「音楽を聴きながら勉強するのって、本当にダメなのかな?」——そんなふうに思いながら、イヤホンをつけたまま参考書を開いている人は、きっと多いと思う。集中したいのに、無音だとなんだか落ち着かない。でも、親や先生からは「音楽なんて聴いてたら集中できないでしょ」と言われる。一体どっちが正しいんだろう?僕自身、2浪時代にずっと悩んでいたテーマなので、今日は正直に話したいと思う。
なぜ「音楽を聴きながら勉強」は賛否が分かれるのか
音楽を聴きながら勉強することについては、昔からいろんな意見がある。「集中力が上がる」という人もいれば、「効率が落ちる」という人もいる。どちらの言い分にも一理あって、だからこそ多くの受験生が混乱してしまうのだと思う。
結論から言うと、これは「音楽が良いか悪いか」という単純な話ではない。どんな科目を、どんな状態でやっているかによって、音楽のメリット・デメリットはまるで変わってくる。つまり「音楽=ダメ」と決めつけるのも、「音楽=最強」と信じ込むのも、どちらも正確じゃないんだ。
大切なのは、自分がいま何をしようとしているのかを理解したうえで、音楽を「道具」として使い分けること。これができるかどうかで、勉強の質はかなり変わってくると僕は感じている。
僕が2浪時代に経験した「音楽の落とし穴」
正直に告白すると、僕は1浪目のとき、ずっと音楽を聴きながら勉強していた。お気に入りの曲を流すと気分が上がるし、無音の自習室の張りつめた空気が苦手だったからだ。とくに数学の難しい問題に向かうとき、音楽があると「よし、やるぞ」という気持ちになれた。
でも、ある日気づいてしまった。英語長文を音楽を聴きながら読んでいたとき、同じ段落を何度も読み返している自分がいたんだ。曲のサビが流れると、つい歌詞のほうに意識が引っ張られて、文章の内容が頭に入ってこない。試しにストップウォッチで測ってみたら、無音のときより1題あたり3〜4分も遅くなっていた。
これはショックだった。自分では「集中できている」つもりだったのに、実際には脳のリソースが音楽と勉強に分散していたわけだ。とくに歌詞のある曲は、言語を処理する脳の部分を使うから、英語や国語のような「言葉を読む科目」とは相性が最悪だったんだと思う。
そこから僕は、科目によって音楽の使い方を変えるようになった。この切り替えを覚えてから、勉強の効率は明らかに上がった。2浪目に成績が伸びた理由のひとつは、間違いなくこの「音楽との付き合い方」を見直したことだったと感じている。
音楽を聴きながら勉強する「正確な」メリット
1. 集中への切り替えスイッチになる
音楽の一番のメリットは、勉強モードへの「スイッチ」として使えることだと思う。決まった曲を流すと、脳が「これから勉強する時間だ」と認識してくれる。僕も「この曲が流れたら机に向かう」というルーティンを作っていた。やる気が出ないときの一歩目を踏み出すのに、音楽はとても役立つ。
2. 周囲の雑音をかき消す
カフェや電車、家族の生活音など、勉強中に気になる音は意外と多い。一定の音楽を流すことで、こうした不規則な雑音が遮断され、かえって集中しやすくなることがある。とくに「歌詞のない音楽」は、この効果が高いと感じている。
3. 気分が安定し、勉強時間が長くなる
音楽には気持ちを落ち着かせたり、テンションを上げたりする効果がある。長時間の勉強で心が折れそうなとき、好きな音楽があるだけで「もう少し頑張ろう」と思える。これは精神的なメリットとして、けっして小さくないと思う。
音楽を聴きながら勉強する「正確な」デメリット
1. 言語系の科目では効率が落ちる
これが最大のデメリットだ。英語の長文読解、現代文、古文など、「言葉を読んで理解する科目」では、歌詞のある音楽は脳の言語処理を奪い合ってしまう。僕が体験したように、読解スピードが落ちたり、内容が頭に入らなくなったりする。暗記系も、声に出して覚えるタイプの勉強とは相性が悪い。
2. 「勉強した気」になりやすい
音楽を聴きながら勉強すると気分が良くなるぶん、実際の成果以上に「やった感」が出てしまうことがある。机に向かった時間は長くても、内容が定着していなければ意味がない。この自己満足の罠には、本当に注意してほしい。
3. 本番には音楽がない
これは見落とされがちだけど、入試本番の試験会場は基本的に無音だ。普段から音楽がないと集中できない状態にしてしまうと、本番で実力を出しきれない可能性がある。だからこそ、無音でも集中できる力は鍛えておくべきだと思う。
結論:科目と作業で「使い分ける」のが正解
ここまで読んでくれた人なら、もうわかると思う。音楽を聴きながら勉強することは、メリットもデメリットも両方ある。だから「全面禁止」でも「常に音楽」でもなく、賢く使い分けることが答えなんだ。
僕がおすすめしているのは、こんな分け方だ。数学の計算練習や、単純な作業、暗記カードの仕分けなど「言葉をあまり使わない作業」のときは、歌詞のないBGMを流してもいい。一方で、英語長文・現代文・古文といった「読んで考える科目」や、入試直前期の演習は、できるだけ無音でやる。これだけで、音楽のデメリットの大部分は避けられる。
そしてもうひとつ。集中の入り口として音楽を使い、軌道に乗ったら止める、という方法も効果的だ。スイッチが入ったあとは、音楽がなくても集中が続くことが多い。音楽を「最初の一歩のための道具」として割り切るのは、とても賢いやり方だと思う。
まとめ:大切なのは「自分を観察する力」
音楽を聴きながら勉強することに、絶対の正解はない。人によって集中しやすい環境は違うし、科目によっても変わる。だからこそ大事なのは、「自分はどんなときに集中できているか」を観察する力だと思う。
僕が2浪目で成績を伸ばせたのは、特別な才能があったからじゃない。自分の勉強を冷静に見つめ直して、無駄なやり方を一つずつ削っていったからだ。音楽との付き合い方も、その一つだった。一度、無音で30分やってみて、次に音楽ありで30分やってみる。そうやって自分で実験してみてほしい。きっと、あなたに合った答えが見えてくるはずだ。今日からの勉強が、少しでも軽やかになることを願っている。
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