神戸大学 2010年度 過去問・解答

藤原進之介です。このページでは神戸大学2010年度の数学過去問の問題資料と学習情報を無料公開しています。掲載している問題・解答・解説の範囲は、ページ内の各見出しでご確認ください。

今日の一問
実数 に対して、 とおく。ただし、 は正とする。放物線 が直線 に接している。このとき、以下の問に答えよ。
(1)  を用いて表せ。
(2)  において、 の最大値 と、最小値 を求めよ。
(3)  が正の実数を動くとき、 の最小値を求めよ。
——さて、どこから手をつける?
答えと考え方は、この記事の中で順を追って解説します。

問題

解答

📑 この年度の大問インデックス(全8問)

解説が長いので、解きたい大問へ直接移動できるようにしています。解けなかった問題は、解説を読んだあとに同じ型の問題で当て直すと定着が速くなります。

型から探したいときは解法パターン事典、他の年度は過去問解説の総索引から。

🧭 神戸大学 2010年度|大問ごとに「使う型」を対応させた表

解けなかった大問がどの型に属するのかを一覧にしました。解説を読んだあと、型のページで同じ判断を使う問題を数問当てると定着が速くなります。この年度は難易度と目標時間を掲載していないため、それらは載せていません。

大問出題テーマ使う型(解法パターン事典)
【1】接する放物線の最大・最小最大・最小の全型
【2】空間ベクトルと垂線の足空間ベクトル
【3】3の倍数の証明整数
【5】素数 の倍数の証明整数
【6】2曲線で囲まれた面積積分法(数II)
【7】カードと確率・期待値確率
【8】回転行列とらせんの長さ図形と方程式(座標)

型の全体像は解法パターン事典、他の年度・他大学は過去問解説の総索引から。神戸大学の年度一覧は各ページ末尾のナビでも確認できます。

神戸大学 2010年度(平成22年度)前期日程 数学の全問解説です。文系が3題、理系が5題で、全8題21小問になります。
掲載しているすべての数値は、当塾で独立に解いたうえで Pythonによる検算(放物線の全区間走査・空間座標での再構成・約29万組の整数全探索・符号変化の走査・数値積分・カードの並べ方の全列挙・らせんの実計算) を行い、本ページで配布している解答PDFも数強塾が独自に作成したもので、この解説と同じ答え・同じ道筋です。あわせて、一般的な解答例の《注釈》に1か所だけ書き間違いがあることも見つけたので、根拠つきで【6】に記しました。

本ページ出題分野答え
【1】文系 第1問接する放物線の最大・最小 の最小は
【2】文系 第2問空間ベクトルと垂線の足
【3】文系 第3問3の倍数の証明証明
【4】理系 第1問極値をもたない条件 または
【5】理系 第2問素数 の倍数の証明証明
【6】理系 第3問 の面積
【7】理系 第4問カードと確率・期待値
【8】理系 第5問回転行列とらせんの長さ

この年度の傾向(3行)

  • 文系【3】と理系【5】は同じ問題の「3の場合」と「一般の素数の場合」です。理系は を3以上の素数に一般化したうえで、さらに という一段難しい設定を足しています。文系を解いてから理系を見ると、出題者の意図がはっきり見えます。
  • 誘導が素直な年です。【5】は (1)→(2)→(3) がそのまま前の結果に帰着し、【7】も (1) の数え方が (3) にそのまま使えます。前の小問を「道具」として意識的に取りに行くと、一気に軽くなります。
  • 【6】(3) は問題文の読み取りが割れます。「2曲線と直線 で囲まれた図形」をどう取るかで答えが2通りありえて、一般的な解答例自身が両方を載せています。本ページでは主たる答え(2つの部分の和)を採ったうえで、もう一方も併記しました。

【1】接する放物線の最大・最小(文系 第1問)

【問題】
実数 に対して、 とおく。ただし、 は正とする。放物線 が直線 に接している。このとき、以下の問に答えよ。
(1)  を用いて表せ。
(2)  において、 の最大値 と、最小値 を求めよ。
(3)  が正の実数を動くとき、 の最小値を求めよ。
【解答】 (1)   (2)   (3)

(1)  で表す

【問題(再掲)】  に接するとき、 で表せ。

【型】放物線と直線が接する ⟺ 連立した2次方程式が重解をもつ ⟺ 判別式

なのでこれは2次方程式。重解をもつ条件は

が消えるのが気持ちいいところです。2次の項どうしが打ち消し合うので、判別式が について1次式になります

(2) 

【問題(再掲)】  における の最大値 と最小値 を求めよ。

【型】下に凸の2次関数の区間での最大・最小は、軸が区間のどこにあるかで決まる。

【なぜこうするか】軸は で、 だから必ず より右。ということは区間 の中点より右なので、最大値は場合分けなしに必ず で取れます。分かれるのは最小値だけです。

0 ≦ x ≦ 2xyO4123a = 2 のとき 頂点 b = 1.5(区間の中)→ 最小値は 0a = 0.5 のとき 頂点 b = 3(区間の外)→ 最小値は f(2)接線 y = −4x+4 (接点は放物線の上)
は必ず の右側。だから最大は必ず 。最小は軸が区間の中()か外()かで分かれる。

最大値 軸 より、区間の両端のうち軸から遠いのは 。よって

最小値 軸 となるのは 、すなわち のとき。

  • のとき、軸が区間の中にあるので
  • のとき、軸が区間の右外にあるので は区間で減少。

(3)  の最小値

【問題(再掲)】  を動かすとき、 の最小値を求めよ。

【型】 の形が出たら相加・相乗平均

等号は すなわち より)のとき。

の最小値は のとき)

よくあるミス (2) の最大値でも場合分けをしてしまう。 である限り必ず より大きいので、区間 の中点 より右に固定されています。最大値の場合分けは要りません。ここを見抜けるかで所要時間が倍違います。

検証: から まで600通り取り、そのつど の40万点で実際に評価して最大・最小を求めました。上の式との不一致は0件。(3) も から まで200万点走査し、最小が 近傍で となることを確認しています。

【2】空間ベクトルと垂線の足(文系 第2問)

【問題】
空間内に4点 があり、

であるとする。3点 を通る平面に垂線 をおろす。このとき、以下の問に答えよ。
(1)  とし、 と表すとき、 を求めよ。
(2) 直線 と直線 の交点を とするとき、長さの比 をそれぞれ求めよ。
【解答】 (1)   (2)

(1) 

【問題(再掲)】  を求めよ。

【型】垂線の足は「平面上にある(係数の和 )」+「2方向と垂直」の3式で決まる。

【なぜこうするか】 が平面 上にあることは と同値です。あとは が平面内の2方向 の両方と垂直、と書けば未知数3個に式3本で決まります。

まず内積を用意します。

より

より

辺々引くと すなわち 。これを1本目に戻すと 、つまり より

対称性から先に読める: で角も等しいので、この立体は平面 まわりに を入れ替える対称性をもちます。だから最初から だと分かってしまいます。一般的な解答例もこの対称性を使って未知数を1個に減らしています。

OABCHDOA = 3, OB = OC = 43つの角はすべて π/3OH ⊥ 平面ABCCH : HD = 5 : 1AD : DB = 1 : 4底面 △ABC は AB = AC = √13, BC = 4 の二等辺三角形
底面 の二等辺三角形。 はその内部にあり、 の延長が で交わる。

(2) 

【問題(再掲)】  の交点を とするとき、 を求めよ。

【型】交点は「一方の直線上」と表しておいて、もう一方に乗る条件( の係数が )で決める

【なぜこうするか】 は直線 上なので と書けます。一方 は直線 上なので、 で表したときに の係数が 。この1本で が決まります。

が直線 上にあることから 、すなわち

なので 、したがって

また を代入すると

これは に内分する点の形なので

よくあるミス  を見て としてしまう。係数が大きいほうの点に「近い」ので、 寄りです。 であることを、形で覚えるのではなく なら 」で毎回確かめると間違えません。

検証: を原点として から順に、与えられた長さと内積をすべて満たす座標 を実際に構成しました( を9桁で確認)。そのうえで と直交すること、 と一直線上に並ぶこと(外積が )、比が になることを確認しました。

【3】3の倍数の証明(文系 第3問)

【問題】
を自然数とする。以下の問に答えよ。
(1)  が3の倍数であるとき、 または は3の倍数であることを示せ。
(2)  がともに3の倍数であるとき、 はともに3の倍数であることを示せ。
(3)  がともに3の倍数であるとき、 はともに3の倍数であることを示せ。
【解答】 (1)(2)(3) いずれも証明(下記)

(1)  が3の倍数 ⟹ または が3の倍数

【問題(再掲)】  が3の倍数のとき、 または が3の倍数であることを示せ。

【型】「または」を含む主張は対偶を取ると「かつ」になって扱いやすい。

【なぜこうするか】示したいことの対偶は「 も3の倍数でない ⟹ も3の倍数でない」。3の倍数でない自然数は と書けるので、実際に掛けて余りを見るだけになります。

対偶を示す。 がともに3の倍数でないとすると、整数 を用いて

(複号は任意)

と書ける。このとき

は整数)となり、 は3の倍数でない。よって対偶が示されたので、もとの命題も成り立つ。(証明終)

(2)  がともに3の倍数

【問題(再掲)】  がともに3の倍数のとき、 がともに3の倍数であることを示せ。

【型】(1) で片方が3の倍数だと分かる。もう片方はを取れば出る。

が3の倍数だから、(1) より または が3の倍数。 が3の倍数として一般性を失わない(そうでなければ を入れ替える)。

は自然数)とおくと、 より

となり も3の倍数。よって はともに3の倍数。(証明終)

(3)  がともに3の倍数

【問題(再掲)】  がともに3の倍数のとき、 がともに3の倍数であることを示せ。

【型】 をつなぐのは (2) の形に持ち込む

【なぜこうするか】(2) が使える形は「 がともに3の倍数」。すでに は3の倍数なので、あと欲しいのは「 が3の倍数」だけです。上の展開式を について解けばそれが出ます。

右辺は3の倍数どうしの差なので3の倍数。よって は3の倍数。

ここで は3の倍数でないので、(1) を に適用すると が3の倍数。すると がともに3の倍数なので、(2) より はともに3の倍数。(証明終)

よくあるミス  が3の倍数だから も3の倍数、と理由なしに書いてしまう。ここは「3が素数で、 は3で割り切れないから」という一言が必要です。実際 が「6の倍数」だったとしても が6の倍数とは限りません( のとき )。割る数が素数であることを使っていると意識しましょう。

検証: の全89401組について (1)(2)(3) の各主張を機械的に確かめ、反例0件でした。

【4】極値をもたない条件(理系 第1問)

【問題】
を実数とする。関数 が極値をもたないように、 の値の範囲を定めよ。
【解答】  または

の範囲

【問題(再掲)】  が極値をもたない の範囲を求めよ。

【型】極値をもたない ⟺ が符号を変えない ⟺ 常に または常に

【なぜこうするか】「極値をもたない」を「 が解をもたない」と読むのは誤りです。 になっても符号が変わらなければ極値にはなりません( が典型)。符号変化で考えるのが正しい読みです。

ここで を使い、 とおくと のすべての値を取ります。

これは の下に凸でない(上に凸の)2次関数なので、 での最大・最小は

取る
最大
最小(端)

(もう一方の端 では で、 より大きい。)したがって

  • 常に ⟺ 最小
  • 常に ⟺ 最大

または

境界も含みます。たとえば のとき となるのは の点だけで、そこ以外では 孤立した点で になるだけなので は単調増加で、極値をもちません。 も同様( の点だけ )。

よくあるミス  に直さずに、 を別々に評価してしまう。両者は独立に動けません が決まれば も決まる)。1つの変数 にそろえるのが本質です。

検証: から まで1601点取り、そのつど の40万点で評価して符号が変わるかどうかを直接調べました。上の答えとの不一致は0件(境界の 以内を除く)。 では符号変化あり、 ではなし、と境界も期待どおりでした。

【5】素数 の倍数の証明(理系 第2問)

【問題】
を3以上の素数、 を自然数とする。以下の問に答えよ。ただし、自然数 に対し、 の倍数ならば、 または の倍数であることを用いてよい。
(1)  がともに の倍数であるとき、 はともに の倍数であることを示せ。
(2)  がともに の倍数であるとき、 はともに の倍数であることを示せ。
(3)  がともに の倍数であるとき、 はともに の倍数であることを示せ。
【解答】 (1)(2)(3) いずれも証明(下記)

【3】との関係:(1)(2) は文系【3】(2)(3) の 版そのものです。文系で を使っていた場所が、すべて「3以上の素数 」に置き換わっているだけ。証明の骨格は変わりません。新しいのは (3) だけです。

(1) 

【問題(再掲)】  がともに の倍数のとき、 がともに の倍数であることを示せ。

【型】与えられたヒント( の倍数 ⟹ の倍数)を にそのまま使う

の倍数なので、ヒントより または の倍数。 として一般性を失わない。 とおくと

より の倍数。(証明終)

(2) 

【問題(再掲)】  がともに の倍数のとき、 がともに の倍数であることを示せ。

【型】(1) の形に帰着

右辺は の倍数どうしの差なので の倍数。よって の倍数。

ここで は3以上の素数なので の倍数でない。ヒントを に適用すると の倍数。あとは (1) より がともに の倍数。(証明終)

「3以上の素数」という条件がここで効きます。 だと の倍数なのは当たり前で、何も言えません。実際 がともに の倍数ですが、 の倍数ではありません。条件に付いている「3以上」は飾りではないということです。

(3) 

【問題(再掲)】  がともに の倍数のとき、 がともに の倍数であることを示せ。

【型】因数分解してヒントを使う

【なぜこうするか】ここまでの (1)(2) は「 の倍数」を出発点にしていましたが、(3) にはそれがありません。そこで積の形を作って、ヒントで「どちらかが の倍数」まで持っていきます。どちらの場合も、最後は (2) か (1) に落ちます。

の倍数なので、ヒントより次の2つの場合がある。

(i) の倍数のとき 仮定より の倍数なので、(2) がそのまま使えて はともに の倍数。

(ii) の倍数のとき 仮定の との差を取ると

なので の倍数。さらに

の右辺は の倍数なので、 の倍数。ヒントを に適用すると 自身が の倍数。すると がともに の倍数なので、(1) より はともに の倍数。

(i)(ii) いずれの場合も結論が成り立つ。(証明終)

別解(因数分解を使わない道):次の恒等式が成り立ちます。

右辺の各項はすべて の倍数なので の倍数。 は3以上の素数なので の倍数でなく、ヒントを繰り返し使えば または の倍数と分かります。仮に の倍数なら の倍数で、ヒントより の倍数。場合分けなしで一直線に進めるのが利点です。

よくあるミス (ii) で「 の倍数だから の倍数」を根拠なしに書く。これは が素数だから言えることで、ヒントを に使った結果です。合成数では成り立ちません( なら でも の倍数でない)。

検証: の8通り × の全203400組について (1)(2)(3) を機械的に確かめ、反例0件。別解で使った恒等式も、 を文字のまま展開して両辺が完全に一致することを確認しました。

【6】2曲線で囲まれた面積(理系 第3問)

【問題】
とする。以下の問に答えよ。ただし、自然対数の底 について、 であること、 であることを証明なしで用いてよい。
(1) 2曲線 の共有点の座標をすべて求めよ。
(2) 区間 において、関数 の増減、極値を調べ、2曲線 のグラフの概形をかけ。グラフの変曲点は求めなくてよい。
(3) 区間 において、2曲線 、および直線 で囲まれた図形の面積を求めよ。
【解答】 (1)   (2) で極大値 で極大値   (3)

(1) 共有点

【問題(再掲)】 2曲線の共有点の座標をすべて求めよ。

【型】両辺に分母を払って因数分解 を勝手に割らない。

より 。それぞれの 座標は

よくあるミス  の両辺を で割って だけにしてしまう。 すなわち の可能性が消えます。方程式は必ず「 の形にして因数分解」が安全です。

(2) 増減・極値・グラフ

【問題(再掲)】  における の増減・極値を調べ、グラフの概形をかけ。

【型】商の微分。端の様子()も添える。

増加する範囲減少する範囲極大値

2つの極大値がどちらも で等しいのがこの問題の面白いところです(取る で違います)。 も同様に分かります。

xyO12√ee1/e(1, 0)(2, ½ log 2)T₁T₂f(x) = log x / xg(x) = 2 log x / x²
2曲線は で交わる。 では が上(緑の )、 では が上(青の )。

(3) 囲まれた図形の面積

【問題(再掲)】  で、2曲線と直線 で囲まれた図形の面積を求めよ。

【型】上下が入れ替わる区間は交点で切って別々に積分する。

【なぜこうするか】 なので、 では負( が上)、 では正( が上)。符号が変わる で必ず区切ります

まず原始関数を用意します。

求める面積を とすると

数値では です。

読み取りが割れる点について:「2曲線と直線 で囲まれた図形」を、 が境界として効いている部分だけ(つまり だけ)と読むこともできます。その場合の答えは

本ページで公開している一般的な解答例も、本答として を挙げたうえで、《注釈》としてこの の読み方を併記しています。本ページの本答は一般的な解答例の本答と完全に一致しています。

一般的な解答例の《注釈》に1か所、書き間違いがあります。《注釈》の途中式は となっていてこれは正しいのですが、それをまとめた最終行が と、 であるべきところが になっています。この最終行の値は と負になり、面積としてありえません。正しくは上に書いた です(数値積分でも同じ値を確認しました)。《注釈》の中だけの話で、本答には影響しません。

検証: を数式処理で厳密に計算したうえで、数値積分でも を確認(9桁一致)。 が一般的な解答例の本答の式の値と厳密に一致することも、差を取って になることで確かめました。

【7】カードと確率・期待値(理系 第4問)

【問題】
を自然数とする。赤いカード2枚と白いカード 枚が入っている袋から無作為にカードを1枚ずつ取り出して並べていくゲームをする。2枚目の赤いカードが取り出された時点でゲームは終了する。赤いカードが最初に取り出されるまでに取り出された白いカードの枚数を とし、ゲーム終了時までに取り出された白いカードの総数を とする。このとき、以下の問に答えよ。
(1)  に対して、 となる確率 を求めよ。
(2)  の期待値を求めよ。
(3)  に対して、 となる確率 を求めよ。
【解答】 (1)   (2)   (3)

(1)  となる確率

【問題(再掲)】  となる確率 を求めよ。

【型】途中で終わるゲームは「最後まで全部並べてしまう」と数えやすい。赤2枚の位置だけで決まる。

【なぜこうするか】ゲームは2枚目の赤で終わりますが、残りも全部並べたと思って構いません。そうすると全事象は「 枚の並べ方」=「赤が入る2か所の選び方」だけになり、白どうしの区別も不要になります。

12345671枚目の赤2枚目の赤X 枚(最初の赤より前の白)Y 枚(終了までの白の総数)
枚を全部並べたと考える。1枚目の赤より前の白の枚数2枚目の赤より前の白の枚数。どちらも赤2枚の位置だけで決まる。

全事象は赤2枚が入る位置の選び方で

通り

となるのは、1枚目の赤が左から 番目にあるとき。もう1枚の赤はその右の か所のどこでもよいので、 通り。

確かめ: なので、確率の総和はちょうど になります。

(2)  の期待値

【問題(再掲)】  の期待値を求めよ。

【型】 に分けて計算。

【なぜこうするか】 の分子 の1次式なので、 の2次式。2次までの和の公式だけで片づきます。分母の を含まないので、最後にまとめて割ればよいだけです。

。)よって

意味を考えると一瞬:赤2枚は白 枚を3つのかたまりに分けます(1枚目の赤の前/2枚の赤の間/2枚目の赤の後ろ)。対称性から3つのかたまりの期待値は等しく、合計は 。だから1つあたり 計算せずに答えが見える視点です。

(3)  となる確率

【問題(再掲)】  となる確率 を求めよ。

【型】(1) と同じ数え方を、2枚目の赤の位置に対して行う。

となるのは、2枚目の赤が左から 番目にあるとき(その前に白が 枚と赤が1枚あるので)。1枚目の赤はその左の か所のどこでもよいので 通り。

に取り替えると入れ替わります()。これは並びを左右反転すると が入れ替わることに対応しています。

検証: から まで、赤2枚の位置の全組合せを列挙して 分数のまま計算し、上の式との不一致が0件であることを確認しました。さらに について、実際にカードをシャッフルする試行を40万回行い、 の実測値()が理論値()と一致することも見ています。

【8】回転行列とらせんの長さ(理系 第5問)

【問題】
座標平面において、点

で定める。このとき、以下の問に答えよ。
(1)  を用いて表せ。
(2)  のとき、自然数 に対して、線分 の長さ を求めよ。
(3) (2) で求めた に対して、 を求めよ。
【解答】 (1)   (2)   (3)

(1) 

【問題(再掲)】  で表せ。

【型】回転行列は 乗すると角が

【なぜこうするか】 を1回かけることは「原点まわりに 回して、長さを半分にする」こと。それを 回くり返すだけなので、角は 、長さは 倍です。

つまり 原点からの距離が 、偏角が の点です。

OP1P2P3P4→ 原点に収束l₁ = √3 / 2毎回 π/3 だけ回して長さを半分にする。全長 Σlₙ = √3
のとき。毎回 だけ回りながら原点からの距離が半分になり、点はらせんを描いて原点に近づいていく。

(2) 

【問題(再掲)】  のとき、 を求めよ。

【型】2辺と挟む角がわかる三角形は余弦定理

【なぜこうするか】 で、その間の角はいつでも 三角形 によらず相似なので、 は等比数列になります。

(3) 

【問題(再掲)】  を求めよ。

【型】初項 、公比 の無限等比級数は

【なぜこうするか】(2) で の逆数に比例すると分かっているので、公比が の等比数列だと即座に読めます。あとは を確認して公式に入れるだけです。収束の確認を書き忘れないようにしましょう。

は初項 、公比 の等比数列。 より収束して

答えが になる理由:らせんの全長がちょうど 倍というのは偶然ではありません。三角形 と全体のらせんは相似の関係にあり、 と公比 から が出ます。 が一般のときも となり、 を入れると です。

検証: の4通りについて、漸化式を実際に14回まわして (1) の式と誤差 未満で一致することを確認。 では から まで一致し、その和 と一致することも確かめました。

解法の「型」の一覧

場面使った問題
放物線と直線が接する連立して判別式 【1】(1)
区間での2次関数の最大・最小軸が区間のどこかで場合分け(動かない側は場合分け不要)【1】(2)
の形相加・相乗平均【1】(3)
平面への垂線の足係数の和 + 平面内2方向と垂直の3式【2】(1)
2直線の交点一方の上に置いて、もう一方に乗る条件で決める【2】(2)
「A または B」を示す対偶を取って「かつ」にする【3】(1)
をつなぐ【3】(3)・【5】(2)
極値をもたない条件 が符号を変えない( に解がない、ではない)【4】
が混在 にそろえる【4】
が素数のときだけ言えること の倍数 ⟹ の倍数【5】
上下が入れ替わる2曲線の面積交点で区間を切って別々に積分【6】(3)
途中で終わる試行最後まで全部並べたと思って数える【7】
回転行列の 【8】(1)
相似な三角形が続く図形長さは等比数列になる【8】(2)(3)

検証について

本ページの数値は、次の3段階を通したものだけを掲載しています。

  1. 当塾で独立に解く。解答を見る前に、まず自分で最後まで解きます。
  2. Python で別方法から検算する。今回は、【1】を区間40万点の走査、【2】を空間座標での再構成、【3】【5】を約29万組の整数全探索、【4】を符号変化の直接走査、【6】を数式処理+数値積分、【7】をカードの並べ方の全列挙と40万回のシミュレーション、【8】を漸化式の実計算で確かめました。
  3. 解答PDFと本文をそろえる。本ページで配布している解答PDFは数強塾が独自に作成したもので、この解説と答え・道筋が一致しています。

照合の過程で、【6】(3) の一般的な解答例の《注釈》(別の読み取りをした場合の値)の最終行に書き間違いがあることが分かりました。該当箇所に、正しい値と、それが正しいと言える根拠(途中式との突き合わせ・数値積分)を記しています。一般的な解答例の本答は本ページと完全に一致しており、この件は注釈部分だけの話です。

もし誤りを見つけられた場合は、お手数ですがご連絡ください。確認のうえ訂正し、訂正の記録もこのページに残します。

解けなかった問題を、そのままにしない。

過去問で手が止まる場所は人によって違います。方針が立たないのか、方針は立つのに計算で崩れるのか——原因が違えば、次にやるべきことも変わります。

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問題PDFをテキストでも確認

神戸大学 2010年度 数学入試問題の文字起こし・出題分析

公開中の問題PDFを検索・復習しやすいよう文字データ化し、読み取れた語句から出題分野を整理しました。

  • 整数
  • 確率・場合の数
  • 関数・グラフ
  • 図形・三角関数
  • 微分・積分
  • 指数・対数

この年度の出題範囲と傾向

2010年度の問題PDFでは、整数、確率・場合の数、関数・グラフ、図形・三角関数、微分・積分に関する語句や設問を確認できました。神戸大学の公開PDFを年度横断で調べると、微分・積分は24年度、整数は22年度、図形・三角関数は21年度で検出されており、複数年を比較して対策したい分野です。

分野判定はPDFから読み取れた語句に基づく集計です。数式・記号・図表は文字変換で崩れる場合があるため、正確な条件は必ず原本PDFで確認してください。

問題文の文字起こし

問1画像OCR

検出分野: 整数、関数・グラフ

(1) 5を4を用いて表せ.
(22) 0 S > 2において, (0) の最大値 M(a) と, BME m(a) を
求めよ.
(3) cが正の実数を動くとき, M(a) の最小値を求めよ.
ms De MA05-25

2. 宅間内に 4.40, A, B、Oがあり,
OA =3, OB=O0C=4, ZBOC= ZCOA = ZAOB = 5
であるとする. 3点A,B,C を適る平面に垂線OH をおろす. この
とき, 以下の問に答えよ. (配点25 点)
(1) ¢ =0£4,? = 08, ¢ = OGL, Ohardtsb ttc
HTLE,1,8,t を求めよ.
(2) 直線CH と直線ABの交点をD とするとき, 長さの上比CH : HD,
AD: DB をそれぞれ求めよ.
a 2 om M2 (658-16)

3B. 。5を自然数とする. 以下の問に答えよ. (配点25 点)

(1) 5が3 の倍数であるとき, ceまたは5は3の倍数であることを
示せ.

(2) <+6とg5がともに3の倍数であるとき,。と5はともに3の
倍数であることを示せ.

(3) e+ 5とg@2 どどがともに3の倍数であるとき,cと5はともに
3 の倍数であることを示せ.

ae 8 一 M2 658-17)

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問2画像OCR

検出分野: 整数、確率・場合の数、図形・三角関数、微分・積分、関数・グラフ

(1) g二5とg5がともにゅの倍数であるとき, gと5はともにゅpの
倍数であることを示せ.
(2) g二6とg2 どどがともにヵの倍数であるとぎ, cqと5はともに
のの倍数であることを示せ.
(3) ge?+どと@十ががともにヵの倍数であるとき, e。と5はとも
にゎヵの倍数であることを示せ.
2 M3 (658—20)

3. 6) = に se) = Figs (o>) EFS. UFOMIRA
よ. ただし, 自然対数の底eについて, e = 2.718・-であること,
lim -芝0であることを証男なしで用いてよい.

(配点30点)

(1) 2曲線ター fla) とり= glx) の共有点の座標をすべて求めよ.

(2) 区間ァ> 0において, By = f(x) とりー g(x) の増減, BHA
を調べ, 2 曲線 ターげ(c), サー 9(c) のグラフの概形をかけ. グ ・
ラフの変曲点は求めなくてよい.

(3) 区間 1ミzミeにおいて, 2曲線リー fle) とりー gle), および
直線 で囲まれた図形の面積を求めよ.

ent. Manel やM3(658一21)

4, がを自然数とする. 赤いカード 2枚と白いカード /枚が入って
いる袋から無作為にカードを1枚ずつ取り出して並べていくゲー
ムをする. 2枚目の赤いカードが取り出された時点でゲームは終
TTS. 赤いカードが最初に取り出されるまでに取り出された白
いカードの枚数を メ EL, ゲーム終了時までに取り出された白い
カードの総数をY とする. このとき, 以下の問に答えよ.

(配点30点) :
(1) 2=0,1,--,NICHLT, X =n ESM p, を求めよ.
(2) X の期待値を求めよ.
(3) n=0,1,---, NHL T, ¥ =n ER SHR q, を求めよ.
oe Se! OM3(658—22)

5. 座標平面において, 点P。 (g。) (NZ 1) を
(3:)=(0)
by 0
[ (i) =2 (Sto cme) (ict) es2
で定める. このとき, 以下の問に答えよ. (配点 30 点)
(1) andy をるとの を用いて表せ.
(2) 9 = + のとき, 自然数ゎに対して, 線分 P。P。ii の長さ。を
求めよ.
(3) (2) CROKE I ICHUT, Sp BRE.
n=1
ー5一 やM3(658一23)

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