中2|連立方程式解き方がわからないときは 中2数学|連立方程式とは?加減法・代入法・解き方を解説【中2数学】(無料問題PDF) を先に読むと、この問題で何を問われているかが分かります。
連立方程式の文章題では、二つの未知数を単位付きで置き、同じ場面から互いに異なる二つの数量関係を見つけます。「何を文字にしたか」「各式が何を表すか」を日本語で確認すれば、個数・割合・速さの問題も整理して解けます。
連立方程式の文章題を解く7つの手順
- 求める数量を確認する。何を、どの単位で答えるかを明確にする。
- 二つの数量を文字で置く。「大人を x 人、子どもを y 人とする」のように、意味と単位を書く。
- 数量を表や図に整理する。個数・単価・代金、速さ・時間・道のりなど、同じ種類の数量をそろえる。
- 一つ目の数量関係を式にする。例えば「人数の合計」を表す。
- 異なる二つ目の数量関係を式にする。例えば「代金の合計」を表す。
- 連立方程式を解く。加減法または代入法を選び、一文字ずつ求める。
- 元の場面で確かめる。二本の式だけでなく、整数・正の数・桁など文章固有の条件も確認する。
「大人の人数+子どもの人数=全体の人数」「大人の入場料+子どもの入場料=代金の合計」のように書くと、左右に同じ種類・同じ単位の数量を置けます。
二本の式に必要な条件
二つの未知数を一組に決めるには、通常、互いに異なる二つの数量関係が必要です。同じ関係を言い換えただけの式を二本作っても、未知数は一組に決まりません。
| 場面 | 一つ目の関係 | 二つ目の関係 |
|---|---|---|
| 個数と代金 | 個数の合計 | 代金の合計 |
| 2桁の数 | 十の位と一の位の関係 | 元の数と数字を逆にした数の関係 |
| 移動 | 道のりの合計 | 時間の合計 |
| 食塩水 | 食塩水全体の重さ | 食塩の重さ |
| 長方形 | 縦と横の和 | 縦と横の差 |
個数と代金の問題
例1:大人券と子ども券
問題:大人券は1枚800円、子ども券は1枚500円です。合わせて32枚買い、代金は2万2000円でした。大人券と子ども券をそれぞれ何枚買いましたか。
文字で置く:大人券を x 枚、子ども券を y 枚とします。
| 券 | 1枚の値段 | 枚数 | 代金 |
|---|---|---|---|
| 大人券 | 800円 | x枚 | 800x円 |
| 子ども券 | 500円 | y枚 | 500y円 |
枚数の合計:x+y=32
代金の合計:800x+500y=22000
800x+500y=22000 ……②
①を500倍すると、500x+500y=16000です。②からこの式を引きます。
x=20
①へ代入すると20+y=32より、y=12です。
確かめ:20+12=32枚、800×20+500×12=16000+6000=22000円です。
答え:大人券20枚、子ども券12枚
2桁の数の問題
十の位を x、一の位を y とすると、2桁の数は10x+yです。数字を逆にした数は10y+xです。
例2:数字を逆にした数
問題:2桁の自然数があります。十の位と一の位の数の和は11で、元の数は数字を逆にした数より27大きくなります。元の数を求めましょう。
文字で置く:十の位を x、一の位を y とします。
(10x+y)-(10y+x)=27 ……②
②を整理すると9x-9y=27、すなわち x-y=3です。①と加えると2x=14より、x=7、y=4です。
確かめ:7+4=11、74-47=27です。また、十の位7は1以上9以下、一の位4は0以上9以下です。
答え:74
速さの問題
速さの問題では、道のり=速さ×時間を使います。時間を求めるときは、時間=道のり÷速さです。分と時間が混在する場合は、先に単位をそろえます。
例3:自転車と徒歩で進む
問題:42 kmの道のりを、途中まで時速12 kmの自転車で進み、残りを時速4 kmで歩いたところ、合計5時間かかりました。自転車と徒歩の道のりをそれぞれ求めましょう。
文字で置く:自転車で進んだ道のりを x km、歩いた道のりを y kmとします。
| 移動方法 | 速さ | 道のり | 時間 |
|---|---|---|---|
| 自転車 | 時速12 km | x km | x÷12時間 |
| 徒歩 | 時速4 km | y km | y÷4時間 |
x/12+y/4=5 ……②
②を12倍すると、x+3y=60です。ここから①を引くと2y=18より、y=9です。①へ代入して x=33です。
確かめ:道のりは33+9=42 km。時間は33÷12=2.75時間、9÷4=2.25時間で、合計5時間です。
答え:自転車33 km、徒歩9 km
食塩水の濃度の問題
食塩水では、全体の重さと食塩の重さを別々に考えます。
5%は0.05、12%は0.12のように小数へ直します。食塩水を混ぜても、こぼしたり蒸発させたりしない限り、混ぜる前後で食塩水全体の重さと食塩の重さはそれぞれ保存されます。
例4:濃度の異なる食塩水を混ぜる
問題:5%の食塩水と12%の食塩水を混ぜて、7.8%の食塩水を500 g作ります。それぞれ何g混ぜればよいですか。
文字で置く:5%の食塩水を x g、12%の食塩水を y gとします。
| 食塩水 | 全体の重さ | 食塩の重さ |
|---|---|---|
| 5% | x g | 0.05x g |
| 12% | y g | 0.12y g |
| 混合後7.8% | 500 g | 0.078×500=39 g |
0.05x+0.12y=39 ……②
②を100倍すると5x+12y=3900です。①を5倍した5x+5y=2500を引くと、7y=1400より y=200です。①から x=300です。
確かめ:0.05×300+0.12×200=15+24=39 g。39÷500=0.078なので7.8%です。
答え:5%の食塩水300 g、12%の食塩水200 g
図形の問題
例5:長方形の縦と横
問題:周の長さが34 cmで、縦が横より5 cm長い長方形があります。縦と横の長さ、および面積を求めましょう。
文字で置く:縦を x cm、横を y cmとします。
周の長さが34 cmなので2(x+y)=34、すなわち x+y=17です。縦が横より5 cm長いので x-y=5です。
x-y=5
二式を加えると2x=22より x=11、y=6です。面積は11×6=66 cm²です。
確かめ:周は2×(11+6)=34 cm、縦と横の差は11-6=5 cmです。
答え:縦11 cm、横6 cm、面積66 cm²
連立方程式を使わない方がよい場合
文章題だから必ず連立方程式を使うわけではありません。一方の数量が「全体-もう一方」のように簡単に表せる場合は、未知数を一つだけ置く一次方程式でも解けます。例1なら、子ども券を(32-x)枚として、800x+500(32-x)=22000と立式できます。
一方で、二つの数量を対等に整理したいときや、二本の関係が自然に見つかるときは連立方程式が便利です。問題の条件を最も分かりやすく表せる方法を選びます。
よくある誤りと直し方
| 誤り | なぜ違うか | 直し方 |
|---|---|---|
| 文字の意味や単位を書かない | 途中で個数と代金、道のりと時間を混同しやすい | 「何を x 何単位とする」まで書く |
| 同じ関係の式を二本作る | 独立した情報が増えず、二つの未知数が決まらない | 各式を日本語へ戻し、別の数量関係か確認する |
| 単位が異なる数量を等号で結ぶ | 枚数と円、kmと時間は等しいと比較できない | 等号の左右の意味と単位をそろえる |
| 式の解だけを書いて終える | 負の個数や桁の範囲外など、場面に合わない場合がある | 文章の条件へ戻し、単位付きで答える |
| 割合を5のまま掛ける | 5%は5倍ではなく0.05倍 | 百分率を100で割ってから使う |
確認問題
二つの未知数を単位付きで置き、二本の式が表す関係を日本語でも説明してみましょう。
- 1本120円の鉛筆と1本200円のペンを合わせて18本買い、代金は2640円でした。それぞれ何本買いましたか。
- 2桁の自然数があります。十の位と一の位の数の和は13で、元の数は数字を逆にした数より27大きくなります。元の数を求めましょう。
- 8%の食塩水と15%の食塩水を混ぜて、11.5%の食塩水を400 g作ります。それぞれ何g必要ですか。
- 川を進む船の下りの速さは時速15 km、上りの速さは時速9 kmでした。船の静水時の速さと川の流れの速さを求めましょう。
- 周の長さが44 cmで、縦が横より4 cm長い長方形があります。縦、横、面積を求めましょう。
- 大人の入場料は500円、生徒の入場料は300円です。合わせて42人が入場し、入場料の合計は1万6200円でした。大人と生徒はそれぞれ何人ですか。
確認問題の解答と確かめ
- 鉛筆を x 本、ペンを y 本とすると、x+y=18、120x+200y=2640。解は x=12、y=6です。120×12+200×6=2640円。
- 十の位を x、一の位を y とすると、x+y=13、x-y=3。x=8、y=5なので85です。85-58=27。
- 8%を x g、15%を y gとすると、x+y=400、0.08x+0.15y=46。解は x=200、y=200です。食塩は16+30=46 g、46÷400=0.115。
- 静水時の速さを時速 x km、流れの速さを時速 y kmとすると、x+y=15、x-y=9。x=12、y=3です。下り12+3=15、上り12-3=9。
- 縦を x cm、横を y cmとすると、x+y=22、x-y=4。縦13 cm、横9 cm、面積117 cm²です。周は2×(13+9)=44 cm。
- 大人を x 人、生徒を y 人とすると、x+y=42、500x+300y=16200。大人18人、生徒24人です。500×18+300×24=16200円。
まとめ
- 二つの未知数は、意味と単位を明記して置く。
- 同じ場面から、互いに異なる二つの数量関係を見つける。
- 等号の左右では、数量の意味と単位をそろえる。
- 加減法・代入法で求めた後、二本の式と文章固有の条件で検算する。
- 未知数を一つにした方が簡単なら、一次方程式を選んでもよい。
学習範囲の根拠
この記事は、文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」の第2学年「連立二元一次方程式を具体的な場面で活用すること」を基準に構成しています。学年配当と内容の根拠は、文部科学省の解説PDFで確認できます。
前後の単元
次に解く問題・この単元の解説
この単元を体系的に理解する
- 中2数学|連立方程式とは?加減法・代入法・解き方を解説【中2数学】(無料問題PDF)
- 中2数学|連立方程式の文章題 個数・割合・速さ・食塩水を解説【中2数学】(無料問題PDF)
- 中2数学の要点辞典:連立方程式公式と要点
難易度を変えて練習する
