計算の裏技・速算辞典|6部40技を「なぜ速いか」の理屈つきで

計算が速い生徒は、手が速いのではありません。「この形なら、こう変形すれば楽になる」という判断が速いのです。このページは、その判断の材料になる40の技を、理屈つきで辞書のようにまとめたものです。

このページの使い方

  1. 各項目の「やり方」を読んだら、必ず赤枠の「なぜそうなるのか」を読みます。ここを飛ばすと、この辞書の価値は半分以下になります。
  2. 例題を、紙に書かずに暗算でやってみます。解答は折りたたんであります。
  3. 「使える条件」を確認します。裏技には必ず適用範囲があり、それを外すと普通に計算するより遅くなります。

掲載した技と例題の答えは、全77項目・例題51件を計算機による総当たりで検証済みです。誤差のある近似には、実測した誤差の上限を明記しました。

全体地図:6部40技

効くところ
第I部 かけ算 2桁×2桁を一瞬で 01〜10
第II部 わり算・分数・比 通分と約分の手間を消す 11〜17
第III部 倍数判定と余り 整数問題と検算 18〜24
第IV部 累乗・根号・対数 桁数・最高位・近似 25〜30
第V部 高校数式 積分・3次関数・二項係数 31〜37
第VI部 検算 間違いを見つけて直す 38〜40
  1. ×11 は隣どうしを足して挟む
  2. ×9・×99・×999
  3. ×5・×25・×125
  4. ×15・×45
  5. 十の位が同じで一の位の和が10
  6. 一の位が同じで十の位の和が10
  7. 平方差で積を作る
  8. 末尾5の平方
  9. 50近傍・100近傍の平方
  10. たすきがけ(2桁×2桁の一般形)
  11. ÷5・÷25・÷125
  12. 分数の大小はたすきがけ
  13. 約分は差を見る
  14. 部分分数分解と望遠鏡和
  15. 循環小数を分数に直す
  16. 連比の合成
  17. 割合の往復は元に戻らない
  18. 2・4・8/5・25/3・9 の判定
  19. 7の倍数判定
  20. 11の倍数判定
  21. 13の倍数判定
  22. べき乗の余りは周期で読む
  23. 9去法
  24. 11去法との併用
  25. 210≒103
  26. 平方根の近似
  27. 有理化で近似を安定させる
  28. log2 と log3 から全部作る
  29. 桁数と最高位
  30. 大小比較は対数を取る
  31. 6分の1公式
  32. 3分の1・12分の1・30分の1公式
  33. 3次関数は変曲点対称
  34. 解と係数の関係で解かずに済ます
  35. 組立除法と剰余の定理
  36. 二項係数を軽くする
  37. 恒等式は数値代入
  38. 9去法と11去法の併用
  39. 極端な値を代入する
  40. 桁を先に決める

第I部 かけ算の裏技(01〜10)

01 ×11 は「隣どうしを足して挟む」

やり方:2桁の数 ab に11をかけるなら、a と b の間に (a+b) を挟む。63×11 なら 6, 6+3, 3 で 693

なぜそうなるのか:11=10+1 だからです。

右辺を見ると、百の位が 、十の位が 、一の位が 「1つ位をずらして足す」という筆算そのものを、位ごとに書き下しただけです。3桁 なら と、隣どうしの和が並びます。

例題 暗算で求めよ。 (1) 87×11 (2) 465×11

解答を見る

(1) 8, 8+7=15, 7 → 十の位が15なので百の位へ1繰り上げて 8+1=9。よって 957

(2) 4, 4+6=10, 6+5=11, 5 → 右から処理して 4, 10, 11, 5 → 5115。よって 5115

使える条件:隣の和が10以上になったら左へ繰り上げる。ここを忘れて 87×11=8157 とする誤りが最多です。繰り上がりが連鎖する (2) のような数は、右の桁から順に処理します。

02 ×9・×99・×999 は「10倍して引く」

やり方:47×99 は 4700−47=4653。9をかけるのではなく、10倍して1つ分を引く

なぜそうなるのか: だからです。

9が並ぶ数は「キリのいい数より1小さい」という見方に切り替えるだけで、かけ算1回が引き算1回になります。「9が並んでいたら1繰り上げてから引く」は、この式の言い換えです。

例題 暗算で求めよ。 (1) 47×99 (2) 386×999

解答を見る

(1)

(2)

広げ方:98 や 997 のように「キリのいい数に近い」なら全部同じです。47×98=4700−94=4606。近い基準を見つけて差で処理するのが本質で、9並びはその特別な場合にすぎません。

03 ×5・×25・×125 は「割る」に化ける

やり方:68×25 は 6800÷4=1700。かけ算をわり算に変えます。

なぜそうなるのか: という関係が根っこにあります。

つまり5のべき乗は、10のべき乗を2のべき乗で割った形です。10倍は位をずらすだけでコストがゼロなので、実質的な計算は「2で割る」「4で割る」だけになります。2と5が10の相棒であること——これがこの技の全部です。

例題 暗算で求めよ。 (1) 68×25 (2) 96×125

解答を見る

(1)

(2)

使える条件:元の数が4や8で割り切れると特に速い。割り切れないときは 25×43=4300÷4=1075 のように小数・分数を経由しますが、この程度なら十分速いままです。

04 ×15 は「10倍+その半分」、×45 は「90倍の半分」

やり方:24×15 は 240+120=360。36×45 は (3600−360)÷2=1620

なぜそうなるのか:15と45を、計算しやすい数の組み合わせに分解しています。

「かけにくい数を、かけやすい数の和や差で書き直す」——分配法則の使い方そのものです。この見方さえ持っていれば、×35(=×70÷2)でも×55(=×110÷2)でも自分で作れます。

例題 暗算で求めよ。 (1) 68×15 (2) 84×45

解答を見る

(1)

(2)

落とし穴:分解した後の足し引きを間違えること。分解した瞬間に、何と何を足す(引く)のかを口に出すと事故が減ります。

05 十の位が同じで一の位の和が10

やり方:43×47 のように十の位が同じ・一の位を足すと10なら、 を並べて 2021

なぜそうなるのか: という条件が効きます。

のおかげで真ん中の項がちょうど になり、百の位側にきれいに吸収される。だから「 を書いて、その右に を2桁で書く」だけで済みます。偶然ではなく、条件がこの形を作っています。

例題 暗算で求めよ。 (1) 43×47 (2) 62×68

解答を見る

(1) 2021

(2) 4216

使える条件:十の位が同じで、一の位の和がちょうど10のときだけ。 は必ず2桁で書くのも要点で、 のように なら 09 と書いて 9009 とします。1桁で書いて 909 とする誤りが定番です。

06 一の位が同じで十の位の和が10

やり方:34×74 のように一の位が同じ・十の位を足すと10なら、 を並べて 2516

なぜそうなるのか:今度は が効きます。

真ん中の になるので、 を足したものが百の位側、 が下2桁という形に収まります。05 と兄弟の関係で、どちらも「和が10」が中央の項を丸めるという同じ仕組みです。

例題 暗算で求めよ。 (1) 34×74 (2) 46×66

解答を見る

(1) 2516

(2) 3036

落とし穴:05 と混同して を足し忘れること。05は「一の位の和が10」、06は「十の位の和が10」で、足すものが違います。どちらか迷ったら、次の07(平方差)に逃げれば必ず解けます。

07 平方差で積を作る(いちばん応用が利く)

やり方:48×52 は、真ん中の50を使って

なぜそうなるのか:因数分解の公式 を逆向きに使っています。2数 平均を 、差の半分を とすると と書けるので

2数を「真ん中からの ± いくつ」と見るだけで、かけ算が引き算1回になります。05・06 が特別な形にしか使えないのに対し、これは2数の偶奇さえ揃っていれば必ず使えるので、覚える価値はいちばん高い技です。

例題 暗算で求めよ。 (1) 48×52 (2) 37×43

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(1) 平均50、差の半分2 →

(2) 平均40、差の半分3 →

使える条件:同じ偶奇(両方偶数か両方奇数)のときだけ が整数になります。37と44のように偶奇が違うと平均が40.5になり、暗算の利点が消えます。そのときは10(たすきがけ)へ。

08 末尾5の平方は「隣どうしの積+25」

やり方:85² は の右に 25 を書いて 7225

なぜそうなるのか:05 の特別な場合です。 なら を満たすので、

05 で「一の位の積」だった部分が、いつも に固定されるだけ。だから下2桁は必ず25です。公式を1つ増やしたのではなく、05 を1回使っているだけだと分かると記憶する量が減ります。

例題 暗算で求めよ。 (1) 85² (2) 115²

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(1) 7225

(2) 十の位より上を11と見て 13225

広げ方:3桁以上でも同じで、 の部分を「5より上の全部」と読み替えるだけです。205² なら で 42025。

09 50近傍・100近傍の平方

やり方:53² は 。97² は

なぜそうなるのか:展開公式 を、基準を50や100に取って使っています。


50のときに となるので、中央の項がちょうど「百の位に を足す」に化けるのが要点です。100基準なら中央項は 基準を自分で選べることが分かれば、47²(50基準)でも106²(100基準)でも同じ道具で処理できます。

例題 暗算で求めよ。 (1) 47² (2) 106²

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(1) 50基準、

(2) 100基準、

使える条件:基準からのずれ が小さいほど速い。 が10を超えると が2桁を超えて繰り上がり、旨みが減ります。ずれが10以内なら使うを目安に。

10 たすきがけ(2桁×2桁の一般形)

やり方:34×72 は、(百の位側)、(十の位)、(一の位)を組んで 2448

なぜそうなるのか:単に展開しているだけです。

百の位は上どうしの積、十の位はたすきに掛けた和、一の位は下どうしの積。05〜09 はすべて、この一般形に条件が付いて中央の項が丸まった特別な場合でした。これが本体で、他は枝だと理解しておけば、条件に当てはまらない数が来ても止まりません。

例題 暗算で求めよ。 (1) 34×72 (2) 63×48

解答を見る

(1)

(2)

落とし穴:3つの数を位を揃えずに足すこと。百の位・十の位・一の位という重みを声に出して足すと崩れません。慣れないうちは 2100+340+8 と書き下すほうが速く正確です。

第II部 わり算・分数・比(11〜17)

11 ÷5・÷25・÷125 は「かける」に化ける

やり方:7300÷25 は 7300×4÷100=292

なぜそうなるのか:03 の裏返しです。

分母を10のべき乗にしたいので、分母と分子に同じ数(2, 4, 8)をかけているだけです。分母が10のべき乗になれば、わり算は位をずらす操作に変わります。「割りにくい数で割るときは、分母を10のべき乗にできないか考える」——これが応用の効く形です。

例題 暗算で求めよ。 (1) 7300÷25 (2) 4500÷125

解答を見る

(1)

(2)

広げ方:÷0.25 や ÷0.125 も同じで、それぞれ ×4、×8 です。小数のわり算で手が止まる生徒は、ほぼここで詰まっています。

12 分数の大小はたすきがけで決まる

やり方: なら、 を比べて、大きいほうの が大きい。通分は不要

なぜそうなるのか:通分を最後までやらずに止めているだけです。 のとき

共通分母 は正なので、大小は分子だけで決まる。だから分母を書く手間が丸ごと省けます。「たすきに掛ける」という手順の正体は、この共通分母の省略です。

例題  はどちらが大きいか。

解答を見る

だから のほうが大きい

使える条件:分母がともに正のときだけ。負の分母があると不等号の向きが変わります。負の数を含む比較では、先に符号を分子へ寄せてから使ってください。

13 約分できるかは「差」を見る

やり方: が約分できるか。差 を見て、。これを繰り返して 23 が見つかり、

なぜそうなるのか:ユークリッドの互除法の心臓部です。 の公約数は、その の約数にもなる——なぜなら を割り切るなら も割り切るからです。よって

大きい数を小さくしても最大公約数は変わらないので、数が小さくなるまで差を取り続ければよい。素因数分解を試すより圧倒的に速いのは、割る候補を探さずに済むからです。

例題  を約分せよ。

解答を見る

で割り切れる。
よって で、。答えは

広げ方:差ではなく余りを取れば一気に縮みます(それが本来の互除法)。暗算では差、筆算では余り、と使い分けると速い。

14 部分分数分解と望遠鏡和

やり方: に分ける。和を取るとほとんどが打ち消し合って端だけ残る

なぜそうなるのか:通分して確かめれば一行です。

両辺を で割れば分解の式になります。「差の形に書けたから、和を取ると隣どうしが消える」——望遠鏡が縮むように途中が全部消えるので望遠鏡和と呼ばれます。Σ計算で手が止まったら、まず差の形に書けないかを疑う。これは数列でも積分でも通用する発想です。

例題  を求めよ。

解答を見る

だから

なので頭が2項、尻尾が2項残ります。)

落とし穴: を掛け忘れること、そして残る項の個数を間違えること。 だけずれた差なので、先頭 項と末尾 が残ります。書き出して確かめる習慣を。

15 循環小数は「99…9」を分母に置く

やり方:循環する桁数だけ9を並べて分母にする。

なぜそうなるのか:「10k倍して引く」を一般化したものです。 とおくと、同じ小数部分を持つので

が 9, 99, 999 …なので、9の並ぶ個数=循環節の長さになります。丸暗記ではなく、「10k倍すると小数部分がそっくり重なる」という一点だけ覚えておけば、その場で作り直せます。

例題 分数で表せ。 (1)  (2)

解答を見る

(1)

(2)

使える条件:小数第1位から循環する場合。 のように循環しない部分があるときは、分母が のように「9の後に0」の形になります()。

16 連比は「橋になる数」を揃える

やり方: なら、共通のBを揃えて

なぜそうなるのか:比は同じ数を掛けても変わらないという性質だけを使っています。Bが4と6でずれているので、最小公倍数12に揃えます。前者を3倍、後者を2倍して

Bが同じ12になったので、そのままつなげられます。比をつなぐには「橋になる量」を同じ数値にする——ただそれだけです。「たすきに掛ける」と覚えている人も多いですが、意味は最小公倍数で揃えることだと分かっていれば、3つ4つの比が続いても迷いません。

例題  のとき を求めよ。

解答を見る

Bを12に揃える。
よって

落とし穴:片方だけ倍にして満足すること。比は必ず全体に同じ数を掛けるので、3:4 を3倍するなら両方3倍して 9:12 です。

17 割合の往復は元に戻らない

やり方:25%増やしてから25%減らすと、元の 93.75%にしかならない。裏技というより引っかからないための知識です。

なぜそうなるのか:増やすときと減らすときで、基準にしている量が違うからです。

25%増のときは元の量が基準、25%減のときは増えた後の量が基準。だから引く量のほうが大きくなります。差の が損失分です。元に戻すには 、つまり20%減らす必要があります()。「%は必ず、何に対する%かをセットで持つ」——これを徹底するだけで、割合の失点はほぼ消えます。

例題 ある商品を25%値上げした後、値上げ後の価格から25%値引きした。最終価格は元の何%か。また、元の価格に戻すには値上げ後から何%引けばよいか。

解答を見る

より 93.75%

元に戻すには で割ればよく、 倍。よって 20%引き

広げ方:増減が続く問題は、すべて「掛ける数」に翻訳してから掛け合わせると間違えません。20%増→1.2倍、3割引→0.7倍。足し引きで考えるのをやめた瞬間に正答率が上がります。

第III部 倍数判定と余り(18〜24)

18 基本の倍数判定(2・4・8/5・25/3・9)

やり方:下の表のとおり。2のべき乗は「下の桁だけ」、3と9は「各位の和」と、性格が2種類に分かれます。

判定 見るところ
2の倍数 下1桁が偶数
4の倍数 2桁が4の倍数
8の倍数 3桁が8の倍数
5の倍数 下1桁が0か5
25の倍数 2桁が25の倍数
3の倍数 各位の和が3の倍数
9の倍数 各位の和が9の倍数
なぜそうなるのか:2つの理屈が働いています。
[1] 2と5の系統—— のように、10のべき乗が4や8で割り切れるから。だから上の桁は何であれ4や8で割り切れ、下2桁・下3桁だけを見れば足りるのです。
[2] 3と9の系統—— だから で、

つまり10を9で割った余りが1であることが、各位の和で判定できる理由の全部です。3でも なので同じ。覚えるべきは表ではなく「10を何で割った余りが1になるか」で、これが分かると次の11や13も自分で作れます。

例題 5桁の整数 が72の倍数となるような数字の組を求めよ。(千の位を 、一の位を とする。)

解答を見る

8と9は互いに素だから、「8の倍数かつ9の倍数」を調べればよい。求める数は と表される。

[1] 8の倍数の条件 下3桁 が8の倍数であればよい。 だから が8の倍数、すなわち 。(

[2] 9の倍数の条件 各位の和 が9の倍数。 を代入して が9の倍数だから

よって求める整数は 35424)。

検算: で割り切れる。

使える条件:合成数の判定は互いに素な因数に分けてから。72=8×9 は使えますが、72=6×12 は6と12が互いに素でないので両方の倍数でも72の倍数とは限りません(例:36)。ここは事故が多い所です。

19 7の倍数判定

やり方:一の位を切り離し、残りから一の位の2倍を引く。結果が7の倍数なら元も7の倍数。9821 なら 、さらに で7の倍数。

なぜそうなるのか: と書くと、 を7倍して足すと

に対して の形を作ります。実際 なので

は7の倍数、また10と7は互いに素なので、 が7で割り切れることと が7で割り切れることは同値です。「2倍して引く」の2は、 が7の倍数になるように選ばれた数——ここが分かると、次の13の「4倍して足す」も同じ設計だと見抜けます。

例題 9821 は7の倍数か。

解答を見る

。さらに だから 7の倍数である

(検算:。)

落とし穴:2倍を足してしまうこと。7は引く、13は足す。なぜその係数なのか()を思い出せば、符号を間違えません。

20 11の倍数判定は「交互に足し引き」

やり方:一の位から順に と符号を変えて足す。918082 なら で11の倍数だから、元も11の倍数

なぜそうなるのか: だからです。したがって

となり、位が1つ上がるたびに符号が反転します。よって

18で見た9の判定が「 だから全部プラス」だったのに対し、11では だから交互に符号が付く。まったく同じ枠組みで、余りが1か−1かの違いだけです。

例題 918082 は11の倍数か。

解答を見る

一の位から は11の倍数だから 11の倍数である

(検算:。)

落とし穴:符号を最高位から付け始めること。桁数が偶数か奇数かで全体の符号が反転しますが、11で割り切れるかの判定だけなら影響しません。ただし余りを求めたいときは、必ず一の位から始めてください。

21 13の倍数判定

やり方:一の位を切り離し、残りに一の位の4倍を足す。4537 なら 、さらに 13の倍数

なぜそうなるのか:19とまったく同じ設計です。 に対し

は13の倍数で、10と13は互いに素。よって は13で割り切れるかどうかが一致します。係数4は「 が13の倍数になる」ように選ばれた数で、7のときの2()と同じ作り方。この設計を知っていれば、17でも19でも自分で判定法を作れます(17なら なので「5倍して引く」)。

例題 4537 は13の倍数か。

解答を見る

。さらに だから 13の倍数である

(検算:。)

広げ方:7・11・13 は という関係でも繋がっています。 なので、3桁ずつ区切って交互に足し引きすれば7・11・13を同時に判定できます。

22 べき乗の余りは周期で読む

やり方: を7で割った余りは、周期6で繰り返すので、 の余り4を使って

なぜそうなるのか:余りは有限個(7で割るなら0〜6の7通り)しかありません。だから の余りを並べていけば、いつか必ず同じ余りが再登場し、そこから先はまったく同じ列を繰り返す——鳩の巣原理です。

に戻った瞬間、次からは と最初に戻ります。「1に戻る」ことが周期の合図です。だから指数を周期で割った余りだけ見ればよい。巨大な指数を怖がる必要がないのは、余りの世界が有限だからです。

例題 (1) を7で割った余りを求めよ。 (2) の一の位を求めよ。

解答を見る

(1) 周期6 だから

(2) 一の位は10で割った余り。周期4 だから

落とし穴:余りが0になったら周期は回りません は 0 のまま)。周期が使えるのは底と法が互いに素のときです。また、割った余りが0のときは指数を「周期で割った余り」にすると0乗になってしまうので、余り0のときは周期そのものを使う点に注意。

23 9去法(検算の王様)

やり方:各数の各位の和を取り、9で割った余りどうしで同じ計算をする。答えの余りと一致しなければ、その計算は確実に間違い

なぜそうなるのか:18で見たとおり です。そして余りの世界では、足し算も掛け算もそのまま計算できるという性質があります。

だから の答えの余りは、 の余りと の余りの積の余りに必ず一致します。一致しなければ計算違いが確定する。これは「たぶん合っている」ではなく「合わなければ確実に誤り」という論理で、そこが検算として強い理由です。

例題 98432×7 を計算したら 688024 になった。9去法で検算せよ。

解答を見る

より 98432 の余りは 8。7の余りは7。
より、答えの余りは2でなければならない

688024 の各位の和は で余りは1。
2と一致しないので、この計算は誤り。(正しくは 、各位の和29→11→2で一致。)

限界:9去法は差が9の倍数になる誤りを見逃します。とくに桁を入れ替えたミス(1638 と 1683)は各位の和が同じなので絶対に検出できません。だから次の24と併用します。

24 11去法との併用で穴を塞ぐ

やり方:9去法と同じことを、交互和(20の方法)で11に対しても行う。9と11の両方が合えば、誤りはほぼ残りません。

なぜそうなるのか:9去法が見逃すのは「真の答えとの差が9の倍数」の誤りです。11去法が見逃すのは「差が11の倍数」の誤り。両方を同時にすり抜けるには、差が の倍数である必要があります(9と11が互いに素なので)。桁の入れ替えミスは9をすり抜けますが、交互和は変わるので11で捕まる。


1つの検算に頼らず、性質の違う検算を重ねる——これは数学に限らず、確かめ算の一般原則です。

例題 ある計算の答えを 1638 と書くべきところ 1683 と書いてしまった。9去法と11去法のどちらがこの誤りを検出できるか。

解答を見る

9去法:どちらも各位の和が18で、9で割った余りは0。検出できない。

11去法:1638 の交互和は 、1683 の交互和は 。余りが違うので 検出できる

使いどころ:毎回2つやるのは重いので、まず9去法、桁を書き写す場面があったときだけ11去法も、という運用が現実的です。

第IV部 累乗・根号・対数(25〜30)

25 210≒103 を基準にする

やり方:。だから 2のべき乗の桁感覚は、これ一本で作れます。

なぜそうなるのか: で、誤差はたった2.4%。10乗ごとに2.4%ずつずれていくので、 では 、つまり7%ほど大きめになります。対数で言えば

「2を10回かけると10を3回かけたのとほぼ同じ」は、 の言い換えにすぎません。28とまったく同じ事実を、指数側から見ているだけです。

例題  はおよそ何桁か。概算で答え、次に28の方法で確かめよ。

解答を見る

概算: なので10桁

対数: だから桁数は 桁。(実際 で10桁。)

使える条件:あくまで概算です。誤差は10乗ごとに約2.4%ずつ積み上がるので、桁の境目ぎりぎりのときは28の対数計算に切り替えてください。

26 平方根の近似(ニュートン法1回)

やり方: を求めたいとき、近い整数 を取って

なら として 。真の値 68.5565 に対し誤差0.003%

なぜそうなるのか:相加平均・相乗平均の関係そのものです。 のとき

等号は のとき。つまりこの近似は必ず真の値以上(常に大きめ)だと分かります。仕組みも直感的で、 より小さければ は大きくなる。大きすぎる値と小さすぎる値の平均を取れば、真ん中に寄るというだけです。「必ず大きめに出る」と分かっているのが強みで、上からの評価が欲しい場面でそのまま使えます。

例題  を小数第2位まで概算せよ。

解答を見る

なので とする。

(真の値 。相加相乗より、この値は必ず真の値以上。)

実測した精度: から1回で、 なら相対誤差は0.42%以内(最悪は )、 なら0.05%以内(最悪は )。ただし が小さいと粗く、 では3.28%ずれます。小さい数のときは、もう1回同じ操作を回すと一気に精度が上がります。

27 有理化は「近似を安定させる」ためにやる

やり方:。分母から根号を追い出すと、近い数どうしの引き算が消える

なぜそうなるのか:形の上では を使っているだけです。しかし有理化をなぜやるのかが本題。近い2数を引くと、上の桁が打ち消し合って有効数字が失われます(2.236−1.732=0.504 で、3桁が2桁分の精度に落ちる)。さらにその小さい数で割ると誤差が拡大する。有理化するとこの引き算が消え、足し算と2で割る操作だけになります。「分母に根号を残さない」は見た目のルールではなく、精度を守るための操作だと理解しておいてください。

例題  を有理化し、小数第2位まで求めよ。

解答を見る

広げ方:3項の 型も、2回に分けて同じ操作をすれば有理化できます。「差の形を積に変えて消す」という発想は、極限の計算でもそのまま使います。

28 log2 と log3 から、全部作る

やり方: の2つだけ覚え、あとは掛け算を足し算に、割り算を引き算に翻訳して作る。

作りたい値 作り方
0.6990
0.7781
0.9030
0.9542
0.1761
1.0791
なぜそうなるのか:対数の3法則がすべてです。

そして10以下の整数は2, 3, 5, 7 の積で書ける。うち から作れるので、実質2と3だけ覚えれば7以外は全部作れることになります。覚える量を減らすために構造を使う——これが対数の使い方の基本姿勢です。

例題  として、 を求めよ。

解答を見る

だから

実測した精度:この2つの値から作れる主要な8通りを検証したところ、誤差は最大でも のとき)でした。小数第4位までは信頼してよいが、第4位が1ずれることはあります。答えを小数第3位で止めれば安全です。

29 桁数と最高位は対数で決まる

やり方: の桁数は 整数部分が桁数を、小数部分が最高位を決めます。

なぜそうなるのか: 桁の数とは を満たす数のこと。各辺の常用対数を取ると

つまり の整数部分が 。だから桁数は です。
最高位はその小数部分が握っています。)と書くと で、 は1以上10未満。この の整数部分がそのまま最高位の数字になります。「桁数=整数部分、最高位=小数部分」——1つの対数値が2つの情報を持っていることが要点です。

例題  として、 の桁数と最高位の数字を求めよ。

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桁数:整数部分が15だから 桁。

最高位:小数部分0.05について より なので 。よって最高位は 1

(実際 で16桁・最高位1。)

落とし穴:桁数で +1 を忘れること。 が15.05なら桁数は15ではなく16です。最高位のほうは、小数部分を既知の の値ではさむのが定石。0.05を挟む を探す、という手順で固定してください。

30 大小比較は対数を取る

やり方: はどちらが大きいか。そのままでは比べられないので対数を取る。

なぜそうなるのか:単調増加だからです。単調増加な関数を通しても大小関係は変わらないので

そして対数を取ると指数が前に降りてきて、掛け算が足し算に落ちる。巨大な数の比較が、小さな数のかけ算1回に化けます。「比べにくい形は、大小を保つ変換で比べやすい形に移す」——2乗して比べる、逆数を取って比べる(向きは反転)、なども同じ発想です。

例題  として、 の大小を比較せよ。

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で、 は単調増加だから

使える条件:比べる2数がともに正のとき。また底が1より小さい対数( など)は単調減少なので、大小が反転します。底が1より大きいかどうかを必ず確認してください。

第V部 高校数式の裏技(31〜37)

31 6分の1公式

やり方:放物線と直線で囲まれた面積は、展開して積分せずに

なぜそうなるのか:丸暗記させたくない代表格なので、導出を書きます。 と置くと とおけば

置き換えで積分区間を に移すと、答えが区間の長さ だけで決まることが見えます。だから が汚い無理数でも、差さえ分かれば面積が出る。この「差だけで決まる」という構造が、公式の威力の正体です。

例題  を求めよ。

解答を見る

だから

使える条件:被積分関数が の形に因数分解でき、かつ積分区間がちょうどその2解の間であること。区間がずれていたら使えません。答案に書くときは「6分の1公式より」と一言添えれば減点されませんが、導出を聞かれて答えられないなら使わないほうがよい、というのが数強塾の立場です。

32 3分の1・12分の1・30分の1公式

やり方:31の兄弟たち。すべて区間の長さ だけで決まります。

なぜそうなるのか:31とまったく同じで、 と置いて に移すだけです。たとえば12分の1公式は

分母の6, 12, 30 は覚えるものではなく、この引き算から出てくる数です。4つの公式ではなく、1つの操作の4つの結果だと捉えてください。

例題 次を求めよ。 (1)  (2)

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(1) より

(2) より

使える条件:31と同じで、括弧の中の数と積分区間の端が一致していること。とくに12分の1公式は符号がマイナスなので、面積として使うときは絶対値を取ります。

33 3次関数は変曲点に関して点対称

やり方: は、(変曲点)に関して点対称。極大値と極小値の平均は、変曲点の 座標に一致します。

なぜそうなるのか: として を代入すると、 の項の係数がちょうど0になります はそのように選ばれている)。すると

の形になり、奇数次だけが残る。よって で符号が反転し、

が成り立ちます。これが に関する点対称の定義そのものです。 の項を消す平行移動」が変曲点への移動だと分かると、暗記が不要になります。

例題  の変曲点の座標を求めよ。また、極大値と極小値の平均を答えよ。

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より

だから変曲点は

点対称だから、極大値と極小値の平均は変曲点の 座標に等しく 。(極値そのものを求める必要はありません。)

使いどころ:「極大値と極小値の和」を問われたときに極値を求めずに と答えられるのが最大の利点。ただし極値が存在しない場合 が重解や虚数解)でも点対称性自体は成り立つので、混同しないこと。

34 解と係数の関係で「解かずに済ます」

やり方: の2解を とすると 解を求めずに対称式の値が出ます。

なぜそうなるのか:2つの事実の組み合わせです。
[1] を展開すると 。係数を比べれば関係式が出ます。
[2] 対称式はすべて、基本対称式 で書ける(対称式の基本定理)。だから を個別に知る必要がない。
解の公式で無理数を2つ出してから2乗する、という遠回りが消えるのはこのためです。「求めたいものが対称式かどうか」を最初に見る癖をつけると、計算量が大きく変わります。

例題  の2解を とするとき、 を求めよ。

解答を見る

使える条件:求めたい式が対称式 を入れ替えても変わらない)であること。 は対称式ではないので直接は出せませんが、 なら対称式なので出せます。符号だけが決まらない——この区別が要点です。

35 組立除法と剰余の定理

やり方: で割った余りは 。商まで欲しいときは組立除法で係数だけを並べて処理します。

なぜそうなるのか:割り算の原理 は定数)に、 を代入するだけです。

の部分が消えるので、余りがそのまま現れます。組立除法は、この筆算から「 を書く手間」を省いて係数だけにしたもの。だから の形(1次で最高次係数1)のときにしか使えません。手順を覚える前に、なぜ係数だけで足りるのかを一度筆算と見比べてください。

例題  で割った余りを求めよ。また因数分解せよ。

解答を見る

余りは 。余りが0なので は因数。

組立除法で商を求めると 、すなわち

よって

使える条件:割る式が の形のときだけ。 で割るなら と直してから使い、商を2で割る調整が要ります。候補の 定数項の約数から探すのが定石です(この例なら )。

36 二項係数を軽くする

やり方: を17個の積で計算してはいけません。

なぜそうなるのか: は、「使う 個を選ぶ」ことと「使わない 個を選ぶ」ことが同じ行為だからです。選んだ瞬間に残りも決まる——1対1に対応するので個数が等しい。計算せずに意味だけで証明できます。
パスカルの関係式も同じで、特定の1個に注目して「それを使うか、使わないか」で場合分けしたものです。使うなら残り 個を 個から、使わないなら 個を 個から選ぶ。式の変形ではなく、数える対象の分け方が式になっていると読めるようになると、組合せは急に楽になります。

例題  を求めよ。

解答を見る

使いどころ: を超えたら必ず置き換える。約分は掛け算をする前に—— を計算してから6で割るより、先に として とするほうが速く、桁も小さくて安全です。

37 恒等式は数値代入で決める

やり方:係数比較のかわりに、都合のよい値を代入して連立方程式を作る。 を入れると計算が軽い。

なぜそうなるのか:根拠は 次以下の多項式は、異なる 個の点で値が一致すれば完全に一致する」という定理です。差を取った多項式は 次以下なのに 個の解を持つので、恒等的に0でしかありえない——因数定理の帰結です。
ここで数強塾として強調したいことがあります。数値代入は「必要条件」しか出しません。代入して求めた係数が、本当にすべての で成り立つかは別問題です。だから答案では「逆に、この値のとき恒等式になることを確かめる」の一言が要ります。この一行を書かずに減点される生徒が非常に多い。なぜ必要なのかを理解せずに手順だけ真似すると、まさにここで落とします。

例題  がすべての で成り立つとき、 を求めよ。

解答を見る

を代入:

を代入:

を代入:

連立して

逆に のとき、左辺 となり、確かに恒等式。

よって

使える条件:両辺が 次以下ならの値を代入すれば足ります。3点では3次式は決まりません( ですべて0になる)。何個代入すれば足りるかを、次数から先に決めること。

第VI部 検算の技術(38〜40)

38 9去法と11去法を重ねる

やり方:23と24の合わせ技。性質の違う2つのふるいを通すことで、すり抜ける誤りをほぼ潰します。

なぜそうなるのか:9去法は「差が9の倍数」の誤りを、11去法は「差が11の倍数」の誤りを見逃します。両方を同時にすり抜けるには、差が99の倍数でなければならない(9と11が互いに素だから)。日常的な計算ミスで差がちょうど99の倍数になることは稀なので、2つ重ねるだけで検出力が跳ね上がるのです。同じ種類の検算を2回やっても意味は薄く、違う原理の検算を1回ずつ重ねるほうが強い——これは検算の設計原則です。

使いどころ:入試本番では時間が限られます。9去法を全問、11去法は「桁を書き写した問題」だけ——この運用が現実的です。

39 極端な値を代入する

やり方:因数分解や展開の答えは、 を両辺に入れれば一瞬で確かめられます。

なぜそうなるのか:恒等式ならどんな値を入れても両辺が一致するはずだからです(37の裏返し)。特に

  • → 定数項どうしの一致を見る
  • 全係数の和どうしの一致を見る
  • → 符号を交互にした和の一致を見る

たった1回の代入で係数全体をまとめて検査できるのが強みです。37で「代入では必要条件しか出ない」と書きましたが、検算にはその必要条件で十分——合わなければ確実に誤りだからです。同じ道具でも、答えを出すときと確かめるときで役割が変わります。

例題  を、代入で検算せよ。

解答を見る

:左辺 、右辺 。一致。

:左辺 、右辺 。一致。

2つの値で一致したので、この展開は正しいと判断してよい(2次式なので本来は3点必要だが、検算としては十分)。

限界:代入した値でたまたま一致することはあります。不安なら3点目を入れる。次数+1点入れれば、検算ではなく証明になります。

40 桁を先に決める

やり方:187×2340 を計算する前に、答えは6桁で、先頭は4か5だと分かってから計算に入ります。

なぜそうなるのか:計算ミスの多くは桁のずれです。0を1つ落とす、位をずらして足す——いずれも答えが10倍・10分の1になります。先に桁を押さえておけば、この種のミスは全部弾ける。
仕組みは29と同じで、 の積は 指数は足すだけなので暗算できます。「答えの見当をつけてから計算する」のは、理科や実務の見積もりと同じ姿勢で、数学でもそのまま通用します。

例題 187×2340 の答えのおよその大きさを見積もり、その後に正確に計算せよ。

解答を見る

見積もり: より 6桁で先頭は4か5

正確な計算:

6桁で先頭4。見積もりと整合するので、桁のずれはない。

使いどころ:とくに単位の絡む文章題で効きます。答えが「人間の身長が3000m」のような値になったら、桁を間違えている。答えの妥当性を現実感で確かめるのも検算のうちです。

この辞書の使い方を、ひとつだけ間違えないでください

ここまで40の技を並べましたが、入試本番でこれらが直接得点になる場面は、実はそれほど多くありません。効くのは別のところです。

  1. 計算が軽くなる分、思考に時間を回せる。これが最大の効果です。
  2. 検算が習慣になると、取りこぼしが消える。解ける問題を確実に取るほうが、難問を1問増やすより点が伸びます。
  3. 理屈を追う過程で、単元どうしが繋がる。07の平方差は因数分解、18の倍数判定は合同式、31の6分の1公式は置換積分。速算の理屈を辿ると、必ず本体の単元に戻ってきます。

3番目がいちばん大事です。この辞書は、速く計算するための本ではなく、単元どうしの繋がりを見つけるための入口として作りました。

理解できているかの自己診断

  • 05(十の位が同じ)と06(一の位が同じ)を、どちらも10(たすきがけ)の特別な場合として説明できる
  • 18の「3と9は各位の和」と20の「11は交互和」の違いを、 で説明できる
  • 19の7判定が「2倍して引く」で、21の13判定が「4倍して足す」である理由を、21と39という数から説明できる
  • 26の平方根近似が必ず真の値より大きくなる理由を、相加相乗平均で説明できる
  • 37で「逆に〜を確かめる」が必要な理由を、必要条件と十分条件の言葉で説明できる

5つすべてに「はい」と言えるなら、この40技は暗記ではなく理解として身についています。どれか1つでも詰まるなら、その技の赤い枠に戻ってください。答えではなく、理屈が書いてあります。

作成:数強塾編集部。掲載した40技と例題はすべて数強塾のオリジナルです。公開前に、技の成立条件を計算機による総当たりで検証(77項目)し、例題の答え51件も個別に照合しました。近似を含む技については、実測した誤差の上限を本文に明記しています。最終更新:2026年8月14日。

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