藤原進之介です。このページでは関西大学2005年度の数学過去問を解答・解説つきで無料公開しています。
問題
解答
関西大学2005年度の数学について、解答と解説を掲載します。数値はすべて当塾で独立に検算し、公開している全問を独立に検算しています。
〔I〕底が1より小さい対数不等式
0 < x < 1 のとき、logx(1 − x²) > 1 を解きます。
真数条件の確認
1 − x² > 0 ⇔ −1 < x < 1。前提の 0 < x < 1 のもとでは自動的に満たされます。
底の大小で不等号が反転する
右辺の 1 を logxx と書き直すと
logx(1 − x²) > logxx
底 x は 0 < x < 1 なので、対数関数は単調減少。したがって真数の大小は逆転します。
1 − x² < x ⇔ x² + x − 1 > 0
2次不等式を解く
x² + x − 1 = 0 の解は x = (−1 ± √5)/2 なので
x < (−1 − √5)/2 または (−1 + √5)/2 < x
(−1 − √5)/2 ≒ −1.62 は 0 < x < 1 に含まれません。(−1 + √5)/2 ≒ 0.618 は含まれます。
底が1より小さいときの不等号の反転は、対数不等式で最も事故が多い箇所です。1 を logxx に書き換えてから、底の大小で向きを判断するという手順を毎回踏んでください。
なお (√5−1)/2 は黄金比の逆数で、x² + x = 1 を満たす有名な値です。
〔II〕放物線と x 軸が囲む面積が 1/2 になる a
a > 0 として、放物線 y = −(1/a)x² + 2x を考えます。
(1) 頂点の座標
平方完成します。
y = −(1/a)(x² − 2ax) = −(1/a){(x − a)² − a²} = −(1/a)(x − a)² + a
頂点が直線 y = x 上を動く、というのがこの問題の裏の構造です。a を動かすと頂点は原点から右上に移動していきます。
(2) 0 ≦ x ≦ 1 の範囲で放物線と x 軸が囲む面積が 1/2 になる a
この放物線の x 切片は −(1/a)x² + 2x = x(2 − x/a) = 0 より x = 0, 2a。0 ≦ x ≦ 1 で囲まれる部分の右端が 1 か 2a かで場合分けが必要です。
(i) 2a ≧ 1、すなわち a ≧ 1/2 のとき
放物線は x = 1 まで x 軸より上にあるので、区間は 0 から 1。
S = ∫₀¹ {−(1/a)x² + 2x}dx = [−x³/(3a) + x²]₀¹ = −1/(3a) + 1
これが 1/2 に等しいので 1/(3a) = 1/2、a = 2/3。
a = 2/3 ≧ 1/2 を満たすので適します(なお a ≦ 1 も満たします)。
(ii) 2a < 1、すなわち a < 1/2 のとき
放物線は x = 2a で x 軸に戻るので、区間は 0 から 2a。
S = ∫₀^(2a) {−(1/a)x² + 2x}dx = [−x³/(3a) + x²]₀^(2a) = −8a³/(3a) + 4a² = −(8/3)a² + 4a² = (4/3)a²
(4/3)a² = 1/2 ⇔ a² = 3/8 ⇔ a = √(3/8) = √6/4
√6/4 ≒ 0.612 は a < 1/2 に反するので不適です。
場合分けした各ケースで、出てきた解がそのケースの条件を満たすかを必ず確認してください。(ii) のように「計算はできるが条件に合わない」ケースを捨てられるかどうかが、この問題の実質的な採点ポイントです。
この年の学習ポイント
〔I〕は「底が1より小さいと不等号が逆転する」、〔II〕は「放物線が x 軸を切る位置と区間の端の位置関係で場合分けする」。どちらも条件の確認を怠ると答えを間違えるタイプの問題です。
共通するのは「解いたあとに、前提条件に戻って吟味する」という一手間。数学の答案では、この吟味の記述そのものが得点になります。
関西大学2005年度は複数日程が実施されています。当塾で解答PDFを公開できている範囲から順に解説を掲載しており、裏づけのない問題について推測で解説を作ることはしていません。
関西大学 数学 過去問|他の年度を見る
関西大学の数学の過去問は30年度ぶんを公開しています。そのうち3年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。
- 2025年度
- 2024年度
- 2023年度
- 2022年度
- 2021年度
- 2020年度
- 2019年度
- 2018年度
- 2017年度
- 2016年度
- 2015年度
- 2014年度
- 2013年度
- 2012年度
- 2011年度
- 2010年度
- 2009年度
- 2008年度
- 2007年度
- 2006年度
- 2005年度
- 2004年度
- 2003年度
- 2002年度
- 2001年度
- 1999年度
- 1998年度
- 1997年度
- 1996年度
- 1995年度
「解説」=全問の解答解説を掲載している年度です。赤は今見ている年度。

