藤原進之介です。このページでは一橋大学2016年度の数学過去問を解答・解説つきで無料公開しています。
問題
解答
📑 この年度の大問インデックス(全6問)
解説が長いので、解きたい大問へ直接移動できるようにしています。解けなかった問題は、解説を読んだあとに同じ型の問題で当て直すと定着が速くなります。
🧭 一橋大学 2016年度|大問ごとに「使う型」を対応させた表
解けなかった大問がどの型に属するのかを一覧にしました。解説を読んだあと、型のページで同じ判断を使う問題を数問当てると定着が速くなります。この年度は難易度と目標時間を掲載していないため、それらは載せていません。
| 大問 | 出題テーマ | 使う型(解法パターン事典) |
|---|---|---|
| 〔1〕 | 〔1〕指数方程式の整数解 | 整数 |
| 〔2〕 | 〔2〕三項間漸化式と三角関数 | 漸化式の全型 |
| 〔3〕 | 〔3〕2枚の硬貨の状態推移 | 確率 |
| 〔4〕 | 〔4〕絶対値つき3次関数のミニマックス | 数と式 |
| 〔5〕 | 〔5〕[Ⅰ] ベクトルの大きさの比 | ベクトルの図形への応用 |
型の全体像は解法パターン事典、他の年度・他大学は過去問解説の総索引から。一橋大学の年度一覧は各ページ末尾のナビでも確認できます。
一橋大学 2016年度(前期)数学の傾向と解答・解説【数強塾オリジナル】
傾向まとめ:全5題(〔5〕はベクトルとデータ分析の選択)。〔1〕指数方程式の整数解、〔2〕三項間漸化式と三角関数の一致、〔3〕2枚の硬貨の状態推移確率、〔4〕絶対値つき3次関数の最大値の最小化(ミニマックス)、〔5〕はベクトルの比の範囲/相関係数。計算量は多くないぶん、「実験して当たりをつけ、そのあと論証で仕留める」力が全題で問われます。とくに〔1〕の「解の個数の打ち切り」と〔4〕のミニマックスは一橋らしい典型テーマです。
※以下の解答・解説はオンライン数学専門塾「数強塾」による独自作成です(全問、正攻法と全数探索・数値計算による二重検算済み)。問題原文は上記の大学発表PDFをご参照ください。
〔1〕指数方程式の整数解 答:
、 と直すと、方程式は まず小さい で実験します。 が解です。
残るは「 に解がない」ことの論証です。両辺を で割ると 左辺の第1項は より単調増加、第2項は正。 のとき なので、 では左辺 となり等号は成立しません。したがって のみ。【定石】指数方程式の整数解は「実験で解を見つけ、単調性で他を排除」が王道。割り算で の形を作ると単調性が一目で言えます(〜 を総当たりしても解は のみと確認済み)。
〔2〕三項間漸化式と三角関数 答:
三角関数の和積(あるいは加法定理を2本足す)から、任意の について次の恒等式が成り立ちます。 すなわち
一方、 が与えられた漸化式 を満たすとは が全ての で成り立つこと。2式を辺々引くと もし なら、すべての で が必要ですが、 から 、すると となって矛盾します。よって 。【定石】「数列が三角関数で書ける」タイプは、チェビシェフ型の恒等式 と係数比較するだけ。実際 とすると となり、 と まで機械精度で一致することを確認済みです。
〔3〕2枚の硬貨の状態推移 答: のとき , のとき
状態を「表2枚」「表裏1枚ずつ」「裏2枚」の3つに分け、それぞれの確率を とします。操作の規則から推移は次のとおりです。
表2枚・裏2枚のときは2枚とも投げるので、行き先は表2枚 、1枚ずつ 、裏2枚 。1枚ずつのときは表の1枚だけ投げるので、表が出れば1枚ずつのまま 、裏が出れば裏2枚 。よって 2回目以降を待たずに、1回操作しただけで「1枚ずつ」の確率は必ず に固定されます。これが本問の急所です。
で 、したがって 。さらに なので では 、ゆえに 初回だけは別で、表2枚から2枚投げるので 。【定石】状態推移の問題は「和が1」を積極的に使うと、漸化式が一気に潰れます。今回は が定数になった瞬間に勝負あり。実際に行列を8回まで回して で に落ち着くことを確認済みです。
〔4〕絶対値つき3次関数のミニマックス 答: の最小値 ()
は奇関数なので は偶関数。区間 での最大は だけ調べれば十分です。
のときは が で増加し なので 。 のときは より が極小点で では 内で は と動くので
は増加、( のとき)は減少。したがって2つが等しくなる点で は最小になります。 を代入すると左辺 、右辺 で一致。よって の最小値は 、そのとき 。
実際 では 、 となり、区間内で が を3回( で符号を変えて)取る「振動が均等な状態」になっています。【定石】ミニマックス問題は「増加する量」と「減少する量」の を最小化する形に持ち込み、2つが等しくなる点を狙う。 を 〜 で20万分割した数値探索でも最小値 ()と一致しました。
〔5〕[Ⅰ] ベクトルの大きさの比 答:
、なす角 より 。2乗して考えます。 とおくと
この を微分すると、分子は となり、 では常に負。すなわち は で狭義単調減少です。両端の極限は なので の値域は開区間 。よって の範囲がこれで、 ( なので両端は取りません)。【定石】ベクトルの比は「2乗して の1変数関数に落とす」。分数関数の値域は微分で単調性を示すのが最短で、判別式を使うと の条件が落ちて余分な範囲を拾うので注意(検算: で 、 で )。
〔5〕[Ⅱ] 相関係数 答:(2) (3)
(1) 定義どおり展開するだけです。 ここで を代入すると
(2) の合計は 、 の合計は (平均 )。(1) の公式を使うと の平方和は の平方和は したがって 【定石】 が の相殺でちょうど だけになるのが本問の仕掛け。(1) の公式を使わずに定義で計算すると、平均が分数になって計算が破綻します。
(3) を 増やしても値が同じ、すなわち 。 を代入すると分母の中身は になるので 両辺を2乗して整理すると の整数だから 。このとき 四捨五入して小数第1位まで求めると 。【定石】判別式が ときれいに開くのは出題者のサイン。実際に と の両方で相関係数を計算すると、どちらも で完全に一致します。
この年度から学べること:一橋大学の数学は「手を動かして実験し、そこから論証に切り替える」二段構えが要求されます。〔1〕は実験で解を見つけてから単調性で打ち切る、〔4〕は等号成立を狙って値を決める、〔3〕は和が1という制約で漸化式を潰す——いずれも計算力ではなく方針の選択で差がつきます。過去問演習では、答えが合ったかどうかより「なぜその方針を選べたか」を言語化してください。それが本番で初見問題に立ち向かう力になります。
本ページが扱う入試問題の著作権は 一橋大学 に帰属します。出典:一橋大学 2016年度 入学試験問題「数学」。
掲載しているのは、受験生の学習支援を目的として数強塾が独自に作成した解答・解説です。学校が公表した公式解答ではありません(一般的な解答例と照合した場合は本文中にその旨を明記しています)。問題文の引用は解法の説明に必要な最小限にとどめています。
掲載内容について権利者の方からご連絡がある場合は、お問い合わせより速やかに対応いたします。
一橋大学 数学 過去問|他の年度を見る
一橋大学の数学の過去問は26年度ぶんを公開しています。そのうち13年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。
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問題PDFをテキストでも確認
一橋大学 2016年度 数学入試問題の文字起こし・出題分析
公開中の問題PDFを検索・復習しやすいよう文字データ化し、読み取れた語句から出題分野を整理しました。
- ベクトル
- 関数・グラフ
- 整数
- データ・統計
- 空間図形
- 図形・三角関数
- 数列
この年度の出題範囲と傾向
2016年度の問題PDFでは、ベクトル、関数・グラフ、整数、データ・統計、空間図形に関する語句や設問を確認できました。一橋大学の公開PDFを年度横断で調べると、確率・場合の数は22年度、整数は21年度、微分・積分は21年度で検出されており、複数年を比較して対策したい分野です。
分野判定はPDFから読み取れた語句に基づく集計です。数式・記号・図表は文字変換で崩れる場合があるため、正確な条件は必ず原本PDFで確認してください。
問題文の文字起こし
問1画像OCR
検出分野: ベクトル、関数・グラフ、整数、データ・統計、空間図形
平成28年度(前期)
= z
1 [解答はじめ」というまで開いてはいけない。
2. 問題は1用(本文2ページ.自紙2覆)。解用紙は3覆である。自紙は半題
子の中にはきみこんであるので引き抜いて下書き用紙として使ってよい。
. 3. SMOMAMMC AMBRE < CL, LMESIDKO MST CUMECRAT SL
: (OD) -LehaR sy 50001 Be —
。 4 RRM OMEOMBICE < Le, MORI S ERM ST eat
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3. HAUS, MDD OMMBSNLED.
6, BETH, MAE SMUREES HZ ce. 」
OM3 01748)
- 日 6.3※ナュー7.5定を満たす0以上の整数>をすべて求めよ。 も
らを実数とし 数列 (an) を
a= 1, = 0089, tng = Fenn te (Wah % 3 +)
」 により定める。 すべてのヵについて a, =cos(n— 10 が成り立つとき。,
csのを求めよ。
硬企が3枚ある。最初は2枚とも家の状能で講かれている。次の操作
を回谷っをたあと, MEMZKE SBCA TOSMRERDE,
(HE) 2枚とも表, RAM LM ELBOL TEI, MOMMMASBIS,
表と寒が1枚ずつのときには, 表になっている重病だけを投げる。
は| るを実数とし Mo) <0 San とする。 RM 1マッる1における (|の
最大値を47 とする。17 の最小値とそのときの。の値を求めよ。
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」 KOU, ML] のいずれか方を選択して解涯せよ。なお, MEMO
所定の欄にどちらを選択したかを記入すずること。
[T] 平面上の2つのベクトルでとすは夫ベクトルではなく, でとでの
なす角度は6 CHS, LOLS
ices
pes 半
のとりうる値の範囲を求めよ。
[HE】 を は9以上の整数である。次の表は2つの科目XとYの試験を受け
た5人の得点をまとめたものである。
| IOl@j@|@1@|
[sence slelal7la
PP に
| 科目Yの得点| g 7 is jl] 9
DI
ま A os Pere
oa ee beads とすると,
Yeのりー Ye pe ] -
が成り立つことを示せ。
(2) 科目Xの得点と科目Yの得点の相関係数xy & e CHE,
(3) zの値を2増やしてヵxy を計算しても値は同じであった。
- a - このとき, ryy の値を四捨王入して小数第1 仁まで求めよ。
Sp (2) M3 017-47)

