森村学園中等部 2026年度(第1回)算数の傾向と解答・解説【数強塾オリジナル】
森村学園中等部 2026年度 第1回 算数の傾向(公式公開PDFにもとづくまとめ)
- 形式:大問6問構成で、公式の解答用紙に「全問 1題5点」と明記されています。小問は全部で20問あるため、100点満点と考えられます。大問1が計算3問、大問2が小問集合5問、大問3〜6が図形・グラフ・規則性などの総合問題という並びです。
- 記述の扱い:問題冊子の注意書きによると、大問1・2・3(3)・4・5(1)(2)・6は答えのみでよく、大問3(1)(2)・5(3)は「答えのみでもよいが、途中の計算や図・考え方があれば部分点をつけることがある」とされています。手が止まった設問ほど、式や図を残す姿勢が得点につながると考えられます。
- 頻出分野:計算、数の性質、食塩水、通過算、時計算、回転体の表面積、速さとグラフ、日暦算とやりくり、そして三角数を使った規則性です。2026年度第1回もこの柱がそのまま並びました。
- 合否を分ける一問:大問3(3)の回転体の表面積と、大問4(3)の「2回以上出会う速さの範囲」でしょう。前者は軸が図形の内側を通り、内側の壁(穴)まで数え上げられるかが勝負でした。後者は速さを変えながら出会いの回数を追う、上位校らしい思考力問題です。
- 時間配分の考え方:計算3問と小問集合を合わせて前半で手早く固め、大問3以降の図形・グラフ・規則性に時間を残すのが現実的です。大問6の規則性は(1)(2)で三角数の仕組みをつかめば(3)まで一気に進めるため、途中でつまずいたら深追いせず後回しにする判断も有効でしょう。
問題・正答の原本は森村学園中等部の公式サイトで公開されています → 森村学園 過去問題(公式)
※以下の解説はオンライン数学専門塾「数強塾」による独自作成です(全問、受験算数の正攻法と別解による二重検算を行い、森村学園公式サイト掲載の正答PDFとも全問一致を確認しています)。問題文・図版は転載していません。原本は森村学園公式サイトのPDFをご参照ください。
大問1(計算) 答:(1) 12 (2) 5/2 (3) 2/3
四則混合、分数のたし算、そして分数と小数がまじった計算の3問です。順序と通分・約分を落ち着いて処理できるかが問われます。
【📖大切な考え方】計算は「小かっこ→中かっこ→かけ算・わり算→たし算・ひき算」の順を守るのが基本です。(2)のように分母がばらばらのたし算は、最小公倍数で一気に通分すると見通しがよくなります。
【👀ここに注目】(3)は 0.625=5/8、0.53−0.28=0.25=1/4 と、小数を分数へそろえてから進めると約分が効きます。
解答:
(1) 内側から順に、11−7=4、4×4=16、24−16=8。次に 3×8=24、24÷2=12。よって 24−12=12。
(2) 分母 2・3・5・6・8・10・40 の最小公倍数は120。1/2+1/3+3/5+1/6+3/8+3/10+9/40 を120でそろえると (60+40+72+20+45+36+27)/120=300/120=5/2。
(3) 5/6−1/4=10/12−3/12=7/12。これを 5/8 でわると 7/12×8/5=14/15。一方 (0.53−0.28)×1と1/15=1/4×16/15=4/15。よって 14/15−4/15=10/15=2/3。
【✅検算】(2)は小数で 0.5+0.333…+0.6+0.166…+0.375+0.3+0.225=2.5=5/2、(3)も 0.9333…−0.2666…=0.6666…=2/3 と、別経路でも一致しました。
大問2(小問集合) 答:(1) 18 (2) 4% (3) 140m (4) 4700円 (5) 3時49と1/11分
(1) 数の性質:357になるべく小さい2桁の整数を加えて、3でも5でも割り切れる(=15の倍数にする)数を求めます。
【👀ここに注目】15の倍数は 15・30・45…360・375… と並びます。357より大きい15の倍数は360ですが、360−357=3で2桁になりません。次の375−357=18が最初の2桁で、答えは18です。
(2) 食塩水:3%の食塩水80gに、ある濃度の食塩水120gを加えると3.6%になりました。加えた食塩水の濃度を求めます。
【📖大切な考え方】食塩水は「ふくまれる食塩の重さ」で式を立てるのが基本です。混ぜても食塩の総量は変わらない点が手がかりになります。
解答:もとの食塩=80×0.03=2.4g。混ぜた後は 200g×0.036=7.2g。加えた120gにふくまれる食塩は 7.2−2.4=4.8g。よって濃度=4.8÷120=0.04=4%。
【✅検算】4%の食塩水120gは食塩4.8g。2.4+4.8=7.2g を200gで割ると3.6%で条件どおりです。
(3) 通過算:毎秒18mの列車Aと、毎秒32mで長さ210mの列車Bが向かい合って進み、出会ってから離れるまでに7秒かかりました。Aの長さを求めます。
【📖大切な考え方】向かい合う2つの列車が「出会ってから離れる」までに進む距離の和は、2つの列車の長さの和に等しくなります。速さは近づく速さ=18+32で考えます。
解答:近づく速さ=18+32=毎秒50m。7秒で進む距離の和=50×7=350m。これがA・B2つの長さの和なので、Aの長さ=350−210=140m。
【✅検算】140+210=350m を毎秒50mで割ると7秒。ぴったり一致します。
(4) 分配算:A・B・Cの3人で10000円を分けます。BはAの3/2より200円多く、CはAの5/6より200円少ないとき、Bの取り分を求めます。
【👀ここに注目】BとCをAで表すと、+200と−200が打ち消し合います。合計を「Aの何倍か」でとらえると一気に解けます。
解答:Aの取り分を①とすると、B=①×3/2+200、C=①×5/6−200。合計は ①+①×3/2+①×5/6=①×(6/6+9/6+5/6)=①×20/6=①×10/3。これが10000円なので ①=10000÷10/3=3000円。よって B=3000×3/2+200=4700円。
【✅検算】A=3000、B=4700、C=3000×5/6−200=2300。3000+4700=7700、+2300=10000で一致します。
(5) 時計算:3時から4時までの間で、長針と短針が反対の方向を指して一直線(180°)になる時刻を求めます。
【📖大切な考え方】長針は毎分6°、短針は毎分0.5°動くので、長針は短針を毎分5.5°ずつ追いかけます。3時ちょうどの時点で短針は長針より90°先にいます。
解答:3時から□分後に一直線(差が180°)になるとします。長針が短針より180°先に出るには、はじめの90°差をうめてさらに180°ひらく、つまり90+180=270°を追いこす必要があります。5.5×□=270 より □=270÷5.5=540/11=49と1/11。よって3時49と1/11分。
【✅検算】49と1/11分後、長針は6×540/11=3240/11°、短針は90+0.5×540/11=90+270/11=1260/11°。差は 3240/11−1260/11=1980/11=180°で一直線です。
大問3(回転体の表面積) 答:(1) 326.56cm² (2) 175.84cm² (3) ア=72
1辺2cmの正方形を並べたL字形を、直線ℓを軸として1回転させてできる立体の表面積を考えます。軸の位置が(1)→(2)→(3)と変わり、最後は軸が図形の内部を通ります(円周率は3.14)。
【📖大切な考え方】回転体の表面積は「底面の円・上から見た円・側面の筒」に分けて、半径ごとに面積を積み上げるのが基本です。3.14を最後にまとめてかけると計算が軽くなります。
【👀ここに注目】(3)は軸が図形の内側を通るため、外側の面だけでなく「内側にあいた穴の壁」と「穴の底」も表面に現れます。数え落としが起きやすい急所です。
解答:
(1) 軸のそばに上へ1段(半径2cm)、下に半径6cmまで広がる形で、半径6cmの円柱の上に半径2cmの円柱が乗った立体になります。
・下の円の底面=6×6×3.14=36×3.14。
・上から見た面(半径6cmの円1つ分)=6×6×3.14=36×3.14。
・側面=(半径6・高さ2の筒)6×2×3.14×2+(半径2・高さ2の筒)2×2×3.14×2=24×3.14+8×3.14=32×3.14。
合計=(36+36+32)×3.14=104×3.14=326.56cm²。
(2) 同じ考え方で、最大半径が4cmになる立体です。
・底面=4×4×3.14=16×3.14、上から見た面=16×3.14。
・側面=4×2×3.14×2+2×2×3.14×2=16×3.14+8×3.14=24×3.14。
合計=(16+16+24)×3.14=56×3.14=175.84cm²。
(3) 軸が図形の内側を通り、下段は半径4cmの円柱(高さ2cm)、その上に外半径4cm・内半径2cmのドーナツ形の輪(高さ2cm)が乗ります。輪の内側には半径2cm・深さ2cmの穴があきます。表面を数えると、
・下の底面(半径4の円)=4×4=16。
・外側の側面(半径4・高さ4の筒)=2×4×4=32。
・輪の上面(外半径4・内半径2の輪)=4×4−2×2=12。
・穴の内壁(半径2・高さ2の筒)=2×2×2=8。
・穴の底(半径2の円)=2×2=4。
合計=16+32+12+8+4=72。よって表面積は72×3.14cm²で、ア=72。
【✅検算】(1)(2)は「底面+上面+側面」を別々に3.14をかけて足しても同じ値になりました。(3)は外側だけなら16+32+12=60ですが、穴の内壁8と底4を加えて72。穴の存在を数式に反映してはじめて公式正答と一致します。
大問4(速さとグラフ) 答:(1) 25分 (2) 10分 (3) 分速200m以上228と4/7m以下
森村さんが自転車でA→B→C→Dと進みます。AB間5km、BC間3km、CD間9km。A→Bは時速12km、Bで25分停車、B→CとC→Dはそれぞれ一定の速さでその比が3:1、A出発から150分後にDへ到着します。グラフは時間と、A地点からの距離の関係を表しています。
【📖大切な考え方】速さ・時間・距離の問題は、区間ごとに「距離÷速さ=時間」を積み上げるのが基本です。(3)のような出会いの回数は、2人の位置を時間の折れ線で表し、線が交わる回数として数えると整理できます。
解答:
(1) A→Bは5kmを時速12kmで走るので 5÷12=5/12時間=25分。
(2) Bで25分停車するので、Bを出るのは 25+25=50分後。Dに着くのは150分後なので、B→C→Dの走行は 150−50=100分。速さの比が B→C:C→D=3:1 なので、同じ距離あたりの時間の比は 1:3。B→C(3km)とC→D(9km)で、B→Cの速さを毎分③、C→Dを毎分①とすると、B→Cの時間=3÷③、C→Dの時間=9÷①で、合わせて100分。これを解くと C→Dの速さは毎分100m、B→Cの速さは毎分300m。B→C=3000÷300=10分。
(3) 森村さんの位置(Aから)を時間で追うと、0〜25分でB(5km)へ、25〜50分はBで停車、50〜60分でC(8km)へ、60〜150分でD(17km)へ進みます。太朗さんは25分後にAを出発し、一定の分速sでDへ向かいます。
・下限:s=分速200m=毎分0.2kmだと、太朗さんはBの5kmにちょうど50分後(森村さんがBを発つ瞬間)に追いつきます。その後、C→D区間で森村さんの分速100mより速いため追いつき、少なくとも2回出会えます。これより遅いとBに追いつく前に森村さんが動き出し、出会いが2回に届きません。
・上限:太朗さんが速すぎると、いったんBで追いこした後、森村さんのB→C(分速300m)に追いつかれる前にCへ着いてしまい、出会いが1回で終わります。ちょうどCの地点(60分)で追いつかれる速さが境目で、太朗さんがCまで(Aから17kmのうち8km)を 60−25=35分で走る分速=8000÷35=1600/7=228と4/7m。
よって太朗さんが2回以上出会う速さは、分速200m以上228と4/7m以下です。
【✅検算】s=分速200mのとき、50分でBの5km、70分で9km付近と、森村さんの折れ線に2回交わります。s=分速1600/7mのとき、追いこした太朗さんに森村さんがちょうどC(60分・8km)で追いつき、これが2回目の出会いにあたります。境界値でぴったり2回になり、公式正答の範囲と一致しました。
大問5(日暦算・やりくり) 答:(1) 月曜日・6日 (2) 18100円 (3) 42日
2026年1月1日午前6時に所持金2500円。1月1日〜3月31日の収入は「1/1にお年玉10000円」「毎月3日におこづかい3000円」「お手伝い1日1回で100円(午前7時)」、支出は「毎週土曜にお弁当500円」「毎月24日に雑誌1400円」「3/31に誕生日プレゼント15000円」(支出は午後5時)。1月1日は木曜日、2026年はうるう年ではありません。
【📖大切な考え方】曜日は「1月1日を基準に、経過日数を7で割った余り」で決まります。お金のやりくりは、収入と支出をもれなく数え上げて増減を積み上げるのが基本です。時刻(午前・午後)の指定を見落とすと、その日の分を数え違えます。
解答:
(1) 1月1日(木)から2月9日までの経過は 30+9=39日。39÷7=5あまり4なので、木曜から4つ進んで月曜日。土曜日は最初が1月3日で、1/3・10・17・24・31・2/7の6日あります。
(2) 1月1日から毎日お手伝いをするとき、2月9日午前10時の所持金を求めます。収入は、はじめの2500、お年玉10000、おこづかい(1/3・2/3の2回)6000、お手伝い(1/1〜2/9の40日、午前7時なので2/9分も含む)4000。支出は、お弁当(土曜6回・午後5時なので2/7まで)3000、雑誌(1/24の1回)1400。
2500+10000+6000+4000−3000−1400=18100円。
(3) 3月31日午後5時に15000円のプレゼントを買うため、最低何日お手伝いをすればよいかを求めます。お手伝いなしでの収支を先に計算します。収入は 2500+10000+おこづかい3回(1/3・2/3・3/3)3000×3=9000。支出は、お弁当が1〜3月の土曜13回で 500×13=6500、雑誌が1/24・2/24・3/24の3回で 1400×3=4200。
お手伝いなしの残高=2500+10000+9000−6500−4200=10800円。15000円には 15000−10800=4200円不足します。お手伝い1日で100円なので、4200÷100=42日。
【✅検算】土曜日は1月5回・2月4回・3月4回の合計13回、24日の雑誌は3回。10800円に42日分の4200円を足すと15000円で、プレゼントをちょうど購入できます。公式の解答例(21500−10700=10800、不足4200、42日)とも一致しました。
大問6(規則性・三角数) 答:(1) 21・箱⑩ (2) 495 (3) 59のカード
1〜105のカードを、手順に沿って箱①〜⑭に入れます。手順1は1を箱①へ、手順2は2を箱①・3を箱②へ、手順3は4を箱①・5を箱②・6を箱③へ…と、k回目にはk枚のカードを箱①から順に入れていきます。箱①の和は469、箱②の和は481と与えられています。
【📖大切な考え方】k回目までに入れたカードの総数は 1+2+…+k=三角数です。各回のはじめのカード番号は「(前回までの合計)+1」で決まり、箱番号ごとに規則正しく並びます。
【👀ここに注目】三角数 1,3,6,10,15,21,28,36,45,55,66,78,91,105 を書き出しておくと、どのカードが何回目のどの位置かがすぐ分かります。105=1〜14の和なので、手順は14回で終わります。
解答:
(1) 箱⑥に入るのは、6回目以降の各回で6番目に置くカードです。6回目の6番目のカードが最小で、5回目までの合計 1+2+3+4+5=15 の次から数えて15+6=21。次に88番のカードを探すと、12回目までに 78枚、13回目までに 91枚なので、88番は13回目のカードです。13回目は79〜91番を箱①〜⑬へ入れるので、88番は 88−78=10番目、つまり箱⑩。
(2) 箱④に入るのは、4回目以降の各回で4番目に置くカードです。k回目の4番目は「(k−1)回目までの合計)+4」。k=4〜14で(前回合計)は 6,10,15,21,28,36,45,55,66,78,91 なので、カード番号は 10,14,19,25,32,40,49,59,70,82,95。和は 10+14+19+25+32+40+49+59+70+82+95=495。
(3) 箱⑦に入るカードは、7回目以降の各回の7番目で、番号は 28,35,43,52,62,73,85,98、和は476。箱④の和は495。箱④からカード□を1枚箱⑦へ移すと、箱④は 495−□、箱⑦は 476+□。移した後に「箱⑦=箱④+99」となるので、476+□=(495−□)+99。これを解くと 2×□=118、□=59。59は箱④に入っているカードなので、移したのは59のカードです。
【✅検算】59を移すと箱④=495−59=436、箱⑦=476+59=535。535−436=99で条件どおり。(1)の21は「6回目の6番目」、箱⑩は「13回目の10番目=88」といずれも三角数の並びで確認できました。
2026年度 第1回から学ぶ教訓
今年のセットは「基本の型を、少しだけずらして問う」構成でした。回転体は軸を内側へ動かして穴の面を数えさせ、速さは出会いの回数という切り口で追わせ、規則性は三角数を土台に和の操作へつなげています。過去問演習では、答え合わせで終わらせず「どの型が、どこでひとひねりされていたか」を1行で書き残す習慣が、森村学園対策として役立つと考えられます。
▶ 関連:神奈川大学附属 2026年度 算数|鎌倉女学院 算数の傾向と対策|過去問解説・数学問題集|2025年度
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本ページが扱う入試問題の著作権は 森村学園中等部 に帰属します。出典:森村学園中等部 2026年度 入学試験問題「算数」。
掲載しているのは、受験生の学習支援を目的として数強塾が独自に作成した解答・解説です。学校が公表した公式解答ではありません(公式解答と照合した場合は本文中にその旨を明記しています)。問題文の引用は解法の説明に必要な最小限にとどめています。
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