中2数学 図形の証明の解法パターン全12型|合同条件・二等辺三角形・平行四辺形・等積変形を例題つきで


中2の図形の証明は、多くの生徒が「何を書けばよいか分からない」と言う単元です。しかし証明の答案には決まった型があり、埋めるべき欄も決まっています。「仮定から出発して、根拠を示しながら、結論にたどりつく」――やることはこれだけ。そして三角形の合同条件は3つ、直角三角形なら2つ追加。使う道具の数は、驚くほど少ないのです。難しいのは道具ではなく「どの三角形とどの三角形を比べるか」の判断。このページは、中2の図形の証明を12の型に分けて並べた辞典です。型は当てはめるための箱ではなく、「結論から逆算して、示すべきことを決める」ための道具として並べています。

このページの12型

  1. 対頂角・同位角・錯角
  2. 三角形の内角と外角
  3. 多角形の内角の和・外角の和
  4. 三角形の合同条件
  5. 直角三角形の合同条件
  6. 証明の答案の書き方
  7. 二等辺三角形の性質と条件
  8. 正三角形
  9. 平行四辺形の性質
  10. 平行四辺形になる条件
  11. 特別な平行四辺形(長方形・ひし形・正方形)
  12. 面積が等しい三角形(等積変形)

1. 背骨——証明は「結論から逆算する」

証明を書き始める前に、頭の中でやること

①結論を見る 「 を示せ」

②その2つを含む三角形を探す  を辺に持つ三角形と、 を辺に持つ三角形

③その2つの三角形が合同なら結論が出る だから合同を示すのが目標になる

④合同条件を1つ選び、必要な3つ(または2つ)の等式を集める

「仮定から何が言えるか」ではなく「結論に何が必要か」から考える。これが証明を書けるようになる最短の道です。仮定から出発してやみくもに進んでも、どこへ向かえばよいか分かりません。

逆算して「この2つの三角形の合同を示せばよい」と決まれば、あとは合同条件に必要な等式を3つ集めるだけ――探すべきものがはっきりします。答案は前向きに書きますが、考えるときは後ろ向きでよいのです。

2. 証明の答案の型

この形で書けば、証明は完成する

(1)比べる2つの三角形を宣言 「 において」

(2)等しいものを、根拠つきで並べる 「仮定より  …①」

(3)合同条件を言う 「①②③より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので

(4)結論を書く 「合同な図形の対応する辺は等しいので

根拠を書かないと点にならない

」とだけ書いても証明にはなりません。なぜそう言えるのか――「仮定より」「対頂角は等しいので」「平行線の錯角は等しいので」「共通な辺だから」――この一言が採点の対象です。

逆に言えば、根拠の種類は多くありません。仮定・共通・対頂角・同位角・錯角・すでに証明したこと。この6つでほとんど足ります。

3. 解法パターン全12型

型01 対頂角・同位角・錯角

01角を「移す」ための3つの道具

顔つき 「 のとき の大きさ」。

中身 対頂角はつねに等しい平行なら同位角・錯角が等しい(逆も成り立つ)。

「平行だから」が必要なのは同位角・錯角だけ 対頂角は平行に関係なく、いつでも等しい。同位角・錯角は「平行線」という条件がなければ等しくありません。証明で「錯角は等しい」と書くときは、必ず より」を添えてください。逆に「錯角が等しいから平行」という使い方もあり、平行を示すときに使います。

型02 三角形の内角と外角

02外角=隣り合わない2つの内角の和

顔つき 「 の大きさを求めよ」(星形や折れ線の角)。

中身 内角の和は 外角は、隣り合わない2つの内角の和に等しい

外角の性質は「補助線なしで角を集める」道具 複雑な角度の問題では、外角を使うと1ステップで角が合流します。星形の5つの角の和が になるのも、外角の性質を繰り返し使えば示せます。「角を1か所に集める」――これが角度計算の目標です。

型03 多角形の内角の和・外角の和

03内角の和は 、外角の和はつねに

顔つき 「正十二角形の1つの内角」「内角の和が の多角形」。

中身  角形の内角の和 外角の和は によらず

正多角形なら外角から攻めるほうが速い 正 角形の1つの外角は 。内角はその補角で を計算するより、はるかに簡単です。正十二角形なら外角 、内角 「外角の和は必ず360度」という一定性が、計算を軽くします。

型04 三角形の合同条件

043つのうち、どれか1つを選ぶ

顔つき 「 を証明せよ」。

中身 ①3組の辺 ②2組の辺とその間の角 ③1組の辺とその両端の角

「その間の角」「その両端の角」を外さない ②で角が辺の間になければ合同とは言えません(2辺と別の角では反例があります)。集めた3つの等式が、どの条件に当てはまるかを確認してから書く――ここを曖昧にすると減点されます。対応する頂点の順番も大切で、 と書いたら の対応です。

型05 直角三角形の合同条件

05直角があれば、条件が2つで足りる

顔つき 「 のとき」。

中身 ①斜辺と1つの鋭角 ②斜辺と他の1辺

「斜辺」が必ず入る どちらの条件にも斜辺が含まれます。斜辺以外の2辺が等しいだけでは、直角三角形の合同条件にはならない――ただしその場合は、三平方の定理(中3)で斜辺も等しくなるので合同です。中2の段階では「斜辺を含む2つの条件」だけを使ってください。

型06 証明の答案の書き方

06宣言 → 根拠つきの等式 → 合同条件 → 結論

顔つき 「次のことを証明しなさい」。

中身 上の「証明の答案の型」の4ステップ。①②③の番号を振ると読みやすい。

書く順番は決まっている 考える順番(結論から逆算)と、書く順番(仮定から結論へ)は逆です。下書きで逆算し、清書で順に書く――この2段構えを最初から意識してください。「共通な辺」「共通な角」は見落としやすい根拠なので、2つの三角形が辺や角を共有していないか必ず確認しましょう。

型07 二等辺三角形の性質と条件

07「2辺が等しい」と「2角が等しい」は行き来できる

顔つき 「 のとき 」「 のとき二等辺三角形」。

中身 性質:2辺が等しい → 底角が等しい。条件:2角が等しい → 二等辺三角形。

「性質」と「条件」は矢印の向きが逆 性質は「二等辺三角形だから〜」、条件は「〜だから二等辺三角形」。問題が「何を示せと言っているか」で、どちらを使うかが決まります。また頂角の二等分線は、底辺を垂直に二等分する――この性質は補助線を引く根拠としてよく使われます。

型08 正三角形

083辺が等しい=3角が

顔つき 「正三角形 ABC の辺上に点をとって〜」。

中身 正三角形は二等辺三角形の特別な場合。3つの角がすべて

正三角形の辺と角から、使える条件を確認する 3辺が等しく、3角が です。比べる2つの三角形のどの辺や角に、この性質を使えるかを確認します。等しいものを見つけたあとは、使いたい合同条件に必要な組合せがそろっているかを調べましょう。「正三角形だから と、使える情報を最初に全部書き出してください。

型09 平行四辺形の性質

092組の対辺が平行 → 4つの性質が出る

顔つき 「平行四辺形 ABCD において〜を証明せよ」。

中身 ①2組の対辺が等しい ②2組の対角が等しい ③対角線がそれぞれの中点で交わる

性質は「使ってよい情報」 「平行四辺形である」と与えられたら、上の3つ(と定義の「2組の対辺が平行」)を根拠として自由に使えます。証明で「平行四辺形の対辺は等しいので 」と書けばよい。使える情報を最初に図に書きこむ――等しい辺には同じ印、等しい角には同じ印をつけると、合同が見えてきます。

型10 平行四辺形になる条件

105つのうち、どれか1つを示せばよい

顔つき 「四角形 ABCD が平行四辺形であることを証明せよ」。

中身 ①2組の対辺が平行 ②2組の対辺が等しい ③2組の対角が等しい ④対角線がそれぞれの中点で交わる ⑤1組の対辺が平行で長さが等しい

⑤がいちばん使いやすい 「1組の対辺が平行で長さが等しい」――示すことが2つで済むので、5つの中で最も条件が軽い。平行を示すには錯角か同位角、長さを示すには合同どの条件を使うかを最初に宣言してから証明を書くと、方針が定まります。

型11 特別な平行四辺形

11対角線の性質で見分ける

顔つき 「平行四辺形 ABCD が長方形になる条件」。

中身 長方形:対角線の長さが等しい。ひし形:対角線が垂直に交わる。正方形:その両方。

対角線に注目すると、区別が1行で言える どれも平行四辺形なので「対角線がそれぞれの中点で交わる」は共通。そこに「長さが等しい」を足せば長方形、「垂直」を足せばひし形両方足せば正方形。この整理を持っていると、「〜になる条件を求めよ」という問題で迷いません。

型12 面積が等しい三角形(等積変形)

12底辺が共通で、頂点が平行線上にあれば面積は等しい

顔つき 「 のとき、 と面積が等しい三角形」。

中身 底辺が同じで、高さが同じなら面積は等しい。平行線があれば高さが等しい。

平行線を見たら等積変形を疑う 平行線どうしの距離はどこで測っても同じなので、その2直線に頂点を持つ三角形は、底辺が共通なら面積が等しい「四角形を、面積の等しい三角形に作り変える」という作図問題も、この性質でできます。図形の面積を直接計算せずに比べられる――強力な道具です。

4. 例題で確かめる

全12型のうち、例題で確かめているのは7型1マスが1つの型です。青いマスは、下にある例題で確かめている型ですうすいマスは、例題にはありませんが、ページ下部の演習で扱っています010203040506070809101112解法パターン12型例題で確かめる7型演習で扱う5型7 + 5 = 12型。この図は下にある例題が扱う型を数えたものです例題は5問。例題の数と型の数は必ずしも一致しません

この単元の解法パターンは全12型で、下にある例題5問で確かめているのは7型です。残りの5型は、ページ下部の演習で扱っています。1問が複数の型にまたがることも、同じ型を複数の例題で扱うこともあるため、例題の数と型の数は必ずしも一致しません。

ここからは、数強塾が作成したオリジナルの例題で型を確かめます。掲載しているすべての数値は Python で検算しています。

例題1 ―― 型02・型03。角度を集める

【例題1】(数強塾オリジナル)

(1) 正十八角形の1つの内角の大きさを求めなさい。

(2) 内角の和が である多角形は何角形ですか。

(3) 三角形 ABC で のとき、頂点 C における外角の大きさを求めなさい。

【解答】

(1)  (2) 十五角形 (3)

(1) 外角から攻めます(型03)。正十八角形の1つの外角は

内角はその補角なので

(2)  角形として

(3) 外角=隣り合わない2つの内角の和(型02)。

(3) を別の道で確かめる

。外角はその補角で

一致します。外角の性質を使うと、内角 C を経由せずに1ステップで出ます。

正多角形は外角から、一般の多角形は内角の和から。正多角形は「外角がすべて等しい」ので、外角の和 を頂点の数で割れば1つの外角が出ます。一般の多角形では外角がバラバラなので、この手は使えません。

だから「正〜角形の内角」なら外角経由、「内角の和が〜」なら の式――問題文の形で使う道具が決まります。

例題2 ―― 型04・型06。合同の証明を書く

【例題2】(数強塾オリジナル)

線分 AB と線分 CD が点 O で交わり、 であるとします。このとき であることを証明しなさい。

まず逆算する(下書き)

結論 

AC を含む三角形  / BD を含む三角形 

目標  を示す

使えるもの (仮定)、(仮定)、(対頂角)

辺・角・辺の順なので「2組の辺とその間の角」が使えます。

【証明】

において

仮定より  …①

仮定より  …②

対頂角は等しいので  …③

①②③より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので

合同な図形の対応する辺は等しいので 。(証明終)

「対頂角は等しい」という根拠が書けるかどうかが分かれ目。③の等式は仮定にはありません。図から読み取って、根拠とともに書く必要があります。

そして「その間の角」であることの確認も大切です。 は辺 AO と辺 CO の間の角。だから「2組の辺とその間の角」が使えます。もし角が間になければ、この条件は使えません。集めた等式が並ぶ順(辺・角・辺)を確かめてから合同条件を書いてください。

例題3 ―― 型07。二等辺三角形の性質を使う

【例題3】(数強塾オリジナル)

の二等辺三角形 ABC があります。辺 AB 上に点 D、辺 AC 上に点 E を、 となるようにとります。このとき であることを証明しなさい。

逆算する

結論  →  を示せばよい

使えるもの (仮定)、(二等辺三角形の底角)、 は共通

辺・角・辺の順なので「2組の辺とその間の角」

【証明】

において

仮定より  …①

より は二等辺三角形だから、底角は等しく

  …②

共通な辺だから  …③

①②③より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので

合同な図形の対応する辺は等しいので 。(証明終)

「共通な辺」を書き忘れない

は2つの三角形が共有している辺です。同じ辺を両方の三角形で使っているので、長さが等しい根拠として「共通」と書けます。この証明では、ほかの2組の等しさと合わせて合同条件を満たします。

2つの三角形が辺や角を共有していないか、必ず確認する――証明の下書きで最初にやるべきことです。

を比べても解ける。 は共通。しかしこれでは も出てきません。

結論に出てくる辺(CD と BE)を含む三角形を選ぶ――これが「逆算」の意味です。どの三角形を比べるかで、証明が書けるか書けないかが決まります。

例題4 ―― 型10。平行四辺形になる条件

【例題4】(数強塾オリジナル)

平行四辺形 ABCD の対角線 AC 上に、点 P、Q を となるようにとります(P は A の側、Q は C の側)。このとき四角形 PBQD が平行四辺形であることを証明しなさい。

どの条件を使うか決める

5つの条件のうち、「対角線がそれぞれの中点で交わる」が使えそうです。

四角形 PBQD の対角線は PQ と BD。もとの平行四辺形 ABCD の対角線 AC と BD の交点を O とすると、O は BD の中点。

あとはO が PQ の中点であることを言えば終わりです。

【証明】

平行四辺形 ABCD の対角線 AC と BD の交点を O とする。

平行四辺形の対角線はそれぞれの中点で交わるので

  …①

仮定より  …②

①②より

したがって O は PQ の中点であり、①より O は BD の中点でもある。

四角形 PBQD において、対角線 PQ と BD がそれぞれの中点 O で交わるので、四角形 PBQD は平行四辺形である。(証明終)

「対角線がそれぞれの中点で交わる」を選んだのが正解だった理由。この問題では、もとの平行四辺形の性質としてすでに「対角線が中点で交わる」が使えます。与えられている情報と、示したい条件が同じ種類なら、それを選ぶのがいちばん短い。

もし「2組の対辺が等しい」を選ぶと、 などを証明する必要があり、手数が増えます。5つの条件のうちどれを使うかで、証明の長さが何倍も変わる――最初に方針を決める価値は、ここにあります。

例題5 ―― 型12。等積変形

【例題5】(数強塾オリジナル)

四角形 ABCD があり、対角線 AC を引きます。頂点 D を通り AC に平行な直線を引き、辺 BC の延長との交点を E とします。

(1)  と面積が等しい三角形を答えなさい。

(2) 四角形 ABCD と面積が等しい三角形を答えなさい。

【解答】

(1)  (2)

(1)  なので、直線 AC と直線 DE の距離はどこでも等しい(型12)。

底辺 AC が共通で、頂点 D と E がどちらも AC に平行な直線上にあるので高さも等しい

したがって

(面積が等しいという意味です。)

(2) 四角形 ABCD は に分かれます。

(1) より に置きかえてよいので

(四角形 ABCD)=

は、底辺 BC と CE が一直線上にあり頂点 A を共有するので、合わせて になります。)

数値で確かめる

とすると、四角形 ABCD の面積は

直線 AC の傾きは 。D を通る平行線と直線 BC( 軸)の交点は

の面積は 四角形 ABCD と一致します。

「四角形を、同じ面積の三角形に変える」――これが等積変形の代表的な使い道です。四角形の面積は直接計算しにくいですが、三角形なら「底辺 × 高さ ÷ 2」で一発。

この作図は土地の境界線をまっすぐにするといった実用にも使われます。面積を変えずに形を変えられる――平行線の性質が生む、実に強力な道具です。

5. よくある質問

Q1. 証明で何を書けばよいか分かりません。

A. 合同を使う場合は、まず比べる2つの三角形を示します。次に、使う合同条件に必要な辺や角の等しさを理由とともに書き、その条件から合同であることを示します。最後に、対応する辺や角の等しさを使って結論を導きます。等式を任意に3つ集めるのではなく、合同条件に合う組合せかを確認しましょう。

Q2. どの三角形を比べればよいか分かりません。

A. 結論に出てくる辺や角を含む三角形から候補を探します。例えば辺ACと辺BDの長さが等しいことを示すなら、それぞれの辺を含む三角形に注目します。そのうえで、仮定や共通の辺・角を使って合同条件をそろえられるかを調べます。候補が複数あっても、最初に選んだ組にこだわる必要はありません。

Q3. 等式が2つしか見つかりません。

A. 共通の辺や角、対頂角、平行線の錯角・同位角などから、使える等しさがないか確認します。また、今見つけた2組の等しさが、どの合同条件に使えるかも考えましょう。例えば2辺が等しいなら、その間の角が等しいかを探します。3つ目が見つからない場合は、比べる三角形の組を見直すことも必要です。

Q4. 平行四辺形になる条件は5つとも覚えるのですか。

A. それぞれの条件の意味と、なぜ平行四辺形になるかを確認して整理しましょう。問題では、与えられた情報から示しやすい条件を選びます。「1組の対辺が平行で長さも等しい」は同じ1組について両方が必要です。「対角線が互いに他を二等分する」は、交点が両方の対角線の中点になることを確かめます。

Q5. 図に印をつける意味はありますか。

A. 等しい辺に同じ印、等しい角に同じ印を付けると、分かっている条件を整理できます。ただし、見た目だけで等しいと判断して印を付けないようにしましょう。仮定や、理由を示して分かった等しさに印を付け、その組合せが合同条件を満たすか確認します。

6. 次に読むページ

証明が白紙になってしまう人へ

図形の証明でつまずく生徒のほとんどは、図形が苦手なのではなく「結論から逆算する」という考え方を教わっていないだけです。数強塾では、証明を書く前に「結論は何か」「その辺を含む三角形はどれとどれか」「使える等式は何か」を口に出させ、方針が決まってから答案を書かせています。オンラインの完全1対1で、プロ講師のみが担当します。

数強塾オリジナル演習|例題で扱わなかった5つの型

上の「例題1〜5」では型02・03・04・06・07・10・12 を扱いました。ここでは残る型01・03・05・08・09・11 を1問ずつ埋めて、12型すべてを一周します。(型03は計算の型なので、上とは別の角度から出しています)

型01 平行線と角(ホームベース型)
2直線 が平行で、その間に点 がある。 上の点 上の点 と結んだとき、 であった。 の大きさを求めよ。

解答・解説を見る

を通り に平行な直線を引くのが定石。( なので、この補助線は とも平行)
補助線と のなす角は、 との錯角
補助線と のなす角は、 との錯角

折れ曲がった点を通る平行線を引く——これだけで角が「錯角として下ろせる」ようになります。
外側にあるときは足し算ではなく引き算になります。図を必ずかくこと)

型03 多角形の内角と外角
(1) 正十二角形の1つの内角の大きさ。
(2) 内角の和が である多角形は何角形か。
(3) 1つの外角が である正多角形は何角形か。

解答・解説を見る

(1) 内角の和
(外角から:こちらのほうが速い
(2) 十角形
(3) 外角の和はつねに なので十五角形
「外角の和は角の数によらず を使うと、正多角形の外角と辺の数を結びつけられます。凸多角形の辺に沿って同じ向きに一周すると、各頂点で向きを変えた角の合計が1回転になります(内角の和が の理由)。

型05 直角三角形の合同条件
の二等分線上に点 をとる。 から辺 に下ろした垂線の足をそれぞれ とする。 を証明せよ。

解答・解説を見る

【証明】
において
仮定より  …①
は共通 …②
の二等分線だから …③
①②③より、直角三角形の斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいので

合同な図形の対応する辺は等しいので (証明終)
直角三角形では、条件が2つでよいのがポイント(斜辺と1鋭角/斜辺と他の1辺)。直角がすでに1つ確定しているぶん、必要な情報が1つ減っているのです。
なお が共通という一言を落とすと、条件が1つ足りずに減点されます。

型08 正三角形と合同
正三角形 の辺 上に、 となる点 をとる。 の交点を とするとき、 の大きさを求めよ。

解答・解説を見る

まず合同を見つける。
において
正三角形だから 、仮定より
2辺とその間の角がそれぞれ等しいので
よって
ここで 外角だから

なので打ち消し合って
をどこに取っても で変わりません。「動かしても変わらない量」が答えになるのは、合同が背後にある証拠です。

型09 平行四辺形の性質
平行四辺形 について。
(1) のとき、4つの角の大きさ。
(2) 周の長さが のときの

解答・解説を見る

(1) となり合う角の和は の同側内角)。


向かい合う角は等しいので、1つ決まれば全部決まる)
(2) 向かい合う辺は等しいので

平行四辺形の性質は3つセット(2組の対辺が等しい/2組の対角が等しい/対角線がそれぞれの中点で交わる)。どれも「平行だから錯角が等しい→合同」から出ます。

型11 特別な平行四辺形
長方形 の対角線の交点を とする。 のとき
(1)  (2)  を求めよ。
(3) これがひし形だったら、対角線について何が言えるか。

解答・解説を見る

長方形では対角線の長さが等しく、互いの中点で交わるので
(すべて対角線の半分)。
(1) の二等辺三角形。

(2) も二等辺だから

(検算: ✓)
(3) ひし形では対角線が垂直に交わり、それぞれの角を二等分する。長さは等しくならない。
長方形=対角線が等しい/ひし形=対角線が垂直/正方形=その両方。この対応で覚えます。

結論の形から、使う道具を引く

証明でいちばん困るのは「何から書き出すか」です。結論の形を見れば、候補は数本に絞れます。

示したいこと 使う道具(上から順に試す)
辺が等しい 合同(型04・05)/二等辺三角形になる条件(型07)/平行四辺形の性質(型09)
角が等しい 平行線の錯角・同位角(型01)/合同(型04)/二等辺三角形の底角(型07)
2直線が平行 錯角・同位角が等しいことを示す(型01の逆)/平行四辺形になる条件(型10)
平行四辺形である 5つの条件のどれか1つ(型10)
面積が等しい 等積変形=底辺共通で高さが等しい(型12)
角度の値 内角と外角(型02)/多角形の和(型03)/二等辺(型07)

ほとんどの問題は「合同を1組見つける」で片づきます。まず結論に出てくる辺や角を含む三角形を2つ探し、それが合同にならないかを疑う。これが最短ルートです。

答案では「共通」「仮定より」を必ず1行に書くこと。図を見れば明らかでも、書かなければ条件が1つ足りない答案になります。

「なぜそうなるのか」へ

証明は暗記ではなく、根拠をつなぐ作業です。土台になっている事実の「なぜ」を押さえると、書き出しで迷わなくなります。

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