中1|平面図形解き方がわからないときは 基本作図のやり方と理由|垂直二等分線・角の二等分線・垂線 を先に読むと、この問題で何を問われているかが分かります。
このページは中学1年「平面図形」基本8の解説です。テーマはおうぎ形の弧の長さと面積——公式を2つ暗記する前に、「もとの円の何分のいくつか」という割合を1つ出すだけで両方が決まる、という見方を身につけます。ここが定まると、基本9・基本10の「逆算」も同じ1本の道でつながります。
おうぎ形は「円を切り取った一部」
おうぎ形は、円から中心角のぶんだけ切り取った図形です。だから、もとの円のどの量も同じ割合で縮むと考えられます。
おうぎ形は割合1つで決まる
中心角を a°、半径を r とすると、おうぎ形はもとの円の a/360 にあたります。
この1つの割合を、円周にも、円の面積にも、同じようにかける——それだけです。
| もとの円 | 中心角 a° のおうぎ形 | |
|---|---|---|
| まわりの曲線 | 2πr | 2πr × a/360(弧の長さ) |
| 面積 | πr2 | πr2 × a/360 |
教科書には公式が2本並んでいますが、覚えるべき新しいことは「× 中心角/360」の1つだけです。円周と円の面積は小学校で習った内容なので、実質的に新出事項は1つしかありません。
手順は「割合を先に出す」だけ
計算の順番を固定してしまうと、数がどれだけ大きくなっても手が止まりません。
1割合を約分して出す——中心角 ÷ 360 を、先に約分しきった分数にします。144/360 なら 2/5。ここで小数にしないのがコツです。
2もとの円の値を出す——円周 2πr と 面積 πr2 を、π をつけたまま計算します。
3割合をかける——1で出した分数を、2の値それぞれにかけます。
なぜ小数にしないのか
144 ÷ 360 = 0.4 でも答えは出ます。しかし中心角が 105° や 200° のとき、小数は割り切れなかったり桁が増えたりします。分数のまま約分すれば、必ずきれいな形で最後まで進みます。中学以降の計算は「小数より分数」が原則です。
今日の一問の解答
解答
割合:144/360 = 2/5(144 と 360 を 72 で割る)
(1)弧の長さ:2π × 5 × 2/5 = 10π × 2/5 = 4π cm
(2)面積:π × 52 × 2/5 = 25π × 2/5 = 10π cm2
(3)もとの円の 2/5
検算:144° は 360° の半分より少し小さい。弧 4π は円周 10π の半分より少し小さい ○ 面積 10π も 25π の半分より少し小さい ○
つまずくのはここ
つまずき1|弧の長さの式に半径の2乗を使う
弧は長さ、面積は広さです。長さの式に r2 は出てきません。迷ったら「もとの円ではどうだったか」に戻ります。円周は 2πr、円の面積は πr2——この対応をそのままおうぎ形に持ち込むだけです。
つまずき2|割合をかけ忘れて、円のままの答えを書く
「2π × 5 = 10π cm」で止めてしまう誤りです。それは円1周ぶんの長さであって、切り取ったあとの弧ではありません。手順1で割合を先に書き出しておくと、かけ忘れが起きにくくなります。
つまずき3|面積の単位に cm を書く
面積は cm2、長さは cm です。「2乗した量には2乗の単位」と対応させて覚えます。単位のつけ間違いは、定期テストでは減点、入試では失点に直結する部分です。
数強塾オリジナルの練習問題
すべて「割合を先に出す」で解けます。数値だけを変えてあるので、手順が身についたかどうかがそのまま出ます。
基礎練習1
半径 6cm、中心角 60° のおうぎ形の弧の長さと面積を求めなさい。
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解答
割合:60/360 = 1/6
弧:2π × 6 × 1/6 = 12π × 1/6 = 2π cm
面積:π × 62 × 1/6 = 36π × 1/6 = 6π cm2
検算:60° は円の6等分。弧も面積もちょうど 1/6 になっています ○
基礎練習2
半径 9cm、中心角 200° のおうぎ形の弧の長さと面積を求めなさい。
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解答
割合:200/360 = 5/9(40 で割る)
弧:2π × 9 × 5/9 = 18π × 5/9 = 10π cm
面積:π × 92 × 5/9 = 81π × 5/9 = 45π cm2
検算:200° は 180° より大きいので、半円(弧 9π、面積 40.5π)より大きいはず。10π > 9π、45π > 40.5π ○
標準練習3
半径 4cm、中心角 225° のおうぎ形の弧の長さと面積を求めなさい。
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解答
割合:225/360 = 5/8(45 で割る)
弧:2π × 4 × 5/8 = 8π × 5/8 = 5π cm
面積:π × 42 × 5/8 = 16π × 5/8 = 10π cm2
225° のような半端な角も、45 で約分できると気づけば一瞬です。中心角は 15・30・45・72 のいずれかで約分できることがほとんどです ○
応用練習4
半径 12cm、中心角 150° のおうぎ形の周の長さを求めなさい。
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解答
割合:150/360 = 5/12
弧:2π × 12 × 5/12 = 24π × 5/12 = 10π cm
おうぎ形の周は、弧だけでなく半径2本も含みます。
周:10π + 12 + 12 = (10π + 24) cm
「周の長さ」と「弧の長さ」を同じものだと思って半径を足し忘れるのが、この問題の唯一にして最大の落とし穴です。図の外周をペンでなぞってみると、直線部分が2本あることがすぐ見えます ○
応用練習5
中心角が等しい2つのおうぎ形があり、一方の半径はもう一方の2倍です。弧の長さと面積は、それぞれ何倍になりますか。
解答・解説を見る
解答
弧:2倍(式に r が1つだけ入っている)
面積:4倍(式に r2 が入っているので、22 = 4 倍)
検算:半径 3・中心角 90° なら 弧 1.5π・面積 2.25π。半径 6・中心角 90° なら 弧 3π・面積 9π。たしかに 2倍 と 4倍 ○
この「長さは r に比例、面積は r2 に比例」という関係は、中3の相似で面積比が2乗になる話とまったく同じものです。
定着チェック
いまの理解段階を自分で選んでみてください。
- 未習——用語の意味がまだ言えない。
- 用語理解——定義は言えるが、手が止まる。
- 典型を解ける——同じ形なら解ける。
- 初見へ転用——形が変わっても方針を立てられる。
- 入試水準——制限時間内に、根拠を書いて解ける。
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次に解く問題・この単元の解説
この単元を体系的に理解する
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📄 同じ単元のプリント(全38枚のうち、この前後24枚)
同じ単元を続けて解くと、どの手を使うかの判断が安定します。手が止まったところがあれば、その単元の要点に戻ってから次の1枚に進んでください。
- 基本16
- 基本17
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- 基本20
- 基本21
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一覧に無いものも含め、平面図形のプリントは中1数学:平面図形 全38枚、学年全体の単元一覧は中1数学のページから確認できます。