中2|式の計算解き方がわからないときは 中2数学|中2「式の計算」 単項式・多項式・同類項・乗法除法を解説(無料問題PDF) を先に読むと、この問題で何を問われているかが分かります。
文字式による説明では、いくつかの数で確かめるだけでなく、条件を満たすすべての整数で成り立つ理由を示します。大切なのは、数を文字で置くだけではありません。「何を整数とするか」を書き、式を偶数・奇数・倍数などの目的の形へ変形し、最後に言葉で結論を述べます。
なぜ文字を使うのか
例えば、連続する二つの整数の和をいくつか調べると、1+2=3、4+5=9、10+11=21で、どれも奇数です。しかし、例をいくら増やしても、すべての連続する二整数で成り立つことを直接確かめ切ることはできません。
そこで、一方を整数nと置き、もう一方をn+1と表します。
nが整数なら2nは偶数で、2n+1は奇数です。この式は、特定の数ではなく任意の整数nについて成り立つため、一般的な説明になります。
整数の基本的な表し方
| 数の種類 | 文字式 | 条件 |
|---|---|---|
| 偶数 | 2n | nは整数 |
| 奇数 | 2n+1 | nは整数 |
| mの倍数 | mn | mは決まった整数、nは整数 |
| 連続する二整数 | n, n+1 | nは整数 |
| 連続する三整数 | n-1, n, n+1 | nは中央の整数 |
奇数は2n-1と表しても構いません。どちらも2の倍数より1だけ大きい、または小さい整数です。問題に合う表し方を選びます。
文字式による説明の4段階
- 文字を定める。「nを整数とする」のように、文字の意味と範囲を書く。
- 条件を文字式で表す。偶数なら2n、連続整数ならnとn+1など。
- 目的の形へ変形する。2×整数、3×整数、2×整数+1などの形を作る。
- 言葉で結論を書く。「したがって、…は奇数である」のように、式が何を意味するか述べる。
偶数と奇数を説明する
例1:偶数と奇数の和は奇数
m, nを整数とします。偶数を2m、奇数を2n+1と表します。
=2(m+n)+1
m+nは整数なので、2(整数)+1の形です。したがって、偶数と奇数の和は奇数です。
例2:二つの奇数の和は偶数
m, nを整数とし、二つの奇数を2m+1、2n+1とします。
=2m+2n+2
=2(m+n+1)
m+n+1は整数なので、2×整数の形です。したがって、二つの奇数の和は偶数です。
連続する整数を説明する
例3:連続する二整数の和は奇数
nを整数とすると、連続する二整数はn、n+1です。
2n+1は2×整数+1の形なので、奇数です。
例4:連続する三整数の和は3の倍数
中央の整数をnとすると、三整数はn-1、n、n+1です。
=3n
3nは3×整数の形なので、3の倍数です。
倍数の性質を説明する
例5:5の倍数どうしの和
m, nを整数とし、二つの5の倍数を5m、5nとします。
m+nは整数なので、5×整数の形です。したがって、5の倍数どうしの和は5の倍数です。
差についても、5m-5n=5(m-n)となるため、5の倍数です。
余りのある整数を表す
整数を正の整数mで割った余りがrなら、その整数は次のように表せます。
例えば、5で割ると2余る整数は5n+2です。
例6:余りを使った説明
問題:5で割ると2余る整数と、5で割ると3余る整数の和が5の倍数になることを説明します。
m, nを整数とし、二数を5m+2、5n+3とします。
=5m+5n+5
=5(m+n+1)
5×整数の形なので、和は5の倍数です。
2桁の整数を表す
十の位がa、一の位がbの2桁の正の整数は、10a+bです。aは1から9、bは0から9の整数です。
b=0のとき、数字を逆に並べた「0a」は1桁の整数aとして扱いますが、10b+aという式と、後の倍数の性質はそのまま成り立ちます。
| 数 | 文字式 |
|---|---|
| 十の位a、一の位b | 10a+b |
| 数字を逆にした数 | 10b+a |
例7:数字を逆にした2数の和
=11a+11b
=11(a+b)
a+bは整数なので、和は11の倍数です。
図形の数量にも使える
例8:整数の辺をもつ長方形の周の長さ
縦acm、横bcmで、a, bが正の整数の長方形を考えます。
a+bは整数なので、周の長さをcmで表した数は偶数です。
説明を読み直すチェックリスト
- 文字が何を表し、整数であることを書いたか。
- 偶数・奇数・倍数・連続整数を正しい形で置いたか。
- 異なる可能性のある数に別の文字を使ったか。
- 式を2×整数、m×整数、2×整数+1などの目的の形にしたか。
- かっこの中が整数であることを確認したか。
- 最後に、何が示されたかを言葉で書いたか。
よくある間違い
1. 「nを整数とする」を書かない
偶数や倍数の説明には、かっこの中が整数であることが必要です。
2. 結論の形まで変形しない
式を計算して終わらず、2(整数)、3(整数)、2(整数)+1など、性質が読み取れる形にします。
3. 同じ文字で異なる数を表す
任意の二つの偶数なら2mと2nです。両方を2nとすると、同じ偶数だけを扱うことになります。
4. 具体例だけで証明したと考える
例は予想や反例探しに有効ですが、すべての場合の説明には任意の整数を表す文字が必要です。
確認問題
- 連続する二整数の和が奇数になることを、文字式で説明してください。
- 連続する三整数の和が3の倍数になることを説明してください。
- 偶数と奇数の和が奇数になることを説明してください。
- 二つの奇数の和が偶数になることを説明してください。
- 二つの7の倍数の差が7の倍数になることを説明してください。
- 5で割ると2余る整数と、5で割ると3余る整数の和が5の倍数になることを説明してください。
- 2桁の正の整数と、数字を逆にした整数の和が11の倍数になることを説明してください。
- 縦と横の長さが整数cmである長方形の周の長さをcmで表すと、偶数になることを説明してください。
解答例を開く
- nを整数とすると、二整数はn, n+1。和は2n+1=2×整数+1なので奇数。
- 中央を整数nとすると、三整数はn-1, n, n+1。和は3nなので3の倍数。
- m, nを整数とすると、2m+(2n+1)=2(m+n)+1なので奇数。
- (2m+1)+(2n+1)=2(m+n+1)なので偶数。
- 7m-7n=7(m-n)なので7の倍数。
- (5m+2)+(5n+3)=5(m+n+1)なので5の倍数。
- (10a+b)+(10b+a)=11(a+b)なので11の倍数。
- 縦acm、横bcmとすると、周は2a+2b=2(a+b)cm。a+bは整数なので、cmで表した数は偶数。
まとめ
- 偶数は2n、奇数は2n+1、mの倍数はmnと表す。
- 連続する整数はn, n+1など、差が1になるように表す。
- 余りrの整数はmn+r、2桁の数は10a+b。
- 目的の形へ式を変形し、かっこの中が整数であることから結論を書く。
- 具体例は確認には使えるが、すべての場合の証明には文字式を使う。
学習範囲の根拠
この記事は、文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」の第2学年「文字を用いた式」を基準に構成しています。文字を用いて数量や数量の関係を捉え、説明できることを理解し、具体的な場面で活用する学習を反映しています。正式な内容は、文部科学省の解説PDFで確認できます。
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