中2数学:式の計算 / 数学単元ガイド

中2数学|中2「式の計算」 単項式・多項式・同類項・乗法除法を解説(無料問題PDF)

今日の一問
  1. 単項式4x2yの係数と次数を求めてください。
  2. 多項式-2a3a-7の次数と定数項を求めてください。
  3. (7x-3y)+(-2x+5y)を計算してください。
  4. (5a2-2a+4)-(3a2a-6)を計算してください。
  5. 3x(2x-5)を計算してください。
  6. (12x2y-8xy2)÷4xyを計算してください。
  7. (-2a2b)(3ab3)を計算してください。
  8. 15x4y2÷(-5x2y)を計算してください。
  9. -6a3b2÷(2ab)×(-3b)を計算してください。
  10. 2(x+3y)-3(2xy)を簡単にしてください。
  11. 3x2-2x-(x2+4x)を簡単にしてください。
  12. 問11の式について、x=-2のときの値を求めてください。
——さて、どこから手をつける?
答えと考え方は、この記事の中で順を追って解説します。

中2の「式の計算」では、中1で学んだ文字式を、二つ以上の文字や次数の高い式へ広げます。難しく見える式も、項を見分け、同類項をまとめ、指数と符号を一つずつ処理すれば整理できます。用語の意味から、加法・減法、単項式の乗法・除法、式の値まで順に確認します。

単項式と多項式

数や文字についての乗法だけでできている式を単項式といいます。単項式の和として表される式を多項式といい、その一つ一つの単項式をといいます。

分類 理由
3x 単項式 3とxの積
-2a2b 単項式 -2、aabの積
5 単項式 数だけの式も単項式
2x+3y 多項式 2xと3yの和
x2-4x+7 多項式 x2、-4x、7の和

多項式x2-4x+7の項は、x2、-4x、7です。符号を含めて項を取り出します。文字を含まない7を定数項といいます。

「-4x」の項を「4x」としないでください。減法を加法に直すと、x2+(-4x)+7なので、負の符号も項の一部です。

係数と次数

単項式で、文字に掛けられている数を係数といいます。単項式の次数は、掛け合わされている文字の個数で、指数の和として求められます。

単項式 係数 次数
5x2 5 2
-3a2b -3 2+1=3
xy3 1 1+3=4
7 7 0

多項式の次数は、各項の次数のうち最も大きいものです。

例1:多項式の次数

多項式2x3-5x2+4x-1の各項の次数は3、2、1、0です。最も大きい3が、この多項式の次数です。

答え:3次式。

0だけからなる式を零多項式といいます。零多項式の次数は通常は定めません。「定数だから0次」と機械的に扱わないようにします。

同類項をまとめる

文字の部分が同じ項を同類項といいます。文字と、それぞれの文字の指数が全て同じかを確認します。同類項では係数だけを加減します。

3x2+5x2=(3+5)x2=8x2
同類項か 理由
3x2, -5x2 はい 文字と指数が同じ
2ab, 7ba はい abba
4x2, 4x いいえ xの指数が違う
3xy, 3x いいえ 文字の部分が違う

例2:同類項をまとめる

4x2-3x+2+5x2+7x-6
=(4+5)x2+(-3+7)x+(2-6)
=9x2+4x-4

多項式の加法

かっこを外し、同類項を縦または横にそろえて加えます。加法では、かっこの中の符号は変わりません。

例3:多項式を加える

(3x+2y)+(5x-7y
=3x+2y+5x-7y
=8x-5y

多項式の減法

引く式の各項の符号を全て変えてから、同類項をまとめます。

例4:多項式を引く

(4a2-3a+1)-(a2+5a-2)
=4a2-3a+1-a2-5a+2
=3a2-8a+3
直後の第1項だけでなく、引く多項式の全ての項の符号を変えます。特に「-(…-2)」では、-2を引くので+2になります。

多項式と数・単項式の乗法

分配法則を使い、かっこの中の全ての項へ掛けます。

mab)=mamb

例5:単項式を多項式へ掛ける

3x(2x-5)
=3x×2x+3x×(-5)
=6x2-15x

単項式の乗法

数どうし、同じ文字どうしを分けて掛けます。同じ文字の積では指数を足します。

am×anam+n

例6:単項式を掛ける

(-3a2b)(2ab3
=(-3×2)a2+1b1+3
=-6a3b4

単項式の除法

数どうし、同じ文字どうしを分けて割ります。同じ文字の商では指数を引きます。

am÷anam-na≠0)

例7:単項式を割る

12x3y2÷(-3xy
=(12÷-3)x3-1y2-1
=-4x2y

元の除数-3xyが0にならないよう、x≠0、y≠0の範囲で考えます。

分数で割る場合は逆数を掛けます。

6a2b÷(3ab/2)=6a2b×2/(3ab)=4a

乗法と除法が混じる式

乗法と除法は同じ優先順位なので、原則として左から順に計算します。全体を分数の形に整理しても構いません。

例8:乗除の混合

8a3b2÷(-4ab)×3b
=-2a2b×3b
=-6a2b2

式の値は簡単にしてから求める

例9:式を整理して代入する

問題:x=-3のとき、2x2-3x-(x2-5x)の値を求めます。

2x2-3xx2+5x
x2+2x

x=-3を代入すると、(-3)2+2×(-3)=9-6=3です。

よくある間違い

1. 同類項でない項をまとめる

3x2+2xは、指数が違うため5x3にも5x2にもなりません。

2. 多項式を引くとき一部だけ符号を変える

かっこの前の負号を、かっこの中の全ての項へ分配します。

3. 乗法で指数も掛ける

a2×a3a5です。指数は2×3ではなく2+3です。

4. 除法で0になる文字を無視する

文字を含む式で割るときは、除数が0にならない条件が必要です。

確認問題

  1. 単項式4x2yの係数と次数を求めてください。
  2. 多項式-2a3a-7の次数と定数項を求めてください。
  3. (7x-3y)+(-2x+5y)を計算してください。
  4. (5a2-2a+4)-(3a2a-6)を計算してください。
  5. 3x(2x-5)を計算してください。
  6. (12x2y-8xy2)÷4xyを計算してください。
  7. (-2a2b)(3ab3)を計算してください。
  8. 15x4y2÷(-5x2y)を計算してください。
  9. -6a3b2÷(2ab)×(-3b)を計算してください。
  10. 2(x+3y)-3(2xy)を簡単にしてください。
  11. 3x2-2x-(x2+4x)を簡単にしてください。
  12. 問11の式について、x=-2のときの値を求めてください。
解答と解説を開く
  1. 係数は4、次数は2+1=3。
  2. 次数は3、定数項は-7。
  3. 5x+2y
  4. 5a2-2a+4-3a2a+6=2a2-3a+10。
  5. 6x2-15x
  6. 3x-2y。元の除数が0でないよう、x≠0、y≠0。
  7. -6a3b4
  8. -3x2y。元の除数が0でないよう、x≠0、y≠0。
  9. -3a2b×(-3b)=9a2b2
  10. 2x+6y-6x+3y=-4x+9y
  11. 2x2-6x
  12. 2×(-2)2-6×(-2)=8+12=20。

まとめ

  • 単項式の次数は文字の指数の和、多項式の次数は各項の次数の最大値。
  • 同類項は文字と指数が全て同じ項で、係数だけを加減する。
  • 多項式を引くときは、引く式の全項の符号を変える。
  • 同じ文字の乗法では指数を足し、除法では指数を引く。
  • 文字を含む式で割るときは、除数が0でない条件を確認する。

学習範囲の根拠

この記事は、文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」の第2学年「文字を用いた式」を基準に構成しています。単項式と多項式の加法・減法、単項式の乗法・除法、文字式を用いた処理を扱っています。正式な内容は、文部科学省の解説PDFで確認できます。

前後の単元

前に学ぶ中1数学の総復習で、文字式・一次方程式を含む基礎を確認できます。

全体像へ戻る中学数学の全単元一覧で、中2の学習順を確認できます。

次に学ぶ次は、文字式による説明で、偶数・奇数・連続する整数などの性質を証明します。

式の計算を高校の「整式」へつなぐ

中2で学ぶ単項式・多項式・同類項は、高校では「整式」という名前で扱い直されます。つながりを確認しておくと、高1でつまずきません。

▶ 数と式 完全攻略ロードマップ|算数から最難関大まで、全7段の学習地図を見る

符号と指数で落とさない 22問ドリル(問題→答え→解説)

ここから下は、上の解説を手を動かして定着させるためのドリルです。やさしい順に4つのステップへ並べた22問を、問題のすぐ下に答えと解説をつけて置いています。この単元でつまずく場所は、ほぼ2つに決まっています——ひき算の符号指数を足すのか掛けるのかです。そこでこのドリルは、その2つを6点の図で「なぜそうなるか」から押さえられるようにしました。文字式を使った説明(証明)は別ページの担当なので、ここでは扱いません。上から順に、1問ずつ自分で解いてから答えを見てください。

こんな間違いをした 本当の原因 戻る場所
多項式の次数を、項の次数の和にしてしまう いちばん大きい次数を選ぶと知らない STEP1・問3
係数の符号を落とす マイナスも係数に含めていない STEP1・問4
x²y と xy² を同類項にしてしまう 文字の個数まで見ていない STEP1・問5
ひき算で最初の項だけ符号を変える 全部にマイナスがかかることを見ていない STEP2・問8
かっこの2番目の項にかけ忘れる 分配を1本の矢印で済ませている STEP2・問10
x² × x³ を x⁶ としてしまう 指数を掛けるのか足すのかが混ざっている STEP3・問12
(3x²)² を 3x⁴ としてしまう かっこの外の指数が係数にもかかると知らない STEP3・問14
等式変形で右辺の一部しか割らない 両辺の全体を割っていない STEP4・問20

STEP1 単項式と多項式・次数をつかむ

中1では文字が1種類でした。中2では2種類以上になります。ここで用語を正確にしておかないと、「同類項かどうか」で毎回迷うことになります。

このステップのゴール:次数と係数を正しく答え、同類項を見分けられる

問 1単項式と多項式を見分ける

次のうち、単項式はどれですか。
3x、x + 2、−5a²b、4、2x − y

答え3x、−5a²b、4

解説

単項式は、数と文字のかけ算だけでできている式です。

単項式3x、−5a²b、4(たし算・ひき算がない)
多項式x + 2、2x − y(項が2つ以上)

数だけの 4 も単項式です。ここを落としやすいところです。

多項式を作っている1つ1つを「項」といいます。2x − y の項は 2x と −y の2つです。

−y のマイナスも項に含めます。「項は 2x と y」と答えるのは誤りです。

問 2単項式の次数

3x²y の係数と次数を答えなさい。

次数はかけ合わせた文字の個数3x²y= 3 × x × x × yxxy文字は3個 → 次数32x³ − 5x²y + 72x³ は次数3−5x²y は次数37 は次数0いちばん大きい次数が、その多項式の次数 → 3次式
次数はかけ合わせた文字の個数

答え係数3、次数3

解説

係数は、文字の前についている数です。

3x²y の係数は 3

次数は、かけ合わせた文字の個数です。

3x²y = 3 × x × x × y

文字は x が2個、y が1個で、合わせて3個。

次数は 3

係数の3は、次数には数えません。「3が3個かかっているから」と数えてしまう誤りが多いところです。

指数を足せばよいとも言えます。x² の2と y の1で 2 + 1 = 3 です。

問 3多項式の次数

2x³ − 5x²y + 7 の次数を答えなさい。

答え3(3次式)

解説

項ごとに次数を出して、いちばん大きいものを選びます。

2x³x が3個 → 次数3
−5x²yx が2個・y が1個 → 次数3
7文字がない → 次数0

いちばん大きいのは3なので、この式は 3次式 です。

次数を足してはいけません。3 + 3 + 0 = 6 とするのが、いちばん多い誤りです。

数だけの項(定数項)の次数は0です。7 には文字が1個もないからです。

問 4分数の係数

−(2/3)a²b の係数と次数を答えなさい。

答え係数は −2/3、次数は3

解説

係数には符号も分数もそのまま含めます

係数は −2/3

次数は文字の個数だけを見ます。

a が2個、b が1個 → 次数3

係数−2/3(マイナスも分数も込み)
次数3(分母の3は関係ない)

係数を 2/3 と答えて符号を落とすのが定番の失点です。

分母にある数は、次数には一切関係しません。

問 5同類項を見分ける

3x²y、−5x²y、3xy²、2x²y のうち、同類項どうしはどれですか。

2文字の同類項は、文字の並びで見分ける3x²yxxy−5x²yxxy同じ並び → 同類項3x²yxxy3xy²xyy並びが違う → 別の項文字の種類と個数が両方そろって、はじめて同類項x²y と xy² は、見た目が似ているだけの別物
2文字の同類項は、文字の並びで見分ける

答え3x²y、−5x²y、2x²y の3つ

解説

同類項は文字の部分がまったく同じ項どうしです。

x²yx が2個・y が1個
xy²x が1個・y が2個

文字の種類は同じでも、個数が違えば別の項です。

3x²y、−5x²y、2x²y → 同類項3xy² → これだけ別

x²y と xy² を同じものだと思うのが、この単元でいちばん多い誤りです。

実際に数を入れてみると分かります。x=2、y=3 なら x²y = 12、xy² = 18 で別の数です。

なぜ同類項しかまとめられないのかは なぜ同類項しかまとめられないのか にまとめてあります。

STEP2 多項式の加減

たし算はかっこをはずすだけ。問題はひき算です。ここだけは、手順を1つに決めて守ってください。

このステップのゴール:かっこのある多項式の加減を、符号を落とさず計算できる

問 6同類項をまとめる

4a + 3b − 2a + 5b を計算しなさい。

答え2a + 8b

解説

同類項ごとに分けてから計算します。

(4a − 2a) + (3b + 5b)= 2a + 8b

a と b はまとめられません。2a + 8b = 10ab としてしまうのが典型的な誤りです。

符号ごと移動させるのがコツです。−2a の項は、マイナスを連れて動きます。

問 7多項式のたし算

(3x + 2y) + (5x − 7y) を計算しなさい。

答え8x − 5y

解説

たし算のときは、かっこをそのままはずせます

3x + 2y + 5x − 7y

同類項をまとめて、

(3x + 5x) + (2y − 7y) = 8x − 5y

符号は1つも変わりません。

ここで符号を変えてしまう人は、ひき算と混同しています。+ のときは何もしない、と覚えてください。

問 8多項式のひき算

(5a + 3b) − (2a − 4b) を計算しなさい。

多項式の減法は、全部の符号が変わる(5a + 3b) − (2a − 4b)5a + 3b − 2a + 4b= 3a + 7bどちらの符号も変わった5a + 3b − 2a − 4b= 3a − b−4b の符号を変え忘れている誤り正しい引き算は、うしろの式の全部に − をかけることかっこをはずす前に、−1 をかけた形を書いてしまうと安全
多項式の減法は、全部の符号が変わる

答え3a + 7b

解説

ひき算では、うしろの式の全部の符号が変わります

5a + 3b − 2a + 4b

−4b の符号が +4b に変わったことを確かめてください。

(5a − 2a) + (3b + 4b) = 3a + 7b

よくある誤りはこちらです。

5a + 3b − 2a − 4b = 3a − b ← 誤り

最初の項だけ符号を変えて、残りを忘れています。

かっこをはずす前に、−1 をかけた形を1行書くと防げます。

−(2a − 4b) = −2a + 4b

問 93つの項があるひき算

(4x² − 3x + 2) − (x² + 5x − 6) を計算しなさい。

答え3x² − 8x + 8

解説

うしろの式は3つとも符号が変わります。

−(x² + 5x − 6) = −x² − 5x + 6

書き直すと、

4x² − 3x + 2 − x² − 5x + 6

同類項ごとにまとめます。

(4x² − x²) + (−3x − 5x) + (2 + 6)= 3x² − 8x + 8

項が増えるほど、変え忘れが起きます。

符号を変えた式を必ず1行書いてから、まとめに進んでください。暗算で処理しようとした瞬間に事故が起きます。

問 10かっこの前に数があるとき

2(3a − b) + 3(a + 2b) を計算しなさい。

答え9a + 4b

解説

かっこの中の全部にかけます。

2 × 3a = 6a  2 × (−b) = −2b3 × a = 3a  3 × 2b = 6b

書き直すと、

6a − 2b + 3a + 6b

同類項をまとめて、

(6a + 3a) + (−2b + 6b) = 9a + 4b

2番目の項にかけ忘れる誤りが多いです。2(3a − b) を 6a − b としてしまう形です。

矢印を2本書いてからかけると、かけ忘れが減ります。

問 11分数のある加減

(3x − y)/2 − (x − 2y)/3 を計算しなさい。

答え(7x + y)/6

解説

分母をそろえます。2と3の最小公倍数は6です。

3(3x − y)/6 − 2(x − 2y)/6

分子だけを計算します。ここでも符号の変化に注意です。

3(3x − y) = 9x − 3y−2(x − 2y) = −2x + 4y

合わせて、

(9x − 3y − 2x + 4y)/6 = (7x + y)/6

分子にかっこをつけたまま通分するのが安全です。

分子の全体に − がかかっていることを見落とすと、y の符号を間違えます。

STEP3 単項式の乗除

かけ算は係数どうし・文字どうしを分けて考えます。割り算は分数の形にして、上下から同じ文字を消します。指数を足すのか掛けるのかで迷わないように。

このステップのゴール:指数の扱いを取り違えずに、単項式の乗除ができる

問 12単項式のかけ算

3x² × 4x³ を計算しなさい。

指数を足すのは、文字を並べて数えているからx² × x³xx×xxxxxxxx= x⁵並べて数えれば、指数は足すと分かるx² × x³ = x⁶ としてしまうのが、いちばん多い誤り3x² × 4x³ = (3 × 4) × x⁵ = 12x⁵係数どうしは掛ける。指数だけが足し算
指数を足すのは、文字を並べて数えているから

答え12x⁵

解説

係数どうし・文字どうしに分けます。

(3 × 4) × (x² × x³)

係数は掛け算です。

3 × 4 = 12

文字は並べて数えると指数を足すことになります。

x² × x³ = (x × x) × (x × x × x) = x⁵答えは 12x⁵

x² × x³ = x⁶ としてしまうのが最頻の誤りです。指数は掛けるのではなく足します。

係数は掛ける、指数は足す——ここが混ざりやすいところです。

問 132種類の文字があるかけ算

(−2a²b) × 3ab² を計算しなさい。

答え−6a³b³

解説

係数・a・b の3つに分けます。

係数 : (−2) × 3 = −6a : a² × a = a³b : b × b² = b³

合わせて、

−6a³b³

符号を先に決めてしまうと間違えません。マイナスが1個なので答えはマイナスです。

a だけ、b だけ、と1文字ずつ処理するのが確実です。まとめて数えようとすると、指数がずれます。

問 14単項式の累乗

(3x²)² を計算しなさい。

答え9x⁴

解説

かっこの中の全部が2乗されます。

(3x²)² = 3x² × 3x²= (3 × 3) × (x² × x²) = 9x⁴

係数3² = 9
文字(x²)² = x⁴(指数どうしを掛ける)

係数を2乗し忘れて 3x⁴ とするのが定番の誤りです。

かっこの外の指数は、中の全部にかかります。3 も x² も、どちらも2乗されます。

ここだけは指数どうしを掛けます。かけ算の x² × x³ とは別の話なので、区別してください。

問 15単項式のわり算

12x³y ÷ 4xy を計算しなさい。

除法は上下から同じ文字を消すこと12x³y ÷ 4xy12xxxy4xy= 3x²上下にある同じ文字を、1つずつ消していくy は上下に1つずつなので、消えてなくなる消えた文字を書き忘れるのではなく、「1になった」と考える
除法は上下から同じ文字を消すこと

答え3x²

解説

分数の形に直します。

12x³y / (4xy)

係数と文字を、それぞれ約分します。

係数 : 12 ÷ 4 = 3x : x³ ÷ x = x²y : y ÷ y = 1答えは 3x²

y は上下に1つずつなので、消えてなくなります。「1になった」と考えてください。

消えた文字を答えに書いてしまう誤りが多いです。3x²y としないよう気をつけてください。

問 16符号のあるわり算

8a²b ÷ (−2ab) を計算しなさい。

答え−4a

解説

分数の形にします。

8a²b / (−2ab)

符号を先に決めます。プラス ÷ マイナスなので、答えはマイナスです。

係数 : 8 ÷ 2 = 4 → 符号をつけて −4a : a² ÷ a = ab : b ÷ b = 1答えは −4a

符号を最後につけようとすると忘れます。最初に決めてしまってください。

b が消えるので、−4ab としないこと。

問 17乗除の混じった計算

6x²y × 2xy ÷ 3x²y² を計算しなさい。

答え4x

解説

1つの分数にまとめてから約分します。

(6x²y × 2xy) / (3x²y²)

分子を先に計算します。

6x²y × 2xy = 12x³y²

分数にして約分します。

12x³y² / (3x²y²)係数 : 12 ÷ 3 = 4  x : x³ ÷ x² = x  y : y² ÷ y² = 1答えは 4x

左から順に計算しないでください。先に全部を1つの分数にすると、約分が1回で済みます。

÷ のうしろの式は、分母にまとめて入ります。÷3x²y² を ÷3 だけと読むのが誤りのもとです。

STEP4 式の値と等式変形

式の計算が役に立つのは、ここからです。そのまま代入せず、先に整理する——この一手で計算量がはっきり減ります。

このステップのゴール:整理してから代入し、等式を目的の文字について解ける

問 18整理してから代入する

x = 3、y = −2 のとき、2(3x − y) − 3(x − 2y) の値を求めなさい。

簡単にしてから代入すると手数が減るx = 3、y = −2 のとき 2(3x − y) − 3(x − 2y)そのまま代入する先に整理してから代入する2(9 + 2) − 3(3 + 4)6x − 2y − 3x + 6y = 3x + 4y= 2 × 11 − 3 × 7= 9 + (−8)= 22 − 21 = 1= 1どちらでも答えは同じ。けれど右のほうが計算が軽い文字が多い式ほど差が開く。整理してから代入するのが基本
簡単にしてから代入すると手数が減る

答え1

解説

先に式を整理します。

2(3x − y) − 3(x − 2y)= 6x − 2y − 3x + 6y= 3x + 4y

ここではじめて代入します。

3 × 3 + 4 × (−2) = 9 − 8 = 1

答えは 1 です。

そのまま代入しても同じ答えになりますが、手数が増えます。

2(9 + 2) − 3(3 + 4) = 22 − 21 = 1

文字が多い式ほど、整理してからのほうが速く正確です。

問 19わり算のある式の値

a = −2、b = 5 のとき、4a²b ÷ 2a の値を求めなさい。

答え−20

解説

先に約分します。

4a²b / (2a) = 2ab

代入します。

2 × (−2) × 5 = −20

答えは −20 です。

そのまま代入すると、4 × 4 × 5 = 80 を −4 で割ることになります。できますが、負の数の割り算が1回増えます。

負の数を代入するときは、かっこをつけてください。

2 × (−2) × 5 (2 × −2 × 5 とは書かない)

約分してから代入すると、大きい数を扱わずに済みます。

問 20等式を変形する

3x + 2y = 12 を、y について解きなさい。

答えy = (12 − 3x)/2

解説

y だけを左辺に残します。やることは方程式と同じです。

3x + 2y = 12

両辺から 3x を引きます。

2y = 12 − 3x

両辺を2で割ります。

y = (12 − 3x)/2

分けて書くこともできます。

y = 6 − (3/2)x

どちらの形でも正解です。

2で割るとき、右辺の全部を割ることを忘れないでください。y = 6 − 3x とするのが典型的な誤りです。

問 21文字が3つある等式の変形

台形の面積の公式 S = (a + b)h ÷ 2 を、b について解きなさい。

答えb = 2S/h − a

解説

b を含むかたまりを、順にほどいていきます。

まず両辺に2をかけて、÷2 を消します。

2S = (a + b)h

両辺を h で割ります。

2S/h = a + b

両辺から a を引きます。

2S/h − a = b

答えは b = 2S/h − a です。

解きたい文字から遠いものから順にほどきます。÷2 → ×h → +a の順で、最後にかかっているものから外していきます。

文字が3つあっても、やることは一次方程式とまったく同じです。見慣れない文字におびえないでください。

問 22この単元をまとめる

式の計算で気をつけることを整理しなさい。

答えひき算は全部の符号を変える、係数は掛けて指数は足す、代入は整理してから

解説

1同類項は、文字の種類と個数が両方同じもの
2ひき算は、うしろの式の全部の符号が変わる
3かけ算は、係数を掛けて指数を足す
4累乗は、かっこの中の全部にかかる
5わり算は分数にして、上下から同じ文字を消す
6式の値は、整理してから代入する

この単元は、落とす場所がほぼ決まっています。符号と指数の2つです。

途中式を省かないでください。かっこをはずした行を1行書くだけで、失点はかなり減ります。

型ごとの練習は 式の計算の解法パターン全10型、文字式を使った説明(証明)は 式の計算 特訓道場 にあります。

仕上げの追加演習

ここまでの解き方が身についたかを確かめる問題です。ドリルと同じ形で数だけ変えてあります。答えは下にまとめてあるので、手でかくして解いてから見てください。

追加演習 10問

解き方がわからなくなったら、上のドリルの同じステップに戻ってください。

  1. 5x²y の次数を答えなさい。
  2. 3a³ − 2a²b + 5 の次数を答えなさい。
  3. 6a + 2b − 4a + 7b を計算しなさい。
  4. (4x + 3y) − (x − 5y) を計算しなさい。
  5. 3(2a − b) + 2(a + 4b) を計算しなさい。
  6. 2x³ × 5x² を計算しなさい。
  7. (−3ab²) × 2a²b を計算しなさい。
  8. 15x⁴y ÷ 5x²y を計算しなさい。
  9. x = 2、y = −3 のとき、3(x + 2y) − 2(x − y) の値を求めなさい。
  10. 4x − 3y = 12 を、y について解きなさい。

答え(1) 3 (2) 3 (3) 2a + 9b (4) 3x + 8y (5) 8a + 5b (6) 10x⁵ (7) −6a³b³ (8) 3x² (9) −22 (10) y = (4x − 12)/3

追加演習 もう10問

上の10問が解けたら、こちらへ。同じ型で、数だけ変えてあります。

  1. 4a²b³ の次数を答えなさい。
  2. 2x⁴ − 5xy + 3 の次数を答えなさい。
  3. 8x + 5y − 3x + 2y を計算しなさい。
  4. (5a + 2b) − (3a − 4b) を計算しなさい。
  5. 4(x − 2y) + 3(2x + y) を計算しなさい。
  6. 3a⁴ × 4a² を計算しなさい。
  7. (−2x²y) × 5xy³ を計算しなさい。
  8. 18a³b ÷ 6ab を計算しなさい。
  9. a = −1、b = 4 のとき、2(a + 3b) − 3(a − b) の値を求めなさい。
  10. 5x + 2y = 20 を、y について解きなさい。

答え(1) 5 (2) 4 (3) 5x + 7y (4) 2a + 6b (5) 10x − 5y (6) 12a⁶ (7) −10x³y⁴ (8) 3a² (9) 37 (10) y = (20 − 5x)/2

中高一貫校でこの単元に取り組む人へ

「式の計算」は、公立中学校では中学2年のはじめに学ぶ単元です。中高一貫校では『体系数学1』第2章で扱い、中1のうちに終えている学校も多くあります。連立方程式・一次関数・二次方程式のすべてが、この単元の計算の上に乗っています。ここが雑なままだと、あとの単元で「考え方は分かっているのに答えが合わない」状態が続きます。途中式を省かずに書く習慣を、この単元のうちにつけてください。

学校ごとの進度・教材・定期テストの傾向は次のページにまとめています。

よくある質問

単項式と多項式は、どう見分けますか?

たし算・ひき算があるかどうかです。数と文字のかけ算だけでできていれば単項式、項が2つ以上あれば多項式です。数だけの 4 も単項式に入ります。

多項式の次数は、どう求めますか?

項ごとに次数を出して、いちばん大きいものを選びます。2x³ − 5x²y + 7 なら 3、3、0 なので次数は3です。3 + 3 + 0 = 6 と足してしまうのが最も多い誤りです。

x²y と xy² は同類項ですか?

違います。文字の種類は同じでも個数が違うので、別の項です。x=2、y=3 を入れると x²y = 12、xy² = 18 で別の数になります。文字の種類と個数が両方そろって、はじめて同類項です。

多項式のひき算で、どこの符号を変えるのですか?

うしろの式の全部です。(5a+3b) − (2a−4b) なら 5a+3b−2a+4b になります。最初の項だけ変えて −4b をそのままにするのが典型的な誤りなので、かっこをはずす前に −1 をかけた形を1行書いてください。

x² × x³ は x⁵ ですか、x⁶ ですか?

x⁵ です。x を並べて数えると、2個と3個で5個になります。指数は足します。ただし (x²)³ のように累乗の累乗では指数を掛けて x⁶ になります。この2つは別の話です。

(3x²)² の答えが 3x⁴ になりません。

9x⁴ が正解です。かっこの外の2乗は、中の全部にかかります。係数の3も2乗されて 3² = 9 になります。係数を2乗し忘れるのが定番の失点です。

12x³y ÷ 4xy の答えに y は残りますか?

残りません。y は上下に1つずつなので約分で消えます。答えは 3x² です。消えた文字を書いて 3x²y としないよう気をつけてください。

式の値は、代入してから計算してはいけませんか?

いけなくはありませんが、先に整理したほうが速く正確です。2(3x−y) − 3(x−2y) は 3x+4y に整理してから代入すれば、かけ算が2回減ります。負の数を代入するときは、必ずかっこをつけてください。

次に進むページ

ドリル部分の執筆・作図:藤原進之介(数強塾代表・数学参考書著者)
ドリル追加日:2026年8月14日
この22問と6点の図版は、数強塾が独自に作成したものです。図に描いた文字の個数は実際に数え上げて確かめており、式の変形はすべて恒等式なので、−4 から 4 までのすべての整数の組を代入して両辺が一致することをコードで確認しています(割り算は0になる組だけ除いています)。分数の出る計算は分数のまま扱い、誤差が出ないようにしました。

この単元を無料プリントで練習する

中2「式の計算」の演習教材です。各ページから問題PDFをダウンロードでき、解答PDFがある回はあわせて掲載しています。難易度の低い順に並べています。

公式と要点をまとめて確認する:中2数学の要点辞典:式の計算 ── 公式一覧だけでなく、いつ使うか・どこで点を落とすかまで書いています。

この単元の関連解説:中2数学|文字式による説明 偶数・奇数・連続する整数の証明【中2数学】(無料問題PDF)

オンライン数学専門塾 数強塾|プロ講師のみ・完全1対1指導・中高一貫校対応

数強塾オンラインのご案内

体験授業に申し込む入塾受け入れ状況(残席)数学つまずき診断(無料)体験授業の事前案内保護者の方へ高1・高2の方へ医学部志望の方へ保護者様からの声料金・指導システム指導事例・合格実績大学受験 合格実績(集計ルール開示)数強塾グループの理念学校別の数学対策数学の勉強法(記事一覧)数強塾プレミアム(映像授業)獣医学部専門コース鉄緑会・SAPIX等との併用サポート過去問解説・数学問題集情報Ⅰ・情報Ⅱ専門「情報ラボ」情報の過去問アーカイブ(無料PDF)解法テクニック事典(公式・裏ワザ)入試数学の定石(解き方の型・全27章)数学の要点辞典まとめ(中1〜数学III)中1数学の要点辞典(全7単元)中2数学の要点辞典(全6単元)中3数学の要点辞典(全8単元)数学I・Aの要点辞典(全9単元)数学II・B・Cの要点辞典(全12単元)数学IIIの要点辞典(全7単元)論理と証明の要点辞典(全8章)2026年 夏期講習会2026年 冬期講習会代表・藤原進之介について