三角形には、外心・内心・重心・垂心・傍心という五心の先に、名前のついた点や円がいくつも存在します。ブロカール点、類似重心、ミッテンプンクト、タッカー円——どれも「ある作り方をすると必ず1点に集まる」「必ず同じ円の上に乗る」という事実に名前がついたものです。
このページでは、そうした三角形の中心・円・派生する三角形を 全41本 に整理しました。作図の手順、座標、半径や面積の公式、そして「なぜそうなるのか」を1テーマ1記事で扱っています。教科書には出てきませんが、証明で使う道具はチェバ・メネラウス・方べき・相似・座標といった高校範囲そのものです。
読む順番に決まりはありません。五心のどれかから出発して、その点が「どの三角形の何なのか」をたどると、点と円が一本につながって見えてきます。
監修・執筆:数強塾代表 藤原進之介
三角形の中心(点)11本
五心の先にある「名前のついた点」です。作り方が違うだけで、どれも3本の線が1点で交わることから生まれます。
頂点と向かい側の傍接円の接点を結ぶ3本が1点に集まる
内接円の接点を頂点と結ぶ3本の交点。チェバの定理で示せる
周の長さで見た重心。中点三角形の内心にあたる
傍心と辺の中点を結ぶ3本が交わる点
3つの傍心を通る円の中心
垂心を外心について点対称に移した点
3辺と同じ角をなす2つの点とブロカール角
2つのブロカール点の中点。ブロカール軸上にある
類似重心を外接円について反転した点
角の二等分線について折り返すと現れる相棒の点
辺の中点について折り返して作る共役点
派生する三角形 11本
もとの三角形から新しい三角形を作る操作です。どの点から作るかで、面積比も外接円も変わります。
各頂点から対辺へ下ろした垂線の足を結ぶ三角形
任意の点から3辺へ下ろした垂線の足で作る。垂足三角形の一般形
ペダル三角形と逆向きの対応。面積公式で結びつく
内接円の3接点を結ぶ三角形。ジェルゴンヌ点とつながる
3つの傍接円が対応する辺に接する点を結ぶ三角形
3つの傍心を結ぶ三角形。角・辺・外接円・面積の公式
外接円の3本の接線が作る三角形
重心を中心に −2 倍したもの。中点三角形の逆向き
ブロカール点から作られ、ブロカール円上に乗る
3つのルーカス円の中心を結ぶ三角形。内接円が根円と一致し、内心は X(1151)
ルーカス内円が3つのルーカス円に触れる3点を結ぶ三角形。根円による反転でも得られる
円 8本
「6点や7点が同じ円に乗る」という事実に名前がついたものです。半径の公式まで求まります。
外心と類似重心を直径とする円
3辺上に2点ずつ、計6点が同じ円に乗る円族
類似重心を通り3辺に平行な直線が作る6点共円
類似重心を通る反平行線が作る6点共円
中心がブロカール中点 X(39) にある円
3つのルーカス円すべてと直交する円
3つのルーカス円すべてに接する小円。デカルトの円定理で出る
ルモワーヌ軸を共有する円の束
線と軸 5本
中線・角の二等分線の「もう一つの引き方」と、点の集まりが乗る直線です。
中線を角の二等分線で折り返した線。3本は類似重心で交わる
外心と類似重心を通る直線
外接円の各頂点における接線が対辺と交わる3点を通る直線
周の長さを二等分する線分。3本はシュピーカー点で交わる
頂点から引いて周を二等分する線分。ナーゲル点で交わる
六角形・内接楕円・その他 6本
円や点の話が、六角形や楕円の形で現れる場面です。
第1ルモワーヌ円の6点が作る六角形。面積と周長
反平行線が作る円内接六角形
2つのブロカール点を焦点にもつ内接楕円
傍接円の接点を通る内接楕円
外接六角形の対角線が1点で交わる定理
鋭角三角形で垂足三角形が周長最小になる理由
あわせて読む
- 初等幾何の定理一覧 ヘロンの公式・トレミー・チェバなど教科書の延長にある26本
- 図形の性質(数学A) 五心・チェバ・メネラウス・方べきの基本
- 解法パターン事典 入試で問われる型からたどる
藤原進之介が厳選した一流のプロ講師が君の担任になります!
最難関大学の攻略まで徹底サポート!
📰 「初等幾何の定理」の記事
同じテーマで書いた記事です。関心のあるものから読んでください。
