数強塾オリジナル|まず1問
【気体】8.3 Lの容器にN₂ 0.20 molとO₂ 0.10 molを入れ27℃に保った。全圧とN₂の分圧を求めよ。 気体は理想気体として扱い、27℃=300 K、気体定数R=8.3×10³ Pa・L/(K・mol)とする。
ヒントを開く
ヒント:混合気体でも合計molでPV=nRTが使える。
解答・考え方を開く
全圧P=nRT/V=0.30×8.3×10³×300/8.3=9.0×10⁴ Pa。N₂の分圧=全圧×モル分率=9.0×10⁴×(0.20/0.30)=6.0×10⁴ Pa。判断根拠:まず合計molで全圧、次にモル分率で配分——の2段に分ける。
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理論化学|各章で一段ずつステップアップ
意味をつかむ → 知識と条件 → 誤答の理由 → 白紙で説明 → 独自問題 → 次の章へ。各章末の解答は、自分で考えてから開いてください。
大学受験化学・理論化学 COMPLETE GUIDE 2027
数学専門塾から始まった共通理念
化学で鍛える「粒子像と保存則」の論理
数強塾グループは数学専門塾から始まり、そこで培った「定義・条件・根拠を確かめる姿勢」を全科目の指導軸にしています。化学では、目に見える色や操作の裏で粒子が何をしているかを想像し、物質量と保存則で数量の関係を組み立てます。反応式や色を丸暗記する科目ではなく、状態を記述して理由を言う科目です。
- 物質と条件を整理する関わる物質・温度・圧力・濃度・触媒の有無を書き出し、何が変わり何が固定かを分けます。
- 粒子・結合・平衡のモデルで捉える電子配置や結合の種類、平衡の位置という粒子レベルの像で現象を言い直します。
- 物質量と保存則で関係を立てる質量保存・電荷保存・原子数の保存を式にし、molを共通の物差しにして数量を結びます。
- 生成物・実験値との整合を確かめる計算結果が実験値や既知の性質と矛盾しないかを確かめ、ずれがあれば仮定に戻ります。
避けること:色・式・操作を理由なしに丸暗記する。暗記した反応式を並べるのではなく、粒子がどう動いたかで式を再構成します。
確認する学びの成果:初見の実験設定でも、何が起きているかを粒子像で述べ、数量関係を保存則から立てられるかを見ます。
運営者の公開情報・正規URL
- 運営者
- 藤原進之介(数強塾グループ代表)。公開プロフィールは本教材の個別監修を示すものではありません。各追加教材の確認範囲は該当節に明記しています。
- 理念の原文
- 数強塾グループの理念の「化学」の項
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- https://sukyojuku.com/riron-kagaku-kanzen-koryaku/
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理論化学 完全攻略|気体・溶液・結晶・熱化学・平衡・溶解度積
状態方程式から蒸気圧、ヘンリーの法則、希薄溶液の性質、結晶格子、エンタルピー、電池・電気分解、反応速度、化学平衡、電離平衡、緩衝液、そして溶解度積まで。理論化学の主要な学習項目を「公式の当てはめ」ではなく、いま容器の中で粒子に何が起きているかを言葉にしてから式を立てる順序で一本につなぎます。
01 / LEARNING DESIGN
理論化学を「公式当てはめ」から「状態の記述」へ変える
理論化学の失点の大半は、公式を知らないことではなく、いまの状態(気体か液体か、平衡か途中か、何が一定か)を確認せずに式へ飛びつくことから生まれます。
02 / ORIGINAL VISUAL MAPS
計算・平衡・電気化学を判断フローで接続
すべてHTML・CSS・SVGで独立制作した検索可能な図です。図の内容は直後の章と表でも確認できます。
03 / CHAPTER GUIDE
理論化学の主要項目を16章で整理
定義・使える条件・例外・誤答原因・白紙確認を一つのカードにまとめました。章の順に読むと、粒子の運動→集団の性質→エネルギー→速さと平衡→水溶液の平衡、という一本の物語になります。
01. 三態・状態変化と蒸気圧
STEP 1|現象と意味を理解する
粒子は熱運動で散らばろうとし、分子間力でまとまろうとします。この綱引きで固体・液体・気体が決まり、気液平衡の圧力が蒸気圧です。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- 融解・蒸発は吸熱、凝縮・凝固は発熱。加熱曲線で温度が一定になる区間は状態変化にエネルギーが使われている
- 同じ純物質の飽和蒸気圧は温度で決まる。温度一定で容器を大きくしても、液体が残って気液平衡に戻れば、その物質の蒸気分圧は元に戻る。他の気体を含む場合は全圧と区別する
- 「沸騰=蒸気圧が外圧に等しくなる」。山頂で沸点が下がる理由まで一文で言えるようにする
- 蒸気圧曲線上の点は気液共存。曲線より下(低圧・高温側)ならすべて気体になる
- 密閉容器の水は、まず全部気体と仮定して圧力を計算し、蒸気圧を超えるなら一部凝縮と判断する
- 同じ純物質の飽和蒸気圧と、液体が残らない不飽和蒸気の圧力を混同する
- 密閉容器の水蒸気の問題で、凝縮の有無を確かめずに PV=nRT を最後まで使う
STEP 4|白紙で説明する:「全部気体と仮定→蒸気圧と比較→超えたら気体の量を蒸気圧で計算し直す」の3手順を白紙に書けるか。
年度別解説で演習:2026追試 解答29・2024本試 解答2・2024本試 解答4・2024本試 解答6・2022追試 解答3・2021日程1 解答4・2021日程1 解答5・2021日程1 解答9
STEP 5|独自問題で確かめる
液体の蒸気圧が外圧に達すると何が起こる?
解答と「なぜ?」を開く
沸騰が起こります。液体内部で生じた気泡がつぶれずに成長できるためです。外圧が低ければ、より低い温度でこの条件に達します。
蒸気圧と沸点|外圧が変わると何℃で沸騰する?
沸点は、液体の飽和蒸気圧と外圧が等しくなる温度です。純水の沸点が約100℃なのは約1気圧での話で、圧力が変われば沸点も変わります。蒸発は沸点より低い温度でも表面から起こり得ます。
以下は数強塾オリジナルの紙上問題2問です。純液体Xの架空のデータを使います。水の実測値ではありません。液体は十分にあり、外圧は一定の絶対圧、温度は均一、沸騰の遅れ・液深による圧力差などは無視する平衡モデルです。実験操作の課題ではありません。
- 60℃:飽和蒸気圧20 kPa
- 80℃:飽和蒸気圧50 kPa
- 100℃:飽和蒸気圧100 kPa
初回:外圧50 kPaの場合
Xの沸点を表から選び、根拠となる二つの圧力を書いてください。60℃では沸騰条件を満たしますか。また、60℃では表面からの蒸発も起こらないと言い切れるでしょうか。
初回の解答・比べるのは二つの圧力
沸点は80℃です。この温度でXの飽和蒸気圧50 kPaが外圧50 kPaに等しくなります。60℃では20 kPa<50 kPaなので、このモデルの沸騰条件を満たしません。
ただし、沸騰しないことと蒸発しないことは別です。60℃でも表面から分子が出入りし、周囲のX蒸気が飽和していなければ正味の蒸発が起こり得ます。「100℃を選んだ」なら物質と外圧を、「蒸発ゼロとした」なら液体内部の沸騰と表面の蒸発を見直します。
後日:外圧を変え、量も変えたら?
別の日に初回の解答を閉じて取り組みます。先に読んだ問題は既習の再確認として記録してください。
外圧と液量を変えた後日問題
同じXについて、①外圧20 kPa、②外圧100 kPaでの沸点を選びます。③②で液量だけを2倍にしても、物質・純度・外圧と共通条件を保った場合、沸点は2倍になりますか。沸騰までの時間についても、この表だけで2倍と決められるか考えてください。
後日の解答・温度と所要時間を分ける
①60℃、②100℃です。外圧が低いほど、より低い温度で飽和蒸気圧と一致します。③液量を2倍にしても、この条件での沸点は100℃のままです。量は温度そのものを2倍にする条件ではありません。
沸騰までの時間は、初期温度、加熱の強さ、容器、周囲への熱損失などにも関係します。この蒸気圧表だけで所要時間を2倍と断定できません。「沸点」と「そこまで温める時間」を別の欄に書いて説明します。
記録:初回に比較した圧力/実際の助言/直後に直した説明/後日の実施日・参照の有無・液量と沸点の区別。未実施は未確認とします。この2問は指定データの読み取りで、溶液の沸点上昇・過熱・臨界点付近までは扱いません。
気体の温度と一定条件を復習する / 蒸気圧と沸騰のつまずきを相談する。化学の担当・受講条件は事前にご相談ください。体験授業は有料・完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)です。
原理の確認元:OpenStax:蒸気圧と沸点。設問・架空データ・比較構成は独自作成でAI支援を用いています。講師の個別確認は未実施です。記録の自動保存・採点機能はありません。
02. 気体の法則と状態方程式
STEP 1|現象と意味を理解する
ボイルの法則もシャルルの法則も、PV=nRT の特別な場合です。何が一定かを言ってから式を選ぶと、公式の暗記量は1本まで減ります。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- 温度は必ず絶対温度(K)に直す。27℃=300 K の換算を反射にする
- 物質量nが一定の理想気体の変化なら PV/T=一定。nも変わる場合や一つの状態を調べる場合は PV=nRT から整理する
- 混合気体の全圧は分圧の和(ドルトン)。分圧=全圧×モル分率
- 平均分子量は「見かけの1 molの質量」。窒素80%・酸素20%のモル比で空気を近似する場合の28.8の求め方(28×0.8+32×0.2)で仕組みごと覚える
- 水上置換で集めた気体は水蒸気を含む。内外の水面をそろえ、気体の全圧が大気圧に等しい条件では、目的気体の分圧=大気圧−水の蒸気圧
- ℃のまま比例計算をする
- R=8.3×10³ Pa・L/(K・mol) を使うときに、体積の単位を m³ と混同する
STEP 4|白紙で説明する:水上置換の問題で、圧力の引き算を式より先に図(水面・気体・水蒸気)で説明できるか。
年度別解説で演習:2026本試 解答5・2026本試 解答6・2026追試 解答5・2026追試 解答6・2025追試 解答3・2024追試 解答3・2023追試 解答31・2022本試 解答3
STEP 5|独自問題で確かめる
理想気体の物質量と温度を一定にして体積を2倍にした。圧力は?
解答と「なぜ?」を開く
2分の1です。pV=nRTの右辺が一定なので、pとVは反比例します。温度を一定とする条件を外すと、この結論はそのまま使えません。
気体の体積からmolを求める|22.4Lを使える条件の2問
気体1molの体積は温度・圧力によって変わります。22.4L/molは、理想気体を0℃・1atm(101.325kPa)として扱うときの近似値です。「標準状態」という言葉だけでなく、問題文の温度・圧力の定義を確かめます。別の条件では、与えられたモル体積か状態方程式n=PV/(RT)を使います。
初回:27℃の気体を22.4で割ってよい?
数強塾オリジナルの紙上問題です。乾いた理想気体が、絶対圧100kPa・27℃で24.9Lあります。物質量を求めてください。計算ではT=t+273と近似し、R=8.30kPa·L/(mol·K)を使います。実験操作を行う課題ではありません。
気体のmol計算・初回解答
T=27+273=300K。n=100×24.9÷(8.30×300)=1.00molです。圧力をkPa、体積をLでそろえるのは、このRの単位に合わせるためです。24.9÷22.4とすると、指定と違う温度・圧力のモル体積を使っています。
迷ったら「Pの単位」「Vの単位」「TはKか」「Rの単位」を四つ並べます。厳密な℃からKへの換算は273.15を加えますが、本問は指定された273の近似で計算します。圧力は周囲との差を示すゲージ圧ではなく絶対圧です。
後日:0℃・1atmなら?液体にも使える?
別の日に初回の解答を閉じて取り組みます。問題・解答を先に読んだ場合は既習の再確認とし、実際に使った助言を残してください。
気体の条件を変えた後日問題
①乾いた理想気体11.2Lが0℃・1atmにあります。この条件のモル体積を22.4L/molとして、物質量を求めてください。②別の試料で、液体の水11.2Lを「11.2÷22.4=0.500mol」としてよいですか。③気体の体積だけが11.2Lと分かり、温度・圧力が不明なら、0.500molと断定できますか。
後日の解答と適用条件
①11.2L÷22.4L/mol=0.500mol。②できません。22.4L/molはこの条件の理想気体の値で、液体の水に適用できません。液体なら、その条件の密度で体積を質量へ直し、モル質量で割るなどの方法を考えます。③断定できません。温度・圧力、またはその条件でのモル体積が必要です。
同じ11.2Lでも、状態と温度・圧力が違えば同じ物質量とは限りません。実在気体のずれや、水上置換で集めた気体の水蒸気分圧はこの問題では扱っていません。
学習記録:初回の式/温度・圧力・体積の単位/使えるモル体積をどう判断したか/実際の助言/後日の答案・日付・参照の有無。数値が合っても条件を言えなければ未確認と残します。この2問で気体計算の全範囲を習得したとは判定しません。
物質量を一定にして温度・圧力を変える追試へ / 気体の体積とmolで迷った答案を相談する。化学の担当・受講条件は事前にご相談ください。体験授業は有料・完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)です。
原理の確認元:OpenStax:気体の状態方程式。問題の数値・条件・解説は独自作成です。追加部分はAI作成で、講師の個別確認は未実施です。
気体の計算|℃の比と「一定条件」を見直す確認問題・翌日追試
温度を上げると、いつでも体積が増えるとは限りません。物質量n・圧力P・体積Vの何が一定かを先に書き、温度をKへ直してから計算します。高校化学向けの数強塾オリジナル問題です。
以下は理想気体の計算モデルで、反応・凝縮・漏れはなく、気体の物質量は一定です。計算では温度を T[K]=t[℃]+273 と近似します。厳密な換算の加算値は273.15です。
1.初回:圧力を一定に保つ場合
気体の体積が変わる装置で、圧力を一定に保っています。27℃で3.0 Lだった気体を127℃にしたときの体積を求めてください。答案には「一定の量」と温度の換算を書きます。
解答と、比例させる量を確認する
物質量と圧力が変わらない。
27℃・127℃をそのまま比にしない。
PV=nRTでn・Pが一定なのでV/Tが一定です。V₂=3.0×400/300=4.0 L。
3.0×127/27とすると、約14.1 Lとなり誤りです。比例するのは℃の数値ではなく絶対温度です。温度差100℃は100 Kに相当しますが、温度差が同じことと、比が同じことは別です。
2.間違え方に応じて説明を変える
- 127/27を使った → 代入前に「27+273」「127+273」を書き、Kの列を作る。
- 体積が3.0 Lのままとした → 問題に「体積一定」と書いてあるかを確認する。
- nまで増えたと考えた → 漏れや反応がない設定を囲み、同じ粒子数の気体を比べていると確認する。
3.翌日以降:今度は体積一定
初問と独立の設定です。密閉した体積3.0 Lの剛体容器にある気体が、27℃で100 kPaでした。容器の体積を変えず177℃にしたとき、圧力と体積を求めてください。圧力は真空を0とする絶対圧です。他の仮定と温度の近似は初問と同じです。
翌日追試の解答
一定なのはn・Vです。温度は300 Kから450 Kへ変わります。PV=nRTよりP/Tが一定なので、P₂=100×450/300=150 kPa。体積は条件どおり3.0 Lです。
V₂=3.0×450/300=4.5 Lとした場合は、圧力一定の式を体積一定の問題へ使っています。「温めたら膨らむ」という印象ではなく、容器の条件から判断してください。
4.もう一歩:圧力も温度も変わる
同じ物質量の理想気体で、絶対圧が2倍、絶対温度も2倍になりました。体積は何倍ですか。
一つの式から比を作る
nが一定なのでP₁V₁/T₁=P₂V₂/T₂。したがってV₂/V₁=(T₂/T₁)×(P₁/P₂)=2×1/2=1倍です。温度だけを見て2倍、圧力だけを見て1/2倍としないことが確認点です。
nが変わるならPV/Tは一定ではありません。一般にはPV/(nT)=Rを使い、どの量が変わるかをもう一度整理します。
5.学習記録に残す項目
初回の式・使った温度の単位・一定とした量、指導で見直した条件、直後の説明、後日の答えとヒントの有無を日付付きで記録します。換算はできたが一定条件を間違えた場合は、別のつまずきとして残してください。
この追加節はAIを用いて作成し、個別講師の監修は未確認です。原理の確認先:OpenStax Chemistry 2e:気体の状態方程式。数値・設問・指導例は独自の学習用設定です。化学の指導・体験授業への対応は相談時にご確認ください。
気体定数Rの単位|Pa・kPaとL・m³で1000倍ずれる理由
PV=nRTへ入れる前に、Rの圧力・体積の単位と、P・Vの単位をそろえます。Rが別の物理量になるのではなく、同じ定数を異なる単位で表しています。
- R=8.31 Pa・m³/(mol・K):PはPa、Vはm³。
- R=8.31×10³ Pa・L/(mol・K):PはPa、VはL。
- R=8.31 kPa・L/(mol・K):PはkPa、VはL。
1 L=10⁻³ m³、1 kPa=10³ Paなので、1 kPa・L=1 Pa・m³です。数値の8.31だけを暗記せず、単位まで一組にします。以下は数強塾オリジナルの紙上問題2問です。乾燥した理想気体を扱い、圧力は絶対圧、温度はT=t+273の近似(厳密には273.15を加える)とします。Rは上の近似値を使い、答えは有効数字3桁で示します。
初回:同じ気体を二つの単位で計算
27℃、100 kPaで体積2.493 Lの気体があります。①R=8.31 Pa・m³/(mol・K)、②R=8.31×10³ Pa・L/(mol・K)のそれぞれを使い、物質量を求めてください。換算後のP・V・Tも書きます。
初回の解答・二つの結果を照合
①P=1.00×10⁵ Pa、V=2.493×10⁻³ m³、T=300 K。n=PV/(RT)=249.3/(8.31×300)=0.100 molです。
②P=1.00×10⁵ Pa、V=2.493 L、T=300 K。n=249300/(8310×300)=0.100 mol。単位を変えても同じ気体の物質量は同じです。
①でLの数値2.493をそのまま使うと100 molとなり、1000倍ずれます。RとP・Vの単位を横に並べ、Lとm³が混ざった行を直してください。計算前に換算表を作る助言が役立ったかも残します。
後日:今度は体積をmLで答える
別の日に初回の解答を閉じて解きます。先に読んだ問題は既習の再確認として記録してください。
求める量を変えた後日問題
独立の設定で、0.0200 molの理想気体が127℃、200 kPaにあります。R=8.31 kPa・L/(mol・K)を用い、体積をmLで求めてください。その後、Pa・m³の組合せでも同じ結果になるか確かめます。
後日の解答・最後にmLへ直す
T=400 K、V=nRT/P=0.0200×8.31×400/200=0.3324 L。mLへ直すと332.4 mLなので、3桁で332 mLです。
Pa・m³ならP=2.00×10⁵ Pa、R=8.31 Pa・m³/(mol・K)。V=3.324×10⁻⁴ m³=0.3324 Lで一致します。計算で得た0.3324にmLとだけ付けると、1000分の1の誤答になります。求めた単位から指定単位への最後の換算を別行に書きます。
記録:初回のR・P・V・Tの単位/実際の助言/直後に修正した換算/後日の実施日・途中式・参照の有無。数字だけ一致しても単位を省いた場合は説明を再確認し、未実施は未確認とします。湿った気体の分圧・実在気体の補正は、この2問の対象外です。
温度と一定条件の追試へ / 気体の単位換算を相談する。化学の担当・受講条件は事前にご相談ください。体験授業は有料・完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)です。
原理の確認元:OpenStax:状態方程式と気体定数の単位。設問・比較構成は独自作成でAI支援を用いています。講師の個別確認は未実施です。記録の自動保存・採点機能はありません。
混合気体の分圧|質量比とモル分率を取り違えない
理想気体の混合では、成分Aの分圧はpA=nA RT/V、全圧はP=n全体 RT/Vです。同じ温度T・同じ容器体積Vなので、pA/P=nA/n全体。全圧に掛けるのは質量分率ではなくモル分率です。各気体は容器全体へ広がり、体積を成分ごとに分割しているわけではありません。
以下は数強塾オリジナルの紙上問題2問です。気体は乾燥した理想気体とし、反応・凝縮はありません。N₂=28.0 g/mol、O₂=32.0 g/molを計算用の値として使います。圧力は絶対圧です。
初回:質量が与えられた混合気体
一つの容器にN₂が2.80 g、O₂が6.40 gだけ入っています。全圧は150 kPaです。各気体の物質量・モル分率・分圧を求めてください。「N₂の分圧=150×2.80/(2.80+6.40)」という式も点検します。
初回の解答・質量を先にmolへ
N₂は2.80/28.0=0.100 mol、O₂は6.40/32.0=0.200 mol、合計0.300 mol。モル分率はN₂が1/3、O₂が2/3です。したがって分圧はN₂が50.0 kPa、O₂が100 kPaで、和は150 kPaになります。
質量分率を掛ける式ではN₂が約45.7 kPaになり、誤りです。分子の重さが違うため、質量比は分子数の比と一致しません。「g→mol→全molで割る」の3行を別々に書いて修正します。モル分率の和が1、分圧の和が全圧になるかを検算してください。ただし和が合うだけでは、質量比を使った誤りまでは見抜けません。
後日:別の気体を加えるとN₂の分圧は?
初回の解答を閉じ、別の日に取り組みます。先に読んだ設問は既習の再確認として記録します。
気体を追加した後日問題
同じ容器の体積と温度を保ち、Heを0.300 mol追加しました。もとのN₂・O₂は漏れず、追加後も全成分が理想気体として均一に混ざっています。全圧、N₂のモル分率、N₂の分圧を求め、「モル分率が半分だから分圧も半分」という説明を直してください。
後日の解答・分率と全圧の両方を見る
合計は0.600 molで初回の2倍。T・V一定なので全圧は300 kPaです。N₂のモル分率は0.100/0.600=1/6、分圧は300×1/6=50.0 kPaで変わりません。O₂は100 kPa、Heは150 kPa、和は300 kPaです。
N₂自身のn・T・Vが同じなのでpN₂=nN₂RT/Vも同じです。モル分率は半分になっても、全圧が2倍になります。温度や体積が変わる場合まで「追加しても分圧は不変」と一般化しないでください。
記録:初回のg→molの行と分母/実際の助言/直後に書き直した式/後日の実施日・参照の有無・一定とした量。数値だけ合った場合は理由も確認し、未実施は未確認とします。水蒸気の補正や反応後の組成、実在気体はこの2問の対象外です。
状態方程式の単位を復習する / 混合気体の分圧を相談する。化学の担当・受講条件は事前にご相談ください。体験授業は有料・完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)です。
原理の確認元:OpenStax:分圧とモル分率。設問・比較構成は独自作成でAI支援を用いています。講師の個別確認は未実施です。記録の自動保存・採点機能はありません。
03. 実在気体と理想気体のずれ
STEP 1|現象と意味を理解する
理想気体は「分子自身の体積ゼロ・分子間力ゼロ」という理想化です。実在気体のずれは、この2つの仮定のどちらが効いているかで読みます。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- 高温・低圧ほど理想気体に近づく。分子間力の影響も体積の影響も小さくなるため
- Z=PV/nRT のグラフで、Z<1 は分子間力(引力)が効いている、Z>1 は分子自身の体積が効いていると読む
- 低温で凝縮しやすい気体(NH₃・CO₂など極性や分子量が大きいもの)ほど理想からのずれが大きい
- H₂ や He は分子間力が小さく、常温では Z>1 側にずれやすい
- 「高圧ほど理想に近い」と逆に覚える
- Z のグラフの下振れ・上振れを原因(引力か体積か)と結びつけずに形だけ覚える
STEP 4|白紙で説明する:「なぜ高温・低圧で理想気体に近づくのか」を分子間力と分子の体積の2語で説明できるか。
年度別解説で演習:2026追試 解答4・2025本試 解答2・2023追試 解答4・2022追試 解答2・2020追試 解答3・2018追試 解答3・2016追試 解答3
STEP 5|独自問題で確かめる
実在気体が理想気体に近づくのは、高温・低圧と低温・高圧のどちら?
解答と「なぜ?」を開く
高温・低圧です。分子間力の影響が運動に比べて小さくなり、分子自身の体積も容器全体に比べて無視しやすくなります。
04. 溶解のしくみと溶解度・ヘンリーの法則
STEP 1|現象と意味を理解する
「似たものは似たものに溶ける」。極性の一致が溶解の第一原理で、固体は温度、気体は圧力が溶解度の主導権を握ります。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- イオン結晶や極性分子は水(極性溶媒)に、無極性分子はヘキサンなどに溶けやすい。水和という言葉で説明する
- 固体の溶解度は「水100 gに溶ける質量」。再結晶の計算は、水の質量と溶質の質量を分けて表にする
- 水和物(CuSO₄・5H₂Oなど)の再結晶は、析出分が水も持ち去ることに注意して連立する
- 気体の溶解度は温度が上がると小さくなる(炭酸飲料がぬるいと抜ける)
- ヘンリーの法則:溶解度の小さい気体では、溶ける物質量(質量)は分圧に比例。「その圧力下での体積」は一定になる
- ヘンリーの法則の「体積」を、標準状態換算か・その圧力下かを確かめずに比例させる
- 水和物の析出で、失われる水を無視して溶解度の表へ代入する
STEP 4|白紙で説明する:「圧力2倍で溶ける気体は、molでは2倍、その圧力下の体積では同じ」を理由つきで説明できるか。
年度別解説で演習:2026本試 解答3・2026本試 解答15・2025本試 解答3・2023追試 解答5・2023追試 解答6・2019本試 解答7・2018本試 解答18
STEP 5|独自問題で確かめる
一定温度でヘンリーの法則が成り立つ気体の分圧を2倍にすると、溶解量は?
解答と「なぜ?」を開く
2倍です。一定量の溶媒に溶ける気体の量は、その気体の分圧に比例します。水と強く反応する気体などへ、条件を確認せず適用しません。
05. 濃度の表し方と換算
STEP 1|現象と意味を理解する
質量パーセント・モル濃度・質量モル濃度は、分母が「溶液の質量・溶液の体積・溶媒の質量」と全部違います。分母・単位・溶質の量を分けて確認します。質量パーセント濃度の4問へ
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- 質量%は溶液の質量が分母。モル濃度 mol/L は溶液の体積が分母。質量モル濃度 mol/kg は溶媒の質量が分母
- %→mol/L の換算では、密度をg/mLで表し、溶液1000 mLの質量を求める。そこから溶質の質量→mol→÷1 Lの順に計算する
- 溶質の流出・反応・析出がない希釈では、溶質の物質量は変わらない。c₁V₁=c₂V₂はこの条件で用い、Vは溶液全体の体積とする
- 沸点上昇・凝固点降下で使うのは質量モル濃度。体積は温度で変わるため、温度の議論では質量基準を使う
- 質量%の分母を溶媒の質量にする
- モル濃度と質量モル濃度を記号が似ているせいで取り違える
STEP 4|白紙で説明する:密度d g/mL、質量パーセント濃度a%、溶質のモル質量M g/molから、モル濃度10ad/M mol/Lを組み立てられるか。
年度別解説で演習:2024追試 解答5
STEP 5|独自問題で確かめる
質量パーセント濃度10%の水溶液200gに含まれる溶質は?
解答と「なぜ?」を開く
200×0.10=20gです。残る180gが溶媒です。10%は溶質の質量を溶液全体の質量で割った割合です。
質量パーセント濃度の分母を間違える|溶液全体を数える4問
質量パーセント濃度は溶質の質量÷溶液全体の質量×100です。分子・分母の質量単位をそろえ、「水」と「食塩水」を別の欄に書きます。水と溶質だけからなる溶液なら、溶液の質量は両方の質量の和です。
「食塩水120 g」とあるときは、その120 gに食塩を重ねて足しません。mLの値を条件なしに同じ数のgへ置き換えることもできません。必要なら密度と単位換算の4問へ戻ってください。以下は数強塾オリジナルの4問で、実際の入試問題や受講生の記録ではありません。各問で溶質は全て溶け、蒸発・流出・反応・析出はない設定です。
初回:水108 gと食塩12 gの全体は?
食塩12 gを水108 gに溶かしたときの質量パーセント濃度を求めてください。分母に使う質量と、その内訳も書きます。
質量%・初回の解答と指導の手がかり
溶液は12+108=120 g。12÷120×100=10%です。12÷108なら、水だけを分母にしています。120 gまでは求められているのに計算が違う場合は、全体の理解と割合計算を分けて確認します。
10%は同じ濃さの溶液100 gに食塩10 gを含むことです。「水100 gに食塩10 g」ではありません。水を30 g加える例では、食塩は12 gのまま、溶液は150 gなので12÷150×100=8%。濃度を足し引きせず、溶質と全体の質量を更新します。
指導直後:説明を閉じて確かめる
砂糖8 gを水72 gに全て溶かしたときの質量パーセント濃度を求めてください。初回に受けた助言も記録します。
質量%・指導直後の解答
溶液は8+72=80 g、8÷80×100=10%です。初回と同じ割合なので、数値だけでなく「なぜ80で割るか」を説明してください。指導直後の正解は、日を空けた自力再現とは分けます。
後日:内訳を戻し、混合する量をそろえる
別の日に、前の解答を閉じて次を開いてください。先に読んだ問題は初見ではありません。使ったヒント・辞書・解説も残します。
質量%・後日の2問を開く
後日1:5%の食塩水200 gに含まれる食塩と水の質量を求めてください。
後日2:10%の食塩水100 gと20%の食塩水50 gを混ぜたときの濃度を求めてください。「10%と20%の平均で15%」としてよいかも説明します。
質量%・後日2問の解答
後日1:食塩は200×0.05=10 g、水は200−10=190 g。200 gには食塩も含まれています。
後日2:食塩は100×0.10+50×0.20=20 g、溶液は150 g。20÷150×100=40/3%(約13.3%)です。二つの溶液の質量が違うため単純平均は使えません。同じ溶質の溶液を等しい質量ずつ、損失・反応・析出なしで混ぜるなら、濃度の単純平均になります。
元の式・役立った問い・後日の理由を残す
日付・問題番号/元の分母と内訳/実際の助言/訂正と理由/後日の答案と参照有無を記録します。保護者・講師の方は「この200 gには食塩も入っている?」と聞き、本人が内訳を書けるか確かめられます。「分母は自分で選べた・百分率計算は助言あり」のように分け、未実施と誤答も区別してください。
次はモル濃度の希釈で、分母の体積を確かめる問題へ進めます。濃度で迷った途中式と化学の指導可否を相談する。化学の対応は事前にご確認ください。体験授業は有料・完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)。答案の準備は申し込みの条件ではありません。
AI支援で作成・編集した独自教材で、個別講師の監修は未確認です。公式講師紹介はこの欄の監修実績を示しません。定義の確認元:OpenStax:質量パーセント濃度。問題・数値は転載ではありません。自動採点・保存・送信機能はありません。
モル濃度の希釈計算:後日、溶液の体積を自分で選べるか
質量パーセントの問題が解けても、モル濃度では分母が変わります。次の問題では、公式を思い出せたかだけでなく「何の量が変わらないか」「どの体積で割るか」を確認します。紙に初回の途中式と使ったヒントを残し、後日の問題で自力で再現できるか確かめましょう。
数強塾オリジナル・最初の確認:0.30 mol/Lの水溶液20.0 mLを取り、水を加えて溶液全体を150 mLにしました。希釈後のモル濃度を求めてください。溶質の流出・反応・析出はないものとします。
希釈計算で止まったときのヒント
まず20.0 mLをLに直し、希釈前の溶質の物質量を求めます。水を加えても、この条件では溶質の物質量は変わりません。最後は溶液全体の体積で割ります。
最初の確認の解答・単位を確認する
20.0 mL=0.0200 Lなので、溶質は0.30 mol/L×0.0200 L=0.0060 mol。希釈後の溶液は150 mL=0.150 Lです。0.0060 mol÷0.150 L=0.040 mol/Lとなります。
体積は20.0 mLから150 mLへ7.5倍になり、濃度は0.30÷7.5=0.040 mol/L。別の計算でも確かめられます。「水を150 mL加える」ではなく「全体を150 mLにする」という条件です。
数強塾オリジナル・後日の自力確認:0.20 mol/Lの水溶液25.0 mLを、水で溶液全体が100 mLになるまで薄めました。溶質の流出・反応・析出はありません。濃度を求め、保存される量と分母に使う体積を説明してください。
後日の問題の解答と確認基準
溶質の物質量は0.20×0.0250=0.0050 molのままです。溶液全体は0.100 Lなので、0.0050÷0.100=0.050 mol/L。体積が4倍になったので濃度は4分の1です。
保存されるのは溶質の物質量、分母は希釈後の溶液全体の体積です。この2点とmL→Lの換算を、答えを見ずに書けたか確認します。
答案から指導を選び、改善を記録する
- 体積を足してしまった:問題文の「全体」に印を付け、「加えた水の体積と完成した溶液の体積は同じ意味か」と問いかけます。
- 物質量が1000倍・1000分の1になった:数だけで計算せず、mol/L×L=molと単位まで書きます。
- 薄めた後の濃度が大きくなった:同じ量の溶質が広い体積に分かれることを説明し、計算前に大小を予想します。
ノートには「初回の日付・止まった式 → 受けた説明・直した箇所 → 後日の実施日・ヒントの有無・量と単位を説明できたか」を記録します。正解でもヒントを使った場合は、その事実を残してください。本欄は記録項目の案内であり、入力の保存・送信機能はありません。
自力で直しにくい箇所があれば、途中式を手元に用意して数強塾へ学習相談できます。化学の指導・体験対応は相談時にご確認ください。
定義の確認元:OpenStax Chemistry 2e「Molarity」(2026年9月6日確認)。本欄はAI補助で作成した独自問題で、計算と体積比による確認を行いました。個別の講師監修は未確認です。
06. 希薄溶液の性質(束一性)
STEP 1|現象と意味を理解する
希薄な溶液を理想的に扱うモデルでは、束一性は溶質粒子の濃度や割合で整理できます。粒子の総数だけでは決まりません。溶媒の種類、溶媒の量、温度など、比較する条件も必要です。電解質では電離後の粒子を数えますが、実測値が常に整数倍になるわけではありません。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- 希薄溶液で不揮発性の溶質を考えると、同温度の純溶媒より溶媒の蒸気圧が低くなる。同じ外圧で沸点は上がり、純溶媒が固体として析出する条件では凝固点は下がる
- ΔT=iK m。mは溶質の物質量÷溶媒の質量kg、iは粒子数の効果を表す係数。非電解質で会合しないモデルではi=1。Kb・Kfは溶媒ごとの定数で、問題の値を使う
- 完全電離し、イオン間の相互作用などを無視するモデルなら、NaClはi=2、CaCl₂はi=3。粒子の物質量を先に合計した場合は、さらにiを掛けて二重に数えない
- 浸透圧は希薄な理想モデルでΠ=i cRT。cを溶かした溶質のmol/Lで表すならiを掛ける。cを電離後の粒子全体のmol/Lで表すならΠ=cRTで、iは重ねて掛けない。Tは絶対温度、体積単位はRと合わせる
- 過冷却の最低温度を、そのまま平衡の凝固点としない。純溶媒だけが固体として析出し、溶質が液相に残る範囲では、凝固に伴って残液の濃度が上がる。曲線はこの条件と測定の状況を確かめて読む
- 分子量測定への応用:Δt や Π から mol を出し、質量÷mol で M を求める
- NaCl水溶液で電離を忘れ、粒子数を半分に見積もる
- 浸透圧の濃度に質量モル濃度を使う(Π=cRT の c はmol/L)
STEP 4|白紙で説明する:凝固点降下では分母を「溶媒kg」にする理由、溶質molと電離後の粒子molの違い、使った理想化の条件を説明できるか。
年度別解説で演習:2026追試 解答2・2025本試 解答5・2025本試 解答6・2025追試 解答4・2025追試 解答5・2025追試 解答6・2023追試 解答3・2023追試 解答28
STEP 5|独自問題で確かめる
同じモル濃度・温度の希薄なグルコース水溶液と、完全電離するNaCl水溶液。理想的に浸透圧が大きいのは?
解答と「なぜ?」を開く
NaCl水溶液です。同じ溶液体積中で、NaClは完全電離のモデルによりNa⁺とCl⁻を生じ、粒子のmol/Lがグルコースの2倍になります。実際の電解質溶液では相互作用などのため理想値からずれ、薄い溶液でも厳密に2倍とは限りません。
凝固点降下の分母は溶媒?溶液?|加水と電離の翌日追試
数強塾オリジナルの確認問題です。式を覚えているかだけでなく、溶媒kg・溶質mol・電離後の粒子molを区別できたかを記録します。
十分に希薄な理想溶液として扱います。溶質はすべて溶け、不揮発性とし、移し替えによる損失・蒸発・会合・指定した電離以外の反応はありません。冷却して純粋な氷が析出し始める平衡の凝固点を求めます。純水の凝固点を0℃、水のKfを1.86 K・kg/molとし、過冷却の最低温度とは区別します。
初回:水を加えると、どの量が変わる?
グルコース3.60 g(モル質量180 g/mol)を水200 gに溶かした液Aがあります。グルコースは電離しません。Aに水100 gを加えた液Bについても考えます。
- Aの質量モル濃度の分母は200 g、203.60 gのどちらですか。kgに直して答えてください。
- A・Bの凝固点降下度ΔTfと凝固点を求めてください。
- 「粒子数が変わらないから、加水しても凝固点は同じ」という説明の誤りを直してください。
初回の解答:水の質量を更新する
溶質は3.60÷180=0.0200 mol。Aの分母は水200 g=0.200 kgで、溶液全体203.60 gではありません。
A:加水する前
m=0.0200÷0.200=0.100 mol/kg
ΔTf=1.86×0.100=0.186 K
凝固点=0−0.186=−0.186℃
B:水100 gを加えた後
水は300 g=0.300 kg。溶質は0.0200 molのままです。
ΔTf=1.86×0.0200÷0.300=0.124 K
凝固点=0−0.124=−0.124℃
粒子の総数が同じでも、水が増えると溶媒1 kg当たりの粒子量は小さくなります。降下度は小さくなり、凝固点は高くなります。この設定で0℃を超えるわけではありません。
どの誤りに、どの指導を使う?
- 分母が203.60 g:「水」と「溶液全体」を別の枠に書き、質量モル濃度がどちらを使うか指さす。
- 分母が200のまま:式の下へ単位を書き、gをkgへ直す行を追加する。
- Bも同じ凝固点:溶質molは同じ、水kgは増える、の二行を分けて書く。
- 降下度と凝固点の大小が逆:正の降下度を計算してから「0℃から引く」を別の行にする。
指導直後は解答を閉じ、AからBへの変化を言葉と式で説明します。どの枠・単位・問いかけが役立ったかを残してください。
翌日:電解質なら「3倍」をどこに使う?
A・Bの解答を見ずに取り組みます。CaCl₂ 0.0100 molを水300 gに溶かした液Cを考えます。完全電離してCa²⁺と2Cl⁻になり、粒子間の相互作用を無視するとします。他の条件は上と同じです。
- 溶かしたCaCl₂のmolと、電離後のイオン全体のmolをそれぞれ答えてください。
- Cの凝固点を求め、A・Bのどちらと同じか説明してください。
- イオン全体のmolを使って計算した後、さらに3倍する必要はありますか。
翌日の解答:粒子数を二重に掛けない
CaCl₂は0.0100 mol。Ca²⁺は0.0100 mol、Cl⁻は0.0200 molなので、イオン全体は0.0300 molです。水は0.300 kg。
ΔTf=1.86×0.0300÷0.300=0.186 K。凝固点は−0.186℃でAと同じです。粒子molも水kgもAの1.5倍なので、比が同じになります。
別の書き方は、3×1.86×(0.0100÷0.300)。どちらか一方を使います。イオン全体0.0300 molを使った後、さらに3倍してはいけません。
これは指定した理想モデルでの答えです。実際のCaCl₂溶液の測定値が常にこの通りになるという意味ではありません。
初回・指導・後日の記録
日付/初回の分母と符号/役立った指導/後日の粒子数の式/ヒントの有無/次に戻る箇所を残します。未実施・ヒントあり・自力で説明できた、を区別してください。この一組だけで溶液の性質の全範囲を終えたとは判定しません。
化学の指導・体験対応は相談時に確認してください。この追試はAI支援で作成し、個別講師による確認は未実施です。原理の確認元:OpenStax:束一性・質量モル濃度。上の数値設定と問いは本ページ用の独自問題です。運営背景は数強塾代表・藤原進之介の公式プロフィール、記録の考え方は教育理念へ。プロフィールは本問題の個別監修を示しません。
07. コロイド
STEP 1|現象と意味を理解する
直径10⁻⁹〜10⁻⁷ m程度の粒子が散らばった状態がコロイドです。大きさが中途半端だからこそ、光・運動・電気で特有の現象が起きます。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- チンダル現象(光の通り道が見える)・ブラウン運動(水分子の衝突による不規則運動)・電気泳動(帯電の証拠)をセットで説明する
- 透析:半透膜でコロイドと小さいイオンを分ける精製操作。人工透析の原理
- 疎水コロイドは少量の電解質で沈む(凝析)。価数の大きい反対符号イオンほど有効
- 親水コロイドは多量の電解質で沈む(塩析)。豆乳→豆腐、セッケンの塩析
- 保護コロイド:疎水コロイドを親水コロイドが包んで凝析しにくくする(墨汁のにかわ)
- ゾル(流動する)とゲル(流動しない)、キセロゲル(乾燥ゲル)まで用語を区別する
- 凝析と塩析を逆に覚える(疎水=少量で凝析、親水=多量で塩析)
- ブラウン運動を「コロイド粒子自身の熱運動」と書く(水分子の衝突が原因)
STEP 4|白紙で説明する:Fe(OH)₃コロイド(正コロイド)を最も少量で凝析させるイオンを、理由つきで選べるか(例:PO₄³⁻のような価数の大きい陰イオン)。
年度別解説で演習:2026本試 解答2・2025本試 解答4・2025本試 解答14・2024本試 解答3・2024追試 解答6・2024追試 解答25・2023本試 解答2・2021日程2 解答3
STEP 5|独自問題で確かめる
コロイド溶液に光を当てると通り道が見える。この現象は?
解答と「なぜ?」を開く
チンダル現象です。コロイド粒子が光を散乱するためです。粒子が不規則に動くブラウン運動と区別します。
08. 固体の構造と結晶格子
STEP 1|現象と意味を理解する
結晶は「何の粒子が」「何の力で」並ぶかで4種類に分かれ、計算は単位格子の中の粒子数がすべての起点になります。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- 金属結晶・イオン結晶・共有結合の結晶・分子結晶を、構成粒子と結合・融点・電気伝導で1つの表にする
- 体心立方:単位格子内2個・配位数8・充填率68%。面心立方:4個・配位数12・74%。六方最密:配位数12・74%(六角柱に6個)
- 頂点は1/8個、面上は1/2個、辺上は1/4個として単位格子内の個数を数える
- 密度ρ=(格子内粒子数×M/Nₐ)÷a³。この1本でアボガドロ定数の測定問題まで解ける
- NaCl型(配位数6)とCsCl型(配位数8)、ZnS型(配位数4)を図の切り口で区別する
- ダイヤモンドは共有結合の結晶(単位格子内8個・配位数4)、黒鉛は層状で電気を通す。氷は水素結合ですき間の多い構造→水より密度が小さい
- 面心立方の格子内原子数を8×1/8+6×1/2=4と数える途中で頂点と面を取り違える
- 配位数を「単位格子内の原子数」と混同する
STEP 4|白紙で説明する:体心立方で原子半径 r と格子定数 a の関係(4r=√3a)を、対角線の図を描いて導けるか(面心立方は 4r=√2a)。
年度別解説で演習:2026本試 解答4・2025追試 解答2・2024本試 解答5・2023本試 解答4・2023本試 解答5・2023本試 解答6・2022本試 解答4・2021日程1 解答2
STEP 5|独自問題で確かめる
面心立方格子の単位格子に含まれる原子数は?
解答と「なぜ?」を開く
頂点8×1/8+面の中心6×1/2=4個です。境界上の原子は隣の単位格子と共有するため、見える球をそのまま数えません。
09. 化学反応とエンタルピー(熱化学)
STEP 1|現象と意味を理解する
現行課程では反応の熱をエンタルピー変化ΔHで表します。発熱はΔH<0。符号の向きを最初に固定すれば、ヘスの法則は単なる足し算になります。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- 発熱反応はΔH<0、吸熱反応はΔH>0。旧課程の熱化学方程式(発熱を+Q kJで表記)と符号が逆になることに注意
- 生成・燃焼・中和・溶解・融解・蒸発の各エンタルピーは「何を1 molとするか」を必ず言う
- ヘスの法則:経路によらず総ΔHは同じ。反応式を係数倍・逆向き・加減して目的の式を作る
- 標準反応エンタルピー=(生成物の標準生成エンタルピー×係数の和)−(反応物の標準生成エンタルピー×係数の和)。各元素の基準となる最も安定な単体の標準生成エンタルピーを0とする。同素体や状態を区別する
- 結合エネルギーからは ΔH=(切る結合の和)−(作る結合の和)。気体分子どうしの反応で使う
- q=mcΔt の測定値から1 molあたりへ換算する実験問題(中和熱・溶解熱)まで練習する
- エントロピー(乱雑さ)の考え方:ΔH<0 と乱雑さの増加はどちらも反応が自発的に進む方向に有利
- 生成エンタルピーの式で符号を逆に引く(生成物−反応物の順を崩す)
- 結合エネルギーの式とヘスの法則の式で「引く向き」が逆になることを整理していない
STEP 4|白紙で説明する:燃焼エンタルピー3つからメタンの生成エンタルピーを求める図(エネルギー図か経路図)を白紙に描けるか。
年度別解説で演習:2026本試 解答7・2026追試 解答11・2025本試 解答33・2025本試 解答39・2025追試 解答27・2025追試 解答33・2024本試 解答7・2023本試 解答9
STEP 5|独自問題で確かめる
A→Bの反応エンタルピーが−100kJ、B→Cが+30kJ。同じ反応量でA→Cは?
解答と「なぜ?」を開く
−70kJです。−100+30=−70。エンタルピー変化は経路によらず始状態と終状態で決まり、途中のBが打ち消されます。
発熱なのにΔHはマイナス?|系と周囲を分ける追試
反応する物質を「系」、その外側を「周囲」として、どちらが熱を受け取ったかを分けます。系へ入る熱は+、系から出る熱は−。発熱反応では周囲が熱を受け取っても、系のエンタルピー変化は負です。
以下は数強塾オリジナルの紙上問題2問です。A・Bは同じ分子式をもつ架空の異性体で、数値は練習用です。物質の出入りのない閉じた系、一定圧力、仕事は体積変化によるものだけとし、系の受け取る熱q系=ΔHを使います。熱のやり取りは系と指定した周囲の間だけで、q系+q周囲=0とします。反応前後の温度・物質の状態をそろえた値を扱い、実験操作は行いません。
初回:周囲が12.0 kJを受け取った
A(g)が0.200 molだけB(g)へ完全に変わる間に、周囲が12.0 kJの熱を受け取りました。①q周囲、②q系とこの反応量でのΔH、③A 1 molあたりの反応エンタルピーを符号付きで答えてください。「周囲が熱を得たからΔH=+12.0 kJ」としてよいでしょうか。
初回の解答・誰の符号かを確認
q周囲=+12.0 kJ、q系=−12.0 kJ。この条件ではΔH=−12.0 kJです。A 1 molあたりなら−12.0/0.200=−60.0 kJ/mol。周囲が受け取った熱と系のΔHを同じ符号にしてはいけません。
+12.0と答えたら、紙に「系→周囲」の熱の矢印を描き、系から出る側に−、周囲へ入る側に+を付けます。0.200で割り忘れた場合は、12.0 kJが何mol分かを見直します。12.0 kJという熱の量の大きさと、符号付きq系も区別してください。
後日:逆方向に0.150 molだけ進む
初回の解答を閉じ、別の日に取り組みます。先に読んだ問題は既習の再確認として記録します。
方向と反応量を変えた後日問題
同じ温度・圧力・状態の対応で、B(g) 0.150 molがA(g)に変わりました。共通条件は同じです。ΔHとq周囲を求め、発熱か吸熱か答えてください。反応を逆向きにしたから、必ず自然に進むと判断してよいでしょうか。
後日の解答・向きと量を別々に直す
逆反応はB 1 molあたり+60.0 kJ/molなので、ΔH=+60.0×0.150=+9.00 kJ。系が熱を受け取る吸熱変化で、q周囲=−9.00 kJです。
初回の−12.0 kJを単に+12.0 kJへ変えると、反応量が0.200 molから0.150 molへ変わった点を落とします。また、ΔHの符号だけで自然に進むかは決まりません。ここでは逆方向の変化が起こったという設定を使って熱を計算しています。
記録:初回の系・周囲の矢印/実際の助言/直後に直した符号とmol換算/後日の実施日・途中式・参照の有無。未実施は未確認とします。定容条件での熱測定や電気的な仕事がある場合に、q=ΔHをそのまま当てはめないでください。
ヘスの法則で係数・向き・状態をそろえる追試へ / 発熱・吸熱の符号を相談する。化学の担当・受講条件は事前にご相談ください。体験授業は有料・完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)です。
原理の確認元:OpenStax:エンタルピーと定圧の熱。設問・架空データは独自作成でAI支援を用いています。講師の個別確認は未実施です。記録の自動保存・採点機能はありません。
ヘスの法則の追試:反応式の係数・向き・状態をそろえる
符号だけを暗記せず、反応式を何倍したか、逆向きにしたかをΔHと一緒に書きます。以下は数強塾オリジナル問題です。A・B・Cは同じ分子式を持つ架空の異性体、数値は計算練習用の設定です。
初回:2 molの式を1 molに直す
すべて同じ温度で、各物質の状態と圧力条件をそろえた気体の反応を考えます。ΔHは、各式の係数が表す物質量だけ反応したときのエンタルピー変化です。
① 2A(g) → 2B(g):ΔH=−84 kJ
② B(g) → C(g):ΔH=+15 kJ
A(g) 1 molがC(g) 1 molになるときのΔHを求めてください。①をどう直すか、途中の反応式も示します。
反応量をそろえるヒント
目的のAは1 mol、①のAは2 molです。①の係数を全部半分にすると、エンタルピー変化も半分になります。その後、両辺で同じ状態のBが消えるか確かめます。
初回の解答と誤りの見分け方
①÷2:A(g) → B(g)、ΔH=−42 kJ。これに②を足すと、A(g) → C(g)、ΔH=−42+15=−27 kJです。
−69 kJになった場合は、A 2 mol分の−84 kJを、そのまま使っていないか確認します。+27 kJなら、求める方向がA→Cであることと、生成物−反応物というエンタルピー変化の向きを見直します。誤答の数字だけで原因を断定せず、書いた反応式を確認してください。
翌日以降:逆方向かつ3 molに変える
同じ①②を使い、今度はC(g) 3 molがA(g) 3 molになるときのΔHを求めます。さらに、C(g) 0.50 molが同じ変化をする場合のΔHも求めてください。初回の解説は閉じ、反応式とΔHを対応させて書きます。
後日の解答と符号・量の確認
C(g) → B(g):−15 kJ。B(g) → A(g):+42 kJ。足すとC(g) → A(g)で+27 kJです。
3 mol分は3C(g) → 3A(g)で、ΔH=+81 kJ。0.50 mol分はΔH=+13.5 kJ(問題の数値を用いた計算値)です。逆方向にすると符号が変わり、反応量を変えると大きさが比例して変わります。この条件での逆反応は吸熱です。
名前が同じなら消してよい?
①の生成物がB(l)、②の反応物がB(g)だったら、そのまま足してBを消せるでしょうか。
物質の状態の確認
消せません。液体Bと気体Bは状態が違うため、B(l) → B(g)の変化を補い、そのエンタルピー変化も加える必要があります。元の①②は両方ともB(g)なので、そのまま消せました。ヘスの法則では温度や状態も含めて始状態・終状態を合わせます。
学習記録には、初回の反応式、半分・逆向き・倍数のどこで止まったか、使ったヒント、後日の実施日と自力で説明できたかを残してください。一問だけで熱化学全体の習得とは判断しません。体験授業の事前案内も確認できます。化学の指導・体験対応は相談時にご確認ください。
追加:2026年9月6日。AI作成の追加教材で、講師による個別監修は未確認です。確認元:OpenStax Chemistry 2e:Enthalpy。教材の数値は実測値ではありません。
10. 電池
STEP 1|現象と意味を理解する
放電中の電池は、自発的な酸化還元反応から外部回路に電子の流れを取り出します。負極で酸化、正極で還元が起こります。極を決める際は反応の組合せと条件を確認し、金属名やイオン化傾向だけですべての電池を判断しません。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- 負極=酸化(e⁻を放出)、正極=還元。電子は導線を負極→正極へ、電流は逆向き
- ダニエル電池:Zn→Zn²⁺+2e⁻/Cu²⁺+2e⁻→Cu。素焼き板はイオンを通して電気的中性を保つ
- 鉛蓄電池:放電で両極ともPbSO₄が付着して重くなり、希硫酸は薄くなる。充電はその逆
- 燃料電池(リン酸型):負極 H₂→2H⁺+2e⁻、正極 O₂+4H⁺+4e⁻→2H₂O。生成物が水だけ
- 一次電池と二次電池(充電可能)の区別、リチウムイオン電池が軽くて高電圧である理由(Liの軽さとイオン化傾向)
- 電子1 molあたりの質量変化を半反応式の係数から読む(鉛蓄電池の質量増加の計算が頻出)
- 「陽極・陰極」を電池に使う(電池は正極・負極、電気分解が陽極・陰極)
- 鉛蓄電池で負極だけが重くなると思い込む(両極とも PbSO₄ で増える)
STEP 4|白紙で説明する:ダニエル電池の図を白紙に描き、電子・電流・イオンの移動方向をすべて矢印で示せるか。
年度別解説で演習:2026追試 解答12・2025本試 解答8・2024本試 解答9・2023追試 解答8・2022本試 解答11・2022本試 解答12・2021日程1 解答8・2021日程2 解答13
STEP 5|独自問題で確かめる
ダニエル電池で酸化される電極はZn・Cuのどちら?
解答と「なぜ?」を開く
Zn電極です。Znが電子を出してZn²⁺となり、電子は外部回路を通ってCu電極へ流れます。Cu電極ではCu²⁺が電子を受け取ります。
電池の正極・負極が混ざる|銅はいつも正極なのか?
放電中の電池では、電子を出す酸化反応が負極で、電子を受け取る還元反応が正極で起こります。外部の導線を流れる電子は負極から正極へ、慣用の電流は逆向きです。電極の金属名だけで極を固定せず、反応式と使用条件を確かめます。
以下は数強塾オリジナルの紙上問題2問です。二つの半電池を外部回路と適切な塩橋でつなぎ、記載した反応が自発的に進む条件で放電しているとします。他の反応や充電は考えません。実験操作の課題ではありません。
初回:亜鉛と銅の電池
亜鉛極でZn→Zn²⁺+2e⁻、銅極でCu²⁺+2e⁻→Cuが起こります。①正極・負極、②外部導線の電子と電流の向き、③各金属電極の質量が増えるか減るかを答えてください。金属の脱落などはないとします。
電池の極・初回の解答
Zn極が負極、Cu極が正極です。電子はZn極→Cu極、電流はCu極→Zn極。Znはイオンになって溶け出すので亜鉛極は軽くなり、Cu²⁺は銅として析出するので銅極は重くなります。
「負極だから電子を受け取る」としたら、半反応式のe⁻が右に出ている側を囲みます。電子の矢印と電流の矢印を別々に描いてください。塩橋の内部を電子が導線のように流れるわけではなく、溶液側ではイオンの移動が電荷の偏りを補います。
後日:銅と銀に変えたら?
別の日に初回の解答を閉じて取り組みます。先に読んだ設問は既習の再確認とし、実際の助言も記録します。
金属の組合せを変えた後日問題
別の電池では、銅極でCu→Cu²⁺+2e⁻、銀極で2Ag⁺+2e⁻→2Agが起こります。正極・負極、外部導線の電子の向き、銅極の質量変化を答えてください。「初回の銅が正極だったから、今回も正極」という説明を直します。
後日の解答・金属名で固定しない
Cu極が負極、Ag極が正極で、電子はCu極→Ag極です。銅はCu²⁺として溶け出し、銅極の質量は減ります。初回はCu²⁺が電子を受け取りましたが、今回はCuが電子を出しています。同じ銅でも、組み合わせと反応の向きによって役割が変わります。
二つの半反応式を足すとCu+2Ag⁺→Cu²⁺+2Ag。原子数と電荷(左右とも+2)が一致し、電子は式から消えます。この問題は反応の向きが与えられており、未知の濃度条件で電位や起電力を予測する練習ではありません。
記録:初回の極名・電子の矢印/実際の助言/直後に書き直した半反応式/後日の実施日・銅の役割・参照の有無。極名だけ正解なら電子の根拠を再確認し、未実施は未確認とします。この2問で充電・電気分解まで習得したとは判断しません。
半反応式の電子と電荷を確認する / 電池の極と電子の向きを相談する。化学の担当・受講条件は事前にご相談ください。体験授業は有料・完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)です。
原理の確認元:OpenStax:電池の極と電子の流れ。問い・比較の構成は独自作成でAI支援を用いています。講師の個別確認は未実施です。記録の自動保存・採点機能はありません。
ダニエル電池の塩橋|イオンはどちらへ移動する?
電子は外部の導線を通り、塩橋ではイオンの移動が電荷の偏りを補います。矢印を左右で覚える前に、各溶液でどの陽イオンが増え、どの陽イオンが減るかを半反応式から確かめます。
数強塾オリジナルの紙上問題2問です。Zn極をZnSO₄水溶液に、Cu極をCuSO₄水溶液に浸し、外部回路とNaNO₃の塩橋でつなぎます。Zn→Zn²⁺+2e⁻、Cu²⁺+2e⁻→Cuが自発的に進む放電中とし、塩橋のイオンは電極反応や沈殿反応に関与しないものとします。実験操作の課題ではありません。
初回:亜鉛が左、銅が右
①外部導線の電子の向き、②電荷の偏りを補うため塩橋から各溶液へ入るNa⁺・NO₃⁻の向き、③その理由を答えてください。「負極だからNa⁺が引き寄せられる」という説明でよいでしょうか。
塩橋の初回解答と、つまずきの直し方
電子は左のZn極から右のCu極へ。塩橋からはNO₃⁻がZn側へ、Na⁺がCu側へ入る向きに電荷が補償されます。Zn側ではZn²⁺が生じ、Cu側ではCu²⁺が消費されるためです。負極という名称だけで溶液中の陽イオンの向きを決める説明は適切ではありません。
向きが逆なら、Zn側に「陽イオンが増える」、Cu側に「陽イオンが減る」と書き、その偏りを補う符号を選び直します。電子の矢印は導線に、イオンの矢印は塩橋に分けて描きます。溶液全体に大きな電荷がたまり続けるという意味ではありません。
後日:左右を入れ替えても説明できるか
初回の解答を閉じ、別の日に取り組みます。先に読んだ設問は既習の再確認として記録してください。
左右を入れ替えた後日問題を開く
Cu側を左、Zn側を右に置き直しました。溶液・塩橋・放電の反応は同じです。①電子と塩橋の各イオンの向きを答えてください。②塩橋を取り外し、ほかにイオンが通る経路もなくした場合、導線だけで持続的に電流を流せるか説明してください。
後日の解答・位置ではなく反応で判断
電子は右のZn極から左のCu極へ。NO₃⁻は右のZn側、Na⁺は左のCu側へ向かいます。左右が変わっても、Zn²⁺が生じる側とCu²⁺が消費される側は変わりません。
ほかのイオン経路もなければ、導線だけで持続的な電流を維持できません。溶液側で電荷の偏りを補う経路が必要だからです。「取り外した瞬間に電圧が必ずゼロになる」とまでは、この説明から判断できません。
この問題の範囲:指定した塩橋の役割と移動方向を確かめる定性的なモデルです。イオンごとの移動量を電子の物質量だけから決める問題ではありません。素焼き板で隔てた装置などに、そのまま同じイオン名の矢印を当てはめないでください。
学習記録:初回の矢印と理由/実際に受けた助言/直後の書き直し/後日の実施日・参照の有無・理由。向きだけ正解なら半反応式による説明を再確認し、後日未実施は未確認とします。
正極・負極と電子の向きを復習する / 電池・イオン移動のつまずきを相談する。化学の担当・受講条件は事前にご相談ください。体験授業は有料・完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)です。
原理の確認元:OpenStax:電池と塩橋の電荷補償。設問・比較構成は独自作成でAI支援を用いています。講師の個別確認は未実施です。記録の自動保存・採点機能はありません。
11. 電気分解
STEP 1|現象と意味を理解する
電気分解は外部電源で酸化還元を進める操作です。陽極では酸化、陰極では還元が起こります。生成物は電極材、溶液の組成・濃度、電圧などの条件にも依存するため、イオン名だけで一律に決めません。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- 陰極:高校の代表例ではAg⁺・Cu²⁺から金属が析出します。水溶液では水やH⁺の還元によるH₂発生も候補です。Na⁺・K⁺・Al³⁺から金属を得る問題では、水溶液と融解塩を区別します。
- 陽極:Cu・Ag電極自身が酸化される代表例があります。不活性電極の水溶液では水などの酸化も候補です。Cl⁻があるだけでCl₂のみと断定せず、濃度・電極・問題で指定された反応条件を確かめます。
- ファラデーの法則:流れた電気量 Q=it、e⁻のmol=Q/F(F=9.65×10⁴ C/mol)。あとは係数比
- 直列回路ではどの電解槽にも同じ電気量が流れる。並列は分かれる
- 工業応用3点セット:NaOH製造(陽イオン交換膜法)、Al製造(氷晶石を加えた溶融塩電解)、Cuの電解精錬(陽極泥に貴金属)
- Alを水溶液の電気分解で作れない理由を「水が先に還元される」と説明できるようにする
- 銅陽極が溶けると指定された条件なのに、水の酸化だけを書いてしまう
- e⁻のmolと物質のmolを係数を確かめずに1:1にする
STEP 4|白紙で説明する:「水溶液か融解塩か、電極は何か、反応条件は何か」を確かめ、陽極の酸化と陰極の還元を電子の位置で説明できるか。
年度別解説で演習:2026本試 解答8・2026追試 解答18・2026追試 解答27・2025追試 解答11・2025追試 解答31・2025追試 解答32・2025追試 解答37・2025追試 解答38
STEP 5|独自問題で確かめる
Cu²⁺をCuにするのに電子を0.20mol流した。電流効率100%ならCuは何mol?
解答と「なぜ?」を開く
Cu²⁺+2e⁻→Cuなので、0.20÷2=0.10molです。電子のmolを、その反応1回に必要な電子数で割ります。
電気分解の生成物|電極材と水溶液の条件で何が変わる?
化学式だけを見て答えると、電極自身の反応や水の存在を見落とします。状態→電極材→指定条件→半反応式の順に読み、原子数と電荷を確かめます。以下は数強塾オリジナルの紙上問題2問です。実験手順ではありません。
初回:硫酸銅水溶液で陽極だけを変える
CuSO₄水溶液中のCu²⁺は十分にあり、陰極では銅だけが析出するとします。Aは両極がPtで、陽極では水の酸化だけが進む条件。Bは陰極がPt、陽極がCuで、陽極では銅の溶解だけが進む条件です。①A・Bの両極の半反応式、②溶液全体のCu²⁺の物質量が減るか変わらないかを答えてください。副反応・液の出入りはなく、両極で対応する電子の量は等しいものとします。
電極材を変えた初回の解答
陰極は両方ともCu²⁺+2e⁻→Cu。Aの陽極は2H₂O→O₂+4H⁺+4e⁻で、Cu²⁺は陰極で消費されるため減ります。Bの陽極はCu→Cu²⁺+2e⁻。同じ電子量に対して生成と消費のCu²⁺の量が等しく、溶液全体のCu²⁺の物質量は変わりません。
Bでも酸素と答えたら「陽極がCu」と「銅の溶解だけ」に印を付けてから書き直します。Aの式は左右とも電荷0、Bの式も左右とも0です。陰極の式は左右とも0。濃度の議論には溶液体積も必要なので、ここでは物質量を比べています。
後日:NaClでも水の有無が違ったら?
別の日に初回の解答を閉じて取り組みます。先に読んだ問題は既習の再確認として記録します。
水溶液と融解塩を比べる後日問題
CはNaCl水溶液を用い、陰極では水だけが還元される条件です。Dは水を含まない融解NaClで、陰極ではNa⁺が還元される条件です。電極自身はこの陰極反応に関与しません。①各陰極の半反応式と生成物、②「NaClだからどちらもナトリウムが得られる」という説明の誤りを答えてください。Cの陽極生成物は、この指定だけで一種類に決められるでしょうか。
後日の解答・水も反応物になる
Cは2H₂O+2e⁻→H₂+2OH⁻で水素、DはNa⁺+e⁻→Naでナトリウムです。Cの電荷は左右とも−2、Dは左右とも0。水溶液には反応候補となる水があり、水を含まない融解塩と同じ判断はできません。
Cについては陰極反応しか指定していません。陽極では塩化物イオンと水の酸化が競合し得るので、この情報だけで生成物を一種類に固定できません。電極や濃度など、判断に足りない条件を挙げられればよい確認です。
記録:初回に見落とした条件/実際の助言/直後に直した半反応式/後日の実施日・参照の有無・水の役割の説明。未実施は未確認とします。この2問は指定条件からの読解で、未知の装置の生成物や電流効率を予測する練習ではありません。
電池の電子とイオンの経路を復習する / 電気分解の条件の読み取りを相談する。化学の担当・受講条件は事前にご相談ください。体験授業は有料・完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)です。
原理の確認元:OpenStax:水溶液・融解塩の電気分解、Try IT:銅電極の半反応式。設問と比較構成は独自作成でAI支援を用いています。講師の個別確認は未実施です。記録の自動保存・採点機能はありません。
12. 反応速度
STEP 1|現象と意味を理解する
反応速度は濃度の減り方・増え方を時間で割った量です。速くする要因は「衝突の回数」と「峠(活性化エネルギー)を越えられる割合」の2つに整理できます。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- 一定体積では、生成速度は濃度の増加量÷時間、消費速度は濃度の減少量の大きさ÷時間。物質ごとの速度は反応式の係数比でつながる
- 速度式 v=k[A]ˣ[B]ʸ の次数 x・y は反応式の係数からは決められず、実験(濃度を変えた比較)で決める
- 濃度の影響は速度式で確認する。温度を変えると速度定数kも変わりうるため、濃度だけを比べる実験では温度をそろえる
- 触媒は活性化エネルギーの低い別経路を与えることなどで反応を速める。同じ温度・反応では平衡定数と、同じ始状態・終状態のΔHを変えない
- エネルギー図で活性化エネルギー(正反応・逆反応)とΔHを同じ図から読み取れるようにする
- 速度式の次数を反応式の係数から書いてしまう
- 触媒で「発熱量が増える」「平衡が右へ動く」と書く(どちらも誤り)
STEP 4|白紙で説明する:温度・他の反応物濃度を固定し、ある反応物だけ2倍にすると初速度が4倍になった。その反応物に対する次数を決める手順を説明できるか。
年度別解説で演習:2026本試 解答9・2026追試 解答7・2025本試 解答32・2025追試 解答29・2024追試 解答7・2023本試 解答13・2023追試 解答7・2022本試 解答9
STEP 5|独自問題で確かめる
触媒を加えると反応熱そのものが変わる?
解答と「なぜ?」を開く
変わりません。触媒は別の反応経路によって反応を速めますが、同じ始状態と終状態のエンタルピー差を変えません。
反応速度式の求め方|濃度を比べる条件と触媒の追試
反応速度のグラフ:平均速度・瞬間速度・係数比を独自8問で確認する。時間幅が異なる平均、接線、希釈による濃度低下を、初回と後日で解き分けます。
数強塾オリジナル確認問題です。初回の式、使った問いかけ、翌日以降に自力で選べた比較を記録します。以下の数値は学習用の仮想データで、実験結果の報告ではありません。
初回|変えた濃度はどちら?
同じ温度・同じ反応条件で、AとBの初濃度だけを変えました。この範囲では初速度を v=k[A]m[B]n と表せるとします。濃度の単位はmol/L、初速度vの単位はmol/(L・s)です。
[A]=0.10
[B]=0.10
v=0.0020
[A]=0.20
[B]=0.10
v=0.0080
[A]=0.10
[B]=0.20
v=0.0040
m・nと速度式を求め、どの2実験を比べたか説明してください。続いて速度定数kを、単位付きで求めます。
初回の解答|片方を固定して倍率を見る
①と②ではBが同じ。Aを2倍にすると速度は4倍なので、2m=4よりm=2です。①と③ではAが同じ。Bを2倍にすると速度も2倍なので、n=1です。
したがってv=k[A]²[B]。①を代入すると、k=0.0020÷(0.10²×0.10)=2.0 L²/(mol²・s)です。②でも2.0×0.20²×0.10=0.0080、③でも2.0×0.10²×0.20=0.0040となります。
「濃度2倍なら速度も2倍」としたら、「AとB、どちらを変えた?」と固定した濃度に印を付けます。反応次数は全体の化学反応式の係数を写して決めるものではありません。単位は、速度の単位を濃度の3乗で割って確認します。
翌日以降|片方が減り、もう片方が増えたら?
解答を閉じ、同じ温度・条件で[A]=0.050 mol/L、[B]=0.30 mol/Lとしたときの初速度を求めてください。上で求めた速度式がこの濃度でも成り立つものとします。実験①に対する倍率を、Aの効果とBの効果に分けて書きます。
追試の解答|半分の2乗と、3倍を掛ける
Aは①の半分なので速度への倍率は(1/2)²=1/4。Bは3倍なので、全体は1/4×3=3/4倍です。0.0020×3/4=0.0015 mol/(L・s)となります。直接計算しても2.0×0.050²×0.30=0.0015です。
1.5倍としたら、Aに対する次数2を落としていないか確認します。「濃度が増えたから速くなる」だけでなく、両方の変化を計算に入れられたかを記録します。温度も同時に変えた場合はkが変わりうるので、この濃度比較だけで次数を決めることはできません。
追加確認|触媒で生成物が多く見えたら、平衡も移動した?
別の可逆反応X ⇄ Yを考えます。同じ温度・体積・初期組成で比べ、副反応はないものとします。20秒後の[Y]は触媒なしで0.20、触媒ありで0.40 mol/Lでした。十分に時間を置いて平衡に達したときは、どちらも0.60 mol/Lです。この結果から「触媒で平衡定数が大きくなった」と言えますか。
答え|途中の量と平衡時の量を分ける
言えません。この設定では触媒によって平衡へ近づく速さが変わり、20秒後には差がありますが、平衡時の量は同じです。同じ温度で触媒は平衡定数を変えません。反応の途中で生成物が多いことと、平衡組成が変わったことは別です。
触媒は反応経路に関わり、同じ始状態・終状態のエンタルピー差を変えません。「触媒で発熱量が増える」という説明を見たら、同じ時間に反応した量を比べているのか、同じ反応量当たりの熱を比べているのかも確認してください。
学習記録には「①②を選べなかった」「次数を落とした」「途中と平衡を混同した」など、止まった箇所を具体的に残します。指導直後の正解と、後日のヒントなしの正解を分け、未実施を不正解として扱わないでください。この確認だけで反応速度全体を習得したとは判断しません。
つまずき・指導・後日の自力確認を記録する答案を準備して体験授業の事前案内を見る
この追試と反応速度の章の改訂はAI作成で、担当講師による個別監修は未確認です。原理の確認先:OpenStax Chemistry 2e Rate Laws・Catalysis。数値・設問は独自の設定です。代表・藤原進之介の紹介と数強塾の理念は方針の確認先で、この追加部分の監修表示ではありません。化学の指導・体験対応は相談時に確認してください。
13. 化学平衡とルシャトリエの原理
STEP 1|現象と意味を理解する
平衡は反応が止まった状態ではなく、正逆の速度が等しい動的な状態です。平衡定数Kを式で書くことが、すべての平衡問題の第一手です。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- K=(生成物の濃度の係数乗の積)/(反応物の濃度の係数乗の積)。固体は式に入れない
- Kは温度だけで決まる。濃度や圧力を変えてもKは不変で、濃度の組がKに合うように動く
- 量の計算は「初め・変化・平衡」の3行の表に整理する。変化量は係数比
- ルシャトリエ:加えれば減らす向き、圧縮すれば気体分子数が減る向き、加熱すれば吸熱の向きへ動く
- 吸熱方向の判断はΔHの符号から。温度を上げるとKそのものが変わる(吸熱反応ならK増加)
- 気体はKp(分圧の平衡定数)でも書ける。N₂+3H₂⇄2NH₃のような入試定番で表の練習をする
- 触媒や不活性気体(体積一定で加えた場合)でも平衡が動くと考える
- 「平衡=反応停止」と書いてしまう
STEP 4|白紙で説明する:N₂O₄⇄2NO₂で「圧縮すると色が一瞬濃くなり、その後少し薄くなる」を濃度とルシャトリエの2段で説明できるか。
年度別解説で演習:2026本試 解答33・2025本試 解答10・2025本試 解答12・2025追試 解答30・2025追試 解答35・2025追試 解答36・2024本試 解答8・2022追試 解答11
STEP 5|独自問題で確かめる
平衡状態で正反応は止まっている?
解答と「なぜ?」を開く
止まっていません。正反応と逆反応の速さが等しいため、各物質の量が見かけ上一定です。これを動的平衡といいます。
化学平衡で等しいのは速さ?濃度?|初回・後日の4問
正反応と逆反応の速さが等しいことと、反応物と生成物の濃度が等しいことは別です。「平衡だから両方同じ」と答えたら、同じにする量の名前と単位を先に書きましょう。速度式と濃度を数値で結び、見かけの変化が0でも反応が続くことを確かめます。
この4問の条件:温度・体積一定の閉じた容器で、A ⇄ Bという係数1:1の反応だけが起こる理想化モデルです。この条件では、正反応の速さv正=k正[A]、逆反応の速さv逆=k逆[B]と表されることが分かっているものとします。速度式の次数を化学反応式から勝手に決めているのではありません。
[A]・[B]はmol/L、速度はmol/(L・s)、速度定数はs⁻¹。Bの正味の増加速度はv正−v逆です。外部からの物質の出入りや、他の反応による増減はありません。以下の数値は独自演習用で、実験報告ではありません。
初回1|濃度が違っても平衡になるか
k正=0.20 s⁻¹、k逆=0.10 s⁻¹、[A]=0.30 mol/L、[B]=0.60 mol/Lです。①正反応と逆反応の速さ、②Bの正味の増加速度、③この条件で平衡かを答えてください。
初回1の解答:比べるのは速度式の値
v正=0.20×0.30=0.060 mol/(L・s)。v逆=0.10×0.60=0.060 mol/(L・s)。差は0なのでBの正味の増加速度は0です。この単純な閉じた可逆反応モデルでは、正逆の速さが等しい平衡状態です。
[A]と[B]は0.30と0.60で等しくありません。一方、どちらの反応速度も0ではありません。平衡ではk正[A]=k逆[B]より[B]/[A]=k正/k逆=2。このモデルでは、この比が濃度で表した平衡定数に対応します。
初回2|濃度が同じなら平衡か
初回1と同じ温度・速度定数のもと、別の初期状態として[A]=[B]=0.45 mol/Lとします。正逆の速さを求め、Bは正味で増えるか、減るか、変化しないかを判断してください。
初回2の解答:同じ濃度でも速さは違う
v正=0.20×0.45=0.090、v逆=0.10×0.45=0.045 mol/(L・s)。Bは正味で0.045 mol/(L・s)の速さで増えるので、平衡ではありません。
これはその瞬間の速度です。反応が進むと濃度も速度も変わるため、この値に長い時間を掛けて変化量を求めてはいけません。初回1と同じ合計濃度0.90なので、このモデルの平衡では[A]=0.30、[B]=0.60になります。
説明を挟むとき:何を同じにしたのかを言葉にする
「濃度が違うから平衡でない」としたら、[A]・[B]の横に速度定数を書いて掛け算します。「反応停止」としたら、0になったのは正逆それぞれの速さか、その差かを問い直します。正解したかに加え、どの問いで自力の式へ戻れたかを記録してください。
後日1|数値と平衡の濃度比を変えて確認する
初回とは別の反応条件として、k正=0.15 s⁻¹、k逆=0.05 s⁻¹、[A]=0.20 mol/L、[B]=0.60 mol/Lとします。正逆の速さ、Bの正味の増加速度、平衡かどうかを、解説を閉じて求めてください。
後日1の解答:濃度比が3でも速度は等しい
v正=0.15×0.20=0.030、v逆=0.05×0.60=0.030 mol/(L・s)。Bの正味の増加速度は0で、このモデルでは平衡です。[B]/[A]=3、k正/k逆=3で一致します。初回の比2を暗記して使わず、条件から計算し直します。
後日2|平衡を変えずに反応を速くするモデル
後日1の平衡状態から、温度・体積・組成を保ち、触媒の追加による速度を「k正とk逆がともに4倍になる」と表せるものとします。直後の正逆の速さ、正味の速度、平衡時の濃度比はどうなりますか。
後日2の解答:両方が速まっても差は0
k正=0.60、k逆=0.20 s⁻¹となり、v正=0.60×0.20=0.12、v逆=0.20×0.60=0.12 mol/(L・s)です。どちらも4倍ですが、差は0。速度定数の比は0.60/0.20=3のままなので、平衡濃度比も変わりません。
4倍という値はこの演習の指定で、あらゆる触媒が4倍にするという意味ではありません。同じ温度の触媒は平衡定数を変えず、平衡から離れた状態なら平衡へ近づく速さに影響します。途中の生成物量の比較は反応速度の追加確認で学べます。
初回の日付・止まった式・役立った説明・後日の自力解答を学習記録シートに分けて残します。後日未実施なら未確認とし、この4問だけで平衡の全範囲を習得したとは判断しません。
体験授業は完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)で有料です。化学の対応可否・担当・料金は相談時にご確認ください。途中式を相談するときの体験授業案内をご覧ください。
原理の確認先:IUPAC Gold Book:chemical equilibrium。個別の講師監修は未確認です。公開プロフィールは講師紹介で確認できます。設問・模式図は数強塾の本ページ用オリジナルで、入試問題の転載ではありません。
平衡定数の指数と反応式の変換|逆向き・2倍・半分の4問
H₂+I₂ ⇄ 2HIの平衡定数で、なぜHIは2乗するのでしょうか。係数2は濃度に掛けるのではなく、濃度の指数になります。また、同じ平衡でも反応式をどちら向き・どの係数で書くかによって、対応する平衡定数の数値は変わります。
係数を指数にする理由と、速度式との区別
平衡を表す質量作用の法則では、生成物と反応物の量の関係を、それぞれの化学量論係数を指数とする積の比で表します。2HIならHIの項が2つ掛け合わされる形です。これは「HIの分子が2倍だから濃度も2倍にする」という操作ではありません。
H₂+I₂ ⇄ 2HI
K=[HI]² / ([H₂][I₂])
誤り:K=2[HI] / ([H₂][I₂])
平衡定数の指数は反応式の係数に対応します。一方、反応速度式の次数は、一般には全体の反応式から決まりません。複数段階の経路などが関係するため、実験や反応機構の情報が必要です。「正反応の速度は必ずk[H₂][I₂]、逆は必ずk′[HI]²だから」と仮定して、一般の平衡定数の式を説明しないようにします。
発展:平衡の条件から指数が現れる流れ
熱力学では、各物質の化学ポテンシャルが活量aの対数ln aを含みます。反応の平衡条件に化学量論係数を掛けて足すと、例えば2ln a(HI)−ln a(H₂)−ln a(I₂)という項が現れます。対数の性質で、これはln{a(HI)²/[a(H₂)a(I₂)]}となり、係数2が指数2になります。
厳密には活量で扱いますが、以下は高校化学の理想気体モデルで、濃度で表すKを使います。すべての反応式で両辺の気体の係数和が等しいため、この濃度比は単位が打ち消されます。非理想系の補正までこの演習で扱うものではありません。
初回1|指数を書いてから数値を入れる
ある一定温度でH₂(g)+I₂(g) ⇄ 2HI(g)が平衡にあり、[H₂]=0.10、[I₂]=0.40、[HI]=0.60 mol/Lでした。Kの式と値を求めてください。数値は独自演習用です。
初回1の解答:分子の全体を2乗する
K=[HI]²/([H₂][I₂])=0.60²/(0.10×0.40)=0.36/0.040=9.0です。2×0.60を分子にすると30となり、指数と掛け算を取り違えています。最初に記号の式を書き、次に括弧付きで代入しましょう。
初回2|反応式を逆向き・2倍に書き直す
初回1と同じ温度・同じ平衡状態です。①2HI ⇄ H₂+I₂、②2H₂+2I₂ ⇄ 4HI、と反応式を表記した場合、それぞれに対応する平衡定数を求めてください。濃度を変える実験操作は行っていません。
初回2の解答:逆数と2乗を式で確かめる
①K逆=[H₂][I₂]/[HI]²=1/9。②K倍=[HI]⁴/([H₂]²[I₂]²)={[HI]²/([H₂][I₂])}²=81です。
係数を2倍にしたからKも2倍、ではありません。比全体が2乗されます。温度が変わらないのにKが変わるのは、ここではKが対応する反応式の表し方を変えたためです。「同じ反応式でKは温度によって決まる」という説明と矛盾しません。
後日1|独立の条件で、半分の係数へ変える
別の平衡状態として、H₂+I₂ ⇄ 2HIのK=25が与えられました。この値を使い、(1/2)H₂+(1/2)I₂ ⇄ HIに対応する平衡定数を求めてください。初回のK=9は使いません。
後日1の解答:平方根になる理由
K半=[HI]/([H₂]¹ᐟ²[I₂]¹ᐟ²)={[HI]²/([H₂][I₂])}¹ᐟ²=√25=5です。25÷2ではありません。平衡定数は正なので、−5を答えに含めません。
後日2|逆向きにして、係数も2倍にする
後日1と同じK=25を使います。4HI ⇄ 2H₂+2I₂に対応するKを求め、その反応式だけから反応速度の濃度次数も決められるか説明してください。
後日2の解答:変換の順番と、決められない情報
K新=[H₂]²[I₂]²/[HI]⁴=1/K²=1/625=0.0016。逆数を取ってから2乗しても、2乗してから逆数を取っても同じです。
ただし、反応式だけから速度式の次数は決められません。平衡定数に4乗が現れることは、HIを消費する方向の速度が必ず[HI]⁴に比例するという意味ではありません。反応式の表記を2倍にしただけで、現実の反応機構が変わるわけではないからです。
つまずきに合わせた確認と記録
「2[HI]」としたら掛け算と指数を別々に書く。「2K」としたら比の全体を2乗して展開する。「速度も4次」としたら、平衡の式と速度の式に別の見出しを付けます。どの説明で自力の式に戻れたかを学習記録に残し、後日の問題は解説を閉じて実施してください。未実施は未確認と記録します。
この4問は数強塾オリジナルで、入試問題の転載ではありません。個別の講師監修は未確認です。講師の公開プロフィールをご確認いただけます。原理の確認先:IUPACの平衡定数の定義・化学平衡の条件・質量作用の法則と速度式の注意点。
体験授業は完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)で有料です。化学の対応可否や料金は相談時に確認してください。平衡定数の途中式を相談するための体験案内へ進めます。
平衡が移動してもKは変わらない?|QとKの確認問題・翌日追試
濃度を変えた直後の値を平衡定数Kとして計算してしまうつまずきを、変化直後の反応商Qと同じ温度の平衡定数Kに分けて確認します。高校化学向けの数強塾オリジナル問題です。
1.最初に自力で:H₂を加えた直後
一定温度・一定体積の容器で、理想気体として扱う H₂(g)+I₂(g) ⇄ 2HI(g) が平衡にあります。[H₂]=0.20、[I₂]=0.20、[HI]=0.40 mol/Lです。この温度で K=[HI]²/([H₂][I₂])=4.0 とします。
温度と体積を保ってH₂を加え、反応による組成変化を考える前の[H₂]だけが0.40 mol/Lになりました。[I₂]と[HI]はこの直後には変わりません。①直後のQ、②平衡移動の向き、③Kが変わるかを答えてください。
解答:直後の濃度はQに入れる
0.40² ÷ (0.40×0.20)
反応式も温度も変更していない。
Q<Kなので右向きへ移動します。Kは4.0のままです。HIが増え、H₂・I₂が減る向きに反応が正味で進むと、Qは4.0へ近づきます。「H₂を加えたらKが2になった」ではありません。
Qは平衡前の組成にも使う比です。平衡でQ=Kとなります。Kの式と見た目が同じでも、代入したのがいつの濃度かを区別してください。
2.誤答に合わせて指導する
- K=2とした →「今代入したのは平衡時? 加えた直後?」と時点を囲む。
- 左へ動くとした → 分子が増え、分母が減るとQがどう変わるかを一つずつ確認する。
- H₂が全部なくなるとした →「平衡へ戻る」と「完全に反応する」は違うと確認し、必要なら下の計算へ進む。
3.翌日以降:今度はHIを加える
初問と独立に、元の平衡濃度 [H₂]=0.20、[I₂]=0.20、[HI]=0.40 mol/L に戻って考えます。同じ温度・体積でHIを加え、反応前の[HI]だけを0.80 mol/Lにしました。直後のQ、移動方向、Kを、解答を閉じて求めてください。
翌日追試の解答
Q=0.80²/(0.20×0.20)=16。Q>Kなので左向きに反応が正味で進みます。Kは同じ温度なので4.0です。初問の「加えたら右」を覚えるのではなく、何を加えてQがどう変わったかで判断します。
4.発展:初問で平衡に戻った濃度を計算する
初問で、H₂とI₂がそれぞれx mol/L減ったとします。係数比からHIは2x mol/L増えます。新しい平衡の濃度を求め、Kが4.0であることを検算してください。
変化量と検算
[H₂]=0.40−x、[I₂]=0.20−x、[HI]=0.40+2x。
(0.40+2x)²=4(0.40−x)(0.20−x) を展開すると、4.0x=0.16。したがってx=0.040 mol/Lです。
新しい平衡は [H₂]=0.36、[I₂]=0.16、[HI]=0.48 mol/L。0.48²/(0.36×0.16)=4.0です。加えたH₂のすべてが消えたわけではありません。
この問題は同じ温度・反応式で気体を理想的に扱う設定です。温度を変えた場合はKも変わりうるので、同じ数値を使い続けないでください。触媒は平衡へ達する速さに影響しますが、この温度のKを変えません。
5.学習記録の残し方
初回のQとKの取り違え、指導で囲んだ時点、直後に説明できた理由、翌日追試の式・向き・ヒントの有無を日付とともに記します。計算は合っていても向きを説明できない場合は、その点を次回の課題にしてください。
この追加節はAIを用いて作成し、個別講師の監修は未確認です。原理の確認先:OpenStax Chemistry 2eの平衡定数と反応商・平衡移動。数値・設問・指導例は独自の学習用設定です。化学の指導・体験授業への対応は相談時にご確認ください。
14. 電離平衡・水のイオン積・pH
STEP 1|現象と意味を理解する
弱酸の電離平衡では、条件を確かめて近似を使います。一価の弱酸だけの水溶液で水の電離を無視でき、電離度が十分小さいときは、[H⁺]≒√(cKa)を求め、その後に対数からpHを計算します。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- Ka=[H⁺][A⁻]/[HA]。濃度cの弱酸で電離度αが小さければ Ka≒cα²、[H⁺]≒√(cKa)
- 電離度αは濃度が薄いほど大きくなる(同じKaを保つため)
- 水のイオン積 Kw=[H⁺][OH⁻]=1.0×10⁻¹⁴(25℃)。塩基のpHはOH⁻→Kw経由で求める
- pH=−log₁₀[H⁺]。log2=0.30、log3=0.48 の2つで大半の計算が回る
- Kwも温度で変わる(温度が上がると大きくなる)。「中性=pH7」は25℃限定の言い方
- 強酸の極端な希釈でpHが7を超えない理由(水の電離が効いてくる)を定性的に説明できるようにする
- 弱酸でも[H⁺]=c(全部電離)としてpHを出す
- 近似 1−α≒1 を使ってよい条件(αが十分小さい)を確認しない
STEP 4|白紙で説明する:0.10 mol/L酢酸(Ka=2.7×10⁻⁵)のpH計算を、近似の宣言→√(cKa)→logの順で白紙に再現できるか。
年度別解説で演習:2026追試 解答8・2025本試 解答9・2025追試 解答22・2024本試 解答10・2023追試 解答9・2021日程2 解答17・2020追試 解答13・2019追試 解答12
STEP 5|独自問題で確かめる
弱酸HAの濃度をc、電離度をαとすると[H⁺]は? 水の電離は無視する。
解答と「なぜ?」を開く
cαです。最初のHAのうち割合αが電離するためです。電離定数はKa=cα²/(1−α)。αが十分小さいときだけ1−α≒1と近似します。
酸の強弱と濃度の違い|薄めると電離度と水素イオン濃度はどうなる?
「強酸だから、弱酸の水溶液より必ず水素イオン濃度が高い」とは限りません。酸の強弱は水中での電離のしやすさ、濃い・薄いは溶液中に含む酸の量の割合です。同じ温度で同じ弱酸を比べるときも、酸のモル濃度c・電離度α・水素イオン濃度[H⁺]を別々に書きます。
以下は数強塾オリジナルの紙上問題2問です。25℃の水溶液で、一価の酸だけを溶かし、他の酸・塩基・塩は加えません。高校化学の濃度を使う近似モデルで、活量の補正と水自身の電離を無視します。強酸は完全電離とし、弱酸HAはKa=1.0×10⁻⁵ mol/Lとします。実際に薬品を扱う課題ではありません。
初回:薄い強酸と、濃い弱酸を比べる
強酸の濃度は1.0×10⁻⁴ mol/L、弱酸HAの濃度は0.100 mol/Lです。それぞれの[H⁺]を求め、どちらが高いか説明してください。弱酸ではまず1−α≒1と近似し、求めたαが小さいかも確かめます。
酸の比較・初回の解答
強酸は[H⁺]=1.0×10⁻⁴ mol/L。弱酸は[H⁺]≒√(cKa)=√(0.100×1.0×10⁻⁵)=1.0×10⁻³ mol/Lです。α≒[H⁺]/c=0.010(約1%)なので、1−α≒1の近似による影響は小さい設定です。
この条件では弱酸の水溶液の方が[H⁺]は約10倍高くなります。酸の強弱を取り違えたわけではなく、比べる溶液の濃度が違うためです。弱酸を完全電離として0.100 mol/Lと答えたら、「全体のうち、何割が電離したか」を式cαへ戻して確認します。
後日:同じ弱酸を4倍の体積まで薄める
別の日に、初回の解答を閉じて取り組みます。先に読んだ問題は既習の再確認とし、実際に使った助言や資料も記録してください。
希釈後の電離度・後日問題を開く
初回の弱酸HA水溶液を、水で全体の体積が4倍になるまで薄めました。酸の流出・蒸発・他の反応はなく、温度とKaは同じです。希釈後のc・[H⁺]・αを求め、「電離度が大きくなるから[H⁺]も大きくなる」という説明を直してください。
後日の解答と近似の確認
c=0.100÷4=0.0250 mol/L。[H⁺]≒√(0.0250×1.0×10⁻⁵)=5.0×10⁻⁴ mol/L。α≒(5.0×10⁻⁴)/0.0250=0.020(約2%)です。
電離度は約2倍ですが、酸のモル濃度は1/4なので、積cαは約1/2になります。電離する割合は増えても、単位体積中の水素イオンは減ります。薄めても酸の種類と、この温度でのKaは変わりません。1−αは約0.98で、ここでも近似の影響は小さく、[H⁺]は純水の約10⁻⁷ mol/Lより十分大きい値です。極端に薄い場合や電離度が大きい場合へ、同じ近似を無条件に広げないでください。
指導と自力確認を分けて残す
cと[H⁺]を同じにしたら「全体」と「電離した部分」の2行に分けます。αの大小だけで答えたら、c・α・cαの3列を書きます。初回の答案/実際の助言/直後の説明/後日の実施日・答案・参照有無をノートに残してください。正解でも助言ありと自力を区別し、後日未実施は未確認とします。この2問だけで酸塩基の全範囲を習得したとは判定しません。
希釈で保存される酸の物質量を確認する / 酸の強弱・濃度で迷った途中式を相談する。化学の担当・受講条件は事前にご相談ください。体験授業は有料・完全マンツーマン(Zoom・45分ほど)です。
原理の確認元:OpenStax:酸の強さと電離度。数値・設問・解説は独自作成です。追加部分はAI支援で作成し、講師の個別確認は未実施です。記録の自動保存・採点機能はありません。
15. 塩の加水分解・緩衝液・中和滴定曲線
STEP 1|現象と意味を理解する
弱酸の陰イオンは水からH⁺を奪って塩基性を示します。この加水分解と、弱酸+その塩の組が作る緩衝液は、電離平衡の応用としてまとめて理解できます。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- 正塩の液性は「強い方が勝つ」:NaCl中性、CH₃COONa塩基性、NH₄Cl酸性
- 加水分解定数は Kh=Kw/Ka。薄いほど加水分解は進む
- 緩衝液:弱酸HAとその塩A⁻が共存。[H⁺]=Ka×(酸のmol/塩のmol)。少量の酸・塩基や希釈でpHがほぼ変わらない
- 緩衝作用の説明は「加えたH⁺はA⁻が、OH⁻はHAが引き受ける」の2文で書く
- 滴定曲線:弱酸×強塩基は中和点が塩基性→指示薬はフェノールフタレイン。強酸×弱塩基は酸性→メチルオレンジ
- 中和点の手前半分(半中和点)では酸と塩が同量になり、[H⁺]=Ka。緩衝域の中心になる
- 「中和点は必ずpH7」と思い込む
- 緩衝液の計算で体積を二重に割る(比だけで決まることに気づかない)
STEP 4|白紙で説明する:酢酸を水酸化ナトリウムで滴定した曲線を白紙に描き、緩衝域・半中和点・中和点・指示薬を書き込めるか。
年度別解説で演習:2026本試 解答11・2026本試 解答12・2026本試 解答32・2025本試 解答26・2025追試 解答28・2025追試 解答34・2024本試 解答11・2024本試 解答12
STEP 5|独自問題で確かめる
酢酸と酢酸ナトリウムの混合液へ少量の酸を加えてもpHが変わりにくい理由は?
解答と「なぜ?」を開く
加えたH⁺を酢酸イオンが受け取り、酢酸になるからです。CH₃COO⁻+H⁺→CH₃COOH。酸を無制限に加えてもpHが一定という意味ではありません。
16. 溶解度積 Ksp と沈殿の判断
STEP 1|現象と意味を理解する
難溶性塩でも、溶けたぶんは完全に電離して飽和溶液中で平衡になります。その平衡定数が溶解度積Kspで、「沈殿するかどうか」を数で判断する道具です。
STEP 2|使う知識と条件を整理する
- AgCl⇄Ag⁺+Cl⁻ なら Ksp=[Ag⁺][Cl⁻]。固体AgClは式に入れない
- 沈殿判定は混合直後のイオン積Qを計算し、Q>Kspなら沈殿が生じ、Q<Kspなら生じない
- 混合直後の濃度は薄まりを忘れない(等体積混合なら各濃度は半分)
- 共通イオン効果:Cl⁻を加えるとAgClの溶解度は大きく下がる。s=Ksp/[Cl⁻]で見積もる
- Ag₂CrO₄型(1:2型)は Ksp=[Ag⁺]²[CrO₄²⁻]、溶解度sなら Ksp=4s³。型ごとに式を立て直す
- 硫化物の系統分離:[S²⁻]はpHで大きく変わる。酸性でも沈むCuS(Kspが極端に小さい)と、中〜塩基性で沈むZnSの違いをKspで説明する
- モール法(Cl⁻の定量):AgClが先に沈み、終点でAg₂CrO₄の暗赤色が現れる——Kspの差を利用した滴定
- 1:2型の塩でKspをs²と置く(4s³が正しい)
- 混合後の希釈を忘れてイオン積を計算し、沈殿の有無を逆に判定する
STEP 4|白紙で説明する:「Q と Ksp の比較→沈殿の有無→残るイオン濃度は Ksp から逆算」という3段の流れを、AgClと食塩水の例で白紙に書けるか。
年度別解説で演習:2026本試 解答17・2026追試 解答9・2025追試 解答9・2024追試 解答9・2022追試 解答10・2020追試 解答16・2019本試 解答10・2018追試 解答11
STEP 5|独自問題で確かめる
AgClについて[Ag⁺][Cl⁻]がKspより大きいとどうなる?
解答と「なぜ?」を開く
沈殿が生じる方向へ進みます。溶けているイオンの積が平衡値を超えているためです。比較には混合後の濃度を使い、希釈を反映します。
04 / REFERENCE TABLES
試験直前に戻れる一覧表
表は横スクロール領域内に収め、スマートフォンでもページ全体が横にはみ出さない設計です。
| 式 | 使う場面 | 単位・注意 |
|---|---|---|
| PV=nRT | 気体の1状態を調べる | TはK、R=8.3×10³ Pa・L/(K・mol)ならVはL |
| P₁V₁/T₁=P₂V₂/T₂ | 同じ気体の変化前後 | molが一定のときだけ |
| 分圧=全圧×モル分率 | 混合気体 | 全圧=分圧の和(ドルトン) |
| 溶ける気体のmol ∝ 分圧 | ヘンリーの法則 | 溶解度の小さい気体。「その圧力下の体積」は一定 |
| Δt=K・m | 沸点上昇・凝固点降下 | mは質量モル濃度(mol/kg)。電解質は粒子数倍 |
| Π=cRT | 浸透圧 | cはmol/L。分子量測定に頻出 |
| ρ=(z×M/Nₐ)/a³ | 結晶の密度 | zは単位格子内の粒子数。aはcmに直す |
| Q=it、e⁻のmol=Q/F | 電気分解・電池 | F=9.65×10⁴ C/mol。あとは半反応式の係数比 |
| [H⁺]≒√(cKa) | 弱酸のpH | 電離度が小さいときの近似。使う前に一言宣言 |
| [H⁺]=Ka×(酸/塩) | 緩衝液 | molの比だけで決まる。体積で二重に割らない |
| 現象 | 向き | 比例する量 | 頻出の注意 |
|---|---|---|---|
| 蒸気圧降下 | 下がる | 溶質粒子の割合 | 不揮発性の溶質が前提 |
| 沸点上昇 | 上がる | 質量モル濃度 m | Kbは溶媒の定数 |
| 凝固点降下 | 下がる | 質量モル濃度 m | 冷却曲線・過冷却とセット |
| 浸透圧 | 薄い→濃いへ水が移動 | モル濃度 c と T | Π=cRT。半透膜が前提 |
| 電解質の補正 | 効果が大きくなる | 電離後の粒子数 | NaCl×2、CaCl₂×3 |
| 構造 | 格子内粒子数 | 配位数 | 充填率 | 半径と格子定数 |
|---|---|---|---|---|
| 体心立方(Na・Feなど) | 2 | 8 | 68% | 4r=√3a |
| 面心立方(Al・Cu・Agなど) | 4 | 12 | 74% | 4r=√2a |
| 六方最密(Mg・Znなど) | 六角柱に6 | 12 | 74% | 最密充填はfccと同率 |
| NaCl型 | Na⁺4+Cl⁻4 | 6 | — | 辺上1/4個の数え方に注意 |
| CsCl型 | 各1 | 8 | — | 体心の位置に相手イオン |
| ZnS型 | 各4 | 4 | — | ダイヤモンドと同じ骨格 |
| ダイヤモンド | 8 | 4 | — | 共有結合の結晶・極めて硬い |
| 操作 | 移動する向き | Kは変わるか |
|---|---|---|
| ある物質を加える | それを減らす向き | 変わらない |
| 圧縮する(体積↓) | 気体分子の総数が減る向き | 変わらない |
| 温度を上げる | 吸熱(ΔH>0)の向き | 変わる(吸熱側ならK増加) |
| 触媒を加える | 移動しない(到達が速くなるだけ) | 変わらない |
| 不活性気体を加える(体積一定) | 移動しない(各分圧が不変) | 変わらない |
| 極 | 判断の順 | 代表反応 |
|---|---|---|
| 陽極(酸化) | ①電極がCu・Ag→電極が溶ける ②Cl⁻→Cl₂ ③水→O₂ | Cu→Cu²⁺+2e⁻/2Cl⁻→Cl₂+2e⁻/2H₂O→O₂+4H⁺+4e⁻ |
| 陰極(還元) | ①Ag⁺・Cu²⁺→金属析出 ②水→H₂(Na⁺・K⁺・Al³⁺は析出しない) | Cu²⁺+2e⁻→Cu/2H₂O+2e⁻→H₂+2OH⁻ |
| 場面 | 立てる式 | 注意 |
|---|---|---|
| 弱酸のpH | Ka≒cα²、[H⁺]≒√(cKa) | αが小さいときの近似と宣言する |
| 塩の液性 | 強い方が勝つ(例:CH₃COONaは塩基性) | 加水分解定数はKw/Ka |
| 緩衝液 | [H⁺]=Ka×(酸のmol/塩のmol) | 希釈してもpHほぼ不変 |
| 沈殿の有無 | イオン積QとKspを比較 | 混合による希釈を先に反映 |
| 共通イオン効果 | s=Ksp/[共通イオン] | 1:1型の場合。1:2型は式を立て直す |
| 硫化物の分離 | [S²⁻]はpHで制御 | 酸性でCuS沈殿、中〜塩基性でZnSも沈殿 |
05 / ORIGINAL PRACTICE
独自演習12題:答えだけでなく判断根拠を書く
問い・条件・数値は独立設計です。定数は各問で与えた値(R=8.3×10³ Pa・L/(K・mol)、F=9.65×10⁴ C/mol など)を使ってください。
冒頭の問題をもう一度解く
【蒸気圧】27℃で水の蒸気圧は3.6×10³ Pa。8.3 Lの密閉容器に水0.020 molを入れ27℃に保つと、気体の水は何molか。
ヒント:まず「全部気体」と仮定して圧力を出す。
全部気体なら P=0.020×8.3×10³×300/8.3=6.0×10³ Pa。これは蒸気圧3.6×10³ Paを超えるので一部が凝縮し、気体の圧力は蒸気圧に固定される。気体のmol=PV/RT=3.6×10³×8.3/(8.3×10³×300)=0.012 mol(液体は0.008 mol)。判断根拠:仮定→蒸気圧と比較→超過なら蒸気圧で再計算。
【ヘンリー】0℃・1.0×10⁵ PaでN₂は水1.0 Lに標準状態換算で23 mL溶ける。0℃・3.0×10⁵ Paで水2.0 Lに溶けるN₂は、標準状態換算で何mLか。また、その圧力下では何mLか。
ヒント:溶けるmolは分圧と水の量に比例する。
標準状態換算:23×3×2=138 mL。その圧力(3倍)下の体積:138/3=46 mL。判断根拠:molは3倍×2倍。体積は「測る圧力」で割り直すため、圧力下の体積は水1 Lあたり常に23 mLのまま——これがヘンリーの法則の2つの言い方。
【凝固点降下】NaCl 0.585 gを水100 gに溶かした。凝固点は何K下がるか。NaCl=58.5、水のKf=1.85 K・kg/mol、電離度1とする。
ヒント:電解質は「粒子の数」で数える。
NaCl=0.010 mol。完全電離でNa⁺とCl⁻の計0.020 mol。質量モル濃度=0.020/0.100 kg=0.20 mol/kg。Δt=1.85×0.20=0.37 K。判断根拠:束一性は種類でなく個数——電離の補正を式の前に置く。
【浸透圧】グルコース(分子量180)9.0 gを水に溶かして500 mLにした。27℃での浸透圧を求めよ。
ヒント:Π=cRT。cはmol/L。
n=9.0/180=0.050 mol、c=0.050/0.500=0.10 mol/L。Π=0.10×8.3×10³×300=2.5×10⁵ Pa。判断根拠:浸透圧は気体の状態方程式と同じ形——「粒子数の効果」だから。分子量測定では逆向きに使う。
【結晶】アルミニウムは面心立方格子で、格子定数a=4.0×10⁻⁸ cm。Al=27、Nₐ=6.0×10²³/molとして密度を求めよ。
ヒント:面心立方の単位格子内の原子数は4。
ρ=4×27/(6.0×10²³×(4.0×10⁻⁸)³)=108/(6.0×10²³×6.4×10⁻²³)=108/38.4=2.8 g/cm³。判断根拠:密度の式は「格子1個の質量÷格子1個の体積」。zの数え方(頂点1/8×8+面1/2×6=4)から再現できるようにする。
【エンタルピー】プロパンC₃H₈の燃焼エンタルピーは−2220 kJ/mol。CO₂とH₂O(液)の生成エンタルピーをそれぞれ−394 kJ/mol、−286 kJ/molとするとき、C₃H₈の生成エンタルピーを求めよ。
ヒント:燃焼のΔH=(生成物の生成エンタルピー和)−(反応物の生成エンタルピー和)。
C₃H₈+5O₂→3CO₂+4H₂O。−2220={3×(−394)+4×(−286)}−ΔfH(C₃H₈)=−2326−ΔfH。よってΔfH(C₃H₈)=−2326+2220=−106 kJ/mol。判断根拠:「生成物−反応物」の順を崩さず、O₂(単体)は0と置く。
【電気分解】硫酸銅(II)水溶液を白金電極で電気分解し、0.50 Aの電流を32分10秒(1930秒)流した。陰極に析出するCuの質量と、陽極で発生するO₂の標準状態での体積を求めよ。Cu=63.5。
ヒント:まず電気量→e⁻のmol。
Q=0.50×1930=965 C。e⁻=965/9.65×10⁴=0.010 mol。陰極:Cu²⁺+2e⁻→Cu より Cu=0.0050 mol=0.32 g。陽極:2H₂O→O₂+4H⁺+4e⁻ より O₂=0.0025 mol=56 mL(0.056 L)。判断根拠:極の判断(白金だから水が酸化)→係数比、の順。
【反応速度】過酸化水素水の分解で、濃度が0.80→0.40 mol/L(0〜10分)、0.40→0.20 mol/L(10〜20分)と変化した。0〜10分の平均分解速度を求め、この反応の速度式の形を推定せよ。
ヒント:半減期(濃度が半分になる時間)に注目。
平均速度=(0.80−0.40)/10=0.040 mol/(L・分)。どの区間でも10分で半分=半減期が濃度によらず一定なので、速度は濃度の1乗に比例する v=k[H₂O₂] と推定できる。判断根拠:次数は係数からではなく、実験データ(半減期一定)から決める。
【化学平衡】一定温度でH₂ 1.0 molとI₂ 1.0 molを体積Vの容器に入れたところ、平衡時にHIが1.6 mol生じた。平衡定数Kを求めよ。
ヒント:初め・変化・平衡の表を書く。
変化量:H₂もI₂も−0.80 mol、HIは+1.6 mol。平衡時:H₂=I₂=0.20 mol、HI=1.6 mol。K=[HI]²/([H₂][I₂])=(1.6/V)²/{(0.20/V)(0.20/V)}=1.6²/0.20²=64。判断根拠:この反応は両辺の分子数が同じなのでVが約分される——表を書けば自動的に見える。
【緩衝液】0.10 mol/L酢酸100 mLと0.10 mol/L酢酸ナトリウム100 mLを混ぜた。この溶液のpHを求めよ。Ka=2.7×10⁻⁵ mol/L、log₁₀2.7=0.43とする。
ヒント:緩衝液は酸と塩のmol比で決まる。
酸0.010 mol、塩0.010 molで等量なので [H⁺]=Ka×(0.010/0.010)=2.7×10⁻⁵ mol/L。pH=5−0.43=4.57≒4.6。判断根拠:体積は比の中で消える。半中和点(酸=塩)では常に[H⁺]=Kaになる、という15章の事実そのもの。
【溶解度積】AgClのKspを1.8×10⁻¹⁰ (mol/L)²(25℃の代表値)とする。(1) 純水中のAgClの溶解度(mol/L)を求めよ。√1.8=1.34とする。(2) 0.10 mol/Lの塩化ナトリウム水溶液中では溶解度はどうなるか。
ヒント:(2)は[Cl⁻]≒0.10 mol/Lと近似できる。
(1) s²=Ksp より s=√(1.8×10⁻¹⁰)=1.3×10⁻⁵ mol/L。(2) s’=Ksp/[Cl⁻]=1.8×10⁻¹⁰/0.10=1.8×10⁻⁹ mol/L。純水中の約7500分の1に下がる。判断根拠:共通イオン効果はルシャトリエの原理のKsp版——Cl⁻を加えると溶解平衡が左(固体側)へ動く。
06 / FAQ
理論化学でつまずいたときのよくある質問
解答のどこで止まったかに合わせ、次の練習を選びます。
理論化学はどの順番で勉強すべきですか?
molと濃度の計算を土台に、気体・溶液・結晶、エンタルピー・電気化学、反応速度・平衡へ進むのが一つの学習順序です。学校の進度と、どこで式が立てられなくなったかに合わせて戻る章を選びます。平衡で止まった場合も、濃度計算・反応式の係数・平衡条件のどこが原因かを分けて確認してください。
公式が多すぎて覚えられません。
式と一緒に「各記号の意味・単位・使える条件」を書きます。例えばPV=nRTを使うなら、気体を理想気体として扱える設定か、温度をKにしたか、圧力・体積の単位がRと合うかを確認します。式の本数を減らすことだけを目標にせず、条件が変わった追試でも選び直せるかを確かめましょう。
平衡の計算が苦手です。
初め・変化・平衡を表にし、変化量を反応式の係数比で表します。次に、平衡時の値を平衡定数の式へ入れたか確認します。誤りを一律に暗算のせいにせず、「濃度への換算」「係数比」「直後と平衡の区別」「近似」のどこで止まったかを答案に残します。第13章のQとKの追試では、物質を加えた直後と平衡時を区別できます。
pH計算のlogが不安です。
高校化学で濃度を使って近似する設定では、[H⁺]のmol/L単位の数値をa×10の−n乗に整理すると、pH=n−log₁₀aです。例えば[H⁺]=2.5×10⁻⁴ mol/L、log₁₀2.5=0.40と与えられたらpH=4−0.40=3.60です。問題で指定された対数値と精度を使います。log2とlog3だけで全ての問題に対応できるとは限りません。
溶解度積はどこまで勉強すればよいですか?
出題範囲は学校・試験の指定を確認します。このページではイオン積と溶解度積の比較、共通イオン効果、溶解度と係数比を整理しています。例えばAB₂(s)⇄A²⁺+2B⁻で、他から同じイオンが供給されず、副反応を無視して純水への溶解だけを考えるなら、モル溶解度sに対して[A²⁺]=s、[B⁻]=2sとなり、濃度で表すKsp=4s³です。共通イオンを含む溶液に、この式をそのまま使わないでください。
このページだけで大学受験の理論範囲は足りますか?
このページは16章の要点と独自演習を使う学習の入口です。全ての細目・難度・志望校の形式を解説済みという意味ではなく、このページだけで受験準備が完了したとは判断できません。学校の教材・試験範囲と照合し、必要な演習を補ってください。正解を読んで分かった段階と、後日に条件を変えた問題をヒントなしで解けた段階を分けて記録します。
止まった箇所から、解説と追試へ
今回のFAQ改訂はAI作成で、担当講師による個別監修は未確認です。pH・溶解度積の原理の確認先:OpenStax Chemistry 2e pH and pOH・Precipitation and Dissolution。第12章には数強塾オリジナルの比較問題と後日追試があります。化学の指導・体験対応は相談時に確認してください。