藤原進之介です。このページでは関西学院大学2005年度の数学過去問を解答・解説つきで無料公開しています。
問題
解答
関西学院大学2005年度の数学について、解答と解説を掲載します。数値はすべて当塾で独立に検算し、公開している全問を独立に検算しています。
〔3〕合同式の考え方を、証明として書き下す
正の整数 A, B を7で割った余りをそれぞれ a, b とします。
(1) AB を7で割った余りは、ab を7で割った余りに等しい
A, B を7で割ったときの商を p, q とすると
A = 7p + a、B = 7q + b
両者を掛けます。
AB = (7p + a)(7q + b) = 49pq + 7pb + 7qa + ab = 7(7pq + pb + qa) + ab
第1項は明らかに7の倍数なので、AB と ab は7で割った余りが等しくなります。(証明終)
これは合同式で書けば A ≡ a、B ≡ b ならば AB ≡ ab (mod 7) という基本性質です。合同式を習っていなくても、この「7( ) + 余り」の形に整理する書き方で同じ内容を証明できます。
(2) Aⁿ を7で割った余りは、aⁿ を7で割った余りに等しい(数学的帰納法)
[i] n = 1 のとき
a は A を7で割った余りそのものなので、成り立ちます。
[ii] n = k のとき成り立つと仮定する
Ak と ak を7で割った余りが等しいので、整数 m を用いて
Ak − ak = 7m すなわち Ak = 7m + ak
と書けます。このとき A = 7p + a と合わせて
Ak+1 = Ak · A = (7m + ak)(7p + a)
= 49mp + 7ma + 7akp + ak+1 = 7(7mp + am + akp) + ak+1
括弧の前の 7 があるので、Ak+1 と ak+1 は7で割った余りが等しい。よって n = k + 1 でも成り立ちます。
[i][ii] より、すべての正の整数 n について成り立ちます。(証明終)
(1) がそのまま (2) の帰納法ステップになっています。誘導の前半で作った道具を、後半でそのまま使う — 入試問題の典型的な構成です。(1) を証明したあと「何に使うのか」を意識しながら (2) に進んでください。
(3) 2¹⁰⁰ を7で割った余り
指数 100 を、7と相性のよい形に分解します。2³ = 8 = 7 + 1 に注目すると
100 = 3 × 33 + 1 なので
2¹⁰⁰ = 23×33+1 = (2³)³³ × 2 = 8³³ × 2
8 を7で割った余りは 1 なので、(2) より 8³³ を7で割った余りは 1³³ = 1 を7で割った余り、すなわち 1。
さらに (1) より、8³³ × 2 を7で割った余りは 1 × 2 = 2 を7で割った余り、すなわち
検算:2ⁿ を7で割った余りは 2, 4, 1, 2, 4, 1, … と周期3で循環します。100 = 3 × 33 + 1 なので、余りは1番目と同じ 2 ✓
この問題の要点は「7で割ると1余る数を見つける」ことです。8 = 7 + 1 なので 8 の何乗も余り 1。だから指数を3の倍数の部分に集めてしまえば、残りだけを見ればよくなります。
この年の学習ポイント
合同式(mod)を使えば (1)(2) は数行で済みますが、この問題は合同式を使わずに、余りの定義から書き下す練習になっています。「7( ) + 余り」の形に整理する — これが合同式の中身そのものです。
(3) の実戦的な手順は次のとおり。
(あ) 底の累乗のうち、割る数で1余るものを探す(ここでは 2³ = 8 ≡ 1)/(い) 指数をその周期で割って、余りだけ残す/(う) 残った部分を計算する。
2¹⁰⁰ という巨大な数でも、この手順なら暗算で処理できます。
関西学院大学2005年度は複数日程が実施されています。当塾で解答PDFを公開できている範囲から順に解説を掲載しており、裏づけのない問題について推測で解説を作ることはしていません。
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関西学院大学の数学の過去問は30年度ぶんを公開しています。そのうち2年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。
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