東京薬科大学 薬学部B方式 数学 全問解説|大問5題の解き方と時間配分

大学別・数学の全問解説
東京薬科大学 薬学部B方式 数学|大問5題を全問解説
領域の最大値・対数方程式・レピュニット数列・空間ベクトル・放物線の法線と面積・正三角格子上の確率。80分で5題というマーク式の構成を、「なぜその一手を選ぶのか」から書き下ろしで解説します。
薬学部B方式マーク式・大問5題試験時間80分数Ⅰ・Ⅱ・A・B
この記事について: 解答・解説はすべて数強塾 藤原進之介による書き下ろしのオリジナルです。市販の解答例の要約や引き写しではありません。全5題の数値結果はPythonによる独立検証(総当たり・厳密有理数演算・数値走査)を通しています。

東京薬科大学 薬学部B方式 数学の出題構成

形式 マーク式(空欄補充)
試験時間 80分
大問数 5題(第1問は小問集合4問)
出題範囲 数学Ⅰ(「データの分析」を除く)・数学Ⅱ・数学A(整数分野はユークリッドの互除法とn進法を除く)・数学B(数列・ベクトル)
今回の分野 領域と最大値/対数方程式/三角不等式/絶対値と三角方程式/数列(レピュニット)/2次不等式の整数解/空間ベクトル/微分・積分(法線と面積)/場合の数・確率×平面ベクトル

まず全体像です。数学Ⅲを使わない範囲で、しかし「1問のなかで階段を上らせる」タイプ——これが東京薬科大学の薬学部B方式の顔です。第3問・第4問・第5問はいずれも小問(1)が(2)以降の補題になっていて、(1)を落とすと以降が総崩れになる設計になっています。逆に言えば、誘導に乗れているかどうかで得点が二極化するということです。

80分で5題、うち第1問は独立した小問4つ。単純計算で1題あたり16分ですが、実際には第1問を10分前後で抜けて、残り70分を第2〜5問に配分するのが現実的なペースです。以下、その配分を意識しながら1題ずつ見ていきます。

第1問小問集合|領域と最大値・対数方程式・三角不等式・絶対値

独立した4問。ここは「取り切る」ブロック

ねらい: 数Ⅰ・Ⅱの基本操作を、教科書の順番どおりではなく「使える形」で持っているかを問う4問。

  1. 平面上で、連立不等式 を満たす領域を点 が動くとき、 の最大値を求めよ。
  2. 方程式 を満たす のうち、最小のものを求めよ。
  3. のとき、 の満たす範囲を求めよ。
  4. のとき、 を満たす のうち、最小のものを求めよ。

解答

(1)  (2)  (3)  (4)

解き方

(1) 頂点だけ調べてよい理由を、傾きで納得する

領域は4本の直線で囲まれた四角形です。 を連立すると すなわち 。よって頂点は の4つ。

とおくと、これは傾き の直線で、 切片そのものです。この直線を平行移動して領域と最後に触れる場所を探せばよい。ここで効くのが傾きの比較です。

目的関数の傾きが2直線の傾きにはさまれているので、最大は必ずその2直線の交点、つまり で起こります。したがって最大値は

4頂点で を計算すると となり、確かに一致します。

(2) 底を2にそろえてから、 の1文字問題にする

まず条件の確認から。真数条件より 、底の条件より かつ 。合わせて です。

底の変換公式で右辺を底2に統一します。

とおくと( より )、方程式は 、すなわち

どちらも を満たすので、最小のものは

(3) 2倍角で に落とし、 で乗り換える

を使うと、条件は

ここで 、つまり を代入します。

よって

逆数を取るとき不等号の向きが変わるのがこの問題の唯一の危険地帯ですが、 が保証されているので安心して反転できます。なお を知っていれば、 として から一気に でも構いません。

(4) 「範囲が負まで指定されている」ことが場合分けの合図

より (このとき真数は1で正なので真数条件は自動的に満たされます)。

のとき だから 。よって の範囲で

のとき だから 。よって より で、この範囲では 、すなわち

解は の2つ。最小のものは

この4問の急所

(1)は「目的関数の傾きが、境界線2本の傾きの間にあるか」だけを見る。(2)は底をそろえて1文字にする。(3)は2倍角で に落として で乗り換える2手。(4)は問題文の範囲が負を含んでいたら、絶対値の場合分けを疑う。どれも「知っている公式を出す」のではなく、どの形に持ち込めば1文字になるかを選ぶ作業です。

典型的な失点と原因

(2)で底の条件を落とす。 を確認しないまま で割ってしまうのは、たまたま答えが合うだけの危うい処理です。(3)で不等号を反転し忘れる。 から としてしまい、 という逆の結論に至る誤答が最も多い型です。(4)で正の側だけ答える。 から と出して満足すると、「最小のもの」という問いに対して を丸ごと落とします。出題者が と負側まで範囲を切ったのは、そこに解を隠したからです。

第2問数列(レピュニット)/2次不等式の整数解

「1が並ぶ数」の一般項と、整数解の個数を制御する

ねらい: (1)は等比数列の和への翻訳。(2)は「解の個数」を放物線と水平線の交わりで捉える力。

  1. 1を 個並べた整数を第 項とする数列 がある。たとえば である。このとき の式で表し、さらに を求めよ。
  2. 不等式 を満たす整数 の値がちょうど2個しかないような整数 の値をすべて求めよ。

解答

(1)  (2)

解き方

(1) 「1が並ぶ」を見たら、9倍して を作る

を位取りで書き下すと、これは公比10の等比数列の和にほかなりません。

この形を得た時点で、 という関係が見えます。レピュニット(1が並ぶ数)を扱うときの入口はこれ一つです。

次に和を取ります。ここでも「 を外に出して、等比の和と の和に分ける」だけです。


検算を1回だけ入れます。 のとき、左辺は 。右辺は 。一致しました。分母81が出る式は写し間違えやすいので、この一手間は必ず入れてください。

(2) 「整数がちょうど2個」は、軸に近い順に値を並べれば見える

とおくと、条件は を満たす整数 がちょうど2個、と読み替えられます。動かせるのは水平線 の高さだけ、という形にしたわけです。

は下に凸で、軸は 。放物線を水平線で切ると解の集合は軸を中心とした区間になるので、整数がその区間に入る順番は、軸からの距離順に決まります。

つまり入る順番は 。実際に値を並べると

となり、小さい順に です。

整数解がちょうど2個(つまり だけ)になるのは、水平線 以上で、まだ には届いていないとき。

は整数なので

念のため確かめます。 のとき の整数解は の2個。 でも の2個。 なら の3個、 なら の1個。確かに境目が合っています。

この2問の急所

(2)で判別式や解の公式に手を伸ばした瞬間に負けます を評価する方針でも解けますが、根号の中身が整数条件と絡んで場合分けが膨れます。「軸からの距離順に整数を並べ、 の値を4つ書き出す」——この10秒の作業が、この設問の全てです。マーク式で時間が惜しいときほど、書き出しが効きます。

典型的な失点と原因

を検討せずに切り捨てる、あるいは逆に見落とす。 のときは すなわち で整数は の4個。 を小さくするほど区間は広がるので、 はすべて3個以上になり不適です。ここを「なんとなく不適」で済ませると、 が大きい側の境目 の判定でも詰めが甘くなります。不等号を のどちらにするかは、 を「含む」か「含まない」かを1つずつ確かめて決めるのが確実です。

第3問空間ベクトル|法線・平面上の点・なす角・面積

(1)の法線ベクトルが、(4)の面積をすでに握っている

ねらい: 内積の2本の連立、1次結合による表現、なす角、面積公式。4問が1本の線でつながる構成。

原点を とする座標空間に3点 がある。

  1. の両方に垂直なベクトルは、 の(零ベクトルを除く)実数倍である。 を求めよ。
  2. 3点 を含む平面上にある点 に対し、 を用いて表せ。
  3. のなす角を とするとき、 を求めよ。
  4. 三角形 の面積 を求めよ。

解答

(1)  (2)  (3)  (4)

解き方

下ごしらえ:2本の基本ベクトルを最初に出しておく

この2本を紙の隅に書いておけば、(1)〜(4)はすべてここから出ます。

(1) 第1成分が9と与えられているのは「自由度を潰した」から

法線ベクトルは実数倍の自由度があるので、そのままでは決まりません。出題者が第1成分を9に固定したことで、残り2成分が連立1次方程式で一意に決まる——これが設問の作りです。 とおくと、


第2式から 、第1式に戻して 。よって

2式のうち1文字しか含まない方から解くのが手数最小です。ここでは がそれにあたります。

(2) 「平面上にある」=「1次結合で書ける」

点Dが3点A,B,Cの定める平面上にあるとは、実数 を用いて と書けること、そのものです。


成分を比べて より 残った第3成分は検算に使います。確かに一致するので、点Dが平面上にあることも同時に確認できました。

(3) 内積を2通りに表す


成分での内積と、 の2通りで表して等号でつなぐと

(4) 面積は3通りの道がある。どれも同じ場所に着く

道その1(誘導どおり): より

道その2( を経由しない公式):

道その3((1)の答えをそのまま使う): なので

誘導の意味は最後に分かる

道その3が成り立つのは偶然ではありません。 は、じつは外積 そのもの()で、その大きさは の張る平行四辺形の面積にあたります。三角形はその半分。つまり(1)で求めた法線ベクトルは、(4)の答えを最初から抱えていたのです。第1成分が「9」という中途半端な数に固定されていた理由も、これで腑に落ちます。

試験場では道その1で十分ですが、検算としてその3を使えると事故率が一段下がります。空間ベクトルの類題演習は 空間ベクトルの入試頻出問題6選 にまとめてあります。

典型的な失点と原因

始点の取り違え。 ではなく と計算すると、(1)の符号が反転して の第1成分が となり、指定と合わなくなります。指定された成分と符号が合わないときは、まず始点を疑うこと。(4)で と迷う。ベクトルのなす角は と決まっているので 。ここで場合分けは不要です。

第4問微分・積分|放物線の法線と面積の最小値

因数分解・6分の1公式・相加相乗が一直線に並ぶ

ねらい: 数Ⅱの微積分で最も「型が効く」構成。(4)は相加・相乗平均の等号条件の意味を問う良問です。

正の実数 に対し、放物線 上に点 をとり、 における の法線 を考える。ただし、 における法線とは、 における の接線に垂直で、 を通る直線のことである。

  1. の方程式を求めよ。
  2. が再び と交わる点 座標を求めよ。
  3. とで囲まれる部分の面積を とするとき、 の式で表し、 が正の実数全体を動くときの の最小値を求めよ。
  4. 互いに異なる正の実数 に対し、 となるための条件を求めよ。

解答

(1)  (2)  (3) 、最小値 のとき) (4)

解き方

(1) 接線の傾きの「マイナス逆数」

より における接線の傾きは なので、法線の傾きは なので割り算は安全です)。

展開したときに現れる から出たもので、 が消えるのがポイントです。この定数項がのちの計算をきれいにします。

(2) 解の公式ではなく、 をくくり出す

の交点は から。移項して



自身なので、求める 座標は

ここがこの大問の分岐点です。2次方程式だからと解の公式に進むと が出て、以降が破綻します。 が解だと分かっている」という情報を、因数として取り出す——因数定理の実戦的な使い方です。移項の段階で の両方に が見えるように整理するのがコツ。

(3) 6分の1公式は「差の3乗」だけ見ればよい

とおくと、 の上下関係から

あとは差を作るだけです。


最小値。 なので相加平均・相乗平均の関係より

等号は 、すなわち より のとき。

ここで一言添えると記述の質が上がります。 で単調増加なので、「中身が最小のときに全体も最小」と言い切れます。

(4) 「同じ高さを2度取る」条件は、谷の対称性が決めている

とおくと 。3乗は単射なので

移項して整理します。


だから 、すなわち

(4)が本当に言っていること

のグラフは を谷とするU字です。同じ高さを取る2点 について 、つまり

2点の「相乗平均」が、つねに谷の 座標に一致する——これがこの関数の対称性です。(3)で使った相加・相乗平均の等号条件 が、(4)ではそのまま「対称の中心」として顔を出している。(3)と(4)は同じ事実の別の言い方で、そこに気づけると(4)は計算する前に答えが見えます。

6分の1公式と面積の演習は 微分・積分(数Ⅱ)の予想問題5題、単元の整理は 数学Ⅱ辞典 をどうぞ。

典型的な失点と原因

(1)で「接線」を答えてしまう。問題文がわざわざ法線の定義を書いているのは、ここで取り違える受験生が多いからです。傾きは ではなく (3)で6分の1公式の符号を間違える。公式は で、面積は上から下を引くので符号が戻って正になります。迷ったら「面積は正」で符号を決めるのが安全。(3)の最小値で等号条件を書かない。マーク式では減点されませんが、 を確かめずに「最小値2」とすると、 の範囲が制限された類題で必ず事故ります。

第5問場合の数・確率×平面ベクトル

6本のベクトルの正体に気づけば、格子を数える問題に変わる

ねらい: ベクトルの言葉で書かれた設定を、図形(正三角格子)に翻訳できるか。翻訳できた瞬間に難易度が一段下がります。

を原点とする 平面上で とおく。点 は時刻0秒のときに原点 にあり、1秒ごとに の各ベクトルのうち1つを等確率 で選び、そのベクトルの分だけ移動する。

  1. 時刻が2秒経過したとき、 がいる可能性がある場所は全部で何箇所あるか。
  2. (1)のとき、 を位置ベクトルとする点にいる確率を求めよ。
  3. 時刻が3秒経過したとき、 が原点に戻るには、全部で何通りの異なる経路があるか。
  4. は時刻0秒のときに原点 にあり、1秒ごとに をそれぞれ確率 で、 をそれぞれ確率 で選び、そのベクトルの分だけ移動する。時刻が3秒経過したとき、 を位置ベクトルとする点にいる確率を求めよ。

解答

(1) 19箇所 (2)  (3) 12通り (4)

解き方

最初にやるべき翻訳:6本はすべて長さ1で、60°ずつ回っている

成分を書き出してみます。


すべて長さ1で、向きは順に 。つまりこの6本は正六角形の頂点方向であり、点Aは正三角格子の上を1マスずつ動いているのです。問題に添えられている点線の格子は、まさにこれを図示したものです。

そこで、 刻みの6本を 度の向き、添字は6を法として考える)と書き直します。この記号にした瞬間、以降はほぼ暗算になります。

(1) 2歩の和を、なす角で3つに分類する

の形は、2本のなす角だけで決まります。

  • 同じ向き(): となり、原点から距離2の点。向きが6通りで6箇所
  • 隣どうし( 差): 和の長さは の選び方が6通りで6箇所
  • 1つ飛ばし( 差): ここが面白いところで、 となります( を挟んで対称な2本の和だから)。長さ1の点で6箇所
  • 正反対( 差): 。原点に戻るので1箇所

異なる分類どうしは距離()が違うので重複しません。

検算:36通りの内訳は、同じ向き6通り+隣どうし12通り+1つ飛ばし12通り+正反対6通り 。合っています。

(2) 「長さ1の点」に着くのは1つ飛ばしの型だけ

は長さ1の点。(1)の分類より、長さ1の点に到達するのは1つ飛ばしの場合に限られます。

つまり選ぶ2本は 。順序を考えて2通りです。

(3) 長さ1のベクトル3本の和が ⟺ 正三角形をなす

長さの等しい3本のベクトルの和が零ベクトルになるのは、3本が互いに ずつ離れているとき、そのときに限ります(3本をつなぐと正三角形になる)。6方向のうちそのような組は

の2組。各組について、3秒間のどの順に選ぶかで 通り。

「行って戻る」型が無いことの確認。 を選んで打ち消す経路を考えると、3本目が零ベクトルでなければなりません。しかし移動ベクトルに零ベクトルは含まれていないので、この型は存在しません。ここを一言で切り捨てられるかどうかが差になります。

(4) 動ける向きが4つに減ったら、 成分と 成分を別々に合わせる

点Bが使えるのは の4本だけ。 は1次独立なので、3歩の和が になる条件は係数を別々に見るだけで済みます。 を選んだ回数を とすると

とおくと で、 より または

  • の並べ替え 通り。各確率 。小計
  • の並べ替え 通り。各確率 。小計

(3)と(4)で発想が切り替わる理由

(1)〜(3)の点Aは6方向すべてに動けるので、 の係数で管理しようとすると などが両方の係数に効いて煩雑です。だから「長さ1・刻み」という幾何に翻訳するのが正解。
一方(4)の点Bは の4方向だけなので、1次独立な2成分の帳尻合わせという代数の言葉がそのまま使えます。同じ設定の中で、問われ方によって最適な言語が変わる——ここがこの大問の設計の妙です。

場合の数・確率の演習は 図形の性質・場合の数と確率の予想問題5題 をどうぞ。

典型的な失点と原因

(1)で36通りをそのまま数えて重複に気づかない。 が6通りあるのに「6箇所」と数えると 24箇所などになります。「通り数」と「箇所数」は別物——ここを取り違えるのが最頻の失点です。
(2)で を「 を選ぶ場合」としか考えない。結果的にはそれで正しいのですが、他の組み合わせで同じ点に来ないことを確認していないのは運任せです。(1)の分類(長さで仕分ける)を済ませていれば、これは論理的に保証されます。
(3)で順序を忘れて「2通り」と答える。「経路」を聞かれているので、選ぶ順番まで区別します。

全5題を貫く「型」のまとめ

  • 第1問|1文字にする。領域は「傾きの比較」、対数は「底をそろえて 」、三角は「 を経由して へ乗り換え」。共通しているのは変数を1つに減らす操作を先に決めることです。
  • 第2問|書き出しに勝る近道はない。「1が並ぶ数」は9倍して 。「整数解がちょうど2個」は軸からの距離順に4つ書き出す。判別式に逃げないこと。
  • 第3問|(1)が(4)を含んでいる。法線ベクトルの大きさが平行四辺形の面積。誘導の設問は、独立した4問ではなく1本の線です。
  • 第4問| をくくり出す。「片方の解を知っている2次方程式」は因数分解一択。あとは6分の1公式と相加・相乗平均で自動運転できます。
  • 第5問|言い換えてから数える。ベクトルの羅列を「正三角格子の6方向」に翻訳する。翻訳が済めば、あとは分類と検算だけです。

全体を通して、東京薬科大学の薬学部B方式が測っているのは計算力そのものより「どの形に持ち込むかの判断」です。マーク式なので途中経過は採点されませんが、判断を誤ると計算が破綻して答えが出ない——という形で、しっかり差がつく作りになっています。

この大学に向けた学習の順序

  1. まず第1問と第2問を「10分で満点」にする。ここは定型操作の集合体です。領域・対数・三角・数列の基本操作を、迷わず手が動く水準まで上げる。この2題を落とさないことが合格ラインの前提になります。
  2. 次に第4問(微積分)を型として固める。接線と法線、交点、6分の1公式、相加・相乗平均。この4点セットは組み合わせが決まっていて、最も安定して得点できるブロックです。優先順位を上げる価値があります。
  3. 第3問(空間ベクトル)は「成分を最初に2本書く」だけで半分終わる。内積の連立、1次結合、なす角、面積——この順に並ぶ誘導は定番です。面積を3通りで出せるようにしておくと検算が効きます。
  4. 第5問は最後でよい。設定の翻訳に時間がかかるうえ、部分点の無いマーク式では取りこぼしのリスクが高い。前4題を確実に取ってから残り時間を投じるのが合理的です。

時間配分の目安は、第1問10分・第2問12分・第3問15分・第4問18分・第5問20分(見直し5分)。第5問で詰まったら潔く切り上げて見直しに回す判断も、80分という設定では立派な戦略です。

解説:藤原進之介(数強塾 塾長)
オンライン数学塾「数強塾」を主宰。大学入試数学の全分野について、公式の暗記ではなく「なぜその一手を選ぶのか」という判断の言語化を軸に指導しています。本記事の解説も、答えを出すだけでなく、試験場でその手が選べるようになることを目標に書きました。

本記事の解答・解説はすべて数強塾(藤原進之介)による書き下ろしのオリジナルであり、市販の解答例を引き写したものではありません。問題は出題内容を数強塾が再構成して掲載しています。全問の数値結果は独立した計算プログラムで検証済みです。試験時間・出題範囲・配点などの実施要項は年度により変更されることがありますので、受験の際は必ず東京薬科大学の公式発表をご確認ください。

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