱構築」は、固定された対立の前提を内側から問い直す読みという意味です。読みは「だつこうちく」です。例文:自然と人工を単純に分ける論を脱構築し、境界にある公園を検討した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第32問 / 300STEP 2・文構造・展開

    第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:問題が起きる→「新しい紙だけを正しいと決める」と迷う→手がかりを確かめる→「安心」へ変わる

    本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。

    解き方:冒頭の問題、迷った「新しい紙だけを正しいと決める」、実際の確認、最後の「安心」を順に追います。

  3. 第33問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:樹が反対の結果になりそうな手がかりを問い、咲が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した

    本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という樹の問いと、咲の再点検。

    解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。

  4. 第34問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    別の班が同じ材料から異なる案を出したとき、主人公が根拠を表に整理した目的を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ材料でも、どの根拠を重く見るかが異なれば結論が分かれうるため、その重みづけを比較するため

    本文根拠:別の班との段落で、互いに重く見た根拠を表にし、結論が分かれた理由を確かめたこと。

    解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。

  5. 第35問 / 300STEP 5・要約・表現

    主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:咲はいらだちに引かれ、「新しい紙だけを正しいと決める」と考えたが、作成日と配布先を確かめ、全員へ変更理由を伝えた。その結果、新しい情報も伝わらなければ役に立たないと分かった。気持ちは安心へ変わった。さらに、樹から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。また、同じ材料から別の班が異なる案を出した際には、互いに重く見た根拠を比べ、結論が分かれた理由を確かめた。この過程は、「情報は正しさだけでなく共有のされ方も大切なこと」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。

    本文根拠:初め=新しい紙だけを正しいと決める、確認=作成日と配布先を確かめ、全員へ変更理由を伝えた、発見=新しい情報も伝わらなければ役に立たないと分かった、反証=樹の問い、条件=影響・資料、教訓=情報は正しさだけでなく共有のされ方も大切なこと。

    解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。

    採点観点

    • 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
    • 発見と心情の変化を因果で示している
    • 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
    • 条件に応じて確認順を変える必要を含む
    • 退けた案と理由を記録する意味を示している
    • 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
第8日 / 60

小さな識別マーク

説明文・評論・5問セット

解釈学 (かいしゃくがく)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:実在(じつざい)

小さな識別マーク

製品のマークが分別方法を伝える仕組みについて考えてみよう。よくある見方は、「同じ形の容器は同じ方法で捨てられる」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。

中心となる仕組みは、素材や回収制度を記号で示し地域の分別へつなげる。たとえば、ふたと本体で素材が違えば別々の表示が必要になる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。

【語彙の視点】今日の焦点語は「解釈学」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。

ただし、マークがあっても自治体の設備により出し方は異なる。そのため、製品表示と地域の案内を合わせて確かめることが必要になる。本文では、結論を「記号は行動を自動で決める答えではなく確認先を示す手がかりである」とまとめる。

【7日前の復習】「実在」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。

この仕組みを調べる班は、まず「識別」「素材」「分別」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。

本文の例は「ふたと本体で素材が違えば別々の表示が必要になる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。

確かめるために、製品表示と地域の案内を合わせて確かめる。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。

別の班は「同じ形の容器は同じ方法で捨てられる」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。

さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「マークがあっても自治体の設備により出し方は異なる」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。

まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。

同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。

最後に、賛成する資料と反対する資料の両方を並べ、どの新しい観察があれば結論を修正するかを先に決めた。結論を守ることより、誤りを発見できる形にすることを優先した。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第36問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「解釈学」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:理解と解釈が成り立つ過程を考える学問

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「理解と解釈が成り立つ過程を考える学問」と用例「読者の先入観と本文の往復から理解が深まる過程を、解釈学的に捉えた。」。

    解き方:「解釈学」は、理解と解釈が成り立つ過程を考える学問という意味です。読みは「かいしゃくがく」です。例文:読者の先入観と本文の往復から理解が深まる過程を、解釈学的に捉えた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第37問 / 300STEP 2・文構造・例示

    「ふたと本体で素材が違えば別々の表示が必要になる」という例が置かれた役割を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:「素材や回収制度を記号で示し地域の分別へつなげる」という仕組みを、具体的な場面で示すため

    本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。

    解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。

  3. 第38問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから

    本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。

    解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。

  4. 第39問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    筆者が、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に決めた目的として、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:自分に都合のよい資料だけで結論を守らず、誤りを発見して主張を更新できる形にするため

    本文根拠:賛成・反対の資料を並べ、結論を修正する観察条件を先に定めた最終段落。

    解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。

  5. 第40問 / 300STEP 5・要約・表現

    本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:筆者は、素材や回収制度を記号で示し地域の分別へつなげると説明し、例として「ふたと本体で素材が違えば別々の表示が必要になる」を挙げる。一方で、マークがあっても自治体の設備により出し方は異なるため、製品表示と地域の案内を合わせて確かめる必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。また、賛成・反対の資料を並べ、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に定め、誤りを発見できる主張にした。以上から、結論は「記号は行動を自動で決める答えではなく確認先を示す手がかりである」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。

    本文根拠:仕組み=素材や回収制度を記号で示し地域の分別へつなげる、限界=マークがあっても自治体の設備により出し方は異なる、方法=製品表示と地域の案内を合わせて確かめる、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=記号は行動を自動で決める答えではなく確認先を示す手がかりである。

    解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。

    採点観点

    • 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
    • 限界と確認方法を因果で結んでいる
    • 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
    • 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
    • 本文の結論を条件付きで示している
    • 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
第9日 / 60

半分だけの合唱

物語・随筆・5問セット

現象学 (げんしょうがく)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:現象(げんしょう)

半分だけの合唱

玲奈は音楽室で、合唱発表の声を一つにまとめることになった。ところが、高い声ばかりが響き低い声が聞こえなかった。玲奈の胸には戸惑いが広がった。

一度は全員にもっと大きな声を出させることも考えた。しかし、悠人と短く相談し、録音を聞き、立ち位置と息を入れる場所を変えた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。

その途中で、音量ではなく声の重なり方が問題だと分かった。やがて、小さな声も届く響きになり、発表後に互いの声をたたえた。玲奈の気持ちは調和へ変わった。

【語彙の視点】今日の焦点語は「現象学」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。

【7日前の復習】「現象」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。

「どうして、その方法でよいと思ったの」と悠人が尋ねた。玲奈はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より戸惑いに引かれていたことに気づいた。

その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。

悠人は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。玲奈は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。

作業を終えた後、玲奈は「最後まで残った低い音」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。

翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。玲奈は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。

記録には、採用した案だけでなく、退けた「全員にもっと大きな声を出させる」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。

数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。玲奈は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。

その記録を読んだ別の班は、同じ材料から異なる案を出した。玲奈は反対せず、どの根拠を重く見たのかを互いに表へ整理し、結論が分かれた理由を確かめた。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第41問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「現象学」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:経験に現れるものを先入観から離れて記述する立場

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「経験に現れるものを先入観から離れて記述する立場」と用例「既存の説明をいったん保留し、痛みの経験を現象学の立場で記述した。」。

    解き方:「現象学」は、経験に現れるものを先入観から離れて記述する立場という意味です。読みは「げんしょうがく」です。例文:既存の説明をいったん保留し、痛みの経験を現象学の立場で記述した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第42問 / 300STEP 2・文構造・展開

    第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:問題が起きる→「全員にもっと大きな声を出させる」と迷う→手がかりを確かめる→「調和」へ変わる

    本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。

    解き方:冒頭の問題、迷った「全員にもっと大きな声を出させる」、実際の確認、最後の「調和」を順に追います。

  3. 第43問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:悠人が反対の結果になりそうな手がかりを問い、玲奈が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した

    本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という悠人の問いと、玲奈の再点検。

    解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。

  4. 第44問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    別の班が同じ材料から異なる案を出したとき、主人公が根拠を表に整理した目的を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ材料でも、どの根拠を重く見るかが異なれば結論が分かれうるため、その重みづけを比較するため

    本文根拠:別の班との段落で、互いに重く見た根拠を表にし、結論が分かれた理由を確かめたこと。

    解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。

  5. 第45問 / 300STEP 5・要約・表現

    主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:玲奈は戸惑いに引かれ、「全員にもっと大きな声を出させる」と考えたが、録音を聞き、立ち位置と息を入れる場所を変えた。その結果、音量ではなく声の重なり方が問題だと分かった。気持ちは調和へ変わった。さらに、悠人から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。また、同じ材料から別の班が異なる案を出した際には、互いに重く見た根拠を比べ、結論が分かれた理由を確かめた。この過程は、「目立たない部分を生かすと全体が豊かになること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。

    本文根拠:初め=全員にもっと大きな声を出させる、確認=録音を聞き、立ち位置と息を入れる場所を変えた、発見=音量ではなく声の重なり方が問題だと分かった、反証=悠人の問い、条件=影響・資料、教訓=目立たない部分を生かすと全体が豊かになること。

    解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。

    採点観点

    • 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
    • 発見と心情の変化を因果で示している
    • 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
    • 条件に応じて確認順を変える必要を含む
    • 退けた案と理由を記録する意味を示している
    • 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
第10日 / 60

繰り返す避難訓練

説明文・評論・5問セット

記号論 (きごうろん)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:本質(ほんしつ)

繰り返す避難訓練

防災訓練を状況に合わせて更新する必要について考えてみよう。よくある見方は、「毎年同じ手順を繰り返せば備えは十分である」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。

中心となる仕組みは、建物・人数・災害想定の変化に応じて経路と役割を見直す。たとえば、工事で通路が狭くなれば避難時間や誘導方法が変わる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。

【語彙の視点】今日の焦点語は「記号論」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。

ただし、訓練の速さだけでは安全性を評価できない。そのため、迷った場所と情報が届かなかった相手を記録することが必要になる。本文では、結論を「訓練は正解を演じる行事ではなく弱点を見つける検証である」とまとめる。

【7日前の復習】「本質」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。

この仕組みを調べる班は、まず「避難」「想定」「検証」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。

本文の例は「工事で通路が狭くなれば避難時間や誘導方法が変わる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。

確かめるために、迷った場所と情報が届かなかった相手を記録する。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。

別の班は「毎年同じ手順を繰り返せば備えは十分である」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。

さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「訓練の速さだけでは安全性を評価できない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。

まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。

同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。

最後に、賛成する資料と反対する資料の両方を並べ、どの新しい観察があれば結論を修正するかを先に決めた。結論を守ることより、誤りを発見できる形にすることを優先した。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第46問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「記号論」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:記号が意味を生み伝える仕組みを研究する考え

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「記号が意味を生み伝える仕組みを研究する考え」と用例「制服が所属意識を生む仕組みを、記号論の観点から分析した。」。

    解き方:「記号論」は、記号が意味を生み伝える仕組みを研究する考えという意味です。読みは「きごうろん」です。例文:制服が所属意識を生む仕組みを、記号論の観点から分析した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第47問 / 300STEP 2・文構造・例示

    「工事で通路が狭くなれば避難時間や誘導方法が変わる」という例が置かれた役割を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:「建物・人数・災害想定の変化に応じて経路と役割を見直す」という仕組みを、具体的な場面で示すため

    本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。

    解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。

  3. 第48問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから

    本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。

    解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。

  4. 第49問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    筆者が、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に決めた目的として、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:自分に都合のよい資料だけで結論を守らず、誤りを発見して主張を更新できる形にするため

    本文根拠:賛成・反対の資料を並べ、結論を修正する観察条件を先に定めた最終段落。

    解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。

  5. 第50問 / 300STEP 5・要約・表現

    本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:筆者は、建物・人数・災害想定の変化に応じて経路と役割を見直すと説明し、例として「工事で通路が狭くなれば避難時間や誘導方法が変わる」を挙げる。一方で、訓練の速さだけでは安全性を評価できないため、迷った場所と情報が届かなかった相手を記録する必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。また、賛成・反対の資料を並べ、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に定め、誤りを発見できる主張にした。以上から、結論は「訓練は正解を演じる行事ではなく弱点を見つける検証である」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。

    本文根拠:仕組み=建物・人数・災害想定の変化に応じて経路と役割を見直す、限界=訓練の速さだけでは安全性を評価できない、方法=迷った場所と情報が届かなかった相手を記録する、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=訓練は正解を演じる行事ではなく弱点を見つける検証である。

    解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。

    採点観点

    • 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
    • 限界と確認方法を因果で結んでいる
    • 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
    • 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
    • 本文の結論を条件付きで示している
    • 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
第11日 / 60

河原の赤い印

物語・随筆・5問セット

語用論 (ごようろん)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:構造(こうぞう)

河原の赤い印

悠は川辺で、地域の清掃場所を安全に分けることになった。ところが、地図の赤い印と現地のぬかるみが一致しなかった。悠の胸には緊張が広がった。

一度は古い地図どおりに人を配置することも考えた。しかし、七海と短く相談し、現地を歩いて危険箇所を撮影し、新しい地図へ直した。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。

その途中で、資料は作られた時点の状況を表すものだと分かった。やがて、安全な範囲で清掃でき、変更記録も次回へ残した。悠の気持ちは責任感へ変わった。

【語彙の視点】今日の焦点語は「語用論」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。

【7日前の復習】「構造」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。

「どうして、その方法でよいと思ったの」と七海が尋ねた。悠はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より緊張に引かれていたことに気づいた。

その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。

七海は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。悠は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。

作業を終えた後、悠は「新しく書き直した赤い印」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。

翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。悠は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。

記録には、採用した案だけでなく、退けた「古い地図どおりに人を配置する」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。

数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。悠は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。

その記録を読んだ別の班は、同じ材料から異なる案を出した。悠は反対せず、どの根拠を重く見たのかを互いに表へ整理し、結論が分かれた理由を確かめた。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第51問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「語用論」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:文脈と使用から言葉の意味を考える分野

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「文脈と使用から言葉の意味を考える分野」と用例「『窓が開いています』が依頼になる場面を、語用論で説明した。」。

    解き方:「語用論」は、文脈と使用から言葉の意味を考える分野という意味です。読みは「ごようろん」です。例文:『窓が開いています』が依頼になる場面を、語用論で説明した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第52問 / 300STEP 2・文構造・展開

    第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:問題が起きる→「古い地図どおりに人を配置する」と迷う→手がかりを確かめる→「責任感」へ変わる

    本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。

    解き方:冒頭の問題、迷った「古い地図どおりに人を配置する」、実際の確認、最後の「責任感」を順に追います。

  3. 第53問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:七海が反対の結果になりそうな手がかりを問い、悠が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した

    本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という七海の問いと、悠の再点検。

    解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。

  4. 第54問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    別の班が同じ材料から異なる案を出したとき、主人公が根拠を表に整理した目的を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ材料でも、どの根拠を重く見るかが異なれば結論が分かれうるため、その重みづけを比較するため

    本文根拠:別の班との段落で、互いに重く見た根拠を表にし、結論が分かれた理由を確かめたこと。

    解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。

  5. 第55問 / 300STEP 5・要約・表現

    主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:悠は緊張に引かれ、「古い地図どおりに人を配置する」と考えたが、現地を歩いて危険箇所を撮影し、新しい地図へ直した。その結果、資料は作られた時点の状況を表すものだと分かった。気持ちは責任感へ変わった。さらに、七海から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。また、同じ材料から別の班が異なる案を出した際には、互いに重く見た根拠を比べ、結論が分かれた理由を確かめた。この過程は、「資料を使うときは現在の事実と照らすこと」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。

    本文根拠:初め=古い地図どおりに人を配置する、確認=現地を歩いて危険箇所を撮影し、新しい地図へ直した、発見=資料は作られた時点の状況を表すものだと分かった、反証=七海の問い、条件=影響・資料、教訓=資料を使うときは現在の事実と照らすこと。

    解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。

    採点観点

    • 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
    • 発見と心情の変化を因果で示している
    • 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
    • 条件に応じて確認順を変える必要を含む
    • 退けた案と理由を記録する意味を示している
    • 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
第12日 / 60

写真と記憶

説明文・評論・5問セット

含意 (がんい)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:差異(さい)

写真と記憶

写真が過去の記憶を支えながら選び直す働きについて考えてみよう。よくある見方は、「写真はその場で起きたことを完全に保存する」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。

中心となる仕組みは、撮影者の位置と選んだ瞬間が出来事の一部を切り取る。たとえば、同じ行事でも写る人や順序によって印象が変わる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。

【語彙の視点】今日の焦点語は「含意」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。

ただし、写真にない出来事が起きなかったとは限らない。そのため、撮影時刻や語りを合わせ複数の視点を残すことが必要になる。本文では、結論を「記録を見るときは写っている事実と写し方の選択を分けて考える」とまとめる。

【7日前の復習】「差異」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。

この仕組みを調べる班は、まず「記録」「視点」「選択」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。

本文の例は「同じ行事でも写る人や順序によって印象が変わる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。

確かめるために、撮影時刻や語りを合わせ複数の視点を残す。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。

別の班は「写真はその場で起きたことを完全に保存する」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。

さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「写真にない出来事が起きなかったとは限らない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。

まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。

同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。

最後に、賛成する資料と反対する資料の両方を並べ、どの新しい観察があれば結論を修正するかを先に決めた。結論を守ることより、誤りを発見できる形にすることを優先した。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第56問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「含意」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:発言が字面を越えて伝える内容

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「発言が字面を越えて伝える内容」と用例「首相の『慎重に検討する』という答弁が持つ含意を文脈から読んだ。」。

    解き方:「含意」は、発言が字面を越えて伝える内容という意味です。読みは「がんい」です。例文:首相の『慎重に検討する』という答弁が持つ含意を文脈から読んだ。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第57問 / 300STEP 2・文構造・例示

    「同じ行事でも写る人や順序によって印象が変わる」という例が置かれた役割を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:「撮影者の位置と選んだ瞬間が出来事の一部を切り取る」という仕組みを、具体的な場面で示すため

    本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。

    解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。

  3. 第58問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから

    本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。

    解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。

  4. 第59問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    筆者が、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に決めた目的として、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:自分に都合のよい資料だけで結論を守らず、誤りを発見して主張を更新できる形にするため

    本文根拠:賛成・反対の資料を並べ、結論を修正する観察条件を先に定めた最終段落。

    解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。

  5. 第60問 / 300STEP 5・要約・表現

    本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:筆者は、撮影者の位置と選んだ瞬間が出来事の一部を切り取ると説明し、例として「同じ行事でも写る人や順序によって印象が変わる」を挙げる。一方で、写真にない出来事が起きなかったとは限らないため、撮影時刻や語りを合わせ複数の視点を残す必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。また、賛成・反対の資料を並べ、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に定め、誤りを発見できる主張にした。以上から、結論は「記録を見るときは写っている事実と写し方の選択を分けて考える」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。

    本文根拠:仕組み=撮影者の位置と選んだ瞬間が出来事の一部を切り取る、限界=写真にない出来事が起きなかったとは限らない、方法=撮影時刻や語りを合わせ複数の視点を残す、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=記録を見るときは写っている事実と写し方の選択を分けて考える。

    解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。

    採点観点

    • 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
    • 限界と確認方法を因果で結んでいる
    • 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
    • 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
    • 本文の結論を条件付きで示している
    • 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
第13日 / 60

小さな修理札

物語・随筆・5問セット

前景化 (ぜんけいか)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:反復(はんぷく)

小さな修理札

颯太は科学室で、壊れた実験道具を安全に整理することになった。ところが、同じ棚に使える道具と修理中の道具が混ざっていた。颯太の胸には面倒くささが広がった。

一度は見た目がきれいな物を使える側へ置くことも考えた。しかし、芽衣と短く相談し、一つずつ動作を確かめ、修理理由を書いた札を付けた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。

その途中で、外見だけでは安全性を判断できないと分かった。やがて、次の班は迷わず安全な道具を選べた。颯太の気持ちは達成感へ変わった。

【語彙の視点】今日の焦点語は「前景化」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。

【7日前の復習】「反復」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。

「どうして、その方法でよいと思ったの」と芽衣が尋ねた。颯太はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より面倒くささに引かれていたことに気づいた。

その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。

芽衣は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。颯太は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。

作業を終えた後、颯太は「糸で結ばれた小さな修理札」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。

翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。颯太は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。

記録には、採用した案だけでなく、退けた「見た目がきれいな物を使える側へ置く」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。

数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。颯太は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。

その記録を読んだ別の班は、同じ材料から異なる案を出した。颯太は反対せず、どの根拠を重く見たのかを互いに表へ整理し、結論が分かれた理由を確かめた。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第61問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「前景化」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:表現上の工夫で特定の要素を目立たせること

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「表現上の工夫で特定の要素を目立たせること」と用例「語順を崩すことで『孤独』を前景化した詩の効果を論じた。」。

    解き方:「前景化」は、表現上の工夫で特定の要素を目立たせることという意味です。読みは「ぜんけいか」です。例文:語順を崩すことで『孤独』を前景化した詩の効果を論じた。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第62問 / 300STEP 2・文構造・展開

    第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:問題が起きる→「見た目がきれいな物を使える側へ置く」と迷う→手がかりを確かめる→「達成感」へ変わる

    本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。

    解き方:冒頭の問題、迷った「見た目がきれいな物を使える側へ置く」、実際の確認、最後の「達成感」を順に追います。

  3. 第63問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:芽衣が反対の結果になりそうな手がかりを問い、颯太が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した

    本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という芽衣の問いと、颯太の再点検。

    解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。

  4. 第64問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    別の班が同じ材料から異なる案を出したとき、主人公が根拠を表に整理した目的を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ材料でも、どの根拠を重く見るかが異なれば結論が分かれうるため、その重みづけを比較するため

    本文根拠:別の班との段落で、互いに重く見た根拠を表にし、結論が分かれた理由を確かめたこと。

    解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。

  5. 第65問 / 300STEP 5・要約・表現

    主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:颯太は面倒くささに引かれ、「見た目がきれいな物を使える側へ置く」と考えたが、一つずつ動作を確かめ、修理理由を書いた札を付けた。その結果、外見だけでは安全性を判断できないと分かった。気持ちは達成感へ変わった。さらに、芽衣から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。また、同じ材料から別の班が異なる案を出した際には、互いに重く見た根拠を比べ、結論が分かれた理由を確かめた。この過程は、「判断の理由を次の人へ残すこと」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。

    本文根拠:初め=見た目がきれいな物を使える側へ置く、確認=一つずつ動作を確かめ、修理理由を書いた札を付けた、発見=外見だけでは安全性を判断できないと分かった、反証=芽衣の問い、条件=影響・資料、教訓=判断の理由を次の人へ残すこと。

    解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。

    採点観点

    • 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
    • 発見と心情の変化を因果で示している
    • 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
    • 条件に応じて確認順を変える必要を含む
    • 退けた案と理由を記録する意味を示している
    • 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
第14日 / 60

おすすめの仕組み

説明文・評論・5問セット

異化 (いか)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:脱構築(だつこうちく)

おすすめの仕組み

情報の推薦が過去の行動から候補を選ぶ仕組みについて考えてみよう。よくある見方は、「表示された順番は内容の価値を客観的に表す」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。

中心となる仕組みは、閲覧履歴や似た利用者の行動を使い関心がありそうな項目を予測する。たとえば、同じ動画を見た人へ似た話題が続けて表示される。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。

【語彙の視点】今日の焦点語は「異化」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。

ただし、新しい関心や少数の情報が見えにくくなる場合がある。そのため、推薦以外の検索や複数の情報源も意識して使うことが必要になる。本文では、結論を「便利な選択支援ほど何が省かれたかを考える必要がある」とまとめる。

【7日前の復習】「脱構築」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。

この仕組みを調べる班は、まず「推薦」「履歴」「予測」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。

本文の例は「同じ動画を見た人へ似た話題が続けて表示される」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。

確かめるために、推薦以外の検索や複数の情報源も意識して使う。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。

別の班は「表示された順番は内容の価値を客観的に表す」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。

さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「新しい関心や少数の情報が見えにくくなる場合がある」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。

まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。

同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。

最後に、賛成する資料と反対する資料の両方を並べ、どの新しい観察があれば結論を修正するかを先に決めた。結論を守ることより、誤りを発見できる形にすることを優先した。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第66問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「異化」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:見慣れたものを新鮮に感じさせる表現方法

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「見慣れたものを新鮮に感じさせる表現方法」と用例「駅を巨大な生き物として描く異化により、日常の風景が不気味に見える。」。

    解き方:「異化」は、見慣れたものを新鮮に感じさせる表現方法という意味です。読みは「いか」です。例文:駅を巨大な生き物として描く異化により、日常の風景が不気味に見える。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第67問 / 300STEP 2・文構造・例示

    「同じ動画を見た人へ似た話題が続けて表示される」という例が置かれた役割を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:「閲覧履歴や似た利用者の行動を使い関心がありそうな項目を予測する」という仕組みを、具体的な場面で示すため

    本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。

    解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。

  3. 第68問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから

    本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。

    解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。

  4. 第69問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    筆者が、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に決めた目的として、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:自分に都合のよい資料だけで結論を守らず、誤りを発見して主張を更新できる形にするため

    本文根拠:賛成・反対の資料を並べ、結論を修正する観察条件を先に定めた最終段落。

    解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。

  5. 第70問 / 300STEP 5・要約・表現

    本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:筆者は、閲覧履歴や似た利用者の行動を使い関心がありそうな項目を予測すると説明し、例として「同じ動画を見た人へ似た話題が続けて表示される」を挙げる。一方で、新しい関心や少数の情報が見えにくくなる場合があるため、推薦以外の検索や複数の情報源も意識して使う必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。また、賛成・反対の資料を並べ、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に定め、誤りを発見できる主張にした。以上から、結論は「便利な選択支援ほど何が省かれたかを考える必要がある」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。

    本文根拠:仕組み=閲覧履歴や似た利用者の行動を使い関心がありそうな項目を予測する、限界=新しい関心や少数の情報が見えにくくなる場合がある、方法=推薦以外の検索や複数の情報源も意識して使う、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=便利な選択支援ほど何が省かれたかを考える必要がある。

    解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。

    採点観点

    • 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
    • 限界と確認方法を因果で結んでいる
    • 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
    • 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
    • 本文の結論を条件付きで示している
    • 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
第15日 / 60

夕方の回覧板

物語・随筆・5問セット

間テクスト性 (かんてくすとせい)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:解釈学(かいしゃくがく)

夕方の回覧板

千尋は町内会館で、防災訓練の知らせを全戸へ届けることになった。ところが、一軒だけ留守が続き回覧板が止まった。千尋の胸には困惑が広がった。

一度は玄関前へそのまま置くことも考えた。しかし、岳と短く相談し、連絡先を確認し、掲示板と電話を併用した。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。

その途中で、一つの方法が届かない人には別の経路が必要だと分かった。やがて、全戸へ訓練時刻が伝わり、連絡方法も見直された。千尋の気持ちは手応えへ変わった。

【語彙の視点】今日の焦点語は「間テクスト性」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。

【7日前の復習】「解釈学」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。

「どうして、その方法でよいと思ったの」と岳が尋ねた。千尋はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より困惑に引かれていたことに気づいた。

その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。

岳は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。千尋は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。

作業を終えた後、千尋は「夕日に照らされた回覧板」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。

翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。千尋は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。

記録には、採用した案だけでなく、退けた「玄関前へそのまま置く」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。

数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。千尋は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。

その記録を読んだ別の班は、同じ材料から異なる案を出した。千尋は反対せず、どの根拠を重く見たのかを互いに表へ整理し、結論が分かれた理由を確かめた。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第71問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「間テクスト性」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:文章が他の文章との関係で意味を持つ性質

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「文章が他の文章との関係で意味を持つ性質」と用例「古典の一節を踏まえた小説の間テクスト性を、引用箇所から分析した。」。

    解き方:「間テクスト性」は、文章が他の文章との関係で意味を持つ性質という意味です。読みは「かんてくすとせい」です。例文:古典の一節を踏まえた小説の間テクスト性を、引用箇所から分析した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第72問 / 300STEP 2・文構造・展開

    第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:問題が起きる→「玄関前へそのまま置く」と迷う→手がかりを確かめる→「手応え」へ変わる

    本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。

    解き方:冒頭の問題、迷った「玄関前へそのまま置く」、実際の確認、最後の「手応え」を順に追います。

  3. 第73問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:岳が反対の結果になりそうな手がかりを問い、千尋が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した

    本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という岳の問いと、千尋の再点検。

    解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。

  4. 第74問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    別の班が同じ材料から異なる案を出したとき、主人公が根拠を表に整理した目的を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ材料でも、どの根拠を重く見るかが異なれば結論が分かれうるため、その重みづけを比較するため

    本文根拠:別の班との段落で、互いに重く見た根拠を表にし、結論が分かれた理由を確かめたこと。

    解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。

  5. 第75問 / 300STEP 5・要約・表現

    主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:千尋は困惑に引かれ、「玄関前へそのまま置く」と考えたが、連絡先を確認し、掲示板と電話を併用した。その結果、一つの方法が届かない人には別の経路が必要だと分かった。気持ちは手応えへ変わった。さらに、岳から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。また、同じ材料から別の班が異なる案を出した際には、互いに重く見た根拠を比べ、結論が分かれた理由を確かめた。この過程は、「同じ情報でも受け取る人に合わせて届け方を変えること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。

    本文根拠:初め=玄関前へそのまま置く、確認=連絡先を確認し、掲示板と電話を併用した、発見=一つの方法が届かない人には別の経路が必要だと分かった、反証=岳の問い、条件=影響・資料、教訓=同じ情報でも受け取る人に合わせて届け方を変えること。

    解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。

    採点観点

    • 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
    • 発見と心情の変化を因果で示している
    • 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
    • 条件に応じて確認順を変える必要を含む
    • 退けた案と理由を記録する意味を示している
    • 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
第16日 / 60

生成する機械と出典

説明文・評論・5問セット

イデオロギー (いでおろぎー)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:現象学(げんしょうがく)

生成する機械と出典

生成AIの回答を資料として使うときの確認方法について考えてみよう。よくある見方は、「自然な文章なら内容も正確である」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。

中心となる仕組みは、大量の言語パターンからもっともらしい続きが作られ事実確認とは別である。たとえば、存在しない本や数字を本物らしく示す場合がある。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。

【語彙の視点】今日の焦点語は「イデオロギー」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。

ただし、誤りの頻度は質問や分野で変わり一つの割合では表せない。そのため、一次資料へ戻り出典・日付・条件を確かめることが必要になる。本文では、結論を「文章の流暢さと情報の信頼性を分けて評価することが必要である」とまとめる。

【7日前の復習】「現象学」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。

この仕組みを調べる班は、まず「生成AI」「出典」「信頼性」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。

本文の例は「存在しない本や数字を本物らしく示す場合がある」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。

確かめるために、一次資料へ戻り出典・日付・条件を確かめる。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。

別の班は「自然な文章なら内容も正確である」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。

さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「誤りの頻度は質問や分野で変わり一つの割合では表せない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。

まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。

同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。

最後に、賛成する資料と反対する資料の両方を並べ、どの新しい観察があれば結論を修正するかを先に決めた。結論を守ることより、誤りを発見できる形にすることを優先した。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第76問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「イデオロギー」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:社会を理解し正当化する体系的な観念

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「社会を理解し正当化する体系的な観念」と用例「広告が理想の家族像を当然視する背後のイデオロギーを検討した。」。

    解き方:「イデオロギー」は、社会を理解し正当化する体系的な観念という意味です。読みは「いでおろぎー」です。例文:広告が理想の家族像を当然視する背後のイデオロギーを検討した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第77問 / 300STEP 2・文構造・例示

    「存在しない本や数字を本物らしく示す場合がある」という例が置かれた役割を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:「大量の言語パターンからもっともらしい続きが作られ事実確認とは別である」という仕組みを、具体的な場面で示すため

    本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。

    解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。

  3. 第78問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから

    本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。

    解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。

  4. 第79問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    筆者が、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に決めた目的として、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:自分に都合のよい資料だけで結論を守らず、誤りを発見して主張を更新できる形にするため

    本文根拠:賛成・反対の資料を並べ、結論を修正する観察条件を先に定めた最終段落。

    解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。

  5. 第80問 / 300STEP 5・要約・表現

    本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:筆者は、大量の言語パターンからもっともらしい続きが作られ事実確認とは別であると説明し、例として「存在しない本や数字を本物らしく示す場合がある」を挙げる。一方で、誤りの頻度は質問や分野で変わり一つの割合では表せないため、一次資料へ戻り出典・日付・条件を確かめる必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。また、賛成・反対の資料を並べ、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に定め、誤りを発見できる主張にした。以上から、結論は「文章の流暢さと情報の信頼性を分けて評価することが必要である」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。

    本文根拠:仕組み=大量の言語パターンからもっともらしい続きが作られ事実確認とは別である、限界=誤りの頻度は質問や分野で変わり一つの割合では表せない、方法=一次資料へ戻り出典・日付・条件を確かめる、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=文章の流暢さと情報の信頼性を分けて評価することが必要である。

    解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。

    採点観点

    • 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
    • 限界と確認方法を因果で結んでいる
    • 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
    • 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
    • 本文の結論を条件付きで示している
    • 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
第17日 / 60

割れなかったコップ

物語・随筆・5問セット

ヘゲモニー (へげもにー)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:記号論(きごうろん)

割れなかったコップ

葉月は家庭科室で、班で使った食器を片づけることになった。ところが、一つのコップに細いひびのような線が見えた。葉月の胸にはためらいが広がった。

一度は汚れだと思って強くこすることも考えた。しかし、智也と短く相談し、光へかざし、先生と一緒に別の角度から確かめた。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。

その途中で、模様ではなく内側の傷だと分かった。やがて、コップは使用を止め、原因と確認方法を記録した。葉月の気持ちは安堵へ変わった。

【語彙の視点】今日の焦点語は「ヘゲモニー」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。

【7日前の復習】「記号論」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。

「どうして、その方法でよいと思ったの」と智也が尋ねた。葉月はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料よりためらいに引かれていたことに気づいた。

その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。

智也は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。葉月は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。

作業を終えた後、葉月は「光の中に見えた細い線」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。

翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。葉月は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。

記録には、採用した案だけでなく、退けた「汚れだと思って強くこする」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。

数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。葉月は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。

その記録を読んだ別の班は、同じ材料から異なる案を出した。葉月は反対せず、どの根拠を重く見たのかを互いに表へ整理し、結論が分かれた理由を確かめた。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第81問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「ヘゲモニー」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同意や文化を通じて成立する支配的な影響力

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「同意や文化を通じて成立する支配的な影響力」と用例「強制ではなく常識への同意を通じて働くヘゲモニーに注目した。」。

    解き方:「ヘゲモニー」は、同意や文化を通じて成立する支配的な影響力という意味です。読みは「へげもにー」です。例文:強制ではなく常識への同意を通じて働くヘゲモニーに注目した。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第82問 / 300STEP 2・文構造・展開

    第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:問題が起きる→「汚れだと思って強くこする」と迷う→手がかりを確かめる→「安堵」へ変わる

    本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。

    解き方:冒頭の問題、迷った「汚れだと思って強くこする」、実際の確認、最後の「安堵」を順に追います。

  3. 第83問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:智也が反対の結果になりそうな手がかりを問い、葉月が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した

    本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という智也の問いと、葉月の再点検。

    解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。

  4. 第84問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    別の班が同じ材料から異なる案を出したとき、主人公が根拠を表に整理した目的を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ材料でも、どの根拠を重く見るかが異なれば結論が分かれうるため、その重みづけを比較するため

    本文根拠:別の班との段落で、互いに重く見た根拠を表にし、結論が分かれた理由を確かめたこと。

    解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。

  5. 第85問 / 300STEP 5・要約・表現

    主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:葉月はためらいに引かれ、「汚れだと思って強くこする」と考えたが、光へかざし、先生と一緒に別の角度から確かめた。その結果、模様ではなく内側の傷だと分かった。気持ちは安堵へ変わった。さらに、智也から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。また、同じ材料から別の班が異なる案を出した際には、互いに重く見た根拠を比べ、結論が分かれた理由を確かめた。この過程は、「小さな違和感を確かめることが事故を防ぐこと」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。

    本文根拠:初め=汚れだと思って強くこする、確認=光へかざし、先生と一緒に別の角度から確かめた、発見=模様ではなく内側の傷だと分かった、反証=智也の問い、条件=影響・資料、教訓=小さな違和感を確かめることが事故を防ぐこと。

    解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。

    採点観点

    • 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
    • 発見と心情の変化を因果で示している
    • 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
    • 条件に応じて確認順を変える必要を含む
    • 退けた案と理由を記録する意味を示している
    • 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
第18日 / 60

森の種類の多さ

説明文・評論・5問セット

公共圏 (こうきょうけん)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:語用論(ごようろん)

森の種類の多さ

生物多様性が数だけでなく関係を含む考えについて考えてみよう。よくある見方は、「種類が多い場所ならいつでも安定している」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。

中心となる仕組みは、遺伝子・種・生態系の違いと相互作用が環境の変化への応答を支える。たとえば、異なる花期の植物があると季節ごとに昆虫へ資源を提供できる。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。

【語彙の視点】今日の焦点語は「公共圏」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。

ただし、外来種を単純に数へ加えるだけでは地域の健全さを示せない。そのため、種類と役割と時間変化を合わせて観察することが必要になる。本文では、結論を「多様性は一覧の長さではなく違いが結ぶ働きとして捉える必要がある」とまとめる。

【7日前の復習】「語用論」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。

この仕組みを調べる班は、まず「多様性」「相互作用」「生態系」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。

本文の例は「異なる花期の植物があると季節ごとに昆虫へ資源を提供できる」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。

確かめるために、種類と役割と時間変化を合わせて観察する。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。

別の班は「種類が多い場所ならいつでも安定している」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。

さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「外来種を単純に数へ加えるだけでは地域の健全さを示せない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。

まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。

同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。

最後に、賛成する資料と反対する資料の両方を並べ、どの新しい観察があれば結論を修正するかを先に決めた。結論を守ることより、誤りを発見できる形にすることを優先した。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第86問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「公共圏」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:人々が共通課題を議論する社会的な場

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「人々が共通課題を議論する社会的な場」と用例「市民が交通政策を議論するオンライン空間は、新しい公共圏になり得る。」。

    解き方:「公共圏」は、人々が共通課題を議論する社会的な場という意味です。読みは「こうきょうけん」です。例文:市民が交通政策を議論するオンライン空間は、新しい公共圏になり得る。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第87問 / 300STEP 2・文構造・例示

    「異なる花期の植物があると季節ごとに昆虫へ資源を提供できる」という例が置かれた役割を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:「遺伝子・種・生態系の違いと相互作用が環境の変化への応答を支える」という仕組みを、具体的な場面で示すため

    本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。

    解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。

  3. 第88問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから

    本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。

    解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。

  4. 第89問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    筆者が、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に決めた目的として、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:自分に都合のよい資料だけで結論を守らず、誤りを発見して主張を更新できる形にするため

    本文根拠:賛成・反対の資料を並べ、結論を修正する観察条件を先に定めた最終段落。

    解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。

  5. 第90問 / 300STEP 5・要約・表現

    本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:筆者は、遺伝子・種・生態系の違いと相互作用が環境の変化への応答を支えると説明し、例として「異なる花期の植物があると季節ごとに昆虫へ資源を提供できる」を挙げる。一方で、外来種を単純に数へ加えるだけでは地域の健全さを示せないため、種類と役割と時間変化を合わせて観察する必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。また、賛成・反対の資料を並べ、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に定め、誤りを発見できる主張にした。以上から、結論は「多様性は一覧の長さではなく違いが結ぶ働きとして捉える必要がある」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。

    本文根拠:仕組み=遺伝子・種・生態系の違いと相互作用が環境の変化への応答を支える、限界=外来種を単純に数へ加えるだけでは地域の健全さを示せない、方法=種類と役割と時間変化を合わせて観察する、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=多様性は一覧の長さではなく違いが結ぶ働きとして捉える必要がある。

    解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。

    採点観点

    • 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
    • 限界と確認方法を因果で結んでいる
    • 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
    • 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
    • 本文の結論を条件付きで示している
    • 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている
第19日 / 60

遅れて届いた参加申込書

物語・随筆・5問セット

熟議 (じゅくぎ)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:含意(がんい)

遅れて届いた参加申込書

美月は児童館で、交流会の参加人数をまとめることになった。ところが、締切後に一枚の参加申込書が届いた。美月の胸には迷いが広がった。

一度は数が変わるから受け付けないことも考えた。しかし、蓮と短く相談し、会場の席と食事の数を担当者へ確認した。すぐに答えを決めるのではなく、確かめられる材料を一つずつ増やした。

その途中で、決まりの目的は準備を安全にすることだと分かった。やがて、調整できる範囲で参加を受け付け、次回は余裕ある締切を設けた。美月の気持ちは納得へ変わった。

【語彙の視点】今日の焦点語は「熟議」。意味を予想してから、本文のどの場面に使えるか、また使いにくい場面はどこかを、行動を根拠に考える。

【7日前の復習】「含意」とも比べてみよう。二つは同じ意味ではない。本文を説明するのに使えるなら根拠となる場面を示し、使いにくいなら、その違いを言葉にする。

「どうして、その方法でよいと思ったの」と蓮が尋ねた。美月はすぐには答えられず、初めの考えが確かな材料より迷いに引かれていたことに気づいた。

その確認で最初の手がかりは得られた。ただ一つだけでは決めず、種類の違う手がかりとも合わせたところ、同じ方向を示す材料と、そうでない材料が分かれた。

蓮は結論を言わず、『反対の結果になりそうな手がかりはないかな』とだけ聞いた。美月は、自分の案を支える材料だけを集めていなかったか、もう一度順に見直した。

作業を終えた後、美月は「封筒に残った締切当日の消印」の場面を思い返した。初めに急いでいたときとは、同じ場面の受け止め方が変わっていた。

翌日、別の人から『時間がなかったら同じ確かめ方はできるの』と問われた。美月は、判断を誤ったときの影響の大きさや、使える資料の数によって、確認の順を変える必要もあると答えた。

記録には、採用した案だけでなく、退けた「数が変わるから受け付けない」という案と、その理由も残した。後から読む人が結果だけを見て、同じ判断を無条件に繰り返さないようにするためだった。

数週間後、よく似た問題が起きたが、前回とは条件が一つ違った。美月は前の答えを写さず、その違いを最初に書き出した。過去の経験は答えではなく、問い直す出発点になった。

その記録を読んだ別の班は、同じ材料から異なる案を出した。美月は反対せず、どの根拠を重く見たのかを互いに表へ整理し、結論が分かれた理由を確かめた。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第91問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「熟議」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:理由を交わしながら合意可能性を探る話し合い

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「理由を交わしながら合意可能性を探る話し合い」と用例「互いの理由を吟味する熟議を重ね、第三の案を作った。」。

    解き方:「熟議」は、理由を交わしながら合意可能性を探る話し合いという意味です。読みは「じゅくぎ」です。例文:互いの理由を吟味する熟議を重ね、第三の案を作った。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第92問 / 300STEP 2・文構造・展開

    第1〜3段落の出来事を四つの段階に分けたものとして、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:問題が起きる→「数が変わるから受け付けない」と迷う→手がかりを確かめる→「納得」へ変わる

    本文根拠:第1段落から第3段落までの順序。

    解き方:冒頭の問題、迷った「数が変わるから受け付けない」、実際の確認、最後の「納得」を順に追います。

  3. 第93問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    本文後半で、主人公が自分に都合のよい材料だけを集めていないか点検した場面として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:蓮が反対の結果になりそうな手がかりを問い、美月が自分の案を支える材料だけを集めていなかったか順に見直した

    本文根拠:「反対の結果になりそうな手がかりはないかな」という蓮の問いと、美月の再点検。

    解き方:反証は、自分の結論を否定しうる材料を意識して探すことです。友人の問いと、その後の見直しを一続きで捉えます。

  4. 第94問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    別の班が同じ材料から異なる案を出したとき、主人公が根拠を表に整理した目的を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ材料でも、どの根拠を重く見るかが異なれば結論が分かれうるため、その重みづけを比較するため

    本文根拠:別の班との段落で、互いに重く見た根拠を表にし、結論が分かれた理由を確かめたこと。

    解き方:本文後半は、結論そのものより、別条件・別解釈でも検討し直せる判断過程を残す重要性を示しています。

  5. 第95問 / 300STEP 5・要約・表現

    主人公の判断が、最初の思い込みから反証・条件の確認・記録を通してどう深まったか、本文後半まで用いて500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:美月は迷いに引かれ、「数が変わるから受け付けない」と考えたが、会場の席と食事の数を担当者へ確認した。その結果、決まりの目的は準備を安全にすることだと分かった。気持ちは納得へ変わった。さらに、蓮から反対の結果になりそうな手がかりを問われ、自分の案に有利な材料だけを集めていないかを見直した。判断を誤ったときの影響や使える資料が違えば確認の順も変える必要があると考え、採用案だけでなく退けた案と理由も記録した。後の似た問題では前回の答えを写さず、条件の違いを書き出し、過去の経験を問い直す出発点として用いた。また、同じ材料から別の班が異なる案を出した際には、互いに重く見た根拠を比べ、結論が分かれた理由を確かめた。この過程は、「決まりを守る理由まで考えると柔軟な判断ができること」という考えを、反証と修正が可能な判断へ深めている。

    本文根拠:初め=数が変わるから受け付けない、確認=会場の席と食事の数を担当者へ確認した、発見=決まりの目的は準備を安全にすることだと分かった、反証=蓮の問い、条件=影響・資料、教訓=決まりを守る理由まで考えると柔軟な判断ができること。

    解き方:冒頭の迷いと確認だけで終えず、反対材料の探索、適用条件、後で修正できる記録へと判断が深まる順にまとめます。

    採点観点

    • 最初の思い込みと実際の確認行動を対比している
    • 発見と心情の変化を因果で示している
    • 反対の結果になりうる材料を探したことを含む
    • 条件に応じて確認順を変える必要を含む
    • 退けた案と理由を記録する意味を示している
    • 本文の教訓を、検証・修正できる判断としてまとめている
第20日 / 60

世界の時計

説明文・評論・5問セット

正統性 (せいとうせい)

意味を予想してからSTEP 1へ。正しい意味と使い方は解説で確認します。

復習語:前景化(ぜんけいか)

世界の時計

時差が地球の回転と社会の区切りから生まれることについて考えてみよう。よくある見方は、「経度が同じなら世界中で必ず同じ時刻を使う」というものだ。しかし、実際の仕組みはそれほど単純ではない。

中心となる仕組みは、太陽の位置を基準にしつつ国や地域が生活に合う時間帯を定める。たとえば、国境や島の関係で経度とは異なる時間帯を選ぶ地域がある。この例は、目に見えにくい関係を具体的に示している。

【語彙の視点】今日の焦点語は「正統性」。意味を予想してから、本文中の仕組み・例・限界のどこを説明できるかを考え、語の使える範囲まで確かめる。

ただし、夏時間の有無や変更時期も一定ではない。そのため、日付と地域名を含めて時刻を変換することが必要になる。本文では、結論を「時刻は自然現象だけでなく社会の約束でも成り立っている」とまとめる。

【7日前の復習】「前景化」とも比べてみよう。焦点語と復習語は同じ意味ではない。本文のどの部分にそれぞれを使えるか、使えないかを分けると、語の違いがはっきりする。

この仕組みを調べる班は、まず「時差」「経度」「標準時」を同じものとして数えないよう、記録欄を分けた。名前が似ていても、測っている対象が違えば数字の意味も変わる。

本文の例は「国境や島の関係で経度とは異なる時間帯を選ぶ地域がある」という一つの場面を示す。班は、この例と異なる結果になりうる条件も探し、例だけで全体を決めないようにした。

確かめるために、日付と地域名を含めて時刻を変換する。結果と一緒に、確認できなかった範囲と判断を保留した点も残した。欠けた情報を、起きなかった事実として扱わないためである。

別の班は「経度が同じなら世界中で必ず同じ時刻を使う」と反論した。そこで両班は、同じ資料のどの部分を根拠にし、どの条件を省いたかを表にした。意見の違いより先に、使った根拠の違いが見えてきた。

さらに、最初の説明が当てはまらない場合を検討すると、「夏時間の有無や変更時期も一定ではない」という限界が残った。この限界は説明をすべて否定するのではなく、結論を適用できる条件を明確にする材料になった。

まとめた結果だけでなく、一つ一つの例も見直した。全体の傾向と違う例は消さず、どの条件が異なるのかを確かめる材料として残した。

同じ考えを別の事例へ移すとき、表面の言葉だけは使わなかった。対象、条件、確認方法、例外の四点が対応するかを調べ、対応しない部分は新しい問いとして残した。

最後に、賛成する資料と反対する資料の両方を並べ、どの新しい観察があれば結論を修正するかを先に決めた。結論を守ることより、誤りを発見できる形にすることを優先した。

本文・設問・選択肢・解説は「まいこく」のオリジナルです。市販教材の文章は転載していません。

  1. 第96問 / 300STEP 1・語彙

    今日の焦点語「正統性」の意味として最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:制度や決定が受け入れられる根拠を持つこと

    本文根拠:まいこく語彙台帳の定義「制度や決定が受け入れられる根拠を持つこと」と用例「決定手続が公開されていることが、委員会の正統性を支える。」。

    解き方:「正統性」は、制度や決定が受け入れられる根拠を持つことという意味です。読みは「せいとうせい」です。例文:決定手続が公開されていることが、委員会の正統性を支える。 例文を音読し、自分の場面に置き換えて一文を作ると定着します。

  2. 第97問 / 300STEP 2・文構造・例示

    「国境や島の関係で経度とは異なる時間帯を選ぶ地域がある」という例が置かれた役割を選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:「太陽の位置を基準にしつつ国や地域が生活に合う時間帯を定める」という仕組みを、具体的な場面で示すため

    本文根拠:第2段落の仕組みと具体例の対応。

    解き方:例の直前にある一般的な仕組みと、例の中の出来事を対応させます。

  3. 第98問 / 300STEP 3・本文根拠・反証

    二つの班が同じ資料を読んでも意見を異にした理由として、本文後半に最も合うものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:同じ資料のうち、根拠にした部分と省いた条件が班ごとに異なっていたから

    本文根拠:別の班の反論を受け、同じ資料の根拠部分と省いた条件を表にした段落。

    解き方:筆者は、意見の対立を人数や印象で処理せず、両班が用いた根拠と省いた条件の違いへ戻しています。

  4. 第99問 / 300STEP 4・関係・論証評価

    筆者が、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に決めた目的として、最も適切なものを選びなさい。

    選択肢
    解答・根拠・解説

    正答・解答例:自分に都合のよい資料だけで結論を守らず、誤りを発見して主張を更新できる形にするため

    本文根拠:賛成・反対の資料を並べ、結論を修正する観察条件を先に定めた最終段落。

    解き方:本文後半は、反対資料や外れた例を排除せず、主張の範囲と修正条件を明らかにする論証の進め方を示しています。

  5. 第100問 / 300STEP 5・要約・表現

    本文の題材別の結論と、本文後半で示された反証・適用範囲・修正の考え方を、500字以内で論述しなさい。

    解答・根拠・解説

    正答・解答例:筆者は、太陽の位置を基準にしつつ国や地域が生活に合う時間帯を定めると説明し、例として「国境や島の関係で経度とは異なる時間帯を選ぶ地域がある」を挙げる。一方で、夏時間の有無や変更時期も一定ではないため、日付と地域名を含めて時刻を変換する必要がある。さらに、別の班の反論について、同じ資料のどこを根拠にし、どの条件を省いたかを比較した。「ただし」に示された限界と全体傾向から外れる例も残し、それらを、結論を適用できる条件を明確にする材料として扱った。別の事例へ移すときは、対象・条件・確認方法・例外が対応するかを調べ、合わない部分を新しい問いとして残した。また、賛成・反対の資料を並べ、どんな新しい観察なら結論を修正するかを先に定め、誤りを発見できる主張にした。以上から、結論は「時刻は自然現象だけでなく社会の約束でも成り立っている」だが、反証に応じて適用範囲と内容を更新できる形で示すべきだと分かる。

    本文根拠:仕組み=太陽の位置を基準にしつつ国や地域が生活に合う時間帯を定める、限界=夏時間の有無や変更時期も一定ではない、方法=日付と地域名を含めて時刻を変換する、反証=別の班、適用範囲=外れた例、結論=時刻は自然現象だけでなく社会の約束でも成り立っている。

    解き方:仕組みと結論を写すだけでなく、反対資料、条件の異なる例、適用範囲、結論を更新する基準を順に結びます。

    採点観点

    • 題材の中心となる仕組みと具体例を示している
    • 限界と確認方法を因果で結んでいる
    • 反対資料の根拠と省かれた条件を比較している
    • 全体傾向から外れる例を適用範囲の検討に使っている
    • 本文の結論を条件付きで示している
    • 反証に応じて結論を更新できる考え方をまとめている

ALL DRILLS小3〜高3・全30セットから選ぶ

まいこくは1学年につき「基礎・標準・発展」の3段階、各100問で構成されています。学年どおりに進める必要はありません。読み取りで手が止まるなら1学年下の標準へ、設問が軽く感じるなら同学年の発展へ、と横にも縦にも移動できます。

基礎標準発展

高校3年生・基礎の進め方

100問はどのように進めますか?

1日5問を一つのまとまりとして、先に自分の根拠を決めてから答え合わせをします。正答だけでなく、本文根拠・解き方・誤答のずれまで確認してください。

次の段階へ進む目安は何ですか?

正解数だけで判断せず、選んだ根拠を本文から説明でき、記述問題を採点観点に沿って一度書き直せるようになったら次へ進みます。

難しい場合はどう戻ればよいですか?

同じ日の解説を読み直し、焦点語と本文根拠を一つずつ確認します。それでも難しい場合は、一学年前(高2)の基礎100問へ戻り、語彙と直接根拠を確認してください。

大学入試の読解へどうつながりますか?

評論の論証、古文文法、漢文句法、複数文章を段階的に扱います。字数を埋める前に、条件・反例・根拠の関係を短く整理してください。

EDITORIAL & INSTRUCTORS

専門講師・教材協力者による制作

「まいこく」は、藤原進之介が率いる数強塾グループの国語部門「国強塾」が制作・運営するオリジナル学習コンテンツです。本文・設問・選択肢・解答・解説を独自に制作し、出典のない転載問題は掲載していません。

制作責任・教材設計・レビュー
(数強塾グループ代表)
「毎日の国語」設問設計
菊池秀策(国語・小論文)
現代文・古文教材設計協力
山下翔平(スタディサプリ中学講座・国語担当実績/外部協力)
古文・漢文専任
朝倉吏
国語・小論文講師
藤本康太

山下翔平先生は教材・指導に関する外部協力者であり、現在の数強塾講師一覧上の在籍講師ではありません。役割を混同せず表記しています。

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