2027年度・非公式・独自作成
私立医学部を目指す受験生向けに、数強塾が一から作成した化学予想問題24題です。東京慈恵会医科大学、東京医科大学、聖マリアンナ医科大学、昭和医科大学医学部、順天堂大学医学部、埼玉医科大学、国際医療福祉大学医学部、慶應義塾大学医学部の8セットに分け、全問にヒント、答え、詳解を付けました。
30秒要約
- 8大学名×3題、合計24題を1つの科目正本に集約
- 問題・文章・数値・図版・解説は独立作成
- 答えを開く前にヒントだけ使える
- 大学名は学習整理ラベルで、出題保証ではない
化学24題を体系教材・到達診断として使う方法
医学部化学の得点を安定させる鍵は、公式の数を増やすことではなく、反応前後で何が保存され、溶液・気体・固体のどこに何が存在するかを追跡することです。24題を理論・無機・有機の単元別に分断せず、化学種、物質量、電荷、電子、官能基という共通言語で解きます。
知識を得点へ変える5領域
| 技能領域 | 答案で行う操作 | 典型的な未完成答案 |
|---|---|---|
| 物質量の翻訳 | 質量・体積・濃度・粒子数をmolへそろえる | 単位変換の途中で基準量が変わる |
| 平衡と速度 | 反応前・変化量・平衡時を表にし、近似条件を確認する | 式は合うが代入する濃度を誤る |
| 酸化還元・電池 | 電子数を媒介に半反応をつなぎ、極の名称と反応を分ける | 正極・陽極など用語だけで判断する |
| 無機反応 | 観察事実とイオン反応式を対にする | 色や沈殿を単語として暗記する |
| 有機構造 | 官能基、炭素数、不飽和度、反応前後の結合変化を管理する | 生成物候補を勘で一つに決める |
10点満点の答案ルーブリック
各設問を正誤だけでなく、次の5軸を0点または2点で採点します。答えが正しくても根拠や検算が欠ければ満点にせず、本番で再現できる状態と偶然の正解を分けます。
| 採点軸 | 2点:再現できる | 0点:修正が必要 |
|---|---|---|
| 化学種 | 反応に関与する粒子を過不足なく書く | 溶媒や傍観イオンを混同する |
| 保存 | 元素・電荷・電子・物質量の保存を確認する | 係数が合わないまま計算する |
| 条件 | 温度、体積、過剰・不足、近似を明示する | 標準状態や完全反応を無断で仮定する |
| 計算 | 単位付きの式から桁を概算する | 途中値を早く丸めて誤差を増やす |
| 検算 | 極限、符号、量の大小、反応式で戻す | 選択肢と近いだけで確定する |
全24題の診断マップ
大学名は出題保証ではなく学習セットの整理ラベルです。問題タイトルよりも、最後の列にある操作を答案上で再現できたかを確認してください。
| No. | セット | 問題 | 診断する力・自己確認 |
|---|---|---|---|
| 1 | jikei | 一価酸の中和滴定 | 物質量比と体積の単位をそろえて濃度を出す/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 2 | jikei | ダニエル電池とNernst式 | 反応商の分子・分母を半反応から決める/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 3 | jikei | 加水分解生成物からエステルを決める | アルコール側とカルボン酸側を逆にしない/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 4 | tokyo-medical | 解離平衡の平衡定数 | 反応進行度から平衡時の濃度を表にする/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 5 | tokyo-medical | 気体密度からモル質量を求める | 状態方程式を密度の形へ変形する/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 6 | tokyo-medical | 乳酸からできる縮合高分子 | 官能基と繰り返し単位の原子収支を確認する/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 7 | st-marianna | Hessの法則で生成熱を求める | 反応式を引き算し、目的反応だけを残す/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 8 | st-marianna | 初速度法で反応次数を決める | 一つの濃度だけを変えた実験を比較する/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 9 | st-marianna | トリペプチドの結合数 | アミノ酸残基数とペプチド結合数を対応させる/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 10 | showa | 温度差による再結晶量 | 溶媒量を固定して高温と低温の溶解量を比較する/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 11 | showa | 硫酸銅水溶液の電気分解 | 電子量を陰極析出と陽極気体へ分配する/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 12 | showa | ベンゼンのニトロ化 | 置換反応の求電子種と生成物を結び付ける/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 13 | juntendo | 過マンガン酸滴定 | 酸化還元の電子数比5:1を濃度計算へ使う/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 14 | juntendo | 酢酸緩衝液への強酸添加 | 中和後の酸・塩基の物質量からpHを出す/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 15 | juntendo | NaCl結晶の密度 | 単位格子中の式量数とセル体積を合わせる/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 16 | saitama | Raoultの法則と蒸気圧 | 非揮発性溶質を除いて溶媒モル分率を取る/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 17 | saitama | AgCl沈殿と残存イオン | 混合後の物質量で限界試薬を判定する/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
| 18 | saitama | 酢酸エチルのけん化 | 限界試薬と生成物のモル比をそろえる/化学種・保存量・単位を式の前に置けるか |
4週間で一周・再テストする計画
- 第1週は全24題の問題文から化学種と既知量だけを抜き出し、解く前の表を統一する。
- 第2週は理論計算を集め、数値代入前の記号式と単位を必ず一行残す。
- 第3週は無機と有機を交互に解き、観察→反応式、構造→官能基変化の双方向確認を行う。
- 第4週は大学ラベル三題を連続で解き、答案後に元素・電荷・単位の三検算を二分以内で実行する。
誤答を翌日の学習へ変換する
化学の計算ミスは、筆算だけをやり直しても再発します。最初に化学種の取り違え、反応係数、基準量、単位、近似、丸めの六箇所から原因を一つ特定します。翌日は数値を隠して記号式だけ再現し、その後に別数値で検算してください。
答案記録の最小フォーマット
ノートには「問題番号/所要時間/確信度A・B・C/最初の破綻点/翌日に再現する一行」の五項目だけを固定して残します。長い感想より、次の行動が一つに決まる記録を優先してください。三回連続で同じ破綻点が出た場合は、演習量を増やす前に前提単元へ戻ります。
東京慈恵会医科大学向けオリジナル化学予想問題
大学名は学習セットを整理するためのラベルです。大学公式の出題予告ではありません。数学の既存過去問解説は東京慈恵会医科大学の傾向と対策で確認できます。
予想問題 1/慈恵
一価酸の中和滴定
狙い:物質量比と体積の単位をそろえて濃度を出す
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中和点では 。mL を L に直す。
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予想問題 2/慈恵
ダニエル電池とNernst式
狙い:反応商の分子・分母を半反応から決める
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全反応は 、。
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予想問題 3/慈恵
加水分解生成物からエステルを決める
狙い:アルコール側とカルボン酸側を逆にしない
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酸の とアルコールの H が水として取れる。
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東京医科大学向けオリジナル化学予想問題
大学名は学習セットを整理するためのラベルです。大学公式の出題予告ではありません。数学の既存過去問解説は東京医科大学の傾向と対策で確認できます。
予想問題 4/東京医科
解離平衡の平衡定数
狙い:反応進行度から平衡時の濃度を表にする
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平衡時の物質量は 、。
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予想問題 5/東京医科
気体密度からモル質量を求める
狙い:状態方程式を密度の形へ変形する
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、、 を組み合わせる。
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予想問題 6/東京医科
乳酸からできる縮合高分子
狙い:官能基と繰り返し単位の原子収支を確認する
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隣り合う単量体をつなぐ結合は 99 本。
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聖マリアンナ医科大学向けオリジナル化学予想問題
大学名は学習セットを整理するためのラベルです。大学公式の出題予告ではありません。数学の既存過去問解説は聖マリアンナ医科大学の傾向と対策で確認できます。
予想問題 7/聖マリアンナ
Hessの法則で生成熱を求める
狙い:反応式を引き算し、目的反応だけを残す
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第1式から第2式を引く。
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予想問題 8/聖マリアンナ
初速度法で反応次数を決める
狙い:一つの濃度だけを変えた実験を比較する
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、。
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予想問題 9/聖マリアンナ
トリペプチドの結合数
狙い:アミノ酸残基数とペプチド結合数を対応させる
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直鎖の結合数は残基数より1少ない。
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昭和医科大学医学部向けオリジナル化学予想問題
大学名は学習セットを整理するためのラベルです。大学公式の出題予告ではありません。数学の既存過去問解説は昭和医科大学医学部の傾向と対策で確認できます。
予想問題 10/昭和医科
温度差による再結晶量
狙い:溶媒量を固定して高温と低温の溶解量を比較する
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60 ℃と20 ℃で水200 gに溶ける量をそれぞれ求める。
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予想問題 11/昭和医科
硫酸銅水溶液の電気分解
狙い:電子量を陰極析出と陽極気体へ分配する
ヒントを見る
電気量は 。Cu 1 mol に電子2 mol、 1 mol に電子4 mol。
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予想問題 12/昭和医科
ベンゼンのニトロ化
狙い:置換反応の求電子種と生成物を結び付ける
ヒントを見る
硫酸が硝酸から水を取り、 を生じさせる。
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順天堂大学医学部向けオリジナル化学予想問題
大学名は学習セットを整理するためのラベルです。大学公式の出題予告ではありません。数学の既存過去問解説は順天堂大学医学部の傾向と対策で確認できます。
予想問題 13/順天堂
過マンガン酸滴定
狙い:酸化還元の電子数比5:1を濃度計算へ使う
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過マンガン酸イオン1 molがFe²⁺ 5 molと反応する。
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予想問題 14/順天堂
酢酸緩衝液への強酸添加
狙い:中和後の酸・塩基の物質量からpHを出す
ヒントを見る
H⁺は酢酸イオンを酢酸へ変える。。
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予想問題 15/順天堂
NaCl結晶の密度
狙い:単位格子中の式量数とセル体積を合わせる
ヒントを見る
質量は 、体積は 。
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埼玉医科大学向けオリジナル化学予想問題
大学名は学習セットを整理するためのラベルです。大学公式の出題予告ではありません。数学の既存過去問解説は埼玉医科大学の傾向と対策で確認できます。
予想問題 16/埼玉医科
Raoultの法則と蒸気圧
狙い:非揮発性溶質を除いて溶媒モル分率を取る
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水のモル分率は 。
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予想問題 17/埼玉医科
AgCl沈殿と残存イオン
狙い:混合後の物質量で限界試薬を判定する
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Ag⁺が不足し、反応比は1:1。全体積は0.100 L。
答え・詳解を見る
予想問題 18/埼玉医科
酢酸エチルのけん化
狙い:限界試薬と生成物のモル比をそろえる
ヒントを見る
酢酸エチルは0.100 molで、1:1反応。
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よくある質問
大学公式の予想問題ですか?
いいえ。各大学が作成・監修したものではなく、数強塾が学習用に独立作成した非公式問題です。実際の出題を保証しません。
提供PDFの問題や図を数字だけ変えたものですか?
いいえ。PDFは科目範囲と分野の広がりを把握するためだけに使い、問題文、数値、英文、図、表、答え、解説の流れを一から設計しています。
8大学を別ページにしないのはなぜですか?
同じ検索意図の薄い学校別ページを量産せず、科目ごとの正本1ページへ集約して、大学名見出しとアンカーから目的のセットへ移動できるようにするためです。
24題はどの順で解きますか?
最初に志望校ラベルの3題を時間を計って解き、翌日に別大学の3題へ進みます。答えの前にヒントだけ開き、方針を立て直す使い方もできます。
公開前に何を確認していますか?
全題の問題・答え・解説の対応、科目別の独立検算、図版のアクセシビリティ、内部リンク、構造化データ、PCとスマートフォン表示を確認します。
次の一歩
3題を解いたら、誤答を「知識」「読み違い」「立式・論理」「計算・表現」に分類してください。学習方針を相談したい場合は、答案の個人情報を消してからお問い合わせください。
2027年度 私立医学部対策
医学部化学|数強塾オリジナル予想問題6問と詳しい解説
医学部化学の計算・平衡・有機構造決定を、単位、有効数字、検算まで切らずに学びます。 国際医療福祉大学医学部・慶應義塾大学医学部を学習目標に、初学者が採点基準までたどれる構成です。
掲載区分:全問が数強塾の独立制作です。大学公式問題、過去問題の改変、大学監修教材ではありません。
国際医療福祉大学医学部を学習目標にした化学3問
大学名は学習目標を明確にするために示しています。掲載問題は大学非公式で、数強塾が独立制作した予想演習です。
数強塾 完全オリジナル予想問題
透析バッグの浸透圧と電解質粒子数
国際医療福祉大学医学部想定/医学部入試・標準からやや発展/目安18分
問題
310.0 Kに保たれた半透膜バッグに、グルコース0.01800 molとMgCl2 0.00400 molを溶かした水溶液250.0 mLを入れた。膜は水だけを通し、溶質は通さない。バッグ内でMgCl2の電離度は0.800とする。外液にはNaClだけを溶かし、その電離度は0.900とする。溶液は理想希薄溶液として扱い、R = 8.314 kPa L mol^-1 K^-1を用いよ。
(1) バッグ内溶液の浸透圧を求めよ。
(2) バッグの体積が変化しない等張条件をつくるには、外液のNaCl濃度を何mol L^-1にすればよいか。
(3) MgCl2の電離度だけが0.500へ低下したとき、バッグ内の浸透圧と、(1)からの減少率を求めよ。
ヒント
- 電離度αのMgCl2 1 molから生じる粒子量は、未電離分と電離分を合わせて1 + 2α mol相当である。
- 複数溶質の浸透圧では、独立粒子の物質量を合計してからπ = cRTを用いる。
- 等張条件では温度が同じなので、膜両側の有効粒子濃度を等しくすればよい。
答え
- (1) 2.93 × 10^2 kPa(293 kPa)
- (2) 5.98 × 10^-2 mol L^-1
- (3) 2.68 × 10^2 kPa(268 kPa)、減少率8.45%
詳しい解法と検算
- 手順1MgCl2の粒子係数を1 + 2α = 1 + 2×0.800 = 2.600と求める。
- 手順2バッグ内の有効粒子量は0.01800 + 0.00400×2.600 = 0.02840 molである。
- 手順3有効粒子濃度は0.02840 mol ÷ 0.2500 L = 0.1136 mol L^-1。したがってπ = 0.1136×8.314×310.0 = 292.786 kPaより293 kPa。
- 手順4NaClの粒子係数は1 + α = 1.900。外液濃度をcとすると1.900c = 0.1136なので、c = 0.059789… mol L^-1 = 5.98×10^-2 mol L^-1。
- 手順5MgCl2の電離度が0.500なら粒子係数は2.000、有効粒子量は0.01800 + 0.00400×2.000 = 0.02600 mol。
- 手順6新しい有効粒子濃度は0.1040 mol L^-1、浸透圧は0.1040×8.314×310.0 = 268.043 kPaより268 kPa。
- 手順7減少率は(292.786 – 268.043) ÷ 292.786 × 100 = 8.4507…%より8.45%。
単位:RをkPa L mol^-1 K^-1で用いるため、体積はL、濃度はmol L^-1に統一するとπはkPaになる。
有効数字:与えられた主要量に合わせ、最終値は原則3桁で示す。途中では丸めない。
検算:π/(RT)を逆算すると0.1136 mol L^-1となる。等張NaClでは1.900×0.059789… = 0.1136となり粒子濃度が一致する。
典型誤答
- MgCl2を完全電離として常に3粒子と数える。
- グルコースの粒子量を合計し忘れる。
- 250.0 mLを250.0 Lとして代入する。
- 減少率の分母を新しい浸透圧にする。
10点採点基準
| 点 | 基準 |
|---|---|
| 2点 | MgCl2の粒子係数と有効粒子量 |
| 2点 | (1)の濃度・浸透圧・単位 |
| 2点 | (2)のNaCl粒子係数と等張式 |
| 2点 | (3)の新しい浸透圧 |
| 2点 | 減少率・有効数字・検算 |
数強塾 完全オリジナル予想問題
人工酸素運搬体の競合化学平衡
国際医療福祉大学医学部想定/医学部入試・標準からやや発展/目安18分
問題
架空の人工酸素運搬体Pは、37 ℃で次の1:1平衡に従う。
P + O2 ⇄ PO2, K_O = [PO2]/([P][O2]) = 5.00 × 10^4 L mol^-1
溶液中の運搬体総濃度[P]_T = [P] + [PO2]は8.00 × 10^-5 mol L^-1であり、気体リザーバーにより溶存酸素濃度[O2]は1.50 × 10^-4 mol L^-1に保たれる。
(1) PのうちPO2として存在する割合と[PO2]を求めよ。
(2) この溶液2.50 Lに結合しているO2の物質量と質量を求めよ。O2のモル質量は32.00 g mol^-1とする。
(3) 競合物質Lを5.00 × 10^-5 mol L^-1加えると、P + L ⇄ PL、K_L = 2.00 × 10^4 L mol^-1の平衡も成立する。[O2]と[L]は一定とみなし、PO2の割合と、L添加前からの結合O2濃度の減少率を求めよ。
| 平衡 | 定数 | 固定濃度 |
|---|---|---|
| P + O₂ ⇄ PO₂ | 5.00 × 10⁴ L mol⁻¹ | [O₂] = 1.50 × 10⁻⁴ mol L⁻¹ |
| P + L ⇄ PL | 2.00 × 10⁴ L mol⁻¹ | [L] = 5.00 × 10⁻⁵ mol L⁻¹ |
ヒント
- [PO2] = K_O[P][O2]を[P]_T = [P] + [PO2]へ代入する。
- 競合物質がある場合は[P]_T = [P](1 + K_O[O2] + K_L[L])とまとめられる。
- 結合O2はPO2と1:1なので、PO2の物質量がそのままO2の物質量である。
答え
- (1) PO2割合0.882(88.2%)、[PO2] = 7.06 × 10^-5 mol L^-1
- (2) 1.76 × 10^-4 mol、5.65 mg
- (3) PO2割合0.789(78.9%)、結合O2濃度の減少率10.5%
詳しい解法と検算
- 手順1酸素結合項K_O[O2]を計算すると5.00×10^4×1.50×10^-4 = 7.50。
- 手順2Lがないとき[P]_T = [P](1 + 7.50)なので、PO2割合は7.50/(1 + 7.50) = 0.882352…。
- 手順3[PO2] = 8.00×10^-5×0.882352… = 7.0588×10^-5 mol L^-1より7.06×10^-5 mol L^-1。
- 手順42.50 L中のPO2は7.0588×10^-5×2.50 = 1.7647×10^-4 mol。O2質量はこれに32.00 g mol^-1を掛け、5.647×10^-3 g = 5.65 mg。
- 手順5競合項K_L[L]は2.00×10^4×5.00×10^-5 = 1.00。したがって全Pは[P](1 + 7.50 + 1.00)で表される。
- 手順6L添加後のPO2割合は7.50/9.50 = 0.789473…、[PO2]は6.3158×10^-5 mol L^-1。
- 手順7減少率は(7.0588 – 6.3158)×10^-5 ÷ 7.0588×10^-5 ×100 = 10.526…%より10.5%。
単位:平衡定数と濃度の積K[ligand]は無次元。質量換算ではgからmgへ1000倍する。
有効数字:割合、濃度、物質量、質量、減少率はいずれも3桁に丸める。
検算:Lなしでは[P] + [PO2] = 9.41×10^-6 + 7.06×10^-5 ≈ 8.00×10^-5 mol L^-1。LありではP、PO2、PLの比が1:7.5:1で総和9.5となる。
典型誤答
- 総濃度[P]_Tを遊離[P]として平衡式へ直接代入する。
- 競合LがO2濃度を消費すると仮定する。
- 2.50 Lを掛けず濃度を物質量とする。
- gからmgへの換算を逆にする。
10点採点基準
| 点 | 基準 |
|---|---|
| 2点 | 酸素結合項と占有率式 |
| 2点 | [PO2]の算出 |
| 2点 | O2の物質量と質量 |
| 2点 | 競合項を含む物質収支 |
| 2点 | 減少率・単位・有効数字 |
数強塾 完全オリジナル予想問題
ヨウ素逆滴定によるビタミンC定量
国際医療福祉大学医学部想定/医学部入試・標準からやや発展/目安17分
問題
ビタミンC(C6H8O6、モル質量176.12 g mol^-1)を含む錠剤粉末0.5000 gを水に溶かし、正確に100.0 mLとした。このうち20.00 mLを取り、0.01000 mol L^-1ヨウ素水溶液25.00 mLを加えた。ビタミンCとI2は1:1で反応する。反応後に残ったI2を0.02000 mol L^-1チオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定したところ、8.600 mLを要した。
I2 + 2S2O3^2- → 2I^- + S4O6^2-
(1) 20.00 mL分取液中でビタミンCが消費したI2の物質量を求めよ。
(2) 元の錠剤粉末に含まれるビタミンCの質量と質量百分率を求めよ。
(3) ビタミンC1 molがこの反応で放出する電子は何molか。物質収支による検算も示せ。
| 操作 | 濃度 | 体積 |
|---|---|---|
| 過剰に加えたI₂ | 0.01000 mol L⁻¹ | 25.00 mL |
| 残存I₂の滴定 | S₂O₃²⁻ 0.02000 mol L⁻¹ | 8.600 mL |
| 試料分取 | 100.0 mL中の20.00 mL | |
ヒント
- 最初に加えたI2から、チオ硫酸滴定で求めた残存I2を引く。
- I2 1 molに対してチオ硫酸イオンは2 mol反応する。
- 分取液は全100.0 mLの5分の1である。
答え
- (1) 1.640 × 10^-4 mol
- (2) 0.1444 g、28.88%
- (3) 2 mol e^- mol^-1(分取液では3.280 × 10^-4 mol e^-)
詳しい解法と検算
- 手順1加えたI2は0.01000 mol L^-1×0.02500 L = 2.500×10^-4 mol。
- 手順2滴定に使ったS2O3^2-は0.02000×0.008600 = 1.720×10^-4 mol。
- 手順3反応比I2:S2O3^2- = 1:2より、残存I2は1.720×10^-4÷2 = 8.600×10^-5 mol。
- 手順4ビタミンCが消費したI2は2.500×10^-4 – 8.600×10^-5 = 1.640×10^-4 mol。1:1反応なので分取液中のビタミンCも同量。
- 手順5全100.0 mLでは5倍の8.200×10^-4 mol。質量は8.200×10^-4×176.12 = 0.1444184 gより0.1444 g。
- 手順6質量百分率は0.1444184÷0.5000×100 = 28.88368%より28.88%。
- 手順7I2 + 2e^- → 2I^-なのでI2 1 molは2 molの電子を受け取る。ビタミンC1 molはI2 1 molを還元するため2 molの電子を放出する。分取液では1.640×10^-4×2 = 3.280×10^-4 mol e^-で両半反応が一致する。
単位:滴定体積はmLからLへ換算する。質量百分率では試料とビタミンCを同じg単位で割る。
有効数字:滴定値と試料量に合わせ、物質量・質量・百分率を4桁で示す。
検算:I2収支は0.2500 mmol = 0.1640 mmol(ビタミンC消費)+ 0.08600 mmol(残存)で閉じる。
典型誤答
- チオ硫酸の物質量を残存I2の物質量とそのまま等置する。
- 20.00 mLから100.0 mLへの5倍換算を忘れる。
- ビタミンCとI2の反応比を2:1にする。
- 質量百分率で0.5000 gではなく溶液体積を分母にする。
10点採点基準
| 点 | 基準 |
|---|---|
| 2点 | 添加I2と残存I2 |
| 2点 | 消費I2と分取液ビタミンC |
| 2点 | 全量換算とビタミンC質量 |
| 2点 | 質量百分率 |
| 2点 | 電子収支・単位・有効数字 |
慶應義塾大学医学部を学習目標にした化学3問
大学名は学習目標を明確にするために示しています。掲載問題は大学非公式で、数強塾が独立制作した予想演習です。
数強塾 完全オリジナル予想問題
架空生体接着剤の反応速度と反応熱
慶應義塾大学医学部想定/医学部入試・発展/目安22分
問題
架空の生体接着剤を硬化させる反応A + B → Pを調べた。一定温度で得た初速度は表の通りである。速度式をv = k[A]^m[B]^nとする。
別の熱量測定では、0.8000 mol L^-1のA水溶液40.00 mLと、0.8000 mol L^-1のB水溶液40.00 mLを混合すると、温度が4.280 K上昇した。混合溶液の密度を1.000 g mL^-1、比熱を4.180 J g^-1 K^-1、熱量計定数を35.0 J K^-1とする。外部との熱交換はなく、反応は完結する。
(1) m、nおよび速度定数kを求めよ。
(2) [A] = 0.150 mol L^-1、[B] = 0.0800 mol L^-1における初速度を求めよ。
(3) 反応1 mol当たりの反応エンタルピーを求めよ。
(4) 濃度[A]だけを2倍、[B]だけを1/2にしたとき、初速度は何倍になるか。
| 実験 | [A] / mol L⁻¹ | [B] / mol L⁻¹ | v / mol L⁻¹ s⁻¹ |
|---|---|---|---|
| 1 | 0.100 | 0.100 | 2.40 × 10⁻⁵ |
| 2 | 0.200 | 0.100 | 9.60 × 10⁻⁵ |
| 3 | 0.100 | 0.200 | 4.80 × 10⁻⁵ |
ヒント
- 実験1と2、実験1と3を一つずつ比べる。
- 発生熱は溶液が受け取った熱と熱量計が受け取った熱の和である。
- AとBは1:1で同量なので、反応量はどちらかの初期物質量に等しい。
答え
- (1) m = 2、n = 1、k = 2.40 × 10^-2 L^2 mol^-2 s^-1
- (2) 4.32 × 10^-5 mol L^-1 s^-1
- (3) -49.4 kJ mol^-1
- (4) 2.00倍
詳しい解法と検算
- 手順1実験1→2では[A]が2倍、[B]一定で速度が4倍なので2^m = 4、m = 2。
- 手順2実験1→3では[B]が2倍、[A]一定で速度が2倍なので2^n = 2、n = 1。
- 手順3実験1を速度式へ代入すると2.40×10^-5 = k(0.100)^2(0.100)。よってk = 2.40×10^-2 L^2 mol^-2 s^-1。
- 手順4指定濃度ではv = 2.40×10^-2×(0.150)^2×0.0800 = 4.32×10^-5 mol L^-1 s^-1。
- 手順5混合溶液質量は80.00 mL×1.000 g mL^-1 = 80.00 g。溶液と熱量計の合計熱容量は80.00×4.180 + 35.0 = 369.4 J K^-1。
- 手順6溶液側が得た熱は369.4×4.280 = 1.581×10^3 J。反応系は同じ熱を失うのでq_reaction = -1.581 kJ。
- 手順7A、Bはいずれも0.8000×0.04000 = 0.03200 molで1:1反応する。ΔH = -1.581÷0.03200 = -49.41 kJ mol^-1より-49.4 kJ mol^-1。
- 手順8濃度変更による速度比は2^m×(1/2)^n = 2^2×1/2 = 2.00。
単位:kの単位は、速度mol L^-1 s^-1を濃度の3乗で割るのでL^2 mol^-2 s^-1。熱量はJからkJへ換算する。
有効数字:kと初速度は3桁、反応エンタルピーは熱量計定数35.0に合わせ3桁。
検算:実験2はk(0.200)^2(0.100) = 9.60×10^-5となり表と一致。速度比も次数から独立に2倍と確認できる。
典型誤答
- 濃度2倍で速度4倍を一次反応と誤認する。
- 熱量計の35.0 J K^-1を加え忘れる。
- 温度上昇なのにΔHを正とする。
- 混合後80.00 mLの濃度を反応物量の計算に使って二重に希釈する。
10点採点基準
| 点 | 基準 |
|---|---|
| 2点 | 反応次数m、n |
| 2点 | kの値と単位 |
| 2点 | 指定濃度での初速度 |
| 2点 | 熱収支と反応エンタルピー |
| 2点 | 速度比・符号・有効数字 |
数強塾 完全オリジナル予想問題
銀アンミン錯体を利用した濃淡電池
慶應義塾大学医学部想定/医学部入試・発展/目安24分
問題
25 ℃で、左右とも銀電極を用いた濃淡電池をつくる。右槽の全Ag(I)濃度は1.00 × 10^-2 mol L^-1で、錯形成物質を含まない。左槽も全Ag(I)濃度は1.00 × 10^-2 mol L^-1だが、遊離NH3濃度を0.100 mol L^-1に保つ。左槽では次の平衡だけを考える。
Ag+ + 2NH3 ⇄ [Ag(NH3)2]+,
β2 = [[Ag(NH3)2]+]/([Ag+][NH3]^2) = 1.60 × 10^7 L^2 mol^-2
NH3はAg(I)に対して大過剰で、その遊離濃度は変化しないものとする。銀濃淡電池の起電力は
E = 0.05916 log10([Ag+]right/[Ag+]left) V
で与えられる。ファラデー定数を9.6485 × 10^4 C mol^-1、Agのモル質量を107.87 g mol^-1とする。
(1) 左槽の遊離[Ag+]を求めよ。
(2) 初期起電力と電子の流れる向きを求めよ。
(3) 左槽の遊離[NH3]だけを0.200 mol L^-1にしたときの起電力と、(2)からの増加量を求めよ。
(4) 9.6485 Cを流したとき、右電極に析出するAgの理論質量を求めよ。
ヒント
- 左槽の全Ag(I)濃度は[Ag+] + [Ag(NH3)2+]である。
- 錯体/遊離Ag+の濃度比はβ2[NH3]^2。
- Ag+ + e^- → Agより、電子1 molにつきAg 1 molが析出する。
答え
- (1) 6.25 × 10^-8 mol L^-1
- (2) 0.308 V、電子は左電極から右電極へ流れる
- (3) 0.343 V、増加量0.0356 V
- (4) 1.079 × 10^-2 g(10.79 mg)
詳しい解法と検算
- 手順1左槽で錯体/遊離Ag+ = β2[NH3]^2 = 1.60×10^7×(0.100)^2 = 1.60×10^5。
- 手順2全Ag(I) = [Ag+](1 + 1.60×10^5)なので、[Ag+]left = 1.00×10^-2/160001 = 6.24996×10^-8 mol L^-1より6.25×10^-8 mol L^-1。
- 手順3濃度比は1.00×10^-2/(6.24996×10^-8) = 1.60001×10^5。E = 0.05916 log10(1.60001×10^5) = 0.3079 Vより0.308 V。
- 手順4Ag+濃度が低い左ではAg → Ag+ + e^-が進み、Ag+濃度が高い右ではAg+ + e^- → Agが進む。よって電子は左から右。
- 手順5[NH3] = 0.200 mol L^-1ではβ2[NH3]^2 = 6.40×10^5、[Ag+]left = 1.00×10^-2/640001 = 1.5625×10^-8 mol L^-1。
- 手順6新しいE = 0.05916 log10(1.00×10^-2/1.5625×10^-8) = 0.3434 Vより0.343 V。増加量は0.3434 – 0.3079 = 0.0355… Vより0.0356 V。
- 手順7通過電子は9.6485 C÷(9.6485×10^4 C mol^-1) = 1.0000×10^-4 mol。Agも同量析出し、質量は1.0000×10^-4×107.87 = 1.0787×10^-2 gより1.079×10^-2 g。
単位:形成定数β2の単位と濃度二乗を掛けた比は無次元。電気量CをFで割ると電子molになる。
有効数字:起電力は係数0.05916に合わせ主に3〜4桁、析出質量は5桁の定数を用いて4桁で示す。
検算:NH3濃度を2倍にすると錯形成項は4倍、自由Ag+は約1/4、起電力増分は0.05916 log10 4 = 0.03562 Vで一致する。
典型誤答
- 全Ag(I)濃度をそのまま左槽の遊離[Ag+]とする。
- 錯形成式で[NH3]を二乗しない。
- 電子の流れを正電流の向きと混同する。
- Ag析出で電子2 molが必要とする。
10点採点基準
| 点 | 基準 |
|---|---|
| 2点 | 錯形成比と遊離Ag+ |
| 2点 | 初期起電力 |
| 2点 | 電極反応と電子の向き |
| 2点 | NH3変更後の起電力と増分 |
| 2点 | 析出質量・単位・検算 |
数強塾 完全オリジナル予想問題
燃焼分析と反応情報によるヒドロキシエステル構造決定
慶應義塾大学医学部想定/医学部入試・発展/目安24分
問題
炭素・水素・酸素だけからなる化合物X 0.2363 gを完全燃焼させると、CO2 0.4401 gとH2O 0.1802 gを生じた。Xのモル質量は118.1 g mol^-1である。原子量はH = 1.008、C = 12.01、O = 16.00とする。
さらに次の事実が得られた。
I. X 2 molを十分なNaと反応させるとH2 1 molを生じる。
II. X 1 molをNaOH水溶液と加熱するとNaOH 1 molを消費し、エタノールと塩Yを生じる。
III. Yを酸性にすると得られる化合物Zは、炭素原子3個を持ち、鏡像異性体が存在する。
(1) Xの分子式を求めよ。
(2) XとZの示性式を求め、Xに含まれる官能基をすべて答えよ。
(3) Xの立体異性体はいくつあるか。
(4) Z 2分子から水2分子が脱離して環状ジエステルWができる。Wの分子式とモル質量を求めよ。
| 観察 | 示唆される情報 |
|---|---|
| Naと反応してH₂発生 | 活性水素をもつOH |
| NaOHを1 mol消費しエタノール生成 | エチルエステル1個 |
| 酸Zに鏡像異性体 | 不斉炭素原子をもつヒドロキシ酸 |
ヒント
- CO2からC、H2OからHの物質量を求め、Oは試料質量との差から求める。
- Naとの反応量はOH基の個数、NaOH消費とエタノール生成はエチルエステルを示す。
- 炭素3個のヒドロキシカルボン酸で不斉炭素を持つ位置異性体を考える。
答え
- (1) C5H10O3
- (2) X: CH3CH(OH)COOCH2CH3、Z: CH3CH(OH)COOH。官能基はヒドロキシ基とエステル結合
- (3) 2個(1組の鏡像異性体)
- (4) C6H8O4、144.1 g mol^-1
詳しい解法と検算
- 手順1CO2は0.4401/44.01 = 0.01000 molなので、Cは0.01000 mol、質量0.1201 g。
- 手順2H2Oは0.1802/18.016 = 0.01000 molなので、H原子は0.02000 mol、質量0.02016 g。
- 手順3O質量は0.2363 – 0.1201 – 0.02016 = 0.09604 g、Oは0.09604/16.00 = 0.0060025 mol。
- 手順4原子数比0.01000:0.02000:0.0060025を約0.002000で割るとC:H:O = 5:10:3。実験式量は118.1で与えられたモル質量と一致するため分子式はC5H10O3。
- 手順5事実IよりX 1分子にNaと反応するOHが1個ある。事実IIよりエチルエステルRCOOCH2CH3が1個あり、加水分解後の酸Zは炭素3個。
- 手順6炭素3個のヒドロキシ酸のうちCH3CH(OH)COOHは中央炭素にH、OH、CH3、COOHの4種類が結合して不斉炭素となる。したがってZはCH3CH(OH)COOH、XはCH3CH(OH)COOCH2CH3。
- 手順7Xも同じ不斉炭素を1個持ち、他に立体要素がないため立体異性体は2個。
- 手順8Zの分子式はC3H6O3。2分子からH2Oを2分子除くのでWは2(C3H6O3) – 2(H2O) = C6H8O4。モル質量は6×12.01 + 8×1.008 + 4×16.00 = 144.12 g mol^-1より144.1 g mol^-1。
単位:燃焼生成物はgをモル質量で割ってmolへ直す。Wのモル質量は原子量からg mol^-1で計算する。
有効数字:燃焼データは4桁だが、最終モル質量は与えられた原子量と値に合わせ144.1 g mol^-1とする。
検算:C5H10O3のモル質量は5×12.01 + 10×1.008 + 3×16.00 = 118.13 g mol^-1で、与えられた118.1と整合する。Xの原子数も示性式からC5H10O3に戻る。
典型誤答
- H2Oの物質量をそのままH原子の物質量とする。
- 酸素量を燃焼生成物だけから直接求めようとする。
- CH2(OH)CH2COOHを選び、不斉炭素がないことを見落とす。
- 環状二量化で水を1分子だけ除く。
10点採点基準
| 点 | 基準 |
|---|---|
| 2点 | 燃焼分析によるC、H、O比 |
| 2点 | 分子式とモル質量確認 |
| 2点 | 反応情報からX、Zを決定 |
| 2点 | 官能基と立体異性体 |
| 2点 | Wの分子式・モル質量・検算 |
医学部化学オリジナル問題のFAQ
計算問題はどこまで式を書けばよいですか?
物質量、反応比、求める量の順に式を残し、単位と有効数字まで答案に含めます。
大学の過去問題を数字だけ変えたものですか?
いいえ。設定・数値・設問・解法構成・図版を数強塾が独立設計した非公式のオリジナル予想問題です。
復習の目安は?
典型誤答を説明でき、別の数値でも同じ原理から再計算できれば次へ進みます。
