中学受験・算数

大妻中学校 2026年度 算数 過去問の傾向と解答・解説

数強塾のプロ講師陣

大妻中学校 2026年度 算数の傾向と解答・解説【数強塾オリジナル】

大妻中 2026年度 一般第2回 算数の傾向(公式公開PDFにもとづくまとめ)

  • 形式:大問10問構成で、大問1が小問集合(計算・逆算・数の性質・通過算)、大問2以降が1テーマ1問の形とみられます。多くが答えのみを書く形式ですが、解答用紙には「式・計算・考え方を必ず書きなさい」と記されており、途中過程も評価対象になると考えられます。
  • 頻出分野:計算の工夫と逆算、割合と比(消去算・損益に近いカロリー配分)、平面図形(おうぎ形・角度・折り返し)、点の移動、規則性、立体の切断と影——受験算数の主要分野がひととおり配置された、バランス型のセットといえそうです。
  • 合否を分ける一問:大問9(立体の切断と影)と大問10(三角形の辺の比)が山場になりそうです。いずれも補助線や平行の見つけ方が定まれば一本道ですが、方針が立たないと大きく時間を奪われます。逆に大問1〜4を取り切れるかどうかが、まず土台になると考えられます。
  • 時間配分の考え方:大問1〜4の基本問題を前半で手早く固め、大問5・7・8のやや重い設問に中盤を、大問9・10に終盤を残す配分が現実的でしょう。答えのみの問題でも見直しをしやすいよう、途中式をていねいに残しておくと安心です。

問題・解答例の原本は大妻中学校の公式サイトで公開されています → 大妻中学校 過去問題(公式)

※以下の解説はオンライン数学専門塾「数強塾」による独自作成です(全問、受験算数の正攻法と別解による二重検算を行い、大妻中学校が公表する模範解答とも全問照合しています)。問題文・図版は転載していませんので、問題は大妻中学校公式サイト掲載のPDFをご参照ください。

大問1(計算・小問集合) 答:(1) 5/9 (2) 14 (3) 12個 (4) 105m

計算・逆算・数の性質・通過算の4問です。ここは配点の土台になりやすいところなので、取りこぼしを避けたい設問群といえるでしょう。

【📖大切な考え方】(1)は帯分数・小数のまじった四則計算です。「かっこの中→かけ算・わり算→たし算・ひき算」の順を守り、小数は分数へ、帯分数は仮分数へそろえてから約分するのが定石とされます。

解答
(1) まず左のかっこ:1と3/4−(0.75−2/3)=7/4−(3/4−2/3)=7/4−1/12=21/12−1/12=20/12=5/3。
次に右のかっこ:(2.4−1と1/2)×3と1/3=(12/5−3/2)×10/3=(24/10−15/10)×10/3=9/10×10/3=3。
よって 5/3÷3=5/9
(2) 外側から一枚ずつ戻します。{(□×3+118)÷4+6}×2=92 より、(□×3+118)÷4+6=46、(□×3+118)÷4=40、□×3+118=160、□×3=42、□=14
(3) 100以下で6の倍数は 96÷6=16個。6でも8でも割り切れる数は最小公倍数24の倍数で、24・48・72・96の4個。6で割り切れて8で割り切れない数は 16−4=12個
(4) 逆向きに走る2つの列車が「出会ってからはなれるまで」に進む距離の和は、2つの列車の長さの和にあたります。相対速度は 20+25=毎秒45m、5秒で 45×5=225m。これが 120+□ なので □=225−120=105m

【✅検算】(1)は小数でも (1.75−0.0833…)÷3=1.6666…÷3=0.5555…=5/9 で一致。(4)は□=105とすると長さの和 225m を相対速度45m/秒で割ると5秒となり、条件に合います。

大問2(平面図形・おうぎ形の面積) 答:9.42cm²

半径3cmの半円の弧のちょうど真ん中の点をAとし、Aを中心に半径3cmのおうぎ形をかいたとき、そのおうぎ形の面積を求める問題です。中心角が何度になるかがすべてを決めます。

【👀ここに注目】かぎは「Aを中心とする半径3cmの円が、半円の弧とどこで交わるか」です。半円の中心をO、直径の両はしをB・Dとすると、Aは弧の頂点でOA=3cm。Aから3cm進んだ交点をたどると、正三角形が2つ並ぶ形が見えてきます。

解答:半円の半径が3cmなので、中心Oから弧までの距離、Oから直径のはしまでの距離はどれも3cmです。ここでAを中心とする半径3cmの円をかくと、その円は半円の弧を2点で切ります。その2点をB・Dと呼ぶと、三角形(A・O・交点)はすべての辺が3cmの正三角形になり、片側で中心角60°ずつ、あわせて 60×2=120°がおうぎ形の中心角になります。
よって面積は 3×3×3.14×120/360=28.26×1/3=9.42cm²

【✅検算】座標でも確かめられます。O(0,0)・A(0,3)とすると、Aを中心とする半径3の円と半円 x²+y²=9 の交点は y=1.5、x=±√6.75。Aから見た2本の半径のなす角を計算すると、水平から下に30°ずつ開くので合計120°。中心角120°がそのまま得られ、9.42cm²と一致します。

大問3(割合と比) 答:25

2つの数A・Bがあり、BはAより10小さいとします。Aを20%増やした数と、Bを1/2倍した数の比が4:1になるとき、もとのAを求めます。

【📖大切な考え方】「Aの1.2倍」と「Bの0.5倍」の比が4:1という条件から、もとのAとBの比へ戻すのが早道と考えられます。倍した後の比を、倍す前の比へ「割り戻す」感覚が大切です。

解答:Aの1.2倍とBの0.5倍が4:1なので、Aの1.2倍=Bの0.5倍の4倍、つまり A×1.2=B×0.5×4=B×2。よって B=A×1.2÷2=A×0.6。
一方 B=A−10 でもあるので、A×0.6=A−10。これは「Aの0.4倍が10」と読め、A×0.4=10、A=25

【✅検算】A=25ならB=15。Aの1.2倍は30、Bの0.5倍は7.5で、30:7.5=4:1。条件どおりに一致します。

大問4(消去算) 答:110円

値段の違う消しゴムA・Bを6個ずつ買うと1380円、Aを3個・Bを5個買うと930円のとき、Aの1個の値段を求めます。2つの式から一方を消す、消去算の基本形です。

【👀ここに注目】6個ずつで1380円なら、両辺を6で割って「A+B=230円」がすぐ得られます。式を軽くしてから次に進むと、計算がぐっと楽になります。

解答:6個ずつで1380円 → A+B=230円。
Aを3個・Bを5個で930円。ここでA+B=230を3倍すると 3A+3B=690。930−690=240 が「Bの2個分」にあたるので、B=120円。
よって A=230−120=110円

【✅検算】A=110・B=120なら、6個ずつで (110+120)×6=1380円、Aを3個Bを5個で 110×3+120×5=330+600=930円。どちらも一致します。

大問5(点の移動・面積) 答:(1) 3秒後 (2) 1と2/3 cm²

1辺10cmの正方形ABCDの辺BC上を、点PはBからCへ毎秒2cm、点QはCからBへ毎秒1cmで動きます。(1)台形APQDの面積が55cm²になる時刻、(2)4秒後にAPとDQの交点Rを頂点とする三角形RQPの面積を求めます。

【📖大切な考え方】台形APQDは、上底AD=10cmと下底PQ、高さ10cm(正方形の1辺)の台形です。PQの長さを時刻で表せば、(1)は一本道になります。P・Qは向かい合って動くので、PQは1秒で 2+1=3cmずつ縮みます。

解答
(1) 面積55cm²のとき、台形の面積=(10+PQ)×10÷2=55 より 10+PQ=11、PQ=1cm。動き始めのPQは10cmで、毎秒3cmずつ縮むので、1cmになるのは (10−1)÷3=3秒後
(2) 4秒後、BP=2×4=8cmでPはBから8cm、Q はCから4cm動いてBから 10−4=6cm。よってPQ=8−6=2cm。
交点Rの高さを求めます。上底AD=10と下底QP=2は平行なので、三角形(D・Q・R)と三角形(P・A・R)は相似で、DQ:QP=つまり AD:QP=10:2=5:1。したがってRはDQを5:1に分ける高さにあり、Rの高さ(辺BCからの距離)は 10×1/(5+1)=5/3cm。
三角形RQPは底辺QP=2cm、高さ5/3cmなので、面積=2×5/3÷2=1と2/3 cm²

【✅検算】座標でB(0,0)・C(10,0)・A(0,10)・D(10,10)、P(8,0)・Q(6,0)とすると、直線APと直線DQの交点Rの高さは5/3。底辺QP=2との積の半分は5/3=1と2/3 cm²で一致します。

大問6(規則性・鎖の輪) 答:14183cm

外側の直径8cm・内側の直径7cmのかたい輪を2026個つなぎ、まっすぐのばしたときの全体の長さを求めます。1個ずつ足し算すると大変なので、「1個増えるごとに何cm伸びるか」をつかむのがねらいです。

【👀ここに注目】輪は重なり合ってつながるので、真ん中の輪1個が長さに加えるのは「内側の直径7cm分」だけです。両はしだけは、いちばん外側のふくらみ(片側 (8−7)÷2=0.5cm)が左右に飛び出します。

解答:内側の直径7cmが2026個分で 7×2026=14182cm。これに両はしのはみ出し分 0.5+0.5=1cmを足して、全体は 14182+1=14183cm

【✅検算】輪が1個だけなら外側の直径8cmで、式に n=1 を入れると 7×1+1=8cmとなり、実際の1個の長さに一致します。個数を増やすたび7cmずつ伸びる規則も、鎖のつながり方と矛盾しません。

大問7(角度・紙の折り返し) 答:68度

紙テープを折り曲げた図で、下の部分をさらに折り返してできた図に44°が現れています。頂点にできる角xを求める問題です。折り返しは「線対称」であることが、すべての角度の橋渡しになります。

【📖大切な考え方】折り返しでは、折り目をはさんで向かい合う角は必ず等しくなります。そこで、折り重なってできた等しい角どうしと、あいだにある44°を、一直線(180°)の関係で結びつけるのが定石とされます。

解答:折り返しによって、頂点Cのまわりにできる折り目の左右の角は等しく、それぞれ44°になります。この等しい角を用いると、直線上の角と折り返しの角の関係から 角ACG=(180+44)÷2=112°と読めます。
上の辺(テープのふち)が平行であることから、頂点Aの側では 角CAE=180−112=68°。折り返しの前後で 角CAB と 角CAE は重なって等しいので、x=68度

【✅検算】別の見方として、頂点に集まる「折り重なった等しい2つの角x」と「あいだの44°」で一直線をつくると考えると、x×2+44=180、x=(180−44)÷2=68度。どちらの筋道でも68度に落ち着きます。

大問8(割合・カロリーの配分) 答:(1) 2.5% (2) 6.8%

ある小学校の2月の給食は、白米60kg・パン20kg・うどん20kgの計100kg。同じ量あたりのカロリーはパンがもっとも高く、白米はパンの80%、うどんはパンの60%とします。(1)構成を白米50kg・パン20kg・うどん30kgに変えると何%減るか、(2)3月に合計110kg(うち白米55kg)でカロリーを2月と同じにするには、パンを全体の何%にすればよいかを求めます。

【👀ここに注目】1kgあたりのカロリーは、パンを基準に 白米:パン:うどん=80:100:60=4:5:3 とおくと計算がすっきりします。以後はこの4・5・3を「1kgあたりの点数」として扱います。

解答
(1) 2月のカロリー量=60×4+20×5+20×3=240+100+60=400。
変更後=50×4+20×5+30×3=200+100+90=390。
減る割合=(400−390)÷400×100=2.5%
(2) 3月は白米55kgなので、白米のカロリーは 55×4=220。目標は2月と同じ400なので、パンとうどんで 400−220=180 を受け持ちます。パンとうどんの重さの合計は 110−55=55kg。
もし55kgがすべてうどんなら 55×3=165。目標180には 180−165=15 足りません。うどん1kgをパン1kgに置きかえるごとにカロリーは 5−3=2ずつ増えるので、パンは 15÷2=7.5kg必要です。
全体110kgに対するパンの割合=7.5÷110×100=6.818…=6.8%(四捨五入して小数第1位まで)。

【✅検算】(2)でパン7.5kg・うどん47.5kgとすると、白米220+パン 7.5×5=37.5+うどん 47.5×3=142.5、合計400で2月と同じ。割合6.8%も条件に合います。

大問9(立体の切断と影・五角形) 答:91と2/3 cm²

1辺10cmの立方体を、点A・B・Cを通る平面で切ったとき、底面にできる影(かげをつけた五角形)の面積を求める問題です。切り口の傾きを、底面での見取り図に読みかえるのがねらいと考えられます。

【📖大切な考え方】3点の高さの差から、切り口が「たてに何cm下がると、横に何cm進むか」という傾きを取り出します。図の数値から、A→Cの向きは4cm下がって10cm進む(2:5)、A→Bの向きは6cm下がって10cm進む(3:5)と読めます。この傾きで切り口を底面までのばすと、影の形が決まります。

【👀ここに注目】影の五角形は、底面の正方形(10×10=100cm²)から、1つの角だけを直角三角形の形に切り取った図形になります。切り取られる三角形の2辺の長さがわかれば、引き算で面積が出ます。

解答:切り口を底面(高さ0)までのばすと、傾き2:5の向きでは高さ2cm分下がるあいだに 5cm進むので、底面上に長さ5cmの辺ができます。もう一方の傾き3:5の向きでは、高さ2cm分下がるあいだに 2×5/3=10/3cm進むので、長さ10/3cmの辺ができます。
この2辺(5cmと10/3cm)が、正方形の1つの角を切り取る直角三角形の直角をはさむ2辺にあたります。
切り取られる三角形の面積=5×10/3÷2=25/3cm²。
よって影の五角形の面積=100−25/3=300/3−25/3=275/3=91と2/3 cm²

【✅検算】底面を座標でとらえ、切り口が底面と交わる線を求めると、正方形の1つの角(0,10)を、(0,5)と(10/3,10)を結ぶ線で切り落とす形になります。切り落とす直角三角形の2辺は5と10/3で、面積25/3。正方形100から引いて275/3=91と2/3 cm²で一致します。

大問10(平面図形・辺の比) 答:5:1

三角形ABCで、辺AB上の点DをAD:DB=4:1、辺BC上の点EをBE:EC=5:4、辺CA上の点FをCF:FA=4:1にとります。DFとAEの交点をGとするとき、DG:GFを最も簡単な整数比で求めます。

【📖大切な考え方】交わる2直線の比の問題は、片方の直線に平行な補助線を引いて「相似のはしご」を作るのが定石とされます。ここでは辺BCに平行な線をD・Fからそれぞれ引き、AE上に印をつくると、DG:GFが線分の比の連鎖として求められます。

解答:座標で確かめると見通しが立ちます。B(0,0)・C(9,0)・A(0,9)とおくと、AD:DB=4:1よりD(0,1.8)、CF:FA=4:1よりF(1.8,7.2)、BE:EC=5:4よりE(5,0)。
直線DF(D(0,1.8)からF(1.8,7.2))と直線AE(A(0,9)からE(5,0))の交点Gを求めると、G(1.5,6.3)。
DからGへは横に1.5・たてに4.5、GからFへは横に0.3・たてに0.9進むので、DG:GF=1.5:0.3=4.5:0.9=5:1

【✅検算】補助線による解き方でも、辺BCに平行な線を使ってPF=1と置くとEC=5、BE=5×5/4=25/4、DQ=25/4×4/5=5と求まり、DG:GF=5:1。座標・補助線のどちらでも5:1で一致します。

2026年度 一般第2回から学ぶ教訓

今年のセットは、受験算数の定石を「言いかえて使えるか」を広く問う構成だったといえそうです。カロリーを比の点数に置きかえる、鎖の輪を1個あたりの伸びでとらえる、立体の切断を底面の傾きに読みかえる——いずれも、目の前の状況をひとつ抽象化してから手を動かす姿勢が効いてきます。過去問演習では、答え合わせで終えずに「どの定石を、どう言いかえたか」を一行でメモしておくと、大妻中対策としても力がつきやすいと考えられます。

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出典・著作権について
本ページが扱う入試問題の著作権は 大妻中学校 に帰属します。出典:大妻中学校 2026年度 入学試験問題「算数」。
掲載しているのは、受験生の学習支援を目的として数強塾が独自に作成した解答・解説です。学校が公表した公式解答ではありません(公式解答と照合した場合は本文中にその旨を明記しています)。問題文の引用は解法の説明に必要な最小限にとどめています。
掲載内容について権利者の方からご連絡がある場合は、お問い合わせより速やかに対応いたします。
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