比例と反比例では、二つの数量の関係を、式・表・グラフの三つで表します。形だけを暗記せず、「xを決めるとyがただ一つ決まる」「比例では比 y/x、反比例では積 xyが一定」という中心を押さえましょう。
関数とは
xの値を決めると、それに対応してyの値がただ一つ決まるとき、yはxの関数であるといいます。xとyのように、いろいろな値を取る文字を変数といいます。
関数である例と、そうでない例
| 関係 | 関数か | 理由 |
|---|---|---|
| 正方形の一辺x cmと周の長さy cm | 関数である | y=4xで、一辺を決めると周が一つに決まる |
| 自然数xと、その約数y | 一般には関数でない | x=6の約数は1、2、3、6と複数ある |
| 時刻xと、その時刻の気温y | 関数とみなせる | 同じ場所・同じ測り方を定めれば、各時刻の測定値は一つに決まる |
変域とは
変数が取る値の範囲を変域といいます。たとえば「0cm以上10cm以下の長さ」をx cmとすると、変域は次のように表せます。
式だけでなく、問題場面の条件も確認します。人数や個数なら、変域の中でも整数だけを取る場合があります。
比例とは
yがxの関数で、0でない一定の数aを使って次の式で表されるとき、yはxに比例するといいます。
aを比例定数といいます。x≠0のとき、y/x=aなので、xとyの比が一定です。
比例の表
y=2xについて、対応する値を表にします。
| x | −3 | −2 | −1 | 0 | 1 | 2 | 3 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| y | −6 | −4 | −2 | 0 | 2 | 4 | 6 |
- xを2倍、3倍にすると、yも2倍、3倍になります。
- x=0のとき、y=0です。
- x≠0では、どの組でもy/x=2です。
比例のグラフ
比例y=axのグラフは、原点を通る直線です。a>0なら右上がり、a<0なら右下がりになります。
例1:比例の式を求める
問題:yはxに比例し、x=−2のときy=10です。yをxの式で表しましょう。
比例の式をy=axとし、x=−2、y=10を代入します。
a=−5
答え:y=−5x
確かめ:x=−2を代入すると、y=−5×(−2)=10です。
反比例とは
yがxの関数で、0でない一定の数aを使って次の式で表されるとき、yはxに反比例するといいます。
両辺にxを掛けるとxy=aです。したがって、反比例では対応するxとyの積が一定です。x=0では0で割ることになるため、xは0を取りません。
反比例の表
y=12/xについて、対応する値を表にします。
| x | −6 | −4 | −3 | −2 | 2 | 3 | 4 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| y | −2 | −3 | −4 | −6 | 6 | 4 | 3 | 2 |
- どの組でもxy=12です。
- xの絶対値を2倍にすると、yの絶対値は1/2になります。
- x=0に対応するyはありません。
反比例のグラフ
反比例のグラフは、双曲線と呼ばれる二つの曲線になります。a>0なら第1象限と第3象限、a<0なら第2象限と第4象限にあります。軸へ限りなく近づきますが、軸とは交わりません。
例2:反比例の式を求める
問題:yはxに反比例し、x=6のときy=−2です。yをxの式で表しましょう。
反比例ではa=xyなので、比例定数は次のように求められます。
答え:y=−12/x
確かめ:x=6を代入すると、y=−12/6=−2です。
比例と反比例の見分け方
| 確認点 | 比例 | 反比例 |
|---|---|---|
| 式 | y=ax | y=a/x |
| 一定になる量 | y/x=a(x≠0) | xy=a |
| xを2倍にしたとき | yも2倍 | yは1/2倍 |
| グラフ | 原点を通る直線 | 二つの曲線からなる双曲線 |
| x=0 | y=0 | 式に代入できない |
座標と象限
点の位置を(x座標, y座標)の順で表します。たとえば点(−2, 3)は、原点から左へ2、上へ3進んだ位置です。
- 第1象限:x>0、y>0
- 第2象限:x<0、y>0
- 第3象限:x<0、y<0
- 第4象限:x>0、y<0
座標軸上の点は、どの象限にも属しません。
よくある間違い
1. 比例を「一方が増えれば他方も増える関係」と考える
y=2x+1は増える関係ですが、y/xが一定でなく、グラフも原点を通らないため比例ではありません。
2. 反比例をy=a−xとする
反比例は「増え方が反対」という名称だけで判断せず、y=a/x、またはxy=aを確認します。
3. 反比例の式へx=0を代入する
0で割ることはできません。反比例ではx=0を除きます。
4. 座標の順を逆にする
(x, y)の順です。先に横方向、次に縦方向を確認します。
確認問題
- y=−3xで、x=4のときのyを求めてください。
- yはxに比例し、x=5のときy=15です。式を求めてください。
- y=20/xで、x=−4のときのyを求めてください。
- yはxに反比例し、x=−3のときy=8です。式を求めてください。
- (ア)y=4x、(イ)y=4/x、(ウ)y=4x+1を、比例・反比例・どちらでもない関係に分類してください。
解答と解説を開く
- y=−3×4=−12。
- a=y/x=15/5=3より、y=3x。
- y=20/(−4)=−5。
- a=xy=−3×8=−24より、y=−24/x。
- (ア)比例、(イ)反比例、(ウ)どちらでもない。(ウ)は原点を通らず、y/xも一定ではありません。
まとめ
- xを決めるとyがただ一つ決まるとき、yはxの関数。
- 比例はy=axで、y/xが一定。グラフは原点を通る直線。
- 反比例はy=a/xで、xyが一定。グラフは二つの曲線。
- 反比例ではx=0を取らず、グラフは座標軸と交わらない。
- 式・表・グラフのどれでも同じ対応関係を表している。
学習範囲の根拠
この記事は、文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」の第1学年「比例、反比例」を基準に構成しています。正式な内容は、文部科学省の解説PDFで確認できます。
保護者の方へ:見守りのポイント
式を覚えているかだけでなく、表のどの量が一定か、グラフがなぜその形になるかをお子さまの言葉で説明できるかをご確認ください。座標で迷う場合は、横軸と縦軸、目盛り、点の順序を一つずつ確認すると落ち着いて読み取れます。
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中1「比例・反比例」の演習教材です。各ページから問題PDFをダウンロードでき、解答PDFがある回はあわせて掲載しています。難易度の低い順に並べています。
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