藤原進之介です。このページでは学習院大学2021年度の数学過去問を解答・解説つきで無料公開しています。
問題
解答
学習院大学2021年度の数学について、解答と解説を掲載します。数値はすべて当塾で独立に検算し、公開している解答PDFと照合済みです。
問1(1) 絶対値つきの定積分
∫−12|x³ − 3x|dx を求めます。
まず中身の符号を調べる
x³ − 3x = x(x² − 3) = x(x − √3)(x + √3)
3つの因数の符号から、数直線上で符号は次のように変わります(√3 ≒ 1.732)。
| x の範囲 | x³ − 3x の符号 |
|---|---|
| x < −√3 | 負 |
| −√3 ≦ x ≦ 0 | 正(0以上) |
| 0 < x < √3 | 負 |
| √3 ≦ x | 正(0以上) |
積分区間 [−1, 2] のうち、符号が変わるのは x = 0 と x = √3 の2か所です(−√3 ≒ −1.73 は区間外)。
3つに分けて積分する
絶対値をはずすと
∫−10(x³ − 3x)dx + ∫0√3{−(x³ − 3x)}dx + ∫√32(x³ − 3x)dx
原始関数は x⁴/4 − (3/2)x² なので、順に計算します。
| 区間 | 値 |
|---|---|
| [−1, 0] | 0 − (1/4 − 3/2) = 5/4 |
| [0, √3] | −(9/4 − 9/2) + 0 = 9/4 |
| [√3, 2] | (4 − 6) − (9/4 − 9/2) = 1/4 |
合計 5/4 + 9/4 + 1/4 = 15/4
検算:数値積分でも 3.75 = 15/4 と一致します ✓
絶対値つきの積分は、符号が変わる点で必ず区間を分けるのが鉄則です。ここで区間内にある符号変化点が 0 と √3 の2つだけ(−√3 は区間外)と正しく判定できるかが第一関門です。
問1(2) 等比数列の和が600を超える最小の n
初項5、公比1.2 の等比数列の初項から第 n 項までの和を Sn とし、Sn > 600 となる最小の自然数 n を求めます。
和の公式を適用する
Sn = 5(1 − 1.2ⁿ)/(1 − 1.2) = 5(1 − 1.2ⁿ)/(−0.2) = 25(1.2ⁿ − 1)
不等式を指数の形に整理する
25(1.2ⁿ − 1) > 600 ⇔ 1.2ⁿ − 1 > 24 ⇔ 1.2ⁿ > 25
常用対数をとる
両辺は正なので、単調増加な log₁₀ をとっても不等号の向きは変わりません。
n·log₁₀1.2 > log₁₀25 = 2log₁₀5
1.2 = 12/10 = 2²·3/10 なので
log₁₀1.2 = 2log₁₀2 + log₁₀3 − 1 = 2(0.301) + 0.477 − 1 = 0.079
5 = 10/2 なので log₁₀5 = 1 − log₁₀2 = 1 − 0.301 = 0.699。したがって右辺は 2 × 0.699 = 1.398。
0.079n > 1.398 ⇔ n > 17.69…
n は自然数なので
検算:S₁₇ = 25(1.2¹⁷ − 1) ≒ 529.7(600以下)、S₁₈ ≒ 640.6(600超)✓ 確かに18が最小です。
1.2 や 5 のような値は、2・3・10 の組合せに分解してから対数をとります。log₁₀2 と log₁₀3 の値だけ与えられていれば、多くの数の対数はこの方法で計算できます。
この年の学習ポイント
(1) は「符号が変わる点で積分区間を分ける」という絶対値積分の基本。因数分解して符号表を作るところまでを、機械的に実行できるようにしてください。
(2) は「指数不等式は対数をとる」という定石ですが、実務上のポイントは与えられた対数の値だけで計算できる形に分解することです。
log₁₀1.2 = log₁₀(2²·3/10) = 2log₁₀2 + log₁₀3 − 1
log₁₀5 = log₁₀(10/2) = 1 − log₁₀2
この2つの分解は頻出なので、その場で作れるようにしておきましょう。
学習院大学2021年度の全大問について、当塾で解答PDFを公開できている範囲から順に解説を掲載しています。裏づけのない問題について推測で解説を作ることはしていません。
問題PDFをテキストでも確認
学習院大学 2021年度 数学入試問題の文字起こし・出題分析
公開中の問題PDFを検索・復習しやすいよう文字データ化し、読み取れた語句から出題分野を整理しました。
- 図形・三角関数
- 関数・グラフ
- 微分・積分
- 確率・場合の数
- 方程式・不等式
- 数列
- 指数・対数
- 整数
この年度の出題範囲と傾向
2021年度の問題PDFでは、図形・三角関数、関数・グラフ、微分・積分、確率・場合の数、方程式・不等式に関する語句や設問を確認できました。学習院大学の公開PDFを年度横断で調べると、関数・グラフは23年度、確率・場合の数は22年度、図形・三角関数は22年度で検出されており、複数年を比較して対策したい分野です。
分野判定はPDFから読み取れた語句に基づく集計です。数式・記号・図表は文字変換で崩れる場合があるため、正確な条件は必ず原本PDFで確認してください。
重点的に準備したい分野
- 図形・三角関数条件を図へ書き込み、相似・円・三角比・座標化のうち短く処理できる方針を選ぶ練習が有効です。
- 関数・グラフ定義域、増減、端点を順に確認し、式とグラフの対応を答案に残します。
- 微分・積分増減・極値・接線・面積を別々に暗記せず、式の意味から途中式を説明できるようにします。計算時間も記録してください。
- 確率・場合の数重複や数え漏れを防ぐため、標本空間と場合分けの基準を先に書いてから計算します。
問題文の文字起こし
問1画像OCR
検出分野: 確率・場合の数、関数・グラフ、指数・対数、数列、図形・三角関数
/ ° |v? — 32| da
sy
を求めよ。
(2) 自然数に対して, 初項が5で公比が1.2 の等比数列の初項から第
ヵ項までの和を S, とする。 Sy > 600が成り立つような最小のヵを求
Hk. EL, logj2 =0.301, logp3 =0.477 とする。
(30 点)
ーー
CB02M-2
2 実数,りが4つの条件
8a +4y S20, 3z十29ミ12、 r20, y20
をすべて満たしながら動くとき, >+ッの最大値と, 最大値を与えるxyの
この間題については, 答えだけではなく, 答えを導く過程も書くこと。
(20 点)
CB02M-3
大申小の3つのさいころを投げて, 出た目をそれぞれq,0.eとする。
(1) <> 6>cが成り立つ確率を求めよ。
(2) が = dac が成り立つ確率を求めよ。
(3) > 4qc が成り立つ確率を求めよ。
この問題については, 解答用紙の所定の欄に答えだけを書くこと。
Ek, 答えが分数になる場合は, 既約分数で答えよ。
(30 点)
CB02M-4
|4| 。 先Mkzに対して, 放物線どと直線を
Ciテニ(7二の7、 Liy=3eta5
と定める。
(1) 4 = 2 であるとき, ごととは異なる2つの交点をもつことを示せ。
(2) at ad —2 を満たす実数全体を動くとき, 〇と/とで囲まれた図形
の面策の極大値と,極大値を与える a の値を求めよ。
この問題については, 答えだけではなく, 答えを衝く過程も書くこと。
(0点)
ーー
CB02M-5
問3画像OCR
検出分野: 図形・三角関数、関数・グラフ、方程式・不等式、微分・積分
(2) 線分 AC の長さを求めよ。
(3) 辺 CD の長さを求めよ。
この問題については, 答えだけではなく, 答えを導く過程も書くこと。
(30 FA)
cezのやっ
CB03M-3
2 つの放物線
Crりータオz,。 O5:9ー427十5
の両方に接していて, 傾きが正である直線を とする。
(1) との方程式を求めよ。
(2) と の接点の座標を求めよ。
(3) と Cy の接点の座標を求めよ。
(4) と の,O。 とで囲まれた領域の面積を求めよ。
この間題については, 解答用紙の所定の欄に答えだけを書くこと。
(20 点)
ーー
CB03M-4
次の(条件) を満たす実数。をすべて求めよ。
(条件) 実数全体で定義された関数
327 — 4(a — 1)2° — ax”
が最小値をとる x の値がちょうど2つ存在する。
この問題については, 答えだけではなく, 答えを導く過程も書くこと。
(30 sa)
CB03M-5
問4画像OCR
検出分野: 微分・積分、図形・三角関数、数列、方程式・不等式
を満たす実数 > OWE Red &,
(2) 積分 _
だ |sin a — cos x| dx
を求めよ。
(30 点)
ーュー
CB04M+-2
次の(条件) が成り立つような実数 a の範囲を求めよ。
(条件) ミ<ヶ<2 を満たすすべての実数 に対して
3x? —ax+1>0 HKD ZO,
この問題については, 答えだけではなく, 答えを導く過程も書くこと。
(40 点)
CB04M+-3
0 <? < > HATS MLC, LOREM 2% OE AME ET
とし, 4 つの側面すべてが, 底辺の長さが 2 で高さが5-# の二等辺三角
形である正四角氏の体積を " とする。
() を求めよ。
2 t#o<t< > ORME £8, VOBAME, BAERS t
の億を求めよ。
この問題については, 解答用紙の所定の欄に答えだけを書くこと。
(40 #8)
ーー
CB04M十-4
WA fa。 の初項から征 項までの和を S, とするとき」
Sy =n? + n= ay (n = 1,2,3,-+-)
が成り立っている。この数列の一般項 。。 を求めよ。
この問題については, 答えだけではなく, 答えを導く過程も書くこと。
(40 FR)
ーー
CBO4M+-5
問5画像OCR
検出分野: 図形・三角関数、関数・グラフ、微分・積分、方程式・不等式
(2) z が実数全体を動くとき, sin2z二sin一cos の最大値と最小値を求
めよ。
この問題については, 解答用紙の所定の欄に答えだけを書くこと。
(25 FA)
ーュー
CBOIM-2
3 HREM
2° + (a+ 2)a” — da =0
がちょうど2つの実数解をもつような実数々をすべて求めよ。
この間題については, 答えだけではなく, 答えを導く過程も書くこと。
(25 点)
CB0O1M-3
2つの円
22+の=25。 (ーー1)?+(9-2)7 =20
の 2 つの交点と原点とを通る円の中心の座標と半径を求めよ。
この問題については, 解答用紙の所定の棚に答えだけを書くこと。
(25 点)
CBO1M-4
4を実数とし, 200K MER
の リータ7。 Co:y= a? -2ar-20 +a
を考える。
(1) の との が異なる 2 点で交わるようなoの和館囲を求めよ。
(2) ad (1) で求めた範囲にあるとき, CEC, とで囲まれた図形の面積
を9 とする。9 を求めよ。
(3) <が(1) で求めた範囲を動くとき, 9の最大値と, 最大値を与えるgwの
値を求めよ。ただし, 9 は(2) で求めた面積である。
この間題については, 答えだけではなく, 答えを導く過程も書くこと。
(25 点)
CB01M-5
問6画像OCR
検出分野: 確率・場合の数、関数・グラフ、微分・積分、空間図形、整数
(2) a+b +c が奇数という条件のもとで, abe が平方数である確率を求
めよ。
(注) 平方数とは整数の 2 乗となる数のことである。たとえば, 1 や4 は平
方数であり, 2 や 3 は平方数ではない。
この問題については, 解答用紙の所定の欄に答えだけを書くこと。
また, 答えが分数になる場合は, 既約分数で答えよ。
(25 点)
ーーュー
CB05M-2
不等式 gz2ー3z二1>0 を満たす実数 > OMA acer <g+1と
なるような実数 a,b を求めよ。
この問題については, 答えだけではなく, 答えを導く過程も書くこと。
(25 点)
ーー
CB05M-3
3つの条件
i.f §&§
xy(x+y) =6, ety? ミタ
をすべて満たす実数の組 (z,y) をすべて求めよ。
この問題については, 解答用紙の所定の欄に答えだけを書くこと。
(25 FA)
sok
CBO5M-4
実数 < に対して, 関数
リーの二gのアーg2z二のーg
のグラフを の とする。
(1) 平面上の点 P であって, すべての 。 について 〇 が P を通るような
ものが存在する。P の座桂を求めよ。
(2) 点P での〇の接線との とで囲まれた部分の面積がづこ となる c の
値をすべて求めよ。ただし, P は(1) で求めた点である。
この間題については, 答えだけではなく, 答えを導く過程も書くこと。
(@5点)
ーー
CB05M-5
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