体系数学1 幾何編 第2章「空間図形」を、章末問題のかたちで20題にまとめました。中高一貫校では中1のうちに進む章です。この章でつまずくのは、空間を思い浮かべる力が足りないからではありません。「見えていない辺・面をどう扱うか」の決まりを持っていないのが原因です。ねじれの位置は「平行でも交わりでもない」を消去法で数える、表面積は展開図に開いてから足す——この2つの型を持てば、空間図形は平面図形の足し算になります。全問オリジナルで、解答は数え方の手順まで書きました。
この回の範囲 ① いろいろな立体 ② 空間における平面と直線 ③ 立体のいろいろな見方 ④ 立体の表面積と体積(体系数学1 幾何編 第2章の全4節)
目安 50分/100点満点/全20題。答えを写して終わりにしないで、必ず「使う道具」の行を自分の言葉で言い直してください。
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第1部 数強塾オリジナル類題20題 ── まず自力で解く。問題のすぐ下に解説があります。
第2部 体系問題集 章末問題のオリジナル解説 ── 問題集を開いて、番号を照らし合わせて読む。
先に確認する道具
体積は3つ、表面積は展開図
柱は「底面積×高さ」、錐はその 13、球は別公式。表面積は、迷ったら展開図に開いて平面図形の足し算にします。円錐の側面はおうぎ形なので、側面積=π×母線×底面の半径と直結します。
ねじれの位置は消去法で数える
2直線の位置関係は空間では3つ——交わる・平行・ねじれ。ねじれだけは「延長しても交わらず、平行でもない」という否定形なので、全部の辺から、平行な辺と交わる辺を引くのがいちばん確実です。
オイラーの多面体定理で検算する
穴のない多面体なら (頂点)−(辺)+(面)=2。辺の数は(1面の辺の数)×(面の数)÷2でも出ます(1本の辺を2つの面が共有するから)。数え上げの答えは、必ずこの2通りで突き合わせます。
回転体は「断面を回す」
回転体は、軸を対称の軸として断面を折り返した形になります。長方形なら円柱、直角三角形(直角をはさむ辺が軸)なら円錐、半円(直径が軸)なら球。軸から離れた図形を回すと、穴のあいた立体になります。
まずは数強塾オリジナルの類題20題(問題→解説の順)
ここから下の20題は、体系問題集 第2章 章末問題と同じ「型」を、数強塾が新しく作り直した類題です。問題のすぐ下に解説を置いてあるので、1問解いたらその場で答え合わせができます。解説を手や紙で隠して解き、すぐ確認する——この順で進めてください。配点は各5点、合計100点です。
第1節 いろいろな立体(類題1〜類題4)
類題15点
正六角柱について、次の数を求めなさい。
(1) 面の数
(2) 辺の数
(3) 頂点の数
(4) (面の数) + (頂点の数) − (辺の数) を計算しなさい。
使う道具角柱は底面が2つ+側面が底面の辺の数だけ。n角柱なら面は n+2、辺は 3n、頂点は 2n。数えるのではなく式で出すと確実です。
(1) 底面2つ+側面6つで 8。
(2) 底面の辺が6本ずつで12本、縦の辺が6本。合わせて 18。
(3) 底面の頂点6つが上下で 12。
(4) 8 + 12 − 18 = 2。これはオイラーの多面体定理で、どんな多面体でも必ず 2 になります。
よくある誤答辺を数えるとき、縦の辺を忘れて12本と答える答案。底面の辺・上面の辺・縦の辺の3グループに分けて数えると落としません。最後に (4) で 2 になるか確かめれば、数え間違いに自分で気づけます。
答え (1) 8 (2) 18 (3) 12 (4) 2
類題25点
七角錐について、次の数を求めなさい。
(1) 面の数
(2) 辺の数
(3) 頂点の数
(4) (面の数) + (頂点の数) − (辺の数) を計算しなさい。
使う道具角錐は底面1つ+側面が底面の辺の数だけ、そして頂点は底面の頂点+てっぺんの1つ。n角錐なら面 n+1、辺 2n、頂点 n+1。
(1) 底面1つ+側面7つで 8。
(2) 底面の辺7本+てっぺんへ伸びる辺7本で 14。
(3) 底面の頂点7つ+てっぺん1つで 8。
(4) 8 + 8 − 14 = 2。角柱でも角錐でも 2 になります。
よくある誤答角柱と同じつもりで底面を2つ数えてしまう答案。角錐の底面は1つだけ——上はとがった1点です。角柱か角錐かを図で確かめてから式を選んでください。
答え (1) 8 (2) 14 (3) 8 (4) 2
類題35点
正多面体について、次の問いに答えなさい。
(1) 正多面体は全部で何種類あるか答えなさい。
(2) 正十二面体の面はどんな形か答えなさい。
(3) 正八面体の頂点の数を求めなさい。
使う道具正多面体は正四面体・正六面体(立方体)・正八面体・正十二面体・正二十面体の5種類だけ。名前の数字は面の数を表します。
(1) 5種類。
(2) 正五角形。正十二面体は正五角形12枚でできています。
(3) 正八面体は正三角形8枚。四角錐を2つ底面で貼り合わせた形なので、頂点は上下の2つと真ん中の4つで 6。
よくある誤答「正十二面体だから面は正十二角形」としてしまう答案。名前の数字は面の枚数であって、面の形ではありません。正四面体の面は正三角形、正六面体の面は正方形——数字と形はずれます。
答え (1) 5種類 (2) 正五角形 (3) 6
類題45点
次のア〜オの立体について答えなさい。
ア 三角柱 イ 円柱 ウ 正四面体 エ 球 オ 五角錐
(1) 多面体であるものをすべて選びなさい。
(2) 回転体であるものをすべて選びなさい。
(3) 円柱の側面は平面か曲面か答えなさい。
使う道具多面体は「平面だけで囲まれた立体」。曲面が1つでもあれば多面体ではありません。回転体は「1本の軸のまわりに図形を1回転させてできる立体」。
(1) 平面だけでできているのは ア、ウ、オ。イとエは曲面をもちます。
(2) 長方形を回すと円柱、半円を回すと球。よって イ、エ。
(3) 曲面。ただし展開すると長方形になります。
よくある誤答円柱を「底面が平面だから多面体」としてしまう答案。1つでも曲面があれば多面体ではありません。全部の面が平面かどうかで判定してください。
答え (1) ア、ウ、オ (2) イ、エ (3) 曲面
第2節 空間における平面と直線(類題5〜類題9)
類題55点
直方体 ABCD-EFGH について、
(1) 辺 AB と平行な辺をすべて答えなさい。
(2) 辺 AB とねじれの位置にある辺をすべて答えなさい。
(3) 「ねじれの位置」とはどのような位置関係か説明しなさい。
使う道具空間の2直線は平行・交わる・ねじれの3通りだけ。まず平行を消し、次に交わるものを消せば、残りが全部ねじれ——この順で漏れなく数えられます。
(1) DC、EF、HG(3本)。
(2) 辺は全部で12本。AB 自身を除くと11本。平行が3本、A か B で交わるのが AD、AE、BC、BF の4本。残りの CG、DH、EH、FG(4本)がねじれの位置です。
(3) 平行でもなく、交わりもしない2直線の位置関係。空間だからこそ起こり、平面上では起こりません。
よくある誤答見た目の交差にだまされて、CG や DH を「交わる」としてしまう答案。図の上で線が重なって見えても、空間では別の高さを通っています。頂点を共有しているかどうかで判定してください。
答え (1) DC、EF、HG (2) CG、DH、EH、FG (3) 平行でも交わりもしない位置関係
類題65点
空間における位置関係について答えなさい。
(1) 直線と平面の位置関係は何通りあるか、すべて挙げなさい。
(2) 2つの平面の位置関係は何通りあるか、すべて挙げなさい。
(3) 直方体 ABCD-EFGH で、面 ABCD と平行な面を答えなさい。
使う道具組み合わせごとに通り数が違います。直線と直線は3通り(ねじれがある)、直線と平面は3通り、平面と平面は2通り。平面どうしにねじれはありません。
(1) 3通り——直線が平面上にある/1点で交わる/平行。
(2) 2通り——交わる(交線ができる)/平行。
(3) 面 EFGH。
よくある誤答2平面にも「ねじれの位置」があると考えてしまう答案。平面は広がりをもつので、平行でなければ必ずどこかで交わります。ねじれがあるのは直線どうしのときだけです。
答え (1) 3通り(平面上にある/1点で交わる/平行) (2) 2通り(交わる/平行) (3) 面 EFGH
類題75点
直方体 ABCD-EFGH について、
(1) 辺 AE と垂直な面をすべて答えなさい。
(2) 面 ABCD と垂直な辺をすべて答えなさい。
(3) 「直線が平面に垂直である」とはどういうことか説明しなさい。
使う道具直方体では縦の辺(AE、BF、CG、DH)が上下の面に垂直。垂直の定義は「その平面上の交わる2直線と垂直であること」で、これが言えれば平面上のすべての直線と垂直になります。
(1) AE は上下の面を貫くので 面 ABCD と面 EFGH。
(2) 底面 ABCD に立っている縦の辺なので AE、BF、CG、DH。
(3) その平面上にあって交わる2直線の両方と垂直であること。このとき、その平面上のすべての直線と垂直になります。
よくある誤答(3) を「平面上の1本の直線と垂直」としてしまう答案。1本だけでは足りません——鉛筆を机の上で斜めに倒しても、机の上のある1本の線とは垂直になれます。交わる2直線が必要です。
答え (1) 面 ABCD、面 EFGH (2) AE、BF、CG、DH (3) その平面上の交わる2直線の両方と垂直であること
類題85点
平面の決定について答えなさい。
(1) 平面が1つに決まるのはどのような場合か、3つ書きなさい。
(2) 2点だけでは平面が1つに決まらない理由を説明しなさい。
(3) 空間で、1つの直線に垂直で、その直線上の1点を通る平面はいくつあるか答えなさい。
使う道具平面を決めるには「3つ分の情報」が要ります。点3つ、直線1つ(点2つ分)+点1つ、というように数えると覚えやすい。
(1) ①一直線上にない3点 ②1つの直線と、その上にない1点 ③交わる2直線(④平行な2直線、でも可)。
(2) 2点を通る平面は無数にあるから。2点を軸にして、平面はいくらでも回転できます。ドアの蝶番のような状態です。
(3) 1つ(ただ1つ)。
よくある誤答(1) で「3点」とだけ書く答案。「一直線上にない」という条件が必須です。3点が一直線上に並んでいると、(2) と同じ理由で平面は決まりません。条件をつけ忘れると減点されます。
答え (1) 一直線上にない3点/1直線とその上にない1点/交わる2直線 (2) 2点を通る平面は無数にあるから (3) 1つ
類題95点
正四面体 ABCD について、
(1) 辺の数を求めなさい。
(2) 辺 AB とねじれの位置にある辺をすべて答えなさい。
(3) 正四面体で、ねじれの位置にある辺の組は何組あるか求めなさい。
使う道具正四面体はどの2頂点も辺で結ばれているので、2辺が交わらないのは「4頂点を2組に分けたとき、共有頂点がない」ときだけ。向かい合う辺どうしがねじれになります。
(1) 4つの頂点から2つ選ぶ組み合わせで 6。
(2) AB と頂点を共有しない辺は、C と D を結ぶ CD だけ。
(3) AB–CD、AC–BD、AD–BC の 3組。
よくある誤答正四面体を平面の図で見て、線が交差しているように見える辺を「交わる」としてしまう答案。頂点を共有しているかどうかだけで判定してください。AB と CD は A・B・C・D のどれも共有しないので、ねじれです。
答え (1) 6 (2) CD (3) 3組
第3節 立体のいろいろな見方(類題10〜類題13)
類題105点
次の図形を、直線 ℓ を軸として1回転させてできる立体の名前を答えなさい。
(1) 長方形(1辺が ℓ 上にある)
(2) 直角三角形(直角をはさむ1辺が ℓ 上にある)
(3) 半円(直径が ℓ 上にある)
使う道具回転体は軸から最も遠い点がどう動くかを追うと形が見えます。軸に接している辺は、そのまま立体の「芯」になります。
(1) 円柱。軸に平行な辺が円柱の側面をつくります。
(2) 円錐。斜辺が回って側面(母線)になります。
(3) 球。
よくある誤答(2) で、直角をはさむ辺ではなく斜辺を軸にした場合と混同する答案。斜辺を軸にすると、円錐を2つ底面で貼り合わせた形になります。どの辺が軸上にあるかを必ず読み取ってください。
答え (1) 円柱 (2) 円錐 (3) 球
類題115点
次の投影図が表す立体の名前を答えなさい。
(1) 立面図が長方形、平面図が円
(2) 立面図が三角形、平面図が円
(3) 立面図が三角形、平面図が正方形
使う道具立面図=正面から見た形、平面図=真上から見た形。平面図が底面の形を表し、立面図が「柱か錐か」を教えてくれます。
(1) 真上から円、正面から長方形なので 円柱。
(2) 真上から円、正面から三角形なので 円錐。
(3) 真上から正方形、正面から三角形なので 正四角錐。
よくある誤答(3) を「三角柱」としてしまう答案。三角柱を真上から見ると三角形になります。平面図が正方形である以上、底面は正方形——つまり四角錐です。平面図=底面、と覚えてください。
答え (1) 円柱 (2) 円錐 (3) 正四角錐
類題125点
底面の半径が 3cm、母線の長さが 9cm の円錐について、
(1) 展開図はどのような図形を組み合わせた形になるか答えなさい。
(2) 側面の扇形の中心角を求めなさい。
(3) 側面積を求めなさい。
使う道具円錐の側面を開くと扇形。扇形の弧の長さ=底面の円周が成り立つので、中心角は 360° ×(底面の半径 ÷ 母線)で出ます。
(1) 扇形(側面)と円(底面)。
(2) 360 × (3 ÷ 9) = 360 × (1/3) = 120°。
(3) 側面積 = π × 3 × 9 = 27π cm²。半径9の円の 1/3 と考えても、81π × (1/3) = 27π で同じです。
よくある誤答中心角を 360 × (母線 ÷ 半径) と逆に計算して 1080° としてしまう答案。中心角は360°を超えません。答えが360より大きくなったら、必ず割る向きが逆です。
答え (1) 扇形と円 (2) 120° (3) 27π cm²
類題135点
立方体 ABCD-EFGH について、
(1) 3点 A、C、F を通る平面で切ったときの切り口の形を答えなさい。
(2) (1) の理由を説明しなさい。
(3) 3点 A、B、G を通る平面で切ったときの切り口の形を答えなさい。
使う道具切り口を考えるときは切る平面が各面とどこで交わるかを追います。同じ面の上にある2点を結べば、その面での切り口の線になります。
(1) 正三角形。
(2) AC、CF、FA はいずれも立方体の面の対角線で、正方形の対角線だから長さがすべて等しい。3辺が等しいので正三角形になります。
(3) A、B、G を通る平面は H も通り、切り口は四角形 ABGH。AB と HG は平行で長さが等しく、AB と BG は垂直になるので 長方形。
よくある誤答(1) を「直角三角形」としてしまう答案。面の対角線は3本とも同じ長さなので、直角にはなりません。切り口の3辺がどれも「正方形の対角線」であることに気づけるかがポイントです。
答え (1) 正三角形 (2) AC・CF・FA はどれも面の対角線で長さが等しいから (3) 長方形
第4節 表面積と体積(類題14〜類題20)
類題145点
底面が1辺 5cm の正方形、高さが 8cm の四角柱について、
(1) 底面積を求めなさい。
(2) 表面積を求めなさい。
(3) 体積を求めなさい。
使う道具角柱の側面積 = 底面の周の長さ × 高さ、表面積 = 側面積 + 底面積 × 2、体積 = 底面積 × 高さ。側面を1枚の長方形に開くイメージです。
(1) 5 × 5 = 25cm²。
(2) 底面の周は 5 × 4 = 20cm。側面積 = 20 × 8 = 160cm²。表面積 = 160 + 25 × 2 = 210cm²。
(3) 25 × 8 = 200cm³。
よくある誤答表面積で底面を1つしか足さない答案。柱は上下2つあります。展開図を思い浮かべて「長方形1枚+正方形2枚」と数えるのが確実です。
答え (1) 25cm² (2) 210cm² (3) 200cm³
類題155点
底面の半径が 4cm、高さが 10cm の円柱について、
(1) 側面積を求めなさい。
(2) 表面積を求めなさい。
(3) 体積を求めなさい。
使う道具円柱の側面を開くと長方形で、横の長さは底面の円周 2πr、縦は高さ。だから側面積 = 2πrh。
(1) 2 × π × 4 × 10 = 80π cm²。
(2) 底面積は π × 4² = 16π。表面積 = 80π + 16π × 2 = 112π cm²。
(3) 16π × 10 = 160π cm³。
よくある誤答側面積で円周ではなく直径や半径を使ってしまう答案。開いた長方形の横の長さは「ぐるり1周」=円周です。紙を丸めて筒にするところを想像すると間違えません。
答え (1) 80π cm² (2) 112π cm² (3) 160π cm³
類題165点
底面が1辺 6cm の正方形、高さが 10cm の正四角錐について、
(1) 底面積を求めなさい。
(2) 体積を求めなさい。
(3) 同じ底面・同じ高さの四角柱の体積と比べて、何倍か答えなさい。
使う道具錐の体積は、同じ底面・同じ高さの柱の 3分の1。式にすると (1/3) × 底面積 × 高さ。
(1) 6 × 6 = 36cm²。
(2) (1/3) × 36 × 10 = 120cm³。
(3) 四角柱なら 36 × 10 = 360cm³。120 ÷ 360 = 1/3倍。
よくある誤答(1/3) を忘れて 360cm³ と答えてしまう答案。「錐」の字が見えたら 1/3——これを反射にしてください。角錐でも円錐でも同じです。
答え (1) 36cm² (2) 120cm³ (3) 1/3倍
類題175点
底面の半径が 6cm、高さが 8cm、母線の長さが 10cm の円錐について、
(1) 体積を求めなさい。
(2) 側面積を求めなさい。
(3) 表面積を求めなさい。
使う道具円錐では体積に使うのは高さ、側面積に使うのは母線。ここを取り違えると全部ずれます。側面積 = πrl。
(1) (1/3) × π × 6² × 8 = (1/3) × 36π × 8 = 96π cm³。
(2) π × 6 × 10 = 60π cm²。
(3) 底面積は π × 6² = 36π。60π + 36π = 96π cm²。
よくある誤答体積の計算に母線 10cm を使ってしまう答案。体積は「まっすぐな高さ」——斜めの母線ではありません。問題文に高さと母線が両方書いてあるときは、どちらを使うか印をつけてから計算してください。
答え (1) 96π cm³ (2) 60π cm² (3) 96π cm²
類題185点
半径 6cm の球について、
(1) 表面積を求めなさい。
(2) 体積を求めなさい。
(3) この球がちょうど入る円柱(底面の半径 6cm、高さ 12cm)の体積を求め、球の体積が円柱の体積の何倍かを答えなさい。
使う道具球は表面積 4πr²、体積 (4/3)πr³。「心(4)を込めて(πr²)」「身の上に心配ある(3分の4 πr³)」などの語呂で覚えます。
(1) 4 × π × 6² = 4 × 36π = 144π cm²。
(2) (4/3) × π × 6³ = (4/3) × 216π = 288π cm³。
(3) 円柱は π × 6² × 12 = 432π cm³。288π ÷ 432π = 2/3倍。球がぴったり入る円柱との体積比は、半径によらずいつでも 2:3 になります。
よくある誤答体積で r² と r³ を取り違える答案。面積は2乗、体積は3乗——単位(cm² か cm³ か)を先に書いてから式を立てると、指数を間違えにくくなります。
答え (1) 144π cm² (2) 288π cm³ (3) 円柱 432π cm³、球はその 2/3倍
類題195点
円柱の上に円錐がぴったりのった形の立体がある。どちらも底面の半径は 3cm で、円柱の高さは 8cm、円錐の高さは 4cm である。
(1) 円柱部分の体積を求めなさい。
(2) 円錐部分の体積を求めなさい。
(3) 立体全体の体積を求めなさい。
使う道具組み合わさった立体は分けて計算して足すのが基本。どこまでが円柱でどこからが円錐かを、図に線を引いて区切ってから始めます。
(1) π × 3² × 8 = 9π × 8 = 72π cm³。
(2) (1/3) × π × 3² × 4 = (1/3) × 9π × 4 = 12π cm³。
(3) 72π + 12π = 84π cm³。
よくある誤答全体の高さ 12cm を使って、円柱として一気に計算してしまう答案。上は先細りなので、円柱として計算すると大きすぎます。必ず2つに分けてください。
答え (1) 72π cm³ (2) 12π cm³ (3) 84π cm³
類題205点
1辺が 6cm の立方体がある。1つの頂点に集まる3本の辺の上に、その頂点から 3cm の点をそれぞれとり、その3点を通る平面で切って三角錐を切り取る。
(1) もとの立方体の体積を求めなさい。
(2) 切り取った三角錐の体積を求めなさい。
(3) 残った立体の体積を求めなさい。
使う道具切り取られる三角錐は直角をはさむ3辺が3cmの立体。底面を直角三角形とみれば、錐の公式がそのまま使えます。
(1) 6 × 6 × 6 = 216cm³。
(2) 底面を、直角をはさむ2辺が3cmの直角三角形とみると、底面積 = (1/2) × 3 × 3 = 4.5cm²。高さは残りの3cm。体積 = (1/3) × 4.5 × 3 = 4.5cm³。
(3) 216 − 4.5 = 211.5cm³。
よくある誤答切り取る立体を「1辺3cmの立方体」と考えて 27cm³ としてしまう答案。切り口は平面1枚なので、できるのは三角錐です。3cm の立方体の中の、さらに 1/6 にあたる大きさしかありません(27 ÷ 6 = 4.5)。
答え (1) 216cm³ (2) 4.5cm³ (3) 211.5cm³
ここから下は、実際の『体系問題集』章末問題のオリジナル解説です
ここから下は、『体系問題集 数学1 幾何編』第2章 章末問題に取り組む人のために、数強塾が独自に書き下ろした解説です。お手元の問題集を開き、番号を照らし合わせながら読んでください。
上の類題20題で「型」を先に身につけてから、こちらに進むと理解が一段速くなります。上=練習用の類題、下=問題集を解くための解説、という二部構成です。
第1節 いろいろな立体(第1問〜第4問)
数え上げとオイラーの定理。展開図から立体を当てる問題まで。
第1問5点
五角柱について、次の数を求めなさい。
(1) 面の数 (2) 辺の数 (3) 頂点の数
(4) (1)〜(3)を使って、(頂点)−(辺)+(面)を計算しなさい。
使う道具角柱は底面2つ+側面。辺は上下の底面と縦の辺に分けて数える。
(1) 底面が2つ、側面が5つで 2+5=7(面)。
(2) 上の五角形に5本、下の五角形に5本、縦に5本で 5+5+5=15(辺)。
(3) 上に5個、下に5個で 10(頂点)。
(4) 10−15+7=2。
これがオイラーの多面体定理で、穴のない多面体なら必ず2になります。数え間違いの検算に使えます。
よくある誤答側面の数を「5+2」と底面まで数えてしまう答案。側面は底面の辺の数と同じだけあります。
答え (1) 7 (2) 15 (3) 10 (4) 2
第2問5点
正多面体について答えなさい。
(1) 正多面体は全部で何種類ありますか。
(2) 正八面体の面はどんな図形ですか。また、面の数・辺の数・頂点の数を求めなさい。
使う道具辺の数は(1面の辺の数)×(面の数)÷2。頂点の数はオイラーの定理から出せる。
(1) 正四面体・正六面体・正八面体・正十二面体・正二十面体の5種類だけです。
(2) 正八面体の面は正三角形で、面の数は8。
辺の数は 3×8÷2=12。(1本の辺を2つの面が共有するので2でわる)
頂点の数はオイラーの定理 v−e+f=2 より v=2−8+12=6。
検算:v−e+f=6−12+8=2。合っています。
答え (1) 5種類 (2) 正三角形/面8・辺12・頂点6
第3問5点
正十二面体の面は正五角形です。辺の数と頂点の数を求めなさい。
使う道具辺=(1面の辺の数)×(面の数)÷2。頂点はオイラーの定理から。
辺の数は 5×12÷2=30。
オイラーの定理 v−e+f=2 に e=30、f=12 を入れて v=2+30−12=20。
(1つの頂点に3つの面が集まるので、5×12÷3=20 としても同じです)
よくある誤答÷2 を忘れて辺を60とする答案。辺は必ず2つの面で共有されています。
答え 辺 30、頂点 20
第4問5点
次のア〜ウの展開図を組み立てると、それぞれどんな立体になりますか。
ア 合同な正三角形4枚
イ 長方形1枚と、合同な円2枚
ウ おうぎ形1枚と、円1枚
使う道具曲面があるかどうかと、底面がいくつあるかで見分ける。
ア 正三角形4枚 → 正四面体(三角錐)。
イ 長方形が側面、円2枚が上下の底面 → 円柱。
ウ おうぎ形が側面、円1枚が底面 → 円錐。
おうぎ形の弧の長さが、底面の円周と等しくなります。
答え ア 正四面体(三角錐) イ 円柱 ウ 円錐
第2節 空間における平面と直線(第5問〜第9問)
ねじれの位置が主役です。消去法で数える手順を身につけます。
第5問5点
直方体ABCD-EFGHについて、辺ABとねじれの位置にある辺は何本ありますか。また、その辺をすべて答えなさい。
使う道具全部の辺から、平行な辺と交わる辺を引く。
直方体の辺は全部で12本。そのうち辺AB自身を除くと11本です。
辺ABと平行なのは DC、EF、HG の3本。
辺ABと交わるのは AD、AE、BC、BF の4本。
残りが 11−3−4=4本。これが CG、DH、EH、FG です。
ねじれの位置=平行でも交わりでもない。空間だけに現れる関係で、平面では起こりません。
よくある誤答見取り図で「交わって見える」線を交わると数える答案。手前と奥ですれ違っているだけのことがあります。
答え 4本(CG、DH、EH、FG)
第6問5点
直方体ABCD-EFGHについて、次の問いに答えなさい。
(1) 面ABCDと平行な面はいくつありますか。
(2) 面ABCDと垂直な面はいくつありますか。
(3) 辺AEと垂直な面をすべて答えなさい。
使う道具面どうしの位置関係は平行か、交わる(=交線がある)のどちらか。
(1) 向かい合う面EFGHの1つ。
(2) 残りの4つの側面(ABFE、BCGF、CDHG、DAEH)がすべて垂直なので4つ。
(3) 辺AEは上下の面に垂直なので、面ABCDと面EFGH。
よくある誤答空間では2平面が「ねじれ」になることはありません。平行か交わるかの2つだけです。
答え (1) 1つ (2) 4つ (3) 面ABCD と 面EFGH
第7問5点
平面が1つに決まるのは、次のどの場合ですか。すべて選びなさい。
ア 一直線上にない3点をふくむ イ 一直線上にある3点をふくむ
ウ 交わる2直線をふくむ エ 平行な2直線をふくむ
オ 1つの直線と、その上にない1点をふくむ
使う道具「1つに決まる」=それ以外の平面が作れないかどうかを考える。
ア 決まる。これが基本の条件です。○
イ 決まらない。一直線を軸にして、平面はいくらでも回せます。×
ウ 決まる。交点と、それぞれの直線上の点をとれば一直線上にない3点になります。○
エ 決まる。平行な2直線は同じ平面上にあります。○
オ 決まる。直線上の2点とその1点で、一直線上にない3点。○
答え ア、ウ、エ、オ
第8問5点
直線 ℓ が平面 P に垂直であることを示すには、何を確かめればよいですか。「平面P上の直線」という言葉を使って説明しなさい。
使う道具1本では足りない。交わる2本に垂直であることが必要。
直線 ℓ が、平面P上の交わる2つの直線のどちらにも垂直であることを確かめればよい。
このとき ℓ は、平面P上のすべての直線と垂直になります。
1本の直線と垂直なだけでは足りません。(鉛筆を机の上の1本の線とだけ直角に交わらせても、斜めに傾けられます)
答え 平面P上の交わる2つの直線の両方に垂直であることを確かめる
第9問5点
空間内の2つの平面の位置関係を、すべて答えなさい。また、交わるときにできる線を何といいますか。
使う道具2直線と違い、2平面にねじれの位置は無い。
2つの平面の位置関係は平行か交わるかの2つだけです。
交わるときにできる線を交線といいます。
(2直線なら「交わる・平行・ねじれ」の3つ、直線と平面なら「ふくまれる・平行・交わる(1点)」の3つ。組み合わせごとに種類の数が違うので整理しておきます)
答え 平行、交わる の2つ。交わってできる線は交線
第3節 立体のいろいろな見方(第10問〜第13問)
投影図・回転体・切断。平面に落として考えます。
第10問5点
立面図が長方形、平面図が円である立体は何ですか。また、平面図も立面図も円になる立体は何ですか。
使う道具立面図=正面から、平面図=真上から見た図。
真上から見ると円、正面から見ると長方形になる立体は円柱です。
どの向きから見ても円になる立体は球です。
(正面から見て三角形、真上から見て円なら円錐になります)
答え 円柱/球
第11問5点
次の図形を、直線 ℓ を軸として1回転させてできる立体の名前を答えなさい。
(1) 長方形(1辺が ℓ 上にある)
(2) 直角三角形(直角をはさむ1辺が ℓ 上にある)
(3) 半円(直径が ℓ 上にある)
使う道具軸で折り返した形が、回転体の断面になる。
(1) 円柱。
(2) 円錐。
(3) 球。
いずれも、軸のまわりに断面が対称になっていることを確認してください。
答え (1) 円柱 (2) 円錐 (3) 球
第12問5点
直角をはさむ2辺が3cmと4cmの直角三角形を、4cmの辺を軸として1回転させます。
(1) できる立体の名前を答えなさい。 (2) その体積を求めなさい。
使う道具軸が高さ、軸から離れた辺が底面の半径になる。
(1) 円錐です。
(2) 軸が4cmの辺なので高さが4cm、もう一方の3cmが底面の半径になります。
体積は 13×π×3²×4=13×36π=12π(cm³)。
よくある誤答3cmを高さ、4cmを半径としてしまう答案。軸にのっている辺が高さです。
答え (1) 円錐 (2) 12π cm³
第13問5点
立方体を、1つの頂点に集まる3つの辺の「もう一方の端の3点」を通る平面で切ります。切り口はどんな図形になりますか。理由も書きなさい。
使う道具切り口の辺は、各面にできる線分。合同な面にできる線分どうしは長さが等しい。
切り口は正三角形になります。
理由:切り口の3辺は、立方体の3つの面それぞれにできる線分で、どれも正方形の対角線です。
立方体の面はすべて合同な正方形なので、対角線の長さも等しくなります。よって3辺が等しく、正三角形です。
答え 正三角形(3辺とも合同な正方形の対角線だから)
第4節 表面積と体積(第14問〜第20問)
ここが得点源です。公式は3つだけ。あとは展開図で足すだけです。
第14問5点
底面が「直角をはさむ2辺が3cm、4cmの直角三角形」(斜辺は5cm)で、高さが10cmの三角柱があります。
(1) 体積を求めなさい。 (2) 表面積を求めなさい。
使う道具柱の体積は底面積×高さ。表面積は底面2つ+側面(底面の周×高さ)。
底面積は 12×3×4=6(cm²)。
(1) 体積は 6×10=60(cm³)。
(2) 側面は、展開するとたてが高さ、横が底面の周の長方形です。
底面の周は 3+4+5=12(cm)なので、側面積は 12×10=120(cm²)。
表面積は 6×2+120=132(cm²)。
よくある誤答側面を3枚バラバラに計算して足し忘れる答案。まとめて「周×高さ」が速くて確実です。
答え (1) 60cm³ (2) 132cm²
第15問5点
底面の半径が3cm、高さが8cmの円柱について、体積と表面積を求めなさい。
使う道具円柱の側面を開くと、横が底面の円周、たてが高さの長方形。
底面積は π×3²=9π(cm²)。
体積は 9π×8=72π(cm³)。
側面積は(底面の円周)×(高さ)=2π×3×8=48π(cm²)。
表面積は 9π×2+48π=18π+48π=66π(cm²)。
答え 体積 72π cm³、表面積 66π cm²
第16問5点
底面の半径が3cm、母線の長さが9cmの円錐について、次の問いに答えなさい。
(1) 側面の展開図(おうぎ形)の中心角を求めなさい。
(2) 表面積を求めなさい。
使う道具おうぎ形の弧=底面の円周。ここから中心角が出る。
(1) おうぎ形の弧の長さは、底面の円周 2π×3=6π と等しい。
おうぎ形は半径9cmの円の一部で、その円周は 2π×9=18π。
よって全体の 6π18π=13 なので、中心角は 360°×13=120°。
(2) 側面積は 81π×13=27π(cm²)。
底面積は π×3²=9π。表面積は 27π+9π=36π(cm²)。
(側面積は π×母線×半径=π×9×3=27π でも出ます)
よくある誤答中心角を「半径÷母線×360」と覚えていても、意味は弧=底面の円周です。忘れたら作り直せます。
答え (1) 120° (2) 36π cm²
第17問5点
半径6cmの球について、体積と表面積を求めなさい。
使う道具球は体積 43πr³、表面積 4πr²。ここだけは覚える。
体積は 43×π×6³=43×216π=288π(cm³)。
表面積は 4×π×6²=144π(cm²)。
よくある誤答体積で r³ を r² としてしまう答案。体積は3乗、表面積は2乗と単位で確かめられます。
答え 体積 288π cm³、表面積 144π cm²
第18問5点
ある円錐の側面の展開図は、半径10cm、中心角144°のおうぎ形でした。
(1) この円錐の底面の半径を求めなさい。 (2) 表面積を求めなさい。
使う道具おうぎ形の弧=底面の円周を等式にする。
(1) おうぎ形の弧の長さは 2π×10×144360=20π×25=8π(cm)。
底面の半径を r とすると、円周は 2πr。8π=2πr より r=4(cm)。
(2) 側面積は π×10²×144360=100π×25=40π。
底面積は π×4²=16π。表面積は 40π+16π=56π(cm²)。
答え (1) 4cm (2) 56π cm²
第19問5点
底面の半径が2cm、高さが5cmの円柱の上に、底面の半径が2cm、高さが3cmの円錐をぴったりのせた立体があります。この立体の体積を求めなさい。
使う道具分けて足す。錐は 13 を忘れない。
円柱の部分は π×2²×5=20π(cm³)。
円錐の部分は 13×π×2²×3=4π(cm³)。
合わせて 20π+4π=24π(cm³)。
よくある誤答円錐の 13 を忘れて 32π とする答案。同じ底面・同じ高さなら、錐は柱の3分の1です。
答え 24π cm³
第20問5点
1辺が6cmの立方体ABCD-EFGHがあります。3点A、B、Eを通る平面でこの立方体を切り、三角錐の部分を切り取ります。残った立体の体積を求めなさい。
使う道具切り取る三角錐の底面と高さを、直角に注目して選ぶ。
切り取る三角錐は、△ABE を含む立体です。(頂点A、B、E と、Aから見た残りの頂点で作られます)
△ABE は直角二等辺三角形で、面積は 12×6×6=18(cm²)。
この面に垂直な辺の長さが6cmなので、三角錐の体積は 13×18×6=36(cm³)。
立方体の体積は 6³=216(cm³)なので、残りは 216−36=180(cm³)。
よくある誤答三角錐の体積を 12 で計算する答案。錐は必ず 13 です。
答え 180cm³
解き終えた人へ
20題で100点満点です。80点以上なら、この章は仕上がっています。60〜75点なら、落としたのが第2節(位置関係)か第4節(計量)かを見てください。第2節なら「全部の辺から、平行と交わりを引く」を必ず紙に書いてから数えます。第4節なら「柱・錐・球の3公式」と「表面積は展開図」を口に出してから式を立てます。55点以下なら、第1節の数え上げに戻ってください。この章の体積・表面積は、中3の相似(体積比は相似比の3乗)でそのまま再登場します。空間の位置関係は、高校のベクトルと空間座標の土台になります。
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