東大理系数学 予想問題6題【2027年度向け・完全オリジナル】

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今日の一問
第1問 3次方程式・対称式・最大値
実数 に対して
とする。方程式 の3つの実数解を、重複を許して とする。
  1. このような3つの実数解が存在するための の範囲を求めよ。
  2. 3つの実数解が相異なるとき、 の最大値を求めよ。また、その最大値を与える を求めよ。
第2問 複素数・整数条件・1の累乗根
複素数 を満たすものとする。実数
——さて、どこから手をつける?
続きの小問と、答え・考え方は本文で解説します。

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この六題は数強塾の独自演習です。2027年度の実際の出題を的中させる目的で題材を絞らず、条件の整理・方針の選択・答案の論証を確かめるために使ってください。通し演習の後には、解けなかった題だけでなく、解けた題の検算も残します。

2027年度の東京大学前期日程を目指す理系受験生向けに、数強塾が作成した非公式・完全オリジナルの理系数学予想問題6題です。標準的な素材から出発し、途中で構造を見抜く力、計算と証明を往復する力、複数分野を結び付ける力を測るよう設計しました。問題・解答はすべて無料で閲覧できます。

公式問題ではありません。 東京大学が作成・監修したものでも、実際の出題を保証するものでもありません。「予想問題」は、現在の教育課程と直近の公式試験形式を踏まえた演習用の模擬セットという意味です。

文系ではなく「理系」に限定する理由

このセットは文系数学ではなく、理系数学として公開します。第2問で数学Cの複素数平面、第6問で数学IIIの積分法を使い、第4問も空間座標を本格的に扱うためです。文系向けと表示すると出題範囲について誤解を招きます。

想定:東大理系数学・120点・150分/全6題
推奨:まず150分で解き、途中式も答案として書く
採点:本セットでは各20点の練習用配点。実際の大学の採点基準ではありません。

東京大学が公開した2026年度の数学(理科)は、表紙に120点・14時から16時30分と記され、6題で構成されています。本稿はこの直近の公式形式に合わせて6題・150分想定としました。公式問題は東京大学「令和8(2026)年度第2次学力試験問題」で確認できます。

問題 主分野 設計上の核心 目安時間 難度
第1問 3次方程式・対称式 根を解かず、根の差へ変数を移す 18分 標準〜やや難
第2問 複素数・整数条件 単位円上の複素数を実数化する 18分 標準〜やや難
第3問 確率・順列 局所比較の依存とEulerian型の数え上げ 22分 やや難
第4問 空間図形・微分 切り口を体積の変化率として読む 22分 やや難
第5問 整数・漸化式 Vieta型の変換で無限降下する 30分
第6問 積分・最適化 符号関数で全候補に共通の鋭い下界を作る 30分

問題編

第1問 3次方程式・対称式・最大値

実数 に対して

とする。方程式 の3つの実数解を、重複を許して とする。

  1. このような3つの実数解が存在するための の範囲を求めよ。
  2. 3つの実数解が相異なるとき、 の最大値を求めよ。また、その最大値を与える を求めよ。
第2問 複素数・整数条件・1の累乗根

複素数 を満たすものとする。実数

を考える。さらに、 がともに整数であるとする。

  1. の取り得る値をすべて求めよ。
  2. それぞれの場合について を求めよ。また、その について を満たす最小の正の整数 を求めよ。
第3問 確率・順列・局所的な大小関係

を整数とする。 を無作為に並べた順列 を考える。 に対し、 となる の個数を とする。

  1. 期待値 を求めよ。
  2. 分散 を求めよ。
  3. ちょうど1個の についてのみ となる確率を求めよ。
第4問 空間図形・立方体の切断

立方体

を考える。実数 に対し、平面 による の切り口の面積を とする。切り口が存在しないときは とする。

  1. における を求めよ。
  2. の最大値、およびそれを与える を求めよ。
第5問 整数・不定方程式・無限降下

正の整数

を満たしている。数列 ({a_n}) を

によって定める。

  1. すべての について が成立することを示せ。
  2. 方程式 (1) を満たすすべての正の整数解 は、順序を除けば という形に限ることを証明せよ。
第6問 積分・絶対値・最良近似

実数 に対して

とする。

  1. の最小値を求めよ。
  2. その最小値を与える をすべて求めよ。

完全解答・論証

各解答は折りたたんであります。まず自力で答案を書き、その後に論理の抜けまで照合してください。

第1問の解答を開く

(1) 3実根を持つ の範囲

であるから、 で極大、 で極小となる。また、

3次関数の最高次係数は正である。したがって、重解を許して3つの実数解を持つための必要十分条件は、極大値が0以上、極小値が0以下となることである。

では重解を持ち、 では3実根は相異なる。

(2) 隣り合う根の差へ変数を移す

相異なる3実根について

とおく。Vietaの公式より なので、

さらに を用いると、

ここで

だから 。よって

等号成立は のときで、このとき 。根は となる。根の積が であることから である。

採点上の核:3次方程式を直接解くのではなく、Vietaの公式を根の差 の制約へ変換できたか。
第2問の解答を開く

(1) の候補を整数条件で絞る

より 。したがって

は実数で、 である。まず、

が整数であるから、 と合わせて 。また、

も整数である。候補を調べると、 のときだけ が整数でない。したがって、

(2) 単位円上で偏角を求める

と書けば 。各場合を整理すると次の表になる。

最小の
採点上の核: を使い、 を実数 に移してから、2次・3次の対称式を だけで表したか。
第3問の解答を開く

指示変数

を用いると、 である。

(1) 期待値

2数の大小は対称なので 。期待値の線形性から

(2) 分散

なら、互いに素な2組の比較について4通りの大小パターンは対称に現れるため、 は独立で共分散は0である。

一方、隣接する比較については、

よって

したがって、

(3) 上昇が1か所だけの順列

上昇位置を境にすると、その前後の各ブロックは降順でなければならない。先頭ブロックに入れる要素の集合を、空集合でも全体でもない とする。 とその補集合をそれぞれ降順に並べる方法は一意であり、候補は 個である。

ただし境界も下降するのは、ある に対して

となる 通り。この場合は順列全体が降順で、上昇は0個である。したがって有利な順列は 個。

採点上の核:期待値では独立性が不要だが、分散では隣接する比較だけが負の共分散を持つことを区別する。
第4問の解答を開く

切り口の面積を直接追う代わりに、

とおく。平面 の法線ベクトルの長さは 増えると平面は法線方向へ だけ進むので、平行切断による体積の変化から

を得る。

(1) 包除原理で体積を求める

では一辺方向の切片が の四面体だから では の3個の小四面体を除く。 では2座標が同時に1を超える部分を加え戻す。よって

微分して、端点では連続性によって値を定めれば、

(2) 最大値

立方体の中心に関する対称性から 。中央区間では

外側の区間では または に向かって増加するため、全体の最大は中央で得られる。

採点上の核:面積を体積の微分へ移すとき、 の増分と平面の法線方向の移動距離の間に が入る。
第5問の解答を開く

(1) 不変量

とおく。 を代入すると、

また であるから、すべての について

(2) より小さい解を作る

方程式は について対称なので としてよい。 なら

より 。これは に対応する。

以下 とする。元の式を の2次方程式

と見る。一方の整数根が なら、もう一方の根は

である。したがって は正の整数で、 も同じ方程式を満たす。さらに だから、

は整数なので 。もし なら元の式から となり に反する。ゆえに

したがって によって、最大成分が真に小さい正整数解が得られる。この操作は正整数上で無限に続かないから、有限回で または に到達する。

逆向きの変換は

であり、これは漸化式 そのものである。(1) により、この逆変換で得られる隣接項は実際にすべて解である。

が順序を除くすべての正整数解である。最初の項は

採点上の核:「別の整数解ができる」だけでなく、それが正で、しかも真に小さくなることまで示して初めて無限降下が完成する。
第6問の解答を開く

とおき、次の符号関数を考える。

なので、すべての実数 に対して 。また直接計算すると、

したがって、任意の について

一方、

とすれば、 の符号は と一致する。すなわち のとき、上の不等式の等号が成立する。

最小化する の一意性

ある が最小値を与えるなら、非負関数 の積分が0でなければならない。よって各開区間で の符号は と一致し、

は連続だから、符号が切り替わる 。最高次係数が1なので、

以外にない。

採点上の核:候補を見つけるだけでなく、全ての に共通する下界と、等号条件から一意性まで示す。

6題に共通する「実戦型」の見方

  • 第1問:根を求める計算から、根の差の制約へ移る。
  • 第2問:複素数の条件を、単位円上の実数 へ移す。
  • 第3問:全体を直接数える前に、局所的な比較を指示変数で分解する。
  • 第4問:切り口の面積を直接測らず、累積体積の微分として得る。
  • 第5問:解を列挙するのでなく、解から小さい解を作って全体を分類する。
  • 第6問:2変数の絶対値積分を場合分けせず、鋭い共通下界を設計する。

共通点は、計算を始める前に「何を未知量として見るか」を変えていることです。途中計算が膨らんだときは、計算力だけで押し切るのでなく、対称性・不変量・累積量・等号条件へ視点を移せないかを検討してください。

復習先

出典・検証情報

利用上の注意:本稿は無料の学習教材です。東京大学の公式見解、採点基準、出題予告ではありません。答案練習では、答えだけでなく、必要条件・十分性・等号条件・端点処理まで書いてください。

公開区分:2027年度向け東大理系数学・非公式予想問題/対象:数学III・数学Cを含む理系受験生

予想問題は、解いた後の使い方で価値が決まります。手が止まった1題があったら、それが本番で落とす1題です。必要条件で止まったのか、等号条件を書き忘れたのか——どこで崩れたかによって、戻る場所は変わります。東京大学の過去問・解答解説(年度別)難関大数学・解法の道筋体験授業(税込3,000円)

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