中3数学 相似の解法パターン全12型|2組の角で証明・平行線と比・面積比と体積比を例題つきで


相似は、合同の拡張です。合同が「形も大きさも同じ」なら、相似は「形は同じで大きさが違う」。だから証明の書き方も、合同のときとまったく同じ型が使えます。違うのは「等しい」の代わりに「比が等しい」を集めることだけ。そして相似が分かると直接測れない長さが求められるようになり、さらに面積比は相似比の2乗、体積比は3乗という強力な道具が手に入ります。このページは、中3の相似を12の型に分けて並べた辞典です。型は当てはめるための箱ではなく、「どの2つの三角形が相似か」を見つけるための道具として並べています。

このページの12型

  1. 相似の意味と相似比
  2. 三角形の相似条件
  3. 相似の証明の書き方
  4. 直角三角形の中の相似
  5. 円と相似(方べき型)
  6. 平行線と線分の比
  7. 中点連結定理
  8. 角の二等分線と比
  9. 相似を使って長さを求める
  10. 面積比(相似比の2乗)
  11. 体積比(相似比の3乗)
  12. 相似の利用(縮図・測量)

1. 背骨——相似は「比が等しい」合同

三角形の相似条件(3つ)

①3組の辺の比がすべて等しい

②2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい

③2組の角がそれぞれ等しい

合同条件と見比べてください。①②は「辺」が「辺の比」に変わっただけ、③は「1辺と両端の角」から辺の条件が消えたものです。

実際の入試で使うのは、ほぼ③だけです。「2組の角が等しい」――これが圧倒的に使いやすい。なぜなら角の情報は、平行線・対頂角・共通角・円周角から、いくらでも拾えるからです。

だから相似の証明では「等しい角を2つ探す」のが目標になります。共通な角(2つの三角形が同じ角を共有している)は特に見落としやすいので、真っ先に確認してください。「合同では辺を3つ集めたが、相似では角を2つ集める」――これだけで、証明はぐっと書きやすくなります。

2. 相似な三角形の見つけ方

1共通な角を探す 2つの三角形が1つの頂点を共有していないか。

2平行線を探す 平行があれば同位角・錯角が等しい。

3直角を探す 直角三角形の垂線で分かれた3つの三角形は、すべて相似。

4円周角を探す 同じ弧に対する円周角は等しい。

対応の順番をそろえて書く

と書いたら、 の対応です。

順番を間違えると、比の式 がずれて、答えが合いません。等しい角どうしが同じ位置に来るように書く――ここは機械的に守ってください。

3. 解法パターン全12型

型01 相似の意味と相似比

01対応する辺の比は、すべて等しい

顔つき 「 で相似比が のとき」。

中身 対応するすべての辺の比が相似比。対応する角はすべて等しい。

相似比は「拡大・縮小の倍率」 相似比 なら、 倍したもの。周の長さの比も (すべての辺が同じ倍率だから)。ただし面積比は (型10)――ここが引っかかりやすいところです。

型02 三角形の相似条件

02まず「2組の角」を狙う

顔つき 「 を証明せよ」。

中身 等しい角を2つ見つければ終わり。共通角・平行線・直角・円周角から拾う。

3つ目の角は自動的に等しい 三角形の内角の和は なので、2つが等しければ残りも等しい。だから「2組の角」で足りるのです。合同では角だけでは大きさが決まらないので辺が必要でしたが、相似は大きさを問わないので角だけで済みます

型03 相似の証明の書き方

03合同の証明と同じ4ステップ

顔つき 「次のことを証明しなさい」。

中身 ①比べる2つの三角形を宣言 ②根拠つきで等式(角の等式)を2つ ③相似条件を言う ④結論

「2組の角がそれぞれ等しいので」と書く これが③にあたる決まり文句です。そして結論では「相似な図形の対応する辺の比は等しいので」と書いてから比の式を立てます。合同の証明(図形の証明の型06)とまったく同じ骨組みなので、中2で身につけた型がそのまま使えます。

型04 直角三角形の中の相似

04斜辺への垂線で、3つの相似な三角形ができる

顔つき 「 で、A から BC に垂線 AH を引く」。

中身 。3つとも相似。

直角+共通角で相似が言える  は、直角()と共通角()で2組の角が等しい。この形は非常によく出るので、「直角三角形+斜辺への垂線」を見たら反射的に3つの相似を書き出せるようにしてください。ここから などの関係が出ます。

型05 円と相似

05円周角が等しいから相似

顔つき 「円の2弦 AB、CD が点 P で交わるとき」。

中身 (円周角と対頂角)。ここから

方べきの定理の正体は相似 同じ弧 に対する円周角として 、さらに対頂角 2組の角が等しいので相似で、対応する辺の比から積の等式が出ます(図形の性質の型10)。公式を覚えるより、相似から導けるようにしておくほうが応用が効きます。

型06 平行線と線分の比

06平行なら、比が等しい

顔つき 「 のとき 」。

中身  なら 逆も成り立つ

「上から」か「途中から」かで比が変わる (頂点からの全体との比)と (分けた部分どうしの比)は違う比です。 なら どちらの比を使っているかを、図に書きこんで確認してください。3本以上の平行線でも同じ関係が成り立ちます。

型07 中点連結定理

072辺の中点を結ぶと、第3辺と平行で半分

顔つき 「M、N が AB、AC の中点のとき MN と BC の関係」。

中身  かつ

型06の特別な場合  なので相似比が 、だから 覚えていなくても導けますが、頻出なので使えるようにしておきましょう。四角形の各辺の中点を結ぶと必ず平行四辺形になる――これも中点連結定理から証明できる有名な事実です。

型08 角の二等分線と比

08対辺を、隣の2辺の比に分ける

顔つき 「 の二等分線と BC の交点 D について 」。

中身 

比の向きを間違えない  側なので に対応、 側なので に対応。「近いほうの辺どうし」と覚えてください。この定理は中3では発展扱いのことも多いですが、知っていると長さの計算が一気に楽になります(図形の性質の型03)。

型09 相似を使って長さを求める

09比の式を立てて、内項の積=外項の積

顔つき 「 の長さを求めよ」。

中身 相似な2つの三角形の対応する辺どうしで比の式を作り、 から

「対応する辺」を正しく選ぶ  なら が対応。相似の式を正しい順で書いておけば、対応が自動的に決まります比の式は「同じ三角形の辺どうし」でも「対応する辺どうし」でも作れるので、 が求めやすいほうを選んでください。

型10 面積比

10相似比が なら面積比は

顔つき 「相似比 の2つの三角形の面積比」。

中身 面積は長さの2乗で効く

底辺も高さも 倍になるから 面積は(底辺)×(高さ)÷2 なので、両方が 倍になれば面積は 倍。 で「2倍の で4倍の 」だったのと同じ構造です(関数の型10)。高さが共通なら面積比=底辺の比という別の関係もあるので、混同しないでください。

型11 体積比

11相似比が なら体積比は

顔つき 「相似比 の2つの立体の体積比」。

中身 表面積比は (面積なので2乗)。

たて・よこ・高さの3方向が効く だから3乗。相似比 なら体積は8倍――「2倍の大きさ」で中身は8倍になります。円錐を底面に平行な面で切ったとき、上の小さい円錐ともとの円錐は相似なので、この比が使えます。「長さは1乗、面積は2乗、体積は3乗」――3つセットで覚えてください。

型12 相似の利用

12縮図をかいて、実際の長さを求める

顔つき 「木の高さを、影の長さから求める」「地図の縮尺」。

中身 同じ時刻の影なら、物と影の比は等しい。縮図なら縮尺の逆数を掛ける。

直接測れないものを測る技術 これが相似の実用です。太陽光は平行なので、同じ時刻ならどの物体も「高さ:影」の比が同じ。だから1m の棒の影を測れば、木の高さが計算できます。単位をそろえるのを忘れずに――縮尺 の地図で cm なら、実際は cm km です。

4. 例題で確かめる

全12型のうち、例題で確かめているのは8型1マスが1つの型です。青いマスは、下にある例題で確かめている型ですうすいマスは、例題にはありませんが、ページ下部の演習で扱っています010203040506070809101112解法パターン12型例題で確かめる8型演習で扱う4型8 + 4 = 12型。この図は下にある例題が扱う型を数えたものです例題は5問。例題の数と型の数は必ずしも一致しません

この単元の解法パターンは全12型で、下にある例題5問で確かめているのは8型です。残りの4型は、ページ下部の演習で扱っています。1問が複数の型にまたがることも、同じ型を複数の例題で扱うこともあるため、例題の数と型の数は必ずしも一致しません。

ここからは、数強塾が作成したオリジナルの例題で型を確かめます。掲載しているすべての数値は Python で検算しています。

例題1 ―― 型02・型03。相似の証明

【例題1】(数強塾オリジナル)

において、辺 AB 上に点 D、辺 AC 上に点 E をとり、 となるようにします。このとき であることを証明しなさい。

逆算する(下書き)

目標 

狙う条件 2組の角がそれぞれ等しい(型02)

使えるもの (仮定)、共通

これで2組そろいました。

【証明】

において

仮定より  …①

共通な角だから  …②

①②より、2組の角がそれぞれ等しいので

(証明終)

対応の順番に注意

と書いたので、 の対応です。

だから比の式は ではありません。

ここから という関係が出ます。

「共通な角」が使えることに気づけるかどうか。2つの三角形が頂点 A を共有しているので、 は自動的に等しい。仮定で与えられた角と合わせて2組――これで証明が完成します。

合同の証明で「共通な辺」を探したのと同じで、相似では「共通な角」を探すのが第一手です(図形の証明の型06)。2つの三角形が何かを共有していないか、必ず確認してください。

例題2 ―― 型06・型09。平行線と長さ

【例題2】(数強塾オリジナル)

において、辺 AB 上に点 D、辺 AC 上に点 E があり、 です。 cm、 cm、 cm のとき、次の長さを求めなさい。

(1)   (2) 

【解答】

(1) cm (2)

(1)  より (同位角)。

cm なので、相似比は

したがって

(2) (型06)。

2つの比を混同しない

(頂点からの全体との比)――相似比はこちら。

(分けた部分どうしの比)―― と等しいのはこちら。

に使うのは相似比 です。 を使うと間違えます。

図に を書きこむ。、そして 全体に この3つの数を図に書けば、どの比を使うか迷いません。

検算 cm は cm の 倍。相似比 なので、たしかに合っています。

例題3 ―― 型04。直角三角形の中の相似

【例題3】(数強塾オリジナル)

の直角三角形 ABC があり、 cm、 cm、 cm です。頂点 A から辺 BC に垂線 AH を引きます。

(1)  の長さを求めなさい。 (2)  の長さを求めなさい。

【解答】

(1) cm (2) cm

(1) 面積を2通りに表します。

(2)  を使います(型04)。

なぜ相似か

は共通。2組の角が等しいので相似です。

対応は

対応する辺の比から

検算

で三平方の定理: と一致します。

また を確かめると 成り立っています。

は、相似から出る有名な関係。 の内項と外項を掛ければ

直角三角形+斜辺への垂線という形は、高校まで繰り返し登場します。3つの相似な三角形が見えるようになると、長さの計算が一気に楽になります。(1) を面積で解いたのは、相似を使うより速いから――複数の道があるときは、短いほうを選んでください。

斜辺へ垂線を引くと相似な三角形が見えるAB6、AC8、BC10の直角三角形。BからHまで3.6、HからCまで6.4、高さAH4.8。B0,0、C10,0、A3.6,4.8と同じ縮尺で描き、AとHの直角を示す。斜辺への垂線で、相似を見つける例題3の図:単位はcm、縦横は同じ縮尺ABCH684.83.66.410大きい△ABC と 左の△HBA が相似。対応は A→H、B→B、C→A の順。
例題3の解答を図で確認します。Aの直角とHの直角が対応し、Bの角を共有するので、\(\triangle ABC\sim\triangle HBA\)。対応順から \(AB:HB=BC:BA\)、つまり \(6:BH=10:6\) です。面積では \(6\times8=10\times AH\) だから \(AH=4.8\)、相似では \(BH=3.6\)。残りの \(HC=10-3.6=6.4\) も同じ図で確認できます。

例題4 ―― 型10・型11。2乗と3乗

【例題4】(数強塾オリジナル)

円錐を、底面に平行な平面で切り、高さを に分けました(頂点側が )。

(1) 切り口の円と底面の円の面積比を求めなさい。

(2) 頂点側の小さい円錐と、もとの円錐の体積比を求めなさい。

(3) 小さい円錐と、残りの立体(円錐台)の体積比を求めなさい。

【解答】

(1)  (2)  (3)

準備。頂点側の高さが 、全体の高さが なので、小さい円錐ともとの円錐の相似比は

(1) 面積比は相似比の2乗(型10)。

(2) 体積比は相似比の3乗(型11)。

(3) 円錐台の体積は「もと - 小さい円錐」なので

したがって小さい円錐:円錐台

高さの比 をそのまま使わない

相似比は「小さい円錐」と「もとの円錐」の比なので です。 は「上の部分」と「下の部分」の高さの比で、相似比ではありません。

「何と何を比べているか」を必ず確認してください。ここを取り違えると、すべての答えが変わります。

体積が しかないことに驚くかもしれません。高さが なのに、体積は 。つまり全体の6.4%しかない。

これは半径も になるからです。底面積が で、それに高さ を掛けるので 「上のほうを切っても、体積はあまり減らない」――ソフトクリームやプリンの形を思い浮かべると納得できます。

例題5 ―― 型12。相似で測量する

【例題5】(数強塾オリジナル)

ある時刻に、高さ m の棒の影の長さが m でした。同じ時刻に、木の影の長さは m でした。

(1) 木の高さを求めなさい。

(2) 縮尺 の地図上で cm 離れた2地点の、実際の距離は何 km ですか。

【解答】

(1) m (2) km

(1) 太陽光は平行なので、棒と木で「高さ:影」の比が等しい(型12)。木の高さを m とすると

内項の積と外項の積が等しいので

検算比が一致します。

(2) 縮尺 なので、地図上の cm は実際の cm。

単位を直します。

単位換算を忘れない

m cm、 km m cm。

縮尺の問題は、計算より単位換算で間違えます。cm のまま答えを書かないよう注意してください。

相似は「直接測れないものを測る」ための道具。木の高さは登らなければ測れませんが、影の長さなら地面で測れる。棒という「基準」を1本用意するだけで、木の高さが分かります。

これは古代エジプトでピラミッドの高さを測った方法と同じです。数学が現実の問題を解いた最初期の例――相似という考え方の強さが、よく分かる場面です。

5. よくある質問

Q1. 相似の証明で、どの条件を使えばよいですか。

A. ほとんどの場合「2組の角がそれぞれ等しい」です。共通な角・平行線の同位角や錯角・直角・円周角から、等しい角を2つ探してください。

Q2. 比の式を立てると答えが合いません。

A. 対応の順番が違っている可能性が高いです。 なら A と D、B と E、C と F が対応します。

Q3. を混同します。

A. 図に数を書きこんでください。 なら、 全体には と書く。相似比に使うのは全体との比のほうです。

Q4. 面積比と体積比がごちゃごちゃになります。

A. 長さは1乗、面積は2乗、体積は3乗――方向の数だけ乗数が増えると考えてください。面積はたて・よこの2方向、体積はさらに高さで3方向です。

Q5. どの2つの三角形が相似か見つけられません。

A. 共通な角・平行線・直角・円周角の4つを順に探してください。とくに「2つの三角形が同じ角を共有していないか」は最初に確認すべきポイントです。

6. 次に読むページ

相似な三角形が見つけられない人へ

相似でつまずく生徒のほとんどは、証明の書き方ではなく「どの2つを比べるかを見つける手順を持っていない」だけです。数強塾では、図を見たらまず「共通な角はどこか」「平行線はあるか」「直角はあるか」「円周角は使えるか」を順に確認させ、等しい角を2つ見つけてから証明を書かせています。オンラインの完全1対1で、プロ講師のみが担当します。

数強塾オリジナル演習|例題で扱わなかった4つの型を5問で

上の「例題1〜5」では型02・03・04・06・09・10・11・12 を扱いました。ここでは残る型01(相似比)・型05(円と相似)・型07(中点連結定理)・型08(角の二等分線)を埋めます。型07は四角形と台形で2問に分けました。

型01 相似比と対応の順序
で、 である。
(1) 相似比を求めよ。
(2) を求めよ。
(3) 周の長さの比を求めよ。

解答・解説を見る

まず対応を確認します。 と書いてあるので、
したがって
(1)
(2) より
より
(3)
周の比は相似比と同じ(すべての辺が一律に 倍だから、足しても比は変わらない)。
面積は 、体積は なぜ2乗・3乗になるのか)。
記号の順序が対応そのものを表しています。 と書けば対応がまるで変わる——答案では順序をそろえて書いてください。

型05 円と相似(方べきの形)
円の2つの弦 が円の内部の点 で交わっている。 のとき を求めよ。

解答・解説を見る

が相似です。
・対頂角より
に対する円周角が等しいので
2組の角がそれぞれ等しいので
対応する辺の比が等しいので


(検算: ✓)
がつねに成り立ちます。高校で方べきの定理として習いますが、中身は円周角から相似を作っただけ
円があれば、まず円周角の等しい角を探す。相似が見つかれば長さが出ます。

型07 中点連結定理(四角形)
四角形 の辺 の中点を順に とする。対角線が のとき
(1) の長さ。
(2) 四角形 の周の長さ。
(3) はどんな四角形か。

解答・解説を見る

対角線を引くのが補助線です補助線の型D)。
(1) の中点なので
5、かつ
で同様に4
(2) なので
18
(3) で長さも等しい。1組の対辺が平行で長さが等しいので平行四辺形
元の四角形がどんな形でも成り立ちます。へこんでいても、ねじれていても(空間の四角形でも)平行四辺形。
理由は2つの三角形が同じ対角線を共有しているから。見えない基準を共有しているので、元の形にかかわらず平行になります。

型07 中点連結定理(台形)
の台形 で、 の中点をそれぞれ とする。 のとき の長さを求め、理由も述べよ。

解答・解説を見る

対角線 を引き、その中点を とします。
の中点なので

の中点なので

なので は同じ向き。つまり は一直線上
8
(検算: ✓)
——上底と下底の平均です。
だから台形の面積は 高さでも求まります。平均の長さの長方形に化けるからです。

型08 角の二等分線と比
の二等分線と辺 の交点を とする。
(1) を求めよ。
(2) の長さ。
(3) なぜこの比になるのか説明せよ。

解答・解説を見る

(1)
(2) に分けるので
64
(検算: ✓  ✓)
(3) 補助線: を通り に平行な直線を引き、辺 の延長との交点を とする。
より
・同位角より 、錯角より
は二等分線なので
よって となり、 は二等辺三角形
したがって
「角の二等分」という角の条件が、二等辺三角形を経由して長さの比に変わりました。平行線1本の仕事です。

相似は「角の条件」を「長さの比」に変える装置

この単元の型は数多くありますが、やっていることは全部同じです。

角が等しい → 相似 → 辺の比が等しい

だから「どこに等しい角があるか」を探すのがすべての出発点になります。等しい角の供給源は4つしかありません。

供給源 使う場面 この記事では
共通の角 2つの三角形が重なっている 型04(直角三角形の中)
対頂角 2直線が交わっている 型05(弦の交点)
平行線の錯角・同位角 平行な線がある 型06・07・08
円周角 図に円がある 型05

この4つを順に探すだけで、相似の問題の入口はほぼ見つかります。見つからないときは、補助線で作り出す番です。

比を書くときの2つの注意

  • 対応の順序をそろえる  と書いたら、比も の順に書く
  • どの三角形の辺かを確かめる 図の中の線分がすべて使えるわけではありません( を混ぜない

相似比 のとき、長さ 倍・面積 倍・体積 倍。周の長さは長さの仲間なので 倍です(演習1)。

「なぜそうなるのか」へ

相似は「形が同じ」を数で扱うための道具です。土台を押さえておくと、12の型が1本につながります。

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要点辞典この単元の公式・定石・つまずきやすい所は 中3数学の要点辞典:相似 にまとめてあります。

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