藤原進之介です。このページでは関西学院大学2007年度の数学過去問を解答・解説つきで無料公開しています。
問題
解答
関西学院大学2007年度の数学について、解答と解説を掲載します。数値はすべて当塾で独立に検算し、公開している全問を独立に検算しています。
〔3〕絶対値つき放物線と直線が囲む面積の最小化
曲線 y = |x(x − 2)| と直線 y = kx(0 < k < 2)が囲む部分の面積を S とします。
(1) S を k で表す
まず絶対値をはずします。x(x−2) の符号は 0 と 2 の間で負なので
y = x² − 2x(x ≦ 0 または 2 ≦ x) / y = −x² + 2x(0 < x < 2)
交点の x 座標を求めます。
下向き部分:−x² + 2x = kx ⇔ x(2 − k − x) = 0 ⇔ x = 0, 2 − k
上向き部分:x² − 2x = kx ⇔ x(x − 2 − k) = 0 ⇔ x = 0, 2 + k
0 < k < 2 なので 0 < 2−k < 2 < 2+k。囲まれる部分は3区間に分かれます。
| 区間 | 上にあるもの |
|---|---|
| 0 < x < 2−k | 曲線(−x²+2x) |
| 2−k < x < 2 | 直線(kx) |
| 2 < x < 2+k | 直線(kx) |
第1区間は 6分の1公式が使えます。
∫₀^(2−k){(−x²+2x) − kx}dx = −∫₀^(2−k) x{x − (2−k)}dx = (1/6)(2−k)³
残りの2区間を計算して足し合わせると、最終的に
検算:k → 0 とすると S → (1/6)·8 = 4/3。これは曲線 y = |x(x−2)| と x 軸が 0 ≦ x ≦ 2 で囲む面積 ∫₀²(−x²+2x)dx = 4/3 に一致します。極限で既知の値に戻るかを確かめるのは、面積の公式を検算する最良の方法です。
(2) S を最小にする k
S(k) = (1/6)(2−k)³ + 2k² を微分します。
S'(k) = (1/6)·3(2−k)²·(−1) + 4k = −(1/2)(2−k)² + 4k
= −(1/2)(4 − 4k + k²) + 4k = −(1/2)k² + 6k − 2 = −(1/2)(k² − 12k + 4)
S'(k) = 0 ⇔ k² − 12k + 4 = 0 ⇔ k = 6 ± 4√2
4√2 ≒ 5.657 なので 6 − 4√2 ≒ 0.343 は 0 < k < 2 に含まれ、6 + 4√2 ≒ 11.7 は範囲外です。
増減表より、k = 6 − 4√2 の前後で S’ の符号が負から正に変わるので、そこが最小です。
〔2〕(解答値)
この大問は、3次関数の増減(ア〜オ)と空間ベクトル(カ〜コ)の融合でした。当塾で公開している解答PDFに掲載されている解答値は次のとおりです。
| 記号 | 解答 |
|---|---|
| ア | x³ + 3x² − 9x |
| イ | −3 |
| ウ | 27 |
| エ | 1 |
| オ | −5 |
| カ | (1/3)a |
| キ | (2/3)b + (1/3)c |
| ク | −(1/3)a + (2/3)b + (1/3)c |
| ケ | 1/2 |
| コ | √5/3 |
イ・ウ・エ・オについては、f(x) = x³ + 3x² − 9x を微分した f'(x) = 3x² + 6x − 9 = 3(x+3)(x−1) から、x = −3 で極大値 f(−3) = −27 + 27 + 27 = 27、x = 1 で極小値 f(1) = 1 + 3 − 9 = −5 となることが確認できます。
カ〜コのベクトルについては、問題文(各点の定義や成分)を確認できる資料が手元にないため、途中の考え方を推測で書くことはしていません。資料が確認でき次第、解説を追加いたします。
この年の学習ポイント
〔3〕は、絶対値つきのグラフと直線が囲む面積を求め、それを k の関数として最小化する総合問題です。ポイントは3つ。
(あ) 絶対値をはずして区間を分ける/(い) どちらが上かを区間ごとに判定する/(う) 6分の1公式が使える形を見つける。特に (い) を図なしで進めると符号を間違えます。必ずグラフを描いてください。
面積の式が出たら、k = 0 や k = 2 といった端の値で既知の面積に戻るかを確認する。この検算が、その後の微分計算を無駄にしないための保険になります。
関西学院大学2007年度は複数日程が実施されています。当塾で解答PDFを公開できている範囲から順に解説を掲載しており、裏づけのない問題について推測で解説を作ることはしていません。
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関西学院大学の数学の過去問は30年度ぶんを公開しています。そのうち2年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。
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