中1数学 平面図形の解法パターン全10型|作図は等距離・おうぎ形の弧と面積・図形の移動を例題つきで


中1の平面図形は、「図形を言葉で正確に言い表す」訓練から始まります。「直線 AB」と「線分 AB」と「半直線 AB」はどれも違うもの。「垂直二等分線」は「垂直」と「二等分」の両方を同時に満たす線。言葉が正確になると、作図の手順が自然に決まり、証明の書き方も見えてきます。そして扇形の弧の長さと面積は、「円全体の何分のいくつか」という1つの考え方だけで両方とも出せます。このページは、中1平面図形の解法を10の型に分けて並べた辞典です。型は当てはめるための箱ではなく、「この図形の条件は、何と何を同時に満たしているのか」を言えるようにするための道具として並べています。

このページの10型

  1. 直線・半直線・線分と記号
  2. 垂直と平行、距離
  3. 垂直二等分線の作図
  4. 角の二等分線の作図
  5. 垂線の作図
  6. 作図の応用(条件を2つに分ける)
  7. 図形の移動(平行・対称・回転)
  8. 円と接線
  9. 扇形の弧の長さと面積
  10. おうぎ形を含む図形の面積

1. 背骨——作図はすべて「等しい距離」でできている

コンパスが作れるのは「等距離の点」だけ

垂直二等分線 2点 A、B から等距離にある点の集まり

角の二等分線 角をつくる2辺から等距離にある点の集まり

 中心から等距離にある点の集まり

作図の道具はコンパスと定規だけ。コンパスは「等しい長さ」しか作れないので、作図で使える条件も「等距離」に限られます。

だから作図の問題は「何から等距離か」を読み取る問題です。「2点 A、B から等しい距離にある点」と書いてあれば垂直二等分線、「2直線から等しい距離」なら角の二等分線。問題文の日本語を、この2つのどちらかに翻訳するのが第一歩です。

そして条件が2つあるときは、2本の線を引いて交点をとる。「2点から等距離で、かつ2直線から等距離」なら、垂直二等分線と角の二等分線を1本ずつ引いて交わったところが答えです。作図に手順の暗記は要りません。条件を分解すれば、引くべき線が決まります。

2. 扇形は「円の何分のいくつか」

中心角 、半径 の扇形

弧の長さ 

面積 

もう1つの面積の式 (弧の長さが分かっているとき)

が「円全体の何分のいくつか」を表しています。中心角が なら 、つまり円の4分の1。公式を2つ覚えるのではなく、「円の公式に を掛ける」という1つの操作だと理解してください。

そして という式は、三角形の面積公式とそっくりです。実際、扇形を細かく切って並べ替えると、底辺 、高さ の三角形に近づきます。この式は、弧の長さが与えられた問題で威力を発揮します。

3. 解法パターン全10型

型01 直線・半直線・線分と記号

013つの違いを言葉で言えるようにする

顔つき 「線分 AB の長さを AB と書く」「直線 と直線 が垂直」。

中身 直線は両方向に限りなくのびる。半直線は片方だけ。線分は両端がある。

「長さ」があるのは線分だけ 直線や半直線には長さがありません。だから「AB の長さ」と書けるのは線分のとき。記号 は、文脈によって「線分 AB」自体と「その長さ」の両方を表します。この使い分けは中3の相似・三平方まで続くので、中1のうちに慣れておいてください。

型02 垂直と平行、距離

02距離はつねに「垂線の長さ」

顔つき 「点 P と直線 の距離」「平行な2直線の距離」。

中身 点と直線の距離=点から直線に下ろした垂線の長さ。平行線の距離も同じ(どこで測っても等しい)。

「いちばん短い道のり」が距離 点 P から直線 上のいろいろな点までの距離を測ると、垂線の足までが最短です。数学で「距離」といえば、つねに最短距離のこと。この約束は高校の「点と直線の距離の公式」までそのまま続きます(図形と方程式)。

型03 垂直二等分線の作図

032点を中心に、同じ半径の円をかく

顔つき 「線分 AB の垂直二等分線を作図せよ」「2点 A、B から等距離にある点」。

中身 A、B それぞれを中心に同じ半径の円をかき、2つの交点を結ぶ。

なぜ垂直に二等分できるのか 交点を P とすると、(同じ半径だから)。同様にもう一方の交点 Q も 2点から等距離にある点をすべて集めると、それが垂直二等分線になるのです。「円の半径はどこも等しい」という1つの事実だけで、作図の正しさが説明できます。

型04 角の二等分線の作図

04頂点から等距離の2点をとり、その垂直二等分線

顔つき 「 の二等分線を作図せよ」。

中身 O を中心に円をかいて2辺との交点 C、D をとり、C、D を中心に同じ半径の円をかいて交点 P をとる。 が二等分線。

中身は垂直二等分線と同じ  なので、 は線分 CD の垂直二等分線。2つの三角形が合同になるので、角が二等分されるのです。作図の種類は少なく、組み合わせで応用が効く――ここが作図の面白さです。

型05 垂線の作図

05直線上に2点をとって、垂直二等分線に持ちこむ

顔つき 「点 P を通り、直線 に垂直な直線を作図せよ」。

中身 P を中心に円をかいて との交点 A、B をとる。 なので、P は AB の垂直二等分線上。あとは AB の垂直二等分線を作図する。

「垂線」という新しい作図を覚えなくてよい 垂直二等分線の作図に帰着できます。P が直線上にあってもなくても、同じ手順。作図の問題で手が止まったら、「垂直二等分線か角の二等分線に持ちこめないか」を考えてください。

型06 作図の応用

06条件を2つに分けて、2本の線の交点をとる

顔つき 「2点 A、B から等距離で、かつ直線 上にある点」「三角形の外接円の中心」。

中身 条件1つにつき線を1本引く。交点が答え

「〜であり、かつ〜である点」は交点 三角形の外接円の中心なら「3頂点から等距離」=「AB の垂直二等分線上」かつ「BC の垂直二等分線上」。2本引けば交点が決まり、3本目は自動的に通ります図形の性質の型04)。内接円の中心なら角の二等分線を2本。条件の個数=引く線の本数です。

型07 図形の移動

073つの移動と、それぞれの「変わらないもの」

顔つき 「平行移動・対称移動・回転移動で重なる図形はどれか」。

中身 平行移動:向きと大きさが変わらない。対称移動:裏返る(向きが逆)。回転移動:回転の中心から各点までの距離が変わらない。

どの移動でも、辺の長さと角の大きさは変わらない だから移動して重なる図形は合同です。対称移動だけが「裏返る」ので、時計回りに書いた文字が反時計回りになります。点対称移動は「180度の回転移動」で、対称の中心が線分の中点になります。

型08 円と接線

08接点を通る半径は、接線に垂直

顔つき 「円 O の接線を作図せよ」「接点と中心を結ぶと」。

中身 接線 半径(接点で)。だから接線の作図は「接点を通る垂線」の作図。

接線の性質は、この1つだけ 中1で覚える円の性質は「接線は接点を通る半径に垂直」だけです。この1つから、接線の作図(型05に帰着)も、円外の点から引いた2本の接線の長さが等しいことも導けます。中3の円周角、高校の方べきの定理も、すべてこの延長にあります。

型09 扇形の弧の長さと面積

09円の公式に を掛ける

顔つき 「半径 、中心角 の扇形の弧の長さと面積」。

中身 

約分してから計算する  と先に約分すれば、数字が小さくなってから掛けるのが計算ミスを減らすコツです。中心角を求める問題では、逆に から を出します。

型10 おうぎ形を含む図形の面積

10足し算・引き算で、知っている形に分ける

顔つき 「正方形から扇形を除いた部分の面積」「葉っぱ形の面積」。

中身 (求める面積)=(大きい形)-(小さい形)、または移動して長方形に直す。

「知っている形」に分解できるかがすべて 円・扇形・三角形・長方形の4つしか面積は求められません。だから複雑な図形は、この4つの足し引きで表す同じ形が2つ重なっている部分は2回数えているので1回引く――これは高校の包除原理と同じ考え方です(集合と論理の型03)。

4. 例題で確かめる

全10型のうち、例題で確かめているのは3型1マスが1つの型です。青いマスは、下にある例題で確かめている型ですうすいマスは、例題にはありませんが、ページ下部の演習で扱っています01020304050607080910解法パターン10型例題で確かめる3型演習で扱う7型3 + 7 = 10型。この図は下にある例題が扱う型を数えたものです例題は5問。例題の数と型の数は必ずしも一致しません

この単元の解法パターンは全10型で、下にある例題5問で確かめているのは3型です。残りの7型は、ページ下部の演習で扱っています。1問が複数の型にまたがることも、同じ型を複数の例題で扱うこともあるため、例題の数と型の数は必ずしも一致しません。

ここからは、数強塾が作成したオリジナルの例題で型を確かめます。掲載しているすべての数値は Python で検算しています。

例題1 ―― 型09。約分してから計算する

【例題1】(数強塾オリジナル)

半径 cm、中心角 のおうぎ形について、次の問いに答えなさい。

(1) 弧の長さを求めなさい。 (2) 面積を求めなさい。 (3) 周の長さを求めなさい。

【解答】

(1) cm (2) cm (3) cm

先に約分します。

(1) 

(2) 

(3) 周の長さは「弧+半径2本」です。

「周の長さ」で半径を忘れない

おうぎ形の周は、曲がった部分(弧)だけではありません。まっすぐな2本の半径も周の一部です。

「弧の長さ」と「周の長さ」は別のもの――問題文をよく読んでください。

検算: でも確かめられる。

(2) と一致します。2通りの式で同じ答えが出れば、まず間違いありません。公式を2つ知っていることの値打ちは、こういう検算ができることにあります。

例題2 ―― 型09。中心角を逆に求める

【例題2】(数強塾オリジナル)

半径 cm のおうぎ形の弧の長さが cm でした。

(1) 中心角の大きさを求めなさい。 (2) このおうぎ形の面積を求めなさい。

【解答】

(1)  (2) cm

(1) 中心角を とすると

両辺を で割って

(2) ここで を使うと一瞬です。

中心角を経由しても同じ

一致します。ただし のほうが計算が短い。

弧の長さが分かっているときは、中心角を求めなくてよい。これが の値打ちです。この式は「弧の長さ」と「半径」だけで面積が決まることを言っています。

なぜ成り立つかというと、 に代入すればよいから。公式は導けるものは導けるようにしておくと、忘れても困りません。

例題3 ―― 型10。引き算で面積を出す

【例題3】(数強塾オリジナル)

1辺の長さが cm の正方形 ABCD があります。頂点 A を中心とし、半径 cm、中心角 のおうぎ形を正方形の内部にかきました。

(1) おうぎ形の面積を求めなさい。

(2) 正方形からおうぎ形を除いた部分の面積を求めなさい。

【解答】

(1) cm (2) cm(約 cm

(1) 中心角 は円の

(2) (正方形)-(おうぎ形)で求めます(型10)。

およその値でも確かめる

とすると

正方形(100)の2割ほど――図を思い浮かべると、四隅の1つ分なので妥当な大きさです。

答えを のまま残すのが原則。 を「」と書いてしまうと、それは近似値です。問題文に「 を用いて答えよ」とあれば のまま、「 として」とあれば数値――指示に従ってください。

ただし自分の検算のためには、必ず数値も出すべきです。 が負になったり、正方形の面積を超えたりしていたら、どこかで間違えています。おおよその大きさが図と合うかを確かめる――これが図形問題の検算です。

例題4 ―― 型06。条件を2つに分ける

【例題4】(数強塾オリジナル)

次の点を作図する手順を説明しなさい。

(1) 2点 A、B から等しい距離にあり、かつ直線 上にある点 P

(2)  の内部にあって、2辺 OX、OY から等しい距離にあり、かつ点 O から cm 離れた点 Q

【解答】

(1) 線分 AB の垂直二等分線と直線 の交点 (2) の二等分線と、O を中心とする半径 cm の円の交点

(1) 条件を2つに分けます(型06)。

条件 それを満たす点の集まり 作図
2点 A、B から等距離 線分 AB の垂直二等分線 型03
直線 直線 そのもの すでにある

したがって、線分 AB の垂直二等分線を作図し、直線 との交点が P です。

(2) 同様に分けます。

条件 それを満たす点の集まり 作図
2辺 OX、OY から等距離 二等分線 型04
O から cm O を中心とする半径 5 cm の円 コンパス1回

2つの交点のうち、角の内部にあるほうが Q です。

作図は「集まり(軌跡)の交わり」を作る作業。条件1つが1本の線(または円)に対応し、条件2つで点が決まる――この対応が見えれば、初めて見る作図問題でも手順が組み立てられます。

この考え方は高校の「軌跡」の単元でそのまま使われます図形と方程式の型10)。「2点から等距離」は垂直二等分線、「1点から一定の距離」は円――中1で学ぶこの対応表が、そのまま高校まで続くのです。

例題5 ―― 型10。移動して考える

【例題5】(数強塾オリジナル)

半径 cm の半円があります。この半円の直径を AB とし、AB 上に点 C をとって、AC を直径とする半円と CB を直径とする半円を、もとの半円の内部にかきました。 cm のとき、もとの半円から2つの小さい半円を除いた部分の面積を求めなさい。

【解答】

cm

それぞれの半円の半径を求めます。 cm、 cm なので cm。

直径 半径 半円の面積
大きい半円
AC の半円
CB の半円

求める面積は

の値を変えても確かめてみる

(Cが中点)なら、小さい半円は半径 が2つで 。求める面積は

C が中点のときに最大になる――図を思い浮かべると納得できます。

半径は直径の半分。ここを間違える人が多い。直径なので、半径は 。面積は です。 としてしまうのが最頻の誤りです。

問題文が「直径」を与えているのか「半径」を与えているのかを、必ず表に書き出して確認する――この一手間で防げます。表を作ると、直径・半径・面積の対応が一目で見えます。

5. よくある質問

Q1. 作図の手順が覚えられません。

A. 覚える作図は「垂直二等分線」と「角の二等分線」の2つだけです。垂線も接線も、この2つに帰着できます。「何から等距離か」を読み取れば、引く線が決まります。

Q2. おうぎ形の公式が2つあって混乱します。

A. 基本は「円の公式 × 」だけです。 は、弧の長さが分かっているときの近道。導けるので、無理に覚えなくても構いません。

Q3. 「弧の長さ」と「周の長さ」の違いは。

A. 周の長さは、弧に半径2本を足したものです。おうぎ形の周は曲線部分だけではありません。問題文をよく読んでください。

Q4. 複雑な図形の面積が求められません。

A. 円・扇形・三角形・長方形の4つの足し引きに分けてください。それ以外の形の面積は、中1では求められません。分けられないときは、移動して形を作れないかを考えます。

Q5. 答えに を残すべきですか。

A. 問題文の指示に従ってください。指示がなければ のままが原則です。ただし自分の検算のためには、必ずおよその数値も出して、図と合うか確かめてください。

6. 次に読むページ

作図で手が止まる人へ

平面図形でつまずく生徒のほとんどは、手先が不器用なのではなく「問題文の条件を、線の種類に翻訳できていない」だけです。数強塾では、作図問題を見たらまず「何から等距離か」を口に出させ、条件の数だけ線を引かせる訓練をしています。オンラインの完全1対1で、プロ講師のみが担当します。

数強塾オリジナル演習|10の型を1問ずつ

上の10型を、数値と設定だけ変えた自作問題で1問ずつ確認します。平面図形は作図(型03〜06)と扇形(型09・10)の2本柱。作図は「等しい距離」、扇形は「円の何分のいくつか」——この2つの言葉で全部が説明できます。

型01 直線・半直線・線分と記号
(1) 「直線 と直線 が垂直である」を記号で表せ。
(2) 半直線 と半直線 は同じものか。
(3) 線分 の長さを表す書き方を答えよ。

解答・解説を見る

(1) (平行なら
(2) ちがう。半直線 を端として の向きに無限に伸びる。半直線 が端。先に書いたほうが端点
(3) (線分そのものも と書く。文脈で区別する)
直線=両方向に無限、半直線=片方だけ無限、線分=両端がある。作図の問題文で「直線を引け」「線分をかけ」の指示が違うので、読み飛ばさないこと。

型02 垂直と平行、距離
座標平面上の点 について答えよ。
(1) 軸との距離 (2) 軸との距離 (3) 直線 との距離

解答・解説を見る

点と直線の距離=垂線の長さ(いちばん近い距離)。
(1) 座標の絶対値なので 4
(2) 座標の絶対値なので 3
(3) 3
「距離」は必ず垂線ではかる。斜めに測った長さではない。
絶対値が距離を表すのは、向きを捨てて長さだけを見るため)

型03 垂直二等分線の作図
(1) 2点 から等しい距離にある点の集まりは、どんな図形か。
(2) 3点 から等しい距離にある点は何個あるか。

解答・解説を見る

(1) 線分 の垂直二等分線
の中点を通り、 に垂直な直線)
(2) の垂直二等分線と の垂直二等分線の交点で、1個(3点が一直線上にない場合)。
これが三角形の外心で、3頂点を通る円の中心になる。
作図の本質は「等しい距離の点を集めること」。コンパスは「等距離」を作る道具で、定規は直線を引くだけ。

型04 角の二等分線の作図
(1) の内部で、2辺 から等しい距離にある点の集まりは何か。
(2) 三角形の3辺から等しい距離にある点は何と呼ばれるか。

解答・解説を見る

(1) の二等分線
(2) 内心(内接円の中心)
型03は「点から等距離」、型04は「辺(直線)から等距離」。この違いが、外心と内心の違いをそのまま説明する。
外心=3頂点から等距離 → 垂直二等分線の交点
内心=3から等距離 → 角の二等分線の交点
「頂点か辺か」で覚えると取り違えない。

型05 垂線の作図
(1) 直線 上の点 を通る垂線をかく手順を述べよ。
(2) 直線 上にない点 から に垂線をかく手順を述べよ。

解答・解説を見る

(1) を中心とする円をかき、 との交点を とする。
を中心に等しい半径の円をかき、その交点と を結ぶ。
の垂直二等分線を作っている( の中点)
(2) を中心とする円で と2点 で交わるようにかき、 の垂直二等分線をかく。
どちらも中身は型03(垂直二等分線)。作図は3つの基本(垂直二等分線・角の二等分線・垂線)で、垂線は垂直二等分線の応用にすぎない。

型06 作図の応用
直線 と、 上にない2点 がある。「 から等距離」かつ「 からの距離が 」を満たす点は何個あるか。

解答・解説を見る

条件を1つずつ図形に直す。
・「 から等距離」→ の垂直二等分線(1本の直線)
・「 から距離 」→ に平行で距離 の直線が2本(両側)
求める点は、この直線どうしの交点。
垂直二等分線が に平行でなければ、2本それぞれと1点ずつ交わるので 2個
(垂直二等分線が と平行なら 個、 から距離3の直線と一致すれば無数)
条件を「点の集まり」に翻訳して重ねる——これが作図の応用のすべて。

型07 図形の移動
を次のように移した点の座標を答えよ。
(1) 軸に関して対称移動 (2) 軸に関して対称移動
(3) 原点に関して対称移動 (4) 方向に 方向に 平行移動

解答・解説を見る

(1) の符号が変わる。
(2) の符号が変わる。
(3) 両方の符号が変わる。
(4)
原点対称は「 軸対称のあと 軸対称」と同じで、 の回転移動でもある(なぜ−1を掛けることは180°回転なのか)。
「折り返し2回=回転」という関係を押さえておくと、中3の相似や高校の複素数平面まで効く。

型08 円と接線
半径 の円 の中心から 離れた点 から、この円に接線を引き、接点を とする。
(1) の大きさ。(2) の長さ。(3) から引ける接線は何本か。

解答・解説を見る

(1) 接線は接点を通る半径に垂直なので
(2) は直角三角形。三平方より
12
の直角三角形)
(3) 2本(円の外の点からは必ず2本、長さは等しい)
「接線 ⊥ 半径」を書いた瞬間に直角三角形ができるのが、円の問題の入口。

型09 扇形の弧の長さと面積
半径 、中心角 の扇形について答えよ。
(1) 弧の長さ (2) 面積 (3) でも面積を確かめよ

解答・解説を見る

まず と約分する。
(1)
(2)
(3)
先に約分してから掛けると数が小さくて済む。
扇形の面積が になる理由——底辺が弧、高さが半径の三角形と同じ形)

型10 おうぎ形を含む図形の面積
1辺 の正方形 がある。頂点 を中心とする半径 の四分円と、頂点 を中心とする半径 の四分円をかいたとき、2つの重なった部分の面積を求めよ。

解答・解説を見る

「2つの和 − 全体 = 重なり」を使う。
四分円1つの面積は 。2つで
2つの四分円は合わせて正方形をちょうど覆う(重なった部分だけ2回数えている)。
(≒20.5)
複雑な図形は「足して引く」で崩す。直接その形の面積を求めようとしないこと。
(検算:正方形 より小さく、四分円 より小さい。 は妥当)

作図は「等距離」で全部つながる

作図 何から等距離か できる図形
垂直二等分線 2つの 直線
角の二等分線 2つの辺(直線) 直線(半直線)
垂線 (垂直二等分線の応用) 直線
1つのから等距離

コンパスは「等しい距離を作る道具」です。だから作図の問題は、条件を「〜から等距離の点の集まり」に言い換えれば必ず解けます。

そして条件が2つあれば、2つの図形の交点(型06)。点の個数を聞かれたら、2本の直線が交わるか・平行か・一致するかで場合分けします。

扇形(型09・10)は「円の何分のいくつか」を先に約分するのが鉄則。 にしてから掛ければ、数が小さいまま最後まで進めます。

「なぜそうなるのか」へ

作図の手順や公式を覚えるだけでなく、なぜその手順で正しい図が描けるのかを押さえておくと、初見の作図でも自分で手順を組み立てられます。

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